JP2016045104A - マーキング装置及びマーキング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】テラヘルツ波を利用して、対象物の異常箇所等を可視化する。
【解決手段】マーキング装置は、テラヘルツ波を対象物(500)に照射する照射手段(110)と、対象物によって反射された又は対象物を透過したテラヘルツ波の強度を検出する検出手段(150)と、検出手段で検出されたテラヘルツ波の強度に基づいて、対象物又は対象物を覆う表面部材におけるマーキングされるべき部分(M)を特定する特定手段(250)とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば対象物により反射又は透過されたテラヘルツ波を検出してマーキングされるべき部分を特定するマーキング装置及びマーキング方法の技術分野に関する。
近年、テラヘルツ波イメージングの研究開発が活発化しており、例えば非破壊検査等への応用に期待が寄せられている。これらの用途では、目視確認できない検査対象を撮像し、可視化するイメージングが有効な情報提示手法として用いられる。
イメージングを行う場合には、検査対象又はテラヘルツ波を発信及び受信するヘッドを走査することが求められるが、検査対象自体を走査することができない場合も多く、ヘッド走査型の装置が検討されている。例えば特許文献1では、小型ヘッドを搭載した可動キャリッジをモータで駆動して自動走査を行うという技術が提案されている。
特開2011−508226号公報
特許文献1に記載されている技術では、テラヘルツ波の走査によって得られる検査結果はイメージング画像として保存され、ディスプレイ上で確認される。ここで、非破壊検査は検査対象の異常個所の発見を目的として行われることが多いが、異常個所が発見された場合は、検査後に交換や修繕の作業が行われる。多くの場合、これら作業の邪魔になるため検査装置は検査後撤去され、検査と交換・修繕では別の作業者が作業にあたる。そのため、イメージング画像データの受け渡しが必要となり、煩雑で、情報が正確に伝達されない危険性があるという問題があった。その他にも、イメージング結果と現場との対応をとる作業等、検査・修繕という一連の作業工程において、非効率で無駄な作業が発生するという問題があった。
本発明が解決しようとする課題には上記のようなものが一例として挙げられる。本発明は、検査対象の異常箇所等を可視化することで、例えば効率的な作業を実現可能なマーキング装置及びマーキング方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するマーキング装置は、テラヘルツ波を対象物に照射する照射手段と、前記対象物によって反射された又は前記対象物を透過した前記テラヘルツ波の強度を検出する検出手段と、前記検出手段で検出された前記テラヘルツ波の強度に基づいて、前記対象物又は前記対象物を覆う表面部材におけるマーキングされるべき部分を特定する特定手段とを備える。
上記課題を解決するマーキング方法は、テラヘルツ波を対象物に照射する照射工程と、前記対象物によって反射された又は前記対象物を透過した前記テラヘルツ波の強度を検出する検出工程と、前記検出工程で検出された前記テラヘルツ波の強度に基づいて、前記対象物又は前記対象物を覆う表面部材におけるマーキングされるべき部分を特定する特定工程とを備える。
実施例に係るテラヘルツ波検査装置の全体構成を示す概略図である。 実施例に係るテラヘルツ波検査装置の使用例を示す斜視図である。 検査対象へのマーキング処理を、順を追って示す上面図である。 テラヘルツ波撮像ヘッド部のスキャン範囲及びマーカ部のカバー範囲を示す上面図である。 実施例に係るテラヘルツ波検査装置の制御例を示すフローチャートである。
<1>
本実施形態に係るマーキング装置は、テラヘルツ波を対象物に照射する照射手段と、前記対象物によって反射された又は前記対象物を透過した前記テラヘルツ波の強度を検出する検出手段と、前記検出手段で検出された前記テラヘルツ波の強度に基づいて、前記対象物又は前記対象物を覆う表面部材におけるマーキングされるべき部分を特定する特定手段とを備える。
本実施形態に係るマーキング装置によれば、その動作時には、照射手段から対象物に向けてテラヘルツ波が照射される。テラヘルツ波とは、1テラヘルツ(1THz=1012Hz)前後の周波数領域(つまり、テラヘルツ領域)に属する電磁波である。照射手段は、例えば光伝導アンテナ(PCA:Photo Conductive Antenna)や共鳴トンネルダイオード(RTD:Resonant Tunneling Diode)等として構成される発生素子を含んで構成されている。
照射されたテラヘルツ波は、対象物において反射又は透過され、検出手段により検出される。検出手段は、例えば光伝導アンテナや共鳴トンネルダイオードとして構成される検出素子を含んでおり、テラヘルツ波の強度を検出する。検出手段は、例えば検出したテラヘルツ波の強度に応じた検出電流を出力可能に構成されている。テラヘルツ波の強度を利用すれば、例えば対象物の内部構造を画像化するイメージング処理が行える。
本実施形態では、検出手段で検出されたテラヘルツ波の強度が、特定手段において処理される。具体的には、特定手段は、検出されたテラヘルツ波の強度に基づいて、対象物又は対象物を覆う表面部材におけるマーキングされるべき部分を特定する。ここで「マーキング」とは、対象物の一部を他の部分と視覚的に区別するために実施される処理であり、典型的にはペンや塗料等を用いて行われる。また「マーキングされるべき部分」とは、マーキングによって他の部分と区別すべき箇所であり、例えば対象物における異常箇所、劣化箇所等が挙げられる。
なお「対象物を覆う表面部材」とは、対象物の表面を覆うように設置されるシート状や板状の部材である。表面部材の機能は特に限定されないが、例えば対象物の表面を保護するものであってもよいし、マーキングを適切に行うために塗料と相性のよい材料を含むものであってもよい。また表面部材は、テラヘルツ波を対象物に照射する観点からすれば、テラヘルツ波の透過性が高い材料を含んで構成されていることが好ましい。
上述したように、対象物又は表面部材におけるマーキングされるべき部分を特定することができれば、マーキングを行うことにより、マーキングされるべき部分と他の部分とを視覚的に区別することが可能となる。よって、例えばテラヘルツ波による検査対象である異常箇所等を、対象物又は表面部材の視認により簡単に把握でき、検査結果の利用(例えば、修繕作業等)を好適に行うことが可能となる。また、検査者と検査結果の利用者が異なる場合であっても、検査結果の受け渡しや確認作業を省略できるため、一連の作業工程の効率化を実現できる。
以上説明したように、本実施形態に係るマーキング装置によれば、テラヘルツ波を利用した検査作業等を好適に実行できる。
<2>
本実施形態に係るマーキング装置の一態様では、前記特定手段は、前記検出手段で検出された前記テラヘルツ波の強度と所定の閾値とを比較して、前記マーキングされるべき部分を特定する。
この態様によれば、検出手段で検出されたテラヘルツ波の強度と、所定の閾値との大小関係(例えば、テラヘルツ波の強度が所定の閾値以上又は以下であるか)を利用して、容易かつ的確にマーキングされるべき部分を特定することができる。なお、所定の閾値は複数設定されてもよく、適宜選択して利用することで、状況に応じた特定を実現できるようにしてもよい。また、複数の閾値を同時に利用して、テラヘルツ波の強度が所定の範囲内又は範囲外であるかを特定条件とすることもできる。
<3>
本実施形態に係るマーキング装置の他の態様では、前記特定手段で特定された前記マーキングされるべき部分を報知する報知手段を更に備える。
この態様によれば、特定手段によってマーキングされるべき部分が特定されると、報知手段による報知が行われる。ここでの「報知」とは、装置の利用者に対してマーキングされるべき部分を知らせることを意味するが、その具体的な手段は特に限定されるものではない。報知する方法の例としては、例えば音声による報知や表示画像を利用した報知等が挙げられる。
報知によってマーキングされるべき部分を知った利用者は、その部分にマーキングを行えばよい。これにより、対象物における以上箇所等を視覚的に認識することが可能となる。
<4>
本実施形態に係るマーキング装置の他の態様では、前記対象物又は前記表面部材に対してマーキング可能なマーカ手段と、前記特定手段で特定された前記マーキングされるべき部分にマーキングするように、前記マーカ手段を制御する制御手段とを更に備える。
この態様によれば、マーキングされるべき部分が特定されると、制御手段によってマーカ手段が制御され、自動的にマーキングが行われる。よって、例えば手動でマーキングを行う場合と比べると、マーキング作業を省略し、作業の効率化を実現できる。また、マーキングされるべき部分をより正確にマーキングすることも可能となる。
<5>
上述したマーカ手段を備える態様では、前記マーカ手段は、前記照射手段及び前記検出手段の少なくとも一方を含む撮像部に取り付けられていてもよい。
このように構成すれば、撮像部とマーカ手段の駆動機構を一元化することができるため、装置の大型化やコストの増大を防止できる。また、撮像部によるテラヘルツ波の照射又は検出と、マーカ手段によるマーキングとを並行して行うことができるため、作業の効率化が実現できる。
<6>
或いはマーカ手段を備える態様では、前記マーカ手段は、前記前記対象物又は前記表面部材の表面に沿う平面上で見て、互いに異なる位置に複数設けられていてもよい。
この場合、マーカ手段の駆動範囲が限られている場合であっても、複数のマーカ手段により広範囲のマーキングを実現できる。具体的には、一のマーカ手段ではマーキングできない箇所がマーキングされるべき部分として特定された場合であっても、他のマーカ手段でマーキングを行うことができる。
<7>
或いはマーカ手段を備える態様では、前記マーカ手段は、前記照射手段から離れた位置に配置されていてもよい。
この場合、マーカ手段と照射手段とが離れた位置に配置される(具体的には、マーカ手段を、照射手段から照射されるテラヘルツ波の照射方向と同軸上には配置しないようにしている)ため、装置構成を比較的簡単なものにすることが可能である。
上述した構成においても、例えばマーキングすべき部分(即ち、特定手段において特定された部分)を一時的にメモリに蓄積するようにすれば、マーキングすべき部分の特定とマーカキングとを並行して効率的に行うことが可能である。
<8>
本実施形態に係るマーキング方法は、テラヘルツ波を対象物に照射する照射工程と、前記対象物によって反射された又は前記対象物を透過した前記テラヘルツ波の強度を検出する検出工程と、前記検出工程で検出された前記テラヘルツ波の強度に基づいて、前記対象物又は前記対象物を覆う表面部材におけるマーキングされるべき部分を特定する特定工程とを備える。
本実施形態に係るマーキング方法によれば、上述したマーキング装置と同様に、マーキングされるべき部分と他の部分とを視覚的に区別することが可能となるため、テラヘルツ波を利用した検査作業等を好適に実行できる。
なお、本実施形態に係るマーキング方法においても、上述した本実施形態に係るマーキング装置における各種態様と同様の各種態様を採ることが可能である。
本実施形態に係るマーキング装置及びマーキング方法の作用及び他の利得については、以下に示す実施例において、より詳細に説明する。
以下では、図面を参照して本発明の実施例について詳細に説明する。以下では、本発明のマーキング装置及びマーキング方法が、テラヘルツ波を利用して対象物内部の劣化位置を検査するテラヘルツ波検査装置に適用される場合を例にとり説明する。
<装置構成>
初めに、図1を参照しながら、実施例に係るテラヘルツ波検査装置の構成及び基本的動作について説明する。ここに図1は、実施例に係るテラヘルツ波検査装置の全体構成を示す概略図である。
図1において実施例に係るテラヘルツ波検査装置は、テラヘルツ波を測定対象物である検査対象500に照射すると共に、検査対象500において反射されたテラヘルツ波を検出するものとして構成されている。即ち、実施例に係るテラヘルツ波検査装置は、所謂反射型の装置として構成されている。なお、テラヘルツ波検査装置は、検査対象において透過されたテラヘルツ波を検出する透過型の装置として構成されてもよい。
実施例に係るテラヘルツ波検査装置は、テラヘルツ波撮像ヘッド部100と、制御・信号処理部200と、ヘッドスキャナ部600と、マーカ部700とを備えて構成されている。実施例に係るテラヘルツ波検査装置の動作時には、テラヘルツ波撮像ヘッド部100によって、テラヘルツ波の照射及び検出が行われる。テラヘルツ波の検出結果は、制御・信号処理部200によって処理され、検査対象500の内部の状態を示す画像として出力される。
より具体的には、テラヘルツ波は、テラヘルツ波撮像ヘッド部100のテラヘルツ波発信部110で発生される。テラヘルツ波発信部110は、例えば共鳴トンネルダイオードや光伝導アンテナとして構成されるテラヘルツ波発生素子111、半球状のシリコンレンズ112及びコリメートレンズ113を含んで構成されている。テラヘルツ波発生素子111で発生されたテラヘルツ波は、シリコンレンズ112によって効率よく取り出され、コリメートレンズ113によりテラヘルツ波ビームとして発信される。
発信されたテラヘルツ波ビームは、例えばプリズムとして構成されるビームスプリッタ120を透過して対物レンズ140へと導かれる。テラヘルツ波ビームは、対物レンズ140によって絞られ、検査対象500に向けて照射される。照射されたテラヘルツ波ビームは検査対象500により反射され、反射したテラヘルツ波ビームは再び対物レンズ140を経由してビームスプリッタ120に導かれる。ビームスプリッタ120に入射したテラヘルツ波ビームは、反射されてテラヘルツ波受信部150に導かれる。
テラヘルツ波受信部150は、集光レンズ151、半球状のシリコンレンズ152、及び共鳴トンネルダイオードや光伝導アンテナとして構成されるテラヘルツ波検出素子153を含んで構成されている。テラヘルツ波受信部150では、集光レンズ151により絞られたテラヘルツ波ビームが半球状のシリコンレンズ152により効率よくテラヘルツ波検出素子153に集められ、テラヘルツ波の強度に応じた電流が検出される。検出された電流は、制御・信号処理部200のI-V変換部230で電圧に変換され、検出信号として出力される。
テラヘルツ波発生素子111及びテラヘルツ波検出素子153は、バイアス生成部210で生成されるバイアス電圧によってバイアスされており、バイアス電圧に応じて発信または受信するテラヘルツ波が変化する。なお、テラヘルツ波発生素子111及びテラヘルツ波検出素子153が光伝導アンテナの場合は、さらに光を作用させる必要があり、超短パルスレーザー光を照射することによって非常に広帯域のテラヘルツ波の送受信を行うことができる。
テラヘルツ波発生素子111及びテラヘルツ波検出素子153で発信・受信されるテラヘルツ波は、一般的に微弱であるため、その検出にはロックイン検出が用いられる。ロックイン検出の際、テラヘルツ波発信部110では、テラヘルツ波発生素子111のバイアス電圧として変調された参照信号が用いられる。ロックイン検出部220では、バイアス生成部210により変調されたテラヘルツ波による検出信号と、バイアス生成部210から出力された参照信号とを用いて同期検波をする。そして、テラヘルツ波の検出信号の参照信号とで異なる周波数のノイズ成分が除去される。一方、テラヘルツ波検出素子153のバイアス電圧として、テラヘルツ波検出素子153の特性において検出感度が高くなるような直流電圧が印加される。
スキャナ駆動部235は、ヘッドスキャナ部600のスキャン機構の駆動信号を生成すると同時に、駆動の結果として、テラヘルツ波撮像ヘッド部100の位置に対するテラヘルツ波ビームの位置をモニタするための撮像位置信号を生成する。
画像処理部240は、スキャナ駆動部235でモニタされるヘッド位置信号及びI-V変換部230で生成されたテラヘルツ波受信データ信号に基づいてマッピングされたテラヘルツ波イメージ画像を生成し、メモリに蓄積する。例えば、検査対象500の劣化度合いに応じてテラヘルツ波の受信強度が低下する状況では、テラヘルツ波の受信強度が所定の閾値を超える場合は“0”、超えない場合は“1”のイメージ画像データをメモリに蓄積すればよい。逆に、検査対象500の劣化度合いに応じてテラヘルツ波の受信強度が上昇する状況では、テラヘルツ波の受信強度が所定の閾値を超えない場合は“0”、超える場合は“1”のイメージ画像データをメモリに蓄積すればよい。
マーカ駆動部250は、画像処理部の出力(即ち、テラヘルツ波による検査結果)に基づいて、マーカ部700を駆動する。例えば、マーカ駆動部250は、検査対象500が劣化している部分(上述した例では、“1”のイメージ画像データに対応する部分)にマーキングを行うようにマーカ部700を駆動する。なお、後述するように、マーカ部700が複数のマーカを備える場合には、マーカ駆動部250は駆動すべきマーカを選択して駆動させる。
なお、本実施例においては、マーカ部700はテラヘルツ波発生ヘッド部100とは異なる位置(離れた位置)に配置するようにしている。換言すれば、マーカ部700は、テラヘルツ波発生ヘッド部100によって照射されるテラヘルツ波の照射方向と同軸上には配置しないようにしている。このため、上述した通り、マーキングすべき部分(即ち、検査対象が劣化している部分)を一度メモリに蓄積するような構成としている。
このような構成にすることによって、テラヘルツ波イメージ画像の生成とマーキングとを効率的に(同時に)行うことができる。
次に、図2を参照しながら、実施例に係るテラヘルツ波検査装置におけるヘッドスキャナ部600及びマーカ部700の構成について具体的に説明する。ここに図2は、実施例に係るテラヘルツ波検査装置の使用例を示す斜視図である。
図2において、ヘッドスキャナ部600は、フレーム605、第1駆動機構610、第1ガイド615、第2駆動機構620、第2ガイド625、及びキャリッジ部650を備えて構成されている。
フレーム605は、検査対象500(或いは、検査対象500を覆う表面部材)上に設置される枠上の部材であり、その一辺に沿うように第1駆動機構610が設けられ、対向する辺に沿うように第1ガイド615が設けられている。第1駆動機構610は、例えばボールねじとステッピングモータで構成されている。第1駆動機構610を駆動することにより、第2ガイド625が第1ガイド615に沿って移動する。また、第2ガイド625上には第2駆動機構620が設けられている。第2駆動機構620は、第1駆動機構610と同様に、例えばボールねじとステッピングモータで構成されている。第2駆動機構620を駆動することにより、キャリッジ部650が第2ガイド625に沿って移動する。このように構成されたヘッドスキャナ部600によれば、テラヘルツ波撮像ヘッド部100及びマーカ部700を、検査対象500に対して2次元的に移動させることができる。
マーカ部700は、複数のマーカ(ペン)と、マーカを昇降させる機構を備えて構成されている。マーカ部700は、マーカを検査対象500(或いは表面部材)に接触する位置にまで降下させることでマーキングを行う。なお、マーカ部700のマーキング方式はペンを用いるものに限定されず、例えばスプレー式のペイントブラシを用いるものであってもよい。また、マーカ部700は、検査対象500の劣化度合い等を示すために、マーキングの濃淡や異なる色でのマーキングを実現可能に構成されてもよい。
ここで、図3を参照しながら、上述したマーキングの効果について説明する。ここに図3は、検査対象へのマーキング処理を、順を追って示す上面図である。
図3に示すように、検査前の検査対象500の表面が、同一色で均一に塗装されていたとする。このような検査対象に対し、本実施例に係るテラヘルツ波検査装置によるスキャン動作及びマーキング動作が行われると、スキャン動作により劣化位置と判定された部分に順次にマーキングが施されていく。この結果、検査後の検査対象500の表面には、マーキング領域Mが視認できる状態となる。
ここで、検査対象に劣化個所が発見された場合は、検査後に交換や修繕の作業が行われる。多くの場合、これら作業の邪魔になるため検査装置は検査後撤去され、検査と交換・修繕では別の作業者が作業にあたる。このため、仮にマーキングを行わずに検査結果のイメージング画像のみを用いて作業を実行しようとすると、イメージング画像データの受け渡しが必要となり、煩雑で、情報が正確に伝達されない危険性がある。その他にも、イメージング結果と現場との対応をとる作業等、検査・修繕という一連の作業工程において、非効率で無駄な作業が発生してしまうおそれがある。
これに対し、本実施例に係るテラヘルツ波検査装置によれば、マーキングによって劣化位置が視覚的に認識し易くなる。即ち、検査対象500を見ただけで、どの部分の内部が劣化しているのかを容易に認識できるようになる。従って、上述した問題点を確実に回避することができ、検査・修繕作業の効率化を実現できる。
次に、図4を参照しながら、テラヘルツ波撮像ヘッド部100のスキャン範囲及びマーカ部700のカバー範囲について説明する。ここに図4は、テラヘルツ波撮像ヘッド部のスキャン範囲及びマーカ部のカバー範囲を示す上面図である。
図5に示すように、本実施例に係るテラヘルツ波検査装置では、ヘッドスキャナ部600のキャリッジ部650に、テラヘルツ波撮像ヘッド部100とマーカ部700が配置されている。具体的には、マーカ部700は、テラヘルツ波撮像ヘッド部100による撮像位置(即ち、図中のヘッド位置)を囲うように第1マーカ、第2マーカ、第3マーカ及び第4マーカ(図中では、説明の便宜上、丸付き数字で示している)の4つのマーカが配置されている。なお、各マーカは、テラヘルツ波を利用した検査の支障とならないよう、テラヘルツ波撮像ヘッド部100の視野に干渉しない位置に配置されていることが好ましい。
ここで、テラヘルツ波撮像ヘッド部100によるスキャン範囲は、第1〜第4マーカによって夫々カバーされている。即ち、1つのマーカではテラヘルツ波撮像ヘッド部100のスキャン範囲を全てカバーすることが難しいため、範囲に応じて第1〜第4マーカのいずれかがマーキングを担うように構成されている。具体的には、スキャン範囲の中心部分は第1〜第4マーカが担当する範囲である。スキャン範囲の上側中央部分は、第1マーカ又は第2マーカが担当する範囲である。スキャン範囲の下側中央部分は、第3マーカ又は第4マーカが担当する範囲である。スキャン範囲の左側中央部分は、第1マーカ又は第3マーカが担当する範囲である。スキャン範囲の右側中央部分は、第2マーカ又は第4マーカが担当する範囲である。スキャン範囲の左上部分は、第1マーカが担当する範囲である。スキャン範囲の右上部分は、第2マーカが担当する範囲である。スキャン範囲の左下部分は、第3マーカが担当する範囲である。スキャン範囲の右下部分は、第4マーカが担当する範囲である。
上述した構成によれば、検査(即ち、スキャン)とマーキングに多少のタイムラグは発生するものの、検査工程全体からみるとマーキングによる時間のロスはほとんど考慮する必要はない。よって、検査とマーキングをほぼ同時に行うことができ、検査だけ行う時間と殆ど変わらない時間でマーキングまで行うことが可能となる。
<動作説明>
次に、本実施例に係るテラヘルツ波検査装置のスキャン時及びマーキング時の制御について、図5を参照して詳細に説明する。ここに図5は、実施例に係るテラヘルツ波検査装置の制御例を示すフローチャートである。
図5において、スキャン動作が開始されると、先ずヘッドスキャナ部600の駆動により、テラヘルツ波撮像ヘッド部100が計測位置に移送される(ステップS101)。テラヘルツ波撮像ヘッド部100の移送が完了すると、テラヘルツ波撮像ヘッド部100により撮像可能な位置を示す情報(以下、適宜「ヘッド位置」と称する)及びマーカ部700によりマーキング可能な位置を示す情報(以下、適宜「マーカ位置」と称する)が更新される(ステップS102)。
続いて、テラヘルツ波の照射及び検出により、検査対象の計測が実施される(ステップS103)。そして、計測結果(即ち、検出されたテラヘルツ波の強度)が許容値であるか否かが判定される(ステップS104)。具体的には、例えばテラヘルツ波の強度が所定の閾値以上又は以下であるか、或いは所定の範囲内又は範囲外であるかが判定される。なお、所定の閾値や所定の範囲は、劣化度に応じたテラヘルツ波強度の変化傾向、及びどの程度の劣化に対してマーキングを行うか否かに応じて、予め設定しておけばよい。
ここで、計測結果が許容値でない場合(ステップS104:NO)、現在のヘッド位置が劣化位置としてリストに保存される(ステップS105)。なお、計測結果が許容値である場合には(ステップS104:YES)、ヘッド位置の保存は省略される。
続いて、現在のマーカ位置がリストに存在しているか否か(即ち、過去の計測によって劣化位置として保存されているか否か)が判定される(ステップS106)。そして、現在のマーカ位置がリストに存在していると判定されると(ステップS106:YES)、マーカ部700が駆動され、マーキングが実施される(ステップS107)。マーキングが実施されると、対応する劣化位置(即ち、マーキングが済んだ劣化位置)が、リストから消去される(ステップS108)。
最後に、スキャン動作を終了するか否かが判定される(ステップS109)。即ち、検査対象500において検査すべき部分を全てスキャンしたか否か、及びリストに保存されたマーキングすべき位置を全てマーキングしたか否かが判定される。ここで、スキャン動作を終了しないと判定されると(ステップS109:NO)、再びステップS101から処理が繰り返される。一方、スキャン動作を終了すると判定されると(ステップS109:YES)、一連の処理は終了する。
上述した制御によれば、スキャン動作及びマーキング動作を並行して効率的に行える。よって、検査時間の増加を防止しつつ、劣化位置を確実にマーキングして視覚化できる。
以上説明したように、実施例に係るテラヘルツ波検査装置によれば、マーキングによって検査対象500の劣化位置等を視覚化できるため、例えば作業効率を向上できる等の実践上有益な効果を得ることができる。
なお、上述した実施例では、マーキングを自動的に行う例について説明したが、マーキングすべきと判定された部分を手動でマーキングするように構成することもできる。その場合には、例えば音声や表示画像によって、マーキングすべき位置をユーザに報知可能に構成すればよい。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うマーキング装置及びマーキング方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
100 テラヘルツ波撮像ヘッド部
110 テラヘルツ波発信部
111 テラヘルツ波発生素子
112 シリコンレンズ
113 コリメートレンズ
120 ビームスプリッタ
140 対物レンズ
150 テラヘルツ波受信部
151 集光レンズ
152 シリコンレンズ
153 テラヘルツ波検出素子
200 制御・信号処理部
210 バイアス生成部
220 ロックイン検出部
230 I-V変換部
235 スキャナ駆動部
240 画像処理部
250 マーカ駆動部
500 検査対象
605 フレーム
610 第1駆動機構
615 第1ガイド
620 第2駆動機構
625 第2ガイド
650 キャリッジ部
700 マーカ部
M マーキング領域

Claims (8)

  1. テラヘルツ波を対象物に照射する照射手段と、
    前記対象物によって反射された又は前記対象物を透過した前記テラヘルツ波の強度を検出する検出手段と、
    前記検出手段で検出された前記テラヘルツ波の強度に基づいて、前記対象物又は前記対象物を覆う表面部材におけるマーキングされるべき部分を特定する特定手段と
    を備えることを特徴とするマーキング装置。
  2. 前記特定手段は、前記検出手段で検出された前記テラヘルツ波の強度と所定の閾値とを比較して、前記マーキングされるべき部分を特定することを特徴とする請求項1に記載のマーキング装置。
  3. 前記特定手段で特定された前記マーキングされるべき部分を報知する報知手段を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のマーキング装置。
  4. 前記対象物又は前記表面部材に対してマーキング可能なマーカ手段と、
    前記特定手段で特定された前記マーキングされるべき部分にマーキングするように、前記マーカ手段を制御する制御手段と
    を更に備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のマーキング装置。
  5. 前記マーカ手段は、前記照射手段及び前記検出手段の少なくとも一方を含む撮像部に取り付けられていることを特徴とする請求項4に記載のマーキング装置。
  6. 前記マーカ手段は、前記前記対象物又は前記表面部材の表面に沿う平面上で見て、互いに異なる位置に複数設けられていることを特徴とする請求項4又は5に記載のマーキング装置。
  7. 前記マーカ手段は、前記照射手段から離れた位置に配置されていることを特徴とする請求項4から6のいずれか一項に記載のマーキング装置。
  8. テラヘルツ波を対象物に照射する照射工程と、
    前記対象物によって反射された又は前記対象物を透過した前記テラヘルツ波の強度を検出する検出工程と、
    前記検出工程で検出された前記テラヘルツ波の強度に基づいて、前記対象物又は前記対象物を覆う表面部材におけるマーキングされるべき部分を特定する特定工程と
    を備えることを特徴とするマーキング方法。
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