JP2016044651A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ニードルに作用する開弁方向の力を大きくしつつ燃料噴射量の安定性を向上する燃料噴射弁を提供する。【解決手段】 ハウジング20の内側を往復移動可能な可動コア50の弁座側には、ニードル40の鍔部43を収容する鍔部収容部52が設けられている。鍔部収容部52の第二延伸部522は、コイル35に電力が供給されていないとき鍔部43との間に隙間を形成している。これにより、コイル35に電力が供給されると、比較的大きな開弁方向の力がニードル40に作用する。また、鍔部43にはニードル40を開弁方向に付勢する第二スプリング32が当接している。これにより、ニードル40は、ニードル当接部44の端面441と可動コア50の段差面505とが当接するまで開弁方向に移動する。したがって、各回の燃料噴射におけるニードル40のリフト量を同じにすることができる。【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関(以下、「エンジン」という)に燃料を噴射供給する燃料噴射弁に関する。
従来、ハウジングが有する噴孔をニードルの往復移動によって開閉しハウジング内の燃料を外部に噴射する燃料噴射弁が知られている。例えば、特許文献1には、コイル、固定コア、可動コア、可動コアとは別体に設けられ閉弁時に可動コアとの間に隙間を形成するニードル、可動コア及びニードルを閉弁方向に付勢するスプリングを備える燃料噴射弁が記載されている。
特許第5288019号明細書
特許文献1に記載の燃料噴射弁では、コイルに電力が供給され可動コアが固定コアに吸引されると、可動コアは可動コアとニードルとの間の隙間を加速しながら開弁方向に移動した後ニードルに当接する。これにより、特許文献1に記載の燃料噴射弁では、開弁のための比較的大きな力がニードルに作用する。しかしながら、可動コアがさらに開弁方向に移動し固定コアに当接すると可動コアの開弁方向への移動は停止するが、ニードルは慣性力によってさらに開弁方向に移動する。このとき、ニードルは、当該隙間に相当する距離を自由に移動することができるため、ニードルのリフト量が一定とならないおそれがある。ニードルのリフト量が一定とならないため、ニードルのリフト量と相関関係にある燃料噴射量が不安定になる。
本発明の目的は、ニードルに作用する開弁方向の力を大きくしつつ燃料噴射量の安定性を向上する燃料噴射弁を提供することにある。
本発明は、燃料噴射弁であって、ハウジング、コイル、固定コア、可動コア、ニードル、鍔部収容部材、可動コアを閉弁方向に付勢する第一付勢部材、及び、ニードルを開弁方向に付勢する第二付勢部材を備える。
ニードルは、ハウジングの中心軸方向に往復移動可能なようハウジングに収容され、一方の端部が弁座に当接可能な本体部、本体部の径方向外側に設けられ中心軸に垂直な方向の大きさが本体部の中心軸に垂直な方向の大きさより大きい鍔部、及び、本体部の他方の端部に設けられ固定コア側の端面が可動コアの弁座側の端面に当接可能なニードル当接部を有する。ニードルは、弁座から離間または弁座に当接すると噴孔を開閉する。
鍔部収容部材は、可動コアの弁座側に設けられ、鍔部をハウジングの中心軸方向に往復移動可能に収容する。
本発明の燃料噴射弁は、ニードル当接部の固定コア側の端面と可動コアの弁座側の端面とが当接しているとき、鍔部の弁座側の第一端面と第一端面に対向する鍔部収容部材の端面との第一距離は、可動コアの固定コア側の第二端面と第二端面に対向する固定コアの端面との第二距離より短いことを特徴とする。
本発明の燃料噴射弁では、ニードル当接部の固定コア側の端面が可動コアの弁座側の端面に当接しているとき、第一距離は、第二距離より短くなるよう、ニードル、可動コア、及び、鍔部収容部材が形成されている。これにより、可動コアは、固定コアとの間の磁気吸引力によって第一距離に相当する距離を加速しつつ開弁方向に移動した後、ニードルに衝突し、燃料噴射弁を開弁する。したがって、本発明の燃料噴射弁は、比較的大きな開弁方向の力をニードルに作用させることができる。
さらに、本発明の燃料噴射弁では、ニードルは、第二付勢部材によって開弁方向に付勢されているため、第二端面と第二端面に対向する固定コアの端面とが当接し可動コアの開弁方向への移動が停止した後、ニードルは第二付勢部材の付勢力によってニードル当接部の固定コア側の端面が可動コアの弁座側の端面に確実に当接するよう移動する。これにより、ニードルのリフト量が固定コアに当接している可動コアによって決定されるため、開弁時のニードルのリフト量を一定とすることができる。したがって、燃料噴射量の安定性を向上することができる。
本発明の第一実施形態による燃料噴射弁の断面図である。 図1のII部拡大図である。 本発明の第一実施形態による燃料噴射弁の作用を説明する断面図である。 本発明の第一実施形態による燃料噴射弁の作用を説明する断面図であって、図3とは異なる作用を説明する断面図である。 本発明の第二実施形態による燃料噴射弁の断面図である。 本発明の第三実施形態による燃料噴射弁の断面図である。
以下、本発明の複数の実施形態について図面に基づいて説明する。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態による燃料噴射弁1を図1〜4に示す。なお、図1〜4には、ニードル40が弁座255から離間する方向である開弁方向、及び、ニードル40が弁座255に当接する方向である閉弁方向を図示する。
燃料噴射弁1は、例えば図示しない直噴式ガソリンエンジンの燃料噴射装置に用いられ、燃料としてのガソリンを高圧でエンジンに噴射供給する。燃料噴射弁1は、ハウジング20、ニードル40、可動コア50、固定コア30、コイル35、「第一付勢部材」としての第一スプリング31、「第二付勢部材」としての第二スプリング32などを備える。
ハウジング20は、図1に示すように、第一筒部材21、第二筒部材22、第三筒部材23及び噴射ノズル25から構成されている。第一筒部材21、第二筒部材22及び第三筒部材23は、いずれも円筒状に形成され、第一筒部材21、第二筒部材22、第三筒部材23の順に同軸となるよう配置され、互いに接続している。
第一筒部材21及び第三筒部材23は、例えばフェライト系ステンレス等の磁性材料により形成され、磁気安定化処理が施されている。第一筒部材21及び第三筒部材23は、硬度が比較的低い。一方、第二筒部材22は、例えばオーステナイト系ステンレス等の非磁性材料により形成されている。第二筒部材22の硬度は、第一筒部材21及び第三筒部材23の硬度よりも高い。
噴射ノズル25は、第一筒部材21の第二筒部材22と接続する側とは反対側の端部に設けられている。噴射ノズル25は、例えばマルテンサイト系ステンレス等の金属により有底筒状に形成されており、第一筒部材21に溶接されている。噴射ノズル25は、所定の硬度を有するよう焼入れ処理が施されている。噴射ノズル25は、噴射部251及び筒部252から形成されている。
噴射部251は、燃料噴射弁1の中心軸と同軸のハウジング20の中心軸CA0を対称軸として線対称に形成されている。噴射部251の外壁253は、中心軸CA0の方向に突出するよう形成されている。噴射部251には、ハウジング20の内部と外部とを連通する噴孔26が複数形成されている。噴射部251の内壁254に形成されている噴孔の内部側の開口である内側開口の縁には、弁座255が形成されている。
筒部252は、噴射部251の径方向外側を囲み、噴射部251の外壁253が突出する方向とは反対側に延びるように設けられている。筒部252は、一方の端部が噴射部251に接続し、他方の端部が第一筒部材21に接続している。
ニードル40は、例えばマルテンサイト系ステンレス等の金属により形成されている。ニードル40は、所定の硬度を有するよう焼入れ処理が施されている。ニードル40の硬度は、噴射ノズル25の硬度とほぼ同等に設定されている。
ニードル40は、ハウジング20内に往復移動可能に収容されている。ニードル40は、軸部41、「一方の端部」としてのシール部42、鍔部43、ニードル当接部44などから形成されている。軸部41、シール部42、鍔部43、及び、ニードル当接部44は、一体に形成される。軸部41及びシール部42は、特許請求の範囲に記載の「本体部」に相当する。
軸部41は、一部が筒状に形成されている。軸部41と後述するシール部42との間には摺接部45が形成されている。摺接部45は、円筒状に形成され、外壁451の一部が面取りされている。摺接部45は、外壁451の面取りされていない部分が噴射ノズル25の内壁と摺接可能である。これにより、ニードル40は、弁座255側の先端部での往復移動が案内される。
シール部42は、軸部41の弁座255側の端部に弁座255に当接可能に設けられている。ニードル40は、シール部42が弁座255から離間または弁座255に当接することにより噴孔26を開閉し、ハウジング20の内部と外部とを連通または遮断する。
鍔部43は、円環状に形成され、軸部41の固定コア30側の端部の径方向外側に設けられている。鍔部43は、その外径が軸部41の外径より大きくなるよう形成されている。
ニードル当接部44は、筒状に形成され、軸部41の固定コア30側の端部に開弁方向に延びるよう設けられている。ニードル当接部44は、可動コア50が有する第二貫通孔502に往復移動可能に収容されている。
軸部41の固定コア30側の端部及びニードル当接部44の内部には、連通路400が形成されている。連通路400は、連通路400の弁座255側において軸部41が有する孔411と連通している。孔411は、連通路400と軸部41の外部とを連通する。
ニードル40は、摺接部45が噴射ノズル25の内壁により支持され、また、ニードル当接部44が可動コア50を介して第二筒部材22の内壁により支持されつつ、ハウジング20の内部を往復移動する。
可動コア50は、例えばフェライト系ステンレス等の磁性材料により円筒状に形成され、表面には例えばクロムめっきが施されている。可動コア50は、磁気安定化処理が施されている。可動コア50の硬度は比較的低く、ハウジング20の第一筒部材21及び第三筒部材23の硬度と概ね同等である。
可動コア50の中心軸上には、貫通孔が形成されている。貫通孔は、比較的内径が小さい第一貫通孔501及び第一貫通孔501に比べ内径が大きい第二貫通孔502から構成されている。
第一貫通孔501は、可動コア50の固定コア30側に形成されており、可動コア50の固定コア30側の「第二端面」としての端面503に開口を有している。
第二貫通孔502は、可動コア50の弁座255側に形成されており、可動コア50の内部で第一貫通孔501と連通している。第二貫通孔502は、可動コア50の弁座255側の「第三端面に対向する可動コアの端面」としての端面504に開口を有している。
鍔部収容部材52は、可動コア50の弁座255側に設けられている。鍔部収容部材52は、可動コア50と一体に往復移動可能である。鍔部収容部材52は、第一延伸部521及び第二延伸部522から形成されている。鍔部収容部材52は、鍔部43が開弁方向及び閉弁方向に移動可能に収容される鍔部収容空間520を有する。
第一延伸部521は、可動コア50の端面504から弁座255の方向に延びるよう形成されている円筒状の部位である。第一延伸部521の内径は、鍔部43の外径より大きい。
第二延伸部522は、第一延伸部521の弁座255側の端部に設けられる円環状の部位である。第二延伸部522は、第一延伸部521の弁座255側の端部から径内方向に延びるよう形成されている。第二延伸部522の中央には、軸部41及び第二スプリング32が挿通される挿通孔523が形成されている。
可動コア50の端面504と第二延伸部522の固定コア30側の「第一端面に対向する鍔部収容部材の端面」としての端面524との間の距離は、鍔部43の中心軸CA0方向の長さより長い。これにより、鍔部収容空間520に収容されている鍔部43は、ニードル40の中心軸CA0方向の往復移動にあわせて鍔部収容空間520を往復移動可能である。
固定コア30は、例えばフェライト系ステンレス等の磁性材料により円筒状に形成されている。固定コア30は、磁気安定化処理が施されている。固定コア30の硬度は、可動コア50の硬度と概ね同等であるが、可動コア50のストッパとしての機能を確保するために表面に例えばクロムめっきを施し、必要な硬度を確保している。固定コア30は、ハウジング20の第三筒部材23と溶接され、ハウジング20の内側に固定されるよう設けられている。
コイル35は、円筒状に形成され、主に第二筒部材22及び第三筒部材23の径方向外側を囲むよう設けられている。コイル35は、電力が供給されると磁界を形成する。コイル35の周囲に磁界が形成されると、固定コア30、可動コア50、第一筒部材21、第三筒部材23、及び、後述するホルダ17に磁気回路が形成される。これにより、固定コア30と可動コア50との間に磁気吸引力が発生し、可動コア50は、固定コア30に吸引される。
第一スプリング31は、一端が可動コア50の端面503に当接するよう設けられている。第一スプリング31の他端は、固定コア30の内側に圧入固定されたアジャスティングパイプ11の一端に当接している。第一スプリング31は、可動コア50を弁座255の方向、すなわち、閉弁方向に付勢している。
第二スプリング32は、一端が鍔部43の弁座255側の「第一端面」としての端面431に当接するよう設けられている。第二スプリング32の他端は、ハウジング20の第一筒部材21の内壁に設けられる「ばね座部材」としてガイド部材46に当接している。第二スプリング32は、ニードル40を弁座255とは反対の方向、すなわち、開弁方向に付勢している。
ガイド部材46は、第一筒部材21とは別部材であって円環状に形成されている。ガイド部材46は、ニードル40の往復移動を案内する。
本実施形態では、第二スプリング32の付勢力は、第一スプリング31の付勢力より小さくなるよう設定されている。これにより、コイル35に電力が供給されていないとき、ニードル40のシール部42は、弁座255に当接した状態、すなわち、閉弁状態となる。
第三筒部材23の第二筒部材22とは反対側の端部には、円筒状の燃料導入パイプ12が圧入及び溶接されている。燃料導入パイプ12の内側には、フィルタ13が設けられている。フィルタ13は、燃料導入パイプ12の導入口14から流入した燃料に含まれる異物を捕集する。
燃料導入パイプ12及び第三筒部材23の径方向外側は、樹脂によりモールドされている。当該モールド部分にコネクタ15が形成されている。コネクタ15には、コイル35へ電力を供給するための端子16がインサート成形されている。また、コイル35の径方向外側には、コイル35を覆うよう筒状のホルダ17が設けられている。
燃料導入パイプ12の導入口14から流入する燃料は、固定コア30の内部、アジャスティングパイプ11の内部、第一貫通孔501、連通路400、孔411、第一筒部材21と軸部41との間の隙間を流通し、噴射ノズル25の内部に導かれる。すなわち、燃料導入パイプ12の導入口14から第一筒部材21とニードル40の軸部41との間の隙間までが噴射ノズル25の内部に燃料を導入する燃料通路18となる。
次に、燃料噴射弁1の作用について主に図2〜4に基づいて説明する。
コイル35に電力が供給されていないとき、ニードル40のシール部42は、図1に示すように、弁座255に当接している。このとき、ニードル40と可動コア50との位置関係は、図2に示す位置関係となっている。具体的には、固定コア30と可動コア50との間には磁気吸引力は発生していないため、固定コア30と可動コア50との間には隙間が形成されている。また、ニードル当接部44の固定コア30側の「固定コア側の端面」としての端面441が第一貫通孔501と第二貫通孔502との間に形成される可動コア50の「可動コアの弁座側の端面」としての段差面505と当接している一方、鍔部43の端面431と第二延伸部522の端面524との間、及び、鍔部43の固定コア30側の「第三端面」としての端面432と可動コア50の端面504との間には隙間が形成されている。第一実施形態による燃料噴射弁1では、ニードル当接部44の端面441と段差面505とが当接しているとき、端面431と第二延伸部522の端面524との第一距離d1は、可動コア50の端面503と固定コア30の弁座255側の「第二端面に対向する固定コアの端面」としての端面301との第二距離d2に比べ短い。これにより、可動コア50は、固定コア30に当接する前に鍔部43に当接する。また、第一距離d1は、鍔部43の端面432と可動コア50の端面504との第三距離d3に比べ短い。
コイル35に電力が供給され固定コア30と可動コア50との間に磁気吸引力が発生すると、可動コア50は、開弁方向に移動する。このとき、可動コア50は、第一距離d1に相当する距離を加速しつつ開弁方向に移動し、第二延伸部522の端面524と端面431とが当接する(図3参照)。
さらに、第二延伸部522の端面524と端面431とが当接したまま可動コア50は開弁方向に移動する。これにより、シール部42が弁座255から離間し、噴孔26が開く。噴孔26が開くと、噴射ノズル25の内部に導かれている燃料が噴孔26を通って外部に噴射される。このとき、ニードル当接部44の端面441と段差面505との間には、図3に示すように、隙間sp1が形成されている。
可動コア50が図4に示すように固定コア30に当接すると、可動コア50の開弁方向への移動が停止する。このとき、段差面505との間に隙間sp1が形成されているニードル40は、第二スプリング32に開弁方向に付勢されているため、ニードル当接部44の端面441と段差面505とが当接するまで移動する。これにより、第二距離d2がニードル40の最大のリフト量となる。第一実施形態による燃料噴射弁1では、噴孔26からの燃料の噴射において、ニードル40のリフト量は、常に第二距離d2となる。
コイル35への電力の供給が停止すると、固定コア30と可動コア50との間に発生している磁気吸引力が消滅するため、可動コア50は第一スプリング31の付勢力によって閉弁方向に移動する。このとき、ニードル当接部44の端面441と段差面505とが当接しているニードル40は、可動コア50とともに閉弁方向に移動する。
シール部42と弁座255とが当接すると噴孔26は閉じられ、燃料の噴射が終了する。シール部42と弁座255とが当接した後、可動コア50はさらに閉弁方向に移動するため、第二延伸部522の端面524と端面431とは離間するが、段差面505とニードル当接部44の端面441とが当接するため、可動コア50の閉弁方向への移動は規制される。
(a)第一実施形態による燃料噴射弁1では、コイル35に電力が供給されておらずニードル当接部44の端面441と段差面505とが当接しているとき、端面431と第二延伸部522の端面524との間には隙間が形成されている。コイル35に電力が供給されると、可動コア50は、磁気吸引力によって第一距離d1に相当する距離を加速しつつ開弁方向に移動しニードル40に衝突する。これにより、可動コア50はニードル40に対して比較的大きな開弁方向の力を作用させることができる。
(b)また、特許文献1に記載の燃料噴射弁のように、可動コアの内部に可動コアと当接可能な部位が収容されているニードルを備えている場合、当該当接可能な部位と可動コアとが当接しつつ噴孔が開いた後、可動コアは固定コアに当接するため可動コアの移動は停止するが、ニードルは慣性力によってさらに開弁方向に移動する。このニードルの開弁方向への移動は可動コアに当接することによって停止可能であるが、燃料噴射ごとにニードルが可動コアに確実に当接するか否か不明である。このため、複数回の燃料噴射におけるニードルのリフト量が不安定となる。
燃料噴射弁1では、可動コア50の端面524とニードル40の端面441とが当接したまま可動コア50及びニードル40が開弁方向に移動すると、最初に可動コア50の開弁方向への移動が停止する。その後、ニードル40は、第二スプリング32の付勢力によってニードル当接部44の端面441と段差面505とが確実に当接するまで移動する。これにより、ニードル40のリフト量が固定コア30に当接している可動コア50によって管理されるため、ニードル40のリフト量が一定となる。したがって、一回の燃料噴射における単位時間当たりの燃料噴射量が最大となるのは最もリフトしたときとなるため、一回の燃料噴射における燃料噴射量の安定性を向上することができる。
(c)また、複数回の燃料噴射を比較すると、ニードル40は、ニードル当接部44の端面441と段差面505とが確実に当接するまで移動するため、各回の燃料噴射における燃料噴射量を同じにすることができる。これにより、燃料噴射の繰り返しにおける燃料噴射量の安定性を向上することができる。
(d)燃料噴射弁1では、第二スプリング32の付勢力は、第一スプリング31の付勢力より小さくなるよう設定されている。これにより、コイル35に電力が供給されていないとき、シール部42が弁座255に安定して当接することができるとともに、コイル35に電力が供給され可動コア50が第一スプリング31に付勢力に抗して固定コア30の方向に移動するとき可動コア50に対するニードル40の位置を安定させることができる。したがって、一回の燃料噴射における燃料噴射量及び燃料噴射の繰り返しにおける燃料噴射量の安定性をさらに向上することができる。
(e)燃料噴射弁1では、鍔部43の端面432と可動コア50の端面504との間に第二延伸部522の端面524と端面431との第一距離d1より長い第三距離d3の隙間が形成されている。これにより、ニードル40が可動コア50とともに開弁方向に移動するとき、鍔部43の端面432と可動コア50の端面504との間には、距離(d1+d3)に相当する距離の隙間が形成される。当該隙間には燃料が充満しているため、可動コア50が固定コア30に当接した後、ニードル40の開弁方向への移動速度が当該隙間の燃料によって緩和される。したがって、開弁後における可動コア50とニードル40との衝突の衝撃を緩和することができる。
(f)燃料噴射弁1では、第一筒部材21と別部材から形成されているガイド部材46がニードル40の往復移動を案内するよう設けられている。これにより、ニードル40は、弁座255に対して好適な姿勢で離間または当接することができるため、燃料噴射の繰り返しにおける燃料噴射量の安定性をさらに向上することができる。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態による燃料噴射弁を図5に基づいて説明する。第二実施形態は、可動コアの形状が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。また、図5には、ニードル40が弁座255から離間する方向である開弁方向、及び、ニードル40が弁座255に当接する方向である閉弁方向を図示する。
第二実施形態による燃料噴射弁2は、可動コア60及び鍔部収容部材62を備える。
可動コア60は、図5に示すように、貫通孔が形成されている。貫通孔は、比較的内径が小さい第一貫通孔601、第一貫通孔601に比べ内径が大きい第二貫通孔602、及び、第二貫通孔602に比べ内径が大きい第三貫通孔603から構成されている。
第一貫通孔601は、可動コア60の固定コア30側に形成されており、可動コア60の固定コア30側の「第二端面」としての端面604に開口を有している。
第二貫通孔602は、第一貫通孔601と第三貫通孔603との間に形成されている。第二貫通孔602は、可動コア60の内部で第一貫通孔601及び第三貫通孔603と連通している。第二貫通孔602には、ニードル40のニードル当接部44が挿入される。
第三貫通孔603は、可動コア60の弁座255側に形成されている。第三貫通孔603の内径は、鍔部43の外径より大きい。また、第三貫通孔603の中心軸方向の長さは、鍔部43の中心軸方向の長さより長い。第三貫通孔603は、可動コア60の弁座255側の端面605に開口を有している。第三貫通孔603は、後述する鍔部収容部材62とともに鍔部43が往復移動可能に収容される鍔部収容空間を形成する。
鍔部収容部材62は、可動コア60の端面605上に設けられている。鍔部収容部材62は、可動コア60とは別部材から形成されている円環状の部材である。鍔部収容部材62は、中央に軸部41及び第二スプリング32が挿通される貫通孔621を有する。貫通孔621の内径は、鍔部43の外径より小さく、かつ、軸部41の外径より大きい。これにより、鍔部収容部材62の固定コア30側の「第一端面に対向する鍔部収容部材の端面」としての端面622と端面431とは、当接可能である。
コイル35に電力が供給されていないとき、すなわち、ニードル当接部44の端面441が第一貫通孔601と第二貫通孔602との間に形成される可動コア60の段差面606とが当接しているとき、端面431と鍔部収容部材62の端面622との間、及び、鍔部43の端面432と可動コア60の弁座255側の「第三端面に対向する可動コアの端面」としての端面607との間には隙間が形成されている。第二実施形態による燃料噴射弁2では、ニードル当接部44の端面441と段差面606とが当接しているとき、端面431と鍔部収容部材62の端面622との間の中心軸方向の第一距離d4は、可動コア60の端面604と端面301との間の第二距離d5に比べ短い。また、第一距離d4は、鍔部43の端面432と可動コア60の端面607との間の第三距離d6に比べ短い。
第二実施形態による燃料噴射弁2では、可動コア60は、第一距離d4に相当する長さを加速しつつ開弁方向に移動しニードル40に衝突するため、可動コア60はニードル40に対して比較的大きな開弁方向の力を作用させることができる。また、開弁時に可動コア60の開弁方向への移動が停止した後、ニードル40は、第二スプリング32の付勢力によってニードル当接部44の端面441と段差面606とが確実に当接するまで移動する。これにより、第二実施形態は、第一実施形態と同じ効果を奏する。
(第三実施形態)
次に、本発明の第三実施形態による燃料噴射弁を図6に基づいて説明する。第三実施形態は、第2スプリングが支持される部位が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。また、図6には、ニードル40が弁座255から離間する方向である開弁方向、及び、ニードル40が弁座255に当接する方向である閉弁方向を図示する。
第三実施形態による燃料噴射弁3では、第二スプリング32の他端は、第一筒部材21の内壁211に当接している。第二スプリング32は、ニードル40を開弁方向に付勢している。これにより、第三実施形態は、第一実施形態の効果(a)〜(e)を奏する。
(その他の実施形態)
(ア)上述の実施形態では、第一距離は、第三距離より短いとした。しかしながら、この二つの距離の長さの関係はこれに限定されない。
(イ)上述の実施形態では、ニードル当接部は、軸部の固定コア側の端部に開弁方向に延びるよう設けられているとした。しかしながら、ニードル当接部の形状はこれに限定されない。ニードル当接部の固定コア側の端面と鍔部の固定コア側の端面とが同じ高さに位置するようニードルが形成されてもよい。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
1、2、3 ・・・燃料噴射弁、
20 ・・・ハウジング、
255 ・・・弁座、
26 ・・・噴孔、
30 ・・・固定コア、
31 ・・・第一スプリング(第一付勢部材)、
32 ・・・第二スプリング(第二付勢部材)、
35 ・・・コイル、
40 ・・・ニードル、
50、60 ・・・可動コア、
52、62 ・・・鍔部収容部材。

Claims (4)

  1. 中心軸(CA0)方向の一端に形成され燃料が噴射される噴孔(26)、前記噴孔の周囲に形成される弁座(255)、及び、前記噴孔への燃料が流れる燃料通路(18)を有する筒状のハウジング(20)と、
    通電されると磁界を形成するコイル(35)と、
    前記ハウジング内で前記コイルが形成する磁界内に固定される固定コア(30)と、
    前記固定コアの前記弁座側に設けられ、前記コイルが磁界を形成すると前記固定コアに吸引される可動コア(50、60)と、
    前記中心軸方向に往復移動可能なよう前記ハウジングに収容され、一方の端部(42)が前記弁座に当接可能な本体部(41)、前記本体部の径方向外側に設けられ前記中心軸に垂直な方向の大きさが前記本体部の前記中心軸に垂直な方向の大きさより大きい鍔部(43)、及び、前記本体部の他方の端部に設けられ前記固定コア側の端面(441)が前記可動コアの前記弁座側の端面(505)に当接可能なニードル当接部(44)を有し、前記弁座から離間または前記弁座に当接すると前記噴孔を開閉するニードル(40)と、
    前記可動コアの前記弁座側に設けられ、前記鍔部を前記ハウジングの中心軸方向に往復移動可能に収容する鍔部収容部材(52、62)と、
    前記可動コアを閉弁方向に付勢する第一付勢部材(31)と、
    前記ニードルを開弁方向に付勢する第二付勢部材(32)と、
    を備え、
    前記ニードル当接部の前記固定コア側の端面と前記可動コアの前記弁座側の端面とが当接しているとき、前記鍔部の前記弁座側の第一端面(431)と前記第一端面に対向する前記鍔部収容部材の端面(524、622)との第一距離(d1、d4)は、前記可動コアの前記固定コア側の第二端面(503、604)と前記第二端面に対向する前記固定コアの端面(301)との第二距離(d2、d5)より短いことを特徴とする燃料噴射弁(1、2、3)。
  2. 前記第二付勢部材の付勢力は、前記第一付勢部材の付勢力より小さいことを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記鍔部の前記固定コア側の第三端面(432)と前記第三端面に対向する前記可動コアの端面(504、607)との第三距離(d3、d6)は、前記第一距離より長いことを特徴とする請求項1または2に記載の燃料噴射弁。
  4. 前記第二付勢部材の前記弁座側の端部が当接するばね座部材(46)をさらに備え、
    前記ばね座部材は、前記ニードルの往復移動を案内することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
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