JP2016044411A - リモコン装置及びトイレシステム - Google Patents

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雄一郎 馬場
宏一 坂西
Koichi Sakanishi
宏一 坂西
藤田 将継
Masatsugu Fujita
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Abstract

【課題】ペアリングの際の混信を抑制すると共に、受信機側の処理を抑制する。
【解決手段】衛生洗浄装置を遠隔操作するためのリモコン装置は、押し操作される少なくとも1つのボタンを含むボタン部と、ボタン部の押し操作を利用して電力を発生する発電部と、発電部で発生した電力を利用してボタン部の押し操作に応じて異なる衛生洗浄装置の制御信号を無線で送信する送信部であり、制御信号のうちリモコン装置の識別情報を含む登録信号を送信する場合、制御信号のうち他の制御信号を送信する場合に比べて、制御信号の電界強度を弱くする送信部と、を備える。
【選択図】 図7

Description

本発明は、リモコン装置及びトイレシステムに関する。
従来から、衛生洗浄装置を無線の制御信号で遠隔操作するためのリモコン装置が知られている。
ここで、公衆トイレなど、限られた範囲に衛生洗浄装置が複数台あると、リモコン装置が制御信号を送信すると、制御信号が混信する場合がある。この場合、遠隔操作したい目的の衛生洗浄装置だけでなく、隣の衛生洗浄装置までも制御信号を受信して制御を実行してしまう。
このため、特許文献1には、仮に目的の設備機器本体の隣の設備機器本体までも制御信号を受信したとしても、目的の設備機器本体だけ制御を実行するように、リモコン装置から送信する制御信号内に対応する設備機器本体の識別情報を追加し、各衛生洗浄装置は、制御信号を受信した場合、制御信号内の識別情報が予め記憶した識別情報と一致する場合に制御を実行するようにした設備機器が開示されている。そして、この設備機器では、識別情報の判断を実現するため、工場出荷時や施工時に、設備機器本体から当該設備機器本体の識別情報を含む登録信号を電池式のリモコン装置に送信することで、設備機器本体とリモコン装置とでペアリング(識別情報の共有)を行うようにしている。
また、特許文献2には、識別情報の記載はないものの、複数のスイッチを有する衛生洗浄装置のリモコン装置の作動電源をスイッチの押し操作で自己発電可能な圧電発電装置で構成し、選択されたスイッチ情報を衛生洗浄装置へと送信することで衛生洗浄装置を制御可能に構成した発電式のリモコン装置(以下、「発電リモコン」と称す。)が開示されている。
また、特許文献3には、衛生洗浄装置の記載はないものの、送信機と受信機において、送信機より送信された電波を受信機が受信した際、受信機側に保存されているIDが暫定のIDであった場合に、受信機側が電界強度を確認し、閾値を超える電界強度であると、受信機は送信された電波に含まれたIDを登録するシステムが開示されている。
特開2009−161901号公報 特開2006−009280号公報 特開2007−251637号公報
しかしながら、特許文献1に記載の設備機器では、ペアリングの際に、登録信号の受信機側である電池式のリモコン装置間で登録信号が混信する虞が残っている。ただし、設備機器本体は、電力に余裕があるため、例えばボタン(スイッチ)の1回の押し操作で複数回同じ制御信号を送信することが可能なので、登録信号か否かに関わらず制御信号の電界強度を一律に下げてもリモコン装置は少なくとも1つの信号の受信ができる。このように制御信号の電界強度を一律に下げることができると、混信を抑制することができる。また、仮に、電池式のリモコン装置が送信機側であっても、同様である。
一方で、特許文献2に記載の発電リモコンにおいては、限られた電力で起動及び送信を行うため、ペアリングの処理は設けられていなかったが、この処理を設けようとすると、特許文献1のように設備機器本体(衛生洗浄装置)からリモコン装置に登録信号を送信してもリモコン装置は起動しないため、リモコン装置から衛生洗浄装置に送信しなければならない。すなわち、リモコン装置を送信機側としなければならない。この場合、ペアリングの際に、登録信号の受信機側となる衛生洗浄装置間で登録信号が混信する虞があると共に、限られた電力で送信を行うため上述した電池式のリモコンのように1回の押し操作で複数回同じ制御信号を送信することが難しいので、制御信号の電界強度を一律に下げること難しく、混信を抑制することができない。
また、特許文献3に記載のシステムでは、ペアリングの際の混信を抑制し得るものの、受信機側は、電界強度が閾値を超えるか否か判断する処理を電波の受信毎に実行しないといけないため、処理が増大する虞がある。
そこで、本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、ペアリングの際の混信を抑制すると共に、受信機側の処理を抑制することができるリモコン装置及びトイレシステムを提供することを目的とする。
上記検討結果を鑑みて、本発明の第1態様に係るリモコン装置は、衛生洗浄装置を遠隔操作するためのリモコン装置であって、押し操作される少なくとも1つのボタンを含むボタン部と、前記ボタン部の押し操作を利用して電力を発生する発電部と、前記発電部で発生した電力を利用して、前記ボタン部の押し操作に応じて異なる前記衛生洗浄装置の制御信号を無線で送信する送信部であり、前記制御信号のうち前記リモコン装置の識別情報を含む登録信号を送信する場合、前記制御信号のうち他の制御信号を送信する場合に比べて、前記制御信号の電界強度を弱くする送信部と、を備える。
この構成によれば、送信部は、制御信号のうち他の制御信号を送信する場合、登録信号に比べて、制御信号の電界強度を高くするため、発電部で発生した限られた電力を利用して送信するため制御信号の送信回数が1回の場合でも衛生洗浄装置がより確実に受信することができる。一方で、送信部は、登録信号を送信する場合、制御信号のうち他の制御信号を送信する場合に比べて、登録信号の電界強度を弱くするため、隣の衛生洗浄装置には制御信号が届きにくくなり、ペアリングの際の混信を抑制することができる。また、この構成によれば、受信機側となる衛生洗浄装置に電界強度の閾値を設けなくても混信を抑制することができ、且つ、隣の部屋にある衛生洗浄装置にとって不要な登録信号の受信を抑制することができるため、受信機側の処理の増大を抑制することができる。
本発明の第2態様に係るリモコン装置は、第1態様において、前記送信部は、前記登録信号を送信する場合、前記登録信号の電界強度を、前記リモコン装置が前記衛生洗浄装置の近傍にあるときのみ前記登録信号が前記衛生洗浄装置に届く電界強度とする。
この構成によれば、登録信号は、リモコン装置が衛生洗浄装置の近傍にあるときのみ衛生洗浄装置に届くため、リモコン装置から離れた隣の部屋にある衛生洗浄装置には、登録信号が届かない。したがって、ペアリングの際の混信を確実に抑制することができる。また、隣の部屋にある衛生洗浄装置にとって不要な登録信号の受信をさらに抑制することができるため、受信機側の処理の増大を抑制することができる。
本発明の第3態様に係るトイレシステムは、第1態様又は第2態様のリモコン装置と、衛生洗浄装置と、を備えるトイレシステムであって、前記衛生洗浄装置は、前記登録信号を受信する受信部と、予め定められた条件を満たした場合に前記登録信号を登録するモードに移行し、前記受信部が前記登録信号を受信した場合、前記モードである場合にのみ前記登録信号を前記衛生洗浄装置に登録する制御部と、を備える。
この構成によれば、制御部は、予め定められた条件を満たしていない場合は、制御信号を受信してもその登録は行われないので、ペアリングの際の混信をさらに抑制することができる。
本発明の第4態様に係るトイレシステムは、第3態様において、前記制御部は、前記条件として前記衛生洗浄装置の電源が投入された場合に、予め定められた時間の間、前記モードに移行する。
この構成によれば、衛生洗浄装置の電源が投入されて予め定められた時間の間、登録信号を登録するモードとなるので、それ以外の時間の間は、仮に制御信号を受信してもその登録は行われない。したがって、ペアリングの際の混信を確実に抑制することができる。
本発明の第5態様に係るトイレシステムは、第3態様において、前記衛生洗浄装置は、人体の有無を検知する検知部を備え、前記制御部は、前記条件として前記検知部が前記人体を検知した場合に、前記モードに移行する。
この構成によれば、検知部が人体を検知した場合に登録信号を登録するモードとなるので、それ以外の場合は、制御信号を受信してもその登録は行われないので、ペアリングの際の混信を確実に抑制することができる。
本発明の第6態様に係るトイレシステムは、第5態様において、前記制御部は、前記条件として前記検知部が前記人体の排泄における検知とは異なる検知を行った場合に、前記モードに移行する。
この構成によれば、検知部が人体の排泄における検知とは異なる検知を行った場合に登録信号を登録するモードとなるので、人体の排泄における検知の場合は、制御信号を受信してもその登録は行われないので、ペアリングの際の混信を確実に抑制することができる。
本発明のリモコン装置及びトイレシステムによれば、ペアリングの際の混信を抑制すると共に、受信機側の処理を抑制することができる。
(a)は、本発明の実施形態に係るトイレシステムを便蓋が開いた状態で模式的に示す斜視図である。(b)は、本実施形態に係るトイレシステムを便蓋が閉じた状態で模式的に示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るリモコン装置を模式的に表す正面図である。 本発明の実施形態に係るリモコン装置を模式的に表すブロック図である。 本発明の実施形態に係るリモコン装置の内部構造の一例を表す模式図である。 (a)〜図5(d)は、操作ボタンの押し操作の一例を模式的に表す。特に、(a)は、操作ボタンが定常位置にある状態を表している。(b)は、検出部が押し操作を検出する操作ボタンの位置を表している。(c)は、操作ボタンが最下点位置にある状態を表している。(d)は、検出部が押し操作の検出状態を解除する操作ボタンの位置を表している。 本発明の実施形態に係るトイレ装置の内部構造の一例を表す模式図である。 リモコン装置とトイレ装置が相互に実行する処理のフローチャートである。 図7に示す処理と並行して随時(例えば1秒毎に)行われるトイレ装置の処理のフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称す。)について説明する。理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
<トイレシステムの構成>
図1(a)及び図1(b)は、本実施形態に係るトイレシステムを模式的に示す斜視図である。
図1(a)及び図1(b)に示すように、トイレシステムSは、例えば不図示の扉で他の空間と遮断可能なトイレルーム内に構成され、リモコン装置10と、トイレ装置100と、を備えている。
リモコン装置10は、トイレ装置100と共に用いられる。リモコン装置10は、複数の操作ボタン12を含む。各操作ボタン12は、例えば、押し操作が可能な、いわゆる押しボタンである。各操作ボタン12は、定常位置と最下点位置(最深位置)とに移動可能であり、押し操作に応じて定常位置から最下点位置に移動する。また、各操作ボタン12は、図示を省略したバネなどにより、操作されていない状態において定常位置に保持される。各操作ボタン12は、押し操作によって最下点位置に移動した後、押し操作の解除によって定常位置に戻る。
リモコン装置10は、各操作ボタン12の操作を検出し、操作された操作ボタン12に応じた制御信号をトイレ装置100に送信する。トイレ装置100は、リモコン装置10から送信された制御信号を受信し、その制御信号に応じた動作を実行する。このように、リモコン装置10は、使用者の操作に応じて、所定の動作の実行をトイレ装置100に指示し、トイレ装置100を遠隔操作する。
トイレ装置100は、洋式腰掛便器110(以下、便器110と称す)と、その上に設けられた衛生洗浄装置としての便座ユニット120と、を備える。
便器110は、ボウル部112を有する。ボウル部112は、便器110の上部に設けられる。ボウル部112は、便器110の上面110aよりも凹んだ凹状である。ボウル部112は、使用者から排泄された汚物や尿などを受ける。また、ボウル部112は、内部に水を貯留し、排水管から悪臭や害虫類などが室内に侵入することを防ぐ。
便座ユニット120は、例えば、本体部122と、便座124と、便蓋126と、を有する。便座124と便蓋126とは、本体部122に対して開閉可能にそれぞれ軸支されている。便蓋126は、閉じた状態において便座124の上方を覆う。図1(a)は、便蓋126が開いた状態を表している。図1(a)は、便座124が開いた状態を表している。図1(b)は、便座124が閉じた状態を表している。なお、便蓋126は、必ずしも設けられていなくてもよい。
便座ユニット120は、例えば、衛生洗浄機能と、局部乾燥機能と、便座暖房機能と、を有する。衛生洗浄機能は、便座124に座った使用者の「おしり」などを洗浄する洗浄動作を行う機能である。局部乾燥機能は、便座124に座った使用者の「おしり」などに温風を吹き付けることにより、衛生洗浄によって濡れた「おしり」などを乾燥させる乾燥動作を行う機能である。便座暖房機能は、便座124の着座面を適温に温める便座加熱動作を行う機能である。
衛生洗浄機能では、例えば、使用者の操作に応じて、人体局部に向けて洗浄水を吐水する吐水手段としてのノズル130を本体部122から便器110のボウル部112内に進出させる。そして、ノズル130の先端付近に設けられた吐水口から洗浄水を噴射する。これにより、使用者の「おしり」などを洗浄することができる。ノズル130は、衛生洗浄機能を実行していない状態では、本体部122内に収納される。
また、衛生洗浄機能は、例えば、使用者の「おしり」に向けて洗浄水を噴射するおしり洗浄機能と、女性局部に向けて洗浄水を噴射するビデ洗浄機能と、を含む。衛生洗浄機能では、冷水のみならず、ヒータによって加熱した温水を洗浄水として吐水口から噴射することもできる。
本体部122は、リモコン装置10から送信された制御信号を受信し、その受信した制御信号に対応した通常動作を実行するトイレ制御部(不図示)を備える。本体部122は、便器110の上部後方に設置される。本体部122の前面は、ボウル部112の開口端の形状に沿って凹状に湾曲した湾曲凹面132を有する。湾曲凹面132の左右には、ボウル部112の開口端に沿って前方に向けて延出した延出部134が設けられている。湾曲凹面132は、その中央付近が高く、左右の延出部134に近づくにしたがって次第に低くなる形状を有する。
湾曲凹面132の中央には、ノズルダンパー136と温風ダンパー138とが設けられている。ノズルダンパー136は、ノズル130を進出及び後退させる開口部を覆う閉止部材である。温風ダンパー138は、ノズルダンパー136の右側に並べて配置されている。温風ダンパー138は、局部乾燥用の温風の吹出口を覆う閉止部材である。ノズルダンパー136及び温風ダンパー138は、例えば、本体部122に回動可能に支持されている。
ノズルダンパー136は、例えば、支持軸を中心に回転することにより、開口部を覆う閉じ位置と、開口部を露出させる開き位置との間で移動する。ノズルダンパー136は、衛生洗浄機能を実行していない待機状態において、閉じ位置に保持される。そして、ノズルダンパー136は、衛生洗浄機能の実行によってノズル130が進出する際に、開き位置に移動する。
温風ダンパー138は、例えば、支持軸を中心に回転することにより、吹出口を覆う閉じ位置と、吹出口を露呈させる開き位置との間で移動する。温風ダンパー138は、局部乾燥機能を実行していない待機状態において、閉じ位置に保持される。そして、温風ダンパー138は、局部乾燥機能の実行によって使用者の「おしり」などに温風を吹き付ける際に、開き位置に移動する。
<リモコン装置の構成>
図2は、本発明の実施形態に係るリモコン装置を模式的に表す正面図である。
図2に示すように、リモコン装置10は、ボタン部としての複数の操作ボタン12と、各操作ボタン12を支持するリモコン本体14と、を備える。複数の操作ボタン12は、メインボタン群12mと、サブボタン群12sと、に分けられている。
メインボタン群12mは、例えば、おしり洗浄ボタン12aと、ビデ洗浄ボタン12bと、乾燥ボタン12cと、停止ボタン12dと、を含む。
おしり洗浄ボタン12aは、トイレ装置100におしり洗浄の開始を指示するためのボタンである。ビデ洗浄ボタン12bは、トイレ装置100にビデ洗浄の開始を指示するためのボタンである。乾燥ボタン12cは、トイレ装置100に局部乾燥の開始を指示するためのボタンである。停止ボタン12dは、トイレ装置100に衛生洗浄機能や局部乾燥機能の停止を指示するためのボタンである。すなわち、この例においては、おしり洗浄ボタン12aとビデ洗浄ボタン12bとが、ノズル130からの吐水を行わせるための吐水ボタンである。停止ボタン12dは、ノズル130からの吐水を停止させる。
このように、メインボタン群12mには、衛生洗浄や局部乾燥などの各種の機能の実行及び停止をトイレ装置100に指示するための操作ボタン12が設けられる。
サブボタン群12sは、例えば、吐水流量大ボタン12eと、吐水流量小ボタン12f
と、洗浄位置前進ボタン12gと、洗浄位置後退ボタン12hと、を含む。
吐水流量大ボタン12eは、衛生洗浄時に噴射される洗浄水の勢いを強くする指示をトイレ装置100に入力するためのボタンである。吐水流量小ボタン12fは、衛生洗浄時に噴射される洗浄水の勢いを弱くする指示をトイレ装置100に入力するためのボタンである。洗浄位置前進ボタン12gは、洗浄位置(ノズル130の位置)を前進させる指示をトイレ装置100に入力するためのボタンである。洗浄位置後退ボタン12hは、洗浄位置を後退させる指示をトイレ装置100に入力するためのボタンである。
このように、サブボタン群12sには、各種の機能の状態の変更をトイレ装置100に指示するための操作ボタン12が設けられる。
なお、メインボタン群12m及びサブボタン群12sに含まれる操作ボタン12は、上記に限定されるものではない。例えば、サブボタン群12sには、洗浄水や乾燥風の温度の変更をトイレ装置100に指示するための操作ボタン12などを設けてもよい。
図3は、本発明の実施形態に係るリモコン装置を模式的に表すブロック図である。
図3に示すように、リモコン装置10は、複数の検出部20と、発電部22と、電源部24と、制御ユニット26と、をさらに備える。
複数の検出部20は、複数の操作ボタン12のそれぞれに対応して設けられる。複数の検出部20のそれぞれは、複数の操作ボタン12のそれぞれの押し操作によって検出位置まで移動したときに、操作ボタン12の押し操作を検出する。各検出部20には、例えば、ホール素子が用いられる。各検出部20は、例えば、機械式のスイッチなどでもよい。
発電部22は、複数の操作ボタン12のいずれか1つの押し操作に応じて発電を行う。本実施形態では、後述するように、発電部22は、1つの操作ボタン12が検出位置よりも先に移動したときに、その移動量に応じて電力を発生する構成となっている。発電部22には、例えば、モータが設けられている。発電部22は、操作ボタン12の押し操作にともなう操作力をモータの回転軸に伝達し、回転軸を回転させる。これにより、発電部22は、モータから交流の電力を発生させる。発電部22の発電方式は、モータに限ることなく、必要な電力を供給できる任意の方式でよい。また、発電部22から出力される電力は、直流でもよいし、脈流でもよい。
発電部22と各操作ボタン12との間には、伝達機構30が設けられている。伝達機構30は、各操作ボタン12の押し操作にともなう操作力を発電部22に伝達する。これにより、各操作ボタン12のいずれを押し操作しても、その操作力が発電部22に伝達され、発電部22が発電を行う。従って、リモコン装置10では、複数の操作ボタン12に対し、1つの発電部22で発電を行うことができる。
伝達機構30は、例えば、第1伝達部と第2伝達部32とを含む。第1伝達部31は、メインボタン群12mの各操作ボタン12の操作力を受け、その操作力を第2伝達部32に伝達する。第2伝達部32は、第1伝達部31からの操作力を受けるとともに、サブボタン群12sの各操作ボタン12の操作力を受け、その操作力を発電部22に伝達する。
制御ユニット26は、複数の検出部20のそれぞれと電気的に接続されている。制御ユニット26は、複数の検出部20のそれぞれの検出結果を基に、押し操作された操作ボタン12を判別する。そして、制御ユニット26は、判別した操作ボタン12に対応した制御信号をトイレ装置100に送信することにより、トイレ装置100を遠隔操作する。
制御ユニット26は、例えば、おしり洗浄ボタン12aの押し操作を判別した場合、おしり洗浄の開始を指示する制御信号をトイレ装置100に送信する。トイレ装置100は、リモコン装置10からの制御信号を受信し、その制御信号に対応した処理を実行する。トイレ装置100は、例えば、おしり洗浄の開始を指示する制御信号の受信に応じて、ノズル130をボウル部112内に進出させ、ノズル130からの吐水を開始する。
制御ユニット26は、1回の押し操作で、例えば、同じ制御信号をトイレ装置100に複数回送信する。制御ユニット26は、例えば、同じ制御信号をトイレ装置100に3回送信する。これにより、例えば、リモコン装置10とトイレ装置100との間の通信ミスを抑制することができる。
制御ユニット26は、例えば、制御部としてのマイコン40と、高周波発生回路42と、送信部44と、を含む。マイコン40は、操作ボタン12の押し操作に応じて異なる、トイレ装置(便座ユニット120)の制御信号の送信処理を行う。マイコン40は、例えば、押し操作された操作ボタン12の判別、及び、判別した操作ボタン12に対応する信号の生成を行う。高周波発生回路42は、例えば、マイコン40の生成した信号を高周波信号に変換する。高周波発生回路42は、例えば、2.4GHzの高周波信号を生成する。送信部44は、例えば、アンテナを含み、高周波発生回路42の生成した高周波信号を制御信号に変換してトイレ装置100に送信する。この際、本実施形態では、送信部44は、制御信号のうちリモコン装置10の識別情報(識別番号)を含む登録信号を送信する場合、制御信号のうち他の制御信号を送信する場合に比べて、制御信号の電界強度(送信強度)を弱くする。
制御ユニット26は、例えば、2.4GHzの制御信号をトイレ装置100に送信する。2.4GHz帯を用いた無線通信では、例えば、赤外線通信の場合のように、電波の透過窓(いわゆる黒窓)をリモコン本体14に設ける必要がなくなる。これにより、例えば、リモコン装置10の意匠性を高めることができる。また、2.4GHz帯を用いた無線通信では、赤外線通信に比べて障害物の影響が小さい。これにより、トイレ装置100との間の通信品質を高めることもできる。
なお、マイコン40、高周波発生回路42及び送信部44は、1つのチップ内に納めてもよいし、異なる素子として分けてもよい。リモコン装置10とトイレ装置100との間の通信は、上記に限ることなく、任意でよい。制御ユニット26の構成は、上記に限ることなく、操作ボタン12の判別やトイレ装置100との無線通信などが可能な任意の構成でよい。
電源部24は、発電部22によって発電された電力を蓄積(蓄電)する蓄電部としての蓄電素子50を含む。
図4は、本発明の実施形態に係るリモコン装置の内部構造の一例を表す模式図である。
図4に示すように、発電部22は、本体モジュール22aと、可動部22bと、を含む。可動部22bは、本体モジュール22aから突出した突出位置と、本体モジュール22a内に押し込まれた押し込み位置と、に移動する。可動部22bは、図示を省略したバネなどにより、操作されていない状態において突出位置に保持される。可動部22bを突出位置から押し込み位置に移動させる。発電部22は、この可動部22bの移動にともなう操作力により、発電を行う。
第1伝達部31は、メインボタン群12mの各操作ボタン12のそれぞれと対向する棒状である。第2伝達部32は、サブボタン群12sの各操作ボタン12のそれぞれと対向する棒状である。また、第2伝達部32は、長手方向において発電部22の可動部22bと対向する位置に配置されている。
第1伝達部31及び第2伝達部32は、図中矢線で表すように、長手方向にスライド可能に取り付けられている。すなわち、第1伝達部31及び第2伝達部32は、いわゆるスライドバーである。また、第1伝達部31及び第2伝達部32は、連結部材33によって互いに接続されている。これにより、第1伝達部31及び第2伝達部32は、互いに連動してスライド移動する。
メインボタン群12mの各操作ボタン12のいずれかを押し操作すると、その操作力が第1伝達部31に伝わり、第1伝達部31がスライド移動する。第1伝達部31がスライド移動すると、連結部材33を介して第2伝達部32がスライド移動し、可動部22bに当接して可動部22bを突出位置から押し込み位置に移動させる。
サブボタン群12sの各操作ボタン12のいずれかを押し操作すると、その操作力が第2伝達部32に伝わり、第2伝達部32がスライド移動する。スライド移動した第2伝達部32は、可動部22bに当接し、可動部22bを突出位置から押し込み位置に移動させる。これにより、各操作ボタン12の押し操作によって、発電部22が発電を行う。
図5(a)〜図5(d)は、操作ボタン12の押し操作の一例を模式的に表す。図5(a)は、操作ボタン12が定常位置にある状態を表している。図5(b)は、検出部20が押し操作を検出する操作ボタン12の位置を表している。図5(c)は、操作ボタン12が最下点位置にある状態を表している。図5(d)は、検出部20が押し操作の検出状態を解除する操作ボタン12の位置を表している。
図5(a)〜図5(d)に表したように、検出部20は、例えば、ホール素子20aと、磁石20bと、を含む。ホール素子20aは、例えば、リモコン本体14内の所定の位置に保持されている。磁石20bは、操作ボタン12に取り付けられている。検出部20は、操作ボタン12の押し操作に応じてホール素子20aと磁石20bとの間の距離が近づくことにより、操作ボタン12の押し操作を検出する。このように、検出部20は、例えば、非接触で操作ボタン12の押し操作を検出する。ホール素子20aと磁石20bとの位置は、上記と反対に、ホール素子20aを操作ボタン12に設け、磁石20bをリモコン本体14内に設けてもよい。押し操作の検出方法は、これに限ることなく、任意の方法でよい。
第2伝達部32には、傾斜面状のスライドカム32aが設けられている。操作ボタン12には、スライドカム32aと対向する位置に、スライドカム32aに対応した傾斜面12pが設けられている。これにより、操作ボタン12を押し操作すると、スライドカム32aの傾斜に従って垂直方向の力が水平方向の力に変換され、第2伝達部32がスライド移動する。なお、図示は省略するが、第1伝達部31も第2伝達部32と同様に、スライドカムによってスライド移動する。
図5(b)に表したように、操作ボタン12を押し操作してホール素子20aと磁石20bとの間の距離を近づける。これにより、検出部20によって操作ボタン12の押し操作が検出される。
図5(c)に表したように、操作ボタン12をさらに押し、最下点位置に移動させる。これにより、発電部22の可動部22bが押し込み位置に移動し、発電部22によって発電が行われる。
このように、複数の検出部20は、発電部22の発電よりも前に、対応する各操作ボタン12の押し操作を検出する。すなわち、複数の検出部20は、制御ユニット26の起動よりも前に押し操作を検出する。
また、発電部22は、検出部20の検出位置(図5(b)に表した位置)よりも最下点位置側の発電位置に操作ボタン12が移動した際に、電力を発生する。これにより、発電部22は、押し操作のみで制御ユニット26からの制御信号の送信を可能にする。
発電位置は、検出位置と最下点位置との間の位置、または、最下点位置である。また、この例では、可動部22bが押し込み位置に移動した時に、発電部22で発電が行われる。発電が行われる可動部22bの位置は、押し込み位置に限ることなく、突出位置と押し込み位置との間の任意の位置でもよい。
操作ボタン12の押し操作を解除すると、弾性力によって発電部22の可動部22bが突出位置に戻る。可動部22bが突出位置に戻ると、伝達機構30を介して弾性力が操作ボタン12に伝わり、操作ボタン12が定常位置に戻る。なお、操作ボタン12は、発電部22内に設けられた弾性体(バネやゴムなど)からの弾性力のみで定常位置に戻してもよいし、伝達機構30や操作ボタン12に別の弾性体をさらに設けて定常位置に戻してもよい。
図5(d)に表したように、複数の検出部20は、押し操作の解除にともなって操作ボタン12が発電位置から定常位置に戻るまでの間に、押し操作の検出状態を解除する。この時、検出部20は、ホール素子20aのヒステリシス性により、磁石20bとの距離が検出時よりも離れた状態で検出を解除する。これにより、複数の検出部20のそれぞれにおいて、検出状態が解除される操作ボタン12の位置は、検出位置よりも定常位置に近くなる。
<トイレ装置の構成>
図6は、本発明の実施形態に係るトイレ装置100の内部構造の一例を表す模式図である。
図6に示すように、トイレ装置100、特に便座ユニット120は、例えば、記憶部200と、電源部202と、人体検知部204と、着座検知部206と、受信部208と、トイレ制御部210と、被制御対象212と、を備える。
記憶部200は、例えばハードディスクやメモリで構成され、トイレ制御部210が実行するプログラムや各種設定情報等が記憶されている。
電源部202は、ケーブルを介して商用電源に接続され、例えばトイレ制御部210等のトイレ装置100の各構成に電力を供給する。
人体検知部204は、少なくとも1つのセンサで構成され、トイレルーム内の人体の有無を検知し、トイレ制御部210に検知結果を渡すものである。例えば、人体検知部204は、トイレルームの扉の前に立ったとき、扉を開けてトイレルームに入ってきたときに人体有りと検知する。
着座検知部206は、少なくとも1つのセンサで構成され、便座124への人体の着座を検知し、トイレ制御部210に検知結果を渡すものである。
受信部208は、無線の受信機で構成され、リモコン装置10から送信された制御信号を受信するものである。
トイレ制御部210は、例えば中央処理装置及びメモリで構成され、受信部208が受信した制御信号に対応する処理、例えばノズル130の吐水の開始制御等、被制御対象212の制御を実行する。
ただし、本実施形態では、受信部208が制御信号のうち登録信号を受信した場合には、トイレ制御部210は、受信したタイミングにおいて、通常状態から登録信号の内容を被制御対象212としての記憶部200に登録する状態(ペアリングモード)に既に移行しているときにのみ、登録信号に対応する処理(ペアリング処理)を実行する。なお、ペアリングモードには、予め定められた条件、例えば電源部202の電源供給に関する条件や、人体検知部204の検知結果と着座検知部206の検知結果の少なくとも一方に関する条件を満たした場合に移行される。
<リモコン装置10とトイレ装置100の相互の処理>
次に、図3、図6及び図7を用いて、リモコン装置10とトイレ装置100の相互の処理について説明する。
図7は、リモコン装置10とトイレ装置100が相互に実行する処理のフローチャートである。図7に示す処理の前は、マイコン40は、未起動の状態、すなわち停止状態である。そして、図7に示す動作は、操作ボタン12の押し操作があり、蓄電素子50の電圧が起動電圧を超えてマイコン40が起動した後に実行される。
(ステップSP10)
リモコン装置10のマイコン40は、例えば、停止ボタン12dの押し操作回数kに、「0」を代入する(k=0)。そして、マイコン40は、ステップSP12の処理に移行する。
(ステップSP12)
マイコン40は、押し操作された操作ボタン12が停止ボタン12dの押し操作であるか否か判断する。そして、マイコン40は、肯定判断した場合(Yes)にはステップSP14の処理に移行し、否定判断した場合(No)にはステップSP18の処理に移行する。
(ステップSP14)
マイコン40は、停止ボタン12dの押し操作回数kに「1」を加算する(k=k+1)。そして、マイコン40は、ステップSP16の処理に移行する。
(ステップSP16)
マイコン40は、停止ボタン12dの押し操作回数kが予め定められた回数、例えば「5」であるか否か判断する。そして、マイコン40は、肯定判断した場合(Yes)にはステップSP20の処理に移行し、否定判断した場合(No)にはステップSP18の処理に移行する。
(ステップSP18)
マイコン40は、操作ボタン12の押し操作に応じて異なる、トイレ装置(便座ユニット120)の制御信号の送信処理を行う。これにより、送信部44は、操作ボタン12の押し操作に応じて異なる制御信号を送信する。そして、マイコン40は、ステップSP24の処理に移行する。
(ステップSP20)
マイコン40は、停止ボタン12dの押し操作回数kが予め定められた回数という押し操作の回数に応じて、制御信号のうちリモコン装置10の識別番号を含む登録信号の送信処理を行う。これにより、送信部44は、登録信号を送信する。そして、マイコン40は、ステップSP22の処理に移行する。なお、上記「識別番号」は、リモコン装置10の1つ1つで異なるものである。
この登録信号の送信の際、本実施形態では、送信部44は、制御信号のうち他の制御信号を送信する場合に比べて、登録信号の電界強度を弱くする。
好ましくは、送信部44は、登録信号の電界強度を、便座ユニット120と同じトイレルーム内にあるときにのみ登録信号が当該便座ユニット120の受信部208に届く電界強度に弱くする。
より好ましくは、送信部44は、登録信号の電界強度を、リモコン装置10が便座ユニット120の近傍にあるときにのみ登録信号が当該便座ユニット120に届く電界強度に弱くする。ここで、上記「近傍」とは、リモコン装置10が便座ユニット120に接触する領域から例えば5cm離れた領域までの空間を言う。
さらにより好ましくは、送信部44は、登録信号の電界強度を、リモコン装置10が便座ユニット120に接触しているときにのみ登録信号が当該便座ユニット120に届く電界強度に弱くする。
また、登録信号の電界強度を、他の制御信号の電界強度に比べて、例えば1/2の電界強度に弱くしてもよい。さらに、登録信号の電界強度を、他の制御信号の電界強度に比べて、例えば1/3の電界強度に弱くしてもよい。
(ステップSP22)
リモコン装置10のマイコン40は、例えば、停止ボタン12dの押し操作回数kに、「0」を代入する(k=0)。そして、マイコン40は、ステップSP24の処理に移行する。
(ステップSP24)
マイコン40は、操作ボタン12のうち何れか1つの操作ボタンの押し操作がさらにあるか否か判断する。そして、マイコン40は、肯定判断した場合(Yes)には蓄電素子50の電力が無くなり動作を停止するまで、ステップSP12の処理に戻り、上記の処理を繰り返す。また、マイコン40は、否定判断した場合(No)にはステップSP24の処理に戻る。
(ステップSP26)
トイレ装置100の受信部208は、リモコン装置10から制御信号を受信する。そして、受信部208は、制御信号をトレイ制御部210に渡す。これにより、トレイ制御部210は、ステップSP28の処理に移行する。
(ステップSP28)
トイレ制御部210は、受信部208から渡された制御信号が登録信号か否か判断する。そして、トイレ制御部210は、肯定判断した場合(Yes)にはステップSP32の処理に移行し、否定判断した場合(No)にはステップSP30の処理に移行する。
(ステップSP30)
トイレ制御部210は、受信部208から渡された制御信号に対応する処理を実行する。そして、トイレ制御部210は、受信部208から新たな制御信号を渡されるまで処理を終える。なお、本実施形態では、上記処理を実行する前に、記憶部200にリモコン装置10の識別番号が登録されているか否か判断して、登録していると判断した場合にのみ制御信号に対応する処理を実行する。
(ステップSP32)
トイレ制御部210は、当該トイレ制御部210自身がペアリングモードの状態に入っているか否か判断する。そして、トイレ制御部210は、肯定判断した場合(Yes)にはステップSP34の処理に移行し、否定判断した場合(No)には受信部208から新たな制御信号を渡されるまで処理を終える。
(ステップSP34)
トイレ制御部210は、受信部208から渡された制御信号(登録信号)に基づき、登録信号に含まれるリモコン装置10の識別番号を記憶部200に記憶して登録する。そして、トイレ制御部210は、受信部208から新たな制御信号を渡されるまで処理を終える。
<トイレ装置100の処理>
次に、図6及び図8を用いて、トイレ装置100の処理について説明する。
図8は、図7に示す処理と並行して随時(例えば1秒毎に)行われるトイレ装置100の処理のフローチャートである。
(ステップSP40)
トイレ装置100のトイレ制御部210は、予め定められた移行条件を満たすか否か判断する。そして、トイレ制御部210は、肯定判断した場合(Yes)にはステップSP42の処理に移行し、否定判断した場合(No)には処理を終える。
ここで、予め定められた移行条件とは、例えば以下の場合が挙げられる。
A.便座ユニット120に電源部202の電源が投入された場合
B.人体検知部204又は着座検知部206が検知した場合
C.人体検知部204及び着座検知部206が検知した場合
D.人体検知部204又は着座検知部206が、人体の排泄における検知とは異なる検知を行った場合
上記Dについて「人体の排泄における検知とは異なる検知を行った場合」とは、例えば以下の場合が挙げられる。
E.着座検知部206の検知、人体検知部204の検知の順番で行われた場合(人体の排泄における検知では、人体検知部204の検知、着座検知部206の検知の順番となる。)
このような場合を実現するためには例えば、ペアリングする管理者は、トイレルーム内に入る。これにより人体検知部204は検知の状態となるが、受信部208が登録信号を受信すると、トイレ制御部210は、人体検知部204の検知の状態を一旦解除する。そして、管理者は、便座124を押すことで、着座検知部206を検知の状態にする。着座検知部206が検知の状態となると、トイレ制御部210は、人体検知部204の検知を再開し、人体検知部204は検知の状態となる。この結果、着座検知部206の検知、人体検知部204の検知の順番で行われことになる。
F.人体検知部204又は着座検知部206の検知と非検知の1セットが予め定められた時間(数秒等の短期間)内に複数回行われた場合(人体の排泄における検知では、検知と非検知の1セットが短期間で複数回は行われない。)
(ステップSP42)
トイレ制御部210は、通常モードからペアリングモードに移行する。そして、トイレ制御部210は、ステップSP44の処理に移行する。
(ステップSP44)
トイレ制御部210は、ペアリングモードに移行してから例えば1分や5分等、所定時間を経過したか否か判断する。そして、トイレ制御部210は、肯定判断した場合(Yes)にはステップSP46の処理に移行し、否定判断した場合(No)にはステップSP46の処理に移行する。
(ステップSP46)
トイレ制御部210は、ペアリングモードから通常モードに復帰する。そして、トイレ制御部210は処理を終える。
以上、本実施形態に係るリモコン装置10及びトイレシステムSによれば、送信部44は、制御信号のうち登録信号以外の他の制御信号を送信する場合、登録信号に比べて、制御信号の電界強度を高くするため、発電部22で発生した限られた電力を利用して送信するため制御信号の送信回数が1回の場合でも便座ユニット120がより確実に受信することができる。一方で、送信部44は、登録信号を送信する場合、制御信号のうち他の制御信号を送信する場合に比べて、登録信号の電界強度を弱くするため、隣の便座ユニット120には登録信号が届きにくくなり、ペアリングの際の混信を抑制することができる。
なお、上記構成のため、登録信号を送信する場合は、ペアリングをする管理者は、リモコン装置10を固定する前に、リモコン装置10を目的の便座ユニット120に近づけて、登録信号の電界強度が弱くても、当該便座ユニット120に登録信号が届くようにする。
また、本実施形態に係るリモコン装置10及びトイレシステムSによれば、受信機側となる便座ユニット120に電界強度の閾値を設けなくても混信を抑制することができ、且つ、隣のトイレルームにある便座ユニット120にとって不要な登録信号の受信を抑制することができるため、受信機側の処理の増大を抑制することができる。
<変形例>
以上、本願の開示する技術の実施形態について説明したが、本願の開示する技術は、上記に限定されるものではない。
例えば、ステップSP32で説明したように、トイレ制御部210は、ペアリングモードである場合にのみ登録信号を記憶部200に登録する場合を説明したが、受信部208が登録信号を受信すると、無条件で当該登録信号を記憶部200に登録するようにしてもよい。
また、人体検知部204は、省略してもよい。同様に、着座検知部206は、省略してもよい。
また、ステップSP46の通常モードへの復帰の処理は、予め定められた時間を経過した後に行われる場合を説明したが、ペアリングを行った後に行われるようにしてもよい。
また、停止ボタン12dの押し操作回数kが予め定められた回数であるときに、登録信号が送信される場合を説明したが、操作ボタン12(ペアリングモード移行専用のボタン)が単純に1回押されたときに、登録信号が送信されるようにしてもよい。ただし、ペアリングモード移行専用のボタンがなく、操作ボタン12を単純に1回押すという以外の操作ボタン12の予め定められた操作があるときに、登録信号が送信されることが好ましい。例えば、停止ボタン12dを含む操作ボタン12の押し操作回数や押し操作の順番、タイミングが予め定められた回数や順番、タイミングであるときに、登録信号が送信されてもよい。
前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10…リモコン装置
12…操作ボタン(ボタン部)
22…発電部
44…送信部
120…便座ユニット(衛生洗浄装置)
124…便座
204…人体検知部(検知部)
206…着座検知部(検知部)
208…受信部
210…トイレ制御部
S…トイレシステム

Claims (6)

  1. 衛生洗浄装置を遠隔操作するためのリモコン装置であって、
    押し操作される少なくとも1つのボタンを含むボタン部と、
    前記ボタン部の押し操作を利用して電力を発生する発電部と、
    前記発電部で発生した電力を利用して、前記ボタン部の押し操作に応じて異なる前記衛生洗浄装置の制御信号を無線で送信する送信部であり、前記制御信号のうち前記リモコン装置の識別情報を含む登録信号を送信する場合、前記制御信号のうち他の制御信号を送信する場合に比べて、前記制御信号の電界強度を弱くする送信部と、
    を備えるリモコン装置。
  2. 前記送信部は、前記登録信号を送信する場合、前記登録信号の電界強度を、前記リモコン装置が前記衛生洗浄装置の近傍にあるときのみ前記登録信号が前記衛生洗浄装置に届く電界強度とする、
    請求項1に記載のリモコン装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のリモコン装置と、衛生洗浄装置と、を備えるトイレシステムであって、
    前記衛生洗浄装置は、
    前記登録信号を受信する受信部と、
    予め定められた条件を満たした場合に前記登録信号を登録するモードに移行し、前記受信部が前記登録信号を受信した場合、前記モードである場合にのみ前記登録信号を前記衛生洗浄装置に登録する制御部と、
    を備えるトイレシステム。
  4. 前記制御部は、前記条件として前記衛生洗浄装置の電源が投入された場合に、予め定められた時間の間、前記モードに移行する、
    請求項3に記載のトイレシステム。
  5. 前記衛生洗浄装置は、人体の有無を検知する検知部を備え、
    前記制御部は、前記条件として前記検知部が前記人体を検知した場合に、前記モードに移行する、
    請求項3に記載のトイレシステム。
  6. 前記制御部は、前記条件として前記検知部が前記人体の排泄における検知とは異なる検知を行った場合に、前記モードに移行する、
    請求項5に記載のトイレシステム。
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