以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1実施形態)
図1(a)及び図1(b)は、本発明の第1実施形態の形態に係るリモコン装置を模式的に表す斜視図である。
図1(a)及び図1(b)に表したように、リモコン装置10は、トイレ装置100とともに用いられ、トイレ装置100とともにトイレシステムSを構成する。リモコン装置10は、複数の操作ボタン12を含む。各操作ボタン12は、例えば、押し操作が可能な、いわゆる押しボタンである。各操作ボタン12は、定常位置と最下点位置とに移動可能であり、押し操作に応じて定常位置から最下点位置に移動する。また、各操作ボタン12は、図示を省略したバネなどにより、操作されていない状態において定常位置に保持される。各操作ボタン12は、押し操作によって最下点位置に移動した後、押し操作の解除によって定常位置に戻る。
リモコン装置10は、各操作ボタン12の操作を検出し、操作された操作ボタン12に応じた無線信号をトイレ装置100に送信する。トイレ装置100は、リモコン装置10から送信された無線信号を受信し、その無線信号に応じた動作を実行する。このように、リモコン装置10は、使用者の操作に応じて、所定の動作の実行をトイレ装置100に指示し、トイレ装置100を遠隔操作する。
トイレ装置100は、洋式腰掛便器110(以下、便器110と称す)と、その上に設けられた便座ユニット120と、を備える。
便器110は、ボウル部112を有する。ボウル部112は、便器110の上部に設けられる。ボウル部112は、便器110の上面110aよりも凹んだ凹状である。ボウル部112は、使用者から排泄された汚物や尿などを受ける。また、ボウル部112は、内
部に水を貯留し、排水管から悪臭や害虫類などが室内に侵入することを防ぐ。
便座ユニット120は、本体部122と、便座124と、便蓋126と、を有する。便座124と便蓋126とは、本体部122に対して開閉可能にそれぞれ軸支されている。図1(a)及び図1(b)は、便蓋126が開いた状態を表している。図1(a)は、便座124が開いた状態を表している。図1(b)は、便座124が閉じた状態を表している。便蓋126は、閉じた状態において便座124の上方を覆う。なお、便蓋126は、必ずしも設けられていなくてもよい。
便座ユニット120は、例えば、衛生洗浄機能と、局部乾燥機能と、便座暖房機能と、を有する。衛生洗浄機能は、便座124に座った使用者の「おしり」などを洗浄する洗浄動作を行う機能である。局部乾燥機能は、便座124に座った使用者の「おしり」などに温風を吹き付けることにより、衛生洗浄によって濡れた「おしり」などを乾燥させる乾燥動作を行う機能である。便座暖房機能は、便座124の着座面を適温に温める便座加熱動作を行う機能である。
衛生洗浄機能では、例えば、使用者の操作に応じて、人体局部に向けて洗浄水を吐水するノズル130を本体部122から便器110のボウル部112内に進出させる。そして、ノズル130の先端付近に設けられた吐水口から洗浄水を噴射する。これにより、使用者の「おしり」などを洗浄することができる。ノズル130は、衛生洗浄機能を実行していない状態では、本体部122内に収納される。
また、衛生洗浄機能は、例えば、使用者の「おしり」に向けて洗浄水を噴射するおしり洗浄機能と、女性局部に向けて洗浄水を噴射するビデ洗浄機能と、を含む。衛生洗浄機能では、冷水のみならず、ヒータによって加熱した温水を洗浄水として吐水口から噴射することもできる。
本体部122は、リモコン装置10の送信部44(図3参照)から送信された無線信号を受信し、その受信した無線信号に対応した通常動作を実行するトイレ制御部(図示なし)を備える。本体部122は、便器110の上部後方に設置される。本体部122の前面は、ボウル部112の開口端の形状に沿って凹状に湾曲した湾曲凹面132を有する。湾曲凹面132の左右には、ボウル部112の開口端に沿って前方に向けて延出した延出部134が設けられている。湾曲凹面132は、その中央付近が高く、左右の延出部134に近づくにしたがって次第に低くなる形状を有する。
湾曲凹面132の中央には、ノズルダンパー136と温風ダンパー138とが設けられている。ノズルダンパー136は、ノズル130を進出及び後退させる開口部を覆う閉止部材である。温風ダンパー138は、ノズルダンパー136の右側に並べて配置されている。温風ダンパー138は、局部乾燥用の温風の吹出口を覆う閉止部材である。ノズルダンパー136及び温風ダンパー138は、例えば、本体部122に回動可能に支持されている。
ノズルダンパー136は、例えば、支持軸を中心に回転することにより、開口部を覆う閉じ位置と、開口部を露出させる開き位置との間で移動する。ノズルダンパー136は、衛生洗浄機能を実行していない待機状態において、閉じ位置に保持される。そして、ノズルダンパー136は、衛生洗浄機能の実行によってノズル130が進出する際に、開き位置に移動する。
温風ダンパー138は、例えば、支持軸を中心に回転することにより、吹出口を覆う閉じ位置と、吹出口を露呈させる開き位置との間で移動する。温風ダンパー138は、局部乾燥機能を実行していない待機状態において、閉じ位置に保持される。そして、温風ダンパー138は、局部乾燥機能の実行によって使用者の「おしり」などに温風を吹き付ける際に、開き位置に移動する。
図2は、本発明の第1実施形態に係るリモコン装置を模式的に表す正面図である。
図2に表したように、リモコン装置10は、複数の操作ボタン12と、各操作ボタン12を支持するリモコン本体14と、を備える。複数の操作ボタン12は、メインボタン群12mと、サブボタン群12sと、に分けられている。
メインボタン群12mは、例えば、おしり洗浄ボタン12aと、ビデ洗浄ボタン12bと、乾燥ボタン12cと、停止ボタン12dと、を含む。
おしり洗浄ボタン12aは、トイレ装置100におしり洗浄の開始を指表するためのボタンである。ビデ洗浄ボタン12bは、トイレ装置100にビデ洗浄の開始を指表するためのボタンである。乾燥ボタン12cは、トイレ装置100に局部乾燥の開始を指表するためのボタンである。停止ボタン12dは、トイレ装置100に衛生洗浄機能や局部乾燥機能の停止を指表するためのボタンである。すなわち、この例においては、おしり洗浄ボタン12aとビデ洗浄ボタン12bとが、ノズル130からの吐水を行わせるための吐水ボタンである。停止ボタン12dは、ノズル130からの吐水を停止させる。
このように、メインボタン群12mには、衛生洗浄や局部乾燥などの各種の機能の実行及び停止をトイレ装置100に指表するための操作ボタン12が設けられる。
サブボタン群12sは、例えば、吐水流量大ボタン12eと、吐水流量小ボタン12fと、洗浄位置前進ボタン12gと、洗浄位置後退ボタン12hと、を含む。
吐水流量大ボタン12eは、衛生洗浄時に噴射される洗浄水の勢いを強くする指示をトイレ装置100に入力するためのボタンである。吐水流量小ボタン12fは、衛生洗浄時に噴射される洗浄水の勢いを弱くする指示をトイレ装置100に入力するためのボタンである。洗浄位置前進ボタン12gは、洗浄位置(ノズル130の位置)を前進させる指示をトイレ装置100に入力するためのボタンである。洗浄位置後退ボタン12hは、洗浄位置を後退させる指示をトイレ装置100に入力するためのボタンである。
このように、サブボタン群12sには、各種の機能の状態の変更をトイレ装置100に指表するための操作ボタン12が設けられる。
なお、メインボタン群12m及びサブボタン群12sに含まれる操作ボタン12は、上記に限定されるものではない。例えば、サブボタン群12sには、洗浄水や乾燥風の温度の変更をトイレ装置100に指表するための操作ボタン12などを設けてもよい。
図3は、本発明の第1実施形態に係るリモコン装置を模式的に表すブロック図である。
図3に表したように、リモコン装置10は、複数の検出部20と、発電部22と、電源部24と、制御ユニット26と、をさらに備える。
複数の検出部20は、複数の操作ボタン12のそれぞれに対応して設けられる。複数の検出部20のそれぞれは、複数の操作ボタン12のそれぞれの押し操作を検出する。各検出部20には、例えば、ホール素子が用いられる。各検出部20は、例えば、機械式のスイッチなどでもよい。
発電部22は、複数の操作ボタン12のいずれかの押し操作に応じて発電を行う。発電部22には、例えば、モータが設けられている。発電部22は、操作ボタン12の押し操作にともなう操作力をモータの回転軸に伝達し、回転軸を回転させる。これにより、発電部22は、モータから交流の電力を発生させる。発電部22の発電方式は、モータに限ることなく、必要な電力を供給できる任意の方式でよい。また、発電部22から出力される電力は、直流でもよいし、脈流でもよい。
発電部22と各操作ボタン12との間には、伝達機構30が設けられている。伝達機構30は、各操作ボタン12の押し操作にともなう操作力を発電部22に伝達する。これにより、各操作ボタン12のいずれを押し操作しても、その操作力が発電部22に伝達され、発電部22が発電を行う。従って、リモコン装置10では、複数の操作ボタン12に対し、1つの発電部22で発電を行うことができる。
伝達機構30は、例えば、第1伝達部31と第2伝達部32とを含む。第1伝達部31は、メインボタン群12mの各操作ボタン12の操作力を受け、その操作力を第2伝達部32に伝達する。第2伝達部32は、第1伝達部31からの操作力を受けるとともに、サブボタン群12sの各操作ボタン12の操作力を受け、その操作力を発電部22に伝達する。
制御ユニット26は、複数の検出部20のそれぞれと電気的に接続されている。制御ユニット26は、複数の検出部20のそれぞれの検出結果を基に、押し操作された操作ボタン12を判別する。そして、制御ユニット26は、判別した操作ボタン12に対応した無線信号をトイレ装置100に送信することにより、トイレ装置100を遠隔操作する。
制御ユニット26は、例えば、おしり洗浄ボタン12aの押し操作を判別した場合、おしり洗浄の開始を指表する無線信号をトイレ装置100に送信する。トイレ装置100は、リモコン装置10からの無線信号を受信し、その無線信号に対応した処理を実行する。トイレ装置100は、例えば、おしり洗浄の開始を指表する無線信号の受信に応じて、ノズル130をボウル部112内に進出させ、ノズル130からの吐水を開始する。
制御ユニット26は、例えば、同じ無線信号をトイレ装置100に複数回送信する。制御ユニット26は、例えば、同じ無線信号をトイレ装置100に3回送信する。これにより、例えば、リモコン装置10とトイレ装置100との間の通信ミスを抑制することができる。
制御ユニット26は、例えば、マイコン40(リモコン制御部)と、高周波発生回路42と、送信部44と、を含む。マイコン40は、例えば、押し操作された操作ボタン12の判別、及び、判別した操作ボタン12に対応する信号の生成を行う。高周波発生回路42は、例えば、マイコン40の生成した信号を高周波信号に変換する。高周波発生回路42は、例えば、2.4GHzの高周波信号を生成する。送信部44は、例えば、アンテナを含み、高周波発生回路42の生成した高周波信号を無線信号に変換してトイレ装置100に送信する。
制御ユニット26は、2.4GHzの無線信号をトイレ装置100に送信する。2.4GHz帯を用いた無線通信では、例えば、赤外線通信の場合のように、電波の透過窓(いわゆる黒窓)をリモコン本体14に設ける必要がなくなる。これにより、例えば、リモコン装置10の意匠性を高めることができる。また、2.4GHz帯を用いた無線通信では、赤外線通信に比べて障害物の影響が小さい。これにより、トイレ装置100との間の通信品質を高めることもできる。
なお、マイコン40、高周波発生回路42及び送信部44は、1つのチップ内に納めてもよいし、異なる素子として分けてもよい。リモコン装置10とトイレ装置100との間の通信は、上記に限ることなく、任意でよい。制御ユニット26の構成は、上記に限ることなく、操作ボタン12の判別やトイレ装置100との無線通信などが可能な任意の構成でよい。
電源部24は、発電部22によって発電された電力を蓄積する蓄電素子50を含む。電源部24は、蓄電素子50の電圧が所定値以上になった際に、蓄電素子50に蓄積された電力を制御ユニット26に供給して制御ユニット26を起動させる。蓄電素子50には、例えば、コンデンサや蓄電池などが用いられる。
ここで、「蓄電素子50の電圧が所定値以上になった際」とは、例えば、制御ユニット26の起動及び無線信号の送信に必要な電力が蓄電素子50に蓄積された際である。制御ユニット26が無線信号を複数回送信する場合には、制御ユニット26の起動及び無線信号の複数回の送信に必要な電力が蓄電素子50に蓄積された際である。このように、蓄電素子50の電圧の前記所定値は、制御ユニット26での消費電力に応じて設定される。所定値は、例えば、3.5Vである。「蓄電素子50の電圧が所定値以上になった際」とは、換言すれば、発電部22の発電の積算量が所定値以上になった際である。
また、蓄電素子50の容量は、例えば、制御ユニット26の起動及び無線信号の送信に必要な電力を蓄積できる最低限の容量に設定される。これにより、例えば、蓄電素子50の大型化を抑制できる。また、蓄電素子50に残った余剰の電力によって、制御ユニット26が誤動作を起こすことなどを抑制できる。
図4は、本発明の第1実施形態に係る電源部を模式的に表す回路図である。
図4に表したように、電源部24は、例えば、整流器52と、電圧検出部54と、をさらに含む。整流器52は、発電部22の出力と電気的に接続される。整流器52は、発電部22から出力される交流電力を整流し、脈流電力に変換する。整流器52は、例えば、4つのダイオード52dを含むダイオードブリッジである。
蓄電素子50は、整流器52の出力に電気的に接続され、整流器52から出力される脈流電力を蓄積する。また、これにより、蓄電素子50は、整流器52の脈流電力を直流電力に変換する。
電圧検出部54は、蓄電素子50の電圧を検出する。電圧検出部54は、蓄電素子50の電圧が所定値以上になった場合に、制御ユニット26に電流を流す。これにより、蓄電素子50に蓄積された電力が、制御ユニット26に供給される。制御ユニット26には、電圧検出部54の検出した所定値以上の直流電圧が供給される。
図5は、本発明の第1実施形態に係るリモコン装置の内部構造を表す模式図である。
図5に表したように、発電部22は、本体モジュール22aと、可動部22bと、を含む。可動部22bは、本体モジュール22aから突出した突出位置と、本体モジュール22a内に押し込まれた押し込み位置と、に移動する。可動部22bは、図示を省略したバネなどにより、操作されていない状態において突出位置に保持される。可動部22bを突出位置から押し込み位置に移動させる。発電部22は、この可動部22bの移動にともなう操作力により、発電を行う。
第1伝達部31は、メインボタン群12mの各操作ボタン12のそれぞれと対向する棒状である。第2伝達部32は、サブボタン群12sの各操作ボタン12のそれぞれと対向する棒状である。また、第2伝達部32は、長手方向において発電部22の可動部22bと対向する位置に配置されている。
第1伝達部31及び第2伝達部32は、図中矢線で表すように、長手方向にスライド可能に取り付けられている。すなわち、第1伝達部31及び第2伝達部32は、いわゆるスライドバーである。また、第1伝達部31及び第2伝達部32は、連結部材33によって互いに接続されている。これにより、第1伝達部31及び第2伝達部32は、互いに連動してスライド移動する。
メインボタン群12mの各操作ボタン12のいずれかを押し操作すると、その操作力が第1伝達部31に伝わり、第1伝達部31がスライド移動する。第1伝達部31がスライド移動すると、連結部材33を介して第2伝達部32がスライド移動し、可動部22bに当接して可動部22bを突出位置から押し込み位置に移動させる。
サブボタン群12sの各操作ボタン12のいずれかを押し操作すると、その操作力が第2伝達部32に伝わり、第2伝達部32がスライド移動する。スライド移動した第2伝達部32は、可動部22bに当接し、可動部22bを突出位置から押し込み位置に移動させる。これにより、各操作ボタン12の押し操作によって、発電部22が発電を行う。
図6(a)〜図6(d)は、本発明の第1実施形態に係るリモコン装置の一部を表す模式図である。図6(a)〜図6(d)は、操作ボタン12の押し操作の一例を模式的に表す。
図6(a)は、操作ボタン12が定常位置にある状態を表している。
図6(b)は、検出部20が押し操作を検出する操作ボタン12の位置を表している。
図6(c)は、操作ボタン12が最下点位置にある状態を表している。
図6(d)は、検出部20が押し操作の検出状態を解除する操作ボタン12の位置を表している。
図6(a)〜図6(d)に表したように、検出部20は、例えば、ホール素子20aと、磁石20bと、を含む。ホール素子20aは、例えば、リモコン本体14内の所定の位置に保持されている。磁石20bは、操作ボタン12に取り付けられている。検出部20は、操作ボタン12の押し操作に応じてホール素子20aと磁石20bとの間の距離が近づくことにより、操作ボタン12の押し操作を検出する。このように、検出部20は、例えば、非接触で操作ボタン12の押し操作を検出する。ホール素子20aと磁石20bとの位置は、上記と反対に、ホール素子20aを操作ボタン12に設け、磁石20bをリモコン本体14内に設けてもよい。押し操作の検出方法は、これに限ることなく、任意の方法でよい。
第2伝達部32には、傾斜面状のスライドカム32aが設けられている。操作ボタン12には、スライドカム32aと対向する位置に、スライドカム32aに対応した傾斜面12pが設けられている。これにより、操作ボタン12を押し操作すると、スライドカム32aの傾斜に従って垂直方向の力が水平方向の力に変換され、第2伝達部32がスライド移動する。なお、図示は省略するが、第1伝達部31も第2伝達部32と同様に、スライドカムによってスライド移動する。
図6(b)に表したように、操作ボタン12を押し操作してホール素子20aと磁石20bとの間の距離を近づける。これにより、検出部20によって操作ボタン12の押し操作が検出される。
図6(c)に表したように、操作ボタン12をさらに押し、最下点位置に移動させる。これにより、発電部22の可動部22bが押し込み位置に移動し、発電部22によって発電が行われる。
このように、複数の検出部20は、発電部22の発電よりも前に、対応する各操作ボタン12の押し操作を検出する。すなわち、複数の検出部20は、制御ユニット26の起動よりも前に押し操作を検出する。
また、発電部22は、検出部20の検出位置(図6(b)に表した位置)よりも最下点位置側の発電位置に操作ボタン12が移動した際に、蓄電素子50の電圧を所定値以上にする。これにより、発電部22は、押し操作のみで制御ユニット26からの無線信号の送信を可能にする。
この例では、最下点位置が、発電位置である。発電位置は、これに限ることなく、検出位置と最下点位置との間の任意の位置でもよい。すなわち、発電位置は、検出位置と最下点位置との間の位置、または、最下点位置である。また、この例では、可動部22bが押し込み位置に移動した時に、発電部22で発電が行われる。発電が行われる可動部22bの位置は、押し込み位置に限ることなく、突出位置と押し込み位置との間の任意の位置でもよい。
操作ボタン12の押し操作を解除すると、弾性力によって発電部22の可動部22bが突出位置に戻る。可動部22bが突出位置に戻ると、伝達機構30を介して弾性力が操作ボタン12に伝わり、操作ボタン12が定常位置に戻る。なお、操作ボタン12は、発電部22内に設けられた弾性体(バネやゴムなど)からの弾性力のみで定常位置に戻してもよいし、伝達機構30や操作ボタン12に別の弾性体をさらに設けて定常位置に戻してもよい。
図6(d)に表したように、複数の検出部20は、押し操作の解除にともなって操作ボタン12が発電位置から定常位置に戻るまでの間に、押し操作の検出状態を解除する。この時、検出部20は、ホール素子20aのヒステリシス性により、磁石20bとの距離が検出時よりも離れた状態で検出を解除する。これにより、複数の検出部20のそれぞれにおいて、検出状態が解除される操作ボタン12の位置は、検出位置よりも定常位置に近くなる。
次に、本実施形態に係るリモコン装置10の作用について説明する。
図7(a)〜図7(d)は、本発明の第1実施形態に係るリモコン装置の動作の一例を模式的に表すグラフ図である。
図7(a)〜図7(d)の横軸は、時間(秒)である。図7(a)の縦軸は、操作ボタン12の位置(mm)である。図7(b)の縦軸は、検出部20の検出状態である。図7(b)では、検出部20が押し操作を検出した状態(以下、オン状態と称す)を「Hi」、押し操作を検出していない状態(以下、オフ状態と称す)を「Lo」として表している。図7(c)の縦軸は、制御ユニット26の起動及び停止を表している。図7(d)は、蓄電素子50の電圧を表している。なお、制御ユニット26の起動とは、通常モードを指し、制御ユニット26の停止とは、制御ユニット26の動作が行われない状態である停止モードを指す。図7(c)では、少なくともタイマカウントを行い、回数カウントの記憶を継続でき、通常モードよりも電力の消費を抑えた低消費モードについては、図示を省略している。
使用者は、トイレ装置100を使用した後などに、必要に応じてリモコン装置10の操作ボタン12を押す(図7(a)〜図7(d)の時刻t1)。使用者が各操作ボタン12のいずれかを押すと、その押し操作が対応する検出部20によって検出される(図7(a)〜図7(d)の時刻t2)。
時刻t2では、まだ発電部22で発電が行われておらず、制御ユニット26も起動していない。このように、検出部20は、制御ユニット26の起動よりも前に押し操作を検出する。従って、制御ユニット26が起動した際には、既に押し操作が検出された状態となる。これにより、例えば、制御ユニット26における操作ボタン12の判別を適切に行うことができる。
操作ボタン12をさらに押し操作し、操作ボタン12を最下点位置(発電位置)に移動させる(図7(a)〜図7(d)の時刻t3)。操作ボタン12を最下点位置に移動させると、その操作力が伝達機構30を介して発電部22の可動部22bに伝わり、可動部22bが押し込み位置に移動する。可動部22bが押し込み位置に移動すると、発電部22で発電が行われる。
発電部22が発電を行うと、蓄電素子50の電圧が所定値以上になり、蓄電素子50に蓄積された電力が電源部24から制御ユニット26に供給される。
制御ユニット26は、電源部24からの電力供給に応じて起動する。制御ユニット26は、起動の後、まず各検出部20の検出結果を基に、押し操作された操作ボタン12の判別を行う。そして、制御ユニット26は、判別した操作ボタン12に対応した無線信号をトイレ装置100に送信する。制御ユニット26は、例えば、無線信号の送信を複数回行う。トイレ装置100は、制御ユニット26からの無線信号を受信し、受信した無線信号に応じた動作を実行する。これにより、制御ユニット26は、トイレ装置100を遠隔操作する。
リモコン装置10では、蓄電素子50の電圧が所定値以上になるまで制御ユニット26が起動しない。例えば、制御ユニット26が、蓄電素子50の充電量の監視などを行う必要がない。これにより、消費電力を抑制することができる。発電部22で発生した電力を無駄に消費することなく、必要最低限の発電量でリモコン装置10を駆動することができる。また、発電部22の発電量や蓄電素子50の容量を抑制し、発電部22及び蓄電素子50を小型化できる。従って、リモコン装置10を小型化することができる。
例えば、有線式や電池式などの従来のリモコン装置では、操作ボタンの押し操作が検出された時に、信号がトイレ装置に送信される。一方、本実施形態に係るリモコン装置10では、発電部22で発電が行われた時に、無線信号がトイレ装置100に送信される。
リモコン装置10では、検出部20の検出位置よりも最下点位置側の発電位置に操作ボタン12が移動した際に、蓄電素子50の電圧が所定値以上になり、押し操作のみで制御ユニット26からの無線信号の送信が可能になる。
制御ユニット26は、無線信号の送信を行った後、停止状態になる(図7(a)〜図7(d)の時刻t4)。制御ユニット26は、例えば、無線信号を送信した後、蓄電素子50の電圧が所定値未満になることによって、停止状態にしてもよい。
例えば、指を操作ボタン12から離して使用者が操作ボタン12の押し操作を解除すると、操作ボタン12が定常位置に向かって移動する。ホール素子20aと磁石20bとの間の距離が所定の距離に達すると、検出部20による押し操作の検出状態が解除される(図7(a)〜図7(d)の時刻t5)。このように、複数の検出部20は、押し操作の解除にともなって操作ボタン12が発電位置から定常位置に戻るまでの間に、押し操作の検出状態を解除する。
例えば、操作ボタン12が最下点位置まで移動した際に検出を行う場合には、制御ユニット26が起動して検出部20の検出を判別するまで、操作ボタン12を長押ししておく必要がある。これに対して、リモコン装置10では、操作ボタン12が最下点位置から離れてもすぐには押し操作の検出状態が解除されず、検出状態の解除までに時間的な猶予ができる。これにより、操作ボタン12の長押しを抑制することができる。例えば、有線式や電池式などの従来のリモコン装置と同様の使用感を使用者に提供することができる。
例えば、操作ボタン12を発電位置まで移動させた後、即座に押し操作を解除しても、操作された操作ボタン12を制御ユニット26で適切に判別できるように、ホール素子20aや磁石20bの位置、操作ボタン12の戻る速度(弾性体の弾性力など)、及び、制御ユニット26の動作速度などを調整する。すなわち、即座に押し操作を解除しても、制御ユニット26で判別が行われる前に、検出部20の検出状態が解除されないようにする。これにより、リモコン装置10の誤動作を適切に抑制することができる。
次に、図8から図11を参照して、リモコン装置の各ボタンが押された際の信号生成と送信のフローについて説明する。図8は、本発明の第1実施形態に係る制御装置が有する特殊モード信号用テーブルの例を表す図である。図9A及び図9Bは、本発明の第1実施形態に係るリモコン装置の信号生成・送信フローを表すフローチャートである。図10は、本発明の第1実施形態に係るトイレ装置の受信・動作フローを表すメインフローチャートであり、図11は、本発明の第1実施形態に係るトイレ装置の受信・動作フローを表すサブフローチャートである。図9A及び図9Bは、具体的には、メインボタン群12mと、サブボタン群12sのいずれかのボタンが押された際の、信号の生成と送信に関する制御的な処理を表すものである。また、図10及び図11は、リモコン装置の各ボタンが押された際の受信と動作に関する制御的な処理を表すものである。
制御ユニット26は、特殊モード信号用テーブルを記憶する記憶部(図示なし)を有している。図8に表すように、特殊モード信号用テーブルとは、各特殊モードに移行するための操作順序のテーブルである。なお、特殊モードは、1種類ではなく、複数種類あってもよい。また、本実施形態では、特殊モード信号を送信するための操作ボタン12の押し操作回数が3回である例について説明するが、特殊モード信号を送信するための操作ボタン12の押し操作回数が4回以上であってもよいし、2回であってもよい。ただし、特殊モード信号を送信するための操作ボタン12の押し操作回数は、複数回である。
まず、使用者は、複数の操作ボタン12のうち何れかの操作ボタン12を押し操作する(図9A:S10)。使用者が各操作ボタン12のいずれかを押すと、蓄電素子50の充電が開始される。蓄電素子50の充電が開始すると、電圧検出部54は、蓄電素子50の電圧Vが所定値Vm以上となったか否かを判断する(図9A:S12)。蓄電素子50の電圧Vが所定値Vm以上となったことが検出できると(図9A:S12−Yes)、蓄電素子50からマイコン40への電力の供給が開始され、マイコン40が起動して通常モードとし、時間を計測するためのタイムカウントと、押し操作の回数をカウントするための回数カウントを開始する(図9A:S14)。一方、蓄電素子50の電圧Vが所定値Vm以上となったことが検出できなければ(図9A:S12−No)、蓄電素子50の電圧Vが所定値Vm以上となったことが検出できるまで、ステップS12を繰り返す。
次に、起動したマイコン40は、検出部20から情報(いずれのボタンが押されたのか)を取得し、押し操作されたボタンを判別する(図9A:S16)。そして、押し操作されたボタンが、特殊モード信号用テーブルの1回目に該当するか否かを判断する(図9A:S18)。押し操作されたボタンが、特殊モード信号用テーブルの1回目に該当しないと判断すると(図9A:S18−No)、マイコン40は、押し操作されたボタンに対応する無線信号(以下、「ボタン対応信号」という)を高周波発生回路42で生成させる(図9A:S20)。そして、送信部44からトイレ装置100に向けて、ボタン対応信号の送信を行う(図9A:S22)。リモコン装置10は、ボタン対応信号の送信を行った後、マイコン40を低消費モードにする(図9A:S24)。そして、タイムカウント及び回数カウントをリセットする(図9A:S25)。なお、低消費モードとは、前述したとおり、少なくともタイマカウントを行い、回数カウントの記憶を継続でき、通常モードよりも電力の消費を抑えた状態を指す。
一方、マイコン40は、押し操作されたボタンが、特殊モード信号用テーブルの1回目に該当すると判断すると(図9A:S18−Yes)、押し操作されたボタンに対応するボタン対応信号を高周波発生回路42で生成させる(図9A:S26)。そして、送信部44からトイレ装置100に向けて、ボタン対応信号の送信を行う(図9A:S28)。リモコン装置10は、ボタン対応信号の送信を行った後、マイコン40を低消費モードにする(図9A:S30)。そして、タイムカウント及び回数カウントをリセットする(図9A:S25)。
次に、使用者が各操作ボタン12のいずれかを押すと(図9A:S32)、蓄電素子50の充電が開始される。蓄電素子50の充電が開始すると、電圧検出部54は、蓄電素子50の電圧Vが所定値Vm以上となったか否かを判断する(図9A:S34)。蓄電素子50の電圧Vが所定値Vm以上となったことが検出できると(図9A:S34−Yes)、蓄電素子50からマイコン40への電力の供給が開始され、マイコン40が起動し、低消費モードから通常モードとなる(図9A:S36)。一方、蓄電素子50の電圧Vが所定値Vm以上となったことが検出できなければ(図9A:S34−No)、蓄電素子50の電圧Vが所定値Vm以上となったことが検出できるまで、ステップS34を繰り返す。
次に、マイコン40は、検出部20から情報(いずれのボタンが押されたのか)を取得し、押し操作されたボタンを判別する(図9A:S38)。そして、押し操作されたボタンが、特殊モード信号用テーブルの2回目に該当するか否かを判断する(S40)。押し操作されたボタンが、特殊モード信号用テーブルの1回目に該当しないと判断すると(図9A:S40−No)、マイコン40は、ボタン対応信号を高周波発生回路42で生成させる(図9A:S42)。そして、送信部44からトイレ装置100に向けて、ボタン対応信号の送信を行う(図9A:S44)。リモコン装置10は、ボタン対応信号の送信を行った後、マイコン40を低消費モードにする(図9A:S46)。そして、タイムカウント及び回数カウントをリセットする(図9A:S25)。
一方、マイコン40は、押し操作されたボタンが、特殊モード信号用テーブルの2回目に該当すると判断すると(図9A:S40−Yes)、ボタン対応信号を高周波発生回路42で生成させる(図9A:S48)。そして、送信部44からトイレ装置100に向けて、ボタン対応信号の送信を行う(図9A:S50)。リモコン装置10は、ボタン対応信号の送信を行った後、マイコン40を低消費モードにする(図9A:S52)。そして、図9Bに表す信号生成フロー2へと進む。
次に、使用者が各操作ボタン12のいずれかを押すと(図9B:S54)、蓄電素子50の充電が開始される。蓄電素子50の充電が開始すると、電圧検出部54は、蓄電素子50の電圧Vが所定値Vm以上となったか否かを判断する(図9B:S56)。蓄電素子50の電圧Vが所定値Vm以上となったことが検出できると(図9B:S56−Yes)、蓄電素子50からマイコン40への電力の供給が開始され、マイコン40が低消費モードを解除して起動する(図9B:S56)。一方、蓄電素子50の電圧Vが所定値Vm以上となったことが検出できなければ(図9B:S56−No)、蓄電素子50の電圧Vが所定値Vm以上となったことが検出できるまで、ステップS56を繰り返す。
次に、マイコン40は、検出部20から情報(いずれのボタンが押されたのか)を取得し、押し操作されたボタンを判別する(図9B:S60)。そして、押し操作されたボタンが、特殊モード信号用テーブルの3回目に該当するか否かを判断する(図9B:S62)。押し操作されたボタンが、特殊モード信号用テーブルの3回目に該当しないと判断すると(図9B:S62−No)、マイコン40は、ボタン対応信号を高周波発生回路42で生成させる(図9B:S64)。そして、送信部44からトイレ装置100に向けて、ボタン対応信号の送信を行う(図9B:S66)。リモコン装置10は、ボタン対応信号の送信を行った後、マイコン40を低消費モードにする(図9B:S68)。そして、図9Aに表すステップS25へ進み、タイムカウント及び回数カウントをリセットする。
一方、マイコン40は、押し操作されたボタンが、特殊モード信号用テーブルの3回目に該当すると判断すると(図9B:S62−Yes)、タイムカウントが開始されてから所定時間(例えば、30秒)内に3回目の押し操作が行われたか否かを判断する(図9B:S70)。
タイムカウントが開始されてから所定時間内に3回目の押し操作が行われていないと判断すると(図9B:S70―No)、マイコン40は、ステップS64へと進む。一方、タイムカウントが開始されてから所定時間内に3回目の押し操作が行われたと判断すると(図9B:S70―Yes)、マイコン40は、特殊モード信号用テーブルに対応する無線信号(以下、「特殊モード信号」という)を高周波発生回路42で生成させる(図9B:S72)。特殊モード信号は、ボタン対応信号とは異なる信号である。そして、送信部44からトイレ装置100に向けて、特殊モード信号の送信を行う(図9B:S74)。リモコン装置10は、特殊モード信号の送信を行った後、マイコン40を低消費モードにする(図9B:S76)。そして、図9Aに表すステップS25へ進み、タイムカウント及び回数カウントをリセットする。
図10に表すように、トイレ装置100では、リモコン装置10からの信号を受信する(図10:S102)。トイレ制御部は、受信した信号が特殊モード信号か否かを判断する(図10:S104)。受信した信号が特殊モード信号でないと判断すると(図10:S104−No)、トイレ制御部は、受信したボタン対応信号に対応する動作を実行する(図10:S106)。一方、ステップS104において、受信した信号が特殊モード信号であると判断すると(図10:S104−Yes)。トイレ制御部は、受信した特殊モード信号に対応する特殊モード状態に移行する(図10:S108)。ここで、特殊モード状態とは、トイレ装置とリモコン装置とのペアリングや、管理者や施工者などの特定の者のみ使用することができる温度調整や流量調整等の設定を行うことのできる状態である。
特殊モード状態に入ると(図10:S108)、図11に表すサブフローへ進む。そして、トイレ制御部は、リモコン装置10から信号を受信したか否かを判断する(図11:S200)。リモコン装置10から信号を受信したと判断すると(図11:S200−Yes)、トイレ制御部は、受信した信号が特殊モード状態で使用する特殊設定の信号(以下、「特殊設定信号」という)か否かを判断する(図11:S202)。受信した信号が特殊設定信号でないと判断すると(図11:S202−No)、サブフローを終了してメインフローへ戻り、再び図10に表すステップS102の処理を実行する。一方、ステップS202において、受信した信号が特殊設定信号であると判断すると(図11:S202−Yes)、トイレ制御部は、特殊設定信号に対応する設定を行う(図11:S204)。その後、サブフローを終了してメインフローへ戻り、再び図10に表すステップS103の処理を実行する。
一方、図11に表すステップS200において、リモコン装置10から信号を受信していないと判断すると(図11:S200−No)、トイレ制御部は、特殊モード状態に入ってから所定時間(例えば、60秒)経過したか否かを判断する(図11:S206)。特殊モード状態に入ってから所定時間経過したと判断すると(図11:S206−Yes)、サブフローを終了してメインフローへ戻り、再び図10に表すステップS103の処理を実行する。一方、特殊モード状態に入ってから所定時間経過していないと判断すると(図11:S206−No)、図11に表すステップS200に戻る。
このように、本実施形態にかかるリモコン装置10では、所定時間内に複数の操作ボタン12のうち少なくとも1つの操作ボタン12の押し操作が複数回(本実施形態では、3回)押し操作されることで、特殊モード信号をトイレ装置100に向けて送信する。よって、押し操作で発電するリモコン装置10において、大型化せずに特殊モード信号をトイレ装置100に向けて送信することができる。
なお、特殊モード信号を送信するために複数回連続して押し操作される操作ボタン12は、1種類の操作ボタン12でもよいし、異なる2つ以上の操作ボタン12でもよい。異なる2つ以上の操作ボタン12を複数回押し操作されることで、特殊モード信号をトイレ装置100に向けて送信する場合、異なる操作ボタン12が所定時間内それぞれ複数回連続して押し操作されることで、特殊モード信号をトイレ装置100に向けて送信してもよいし、異なる操作ボタン12が所定時間内に交互に押し操作されることで、特殊モード信号をトイレ装置100に向けて送信してもよい。特殊モード信号を送信するために複数回連続して押し操作される操作ボタン12は、異なる2つ以上の操作ボタン12である場合、誤って特殊モード信号がトイレ装置100へ向けて送信されてしまうことを抑制することができる。
また、図9Aに表す、ステップS24、ステップS46、図9Bに表すステップS68、ステップS76において、送信できる電力がある限りボタン対応信号または特殊モード信号を送信しても良い。この場合、マイコン40は動作が行われない状態である停止モードに入る。停止モードでは、タイムカウントと回数カウントの記憶が継続できない。よって、停止モードから通常モードになると、タイムカウント及び回数カウントは、初期状態(ゼロ)から開始される。
また、本実施形態にかかるリモコン装置10では、図9Aに表すように、タイムカウントの開始と回数カウントの開始をステップS14のマイコン40が起動時としているが、ステップS16の押し操作されたボタンの検出時としてもよい。
また、ボタン対応信号及び特殊モード信号を送信部44からトイレ装置100に向けて送信する際、タイムカウントのデータも送信してもよい。この場合、リモコン装置10のタイムカウントと同期してトイレ装置100側でタイムカウントを行うことができる。これにより、トイレ装置100は、所定時間以内にボタン対応信号及び特殊モード信号を受信しない場合、リモコン装置10と同様に、トイレ装置100も通常モードから省エネモードへと移行することができる。
また、所定時間とは、本実施形態のように固定値でもよいし、変動値でもよい。所定時間が変動値である例として、所定時間をマイコン40が停止モードになるまでの時間としてもよい。この場合、マイコン40にカウントタイマを設ける必要がなく、カウントタイマを設けることで消費する電力を抑えることができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明における第1の実施形態の変形例である第2の実施形態について図12を参照しつつ説明する。図12A及び図12Bは、本発明の第2の実施形態に係るリモコン装置の信号生成・送信フローを表すフローチャートであり、具体的には、メインボタン群12mと、サブボタン群12sのいずれかのボタンが押された際の、信号の生成と送信に関する制御的な処理を表すものである。なお、第2の実施形態にかかるリモコン装置10の基本構成及び基本制御手順については、第1の実施形態で説明した内容と同様であるため、同一の構成及び制御手順には同符号を付し、説明は省略する。
前述した第1実施形態に係るリモコン装置10の制御手順と異なる点は、図12Bに表すように、図9Bに表すステップS70が削除され、図12Aに表すステップS78及び図12Bに表すステップS80が追加となっている点である。以下、第1の実施形態にかかるリモコン装置10の制御手順と異なる部分のみ詳細に説明する。
図12Aに表すように、本実施形態では、ステップS40において、マイコン40が、押し操作されたボタンが特殊モード信号用テーブルの2回目に該当すると判断すると(図12A:S40−Yes)、タイムカウントが開始されてから所定間隔時間(例えば、20秒)内に2回目の押し操作が行われたか否かを判断する(図12A:S78)。言い換えると、1回目の押し操作が行われてから2回目の押し操作が行われるまでの操作間隔が、所定間隔時間内であるか否かを判断する。そして、1回目の押し操作が行われてから2回目の押し操作が行われるまでの操作間隔が、所定間隔時間内でないと判断すると(図12A:S78−No)、ステップS42へ進み、第1の実施形態と同じ処理を実行する。一方、1回目の押し操作が行われてから2回目の押し操作が行われるまでの操作間隔が、所定間隔時間内であると判断すると(図12A:S78−Yes)、ステップS48へ進み、第1の実施形態と同じ処理を実行する。
また、図12Bに表すように、本実施形態では、ステップS62において、マイコン40が、押し操作されたボタンが特殊モード信号用テーブルの3回目に該当すると判断すると(図12B:S62−Yes)、2回目の押し操作が行われてから3回目の押し操作が行われるまでの操作間隔が、所定間隔時間内であるか否かを判断する(図12B:S80)。そして、2回目の押し操作が行われてから3回目の押し操作が行われるまでの操作間隔が、所定間隔時間内でないと判断すると(図12B:S80−No)、ステップS64へ進み、第1の実施形態と同じ処理を実行する。一方、2回目の押し操作が行われてから3回目の押し操作が行われるまでの操作間隔が、所定間隔時間内であると判断すると(図12B:S80−Yes)、ステップS72へ進み、第1の実施形態と同じ処理を実行する。
このように、本実施形態にかかるリモコン装置10では、操作ボタン12の押し操作が行われたと判断してから次に操作ボタン12の押し操作が行われるまでの操作間隔が所定間隔時間よりも短い状態で、操作ボタン12の押し操作が複数回(本実施形態では、3回)行われることで、特殊モード信号をトイレ装置100に向けて送信する。よって、押し操作で発電するリモコン装置において、押し操作で発電するリモコン装置10において、大型化せずに特殊モード信号をトイレ装置100に向けて送信することができる。
なお、特殊モード信号を送信するために複数回連続して押し操作される操作ボタン12は、1種類の操作ボタン12でもよいし、異なる2つ以上の操作ボタン12でもよい。異なる2つ以上の操作ボタン12を複数回押し操作されることで、特殊モード信号をトイレ装置100に向けて送信する場合、誤って特殊モード信号がトイレ装置100へ向けて送信されてしまうことを抑制することができる。
また、ボタン対応信号及び特殊モード信号を送信部44からトイレ装置100に向けて送信する際、タイムカウントのデータも送信してもよい。この場合、リモコン装置10のタイムカウントと同期してトイレ装置100側でタイムカウントを行うことができる。これにより、トイレ装置100は、所定時間以内にボタン対応信号及び特殊モード信号を受信しない場合、リモコン装置10と同様に、トイレ装置100も通常モードから省エネモードへと移行することができる。
また、所定時間とは、本実施形態のように固定値でもよいし、変動値でもよい。所定時間が変動値である例として、所定時間をマイコン40が停止モードになるまでの時間としてもよい。この場合、マイコン40にカウントタイマを設ける必要がなく、カウントタイマを設けることで消費する電力を抑えることができる。
(第3の実施形態)
以下、本発明における第2の実施形態の変形例である第3の実施形態について図13を参照しつつ説明する。図13A及び図13Bは、本発明の第3の実施形態に係るリモコン装置の信号生成・送信フローを表すフローチャートであり、具体的には、メインボタン群12mと、サブボタン群12sのいずれかのボタンが押された際の、信号の生成と送信に関する制御的な処理を表すものである。なお、第3の実施形態にかかるリモコン装置10の基本構成及び基本制御手順については、第2の実施形態で説明した内容と同様であるため、同一の構成及び制御手順には同符号を付し、説明は省略する。
前述した第2実施形態に係るリモコン装置10の制御手順と異なる点は、図13Bに表すように、図13Bに表すステップS82が追加となっている点である。以下、第2の実施形態にかかるリモコン装置10の制御手順と異なる部分のみ詳細に説明する。
図13Bに表すように、本実施形態では、ステップS80において、2回目の押し操作が行われてから3回目の押し操作が行われるまでの操作間隔が、所定間隔時間内であると判断すると(図13B:S80−Yes)、受付時間(例えば、30秒)内に複数回(本実施形態では、3回)押し操作されたか否かを判断する(図13B:S82)。言い換えると、1回目の押し操作が行われてから、3回目の押し操作が行われるまでの経過時間が、受付時間よりも短いか否かを判断する。ここで、受付時間は、所定間隔時間よりも長く設定された時間である。具体的には、本実施形態では、所定間隔時間に、特殊モード信号を送信するために必要な押し操作の回数(本実施形態では、3回)から1を引いた数をかけて算出された時間よりも短い時間に設定されている。
受付時間(例えば、30秒)内に複数回(本実施形態では、3回)押し操作されていないと判断すると(図13B:S82−No)、ステップS64へ進み、第2の実施形態と同じ処理を実行する。一方、受付時間(例えば、30秒)内に複数回(本実施形態では、3回)押し操作されたと判断すると(図13B:S82−Yes)、ステップS72へ進み、第2の実施形態と同じ処理を実行する。
このように、本実施形態にかかるリモコン装置10では、操作ボタン12の押し操作が行われたと判断してから次に操作ボタン12の押し操作が行われるまでの操作間隔が所定間隔時間(例えば、20秒)よりも短い状態で、受付時間(例えば、30秒)内に操作ボタン12の押し操作が複数回(本実施形態では、3回)行われることで、特殊モード信号をトイレ装置100に向けて送信する。言い換えると、操作ボタン12の押し操作が行われたと判断してから次に操作ボタン12の押し操作が行われるまでの操作間隔が所定間隔時間(例えば、20秒)よりも短い状態で、停止ボタン12dが最初に押し操作されてから複数回(本実施形態では、3回)に達するまでの経過時間が、受付時間(例えば、30秒)より短いことで、特殊モード信号をトイレ装置100に向けて送信する。よって、押し操作で発電するリモコン装置において、誤って特殊モード信号がトイレ装置100へ向けて送信されてしまうことを抑制することができる。
なお、特殊モード信号を送信するために複数回連続して押し操作される操作ボタン12は、1種類の操作ボタン12でもよいし、異なる2つ以上の操作ボタン12でもよい。異なる2つ以上の操作ボタン12を複数回押し操作されることで、特殊モード信号をトイレ装置100に向けて送信する場合、誤って特殊モード信号がトイレ装置100へ向けて送信されてしまうことを抑制することができる。
また、ボタン対応信号及び特殊モード信号を送信部44からトイレ装置100に向けて送信する際、タイムカウントのデータも送信してもよい。この場合、リモコン装置10のタイムカウントと同期してトイレ装置100側でタイムカウントを行うことができる。これにより、トイレ装置100は、所定時間以内にボタン対応信号及び特殊モード信号を受信しない場合、リモコン装置10と同様に、トイレ装置100も通常モードから省エネモードへと移行することができる。
また、所定時間とは、本実施形態のように固定値でもよいし、変動値でもよい。所定時間が変動値である例として、所定時間をマイコン40が停止モードになるまでの時間としてもよい。この場合、マイコン40にカウントタイマを設ける必要がなく、カウントタイマを設けることで消費する電力を抑えることができる。
(第4の実施形態)
以下、本発明における第1の実施形態の変形例である第4の実施形態について図14及び図15を参照しつつ説明する。図14は、本発明の第4の実施形態に係るリモコン装置の信号生成・送信フローを表すフローチャートであり、具体的には、メインボタン群12mと、サブボタン群12sのいずれかのボタンが押された際の、信号の生成と送信に関する制御的な処理を表すものである。また、図15A及び図15Bは、本発明の第4の実施形態に係るトイレ装置の受信・動作フローを表すメインフローチャートであり、具体的には、リモコン装置の各ボタンが押された際の受信と動作に関する制御的な処理を表すものである。なお、第4の実施形態にかかるリモコン装置10の基本構成については、第1の実施形態で説明した内容と同様であるため、同一の構成には同符号を付し、説明は省略する。
本実施形態では、制御ユニット26ではなく、トイレ制御部が特殊モード信号用テーブルを記憶する記憶部(図示なし)を有している。特殊モード信号用テーブルとは、第1実施形態で示した各特殊モードに移行するための操作順序のテーブルと同様である。なお、特殊モードは、1種類ではなく、複数種類あってもよい。また、本実施形態では、特殊モード信号を送信するための操作ボタン12の押し操作回数が3回である例について説明するが、特殊モード信号を送信するための操作ボタン12の押し操作回数が4回以上であってもよいし、2回であってもよい。
まず、使用者は、複数の操作ボタン12のうち何れかの操作ボタン12を押し操作する(図14:S300)。使用者が各操作ボタン12のいずれかを押すと、蓄電素子50の充電が開始される。蓄電素子50の充電が開始すると、電圧検出部54は、蓄電素子50の電圧Vが所定値Vm以上となったか否かを判断する(図14:S302)。蓄電素子50の電圧Vが所定値Vm以上となったことが検出できると(図14:S302−Yes)、蓄電素子50からマイコン40への電力の供給が開始され、マイコン40が起動する(図14:S304)。一方、蓄電素子50の電圧Vが所定値Vm以上となったことが検出できなければ(図14:S302−No)、蓄電素子50の電圧Vが所定値Vm以上となったことが検出できるまで、ステップS302を繰り返す。
次に、起動したマイコン40は、検出部20から情報(いずれのボタンが押されたのか)を取得し、押し操作されたボタンを判別する(図14:S306)。そして、マイコン40は、ボタン対応信号を高周波発生回路42で生成させる(図14:S308)。続いて、送信部44からトイレ装置100に向けて、ボタン対応信号の送信を行う(図14:S310)。リモコン装置10は、ボタン対応信号の送信を行った後、マイコン40を低消費モードにする(図14:S312)。なお、ステップS312において、マイコン40を停止モードにしてもよい。これにより、リモコン装置1の消費電力を抑えることができる。
また、トイレ装置100では、リモコン装置10からのボタン対応信号を受信するとともに、時間を計測するためのタイムカウントと、押し操作の回数をカウントするための回数カウントを開始する(図15A:S402)。
次に、トイレ制御部は、受信したボタン対応信号が特殊モード信号用テーブルの1回目に該当するか否かを判断する(図15A:S404)。受信したボタン対応信号が特殊モード信号用テーブルの1回目に該当しないと判断すると(図15A:S404−No)、トイレ制御部は、受信したボタン対応信号に対応する通常動作を実行する(図15A:S406)。そして、タイムカウント及び回数カウントをリセットする(図15A:S408)。
一方、受信したボタン対応信号が特殊モード信号用テーブルの1回目に該当すると判断すると(図15A:S404−Yes)、トイレ制御部は、受信したボタン対応信号に対応する通常動作を実行する(図15A:S410)。続いて、トイレ制御部は、リモコン装置10からのボタン対応信号を受信する(図15A:S412)。
次に、トイレ制御部は、受信したボタン対応信号が特殊モード信号用テーブルの2回目に該当するか否かを判断する(図15A:S414)。受信したボタン対応信号が特殊モード信号用テーブルの2回目に該当しないと判断すると(図15A:S414−No)、トイレ制御部は、受信したボタン対応信号に対応する通常動作を実行する(図15A:S416)。そして、タイムカウント及び回数カウントをリセットする(図15A:S408)。
一方、受信したボタン対応信号が特殊モード信号用テーブルの2回目に該当すると判断すると(図15A:S414−Yes)、トイレ制御部は、受信したボタン対応信号に対応する通常動作を実行する(図15A:S418)。そして、図15Bに表す受信・特殊モード切換えフロー2へと進む。
次に、トイレ制御部は、リモコン装置10からのボタン対応信号を受信する(図15B:S420)。トイレ制御部は、受信したボタン対応信号が特殊モード信号用テーブルの3回目に該当するか否かを判断する(図15B:S422)。受信したボタン対応信号が特殊モード信号用テーブルの3回目に該当しないと判断すると(図15B:S422−No)、トイレ制御部は、受信したボタン対応信号に対応する通常動作を実行する(図15B:S424)。そして、図15Aに表すステップS408へ進み、タイムカウント及び回数カウントをリセットする。
一方、受信したボタン対応信号が特殊モード信号用テーブルの3回目に該当すると判断すると(図15A:S414−Yes)、トイレ制御部は、特殊モード信号用テーブルに対応する特殊モード動作へ移行する(図15A:S418)。ここで、特殊モード動作とは、受信したボタン対応信号に対応する通常動作とは異なる動作である。特殊モード状態に入ると(図15A:S418)、図11に表すサブフローへ進む。図11に表すサブフローから戻ると、タイムカウント及び回数カウントをリセットする(図15A:S408)。
このように、本実施形態にかかるトイレ装置Sでは、トイレ制御部が所定時間(例えば、20秒)以内にボタン対応信号を複数回(本実施形態では、3回)受信したと判断すると、ボタン対応信号に対応した通常動作とは異なる特殊モード動作を実行する。よって、押し操作で発電するリモコン装置10を備えたトイレシステムSにおいて、大型化せずに特殊モード動作を実行することができる。
また、本実施形態にかかるトイレシステムSでは、操作ボタン12の連続押しをリモコン装置10ではなくトイレ装置Sにてカウントするため、リモコン装置10の消費電力を抑えることができる。
なお、特殊モード動作を実行するために複数回連続して押し操作される操作ボタン12は、1種類の操作ボタン12でもよいし、異なる2つ以上の操作ボタン12でもよい。異なる2つ以上の操作ボタン12を複数回押し操作されることで、特殊モード動作を実行する場合、異なる操作ボタン12が所定時間内それぞれ複数回連続して押し操作されることで、特殊モード動作が実行されてもよいし、異なる操作ボタン12が所定時間内に交互に押し操作されることで、特殊モード動作が実行されてもよい。特殊モード動作を実行するために複数回連続して押し操作される操作ボタン12は、異なる2つ以上の操作ボタン12である場合、誤って特殊モード動作を実行してしまうことを抑制することができる。
(第5の実施形態)
以下、本発明における第4の実施形態の変形例である第5の実施形態について図16を参照しつつ説明する。図16A及び図16Bは、本発明の第5の実施形態に係るトイレ装置の受信・動作フローを表すメインフローチャートであり、具体的には、リモコン装置の各ボタンが押された際の受信と動作に関する制御的な処理を表すものである。なお、第5の実施形態にかかるリモコン装置10の基本構成及び基本制御手順については、第4の実施形態で説明した内容と同様であるため、同一の構成及び制御手順には同符号を付し、説明は省略する。
前述した第4の実施形態に係るトイレシステムSの制御手順と異なる点は、図16に表すように、図15Bに表すステップS426が削除され、図16Aに表すステップS430及び図16Bに表すステップS432が追加となっている点である。以下、第4の実施形態にかかるトイレシステムSの制御手順と異なる部分のみ詳細に説明する。
図16Aに表すように、本実施形態では、ステップS414において、トイレ制御部が、受信したボタン対応信号が特殊モード信号用テーブルの2回目に該当すると判断すると(図16A:S414−Yes)、タイムカウントが開始されてから所定間隔時間(例えば、20秒)内に2回目のボタン対応信号を受信したか否かを判断する(図16A:S430)。言い換えると、1回目のボタン対応信号を受信してから2回目のボタン対応信号を受信するまでの受信間隔が、所定間隔時間内であるか否かを判断する。そして、1回目のボタン対応信号を受信してから2回目のボタン対応信号を受信するまでの受信間隔が、所定間隔時間内でないと判断すると(図16A:S430−No)、ステップS416へ進み、第4の実施形態と同じ処理を実行する。一方、1回目のボタン対応信号を受信してから2回目のボタン対応信号を受信するまでの受信間隔が、所定間隔時間内であると判断すると(図16A:S430−Yes)、ステップS418へ進み、第4の実施形態と同じ処理を実行する。
また、図16Bに表すように、本実施形態では、ステップS422において、トイレ制御部が、受信したボタン対応信号が特殊モード信号用テーブルの3回目に該当すると判断すると(図16B:S422−Yes)、2回目のボタン対応信号を受信してから3回目のボタン対応信号を受信するまでの受信間隔が、所定間隔時間内であるか否かを判断する(図16B:S432)。そして、2回目のボタン対応信号を受信してから3回目のボタン対応信号を受信するまでの受信間隔が、所定間隔時間内でないと判断すると(図16B:S432−No)、ステップS424へ進み、第4の実施形態と同じ処理を実行する。一方、2回目のボタン対応信号を受信してから3回目のボタン対応信号を受信するまでの受信間隔が、所定間隔時間内であると判断すると(図16B:S432−Yes)、ステップS428へ進み、第4の実施形態と同じ処理を実行する。
このように、本実施形態にかかるトイレ装置Sでは、トイレ制御部がボタン対応信号を受信してから次にボタン対応信号を受信するまでの受信間隔が所定間隔時間(例えば、20秒)よりも短い状態で、ボタン対応信号を複数回(本実施形態では、3回)受信したと判断すると、ボタン対応信号に対応した通常動作とは異なる特殊モード動作を実行する。よって、押し操作で発電するリモコン装置10を備えたトイレシステムSにおいて、大型化せずに特殊モード動作を実行することができる。
なお、特殊モード動作を実行するために複数回連続して押し操作される操作ボタン12は、1種類の操作ボタン12でもよいし、異なる2つ以上の操作ボタン12でもよい。異なる2つ以上の操作ボタン12を複数回押し操作されることで特殊モード動作が実行される場合、誤って特殊モード動作が実行されてしまうことを抑制することができる。
(第6の実施形態)
以下、本発明における第5の実施形態の変形例である第6の実施形態について図17を参照しつつ説明する。図17A及び図17Bは、本発明の第6の実施形態に係るトイレ装置の受信・動作フローを表すメインフローチャートであり、具体的には、リモコン装置の各ボタンが押された際の受信と動作に関する制御的な処理を表すものである。なお、第6の実施形態にかかるリモコン装置10の基本構成及び基本制御手順については、第5の実施形態で説明した内容と同様であるため、同一の構成及び制御手順には同符号を付し、説明は省略する。
前述した第5実施形態に係るトイレシステムSの制御手順と異なる点は、図17Bに表すように、ステップS434が追加となっている点である。以下、第5の実施形態にかかるトイレシステムSの制御手順と異なる部分のみ詳細に説明する。
図17Bに表すように、本実施形態では、ステップS432において、2回目のボタン対応信号を受信してから3回目のボタン対応信号を受信するまでの受信間隔が、所定間隔時間内であると判断すると(図17B:S432−Yes)、受付時間(例えば、30秒)内に複数回(本実施形態では、3回)ボタン対応信号を受信したか否かを判断する(図17B:S434)。言い換えると、1回目のボタン対応信号を受信してから、3回目のボタン対応信号を受信するまでの経過時間が、受付時間よりも短いか否かを判断する。ここで、受付時間は、所定間隔時間よりも長く設定された時間である。具体的には、本実施形態では、所定間隔時間に、特殊モードを実行するために必要な受信回数(本実施形態では、3回)から1を引いた数をかけて算出された時間よりも短い時間に設定されている。
受付時間(例えば、30秒)内に複数回(本実施形態では、3回)ボタン対応信号を受信していないと判断すると(図17B:S434−No)、ステップS424へ進み、第5の実施形態と同じ処理を実行する。一方、受付時間(例えば、30秒)内に複数回(本実施形態では、3回)ボタン対応信号を受信したと判断すると(図17B:S434−Yes)、ステップS428へ進み、第2の実施形態と同じ処理を実行する。
このように、本実施形態にかかるトイレシステムSでは、トイレ制御部がボタン対応信号を受信してから次にボタン対応信号を受信するまでの受信間隔が所定間隔時間(例えば、20秒)よりも短い状態で、受付時間(例えば、30秒)内にボタン対応信号を複数回(本実施形態では、3回)受信したと判断すると、ボタン対応信号に対応した通常動作とは異なる特殊モード動作を実行する。よって、押し操作で発電するリモコン装置10を備えたトイレシステムSにおいて、大型化せずに特殊モード動作を実行することができる。
なお、特殊モード動作を実行するために複数回連続して押し操作される操作ボタン12は、1種類の操作ボタン12でもよいし、異なる2つ以上の操作ボタン12でもよい。異なる2つ以上の操作ボタン12を複数回押し操作されることで特殊モード動作が実行される場合、誤って特殊モード動作が実行されてしまうことを抑制することができる。
上記実施形態では、便器110と便座ユニット120とが一体になった一体型のトイレ装置100を例示している。便座ユニット120は、例えば、便器110に対して着脱可能に取り付けられる、いわゆるシート型の便座ユニットでもよい。この場合、便座ユニットをトイレ装置としてもよい。また、大流しボタン12j及び小流しボタン12kのみを設ける場合、トイレ装置は、例えば、無線通信機能付きのフラッシュバルブでもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、リモコン装置10などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。