JP2016044368A - 導電性不織布およびそれに用いられるメルトブロー不織布の製造方法 - Google Patents

導電性不織布およびそれに用いられるメルトブロー不織布の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】薄型、高強力で広い周波数帯で優れた電磁波遮蔽性能を有する導電性不織布を提供する。
【解決手段】310℃での溶融粘度が20Pa・s以下である溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルを用いて形成され、(A)平均繊維径が0.1〜5μmであること、(B)不織布中に存在するフィルム状物が2個以下/1mmであること、(C)タテ方向の裂断長が10km以上且つ、ヨコ方向の裂断長が6km以上であること、(D)目付けが1.0〜15g/mであること、(E)厚みが5〜50μmであること、(F)通気度が300cc/cm/秒以下であること、(G)表面粗さRaが15μm以下であること、をともに満足することを特徴とするメルトブロー不織布と、当該不織布上に形成された金属被膜とを備える導電性不織布。
【選択図】図1

Description

非常に軽量、薄膜であり、広い周波数にわたって電磁波遮蔽性を有し、電磁波シールディングシート、ガスケット、バックなどの用途に広く使用でき、特に小型、薄型化が求められる電子機器内部で使用される目的において、有用な導電性不織布およびそれに用いられるメルトブロー不織布の製造方法に関する。
近年、電子機器からの電磁波の漏洩や電磁波により通信される情報の漏洩を防止する目的で、電磁波遮蔽材が用いられている。このうち、ポリエステル、ナイロン、アクリルなどの合成繊維の織物や不織布上に金属被膜を形成させた材料は、繊維材料のもつ柔軟性、可撓性と被覆された金属が有する電磁波遮蔽性を兼ね備えることから、電磁波シールディングシート、ガスケット、テープ、バッグなどとして広く利用されている。
たとえば、特開昭62−238698号公報(特許文献1)には、綿目付け量が35〜600g/mの不織布に、無電解メッキにより金属成分を付着させたポリエステルないしアクリル繊維をベースとする電磁波遮蔽材が開示されている。また一方、特開昭63−262900号公報(特許文献2)では、アクリロニトリル/塩化ビニリデン共重合体などの難燃性繊維に金属を付着させた金属メッキ繊維と熱融着繊維からなる難燃性不織布を電磁波遮蔽材として用いることが提案されている。
しかしながら、これら特許文献1、2の電磁波遮蔽材は、基材であるポリエステル、ナイロン、アクリルなどの合成繊維自体の耐熱性に乏しく、高い耐熱性を要求される用途、たとえば、電子回路基板における電子部品の実装工法であるフロー工程、リフロー工程に対応することができず、電子部品実装工程に先立って、これらの電磁波遮蔽材を回路基板上に搭載しておくことは困難であった。また、これらの電磁波遮蔽材はハンダ耐熱性を有しておらず、それ自体は高い電気導通性を有しているものの、他の金属材料と電気的な接続をしたい場合でも、これをハンダ付けで実施することは困難であった。
出願人は、耐熱性に優れる不織布として、たとえば特開平8−170295号公報(特許文献3)には、それぞれ特定の割合の溶融対数粘度1〜15dl/gの溶融異方性ポリエステル繊維状物と溶融対数粘度15dl/g以上の溶融異方性ポリエステル繊維状物とからなり、かつ、平均裂断長が3km以上である耐熱シートを提案している。また、出願人は、特開2002−61064号公報(特許文献4)では、平均繊維径が0.6〜20μmである溶融液晶性ポリエステル繊維から構成され、タテ方向の裂断長が2.5km以上、ヨコ方向の裂断長が1.5km以上、300℃1時間での面積収縮率が3%以下である不織布を提案している。ここで、「溶融異方性」、「溶融液晶性」とは、溶融相において光学的異方性(液晶性)を示す性質を指す。
さらに出願人は、特開2008−223189号公報(特許文献5)において、溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルからなる不織布を上述した電磁波遮蔽材としての用途に適用した、導電性不織布を提案している。しかしながら、特許文献5に開示された導電性不織布は、実質的に平均繊維径が7μm以上であるため、15g/m未満の低目付け域において、不織布の緻密性が低く、強度面、電磁波遮蔽性の面で不十分であった。
特開昭62−238698号公報 特開昭63−262900号公報 特開平8−170295号公報 特開2002−61064号公報 特開2008−223189号公報
本発明は、薄型、高強力で広い周波数帯で優れた電磁波遮蔽性能を有する導電性不織布を提供することである。
本発明者等は鋭意検討した結果、特定の構造を有する紡糸ノズルを使用して溶融紡出し、さらに特定の熱処理条件にて熱処理することにより製造される溶融液晶形成性全芳香族ポリエステル不織布に金属被膜を形成することで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は以下のとおりである。
本発明の導電性不織布は、310℃での溶融粘度が20Pa・s以下である溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルを用いて形成され、以下の(A),(B),(C),(D),(E),(F),(G)をともに満足するメルトブロー不織布と、当該不織布上に形成された金属被膜とを備えることを特徴とする。
(A)平均繊維径が0.1〜5μmであること、
(B)不織布中に存在するフィルム状物が2個以下/1mmであること、
(C)タテ方向の裂断長が10km以上且つ、ヨコ方向の裂断長が6km以上であること、
(D)目付けが1.0〜15g/mであること、
(E)厚みが5〜50μmであること、
(F)通気度が300cc/cm/秒以下であること、
(G)表面粗さRaが15μm以下であること。
本発明の導電性不織布において、金属被膜が銅、ニッケル、金、銀、コバルト、錫、亜鉛のいずれかからなることが好ましく、この場合、金属被膜は銅、ニッケル、金、銀、コバルト、錫、亜鉛のうち、少なくとも2種以上からなる合金あるいは積層被膜からなっていてもよい。
本発明はまた、上述した本発明の導電性不織布からなる導電性テープについても提供する。
本発明はさらに、上述した本発明の導電性不織布に用いられるメルトブロー不織布を製造する方法であって、溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルを溶融紡出すると同時に紡出物を310〜360℃の紡糸温度、ノズル1m幅あたり5〜30Nmのエアー量で吹き飛ばして、捕集面上に集積してウェブを形成し、加熱処理を施してメルトブロー不織布を製造するに際し、ノズル孔径0.1〜0.3mm、ノズル孔長さLとノズル孔径Dの比L/Dが20〜50、ノズル孔同士の間隔が0.2〜1.0mmである紡糸ノズルより溶融紡出して得られた不織布を、<溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルの融点−40℃>以上、<溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルの融点+20℃>以下の温度で3時間以上加熱処理を行ない、表面のショアD硬度が85〜95°の弾性ロールと金属ロールとの間で、温度100〜250℃、線圧100〜500kg/cmで連続的に処理することを特徴とする、製造方法についても提供する。
非常に軽量、薄型であり、広い周波数にわたって電磁波遮蔽性を有し、電磁波シールディングシート、ガスケット、バックなどの用途に広く使用でき、特に小型、薄型化が求められる電子機器内部で使用される目的において、有用な導電性不織布および当該導電性不織布に用いられるメルトブロー不織布の製造方法に関する。
本願発明のフィルム状物が散在していない(0個/1mm)不織布の表面状態の一例を示す走査型電子顕微鏡写真である。 従来のフィルム状物が散在している不織布の表面状態の一例を示す走査型電子顕微鏡写真である。
以下、本発明について詳細に説明する。
<導電性不織布>
本発明の導電性不織布は、溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルを用いて形成され、特定の構成要件を満たすメルトブロー不織布と、当該不織布上に形成された金属被膜とを備える。このような本発明の導電性不織布は、非常に軽量、薄型であり、広い周波数にわたって電磁波遮蔽性を有し、電磁波シールディングシート、ガスケット、バックなどの用途に広く使用でき、特に小型、薄型化が求められる電子機器内部で使用される目的において、有用である。
(メルトブロー不織布)
本発明のメルトブロー不織布に使用される溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルは、耐熱性、耐薬品性に優れた樹脂である。本発明にいう溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルとは、溶融相において光学的異方性(液晶性)を示す芳香族ポリエステルであり、「溶融液晶形成性」は、上述した「溶融液晶性」、「溶融異方性」と同義である。「溶融液晶形成性」であることは、たとえば試料をホットステージに載せ窒素雰囲気下で加熱し、試料の透過光を観察することにより認定できる。
溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルは芳香族ジオール、芳香族ジカルボン酸、芳香族ヒドロキシカルボン酸の反復構成単位を主成分とするものである。ここで、「主成分」とは、溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルを構成する反復構成単位のうちの60%以上、より好ましくは80%以上、特に好ましくは100%を占める成分を指す。なお、本発明において、「全芳香族」とは、ポリエステルの反復構成単位の主成分が全て芳香族環を含んでいることを指す(ただし、反復構成単位群の(2)の場合のように、主成分以外に芳香族環を含まない反復構成単位を含む場合も包含する)。本発明における溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルの反復構成単位の好適な例としては、以下に示す反復構成単位の群の組合せを挙げることができる。
上記反復構成単位群の組合せの中でも、パラヒドロキシ安息香酸と2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸(上記(5)の組み合わせ)、または、パラヒドロキシ安息香酸と2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸とテレフタル酸とビフェノール(上記(2)の組み合わせ)が、本発明で使用される溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルとしては好ましい。
本発明で使用される溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルとしては、310℃での溶融粘度が20Pa・s以下であることが重要である。310℃での溶融粘度が20Pa・sを超えると極細繊維化が困難であったり、重合時のオリゴマー発生、重合時、造粒時のトラブル発生などの理由から好ましくない。一方、溶融粘度が低すぎる場合も繊維化が困難であり、310℃において5Pa・s以上の溶融粘度を示すことが望ましい。この溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルの310℃における溶融粘度は、たとえばメルトインデクサー(宝工業株式会社製:L244)を用いて測定された値を指す。
なお、上記溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルには必要に応じて、着色剤、無機フィラー、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの通常使用されている添加剤および熱可塑性エラストマーを本発明の機能を阻害しない範囲で加えることができる。
本発明の導電性不織布は、このような溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルを主成分とし、特定の構成要件(A),(B),(C),(D),(E),(F),(G)を兼ね備えるメルトブロー不織布を備えるものである。
本発明におけるメルトブロー不織布は、当該不織布を構成する繊維の平均繊維径が0.1〜5μmの範囲内である(構成要件(A))。平均繊維径が0.1μm未満では風綿が発生し繊維塊になりやすく、また、平均繊維径が5μmを超えると地合が粗くなり、金属被膜時の電磁波遮蔽効果が不十分となるためである。本発明におけるメルトブロー不織布を構成する繊維の平均繊維径は、好ましくは0.5〜4μmの範囲内であり、さらに好ましくは1〜3μmの範囲内である。なお、本発明におけるメルトブロー不織布を構成する繊維の平均繊維径は、不織布を走査型電子顕微鏡で拡大撮影し、任意の100本の繊維径を測定した値の平均値を指す。
また、本発明におけるメルトブロー不織布は、不織布中に存在するフィルム状物が2個以下/1mmである(構成要件(B))。フィルム状物が2個/1mmを超えて存在すると欠点となり、後加熱処理後に十分な強力を発現しなくなる。ここで、図1は、本願発明のフィルム状物が散在していない(0個/1mm)不織布(後述する実施例1)の表面状態の一例を示す走査型電子顕微鏡写真である。ここで、図1は、本願発明のフィルム状物が散在していない(0個/1mm)不織布(後述する実施例1)の表面状態の一例を示す走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製:JSM−5300LV)で100倍に拡大撮影した写真である。図2は、フィルム状物を走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製:JSM−5300LV)で100倍に拡大撮影した写真である。フィルム状物とは、走査型電子顕微鏡で拡大撮影した際に観察される、図2に示すような、0.02〜2mmの大きさを有する繊維収束及び塊の部分を指す。
本発明におけるメルトブロー不織布は、タテ方向の裂断長が10km以上且つ、ヨコ方向の裂断長が6km以上である(構成要件(C))。このように本発明におけるメルトブロー不織布は、従来の溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルからなる不織布では到底得られない高強力なものとなり、低目付け化(後述するように15g/m以下の目付け)が可能となる。ここで、タテ方向は、流れ方向(MD:Machine Direction)に沿った方向、ヨコ方向は、流れ方向に垂直な幅方向(TD:Transverse Direction)を指し、また、不織布の裂断長が低すぎると、金属被覆加工時の工程張力による破断してしまい、裂断長が高すぎても、切断、打ち抜き加工性が悪くなるといった不具合が生じる。したがって、本発明におけるメルトブロー不織布のタテ方向の裂断長は10〜100kmの範囲内であることが好ましく、20〜50kmの範囲内であることがより好ましい。また、本発明におけるメルトブロー不織布のヨコ方向の裂断長は6〜50kmの範囲内であることが好ましく、10〜30kmの範囲内であることがより好ましい。
本発明におけるメルトブロー不織布は、目付けが1.0〜15g/mの範囲内である(構成要件(D))。メルトブロー不織布の目付けが1.0g/m未満である場合には、不織布の地合が粗くなり、強力が不十分であり、また金属被膜時の電磁波遮蔽効果が不十分となる。またメルトブロー不織布の目付けが15g/mを超える場合には、当該メルトブロー不織布を用いた導電性不織布の軽量化を図る観点で好ましくない。したがって、メルトブロー不織布の目付けは、2〜12g/mの範囲内であることが好ましく、3〜10g/mの範囲内であることがより好ましい。
本発明におけるメルトブロー不織布は、その厚みが5〜50μmの範囲内である(構成要件(E))。メルトブロー不織布の厚みが5μm未満である場合には、テープ状に加工する際に粘着剤が裏抜けしやすくなり、また、メルトブロー不織布の厚みが50μmを超えると薄型化の点で不具合があるためである。したがって、メルトブロー不織布の厚みは7〜40μmの範囲内であることが好ましく、9〜35μmの範囲内であることがより好ましい。
本発明におけるメルトブロー不織布は、通気度が300cc/cm/秒以下である(構成要件(F))。メルトブロー不織布の通気度が300cc/cm/秒を超えると地合が粗くなり、金属被膜時の電磁波遮蔽効果が不十分となる。より均一な地合を得るために、メルトブロー不織布の通気度は280cc/cm/秒以下であり、さらに好ましくは250cc/cm/秒以下である。また、本発明におけるメルトブロー不織布の通気度の下限値については特に制限されるものではないが、当該導電性不織布を補強材として、熱可塑性樹脂を溶融、含浸後、積層成形したり、熱硬化性樹脂を含浸、積層成形したりする場合のエアーの抜け易さの観点からは、1cc/cm/秒以上であることが好ましい。
本発明におけるメルトブロー不織布は、さらに、表面粗さ(算術平均粗さ)Raが15μm以下である(構成要件(G))。メルトブロー不織布の表面粗さRaが15μm以下とその表面が平滑であることで、目付けを少なくしても(たとえば15g/m以下)、当該メルトブロー不織布を用いた導電性不織布において高い電磁波遮蔽性を得ることができる。より高い遮蔽性を得るために、メルトブロー不織布の表面粗さRaは、10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることが好ましい。また、当該導電性不織布に粘着剤や接着剤を塗布し、導電性テープを得る場合、粘着剤、接着剤との接着性を確保するために、メルトブロー不織布の表面粗さRaは0μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましい。なお、このような好ましい表面粗さを有するメルトブロー不織布は、後述するメルトブロー不織布を製造する際に、表面のショアD硬度が85〜95°の弾性ロールと金属ロールとの間で、温度150〜300℃、線圧100〜500kg/cmで連続的に処理することで好適に製造することができるが、上述のような好ましい表面粗さRaを有するメルトブロー不織布を得る方法はこれに限定されるものではない。
(金属被膜)
本発明の導電性不織布に用いられる金属被膜としては、銅、ニッケル、金、銀、コバルト、錫、亜鉛のいずれかからなるか、または、銅、ニッケル、金、銀、コバルト、錫、亜鉛のうち、少なくとも2種以上からなる合金あるいは積層被膜からなることが、好ましい。中でも、導電性の高さ、金属被覆の形成容易性などの点から、銅、ニッケル、金あるいはこれらの少なくとも2種以上からなる積層被膜が特に好ましい。これらの中でも、導電性が高く電磁波遮蔽性を付与しやすい点において、銅は最も好ましい金属被膜であるが、表面酸化を抑制する目的で更にニッケルを積層したものが特に好ましい。
本発明の導電性不織布における金属被膜の厚みは、0.05〜10μmの範囲内にあることが好ましく、0.1〜5μmの範囲内にあることがより好ましい。金属被膜の厚みが0.05μmより小さいと十分な導電性が得られず、一方、金属被膜の厚みが10μmより大きいと不織布の柔軟性や可撓性が損なわれるので好ましくない。
本発明の導電性不織布は、上述したメルトブロー不織布の繊維表面に、上述した金属被膜を形成することで、不織布に導電性を付与する。本発明の導電性不織布の表面抵抗値は、金属被膜の種類や厚みによって変わりうるが、十分な電磁波遮蔽性を確保する観点から、表面抵抗値は10−3〜1Ω/□の範囲内であることが好ましく、10−3〜10−1Ω/□の範囲内であることがより好ましい。
<導電性テープ>
本発明はまた上述した本発明の導電性不織布を用いた導電性テープについても提供する。本発明の導電性テープは、たとえば、メルトブロー不織布の金属被膜が形成された側とは反対側に、接着剤または粘着剤が塗布され、さらに、必要に応じ、用時、接着剤または粘着剤が露出するように剥離可能な離型フィルムがさらに積層されていてもよい。本発明の導電性テープに用いられる接着剤、粘着剤、離型フィルムなどは、特に制限されるものではなく、従来公知の適宜の接着剤、粘着剤、離型フィルムを用いることができる。
<メルトブロー不織布の製造方法>
本発明は、上述した本発明の導電性不織布におけるメルトブロー不織布を好適に製造する方法についても提供する。本発明のメルトブロー不織布の製造方法は、溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルを溶融紡出すると同時に紡出物を310〜360℃の紡糸温度、ノズル1m幅あたり5〜30Nmのエアー量で吹き飛ばして、捕集面上に集積してウェブを形成し、加熱処理を施してメルトブロー不織布を製造するに際し、ノズル孔径0.1〜0.3mm、ノズル孔長さLとノズル孔径Dの比L/Dが20〜50、ノズル孔同士の間隔が0.2〜1.0mmである紡糸ノズルより溶融紡出して得られた不織布を、<溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルの融点−40℃>以上、<溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルの融点+20℃>以下の温度で3時間以上加熱処理を行なうことを特徴の1つとする。
本発明のメルトブロー不織布の製造方法において、紡糸装置は従来公知のメルトブロー装置を用いることができるが、使用する紡糸ノズルに関しては、ノズル孔径(直径)は0.1〜0.3mmである。ノズル孔径が0.1mm未満の場合、ノズル詰まりが発生しやすく、一方、ノズル孔径0.3mmを超えると吐出圧力が不十分になり、ノズル孔内で溶融した樹脂がゆらぎ、糸切れを起こしやすくなる。吐出圧力の安定性、細繊維を安定的に得るという理由から、紡糸ノズルのノズル孔径は0.15〜0.2mmであることが好ましい。
また、本発明のメルトブロー不織布の製造方法において、使用する紡糸ノズルに関して、ノズル孔長さLとノズル孔径Dの比(L/D)は20〜50である。L/Dが20未満の場合、ポリマー配向が不十分となり糸切れを起こしやすく、逆にL/Dが50を超えるとノズル管内の圧力損失が大きくなり、ノズルに対する負荷が大きく、ノズルの耐久性が低下する。なお、ノズルの耐久性を維持するために、ポリマー吐出量を下げる方法があるが、その場合、生産性が低下する。吐出圧力の安定性、細繊維を安定的に得るという理由からは、L/Dは25〜45であることが好ましい。
本発明のメルトブロー不織布の製造方法において、ノズル孔同士の間隔は0.2〜1.0mmである。ノズル孔同士の間隔が0.2mm未満の場合、紡糸直下で隣接する繊維同士が融着し、糸塊になりやすく、均質性が損なわれる。逆にノズル孔同士の間隔が1.0mmを超えると、繊維間空隙部が大きくなりすぎ、この場合も均質性が損なわれる。不織布の均質性を安定的に得るという理由からは、ノズル孔同士の間隔は0.25〜0.75mmであることが好ましい。
本発明のメルトブロー不織布の製造方法において、紡糸条件は、紡糸温度310〜360℃、エアー量(ノズル長1mあたり)5〜30Nmの条件で行なう。紡糸温度が310℃未満である場合には、溶融粘度から高く、ノズル管内の圧力損失が大きくなり、ノズルの耐久性が低下するとともに、細繊維化も困難になるという不具合があり、また、紡糸温度が360℃を超える場合には、溶融樹脂の劣化が促進され、糸切れが発生するという不具合があるためである。またノズル1m幅あたりのエアー量が5Nm未満である場合には、細繊維化が困難になるという不具合があり、また、ノズル1m幅あたりのエアー量が30Nmを超える場合には、糸切れが発生するという不具合があるためである。溶融樹脂の劣化や糸切れを抑制し、細繊維を安定的に得るという理由から、紡糸温度が315〜355℃、ノズル1m幅あたりのエアー量が10〜25Nmであることが好ましく、紡糸温度が330〜350℃、ノズル1m幅あたりのエアー量が15〜20Nmであることがより好ましい。また、糸切れを抑制し、細繊維化させるという理由から、紡糸条件における熱風温度(一次エアー温度)は310〜380℃であることが好ましく、330〜360℃であることがより好ましい。
本発明のメルトブロー不織布の製造方法では、上述のようにして紡糸ノズルより溶融紡出して得られた不織布を、<溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルの融点−40℃>以上、<融液晶形成性全芳香族ポリエステルの融点+20℃>以下の温度で3時間以上加熱処理を行なう。加熱処理時の加熱媒体として用いる気体は、窒素、酸素、アルゴン、炭酸ガスなど混合気体または空気などが挙げられるが、コスト面から、酸素または空気がより好ましい。熱処理は目的により、緊張下、無緊張下どちらでも良い。
<溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルの融点−40℃>未満の温度で熱処理した場合には、耐熱性が不十分となり、また、熱処理温度が<溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルの融点+20℃>を超えるとポリマーが軟化し、繊維の溶融が始まりシートの一部がフィルム化して不織布の通気性が失われる、空隙部が閉塞するなどの問題が発生する。
上述のような本発明のメルトブロー不織布の製造方法によって、上述のように構成要件(A),(B),(C),(D),(E),(F)(望ましくはさらに構成要件(G))を兼ね備える、本発明におけるメルトブロー不織布を好適に製造することができる。
本発明のメルトブロー不織布の製造方法において、表面のショアD硬度が85〜95°(好ましくは87〜95°、特に好ましくは91〜94°)の弾性ロールと金属ロールとの間で、温度100〜250℃、線圧100〜500kg/cmで連続的に処理するようにする。このように、適度な硬度(高硬度)の弾性ロールと金属ロールとの組み合わせによって、厚みが十分に減少された不織布を製造することができ、また、不織布への追随性がよいため、斑のない加工が可能となり、上述のように所望の表面粗さRaを有する(構成要件(G))メルトブロー不織布を好適に製造することができる。
表面のショアD硬度が95°を超える弾性ロールを金属ロールと組み合わせて用いた場合、また、金属ロール同士を組み合わせて用いた場合には、不織布を十分に圧縮でき、厚み自体は減少させることはできるが、ロールの表面硬度が高過ぎてロールの不織布への追随性が悪いため、不織布の斑(凹凸や地合)がそのまま残ってしまう可能性がある。
また表面のショアD硬度が85°未満である弾性ロールを金属ロールと組み合わせて用いた場合、不織布を十分に圧縮することができず、不織布の緻密性を高めることができない。また、弾性ロールの表面のショアD硬度が95°を超える場合と同様に、弾性ロールの表面硬度が低過ぎても上述した不織布の斑は解消されず残ってしまう可能性がある。
本発明のメルトブロー不織布の製造方法に好適に用いられる弾性ロールは、上述した範囲内の表面のショアD硬度を有するものであればその素材は特に制限されるものではなく、ゴム、樹脂、ペーパー、コットン、アラミド繊維などで形成された従来公知の適宜の弾性ロールを用いることができる。このような弾性ロールは、市販品を用いても勿論よく、具体的には、由利ロール株式会社製の樹脂製の弾性ロールなどを好適に用いることができる。
また本発明のメルトブロー不織布の製造方法に好適に用いられる金属ロールは、金属で形成されていれば、金属の種類には特に制限されるものではなく、従来公知の適宜の金属ロールを用いることができ、たとえばSUSからなる金属ロールを好適に用いることができる。
本発明のメルトブロー不織布の製造方法において、上述した弾性ロールと金属ロールとを組み合わせた連続的な処理は、100〜250℃の範囲内の温度で行なわれる。温度が100℃未満である場合には、繊維溶着させるための加熱が不足し、圧縮、緻密化できないという傾向があり、また、温度が250℃を超える場合には、ロールと不織布の溶着が強くなり、ロールから不織布を剥離できない(不織布が破断する)という傾向がある。なお、圧縮、緻密化と生産安定性の両立という理由からは、弾性ロールと金属ロールとを組み合わせた連続的な処理は、120〜230℃の範囲内の温度で行なわれることが好ましく、150〜200℃の範囲内の温度で行なわれることが特に好ましい。
本発明のメルトブロー不織布の製造方法において、上述した弾性ロールと金属ロールとを組み合わせた連続的な処理は、100〜500kg/cmの線圧で行なわれる。線圧が100kg/cm未満である場合には、繊維溶着させるための加熱が不足し、圧縮、緻密化できないという傾向があり、また、線圧が500kg/cmを超える場合には、不織布が破壊されてしまうという傾向がある。なお、圧縮、緻密化と生産安定性の両立という観点からは、弾性ロールと金属ロールとを組み合わせた連続的な処理は、130〜400kg/cmの範囲内の線圧で行なわれることが好ましく、160〜330kg/cmの範囲内の線圧で行なわれることが特に好ましい。
<導電性不織布の製造方法>
本発明の導電性不織布は、上述のようにして製造されたメルトブロー不織布に、金属被膜を形成することで製造することができる。金属被覆を形成する方法としては、電気メッキ、無電解メッキ、スパッタリング、真空蒸着など、従来公知の方法を用いることができるが、高い導電性が得やすいとの観点から無電解メッキによる方法が好ましい。無電解メッキの方法としては従来公知の方法を用いることができ、特に制限はないが、基材となる不織布の繊維表面に触媒を付与した後、金属塩、還元剤、緩衝剤を溶解した化学メッキ浴に浸漬することによって金属被膜を形成する方法が一般的である。
以下に実施例により詳細に説明するが、本発明は実施例により何等限定されるものでは
ない。なお本発明における不織布の物性は以下の方法により測定されたものを意味する。
[平均繊維径(μm)]
不織布中の任意の点に対し、走査型電子顕微鏡にて、1000倍で拡大撮影し、100本の繊維径を測定した値の平均値をメルトブロー不織布の平均繊維径とした。
[裂断長(km)]
島津製作所製オートグラフを使用し、JIS L 1906に準じ、タテ方向、ヨコ方向それぞれ3箇所の不織布破断強力を測定し、その平均値から以下式により、メルトブロー不織布の裂断長を算出した。
裂断長=<強力(N)/測定幅(mm)/目付(g/m)/9.8>×1000
[フィルム状物の面積、フィルム状物の個数]
不織布中の任意の10箇所、1mmの箇所について、走査型電子顕微鏡にて100倍で拡大撮影し、繊維収束部、塊部分をフィルム状物としてフィルム状物の面積を算出するとともに個数を測定し、平均値を求めた(小数点以下は四捨五入)。
[目付け(g/m)]
JIS L 1906に準じ、接着シート幅1mあたりから、縦20cm×横20cmの試料片を3枚採取し、各試料片の質量を電子天秤にて測定し、3点の平均値を試験片面積400cmで除して、単位面積当たりの質量を算出し、メルトブロー不織布の目付けとした。
[厚み(mm)]
JIS L 1906に準じ、目付け測定と同試料片を用い、各試料片において、直径16mm、荷重20gf/cmのデジタル測厚計((株)東洋精器製作所製:B1型)で各5箇所測定し、15点の平均値をメルトブロー不織布の厚みとした。
[通気度(cc/cm/秒)]
JIS L 1096の6.27.1(A法:フラジール法)に準じ、目付け測定と同試料片を用い、各試料片おいて、通気度測定器(TEXTEST製(スイス):FX3300)を使用し、測定面積38cm、測定圧力125Paの条件で測定し、3点の平均値をメルトブロー不織布の通気度とした。
[平均粗さ(算術平均粗さ)Ra(μm)]
JIS B0601−1994に準じ、粗度測定器としてレーザ形状顕微鏡(VK−8500、株式会社キーエンス製)を用いて、メルトブロー不織布の平均粗さ(算術平均粗さ)Raを測定した。
[導電性不織布の融点(℃)]
導電性不織布の耐熱性は、示差走査熱量計(DSC−60、島津製作所製)を使用して、10℃/minの昇温速度で測定した。
[導電性不織布の電磁波遮蔽性(dB)]
関西電子工業振興センター考案による測定セル(MWF−06−P031−1、マイクロウェーブファクトリー社製)を用い、ベクトル型ネットワークアナライザ(PNA−E8363B、アジレントテクノロジー社製)により発生させた100MHz〜1GHzの電磁波を上記の測定セルで発信し、導電性不織布を介して受信した。その際の透過率を電磁波遮蔽性として測定し、周波数100MHzと1GHzにおける透過率を電磁波遮蔽性として求めた。
[導電性不織布の表面抵抗値(Ω/□)]
導電性不織布の表面抵抗値は、抵抗値測定器(MULTIMETER3478A、ヒューレット・パッカード社製)を使用し、JIS−K−7194に準拠して四端子四探針法により測定した。
[実施例1]
(1)パラヒドロキシ安息香酸と6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸との共重合物からなり、融点300℃、310℃での溶融粘度が15Pa・sである溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルを、二軸押し出し機により押し出し、ノズル孔径(直径)0.15mm、L/D=30、幅1mあたり孔数1500(ノズル孔同士の間隔:0.67mm)のノズルを有するメルトブローン不織布製造装置に供給し、単孔吐出量0.10g/分、樹脂温度330℃、熱風温度330℃、ノズル幅1mあたり18Nmで吹き付けて目付けが15g/mの不織布を得た後、空気中にて300℃で6時間加熱処理した。その後、得られた不織布を110℃に加熱した金属ロールと表面のショアD硬度が86°の樹脂製の弾性ロール(由利ロール株式会社製)の間に通し、線圧120kg/cmで加圧カレンダーを用い、連続的に処理した。得られたメルトブロー不織布の平均繊維径は2.8μm(構成要件(A)を充足)で、不織布中に存在するフィルム状物は0個/1mm(構成要件(B)を充足)であり(走査型電子顕微鏡写真を図1に示す)、タテ方向の引張り強力は74N/15mm、ヨコ方向の引張り強力は26N/15mmであり、タテ方向の裂断長は34km、且つ、ヨコ方向の裂断長は12kmであり(構成要件(C)を充足)、目付けは上述のように15g/mであり(構成要件(D)を充足)、厚みは25μmであり(構成要件(E)を充足)、通気度は12cc/cm/秒(構成要件(F)を充足)と低目付け、低厚みでありながら緻密性が高く、かつ非常に高強力なメルトブロー不織布を得た。さらに、得られたメルトブロー不織布の表面粗さRaは7μmであった。
(2)上記(1)で得られたメルトブロー不織布の繊維表面にパラジウム触媒を付与し、硫酸銅と酒石酸カリウム・ナトリウム(ロッシェル塩)を含む無電解銅メッキ液に浸漬、水洗し、不織布表面に銅被膜を形成させた。続いて、電気ニッケルメッキ液に浸漬し、電解メッキにてニッケルを被膜させた後に水洗、乾燥すると、銅被膜上に更にニッケル被膜が積層形成された導電性不織布が得られた。得られた導電性不織布の融点は335℃で、極めて高い耐熱性が得られた。また、得られた導電性不織布の電磁波遮蔽性は、周波数100MHzでは85(dB)、周波数1GHzでは83(dB)の良好な遮蔽性を示した。また、この導電性不織布の表面抵抗値は、0.028(Ω/□)であった。
[実施例2]
実施例1と同じ方法にて、目付が9g/m(構成要件(D)を充足)のメルトブロー不織布を製造した。得られたメルトブロー不織布の平均繊維径は2.8μm(構成要件(A)を充足)で、不織布中に存在するフィルム状物は0個/1mm(構成要件(B)を充足)であり、タテ方向の引張り強力は42N/15mm、ヨコ方向の引張り張力は14N/15mmであり、タテ方向の裂断長は32km、且つ、ヨコ方向の裂断長は11kmであり(構成要件(C)を充足)、厚みは17μmであり(構成要件(E)を充足)、通気度は38cc/cm/秒(構成要件(F)を充足)と低目付け、低厚みでありながら緻密性が高く、かつ非常に高強力なメルトブロー不織布を得た。さらに、得られたメルトブロー不織布の表面粗さRaは8μmであった。得られたメルトブロー不織布を用いて、実施例1と同様にして導電性不織布を得た。得られた導電性不織布の融点は335℃で、極めて高い耐熱性が得られた。また、得られた導電性不織布の電磁波遮蔽性は、周波数100MHzでは80(dB)、周波数1GHzでは81(dB)の良好な遮蔽性を示した。また、この導電性不織布の表面抵抗値は、0.031(Ω/□)であった。
[実施例3]
実施例1と同じ方法にて、目付が5g/m(構成要件(D)を充足)のメルトブロー不織布を製造した。得られたメルトブロー不織布の平均繊維径は2.8μm(構成要件(A)を充足)で、不織布中に存在するフィルム状物は0個/1mm(構成要件(B)を充足)であり、タテ方向の引張り強力は21N/15mm、ヨコ方向の引張り張力は7N/15mmであり、タテ方向の裂断長は29km、且つ、ヨコ方向の裂断長は10kmであり(構成要件(C)を充足)、厚みは13μmであり(構成要件(E)を充足)、通気度は82cc/cm/秒(構成要件(F)を充足)と低目付け、低厚みでありながら緻密性が高く、かつ非常に高強力なメルトブロー不織布を得た。さらに、得られたメルトブロー不織布の表面粗さRaは9μmであった。得られたメルトブロー不織布を用いて、実施例1と同様にして導電性不織布を得た。得られた導電性不織布の融点は335℃で、極めて高い耐熱性が得られた。また、得られた導電性不織布の電磁波遮蔽性は、周波数100MHzでは74(dB)、周波数1GHzでは71(dB)の良好な遮蔽性を示した。また、この導電性不織布の表面抵抗値は、0.091(Ω/□)であった。
[実施例4]
110℃に加熱した金属ロールと表面のショアD硬度が86°の樹脂製の弾性ロール(由利ロール株式会社製)の間に通し、線圧450kg/cmで加圧カレンダーを用いたこと以外は実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を得た。得られたメルトブロー不織布の平均繊維径は2.8μm(構成要件(A)を充足)で、不織布中に存在するフィルム状物は0個/1mm(構成要件(B)を充足)であり、タテ方向の引張り強力は76N/15mm、ヨコ方向の引張り強力は26N/15mmであり、タテ方向の裂断長は34km、且つ、ヨコ方向の裂断長は12kmであり(構成要件(C)を充足)、目付けは上述のように15g/mであり(構成要件(D)を充足)、厚みは23μmであり(構成要件(E)を充足)、通気度は10cc/cm/秒(構成要件(F)を充足)と低目付け、低厚みでありながら緻密性が高く、かつ非常に高強力なメルトブロー不織布を得た。さらに、得られたメルトブロー不織布の表面粗さRaは5μmであった。得られたメルトブロー不織布を用いて、実施例1と同様にして導電性不織布を得た。得られた導電性不織布の融点は335℃で、極めて高い耐熱性が得られた。また、得られた導電性不織布の電磁波遮蔽性は、周波数100MHzでは87(dB)、周波数1GHzでは85(dB)の良好な遮蔽性を示した。また、この導電性不織布の表面抵抗値は、0.025(Ω/□)であった。
[実施例5]
110℃に加熱した金属ロールと表面のショアD硬度が95°の樹脂製の弾性ロール(由利ロール株式会社製)の間に通し、線圧120kg/cmで加圧カレンダーを用いたこと以外は実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を得た。得られたメルトブロー不織布の平均繊維径は2.8μm(構成要件(A)を充足)で、不織布中に存在するフィルム状物は0個/1mm(構成要件(B)を充足)であり、タテ方向の引張り強力は74N/15mm、ヨコ方向の引張り強力は26N/15mmであり、タテ方向の裂断長は34km、且つ、ヨコ方向の裂断長は12kmであり(構成要件(C)を充足)、目付けは上述のように15/mであり(構成要件(D)を充足)、厚みは24μmであり(構成要件(E)を充足)、通気度は12cc/cm/秒(構成要件(F)を充足)と低目付け、低厚みでありながら緻密性が高く、かつ非常に高強力なメルトブロー不織布を得た。さらに、得られたメルトブロー不織布の表面粗さRaは6μmであった。得られたメルトブロー不織布を用いて、実施例1と同様にして導電性不織布を得た。得られた導電性不織布の融点は335℃で、極めて高い耐熱性が得られた。また、得られた導電性不織布の電磁波遮蔽性は、周波数100MHzでは87(dB)、周波数1GHzでは85(dB)の良好な遮蔽性を示した。また、この導電性不織布の表面抵抗値は、0.027(Ω/□)であった。
[実施例6]
110℃に加熱した金属ロールと表面のショアD硬度が94°の樹脂製の弾性ロール(由利ロール株式会社製)の間に通し、線圧450kg/cmで加圧カレンダーを用いたこと以外は実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を得た。得られたメルトブロー不織布の平均繊維径は2.9μm(構成要件(A)を充足)で、不織布中に存在するフィルム状物は0個/1mm(構成要件(B)を充足)であり、タテ方向の引張り強力は72N/15mm、ヨコ方向の引張り強力は23N/15mmであり、タテ方向の裂断長は33km、且つ、ヨコ方向の裂断長は10kmであり(構成要件(C)を充足)、目付けは上述のように15g/mであり(構成要件(D)を充足)、厚みは20μmであり(構成要件(E)を充足)、通気度は7cc/cm/秒(構成要件(F)を充足)と低目付け、低厚みでありながら緻密性が高く、かつ非常に高強力なメルトブロー不織布を得た。さらに、得られたメルトブロー不織布の表面粗さRaは3μmであった。得られたメルトブロー不織布を用いて、実施例1と同様にして導電性不織布を得た。得られた導電性不織布の融点は335℃で、極めて高い耐熱性が得られた。また、得られた導電性不織布の電磁波遮蔽性は、周波数100MHzでは90(dB)、周波数1GHzでは87(dB)の良好な遮蔽性を示した。また、この導電性不織布の表面抵抗値は、0.023(Ω/□)であった。
[実施例7]
230℃に加熱した金属ロールと表面のショアD硬度が94°の樹脂製の弾性ロール(由利ロール株式会社製)の間に通し、線圧120kg/cmで加圧カレンダーを用いたこと以外は実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を得た。得られたメルトブロー不織布の平均繊維径は2.9μm(構成要件(A)を充足)で、不織布中に存在するフィルム状物は0個/1mm(構成要件(B)を充足)であり、タテ方向の引張り強力は71N/15mm、ヨコ方向の引張り強力は24N/15mmであり、タテ方向の裂断長は32km、且つ、ヨコ方向の裂断長は11kmであり(構成要件(C)を充足)、目付けは上述のように15g/mであり(構成要件(D)を充足)、厚みは21μmであり(構成要件(E)を充足)、通気度は8cc/cm/秒(構成要件(F)を充足)と低目付け、低厚みでありながら緻密性が高く、かつ非常に高強力なメルトブロー不織布を得た。さらに、得られたメルトブロー不織布の表面粗さRaは4μmであった。得られたメルトブロー不織布を用いて、実施例1と同様にして導電性不織布を得た。得られた導電性不織布の融点は335℃で、極めて高い耐熱性が得られた。また、得られた導電性不織布の電磁波遮蔽性は、周波数100MHzでは90(dB)、周波数1GHzでは87(dB)の良好な遮蔽性を示した。また、この導電性不織布の表面抵抗値は、0.023(Ω/□)であった。
[実施例8]
230℃に加熱した金属ロールと表面のショアD硬度が94°の樹脂製の弾性ロール(由利ロール株式会社製)の間に通し、線圧450kg/cmで加圧カレンダーを用いたこと以外は実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を得た。得られたメルトブロー不織布の平均繊維径は3.1μm(構成要件(A)を充足)で、不織布中に存在するフィルム状物は0個/1mm(構成要件(B)を充足)であり、タテ方向の引張り強力は77N/15mm、ヨコ方向の引張り強力は26N/15mmであり、タテ方向の裂断長は35km、且つ、ヨコ方向の裂断長は12kmであり(構成要件(C)を充足)、目付けは上述のように15g/mであり(構成要件(D)を充足)、厚みは17μmであり(構成要件(E)を充足)、通気度は5cc/cm/秒(構成要件(F)を充足)と低目付け、低厚みでありながら緻密性が高く、かつ非常に高強力なメルトブロー不織布を得た。さらに、得られたメルトブロー不織布の表面粗さRaは2μmであった。得られたメルトブロー不織布を用いて、実施例1と同様にして導電性不織布を得た。得られた導電性不織布の融点は335℃で、極めて高い耐熱性が得られた。また、得られた導電性不織布の電磁波遮蔽性は、周波数100MHzでは93(dB)、周波数1GHzでは90(dB)の良好な遮蔽性を示した。また、この導電性不織布の表面抵抗値は、0.018(Ω/□)であった。
[実施例9(参考例1)]
80℃に加熱した金属ロールと表面のショアD硬度が90°の樹脂製の弾性ロール(由利ロール株式会社製)の間に通し、線圧180kg/cmで加圧カレンダーを用いたこと以外は実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を得た。得られたメルトブロー不織布の平均繊維径は2.7μmで、不織布中に存在するフィルム状物は0個/1mmであり、タテ方向の引張り強力は70N/15mm、ヨコ方向の引張り強力は24N/15mmであり、タテ方向の裂断長は32km、且つ、ヨコ方向の裂断長は11kmであり、目付けは上述のように15g/mであり、厚みは27μmであり、通気度は16cc/cm/秒と低目付け、低厚みでありながら緻密性が高く、かつ非常に高強力なメルトブロー不織布を得た。さらに、得られたメルトブロー不織布の表面粗さRaは10μmであった。得られたメルトブロー不織布を用いて、実施例1と同様にして導電性不織布を得た。得られた導電性不織布の融点は335℃で、極めて高い耐熱性が得られた。また、得られた導電性不織布の電磁波遮蔽性は、周波数100MHzでは83(dB)、周波数1GHzでは81(dB)の良好な遮蔽性を示した。また、この導電性不織布の表面抵抗値は、0.029(Ω/□)であった。
[実施例10(参考例2)]
300℃に加熱した金属ロールと表面のショアD硬度が90°の樹脂製の弾性ロール(由利ロール株式会社製)の間に通し、線圧180kg/cmで加圧カレンダーを用いたこと以外は実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を得た。得られたメルトブロー不織布の平均繊維径は2.8μmで、不織布中に存在するフィルム状物は1個/1mmであり、タテ方向の引張り強力は77N/15mm、ヨコ方向の引張り強力は27N/15mmであり、タテ方向の裂断長は35km、且つ、ヨコ方向の裂断長は12kmであり、目付けは上述のように15g/mであり、厚みは30μmであり、通気度は18cc/cm/秒と低目付け、低厚みでありながら緻密性が高く、かつ非常に高強力なメルトブロー不織布を得た。さらに、得られたメルトブロー不織布の表面粗さRaは13μmであった。得られたメルトブロー不織布を用いて、実施例1と同様にして導電性不織布を得た。得られた導電性不織布の融点は335℃で、極めて高い耐熱性が得られた。また、得られた導電性不織布の電磁波遮蔽性は、周波数100MHzでは82(dB)、周波数1GHzでは80(dB)の良好な遮蔽性を示した。また、この導電性不織布の表面抵抗値は、0.029(Ω/□)であった。
[実施例11(参考例3)]
200℃に加熱した金属ロールと表面のショアD硬度が60°の樹脂製の弾性ロール(由利ロール株式会社製)の間に通し、線圧180kg/cmで加圧カレンダーを用いたこと以外は実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を得た。得られたメルトブロー不織布の平均繊維径は2.7μmで、不織布中に存在するフィルム状物は0個/1mmであり、タテ方向の引張り強力は71N/15mm、ヨコ方向の引張り強力は24N/15mmであり、タテ方向の裂断長は32km、且つ、ヨコ方向の裂断長は11kmであり、目付けは上述のように15g/mであり、厚みは31μmであり、通気度は19cc/cm/秒と低目付け、低厚みでありながら緻密性が高く、かつ非常に高強力なメルトブロー不織布を得た。さらに、得られたメルトブロー不織布の表面粗さRaは14μmであった。得られたメルトブロー不織布を用いて、実施例1と同様にして導電性不織布を得た。得られた導電性不織布の融点は335℃で、極めて高い耐熱性が得られた。また、得られた導電性不織布の電磁波遮蔽性は、周波数100MHzでは83(dB)、周波数1GHzでは81(dB)の良好な遮蔽性を示した。また、この導電性不織布の表面抵抗値は、0.029(Ω/□)であった。
[実施例12(参考例4)]
200℃に加熱した金属ロールと表面のショアD硬度が98°の樹脂製の弾性ロール(由利ロール株式会社製)の間に通し、線圧180kg/cmで加圧カレンダーを用いたこと以外は実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を得た。得られたメルトブロー不織布の平均繊維径は2.9μmで、不織布中に存在するフィルム状物は0個/1mmであり、タテ方向の引張り強力は72N/15mm、ヨコ方向の引張り強力は25N/15mmであり、タテ方向の裂断長は33km、且つ、ヨコ方向の裂断長は11kmであり、目付けは上述のように15g/mであり、厚みは23μmであり、通気度は12cc/cm/秒と低目付け、低厚みでありながら緻密性が高く、かつ非常に高強力なメルトブロー不織布を得た。さらに、得られたメルトブロー不織布の表面粗さRaは14μmであった。得られたメルトブロー不織布を用いて、実施例1と同様にして導電性不織布を得た。得られた導電性不織布の融点は335℃で、極めて高い耐熱性が得られた。また、得られた導電性不織布の電磁波遮蔽性は、周波数100MHzでは80(dB)、周波数1GHzでは78(dB)の良好な遮蔽性を示した。また、この導電性不織布の表面抵抗値は、0.031(Ω/□)であった。
[実施例13(参考例5)]
200℃に加熱した金属ロールと表面のショアD硬度が90°の樹脂製の弾性ロール(由利ロール株式会社製)の間に通し、線圧60kg/cmで加圧カレンダーを用いたこと以外は実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を得た。得られたメルトブロー不織布の平均繊維径は2.7μmで、不織布中に存在するフィルム状物は0個/1mmであり、タテ方向の引張り強力は72N/15mm、ヨコ方向の引張り強力は24N/15mmであり、タテ方向の裂断長は33km、且つ、ヨコ方向の裂断長は11kmであり、目付けは上述のように15g/mであり、厚みは28μmであり、通気度は17cc/cm/秒と低目付け、低厚みでありながら緻密性が高く、かつ非常に高強力なメルトブロー不織布を得た。さらに、得られたメルトブロー不織布の表面粗さRaは12μmであった。得られたメルトブロー不織布を用いて、実施例1と同様にして導電性不織布を得た。得られた導電性不織布の融点は335℃で、極めて高い耐熱性が得られた。また、得られた導電性不織布の電磁波遮蔽性は、周波数100MHzでは82(dB)、周波数1GHzでは80(dB)の良好な遮蔽性を示した。また、この導電性不織布の表面抵抗値は、0.030(Ω/□)であった。
[実施例14(参考例6)]
200℃に加熱した金属ロールと表面のショアD硬度が90°の樹脂製の弾性ロール(由利ロール株式会社製)の間に通し、線圧800kg/cmで加圧カレンダーを用いたこと以外は実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を得た。得られたメルトブロー不織布の平均繊維径は3.0μmで、不織布中に存在するフィルム状物は1個/1mmであり、タテ方向の引張り強力は60N/15mm、ヨコ方向の引張り強力は15N/15mmであり、タテ方向の裂断長は27km、且つ、ヨコ方向の裂断長は7kmであり、目付けは上述のように15g/mであり、厚みは14μmであり、通気度は6cc/cm/秒と低目付け、低厚みでありながら緻密性が高く、かつ非常に高強力なメルトブロー不織布を得た。さらに、得られたメルトブロー不織布の表面粗さRaは9μmであった。得られたメルトブロー不織布を用いて、実施例1と同様にして導電性不織布を得た。得られた導電性不織布の融点は335℃で、極めて高い耐熱性が得られた。また、得られた導電性不織布の電磁波遮蔽性は、周波数100MHzでは85(dB)、周波数1GHzでは83(dB)の良好な遮蔽性を示した。また、この導電性不織布の表面抵抗値は、0.028(Ω/□)であった。
[比較例1]
実施例1と同じ溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルを、二軸押し出し機により押し出し、ノズル孔径(直径)0.2mm、L/D=10、幅1mあたり孔数1500(ノズル孔同士の間隔:0.67mm)のノズルを有するメルトブローン不織布製造装置に供給し、単孔吐出量0.40g/分、樹脂温度330℃、熱風温度330℃、ノズル幅1mあたり18Nmで吹き付けて目付けが15g/mの不織布を得たが、ノズルのL/Dが小さいため、ノズル直下での糸切れが不織布中に多く混入した。得られた不織布を空気中にて300℃で6時間加熱処理した。その後、100℃に加熱した金属ロールと表面のショアD硬度が60°の樹脂性の弾性ロール(由利ロール株式会社製)の間に通し、線圧30kg/cmで加圧カレンダーし、メルトブロー不織布を得た。得られたメルトブロー不織布の平均繊維径は9.2μmで、不織布中に存在するフィルム状物は4個/1mmであり、タテ方向の引張り強力は12N/15mm、ヨコ方向の引張り強力は5N/15mmであり、タテ方向の裂断長は5km、且つ、ヨコ方向の裂断長は2kmであり、目付けは上述のように15g/mであり、厚みは67μmであり、通気度は415cc/cm/秒であった。さらに、得られたメルトブロー不織布の表面粗さRaは19μmであった。得られたメルトブロー不織布を用いて、実施例1と同様にして導電性不織布を得た。得られた導電性不織布の融点は335℃で、極めて高い耐熱性が得られた。また、得られた導電性不織布の電磁波遮蔽性は、周波数100MHzでは45(dB)、周波数1GHzでは36(dB)を示した。また、この導電性不織布の表面抵抗値は、0.295(Ω/□)であった。
実施例1〜8の結果を表1に、実施例9〜14、比較例1の結果を表2にそれぞれ示す。
非常に軽量、薄型であり、広い周波数にわたって電磁波遮蔽性を有し、電磁波シールディングシート、ガスケット、バック等の用途に広く使用でき、特に小型、薄型化が求められる電子機器内部で使用される目的において、有用な導電性不織布および当該導電性不織布に用いられるメルトブロー不織布の製造方法に関する。

Claims (5)

  1. 310℃での溶融粘度が20Pa・s以下である溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルを用いて形成され、以下の(A),(B),(C),(D),(E),(F),(G)をともに満足するメルトブロー不織布と、当該不織布上に形成された金属被膜とを備える、導電性不織布。
    (A)平均繊維径が0.1〜5μmであること、
    (B)不織布中に存在するフィルム状物が2個以下/1mmであること、
    (C)タテ方向の裂断長が10km以上且つ、ヨコ方向の裂断長が6km以上であること、
    (D)目付けが1.0〜15g/mであること、
    (E)厚みが5〜50μmであること、
    (F)通気度が300cc/cm/秒以下であること、
    (G)表面粗さRaが15μm以下であること。
  2. 金属被膜が銅、ニッケル、金、銀、コバルト、錫、亜鉛のいずれかからなる請求項1に記載の導電性不織布。
  3. 金属被膜が銅、ニッケル、金、銀、コバルト、錫、亜鉛のうち、少なくとも2種以上からなる合金あるいは積層被膜からなる請求項1に記載の導電性不織布。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性不織布を用いた導電性テープ。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性不織布に用いられるメルトブロー不織布を製造する方法であって、
    溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルを溶融紡出すると同時に紡出物を310〜360℃の紡糸温度、ノズル1m幅あたり5〜30Nmのエアー量で吹き飛ばして、捕集面上に集積してウェブを形成し、加熱処理を施してメルトブロー不織布を製造するに際し、ノズル孔径0.1〜0.3mm、ノズル孔長さLとノズル孔径Dの比L/Dが20〜50、ノズル孔同士の間隔が0.2〜1.0mmである紡糸ノズルより溶融紡出して得られた不織布を、<溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルの融点−40℃>以上、<溶融液晶形成性全芳香族ポリエステルの融点+20℃>以下の温度で3時間以上加熱処理を行ない、
    表面のショアD硬度が85〜95°の弾性ロールと金属ロールとの間で、温度100〜250℃、線圧100〜500kg/cmで連続的に処理する、製造方法。
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