JP6100654B2 - 耐熱性粘着テープ用基材及びそれからなる耐熱性粘着テープ - Google Patents
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Description
a)極細繊維の平均繊維直径が0.1〜5μm
b)極細繊維の融点もしくは熱分解温度が300℃以上
c)不織布の見掛け密度が0.05〜1.0g/cm3
d)不織布の平均空隙径が0.5〜10μm、最大空隙径が20μm以下
e)不織布の200℃での乾熱収縮率が2%以下
f)JIS P8116 エルメンドルフ形引裂試験機法に準拠して測定した、不織布の少なくとも一方向における引き裂き強度が0.1〜10g/(g/m2)
本発明は、不織布からなる粘着テープ用基材であって、該不織布が連続する極細繊維で構成されており、該不織布および該極細繊維が下記要件を全て満足することを特徴とする。以下、各要件について詳述する。
a)極細繊維の平均繊維直径が0.1〜5μm
b)極細繊維の融点もしくは熱分解温度が300℃以上
c)不織布の見掛け密度が0.05〜1.0g/cm3
d)不織布の平均空隙径が0.5〜10μm、最大空隙径が20μm以下
e)不織布の200℃での乾熱収縮率が2%以下
f)JIS P8116 エルメンドルフ形引裂試験機法に準拠して測定した、不織布の少なくとも一方向における引き裂き強度が0.1〜10g/(g/m2)
耐熱性粘着テープ用基材として使用される不織布を、走査型電子顕微鏡JSM6330F(JEOL社製)にて観察し、繊維100本を任意に選出して測長し、それらの平均繊維径を算出した。なお、観察は1000倍で行った。
JIS L 1906の単位面積当りの重量試験方法に準じて測定を行った。
小野測器デジタルリニアゲージDG−925(測定端子部の直径1cm)を用い、任意に選択した20箇所において厚さを測定し、平均値を求めた。
(目付)/(厚み)から算出し、単位容積あたりの重量を求めた。
不織布の空隙径は、STM−F−316記載のバブルポイント法およびミーンフロー法により、平均空隙径、最大空隙径を求めた。単位はそれぞれμmである。
JIS K 7121、または、JIS K 7120に準じ、示差走査熱量測定により得られるDSC曲線の融解ピークの頂点の温度、もしくは、熱重量測定より得られるTG曲線にて、試料の重量減少が始まる温度から求めた。
JIS L 1906に準じて、無緊張の状態で、200℃×15分熱処理後の不織布の乾熱収縮率を求めた。
JIS P8116(引裂き強さ)に準じ、東洋精機製作所製のエルメンドルフ形引裂試験機を用い、試料サイズを幅70mm×引裂方向63mm、切込みを20mmとし、測定した。そうして得られた値を、試料の目付で割ったものを引き裂き強度とした。そして、成人女性の平均握力を有する5人の女性が、手で引き裂くことができた場合は○、手で引き裂くことができなかった場合は×とした。
特公昭47−10863号公報記載の方法に準じた界面重合法により製造した固有粘度(IV)=1.35のポリメタフェニレンイソフタルアミド粉末(帝人製、1.38g/cm3)20重量部を、0℃に冷却したジメチルアセトアミド(DMAc)80重量部中に投入し、スラリー状にした後、45℃まで昇温して溶解させ、ポリマー溶液を得た。上記のポリマー溶液を、ギアポンプを使ってUS6013223の紡糸装置に120g/minで供給し、紡糸温度35℃とし、10m3/minで圧空を供給して紡糸を行った。ここで、US6013223の紡糸装置は、ポリマー溶液吐出ノズルが、100×5列の配列で500本が設置されており、吐出ノズルの孔径は0.2mmのものを使用した。凝固液として水を使用し、吐出後のポリマー溶液に、ノズル孔から下方向に40cmの位置で、スプレーノズルを用いて、9L/minの水量で吹き付け、ポリマー溶液を固化させて連続繊維を得た。また、紡糸装置の下方50cmに捕集ベルトを設置し、連続繊維を積層しながらベルトの搬送速度を3.0m/minとし、不織布を得た。得られた不織布を金属製カレンダーロールにて温度200℃、設定線圧50kg/cmで熱圧処理し、上下ロール間のクリアランスを設けることによって、任意に線圧を調整し、表1記載の繊維径、目付、厚みの耐熱性粘着テープ用基材となる不織布を得た。次いで、不織布の見掛け密度、空隙率、繊維の分解点、200℃での乾熱収縮率、および引き裂き強度を評価し、評価結果を表1にまとめた。
ポリメタフェニレンイソフタルアミド粉末(帝人製、1.38g/cm3)の重量を10重量部にしてポリマー溶液を得て、ポリマー溶液吐出ノズルのノズル孔径が0.1mmのものに変更した以外は、実施例1と同様にして耐熱性粘着テープ用基材となる不織布を得た。次いで、不織布の見掛け密度、空隙率、繊維の融点、200℃での乾熱収縮率、および引き裂き強度を評価し、評価結果を表1にまとめた。
ポリマー溶液吐出ノズルのノズル孔径が0.4mmに変更した以外は、実施例1と同様にして耐熱性粘着テープ用基材となる不織布を得た。次いで、不織布の見掛け密度、空隙率、繊維の融点、200℃での乾熱収縮率、および引き裂き強度を評価し、評価結果を表1にまとめた。
実施例1において、厚み、見掛け密度が表1に示す耐熱性粘着テープ用基材となる不織布となるように、カレンダー加工の上下ロール間のクリアランス条件を変更して、不織布を作製し、繊維の融点、200℃での乾熱収縮率、および引き裂き強度を評価し、評価結果を表1にまとめた。
特公昭47−10863号公報記載の方法に準じた界面重合法により製造した固有粘度(IV)=1.35のポリメタフェニレンイソフタルアミド粉末(帝人製、1.38g/cm3)10重量部を、0℃に冷却したジメチルアセトアミド(DMAc)90重量部中に投入し、スラリー状にした後、45℃まで昇温して溶解させ、ポリマー溶液を得た。上記のポリマー溶液をノズルから吐出させ、電界紡糸法により印加電圧を20kVとし微細繊維を成形し、該ノズルから20cm下の搬送ネットでこれを回収し、不織布を得た。得られた不織布を金属製カレンダーロールにて温度200℃、設定線圧50kg/cmで熱圧処理し、上下ロール間のクリアランスを設けることによって、任意に線圧を調整し、表1記載の繊維径、目付、厚みの耐熱性粘着テープ用基材となる不織布を得た。次いで、不織布の見掛け密度、空隙率、繊維の分解点、200℃での乾熱収縮率、および引き裂き強度を評価し、評価結果を表1にまとめた。
カレンダー加工の条件を、金属製カレンダーロールにて温度280℃、設定線圧50kg/cmで熱圧処理し、上下ロール間のクリアランスを設けることによって、任意に線圧を調整した以外は実施例3と同様にして、表1記載の耐熱性粘着テープ用基材となる不織布を得た。次いで、不織布の見掛け密度、空隙率、繊維の融点、200℃での乾熱収縮率、および引き裂き強度を評価し、評価結果を表1にまとめた。
ポリメタフェニレンイソフタルアミド粉末(帝人製、1.38g/cm3)の重量を12重量部にしてポリマー溶液を得て、ポリマー溶液吐出ノズルのノズル孔径が0.1mmのものに変更した以外は、実施例1と同様にして耐熱性粘着テープ用基材となる不織布を得た。次いで、不織布の見掛け密度、空隙率、繊維の融点、200℃での乾熱収縮率、および引き裂き強度を評価し、評価結果を表1にまとめた。
ポリマー溶液吐出ノズルのノズル孔径が0.45mmに変更した以外は、実施例3と同様にして耐熱性粘着テープ用基材となる不織布を得た。次いで、不織布の見掛け密度、空隙率、繊維の融点、200℃での乾熱収縮率、および引き裂き強度を評価し、評価結果を表1にまとめた。
表1記載の、繊維の構成、目付、厚み、見掛け密度、空隙径を有するポリエステル不織布(東洋紡製)を用意し、繊維の融点、200℃での乾熱収縮率、および引き裂き強度を評価し、評価結果を表1にまとめた。
表1記載の、繊維の構成、目付、厚み、見掛け密度、空隙径を有するポリプロピレン不織布(トレミクロン、東レ製)を用意し、繊維の融点、200℃での乾熱収縮率、および引き裂き強度を評価し、評価結果を表1にまとめた。
Claims (4)
- 不織布からなる粘着テープ用基材であって、該不織布が連続する極細繊維で構成されており、該不織布および該極細繊維が下記要件を全て満足することを特徴とする耐熱性粘着テープ用基材。
a)極細繊維の平均繊維直径が0.1〜5μm
b)極細繊維の融点もしくは熱分解温度が300℃以上
c)不織布の見掛け密度が0.05〜1.0g/cm3
d)不織布の平均空隙径が0.5〜10μm、最大空隙径が20μm以下
e)不織布の200℃での乾熱収縮率が2%以下
f)JIS P8116 エルメンドルフ形引裂試験機法に準拠して測定した、不織布の少なくとも一方向における引き裂き強度が0.1〜10g/(g/m2) - 極細繊維がポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維である請求項1記載の耐熱性粘着テープ用基材。
- 極細繊維がポリパラフェニレンテレフタラアミド繊維、またはコポリパラフェニレン3,4’−オキシジフェニレンテレフタラアミド繊維である請求項1記載の耐熱性粘着テープ用基材。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の耐熱性粘着テープ用基材を用いた耐熱性粘着テープ。
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