JP6004846B2 - 吸音材 - Google Patents
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Description
本発明の吸音材は、不織布を含む吸音材であって、該不織布が、連続繊維で構成され、目付300g/m2以下、好ましくは200g/m2以下、より好ましくは180g/m2以下、厚みが、10mm以下、好ましくは5mm以下、より好ましくは1mm以下、特に好ましくは0.5mm以下である。
(a)不織布を構成する連続繊維の平均繊維直径が0.1〜5μm
(b)不織布の平均見掛け密度が0.14〜1.24g/cm3
(c)不織布の空隙率が10〜90%
吸音材として使用される不織布を走査型電子顕微鏡JSM6330F(JEOL社製)にて観察し、繊維100本を任意に選出して測長した。なお、観察は1000倍で行った。
JIS L 1906の単位面積当りの重量試験方法に準じて測定を行った。
小野測器 デジタルリニアゲージDG−925(測定端子部の直径1cm)を用い、任意に選択した20箇所において厚さを測定し、平均値を求めた。
(目付)/(厚み)から算出し、単位容積あたりの重量を求めた。
不織布の目付および厚みから不織布の密度を求め、「{1−(不織布の密度/不織布を構成する繊維自体の密度)}×100(%)」で不織布の空隙率を求めた。
打ち抜き加工機を使用して、吸音材を裁断しても、型崩れすることなく、形状を維持するものを○、型崩れし、形状を維持できないものを×とした。
JIS A 1405に準じて、垂直の入射法の測定器で50〜6300Hzの周波数におけるそれぞれの吸音率を測定し、6300Hzで吸音率50%以上のものを○、50%未満のものを×とした。
特公昭47−10863号公報記載の方法に準じた界面重合法により製造した固有粘度(IV)=1.35のポリメタフェニレンイソフタルアミド粉末(帝人テクノプロダクツ製、比重1.38g/cm3)20重量部を、0℃に冷却したジメチルアセトアミド(DMAc)80重量部中に投入し、スラリー状にした後、45℃まで昇温して溶解させ、ポリマー溶液を得た。
上記のポリマー溶液を、ギアポンプを使ってUS6013223の紡糸装置に120g/minで供給し、紡糸温度40℃とし、10m3/minで圧空を供給して紡糸を行った。ここで、US6013223の紡糸装置は、ポリマー溶液吐出孔の孔径が0.3mmで、ポリマー溶液吐出ノズルが、100×5列の配列で500本が、5mmピッチで等間隔となるように配置されたものを使用した。
凝固液として温度を30℃に温調された水を使用し、一対の二流体スプレーノズルに供給した水は5L/minで、供給した圧縮空気圧は0.5MPaとした。
得られた未処理の不織布を金属製カレンダーロールにて温度230℃、設定線圧50kg/cmで熱処理し、上下ロール間のクリアランスを設けることによって、任意に線圧を調整し、表1記載の厚みの不織布1層のみからなる吸音材を得た。結果を表1に示す。
繊維長51mm、繊維径14μmのポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維からなる短繊維をカードで紡出し、目付10g/m2のウェブとし、これを5枚積層したあと針密度150本/cm2のニードルパンチ加工処理をし、厚み5mm、目付40g/m2の不織布である繊維構造体を得た。次に、実施例1において得られた不織布の一方の表面にエポキシ樹脂エマルジョン接着剤を塗布し、これを上記繊維構造体に積層して強固に接着し、不織布層と繊維構造体層の2層からなる吸音材を得た。結果を表1に示す。
ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維からなる短繊維に代えて、繊維長51mm、繊維径14μmのポリパラフェニレンイソフタルアミド繊維からなる短繊維を用いた以外は実施例2と同様にして繊維構造体を得、さらに不織布層と繊維構造体層の2層からなる吸音材を得た。結果を表1に示す。
繊維構造体として、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維の短繊維からなる不織布に代えて、Aガラスファイバー不織布(旭ファイバーグラス製、厚み5mm、目付100g/m2)を用いた以外は、実施例2と同様にして不織布層と繊維構造体層の2層からなる吸音材を得た。結果を表1に示す。
ポリエチレンテレフタレート樹脂(帝人ファイバー製)を、メルトブローン法により、紡糸温度300℃で捕集ネットに向けて押し出した。メルトブローンノズルから連続長繊維ウェブまでの距離は100mmとし、単孔吐出量0.3g/min、空気流量1000Nm3/hr/mの条件で紡糸し、200g/m2の目付の未処理の不織布を得た。得られた未処理の不織布を金属製カレンダーロールにて温度60℃、設定線圧50kg/cmで熱処理し、上下ロール間のクリアランスを調整し、それぞれ0.50mm(実施例5)、0.165mm(実施例6)の厚みの不織布1層のみからなる吸音材を得た。結果を表1に示す。
繊維長51mm、繊維径14μmのポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維からなる短繊維をカードで紡出し、目付10g/m2のウェブとし、これを5枚積層したあと針密度150本/cm2のニードルパンチ加工処理をし、厚み5mm、目付40g/m2の不織布である繊維構造体を得た。次に、実施例5において得られた不織布の一方の表面にエポキシ樹脂エマルジョン接着剤を塗布し、これを上記繊維構造体に積層して強固に接着し、不織布層と繊維構造体層の2層からなる吸音材を得た。結果を表1に示す。
ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維からなる短繊維に代えて、繊維長51mm、繊維径14μmのポリパラフェニレンイソフタルアミド繊維からなる短繊維を用いた以外は実施例7と同様にして繊維構造体を得、さらに不織布層と繊維構造体層の2層からなる吸音材を得た。結果を表1に示す。
繊維構造体として、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維の短繊維からなる不織布に代えて、Aガラスファイバー不織布(旭ファイバーグラス製、厚み5mm、目付100g/m2)を用いた以外は、実施例7と同様にして不織布層と繊維構造体層の2層からなる吸音材を得た。結果を表1に示す。
ポリプロピレン樹脂をメルトブローン法により、紡糸温度280℃で捕集ネットに向けて押し出した。メルトブローンノズルから連続長繊維ウェブまでの距離は100mmとし、単孔吐出量0.3g/min、空気流量400Nm3/hr/mの条件で紡糸し、未処理の不織布を得た。得られた未処理の不織布を金属製カレンダーロールにて温度50℃、設定線圧50kg/cmで熱処理し、上下ロール間のクリアランスを設けることによって、任意に線圧を調整し、表1記載の厚みの不織布1層のみからなる吸音材吸音材となる不織布を得た。結果を表1に示す。
繊維長51mm、繊維径14μmのポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維からなる短繊維をカードで紡出し、目付10g/m2のウェブとし、これを5枚積層したあと針密度150本/cm2のニードルパンチ加工処理をし、厚み5mm、目付40g/m2の不織布である繊維構造体を得た。次に、実施例10において得られた不織布の一方の表面にエポキシ樹脂エマルジョン接着剤を塗布し、これを上記繊維構造体に積層して強固に接着し、不織布層と繊維構造体層の2層からなる吸音材を得た。結果を表1に示す。
ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維からなる短繊維に代えて、繊維長51mm、繊維径14μmのポリパラフェニレンイソフタルアミド繊維からなる短繊維を用いた以外は実施例11と同様にして繊維構造体を得、さらに不織布層と繊維構造体層の2層からなる吸音材を得た。結果を表1に示す。
繊維構造体として、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維の短繊維からなる不織布に代えて、Aガラスファイバー不織布(旭ファイバーグラス製、厚み5mm、目付100g/m2)を用いた以外は、実施例11と同様にして不織布層と繊維構造体層の2層からなる吸音材を得た。結果を表1に示す。
実施例1において得られた不織布を、表1記載の厚みになるよう手で揉み解し厚みを調整した。結果を表1に示す。
US6013223の紡糸装置で100本×5列の配列で500本が設置されたポリマー溶液吐出ノズルとして、孔径0.2mmを200本、孔径0.6mmを300本、それぞれ5mmピッチで等間隔となるように配置したものを用いた以外は、実施例1と同様にして表1記載の厚みの不織布1層のみからなる吸音材を得た。結果を表1に示す。
実施例5において得られた不織布を、表1記載の厚みになるよう手で揉み解し厚みを調整した。結果を表1に示す。
繊維長51mm、繊維径14μmのポリエチレンテレフタレートからなる短繊維をカードで紡出し、目付10g/m2のウェブを12枚積層したあと針密度150本/cm2のニードルパンチ加工処理をし、目付100g/m2の未処理の不織布を得た。得られた未処理の不織布を金属製カレンダーロールにて温度60℃、設定線圧50kg/cmで熱処理し、上下ロール間のクリアランスを設けることによって、任意に線圧を調整し、表1記載の厚みの不織布1層のみからなる吸音材を得た。結果を表1に示す。
Claims (7)
- 不織布を含む吸音材であって、該不織布が、連続繊維で構成され、目付300g/m2以下、厚み10mm以下であり、該吸音材のJIS A 1405の垂直入射法により測定された周波数3000Hzの吸音率が30%以上、周波数4000Hzの吸音率が60%以上、かつ周波数6000Hzの吸音率が80%以上であり、該連続繊維の平均繊維直径が0.1〜5μmであり、該連続繊維の融点もしくは熱分解温度が300℃以上であり、かつ該不織布の200℃での乾熱収縮率が2%以下であることを特徴とする吸音材。
- 前記不織布が、下記要件を全て満足する請求項1に記載の吸音材。
(a)不織布の平均見掛け密度が0.21〜1.24g/cm 3
(b)不織布の空隙率が10〜90% - 前記連続繊維がアラミド繊維である請求項1または2に記載の吸音材。
- 前記連続繊維がポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維である請求項1〜3のいずれかに記載の吸音材。
- 前記連続繊維がポリパラフェニレンテレフタラアミド繊維、またはコポリパラフェニレン3,4’−オキシジフェニレンテレフタラアミド繊維である請求項1〜3のいずれかに記載の吸音材。
- 前記吸音材が、前記不織布からなる層と、織物、編物、または前記不織布とは異なる不織布のいずれか、あるいはこれらの組合せからなる繊維構造体からなる層の、少なくとも2層が積層されてなる請求項1〜5のいずれかに記載の吸音材。
- 前記繊維構造体が、ポリパラフェニレンテレフタラアミド繊維、コポリパラフェニレン3,4’−オキシジフェニレンテレフタラアミド繊維、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維、ガラス繊維、セラミック繊維の少なくとも1種からなる請求項6記載の吸音材。
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