JP2016043589A - 液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】印刷装置は、噴射面に形成されたノズルNからインクを噴射する複数のヘッドユニットUが配列された液体噴射ヘッドと、相互に隣合う各ヘッドユニットUの隙間Gの清掃のための複数の毛材55を含むブラシ50とを具備するとともに、複数の毛材55の毛束54の寸法は、隙間Gの間隔よりも大きく、複数の毛材55のうち隙間Gに進入した毛材55以外の各毛材55の先端がノズルNに到達しないように複数の毛材55の長さを選定する。
【選択図】図6
Description
以上の課題を解決するために、本発明の態様1に係る液体噴射装置は、噴射面に形成されたノズルから液体を噴射する複数のヘッドユニットが第1方向に沿って配列された液体噴射ヘッドと、ヘッドユニットにより形成される隙間の清掃のための複数の毛材を含むブラシとを具備する。以上の態様では、複数の毛材を含むブラシが隙間の清掃に利用される。ブラシのうち隙間に進入する毛材の本数は、隙間の間隔に応じて変化するから、固定形状の部材が隙間に挿入される特許文献1や特許文献2の構成と比較して、ヘッドユニットにより形成される隙間の間隔に誤差がある場合でも隙間を有効に清掃できるという利点がある。なお、ブラシによる清掃の対象となる隙間の典型例は、相互に隣合う各ヘッドユニットの隙間であるが、任意の1個のヘッドユニットと他の要素(例えば複数のヘッドユニットを保持する筐体等の部材)との間の隙間の清掃にも本発明は適用され得る。
態様1の好適例(態様2)において、ヘッドユニットにより形成される隙間は、第1方向に交差する第2方向に沿って延在し、第2方向に直交する第3方向における複数の毛材の毛束の寸法は、隙間の間隔よりも大きい。以上の態様では、第3方向における毛束の寸法が隙間の間隔よりも大きいから、隙間の間隔に誤差がある場合でも隙間を有効に清掃できるという前述の効果は格別に顕著である。
態様1または態様2の好適例(態様3)において、複数の毛材のうち隙間に進入した毛材以外の各毛材の先端がノズルに到達しないように複数の毛材の長さが選定される。以上の態様では、複数の毛材のうち隙間に進入しない各毛材の先端がノズルに到達しないように各毛材の長さが選定される。したがって、ブラシの毛材の先端がノズルの内側に進入して液体のメニスカスを破壊する事態を防止することが可能である。
態様1から態様3の好適例(態様4)において、各毛材の直径は、ノズルの内径よりも小さい。以上の態様では、ノズルの内径よりも小径の毛材が配置されるから、ヘッドユニットにより形成される隙間の液体を吸収および保持する毛管力を充分に確保できるという利点がある。他方、各毛材の直径がノズルの内径よりも大きい態様(態様5)によれば、毛材の先端がノズルの内部に進入しないから、内部のメニスカスの破壊を防止できるという利点がある。
態様1から態様5の好適例(態様6)において、ヘッドユニットにより形成される隙間は、第1方向に交差する第2方向に沿って延在し、ブラシは、隙間に対して第2方向に沿って相対的に移動する。以上の態様では、ヘッドユニットにより形成される隙間が延在する方向に沿ってブラシが隙間に対して相対的に移動するから、隙間内の液体を有効に除去できるという利点がある。
態様1から態様6の好適例(態様7)に係る液体噴射装置は、噴射面を払拭するワイパー部材を具備し、ブラシによる隙間の清掃後にワイパー部材が噴射面を払拭する。以上の態様では、ブラシによる隙間の清掃後にワイパー部材が噴射面を払拭するから、ブラシによる清掃で隙間から噴射面に移動した液体をワイパー部材による払拭で除去できるという利点がある。
態様1から態様5の好適例(態様8)において、ヘッドユニットにより形成される隙間は、第1方向に交差する第2方向に沿って延在し、ブラシは、噴射面に平行で第2方向に直交する回転軸を中心として回転する。以上の態様では、噴射面に並行で第2方向に直交する回転軸を中心としてブラシが回転するから、ヘッドユニットにより形成される隙間の液体を効率的に除去できるという利点がある。
態様1から態様5の好適例(態様9)において、ブラシは、噴射面に垂直な方向に沿って当該噴射面に対して相対的に移動する。以上の態様では、噴射面に垂直な方向に沿ってブラシが噴射面に対して相対的に移動するから、ヘッドユニットにより形成される隙間が延在する方向に沿ってブラシを移動させる構成と比較して隙間内の液体の飛散を抑制できるという利点がある。
態様9の好適例(態様10)に係る液体噴射装置は、噴射面を封止するキャップ部材を具備し、ブラシは、キャップ部材とともに噴射面に対して相対的に移動する。以上の態様では、ブラシがキャップ部材とともに噴射面に対して相対的に移動するから、ブラシとキャップ部材とを相互に独立に移動させる構成と比較して、ブラシおよびキャップ部材を制御するための構成や処理が簡素化されるという利点がある。
態様1から態様10の好適例(態様11)に係る液体噴射装置は、ブラシに付着した液体を当該ブラシから除去する除去手段を具備する。以上の態様では、ブラシに付着した液体を除去する除去手段が設置されるから、隙間の清掃でブラシに付着した液体が隙間や他箇所に再付着する可能性を低減することが可能である。
態様1から態様11の好適例(態様12)において、ヘッドユニットの側面は、第1領域と、噴射面に垂直な方向において第1領域からみて噴射面側に位置する第2領域とを含み、第2領域は、第1領域よりも撥水性が高く、複数の毛材のうち隙間に進入した各毛材の先端は、第1領域まで到達する。第1領域の撥水性が噴射面側の第2領域と比較して低い構成では、各ヘッドユニットの第1領域で挟まれた空間に滞留し易いという傾向がある。以上の態様では、隙間に進入した毛材の先端が第1領域まで到達するから、第1領域に対応する空間に滞留する液体を有効に除去できるという利点がある。
図1は、本発明の第1実施形態に係るインクジェット方式の印刷装置10の部分的な構成図である。第1実施形態の印刷装置10は、液体の例示であるインクを印刷用紙等の媒体(噴射対象)12に噴射する液体噴射装置であり、制御装置22と搬送機構24と液体噴射ヘッド26と清掃機構28とを具備する。印刷装置10には、インクを貯留する液体容器(カートリッジ)14が装着される。
本発明の第2実施形態を説明する。以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図9は、第3実施形態の清掃機構28をZ方向の正側からみた平面図であり、図10は、図9におけるX-X線の断面図である。図9および図10に例示される通り、第3実施形態の清掃機構28は、各ヘッドユニットUの隙間Gに対応する複数のブラシ50と、各ヘッドユニットUに対応する複数のキャップ部材64とを具備する。複数のブラシ50と複数のキャップ部材64とはX方向に沿って交互に配置される。第3実施形態の各ブラシ50は、毛束54が隙間Gの全長にわたるようにWA方向に沿って長尺に形成される。各キャップ部材64は、ヘッドユニットUの各液体噴射部40の噴射面Sに接触することで各ノズルNを密閉する。なお、図9ではヘッドユニットU毎に1個のキャップ部材64を配置したが、ヘッドユニットU毎に複数のキャップ部材64を配置することも可能である。
図11は、第4実施形態における清掃機構28の説明図である。第4実施形態の清掃機構28は、各隙間Gに対応して図11のブラシ50が配置される。図11に例示される通り、第4実施形態の各ブラシ50は、円盤状の基体部52の周面(側面)に複数の毛材55を放射状に設置した構造である。基体部52は、各液体噴射部40の噴射面S(X-Y平面)に平行でWA方向に直交するWB方向の回転軸を中心として回転する。具体的には、清掃動作時には、各ヘッドユニットUの隙間Gに複数の毛材55の先端が進入する状態まで複数のブラシ50を液体噴射ヘッド26に接近させ、以上の状態を維持したまま回転軸Aを中心に各ブラシ50を回転させることで隙間Gのインクが除去される。
図12は、本発明の第5実施形態に係る液体噴射ヘッド26の断面図であり、図13は、第5実施形態における清掃機構28の平面図である。図12に例示される通り、第5実施形態の液体噴射ヘッド26は、第1実施形態と同様の複数のヘッドユニットU(U1〜UN)と、複数のヘッドユニットUをX方向に沿って配列した状態で保持する筐体36とを具備する。第5実施形態の筐体36は、例えば金属材料のダイキャスト成形や樹脂材料の射出成形で形成されたX方向に長尺な構造体であり、X方向の負側の端部に位置する側面部36Aと正側の端部に位置する側面部36Bとを包含する。複数のヘッドユニットUは側面部36Aと側面部36Bとの間に保持される。
以上に例示した形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
Claims (12)
- 噴射面に形成されたノズルから液体を噴射する複数のヘッドユニットが第1方向に沿って配列された液体噴射ヘッドと、
前記ヘッドユニットにより形成される隙間の清掃のための複数の毛材を含むブラシと
を具備する液体噴射装置。 - 前記ヘッドユニットにより形成される隙間は、前記第1方向に交差する第2方向に沿って延在し、
前記第2方向に直交する第3方向における前記複数の毛材の毛束の寸法は、前記隙間の間隔よりも大きい
請求項1の液体噴射装置。 - 前記複数の毛材のうち前記隙間に進入した毛材以外の各毛材の先端が前記ノズルに到達しないように前記複数の毛材の長さが選定される
請求項1または請求項2の液体噴射装置。 - 前記各毛材の直径は、前記ノズルの内径よりも小さい
請求項1から請求項3の何れかの液体噴射装置。 - 前記各毛材の直径は、前記ノズルの内径よりも大きい
請求項1または請求項2の液体噴射装置。 - 前記ヘッドユニットにより形成される隙間は、前記第1方向に交差する第2方向に沿って延在し、
前記ブラシは、前記隙間に対して前記第2方向に沿って相対的に移動する
請求項1から請求項5の何れかの液体噴射装置。 - 前記噴射面を払拭するワイパー部材を具備し、
前記ブラシによる前記隙間の清掃後に前記ワイパー部材が前記噴射面を払拭する
請求項1から請求項6の何れかの液体噴射装置。 - 前記ヘッドユニットにより形成される隙間は、前記第1方向に交差する第2方向に沿って延在し、
前記ブラシは、前記噴射面に平行で前記第2方向に直交する回転軸を中心として回転する
請求項1から請求項5の何れかの液体噴射装置。 - 前記ブラシは、前記噴射面に垂直な方向に沿って当該噴射面に対して相対的に移動する
請求項1から請求項5の何れかの液体噴射装置。 - 前記噴射面を封止するキャップ部材を具備し、
前記ブラシは、前記キャップ部材とともに前記噴射面に対して相対的に移動する
請求項9の液体噴射装置。 - 前記ブラシに付着した液体を当該ブラシから除去する除去手段
を具備する請求項1から請求項10の何れかの液体噴射装置。 - 前記ヘッドユニットの側面は、第1領域と、前記噴射面に垂直な方向において前記第1領域からみて前記噴射面側に位置する第2領域とを含み、
前記第2領域は、前記第1領域よりも撥水性が高く、
前記複数の毛材のうち前記隙間に進入した各毛材の先端は、前記第1領域まで到達する
請求項1から請求項11の何れかの液体噴射装置。
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