JP2016039759A - 電力供給システム及び電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電力変換装置1は、自立運転における交流電力の入出力方向及び大きさを検出しており、第1電力より大きい交流電力が入力された場合は、系統連系保護機能のうちの過電圧保護機能が太陽光発電装置8にて発揮される電圧より低い電圧を上限電圧として、自立運転にて出力する交流電圧を設定値だけ上昇させる。これにより、太陽光発電装置8で交流電圧の上昇が検出されて発電電力の低減機能が発揮された場合に、太陽光発電装置8から供給される交流電力が低減される。
【選択図】図1
Description
電力変換装置は、自立運転における交流電力の入出力方向及び大きさを検出しており、所定電力より大きい交流電力が入力された場合、系統連系保護機能のうちの過電圧保護機能が外部の発電装置等にて発揮される電圧より低い電圧を上限電圧として、自立運転にて出力する交流電圧を設定された電圧値だけ上昇させる。これにより、発電装置で交流電圧の上昇が検出されて発電電力の低減機能が発揮された場合に、発電装置から供給される交流電力が低減される。
自立運転中に蓄電装置に対する充電が継続することにより、蓄電装置に含まれる蓄電池のSOCが所定の閾値より大きくなった場合、電力変換装置は、自立運転にて出力する交流電圧の周波数又は電圧を、系統連系保護機能が発揮されるような所定範囲外の周波数又は電圧に変更する。これにより、発電装置にて系統連系保護機能が発揮された場合に、発電装置からの交流電力が遮断される。
これにより、外部の発電装置等から供給される余剰電力が減少した場合に、自立運転で出力する交流電力の電圧が、外部の発電装置等で発電電力の低減機能が発揮されない電圧に戻される。
これにより、蓄電装置にて充電が受け入れ可能になるまで放電が進んだときに、外部の発電装置等における連系保護機能が発揮されなくなって発電が再開される。
これにより、直流電力を交流電力に変換しているときにインバータが出力しようとする交流電圧よりも、外部の発電装置等から印加される交流電圧の方が高い場合は、外部からの交流電力が上記寄生ダイオード又は転流ダイオードで整流されて直流電力に変換され、変換された直流電力で蓄電装置が充電される。
従って、自然エネルギーを利用する標準的な発電装置と蓄電装置を用いて自立運転を行う電力変換装置とを組み合わせた場合、発電装置による過剰な発電を抑制することが可能となる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る電力供給システムの構成例を示すブロック図である。図中1は電力変換装置であり、電力変換装置1は、電気自動車(蓄電装置に相当:以下、EV(Electric Vehicle )という)4が有する図示しない蓄電池からの直流電力を単相の交流電力に変換するインバータ3と、該インバータ3による電力の変換を制御するインバータ制御回路20に変換の内容を指示する制御部10とを備える。電力変換装置1及びEV4間のインタフェースは、例えばCHAdeMO協議会が提唱するCHAdeMO方式に準拠している。電力変換装置1が蓄電池を内蔵していてもよい。
図2は、非停電時における給電の流れを示す説明図であり、図3及び4は、停電時における給電の流れを示す説明図である。図中41はEV4が有する蓄電池である。特に図3と4とでは、電力変換装置1が母線50に対して入出力する交流電力の方向が異なる。図2から4では、電力系統7及び電力変換装置1からの交流電力の流れを黒い矢印で示し、太陽光発電装置からの交流電力の流れを白抜き矢印で示す。また、電力変換装置1をPCS(Power Control System )1と表示する。主幹ブレーカ56、分岐ブレーカ51,52,53,57等については図示を省略する。
図5は、インバータ3の構成例を示す回路図である。インバータ3は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor )、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor )、パワートランジスタ等のスイッチング素子をHブリッジに構成してなる。本実施の形態1では、スイッチング素子としてIGBTからなるスイッチQ1,Q2,Q3,Q4を用いる。スイッチQ1,Q2,Q3,Q4夫々のコレクタ及びエミッタには転流(還流)ダイオード(以下、単にダイオードという)D1,D2,D3,D4のカソード及びアノードが接続されている。
(a)スイッチQ3及びQ2をインバータ制御回路20からのPWM信号によりオン/オフに駆動することにより、正弦波をなす交流電圧の一方の半波に相当する電圧を生成し、生成した電圧をL2,L3及びC2によるフィルタで平滑する。
(b)スイッチQ1及びQ4をインバータ制御回路20からのPWM信号によりオン/オフに駆動することにより、正弦波をなす交流電圧の他方の半波に相当する電圧を生成し、生成した電圧をL3,L2及びC2によるフィルタで平滑する。
(a)正弦波をなす交流電圧の一方の半波に相当する期間のうち、平滑コンデンサC2の他端に対して一端の電圧が正となる期間に、スイッチQ4をインバータ制御回路20からのPWM信号によりオンに駆動することにより、インダクタL2、スイッチQ4、ダイオードD2及びインダクタL3の経路に電流が流れてインダクタL2,L3にエネルギーが蓄積される。
(b)スイッチQ4がオフになることにより、インダクタL2、ダイオードD3、インダクタL1、EV4、ダイオードD2及びインダクタL3の経路に電流が還流して、インダクタL2,L3のエネルギーが放出される。
(c)正弦波をなす交流電圧の他方の半波に相当する期間のうち、平滑コンデンサC2の他端に対して一端の電圧が負となる期間に、スイッチQ2をインバータ制御回路20からのPWM信号によりオンに駆動することにより、インダクタL3、スイッチQ2、ダイオードD4及びインダクタL2の経路に電流が流れてインダクタL3,L2にエネルギーが蓄積される。
(d)スイッチQ2がオフになることにより、インダクタL3、ダイオードD1、インダクタL1、EV4、ダイオードD4及びインダクタL2の経路に電流が還流して、インダクタL3,L2がエネルギーを放出する。
以下では、電力変換装置1の自立運転中に、上記の保護機能を有する太陽光発電装置8からの交流電力を低減させる場合、及び交流電力を遮断させる場合の手順について、フローチャートを用いて説明する。
従って、自然エネルギーを利用する太陽光発電装置8とEV(蓄電装置)4を用いて自立運転を行う電力変換装置1とを組み合わせた場合に、太陽光発電装置8による過剰な発電を抑制することが可能となる。
従って、太陽光発電装置8から供給される余剰電力が減少した場合に、自立運転で出力する交流電力の電圧を、太陽光発電装置8で発電電力の低減機能が発揮されない電圧に戻すことが可能となる。
従って、直流電力を交流電力に変換しているときにインバータ3が出力しようとする交流電圧よりも、太陽光発電装置8から印加される交流電圧の方が高い場合は、太陽光発電装置8からの交流電力をダイオードD1,D2,D3,D4で整流して直流電力に変換し、変換した直流電力でEV(蓄電装置)4を充電することが可能となる。
実施の形態1は、第1電力を固定値として算出する形態であるのに対し、実施の形態1の変形例は、負荷61,62における消費電力と、EV4の蓄電池41のSOCに応じて第1電力を算出する形態である。
実施の形態1の変形例における電力供給システムの構成、非停電時及び停電時における給電の流れ、インバータ3の構成、並びに電力変換装置1の変換動作を制御するCPU11の処理手順の夫々は、図1から6に示すものと同様であるため、実施の形態1に対応する箇所には同様の符号を付してこれらの図の記載及び説明を省略する。
実施の形態1が、太陽光発電装置8からの交流電力の一部が余剰電力となる場合に、電力変換装置1の目標電圧を上昇させて太陽光発電装置8からの交流電力を低減及び遮断させる形態であるのに対し、実施の形態2は、蓄電池41に充電電力を受け入れる余裕がない場合に、電力変換装置1の目標周波数を変更して太陽光発電装置8からの交流電力を遮断させる形態である。
図9は、本発明の実施の形態2に係る電力変換装置1の変換動作を制御するCPU11の処理手順を示すフローチャートである。図9の処理は、電力変換装置1の自立運転中に一定の周期(例えば1秒毎)で起動される。
従って、自然エネルギーを利用する太陽光発電装置8とEV(蓄電装置)4を用いて自立運転を行う電力変換装置1とを組み合わせた場合、太陽光発電装置8による過剰な発電を抑制することが可能となる。
従って、EV4にて充電が受け入れ可能になるまで放電が進んだときに、太陽光発電装置8における連系保護機能が発揮されなくなり、発電を再開させることが可能となる。
10 制御部
11 CPU
12 ROM
13 RAM
15 CAN通信部
21 電流検出回路
22 電圧検出回路
3 インバータ
D1,D2,D3,D4 転流ダイオード
Q1,Q2,Q3,Q4 スイッチ
31電流トランス
33 解列リレー
4 EV
41 蓄電池
5 分電盤
55 解列リレー
56 主幹ブレーカ
61、62 負荷
7 電力系統
8 太陽光発電装置
81 ソーラーパネル
82 インバータ
Claims (7)
- 蓄電装置からの直流電力を交流電力に変換して自立運転を行う電力変換装置と、系統連系保護機能を有しており、自然エネルギーを利用して交流電力を発電して前記電力変換装置の自立運転に連系する連系運転を行う発電装置とを備える電力供給システムであって、
前記電力変換装置は、
前記連系運転による交流電圧が前記自立運転にて出力すべき基準電圧を上回る場合、前記発電装置からの交流電力を入力して変換した直流電力で前記蓄電装置を充電するようにしてあり、
交流電力の入出力方向及び大きさを検出する手段と、
該手段が検出した方向が入力方向であり、且つ大きさが所定電力より大きいか否かを判定する手段と、
該手段が入力方向であり且つ所定電力より大きいと判定した場合、前記系統連系保護機能のうち過電圧保護機能が発揮される電圧より低い電圧を上限として、出力する交流電圧を設定された値だけ上昇させる手段と
を有すること
を特徴とする電力供給システム。 - 蓄電装置からの直流電力を交流電力に変換して自立運転を行う電力変換装置と、系統連系保護機能を有しており、自然エネルギーを利用して交流電力を発電して前記電力変換装置の自立運転に連系する連系運転を行う発電装置とを備える電力供給システムであって、
前記電力変換装置は、
前記連系運転による交流電圧が前記自立運転にて出力すべき基準電圧を上回る場合、前記発電装置からの交流電力を入力して変換した直流電力で前記蓄電装置を充電するようにしてあり、
前記蓄電装置に含まれる蓄電池のSOCを取得する手段と、
該手段が取得したSOCが所定の閾値より大きいか否かを判定する手段と、
該手段が大きいと判定した場合、出力する交流電力の周波数又は電圧を、前記発電装置における系統連系保護機能が発揮される周波数又は電圧に変更する手段と
を有すること
を特徴とする電力供給システム。 - 蓄電装置からの直流電力を交流電力に変換して自立運転を行う電力変換装置において、
前記自立運転に連系して外部から与えられた交流電圧が前記自立運転にて出力すべき基準電圧を上回る場合、外部からの交流電力を入力して変換した直流電力で前記蓄電装置を充電するようにしてあり、
交流電力の入出力方向及び大きさを検出する手段と、
該手段が検出した方向が入力方向であり、且つ大きさが所定電力より大きいか否かを判定する判定手段と、
該判定手段が入力方向であり且つ所定電力より大きいと判定した場合、所定電圧を上限として、出力する交流電圧を設定された値だけ上昇させる手段と
を備えることを特徴とする電力変換装置。 - 前記判定手段が入力方向ではない又は所定電力より大きくないと判定した場合、前記基準電圧を下限として、出力する交流電圧を設定された値だけ低下させる手段を備えることを特徴とする請求項3に記載の電力変換装置。
- 蓄電装置からの直流電力を交流電力に変換して自立運転を行う電力変換装置において、
前記自立運転に連系して外部から与えられた交流電圧が前記自立運転にて出力すべき基準電圧を上回る場合、外部からの交流電力を入力して変換した直流電力で前記蓄電装置を充電するようにしてあり、
前記蓄電装置に含まれる蓄電池のSOCを取得する取得手段と、
該取得手段が取得したSOCが所定の閾値より大きいか否かを判定する手段と、
該手段が大きいと判定した場合、出力する交流電力の周波数又は電圧を、所定範囲外の周波数又は電圧に変更する変更手段と
を備えることを特徴とする電力変換装置。 - 前記変更手段が周波数又は電圧を変更した場合、前記取得手段が取得したSOCが前記所定の閾値より小さい第2の閾値以下であるか否かを判定する手段と、
該手段が以下であると判定した場合、前記変更手段による変更を禁止する手段と
を備えることを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。 - 各アームに含まれるスイッチング素子に寄生ダイオード又は転流ダイオードが並列接続されたHブリッジ回路を有しており、直流電力及び交流電力を双方向に変換するインバータを備えること
を特徴とする請求項3から6の何れか1項に記載の電力変換装置。
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