JP2016039741A - モータ駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車輪を電動モータと減速機により駆動するモータ駆動装置において、電動モータと減速機への流量分配を回転速度に応じて適切に調整できて、運転効率向上を図ることができるモータ駆動装置を提供する。【解決手段】 このモータ駆動装置は、車輪を駆動する電動モータと、車輪を回転支持する車輪用軸受と、電動モータの回転を減速して車輪用軸受に伝達する減速機と、軸心給油機構とを備える。軸心給油機構は、潤滑油を、主軸の内部から電動モータと、主軸に同心に設けられる減速機入力軸3の内部とに分岐して導く機構である。主軸または減速機入力軸3に、電動モータの定められた高速回転域で減速機へ導く潤滑油の流量を増加させるように、遠心力の作用、または潤滑油の油圧によって開度を調整する流量調整弁Rvを設けた。【選択図】 図4

Description

この発明は、減速機を有するモータ駆動装置に関し、例えば、インホイールモータ駆動装置の冷却性能、効率を高めるため、潤滑油の供給量を変化させた技術に関する。
車輪をモータにより駆動するモータ駆動装置において、モータステータへ潤滑油を供給する第1油路への潤滑油の供給を制限し、減速機へは第2油路を介して潤滑油を正規に供給する技術が提案されている(特許文献1)。
ところで減速機を有する自動車用のモータ駆動装置は、モータと減速機の個々で発熱するものの、発熱要因は異なっている。モータの発熱は主にモータコイルに電流が流れることによる発熱で、減速機の発熱は主に内部部品による摩擦に起因する発熱である。
これを車両の実走行に置き換えると、例えば、ユニットにおける発熱量の内、モータが主となるのは、発進時などの高トルク条件であり、一方、減速機が主となるのは高速走行時である。
特開2009−120021号公報
そのため、モータロータ軸と、このモータロータ軸に連結される減速機入力軸の内部に、軸方向および径方向の油路が形成され、モータロータ内部の油路を経由してモータコイルに油が供給され、減速機入力軸内部の油路を経由して、減速機各部に油が供給される構造の場合、冷却のために低回転時はモータ側へ、高回転時は減速機側へ多くの油を必要とする。
しかしながら分配比は油路設計で概ね確定するため、モータ側と減速機側とに分配される油量は、必ずしも要求される油量に一致せず、モータ効率の低下を招いてしまう。
この発明の目的は、車輪を電動モータと減速機により駆動するモータ駆動装置において、電動モータと減速機への流量分配を回転速度に応じて適切に調整できて、運転効率向上を図ることができるモータ駆動装置を提供することである。
この発明のモータ駆動装置は、車輪を駆動する電動モータと、前記車輪を回転支持する車輪用軸受と、前記電動モータの回転を減速して前記車輪用軸受に伝達する減速機と、潤滑油を前記電動モータの主軸の内部から前記電動モータおよび前記減速機に供給する軸心給油機構とを備えたモータ駆動装置において、
前記軸心給油機構は、潤滑油を、前記主軸の内部から前記電動モータと、前記主軸に同心に設けられる減速機入力軸の内部とに分岐して導く機構であり、前記主軸または前記減速機入力軸に、前記電動モータの定められた高速回転域で前記減速機へ導く潤滑油の流量を増加させるように、遠心力の作用、または潤滑油の油圧によって開度を調整する流量調整弁を設けたことを特徴とする。
前記「定められた高速回転域」は、試験やシミュレーション等の結果により定められる。
この構成によると、軸心給油機構は、潤滑油を、主軸の内部から電動モータの例えばモータステータ等に供給すると共に、減速機入力軸の内部から減速機各部に供給する。軸心給油機構において、例えば、潤滑油を一定の圧力で吐出させる設定にするか、または電動モータの回転数が変動することで吐出油量が変化するポンプを有する場合には、モータ回転数に応じて潤滑油の油圧(潤滑油圧力)を変化させる。この場合に、軸心給油機構は、車両の発進時などの低速回転域では、減速機へ導く潤滑油の流量を増加させないため、電動モータ側への潤滑油の流量を必要量確保することができ、同電動モータの冷却性能・冷却効率の向上を図ることができる。
電動モータの回転数が定められた高速回転域では、流量調整弁は減速機へ導く流量を増加させるように、遠心力の作用、または潤滑油の油圧によって開度を調整する。したがって、高速回転域において、減速機側への潤滑油の流量を必要量確保することができ、この減速機の冷却性能・冷却効率の向上を図ることができる。なお流量調整弁は、例えば、前記主軸または前記減速機入力軸に設けられる弾性部材と、この弾性部材に付設される弁体とを有する。この場合に、弾性部材と弁体とが一体に設けられていても良い。
前述のように電動モータの回転数に応じて流量調整弁により潤滑油の供給量を変化させることで、電動モータおよび減速機の冷却性能・冷却効率を共に向上させ、ユニット(つまりモータ駆動装置自体)の運転効率の向上を図ることができる。また潤滑油の供給量を変化させるとき、複雑な制御を必要とせずまた特別な駆動源等も必要とすることなく確実に行うことができるため、構造を簡単化してコスト低減を図れる。
前記流量調整弁は、前記主軸または前記減速機入力軸に設けられ弾性変形する弾性部材と、この弾性部材に付設することで移動自在に設けられる弁体とを有し、前記流量調整弁は、前記主軸が回転することで前記弁体に作用する遠心力により前記弾性部材を弾性変形させて前記弁体を移動させ、潤滑油の流量を調整するものとしても良い。
前記「移動自在」とは、姿勢変更も含む。
このように弁体に作用する遠心力により弾性部材を弾性変形させて弁体を移動させることで、複雑な制御を必要とせずに、流量調整を簡単に行うことができる。また弁体を移動させる駆動源等を不要とするため、構造を簡単化してコスト低減を図れる。
前記弾性部材はばね部材であり、前記流量調整弁は、前記ばね部材のばね定数の調整により、前記弁体の移動量を調整可能としても良い。この場合、ばね定数と弁体の移動量との関係を、試験やシミュレーション等により設定しておき、この設定した関係から流量調整を簡単に行うことができる。例えば、弁体を、あるモータ回転数(例えば、5000rpm)から徐々に移動させていき、定められたモータ回転数(例えば、10000rpm)で最大限移動させるように設計して流量調整を行う。
前記主軸または前記減速機入力軸の内部に凹み部を設け、前記流量調整弁は、前記高速回転域における閾値以上の高速回転で前記弁体を、前記弾性部材の付勢力に抗して前記凹み部に収容させるものとしても良い。
前記閾値は、例えば、試験やシミュレーション等の結果により定められる。
前記閾値以上の高速回転で、弁体を弾性部材の付勢力に抗して凹み部に収容することで、主軸または減速機入力軸の管路抵抗を低減して減速機へ導く潤滑油の流量をより増加させることができる。
前記電動モータは、一部または全体が前記車輪内に配置されて前記電動モータと前記車輪用軸受と前記減速機とを含むインホイールモータ駆動装置を構成するものとしても良い。
前記軸心給油機構は、前記電動モータの回転数が変動することで吐出油量が変化するポンプを有し、前記流量調整弁は、潤滑油が前記主軸または前記減速機入力軸の油路を流れることで発生する潤滑油の油圧により前記弁体を移動させるものとしても良い。
この発明のモータ駆動装置は、車輪を駆動する電動モータと、前記車輪を回転支持する車輪用軸受と、前記電動モータの回転を減速して前記車輪用軸受に伝達する減速機と、潤滑油を前記電動モータの主軸の内部から前記電動モータおよび前記減速機に供給する軸心給油機構とを備えたモータ駆動装置において、前記軸心給油機構は、潤滑油を、前記主軸の内部から前記電動モータと、前記主軸に同心に設けられる減速機入力軸の内部とに分岐して導く機構であり、前記主軸または前記減速機入力軸に、前記電動モータの定められた高速回転域で前記減速機へ導く潤滑油の流量を増加させるように、遠心力の作用、または潤滑油の油圧によって開度を調整する流量調整弁を設けた。このため、車輪を電動モータと減速機により駆動するモータ駆動装置において、電動モータと減速機への流量分配を回転速度に応じて適切に調整できて、運転効率向上を図ることができる。
この発明の実施形態に係るモータ駆動装置の断面図である。 同1のII-II線断面となる減速機部分の断面図である。 図2の部分拡大図である。 同モータ駆動装置の要部を拡大して示す断面図である。 図4のV-V線断面図である。 同モータ駆動装置の流量調整弁を開放させた部分を拡大して示す断面図である。 この発明の他の実施形態に係るモータ駆動装置の要部を拡大して示す断面図である。 図7のVIII-VIII線断面図である。 同モータ駆動装置の流量調整弁を開放させた部分を拡大して示す断面図である。
この発明の実施形態に係るモータ駆動装置を図1ないし図6と共に説明する。
図1に示すように、モータ駆動装置は、車輪を駆動する電動モータ1と、この電動モータ1の回転を減速する減速機2と、この減速機2の入力軸3(減速機入力軸3と称す)と同軸の出力部材4によって回転される車輪用軸受5と、軸心給油機構Jkとを有する。車輪用軸受5と電動モータ1との間に減速機2を介在させ、車輪用軸受5で支持される駆動輪である車輪のハブと、電動モータ1のモータ回転軸6とを同軸心上で連結してある。このモータ駆動装置は、一部または全体が車輪内に配置されるインホイールモータ駆動装置である。
減速機2を収納する減速機ハウジング7には、車両における図示外のサスペンションが連結される。なお、この明細書において、モータ駆動装置を車両に設けた状態で車両の車幅方向の外側寄りとなる側をアウトボード側と呼び、車両の中央寄りとなる側をインボード側と呼ぶ。
電動モータ1は、モータハウジング8に固定したモータステータ9と、モータ回転軸6に取り付けたモータロータ10との間にラジアルギャップを設けたIPMモータ(いわゆる埋込み磁石型同期モータ)である。モータハウジング8には、軸方向に離隔して転がり軸受11,12が設けられ、これら転がり軸受11,12に主軸であるモータ回転軸6が回転自在に支持されている。モータ回転軸6は、電動モータ1の駆動力を減速機2に伝達するものである。モータ回転軸6の軸方向中間付近部には、径方向外方に延びるフランジ部6aが設けられ、このフランジ部6aにロータ固定部材13を介してモータロータ10が取付けられている。
減速機入力軸3は、軸方向一端がモータ回転軸6内に延びて、モータ回転軸6とスプライン嵌合されている。出力部材4のカップ部内に転がり軸受14aが嵌合され、前記カップ部内に内ピン22を介して連結される筒状の連結部材4a内に転がり軸受14bが嵌合されている。転がり軸受11,12,14a,14bによって減速機入力軸3およびモータ回転軸6は、一体に且つ同心に回転自在に支持されている。減速機入力軸3の外周面には、偏心部15,16が設けられる。これら偏心部15,16は偏心運動による遠心力が互いに打ち消されるように180°位相をずらして設けられている。減速機2は、曲線板17,18と、複数の外ピン19と、カウンタウェイト21とを有するサイクロイド減速機である。
図2は、図1のII-II線断面となる減速機部分の断面図である。減速機2は、外形がなだらかな波状のトロコイド曲線で形成された2枚の曲線板17,18が、それぞれ転がり軸受85を介して、各偏心部15,16に装着してある。これら各曲線板17,18の偏心運動を外周側で案内する複数の外ピン19を、それぞれ減速機ハウジング7の内側に設け、前記複数の内ピン22を、各曲線板17,18の内部に設けられた複数の円形の貫通孔89に挿入状態に係合させてある。
図3に拡大して示すように、各外ピン19と各内ピン22には針状ころ軸受92,93が装着される。各外ピン19は、それぞれ針状ころ軸受92で両端支持されて各曲線板17,18の外周面と転接する。また各内ピン22は、針状ころ軸受93の外輪93aが、それぞれ各曲線板17,18の各貫通孔89の内周に転接する。したがって、外ピン19と各曲線板17,18の外周との接触抵抗、および各内ピン22と各貫通孔89の内周との接触抵抗を低減する。
よって、図1に示すように、各曲線板17,18の偏心運動をスムーズに車輪用軸受5の内方部材5aに回転運動として伝達し得る。モータ回転軸6が回転すると、このモータ回転軸6と一体回転する減速機入力軸3に設けられた各曲線板17,18が偏心運動を行う。このとき外ピン19が偏心運動する各曲線板17,18の外周面と転がり接触するように係合すると共に、各曲線板17,18が、内ピン22と貫通孔89(図3)との係合によって、各曲線板17,18の自転運動のみが出力部材4および車輪用軸受5の内方部材5aに回転運動として伝達される。モータ回転軸6の回転に対して内方部材5aの回転は減速されたものとなる。車輪用軸受5は内方部材5aと外方部材5bの間にボールを組み込んだ複列アンギュラ玉軸受であり、外方部材5bは減速機2の減速機ハウジング7に固定されている。内方部材5aに伝達された回転運動は、内方部材5aに設けられた車輪取付フランジ5cからタイヤに伝達される。
軸心給油機構Jkは、電動モータ1の冷却および減速機2の潤滑,冷却に用いられる潤滑油をモータ回転軸6の内部から供給する。この軸心給油機構Jkは、潤滑油路31と、潤滑油路33と、潤滑油流路30と、オイルポンプ28と、潤滑油貯留部29と、流量調整弁Rv(図4)とを有する。潤滑油流路30は、モータハウジング8に設けられ、オイルポンプ28と、潤滑油路31の主軸中心油路32とに連通する。
潤滑油路31は、潤滑油をモータ回転軸6およびフランジ部6aの内部から半径方向外方に導き、電動モータ1のモータステータ9のコイル78に射出して冷却する。潤滑油路31は、主軸中心油路32に導かれた潤滑油の一部を、半径方向の油路35を経由して、ロータ固定部材13とモータロータ10との間の軸方向に形成された溝δ1に導き、さらにこの溝δ1に連通する径方向の環状隙間δ2を通すことで、モータロータ10を冷却する。
潤滑油路31は、環状隙間δ2の油吹出し口から、各コイルエンドの内周面に対し、モータロータ10の遠心力とオイルポンプ28の圧力とにより潤滑油を射出することで、コイル78を冷却する。よって電動モータ1全体が冷却される。この冷却に供された潤滑油は、重力によって下方に移動しモータハウジング8の下部に落ち、その後、このモータハウジング8の下部に連通する潤滑油貯留部29に貯留される。なお、重力によって下方に移動する潤滑油は途中、転がり軸受11,12を潤滑および冷却する機能を有している。
潤滑油路33は、入力軸油路36に導かれた潤滑油をオイル供給口37を経由して、減速機2内の各部を潤滑し且つ冷却する。入力軸油路36は、主軸中心油路32に連通し、減速機入力軸3の内部におけるインボード側端からアウトボード側に軸方向に延びる。オイル供給口37は、入力軸油路36のうち偏心部15,16が設けられる軸方向位置、および、前記連結部材4aのうち内ピン22に連通する油路が設けられる軸方向位置から、半径方向外方に延びている。オイル供給口37からの遠心力とオイルポンプ28の圧力により潤滑油を射出することで、転がり軸受85、針状ころ軸受92,93、転がり軸受14a,14bや曲線板17,18と外ピン19,内ピン22との当接箇所等を潤滑・冷却する。減速機2の潤滑・冷却に供された潤滑油は重力によって下方に移動して、減速機ハウジング7の下方の潤滑油貯留部29に排出するオイル排出口38が減速機ハウジング7に設けられている。
オイルポンプ28は、潤滑油貯留部29に貯留された潤滑油を、潤滑油貯留部29内の吸込口から吸い上げて潤滑油流路30を経由して主軸中心油路32および入力軸油路36に循環させる。このオイルポンプ28は、例えば、出力部材4の回転により回転する図示外のインナーロータと、このインナーロータの回転に伴って従動回転するアウターロータと、ポンプ室と、吸入口と、吐出口とを有するサイクロイドポンプである。図1ではオイルポンプ28は、電動モータ1と減速機2の間に設けられている。つまり、モータハウジング8と減速機ハウジング7の間でモータハウジング8に設けられた隔壁にオイルポンプ28が設けられている。図示外のインナーロータは、連結部材4aに固定され出力部材4の回転により回転できるようになっている。
電動モータ1に駆動される出力部材4の回転により前記インナーロータが回転すると、前記アウターロータは従動回転する。このとき前記インナーロータおよび前記アウターロータはそれぞれ異なる回転中心を中心として回転することで、前記ポンプ室の容積が連続的に変化する。これにより、潤滑油貯留部29に貯留された潤滑油は、吸い上げられて前記吸入口から流入し、前記吐出口から潤滑油流路30に圧送される。潤滑油は、この潤滑油流路30から主軸中心油路32に導かれ、電動モータ1および減速機2に供給される。
流量調整弁について
図4は、このモータ駆動装置の要部(図1のA部)を拡大して示す断面図である。図5は、図4のV-V線断面図である。図4および図5に示すように、この流量調整弁Rvは、減速機入力軸3に設けられ、電動モータ1(図1)の定められた高速回転域で減速機2(図1)へ導く潤滑油の流量を増加させるように調整する。流量調整弁Rvは、減速機入力軸3のインボード側端部に設けられ弾性変形する複数(この例では2個)の弾性部材39と、各弾性部材39にそれぞれ付設される弁体40とを有する。
この弾性部材39は、ねじりコイルばねから成るばね部材である。このばね部材における巻回部から一端側に延びる一腕部39aが、減速機入力軸3のインボード側端部にボルト41等を用いて固定される。ばね部材における他腕部39bには矩形板状の弁体40が固定される。なおばね部材の一腕部39a,他腕部39bの先端は、固定対象に応じて曲げ加工等が行われている。
電動モータ1(図1)の回転による遠心力および潤滑油圧力が弁体40に作用しない通常時は、図4に示すように、同弁体40は、入力軸油路36内でアウトボード側に向かうに従って軸中心側に至るように傾斜する姿勢に保持される。同図4におけるばね部材の一腕部39aと他腕部39bとのなす角度がいわゆる自由角度である。またこの例では、図5に示すように、1個のばね部材および弁体40に対し、他のばね部材および弁体40が180度位相の異なる線対称となる位置に配置される。弾性部材39、弁体40は、2組に限らず、3組、4組であってもよい。
図6は、この流量調整弁Rvを開放させた部分を拡大して示す断面図である。図4および図6に示すように、弁体40は、ばね部材の一腕部39aに固定することで移動自在に設けられる。弁体40の移動量は、ばね部材のばね定数の調整により適宜に調整可能とされる。この場合、ばね定数と弁体40の移動量との関係を、試験やシミュレーション等により設定しておき、この設定した関係から流量調整を行える。
この流量調整弁Rvは、モータ回転軸6(図1)が回転することで弁体40に作用する遠心力および潤滑油圧力によりばね部材を弾性変形させて弁体40を移動させ、潤滑油の流量を調整する。例えば、弁体40を、あるモータ回転数(例えば、5000rpm)から徐々に移動させておき、定められたモータ回転数(例えば、10000rpm)で最大限移動させるように設計して流量調整を行う。
減速機入力軸3の内部には、複数の弁体40をそれぞれ収容可能な凹み部42が入力軸油路36の周壁に設けられている。これら凹み部42は、互いに対向するように形成されている。流量調整弁Rvは、前記高速回転域における閾値以上の高速回転で弁体40を、ばね部材の付勢力に抗して凹み部42に収容させる(図6)。
以上説明したモータ駆動装置によると、軸心給油機構Jkは、潤滑油を、モータ回転軸6の内部から電動モータ1に供給すると共に、減速機入力軸3の内部から減速機各部に供給する。軸心給油機構Jkにおけるオイルポンプ28について、例えば、電動式の様な潤滑油を一定の圧力で吐出するポンプの場合、軸心給油機構Jkは、車両の発進時などの低速回転域では、減速機2へ導く潤滑油の流量を増加させないため、電動モータ1側への潤滑油の流量を必要量確保することができ、同電動モータ1の冷却性能・冷却効率の向上を図ることができる。
電動モータ1の回転数が定められた高速回転域では、流量調整弁Rvは減速機2へ導く流量を増加させるように調整する。したがって、高速回転域において、減速機2側への潤滑油の流量を必要量確保することができ、この減速機2の冷却性能・冷却効率の向上を図ることができる。
このように電動モータ1の回転数に応じて流量調整弁Rvにより潤滑油の供給量を変化させることで、電動モータ1および減速機2の冷却性能・冷却効率を共に向上させ、このモータ駆動装置自体の運転効率の向上を図ることができる。
また弁体40に作用する遠心力および潤滑油圧力によりばね部材を弾性変形させて弁体40を移動させることで、複雑な制御を必要とせずに、流量調整を簡単に行うことができる。また弁体40を移動させる駆動源等を不要とするため、構造を簡単化してコスト低減を図れる。
前記閾値以上の高速回転で、弁体40をばね部材の付勢力に抗して凹み部42に収容することで、減速機入力軸3の管路抵抗を低減して減速機2へ導く潤滑油の流量をより増加させることができる。
他の実施形態について説明する。
以下の説明においては、各形態で先行する形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を略する。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、特に記載のない限り先行して説明している形態と同様とする。同一の構成から同一の作用効果を奏する。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
図7は、他の実施形態に係るモータ駆動装置の要部(図1のB部またはC部)を拡大して示す断面図である。図8は、図7のVIII-VIII線断面図である。図7および図8に示すように、他の実施形態に係る流量調整弁Rvは、モータ回転軸6または減速機入力軸3に設けられる。この流量調整弁Rvは、円周方向一定間隔置きに設けられる複数(この例では4個)の弾性部材39と、各弾性部材39にそれぞれ付設される弁体40とを有する。
この弾性部材39は、圧縮コイルばねからなるばね部材である。モータ回転軸6または減速機入力軸3には、円周方向一定間隔置きに複数(この例では4つ)の凹み部42が形成される。各凹み部42は半径方向に延び且つ軸内部に連通する。各凹み部42における外径側部分に雌ねじが形成され、この雌ねじに蓋部材43が着脱自在に設けられる。各蓋部材43の底部には、ばね部材の一端を支持する支持部43aが付設され、ばね部材の他端が弁体40に固定される。
各弁体40は、それぞれ平面視略扇形(図8)でモータ軸方向に沿って延びる柱形状に形成される。各弁体40は、前記モータ軸方向の一端および他端にそれぞれ摺動部40aを有し、各弁体40におけるこれら摺動部40aが凹み部42に沿って半径方向に移動可能に構成される。電動モータ1の回転による遠心力および潤滑油圧力が各弁体40に作用しない通常時は、これら弁体40は凹み部42から最大限突出すると共に、弁体40における円周方向の両側端部40bが隣接する弁体40における円周方向の端部40bに互いに当接する。これにより減速機2(図1)側への潤滑油の流量が最大限絞られる。
図9に示すように、モータ回転軸6が回転することで弁体40に作用する遠心力および潤滑油圧力によりばね部材を弾性変形させて弁体40を移動させ、潤滑油の流量を調整する。流量調整弁Rvは、高速回転域における閾値以上の高速回転で弁体40を、ばね部材に付勢力に抗して凹み部42に収容させる。これにより、減速機入力軸3またはモータ回転軸6の管路抵抗を低減して減速機2(図1)へ導く潤滑油の流量を増加させ得る。
インホイールモータ駆動装置においては、サイクロイド式の減速機、遊星減速機、2軸並行減速機、その他の減速機を適用可能である。
左右輪を、車体に設置した1台ないし2台のモータで駆動するいわゆるオンボード式の駆動輪としてもよい。
オイルポンプ28を、このモータ駆動装置の外部に設けて配管接続しても良い。
以上、図面を参照してこの発明の形態を説明したが、この発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
1…電動モータ
2…減速機
3…減速機入力軸
5…車輪用軸受
6…モータ回転軸(主軸)
28…オイルポンプ
39…弾性部材
40…弁体
42…凹み部
Jk…軸心給油機構
Rv…流量調整弁

Claims (6)

  1. 車輪を駆動する電動モータと、前記車輪を回転支持する車輪用軸受と、前記電動モータの回転を減速して前記車輪用軸受に伝達する減速機と、潤滑油を前記電動モータの主軸の内部から前記電動モータおよび前記減速機に供給する軸心給油機構とを備えたモータ駆動装置において、
    前記軸心給油機構は、潤滑油を、前記主軸の内部から前記電動モータと、前記主軸に同心に設けられる減速機入力軸の内部とに分岐して導く機構であり、前記主軸または前記減速機入力軸に、前記電動モータの定められた高速回転域で前記減速機へ導く潤滑油の流量を増加させるように、遠心力の作用、または潤滑油の油圧によって開度を調整する流量調整弁を設けたことを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 請求項1記載のモータ駆動装置において、前記流量調整弁は、前記主軸または前記減速機入力軸に設けられ弾性変形する弾性部材と、この弾性部材に付設することで移動自在に設けられる弁体とを有し、前記流量調整弁は、前記主軸が回転することで前記弁体に作用する遠心力により前記弾性部材を弾性変形させて前記弁体を移動させ、潤滑油の流量を調整するモータ駆動装置。
  3. 請求項2記載のモータ駆動装置において、前記弾性部材はばね部材であり、前記流量調整弁は、前記ばね部材のばね定数の調整により、前記弁体の移動量を調整可能としたモータ駆動装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載のモータ駆動装置において、前記主軸または前記減速機入力軸の内部に凹み部を設け、前記流量調整弁は、前記高速回転域における閾値以上の高速回転で前記弁体を、前記弾性部材の付勢力に抗して前記凹み部に収容させるモータ駆動装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のモータ駆動装置において、前記電動モータは、一部または全体が前記車輪内に配置されて前記電動モータと前記車輪用軸受と前記減速機とを含むインホイールモータ駆動装置を構成するモータ駆動装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のモータ駆動装置において、前記軸心給油機構は、前記電動モータの回転数が変動することで吐出油量が変化するポンプを有し、前記流量調整弁は、潤滑油が前記主軸または前記減速機入力軸の油路を流れることで発生する潤滑油の油圧により前記弁体を移動させるモータ駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017225204A (ja) * 2016-06-13 2017-12-21 本田技研工業株式会社 回転電機ユニット
JP2019158045A (ja) * 2018-03-14 2019-09-19 本田技研工業株式会社 変速機の潤滑油供給構造
AT525415A1 (de) * 2021-09-10 2023-03-15 Miba Emobility Gmbh Elektrische Maschine und Antriebseinheit mit einer solchen elektrischen Maschine
WO2024046576A1 (en) * 2022-09-02 2024-03-07 Gkn Automotive Limited Electric machine

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