JP2016038008A - 変速機のパーキングロック装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パーキングギヤと噛み合うパーキングポールが揺動しても、トランスミッションケース内を流れるオイルの流通を阻害しないパーキングロック装置を提供する。【解決手段】トランスミッションケースのリヤケース5内に形成された第2隔壁14を貫通する出力軸(回転軸)10と、出力軸10に固定されるパーキングギヤ18と、支持軸36に回転自在に支持されて、支持軸36から斜め上方に延びた先端部がパーキングギヤ18と噛み合うことにより、出力軸10の回転を規制するパーキングポール19と、を備え、第2隔壁14における下部で、かつパーキングギヤ18の下方に、オイルの流通を許容するオイル連通孔15が開口され、支持軸36を、パーキングギヤ18の下方で、かつオイル連通孔15の高さ方向中央より上方に配置した。【選択図】図3

Description

本発明は変速機のパーキングロック装置に関し、詳しくは、運転者の操作により車輪の回転を規制して車両の停止状態を維持する変速機のパーキングロック装置に関する。
一般に、自動変速機のパーキングロック装置には、シフトレバーによりP(パーキング)レンジを選択操作したときに、パーキングポールをパーキングギヤに噛み合わせるように動作するパーキングロック装置が備えられている。パーキングギヤは、車輪とともに回転する駆動軸に固定されている。このようなパーキングロック装置では、パーキングギヤにパーキングロックポールの爪を噛み合わせることにより、パーキングギヤの回転を阻止して車輪の回転防止を行う。
従来のパーキングロック装置としては、特許文献1に開示されるように、トランスミッションケース内に設けられたものが知られている。この従来のパーキングロック装置は、パーキングポールの先端が支持軸から斜め下方に延びるように配置されている。他の従来のパーキングロック装置としては、特許文献2に開示されるように、パーキングポールの支持軸が、オイル連通孔の高さ方向の中央より下方に配置されたものが知られている。これらの従来のパーキングロック装置は、トランスミッションケース内の隔壁の近傍に配置されている。
特開2000−291797号公報 特開平11−336880号公報
特許文献1に開示されたパーキングロック装置では、パーキングロック解除時に、パーキングポールの先端部の移動量が大きくなる。一般に、トランスミッションケースの底部近傍に形成された上記隔壁にオイル連通孔があるため、パーキングポールとオイル連絡路とが重なる面積が大きくなり、オイルの流れがパーキングポールの側面に衝突するためオイルの流通を阻害させるという問題があった。特許文献2に開示されたパーキングロック装置においても、パーキングポールの支持軸がオイル連通孔の高さ方向の中央より下方にあるため、パーキングロック解除時に、パーキングポールとオイル連絡路とが重なる面積が大きくなり、オイルの流通を阻害させるという問題があった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、パーキングギヤと噛み合うパーキングポールが揺動しても、トランスミッションケース内を流れるオイルの流通を阻害しないパーキングロック装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の態様は、トランスミッションケース内に形成された隔壁を貫通する回転軸と、前記回転軸に固定されるパーキングギヤと、支持軸に回転自在に支持されて、前記支持軸から斜め上方に延びた先端部が前記パーキングギヤと噛み合うことにより、前記回転軸の回転を規制するパーキングポールと、を備えた変速機のパーキングロック装置において、前記隔壁における下部で、かつ前記パーキングギヤの下方に、オイルの流通を許容するオイル連通孔が開口され、前記支持軸は、前記パーキングギヤの下方で、かつオイル連通孔の高さ方向中央より上方に配置されたことを特徴とする。
本発明の他の態様は、前記パーキングポールの支持軸の中心を前記オイル連通孔の最大高さより上方に配置した構成としてもよい。
上記の態様によれば、パーキングポールが最大に揺動したときでも、オイル連通孔を極力塞ぐことがなく、トランスミッションケース内におけるオイルの流通を良好にすることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るパーキングロック装置を備える自動変速機の側面図である。 図2は、本発明の実施の形態に係るパーキングロック装置を入力軸の軸線を通るように上下方向に切断した状態を示す縦断面図である。 図3は、図1のIII−III断面図である。 図4は、図3のIV−IV断面側からリヤケースの内側を見た斜視図である。 図5は、本発明の実施の形態に係るパーキングロック装置を備えた自動変速機のマニュアルシャフト周辺の側面図である。 図6は、本発明の実施の形態に係るパーキングロック装置の斜視図である。 図7は、本発明の実施の形態に係るパーキングロック装置を備える自動変速機においてエクステンションケースを取り外した状態を簡略化した背面図である。
以下、本発明の実施の形態に係る変速機のパーキングロック装置の詳細を図面に基づいて説明する。なお、本実施の形態では、説明の便宜を図るために車両の運転席に着座した運転者から見た前後方向、左右方向、および上下方向と一致するように、図中で前後、左右、上下の方向を矢印で示している。
[変速機の概略構成]
本実施の形態では、変速機として、手動変速機(MT:Manual Transmission)に、変速操作とクラッチ操作を自動で行う自動変速装置を追加することで自動変速を可能にしたAMT(Automated Manual Transmission)と称される自動変速機を適用して説明する。この手動変速機には、平行軸歯車式変速機構が用いられている。なお、本実施の形態では、変速機としてAMTを適用して説明するが、本発明は、他の構成の変速機に対しても適用可能である。
図1に示すように、本実施の形態に係るパーキングロック装置1は、車両100の図示しないフロアパネルの下方に配置された、変速機としての自動変速機2に備えられている。この自動変速機2は、エンジン3に固定された状態で縦置きに設置されている。すなわち、本実施形態の車両100は、後輪駆動車両である。
図1および図2に示すように、自動変速機2は、筐体であるトランスミッションケース2Aを備えている。このトランスミッションケース2Aは、エンジン3に取り付けられたフロントケース4と、フロントケース4に取り付けられたリヤケース5と、リヤケース5に取り付けられたエクステンションケース6と、を備えている。
フロントケース4にはエンジン3との間に図示しないクラッチが設けられている。このクラッチは、図示しないエンジンのクランクシャフトの軸線方向における端部に設けられた、図示しないフライホイールに対向している。上記クラッチの動作により、エンジン3から自動変速機2への動力伝達が断続される。図2に示すように、変速機ケース2Aには、平行軸歯車式変速機構7が収納されている。
図1に示すように、フロントケース4の上部におけるエンジン3側には、スタータモータ8が設けられており、このスタータモータ8は、エンジン3の図示しないフライホイールを回転させる。
図2に示すように、フロントケース4には入力軸9が回転自在に支持されており、入力軸9の軸線方向における一端部は、図示しない上記クラッチに接続されている。入力軸9は、軸線方向における他端部側で、本発明の回転軸としての出力軸10の軸線方向における一端部に回転自在に支持されている。出力軸10は、入力軸9の軸線O1上に配置されており、トランスミッションケースとしてのリヤケース5およびエクステンションケース6に回転自在に支持されている。すなわち、入力軸9と出力軸10は、同一軸線上に配置されている。
図2および図3に示すように、フロントケース4およびリヤケース5には、カウンタ軸11が回転自在に設けられており、入力軸9の軸線O1と平行をなす方向に延びている。カウンタ軸11は、入力軸9の斜め下方に配置されている。入力軸9の回転は、カウンタ軸11を介して出力軸10に伝達される場合と、カウンタ軸11を介さずに出力軸10に伝達される場合がある。
図2に示すように、変速機ケース2Aは、平行軸歯車式変速機構7を外周側から囲む筒状の外周壁12と、この外周壁12の内部に形成され入力軸9が貫通する第1隔壁13と、外周壁12の内部に形成され出力軸10が貫通する第2隔壁14と、を有している。この第2隔壁14は、本発明における隔壁を構成している。
第1隔壁13は、フロントケース4のリヤケース5側の端部に形成されており、フロントケース4の内部とリヤケース5の内部とを仕切っている。第2隔壁14は、リヤケース5のエクステンションケース6側の端部に形成されており、リヤケース5の内部とエクステンションケース6の内部とを仕切っている。図3および図4に示すように、この第2隔壁14の下部には、オイル連通孔15が形成されている。
図1に示すように、変速機ケース2Aには、自動変速ユニット16が設けられており、自動変速ユニット16はシフトアンドセレクト軸17に接続されている。自動変速ユニット16は、リザーブタンク、図示しない油圧発生装置および制御装置等を備えており、リザーブタンクに貯留された作動油の油圧により、シフトアンドセレクト軸17を軸線方向に移動させるとともに軸線周りに回転させる。また、自動変速ユニット16は油圧により図示しないクラッチを接続または切断する。自動変速ユニットと16は、シフトアンドセレクト軸17およびクラッチをそれぞれ操作することにより変速段の変速を行う。
[パーキングロック装置の構成]
本実施の形態に係るパーキングロック装置1について説明する。図6に示すように、パーキングロック装置1の概略構成は、パーキングギヤ18と、パーキングポール19と、カム22と、パーキングロッド34と、マニュアルプレート21と、マニュアルシャフト20と、を備えている。図3に示すように、パーキングギヤ18は、出力軸10に一体回転可能に設けられている。パーキングポール19は、このパーキングギヤ18に係合、離脱可能となるように設けられている。
(パーキングロック機構)
次に、パーキングロック装置1におけるパーキングロック機構についてを詳述する。図4〜図6に示すように、パーキングロック装置1は、図示しない運転席のシフトレバーの操作力により回転する上記マニュアルシャフト20を備えている。マニュアルプレート21は、マニュアルシャフト20に固定されている。パーキングロッド34は、マニュアルプレート21に一端が回転可能に支持されている。カム22は、マニュアルプレート21の揺動に連動可能に設けられ進動および退動する。図5および図6に示すように、パーキングポール19は、カム22の進動および退動により、出力軸10の回転を規制する位置と出力軸10の回転を許容する位置とに揺動する。
パーキングロッド34は、略L字状に屈曲された棒状体である。すなわち、パーキングロッド34は、マニュアルプレート21に支持するための短軸部34aと、この短軸部34aに直角をなす長軸部34bと、を備える。また、マニュアルシャフト20には、ディテントプレート29が一体に設けられている。
図4に示すように、リヤケース5の底部の内周面には、上方、すなわち内側に向かって突出するシャフト支持部23が形成されている。シャフト支持部23は入力軸9(図2参照)の軸線方向に延びるように形成されている。シャフト支持部23のエンジン3側(前側)の端部は、マニュアルシャフト20を回転自在に支持しており、シャフト支持部23におけるエンジン3と反対側の端部は、第2隔壁14に一体に連結している。
図4および図5に示すように、リヤケース5の外周壁12の車両左側下部には開口部24が形成されている。図5に示すように、この開口部24の辺縁部の外面には、フランジ部25が形成されている。図3および図7に示すように、フランジ部25には、リヤケース5の外側からカバー部材26がボルト27などで固定されている。したがって、開口部24は、カバー部材26で閉塞されている。図7に示すように、カバー部材26は、マニュアルシャフト20の軸線方向中央部を回転自在に支持している。すなわち、マニュアルシャフト20は、リヤケース5のシャフト支持部23(図4参照)とカバー部材26とにより回転自在に支持された状態で、リヤケース5の左側面を貫通している。図5に示すように、マニュアルシャフト20は、パーキングポール19が揺動する揺動平面28と平行に配置されている。
図1に示すように、リヤケース5の外部に、マニュアルシャフト20に対して一体回転可能なレバー31が設けられている。このレバー31には、パーキングケーブル32の一端部が接続されている。パーキングケーブル32の他端部は、図示しない運転席のシフトレバーに接続されている。運転席のシフトレバーは、運転者に操作されることで、P(パーキング)レンジ、R(リバース)レンジ、N(ニュートラル)レンジ、D(ドライブ)レンジの何れかの位置に移動する。パーキングケーブル32の一端部は、シフトレバーが操作された位置に応じて、レバー31を介してマニュアルシャフト20を軸線周りに回転させる。
リヤケース5の外部において、マニュアルシャフト20近傍に、ポジションセンサ33が設けられている。このポジションセンサ33は、マニュアルシャフト20の回転位置を検出し、検出信号を図示しない制御ユニットに出力する。
図4〜図6に示すように、マニュアルシャフト20には平板状のマニュアルプレート21が一体回転可能に固定されている。マニュアルプレート21は、マニュアルシャフト20の軸線方向に直交してマニュアルシャフト20から上方に延びるように配置されている。
図5および図6に示すように、マニュアルプレート21の上部にはパーキングロッド挿入孔21aが形成されている。このパーキングロッド挿入孔21aには、パーキングロッド34の短軸部34aが、マニュアルシャフト20と平行をなすように挿入されて、抜け止め支持されている。長軸部34bは、入力軸9(図2参照)と平行に延びるように配置される。図5に示すように、長軸部34bは、マニュアルシャフト20の矢印R1方向への回転により矢印A1方向に進動し、マニュアルシャフト20の矢印R2方向への回転により矢印A2方向に退動する。
パーキングロッド34の長軸部34bの進動方向の先端部には、円錐台形状のカム22が長軸部34bに対して移動可能に装着されている。このカム22は、先端部に向かって縮径されている。図4に示すように、長軸部34bの後端側には突起状のストッパ34cが形成されている。長軸部34bのカム22とストッパ34cとの間には、コイルスプリング35が装着されている。このコイルスプリング35は、カム22をパーキングロッド34の進動方向に弾性的に押し付けている。
図3に示すように、パーキングギヤ18の下方にはパーキングポール19が設けられている。このパーキングポール19は、パーキングポール支持軸36により揺動可能に支持されている。図3および図6に示すように、パーキングポール19の揺動先端部におけるパーキングギヤ18に対向する側には爪部19aが形成されている。爪部19aは、パーキングポール19のパーキングギヤ18側への揺動により、パーキングギヤ18の溝部18aに噛み合う。
図5に示すように、パーキングポール19の後方にはリテーナ37が設けられている。リテーナ37には、図3に示すようなパーキングポール支持軸36、リターンスプリング支持軸40およびカムサポート支持軸41,42が、第2隔壁14側にそれぞれ対向して設けられている。
パーキングポール支持軸36は、第2隔壁14とリテーナ37とに支持され、かつパーキングポール19を揺動可能に支持している。図3に示すように、リターンスプリング支持軸40は、捩りばねからなるリターンスプリング43を支持している。カムサポート支持軸41,42はカムサポート部材44を支持している。リターンスプリング43の一端部はパーキングポール19の上部に掛かり合って止められている。リターンスプリング43の他端部はリターンスプリング支持軸40に止められている。このため、リターンスプリング43は、その他端部によりパーキングポール19を下方、すなわちパーキングギヤ18から離隔する方向に付勢している。
また、図5に示すように、リテーナ37の第2隔壁14側には、ディテントスプリング38の基端部38aがボルト39で固定されている。ディテントスプリング38は、弾性体としての板ばねからなる。
リテーナ37は、パーキングポール19、リターンスプリング43(図3参照)、カムサポート部材44およびディテントスプリング38が組み付けられた状態で、ボルト46で第2隔壁14の下部および一側部に固定されている。
図5に示すように、カムサポート部材44は、パーキングロッド34の長軸部34bの先端およびカム22を下方から支持する。また、カムサポート部材44は、パーキングポール19がリターンスプリング43(図3参照)によりパーキングギヤ18から離隔する方向に押し付けられているときのパーキングポール19の位置を規定している。
図3に示すように、第2隔壁14における下部には、パーキングギヤ18の下方に、オイルの流通を許容するオイル連通孔15が開口されている。また、支持軸としてのパーキングポール支持軸36は、パーキングギヤ18の下方で、かつオイル連通孔15の高さ方向中央より上方に配置されている。図3において、一点鎖線Aはオイル連通孔15の最下高さ位置を示し、一点鎖線Bはオイル連通孔15の最高高さ位置を示し、一点鎖線Cはオイル連通孔15の高さ方向の中央高さ位置を示し、一点鎖線Dはパーキングポール支持軸36の軸中心の高さ位置を示している。
図3に示すように、本実施の形態では、パーキングポール19がパーキングギヤ18から最も離間したときに(パーキングポール19が最も下に位置するとき)、パーキングポール19がカムサポート部材44の端面に当接して、前後方向から見てオイル連通孔15と重ならないように設定している。本実施の形態のように、パーキングポール支持軸36を、パーキングギヤ18の下方で、かつオイル連通孔15の高さ方向中央より上方に配置することで以下のような効果を奏する。すなわち、パーキングポール19をカウンタ軸11とオイル連通孔15との間に設ける場合、パーキングポール19が最大に揺動したときでも、オイル連通孔15を塞ぐことを抑制でき、オイルの流通を良好にすることができる。特に、パーキングポール19の揺動支点であるパーキングポール支持軸36の軸中心高さ位置を、オイル連通孔15の最高高さ位置より上方に配置したため、パーキングポール19が最大に揺動してもオイル連通孔15を塞ぐことがない。
図4および図5に示すように、第2隔壁14には、オイル連通孔15の他に、パーキングロッド34およびコイルスプリング35が通る第1孔部14aと、ディテントスプリング38が通る第2孔部14bとが形成されている。また、図4に示すように、第2隔壁14には、出力軸10が貫通する出力軸用孔部14cと、カウンタ軸11が貫通するカウンタ軸用孔部14dとが形成されている。
本実施の形態に係るパーキングロック装置1では、シフトレバーがPレンジに操作されると、図5に示すように、マニュアルシャフト20およびマニュアルプレート21が矢印R1方向に回転し、パーキングロッド34が矢印A1方向に進動し、コイルスプリング35が圧縮される。このとき、コイルスプリング35の復元力は、カム22とパーキングポール19との摩擦力およびリターンスプリング43の復元力を上回る。このため、カム22は、カムサポート部材44とパーキングポール19の間に入り込み、カムサポート部材44に下方から支持されながらパーキングポール19をパーキングギヤ18側に押し上げる。
このとき、パーキングギヤ18の溝部18aがパーキングポール19の爪部19aに対向している場合、パーキングポール19の爪部19aが溝部18aに噛み合う。一方、パーキングギヤ18の外周部(ギヤの最大径となる端面)18bがパーキングポール19の爪部19aに対向している場合、パーキングポール19はその爪部19aが外周部18bに圧接した状態で停止し、待機状態となる。待機状態から車両100の移動により出力軸10が僅かに回転したとき、パーキングポール19は、コイルスプリング35の復元力によりその爪部19aがパーキングギヤ18に噛み合う。
一方、シフトレバーがRレンジ、Nレンジ、Dレンジの何れかに操作されると、図5に示すように、マニュアルシャフト20およびマニュアルプレート21が矢印R2方向に回転し、パーキングロッド34およびカム22が矢印A2方向に退動する。カム22が退動すると、パーキングポール19は、リターンスプリング43の復元力により、カムサポート部材44に規定された位置に戻る。このとき、上述のように、パーキングポール19がオイル連通孔15を塞ぐことがないため、オイルの流通を良好にできる。
(ディテント機構)
次に、本実施の形態のパーキングロック装置1に付随するディテント機構について簡単に説明する。図5に示すように、ディテント機構45は、マニュアルシャフト20に固定されたディテントプレート29と、このディテントプレート29の外周部に弾性的に係合してマニュアルシャフト20を回転方向に位置決めするディテントスプリング38とを有している。このディテントプレート29は、マニュアルシャフト20に一体に固定されている。ディテントプレート29は、マニュアルシャフト20の軸線方向に直交する平板形状に形成されており、マニュアルシャフト20から上方に延び、上記マニュアルプレート21と平行をなすように設けられている。
ディテントプレート29の揺動先端の外縁部29aは、マニュアルシャフト20の半径方向において、マニュアルプレート21の揺動先端の外縁部より外側へ延びている。また、ディテントプレート29は、マニュアルシャフト20の軸線方向においてマニュアルプレート21よりも入力軸9および出力軸10の軸心から離れる側に配置される。換言すると、ディテントプレート29は、マニュアルプレート21よりも変速機ケース5の外周壁12の側面部に近接する側に配置されている。
ディテントプレート29の外縁部29aには、エンジン3側からカム22側に向かって順に、4つの係合溝29p、29r、29n、29dが形成されている。ディテントプレート29の上方にはディテントスプリング38が配置されている。ディテントスプリング38は板ばねから構成されており、基端部38aがリテーナ37に固定されており、先端部38bをディテントプレート29の外縁部29aに押し付けている。このため、ディテントスプリング38の先端部38bは、4つの係合溝29p,29r,29n,29dの何れかに弾性的に係合する。
ディテントスプリング38は、先端部38bが係合溝29p,29r,29n,29dの何れかに弾性的に係合することで、シフトレバーが操作されていないときにマニュアルシャフト20が回転しないよう、マニュアルシャフト20の回転位置を保持している。これにより、ディテント機構45は、パーキングロック装置1を作動状態または非作動状態に保持する。ディテントスプリング38は、先端部38bが係合溝29p,29r,29n,29dの何れかに弾性的に係合することで、シフトレバーが操作されるときの節度感を発生させている。
本実施の形態のように、パーキングポール支持軸36を、パーキングギヤ18の下方で、かつオイル連通孔15の高さ方向中央より上方に配置することで以下のような効果を奏する。すなわち、パーキングポール19をカウンタ軸11とオイル連通孔15との間に設ける場合、パーキングポール19が最大に揺動したときでも、オイル連通孔15を塞ぐことを抑制でき、オイルの流通を良好にすることができる。特に、パーキングポール19の揺動支点であるパーキングポール支持軸36の軸中心高さ位置を、オイル連通孔15の最高高さ位置より上方に配置したため、パーキングポール19が最大に揺動してもオイル連通孔15を塞ぐことがない。
(その他の実施の形態)
以上、本発明の実施の形態に係る自動変速機のパーキングロック装置について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、構成の要旨の付随する各種の設計変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、変速機としてAMTを適用して説明したが、本発明は、他の構成の変速機に対しても適用可能である。
1 パーキングロック装置
2 自動変速機(変速機)
2A トランスミッションケース
5 リヤケース(トランスミッションケース)
9 入力軸
10 出力軸(回転軸)
11 カウンタ軸
12 外周壁
14 第2隔壁(隔壁)
15 オイル連通孔
18 パーキングギヤ
18a 溝部
18b 外周部
19 パーキングポール
19a 爪部
20 マニュアルシャフト
21 マニュアルプレート
21a パーキングロッド挿入孔
22 カム
34 パーキングロッド
34a 短軸部
34b 長軸部
35 コイルスプリング
36 パーキングポール支持軸
37 リテーナ
100 車両

Claims (2)

  1. トランスミッションケース内に形成された隔壁を貫通する回転軸と、
    前記回転軸に固定されるパーキングギヤと、
    支持軸に回転自在に支持されて、前記支持軸から斜め上方に延びた先端部が前記パーキングギヤと噛み合うことにより、前記回転軸の回転を規制するパーキングポールと、
    を備えた変速機のパーキングロック装置において、
    前記隔壁における下部で、かつ前記パーキングギヤの下方に、オイルの流通を許容するオイル連通孔が開口され、
    前記支持軸は、前記パーキングギヤの下方で、かつオイル連通孔の高さ方向中央より上方に配置されたことを特徴とする変速機のパーキングロック装置。
  2. 前記パーキングポールの前記支持軸の中心を前記オイル連通孔の最大高さより上方に配置したことを特徴とする請求項1に記載の変速機のパーキングロック装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113573954A (zh) * 2019-03-10 2021-10-29 加特可株式会社 动力传递装置

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