JP2016037073A - 車両前部構造 - Google Patents

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Sachitaka Sotoyama
祥崇 外山
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Abstract

【課題】エネルギ吸収性能を向上させることができる車両前部構造を得る。【解決手段】車両前部構造は、車両前部10に設けられ、車両幅方向外側に車両前後方向に沿って延在された第1直線部14Aと、第1直線部14Aよりも車両後方且つ車両幅方向内側で車両前後方向に沿って延在された第2直線部14Dと、第1直線部14Aと第2直線部14Dとを連結する屈曲部14Bとを備えたフロントサイドメンバ14と、屈曲部14Bに形成され、屈曲内側14BIよりも屈曲外側14BOの方が曲げ剛性又は曲げ強度が高くなる補強部22と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、車両前部構造に関する。
特許文献1には、車両前方側に配設された直線部と、この直線部の後端部から車両下方且つ車両幅方向内側に屈曲された屈曲部とを備えたフロントサイドメンバが開示されている。また、上記フロントサイドメンバでは、屈曲部を焼き鈍し処理することで脆弱部を形成し、車両の前面衝突時(前突時)や斜め衝突時(斜突時)に脆弱部が折れ曲がることで衝突エネルギを吸収する構造となっている。
特開2012−180082号公報
しかしながら、上記特許文献1で開示された構造では、屈曲部の全域が一様に脆弱部とされており、衝突時に脆弱部が局所的に変形して衝突エネルギを吸収する構造であるため、エネルギ吸収性能を向上させる観点から改善の余地がある。
本発明は、上記事実を考慮して、車両の衝突時におけるエネルギ吸収性能を向上させることができる車両前部構造を得ることを目的とする。
請求項1に記載の本発明に係る車両前部構造は、車両前部に設けられ、車両幅方向外側に車両前後方向に沿って延在された第1直線部と、該第1直線部よりも車両後方且つ車両幅方向内側で車両前後方向に沿って延在された第2直線部と、該第1直線部と該第2直線部とを連結する屈曲部とを備えたフロントサイドメンバと、前記屈曲部に形成され、屈曲内側よりも屈曲外側の方が曲げ剛性又は曲げ強度が高くなる補強部と、を有する。
請求項1に記載の本発明に係る車両前部構造では、フロントサイドメンバは、第1直線部と、この第1直線部よりも車両後方且つ車両幅方向内側に設けられた第2直線部と、第1直線部と第2直線部とを連結する屈曲部とを備えている。ここで、屈曲部には、屈曲内側よりも屈曲外側の方が曲げ剛性又は曲げ強度が高くなる補強部が形成されている。このため、前突時や斜突時に屈曲部が折れ曲がる際には、曲げ剛性又は曲げ強度が低い屈曲内側から曲げ剛性又は曲げ強度が高い屈曲外側へ向かってフロントサイドメンバが変形する。これにより、屈曲外側でフロントサイドメンバの変形領域が広がって広範囲で変形させることができる。なお、ここでいう「屈曲内側」とは、平面視で屈曲部の曲率半径が小さい側を指し、「屈曲外側」とは、平面視で屈曲部の曲率半径が大きい側を指す。
以上、説明したように、本発明に係る車両前部構造によれば、車両の衝突時におけるエネルギ吸収性能を向上させることができるという優れた効果を有する。
第1実施形態に係る車両前部構造が適用された車両右側のフロントサイドメンバを示す平面図である。 (A)は図1の2A−2A線で切断した切断面を拡大して示す拡大断面図であり、(B)は図1の2B−2B線で切断した切断面を拡大して示す拡大断面図であり、(C)は図1の2C−2C線で切断した切断面を拡大して示す拡大断面図であり、(D)は図1の2D−2D線で切断した切断面を拡大して示す拡大断面図である。 第1実施形態に係るフロントサイドメンバに衝突荷重が入力された状態を示す図であり、(A)は第1屈曲部の平面図であり、(B)は図2(A)に対応する第1屈曲部の断面図である。 第1実施形態に係るフロントサイドメンバに衝突荷重が入力された状態を示す図であり、(A)は第2屈曲部の平面図であり、(B)は図2(C)に対応する第2屈曲部の断面図である。 第2実施形態に係る車両前部構造が適用された車両左側のフロントサイドメンバを示す平面図である。 (A)は図5の6A−6A線で切断した切断面を拡大して示す拡大断面図であり、(B)は図5の6B−6B線で切断した切断面を拡大して示す拡大断面図であり、(C)は図5の6C−6C線で切断した切断面を拡大して示す拡大断面図である。 第2実施形態に係るフロントサイドメンバに衝突荷重が入力された状態を示す図であり、(A)は第1屈曲部の平面図であり、(B)は図6(A)に対応する第1屈曲部の断面図である。 第2実施形態に係るフロントサイドメンバに衝突荷重が入力された状態を示す図であり、(A)は第2屈曲部の平面図であり、(B)は図6(B)に対応する第2屈曲部の断面図である。 (A)は比較例のフロントサイドメンバの屈曲部を示す平面図であり、(B)は図9(A)の9B−9B線で切断した切断面を拡大して示す拡大断面図である。
<第1実施形態>
以下、図面に基づいて、第1実施形態に係る車両前部構造について説明する。なお、図面に適宜示される矢印FRは車両前方側を示し、矢印UPは車両上方側を示し、矢印OUTは車両幅方向外側を示している。また、本発明に係る車両前部構造は、車両幅方向において左右対称に構成されている。このため、車両の右側部分について以下に説明し、車両の左側部分についての説明は省略する。後述する第2実施形態についても同様である。
図1には、本実施形態に係る車両前部構造を備えた車両の車両前部10が平面図で示されている。図1に示されるように、車両前部10には、エンジンコンパートメント12が形成されている。このエンジンコンパートメント12には、エンジンやモータ等を含んで構成された図示しないパワーユニットが収容されており、パワーユニットの下方には、図示しないサスペンションメンバが配設されている。また、サスペンションメンバの車両後方側には、図示しないキャビン(客室)が形成されている。さらに、エンジンコンパートメント12の下部における車両幅方向外側には、左右一対のフロントサイドメンバ14が設けられている(図1では車両右側のフロントサイドメンバ14のみを図示している。)。
フロントサイドメンバ14は、車両前部10に車両幅方向外側に車両前後方向に沿って延在されている。また、フロントサイドメンバ14は、車両前方側から第1直線部14A、第1屈曲部(屈曲部)14B、第2屈曲部(屈曲部)14C、及び第2直線部14Dを備えている。第1直線部14Aは、車両前後方向に沿って略直線状に延在されており、第1直線部14Aの前端部は、図示しないバンパリインフォースメントに接続されている。
第1直線部14Aよりも車両後方且つ車両幅方向内側には、第2直線部14Dが設けられている。第2直線部14Dは、第1直線部14Aと同様に車両前後方向に略直線状に延在されており、第2直線部14Dの後端部は、図示しないダッシュパネルへ接続されている。
また、第1直線部14Aと第2直線部14Dとの間には、第1直線部14Aと第2直線部14Dとを連結する第1屈曲部14B及び第2屈曲部14Cが設けられている。第1屈曲部14Bは、第1直線部14Aの後端部から車両幅方向内側へ屈曲して形成されており、この第1屈曲部14Bの後端部は、平面視で車両後方且つ車両幅方向内側へ向いている。そして、この第1屈曲部14Bと連続して第2屈曲部14Cが設けられており、この第2屈曲部14Cが車両後方側へ屈曲されて第2直線部14Dに接続されている。なお、以下の説明において、第1屈曲部14Bにおける曲率半径の大きい車両幅方向外側を屈曲外側14BOといい、曲率半径の小さい車両幅方向内側を屈曲内側14BIという。また、第2屈曲部14Cにおける曲率半径の大きい車両幅方向内側を屈曲外側14COといい、曲率半径の小さい車両幅方向外側を屈曲内側14CIという。
ここで、第1直線部14A、第1屈曲部14B、第2屈曲部14C、及び第2直線部14Dはそれぞれ、車両幅方向内側に配設されたフロントサイドメンバインナ16と、車両幅方向外側に配設されたフロントサイドメンバアウタ18とを含んで構成されている(図2参照)。
フロントサイドメンバインナ16は、図2(D)に示されるように、車両幅方向外側に開放された断面略ハット状に形成されており、上フランジ部16Aと、下フランジ部16Bと、上縦壁部16Cと、下縦壁部16Dと、頂部16Eとを備えている。上フランジ部16Aは、フロントサイドメンバインナ16の上部に位置して車両上方へ延在されており、後述するフロントサイドメンバアウタ18の上フランジ部18Aと接合されている。
上縦壁部16Cは、上フランジ部16Aの下端部から車両幅方向内側且つ車両下方へ傾斜されており、下縦壁部16Dは、下フランジ部16Bの上端部から車両幅方向内側且つ車両上方へ傾斜されている。そして、上縦壁部16C及び下縦壁部16Dの車両幅方向内側の端部同士が頂部16Eによって車両上下方向に連結されている。また、下フランジ部16Bは、下縦壁部16Dの車両幅方向外側の端部から車両下方へ延在されており、後述するフロントサイドメンバアウタ18の下フランジ部18Bと接合されている。
一方、フロントサイドメンバアウタ18は、略平板状に形成されており、フロントサイドメンバアウタ18の上端部は、フロントサイドメンバインナ16の上フランジ部16Aと接合された上フランジ部18Aとされている。また、フロントサイドメンバアウタ18の下端部は、フロントサイドメンバインナ16の下フランジ部16Bと接合された下フランジ部18Bとされており、フロントサイドメンバアウタ18とフロントサイドメンバインナ16とで閉断面20が構成されている。なお、閉断面20は、図1に示されるように、第1直線部14Aから第2直線部14Dに亘って形成されている。
ここで、第1屈曲部14Bにおけるフロントサイドメンバインナ16の上縦壁部16Cには、補強部としての凸ビード22が3つ設けられている。凸ビード22はそれぞれ、平面視で略三角状に形成されており、フロントサイドメンバインナ16の上縦壁部16Cから車両上方へ突出されている。また、凸ビード22は、屈曲内側14BIよりも屈曲外側BOの方が広幅となるように形成されている。
さらに、凸ビード22は、第1屈曲部14Bの屈曲内側14BIから屈曲外側14BOへ向かって上縦壁部16Cの車両幅方向中央部まで延びる稜線22C、及び稜線22Cの終端部から分岐して上フランジ部16Aまで延在された2本の稜線22Dによって、上壁面22Aと一対の側壁面22Bとに分割されている。
上壁面22Aは、平面視で略三角状に形成されており、図2(A)に示されるように、上フランジ部16Aの下端部から車両幅方向内側へ略水平に延出されている。また、上壁面22Aの車両幅方向内側の端部から頂部16Eへ向かって斜め下方に稜線22Cが延びている。さらに、図2(B)に示されるように、稜線22Cを挟んで両側に側壁面22Bが設けられており、この側壁面22Bは、稜線22C及び稜線22Dから上縦壁部16Cへ向かって斜め下方に傾斜している。以上のようにして、凸ビード22は、屈曲内側14BIよりも屈曲外側14BOの方が曲げ剛性が高くなるように形成されている。
また、図2(A)及び図2(B)に示されるように、下縦壁部16Dには、凸ビード22と対向して補強部としての凸ビード24が3つ設けられている。凸ビード24は凸ビード22と略同一の構成で下縦壁部16Dから車両下方へ突出されており、上壁面24Aと一対の側壁面24Bとを備えている。なお、凸ビード24についても、屈曲内側14BIよりも屈曲外側14BOの方が曲げ剛性が高くなるように形成されている。
次に、図1に示されるように、第2屈曲部14Cにおけるフロントサイドメンバインナ16の上縦壁部16Cには、補強部としての凸ビード26が3つ設けられている。凸ビード26はそれぞれ、平面視で略三角状に形成されており、フロントサイドメンバインナ16の上縦壁部16Cから車両上方へ突出されている。また、凸ビード26は、屈曲内側14CIよりも屈曲外側COの方が広幅とされている。
さらに、凸ビード26は、第2屈曲部14Cの屈曲内側14CIから屈曲外側14COへ向かって上縦壁部16Cの車両幅方向中央部まで延びる稜線26C、及び稜線26Cの終端部から分岐して頂部16Eまで延在された2本の稜線26Dによって、上壁面26Aと一対の側壁面26Bとに分割されている。
上壁面26Aは、平面視で略三角状に形成されており、図2(C)に示されるように、頂部16Eから車両幅方向外側へ向かって斜め上方に延出されている。また、上壁面26Aの車両幅方向外側の端部から上フランジ部16Aへ向かって略水平に稜線26Cが延びている。さらに、図1に示されるように、稜線26Cを挟んで両側に側壁面26Bが設けられており、この側壁面26Bは、稜線26C及び稜線26Dから上縦壁部16Cへ向かって斜め下方に傾斜している。以上のようにして、凸ビード26は、屈曲内側14CIよりも屈曲外側14COの方が曲げ剛性が高くなるように形成されている。また、図2(C)に示されるように、下縦壁部16Dには、凸ビード26と対向して補強部としての凸ビード28が3つ設けられている。凸ビード28は、下縦壁部16Dから車両下方へ突出されており、凸ビード26と同様に上壁面28Aと、一対の図示しない側壁面を備えている。
(作用並びに効果)
次に、第1実施形態の作用並びに効果について説明する。
車両の前突時や斜突時にフロントサイドメンバ14に衝突荷重が入力されると、フロントサイドメンバ14の第1屈曲部14B及び第2屈曲部14Cが折れ曲がるように変形して衝突エネルギを吸収する。
ここで、図3(A)に示されるように、第1屈曲部14Bでは、車両幅方向内側の屈曲内側14BI側から車両幅方向外側の屈曲外側14BOへ向かってフロントサイドメンバ14の変形が進む。このとき、図3(B)に示されるように、第1屈曲部14Bには凸ビード22及び凸ビード24が設けられており、屈曲内側14BIよりも屈曲外側14BOの方が曲げ剛性が高くなるように形成されている。これにより、フロントサイドメンバ14の変形が屈曲外側14BOに進むにつれて凸ビード22及び凸ビード24による曲げ変形に対する抵抗が大きくなり、フロントサイドメンバ14の変形領域が広がる。すなわち、より広範囲でフロントサイドメンバ14を変形させることができ、車両の衝突時におけるエネルギ吸収性能を向上させることができる。
一方、図4(A)に示されるように、第2屈曲部14Cでは、車両幅方向外側の屈曲内側14CI側から車両幅方向内側の屈曲外側14CO側へ向かってフロントサイドメンバ14の変形が進む。このとき、図4(B)に示されるように、第2屈曲部14Cには凸ビード26及び凸ビード28が設けられており、屈曲内側14CIよりも屈曲外側14COの方が曲げ剛性が高くなるように形成されている。これにより、フロントサイドメンバ14の変形が屈曲外側14COに進むにつれて頂部16Eの上下端部の角部(稜線)が潰れるように変形するが、凸ビード22及び凸ビード24によって局所的な変形が抑制され、フロントサイドメンバ14の変形領域が広がる。すなわち、より広範囲でフロントサイドメンバ14を変形させることができ、車両の衝突時におけるエネルギ吸収性能を向上させることができる。
なお、本実施形態では、それぞれの部位に凸ビードを3つずつ形成したが、これに限らず、凸ビードの数は適宜変更してもよい。また、第1屈曲部14B及び第2屈曲部14Cの両方に凸ビードを設けたが、これに限らず、第1屈曲部14B及び第2屈曲部14Cの少なくとも一方に凸ビードが設けられていればよい。このため、例えば、第1屈曲部14Bにおけるフロントサイドメンバインナ16の上縦壁部16C及び下縦壁部16Dに凸ビード22及び凸ビード24を設け、第2屈曲部14Cには凸ビードが設けられていない構成としてもよく、第1屈曲部14Bと第2屈曲部14Cとで凸ビードの数が異なるようにしてもよい。
さらに、本実施形態では、フロントサイドメンバインナ16の上縦壁部16C及び下縦壁部16Dに対向して凸ビードを設けたが、これに限らず、上縦壁部16C及び下縦壁部16Dの少なくとも一方に凸ビードが設けられた構成としてもよい。このため、例えば、第1屈曲部14Bにおける上縦壁部16Cに凸ビード24を設け、下縦壁部16Dについては第1直線部14Aと同様の断面形状としてもよい。
また、本実施形態では、上縦壁部16Cから車両上方へ凸ビード22を突出させ、下縦壁部16Dから車両下方へ凸ビード24を突出させたが、これに限らず、フロントサイドメンバインナ16を内側に凹ませて凹ビードを形成してもよい。この場合、例えば、上縦壁部16Cを凹ませて凹ビードを形成し、屈曲内側14BIよりも屈曲外側14BOの方が曲げ剛性が高くなるように形成すれば、凸ビードの場合と同様に広範囲でフロントサイドメンバ14を変形させることができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る車両前部構造について説明する。なお、第1実施形態と同様の構造については同一の符号を付し、適宜説明を省略する。図5に示されるように、本実施形態に係る車両前部構造が適用された車両前部50には、フロントサイドメンバ14が設けられている。フロントサイドメンバ14は、車両幅方向外側に車両前後方向に沿って延在された第1直線部14A、第1直線部14Aよりも車両後方且つ車両幅方向内側で車両前後方向に沿って延在された第2直線部14D、及び第1直線部14Aと第2直線部14Dとを連結する屈曲部としての第1屈曲部14B及び第2屈曲部14BCを備えている。
ここで、第1屈曲部14Bには、補強部としてのレーザ焼入れ部52が3箇所に設けられている。レーザ焼入れ部52は、フロントサイドメンバインナ16の上縦壁部16Cにレーザ光を照射して加熱することで形成され、平面視で略三角状とされている。また、本実施形態では、車両幅方向内側の屈曲内側14BIから車両幅方向外側の屈曲外側14BOへレーザ光を照射する間にレーザ光の出力を上げることにより、屈曲内側14BIよりも屈曲外側14BOの方が曲げ強度が高くなるように形成されている。
図6(A)に示されるように、フロントサイドメンバインナ16の下縦壁部16Dには、レーザ焼入れ部52と同様に補強部としてのレーザ焼入れ部54が設けられている。レーザ焼入れ部54は、3箇所のレーザ焼入れ部52と対向する位置にそれぞれ形成されており、屈曲内側14BIよりも屈曲外側14BOの方が曲げ強度が高くなるように形成されている。
図5に示されるように、第2屈曲部14BCには、補強部としてのレーザ焼入れ部56が3箇所に設けられている。レーザ焼入れ部56は、フロントサイドメンバインナ16の上縦壁部16Cにレーザ光を照射して加熱することで形成され、平面視で略三角状とされている。また、本実施形態では、車両幅方向外側の屈曲内側14CIから車両幅方向内側の屈曲外側14COへレーザ光を照射する間にレーザ光の出力を上げることにより、屈曲内側14CIよりも屈曲外側14COの方が曲げ強度が高くなるように形成されている。
また、図6(B)に示されるように、フロントサイドメンバインナ16の下縦壁部16Dには、レーザ焼入れ部56と同様に補強部としてのレーザ焼入れ部58が設けられている。レーザ焼入れ部58は、3箇所のレーザ焼入れ部56と対向する位置にそれぞれ形成されており、屈曲内側14CIよりも屈曲外側14COの方が曲げ強度が高くなるように形成されている。
なお、本実施形態では、レーザ光を照射して焼入れを行うことでレーザ焼入れ部52、54、56、58を形成したが、これに限らず、他の方法で補強してもよい。例えば、レーザ光による焼入れ方法に替えて、高周波の電磁波によって焼入れする方法を適用してもよい。この場合、焼入れ後に冷却処理が行われる。
また、本実施形態では、レーザ焼入れ部52を平面視で略三角状に形成したが、これに限らず、他の形状としてもよい。すなわち、屈曲内側14BIよりも屈曲外側14BOの方が曲げ強度が高くなっていれば、屈曲内側14BIから屈曲外側14BOまで略同一の幅で形成してもよい。レーザ焼入れ部54、56、58についても同様である。
図6(C)に示されるように、第1直線部14Aの断面形状は第1実施形態と略同一に形成されているため、説明を省略する。第2直線部14Dについても同様である。
(作用並びに効果)
次に、第2実施形態の作用並びに効果について説明する。
車両の前突時や斜突時にフロントサイドメンバ14に衝突荷重が入力されると、フロントサイドメンバ14の第1屈曲部14B及び第2屈曲部14Cが折れ曲がるように変形して衝突エネルギを吸収する。
ここで、図7(A)に示されるように、第1屈曲部14Bでは、車両幅方向内側の屈曲内側14BI側から車両幅方向外側の屈曲外側14BO側へ向かってフロントサイドメンバ14の変形が進む。このとき、図7(B)に示されるように、第1屈曲部14Bにはレーザ焼入れ部52及びレーザ焼入れ部54が設けられており、屈曲内側14BIよりも屈曲外側14BOの方が曲げ強度が高くなるように形成されている。これにより、フロントサイドメンバ14の変形が屈曲外側14BOに進むにつれてレーザ焼入れ部52及びレーザ焼入れ部54による曲げ変形に対する抵抗が大きくなり、局所的な変形が抑制される。すなわち、フロントサイドメンバ14の変形領域が広がる。この結果、より広範囲でフロントサイドメンバ14を変形させることができ、車両の衝突時におけるエネルギ吸収性能を向上させることができる。
一方、図8(A)に示されるように、第2屈曲部14Cでは、車両幅方向外側の屈曲内側14CI側から車両幅方向内側の屈曲外側14CO側へ向かってフロントサイドメンバ14の変形が進む。このとき、図8(B)に示されるように、第2屈曲部14Cにはレーザ焼入れ部56及びレーザ焼入れ部58が設けられており、屈曲内側14CIよりも屈曲外側14COの方が曲げ強度が高くなるように形成されている。これにより、フロントサイドメンバ14の変形が屈曲外側14COに進むにつれて頂部16Eの上下端部の角部(稜線)が潰れるように変形するが、レーザ焼入れ部56及びレーザ焼入れ部58によって局所的な変形が抑制され、フロントサイドメンバ14の変形領域が広がる。すなわち、より広範囲でフロントサイドメンバ14を変形させることができる。この結果、車両の衝突時におけるエネルギ吸収性能を向上させることができる。
ここで、本発明に係る車両前部構造の効果を確認するため、前突模擬解析を実施した。解析対象のモデルとして、以下の表1に示された5種類のフロントサイドメンバのモデルを用意した。
Figure 2016037073
表1に示されるように、比較例1は、第1屈曲部14B及び第2屈曲部14Cにビードが設けられておらず、レーザ焼入れ部も設けられていない。次に、比較例2は、第1屈曲部14B及び第2屈曲部14BCに曲げ強度が一様となる凸ビードが設けられている。詳細には、図9に示されるように、フロントサイドメンバインナ16の上縦壁部16Cの車両幅方向中央部に3つの凸ビード60が突出されており、下縦壁部16Dの車両幅方向中央部にも3つの凸ビード62が突出されている。
凸ビード60及び凸ビード62は、平面視で車両幅方向に長い略長円状に形成されており、一例として40mmの長さで形成されている。また、凸ビード60及び凸ビード62は、屈曲内側14BIから屈曲外側14BOまで略同一の幅で形成されており、一例として10mm幅で形成されている。さらに、凸ビード60の上面は、フロントサイドメンバインナ16の上縦壁部16Cと略平行に形成されており、凸ビード62の上面は、下縦壁部16Dと略平行に形成されている。すなわち、比較例2では、凸ビード60及び凸ビード62によって屈曲内側14BIから屈曲外側14BOまで一様に補強されている。なお、凸ビード60及び凸ビード62の突出量は、上縦壁部16C及び下縦壁部16Dからそれぞれ10mmの突出量とされている。また、第2屈曲部14Cにも同様に凸ビード60及び凸ビード62が設けられているものを用いた。
続いて、比較例3は、ビードの替わりにレーザ焼入れ部が設けられている。ただし、第2実施形態に係るレーザ焼入れ部52、54、56、58とは異なり、屈曲内側14BIから屈曲外側14BOまでレーザ光の出力が一定で焼入れが行われたものである。すなわち、屈曲内側14BIから屈曲外側14BOまで同じ硬度となるように一様に強化されている。
これに対して、実施例1は、本発明の第1実施形態に係る車両前部構造を適用したものであり、図2(A)に示されるように、第1屈曲部14Bには凸ビード22及び凸ビード24が設けられている。また、図2(C)に示されるように、第2屈曲部14Cには凸ビード26及び凸ビード28が設けられている。
実施例2は、本発明の第2実施形態に係る車両前部構造を適用したものであり、図6(A)に示されるように、第1屈曲部14Bにはレーザ焼入れ部52及びレーザ焼入れ部54が設けられている。また、図6(B)に示されるように、第2屈曲部14Cにはレーザ焼入れ部56及びレーザ焼入れ部58が設けられている。なお、レーザ焼入れ部52及びレーザ焼入れ部54は、上述したように、屈曲内側14BIよりも屈曲外側14BOの方が曲げ強度が高くなるように形成されており、詳細には、屈曲外側14BOにおけるレーザ焼入れ部52及びレーザ焼入れ部54のビッカース硬さが450Hvとなり、屈曲内側14BIにおけるレーザ焼入れ部52及びレーザ焼入れ部54のビッカース硬さが一般部と同様の350Hvとなるように、屈曲外側14BOから屈曲内側14BIにかけて硬度を変化させている。これと同様に、レーザ焼入れ部56及びレーザ焼入れ部58は、屈曲外側14COのビッカース硬さが450Hvとなり、屈曲内側14CIのビッカース硬さが350Hvとなるように、屈曲外側14COから屈曲内側14CIにかけて硬度を変化させている。
以上説明した5種類のモデルに対して、フロントサイドメンバ14の前端部から衝突速度15km/hで衝突物重量400kgの衝突物が衝突した際の最大反力と最大ストロークを解析により算出した。解析結果は以下の表2の通りである。
Figure 2016037073
上記の表2によれば、最大反力については5種類のモデルで大差が見られなかった。このため、実施例1及び実施例2では、比較例1〜3と同程度の反力が作用することが確認された。また、最大ストロークについては、比較例1〜3よりも実施例1及び実施例2の方が小さい値となった。以上の結果により、本発明に係る車両前部構造では、最大反力を確保しつつ、エネルギ吸収性能を向上させることができることが確認された。
以上、本発明の実施形態に係る車両前部構造について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせてもよい。すなわち、図1において、第1屈曲部14Bに形成された3つの凸ビード22の間にレーザ光を照射してレーザ焼入れ部を形成してもよい。
10 車両前部
14 フロントサイドメンバ
14A 第1直線部
14B 第1屈曲部(屈曲部)
14BI 屈曲内側
14BO 屈曲外側
14C 第2屈曲部(屈曲部)
14CI 屈曲内側
14CO 屈曲外側
14D 第2直線部
22 凸ビード(補強部)
24 凸ビード(補強部)
26 凸ビード(補強部)
28 凸ビード(補強部)
52 レーザ焼入れ部(補強部)
54 レーザ焼入れ部(補強部)
56 レーザ焼入れ部(補強部)
58 レーザ焼入れ部(補強部)

Claims (1)

  1. 車両前部に設けられ、車両幅方向外側に車両前後方向に沿って延在された第1直線部と、該第1直線部よりも車両後方且つ車両幅方向内側で車両前後方向に沿って延在された第2直線部と、該第1直線部と該第2直線部とを連結する屈曲部とを備えたフロントサイドメンバと、
    前記屈曲部に形成され、屈曲内側よりも屈曲外側の方が曲げ剛性又は曲げ強度が高くなる補強部と、
    を有する車両前部構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107303920A (zh) * 2016-04-22 2017-10-31 本田技研工业株式会社 车身前部构造

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