JP2013060044A - 車両用骨格部材およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】質量アップを抑制しつつ高強度にする。
【解決手段】センターピラーインナパネル20では、インナ側壁22と底壁24との交差する領域において、それぞれ3箇所の曲げ稜線32、36、38が設けられており、曲げ稜線32、36、38がレーザ光Lによってレーザ焼入れされている。これにより、センターピラーインナパネル20は、曲げ稜線32、36、38のそれぞれの部位において、レーザ焼入れにより硬化されるため、センターピラーインナパネル20を高強度に形成できる。このため、アウタリインフォース42の曲げ強度を高くするために、アウタリインフォース42の断面積を大きくすることなく、センターピラー10を高強度に構成できる。以上により、質量アップを抑制しつつセンターピラー10を高強度にできる。
【選択図】図1

Description

本発明は、断面ハット形状に形成されたインナ部材を備えた車両用骨格部材及びその製造方法に関する。
下記特許文献1に記載の車両のセンターピラー構造では、アウタ部材とインナ部材との間に補強部材が設けられている。この補強部材は2つの山部とこの山部の間に設けられた谷部とで構成されており、山部と谷部とが第2壁部及び第3壁部によって連結されている。そして、第2壁部及び第3壁部は、補強部材の車両前後方向の両端部と対応する位置に対して交差するように延設されている。これにより、補強部材の断面係数が大きくなるため、センターピラー(車両用骨格部材)の曲げ強度が高くなる。
また、補強部材には、焼入れ領域が設定されており、この焼入れ領域において、補強部が高周波焼入れされている。これにより、センターピラー(車両用骨格部材)の曲げ強度が一層高くなる。
特開2004−314845号公報
しかしながら、この車両のセンターピラー構造では、補強部材の断面係数を大きくするために、補強部材の断面積が大きくなり、センターピラー(車両用骨格部材)の質量が重くなる。
また、補強部材の断面形状を上記のような形状にしない場合でも、他の補強部材をインナ部材に設けることで、センターピラーの曲げ強度を高くできるが、この場合でも、センターピラー(車両用骨格部材)の質量が重くなる。
本発明は、上記事実を考慮し、質量アップを抑制しつつ高強度にできる車両用骨格部材及びその製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の車両用骨格部材は、車両用骨格部材の一部を構成するアウタ部材と、前記車両用骨格部材の他の一部を構成すると共に、断面ハット形状に形成されかつ前記アウタ部材と接合されて閉断面を形成し、側壁と底壁との交差する領域にレーザ焼入れされた少なくとも2箇所の曲げ稜線を有するインナ部材と、を備えている。
請求項1に記載の車両用骨格部材では、車両用骨格部材の一部を構成するアウタ部材と車両用骨格部材の他の一部を構成する断面ハット形状に形成されたインナ部材とが接合されて閉断面が形成されている。
ここで、インナ部材は、側壁と底壁との交差する領域において、少なくとも2箇所の曲げ稜線を有しており、この曲げ稜線がレーザ焼入れされている。これにより、インナ部材は、曲げ稜線の部位において、レーザ焼入れによって硬化されるため、インナ部材を高強度に形成できる。このため、従来技術のような、インナ部材とアウタ部材との間に設けられた補強部材の断面係数を大きくするために、補強部材の断面積を大きくする必要がなくなる。
請求項2に記載の車両用骨格部材は、請求項1に記載の車両用骨格部材において、前記曲げ稜線の少なくとも1箇所が、レーザ焼入れする際に前記側壁で反射されたレーザ光の光路上に配置されている。
請求項2に記載の車両用骨格部材では、レーザ焼入れする際に側壁で反射されたレーザ光の光路上に、少なくとも1箇所の曲げ稜線が配置されている。このため、側壁で反射されたレーザ光を利用して、曲げ稜線を照射できる。これにより、例えば、インナ部材に対するレーザ光の照射角度及び照射幅を調整することで、レーザ光の照射幅を狭くした状態で全ての曲げ稜線を同時に照射できる。したがって、複数の曲げ稜線をレーザ焼入れする場合でも、高エネルギーのレーザ光を曲げ稜線に同時に照射できるため、曲げ稜線を効率よくレーザ焼入れできると共に、焼入れ時間を短くできる。
請求項3に記載の車両用骨格部材は、請求項2に記載の車両用骨格部材において、前記インナ部材には3箇所の前記曲げ稜線が設けられている。
請求項3に記載の車両用骨格部材では、インナ部材に3箇所の曲げ稜線が設けられているため、インナ部材の強度を大幅に高くできる。
請求項4に記載の車両用骨格部材は、請求項3に記載の車両用骨格部材において、前記底壁を構成すると共に、前記曲げ稜線間に設けられ、前記側壁で反射されたレーザ光に対して直交する方向に配置された直交壁部を備えている。
請求項4に記載の車両用骨格部材では、インナ部材の底壁には、曲げ稜線間において、直交壁部が設けられており、直交壁部は、側壁で反射されたレーザ光に対して直交する方向に配置されている。このため、側壁で反射されたレーザ光を、直交壁部及び直交壁部の両端に配置された曲げ稜線に対して垂直方向に照射できる。これにより、直交壁部の両端に配置された曲げ稜線を一層効率よく照射できる。
請求項5に記載の車両用骨格部材の製造方法は、アウタ部材と接合されて車両用骨格部材を構成すると共に断面ハット形状に形成されて側壁と底壁との交差する領域に少なくとも2箇所の曲げ稜線を有するインナ部材にレーザ光を照射し、前記曲げ稜線の少なくとも一箇所を前記側壁で反射されたレーザ光で照射して前記曲げ稜線を同時にレーザ焼入れする。
請求項5に記載の車両用骨格部材の製造方法では、車両用骨格部材を構成するインナ部材に、レーザ光を照射する。このインナ部材は、断面ハット形状に形成されると共に、側壁と底壁との交差する領域に少なくとも2箇所の曲げ稜線を有しており、この曲げ稜線がレーザ焼入れされている。これにより、インナ部材が、曲げ稜線の部位において、レーザ焼入れによって硬化されるため、インナ部材を高強度に形成できる。
ここで、曲げ稜線の少なくとも一箇所が、側壁で反射されたレーザ光で照射されて、曲げ稜線が同時にレーザ焼入れされる。このため、側壁で反射されたレーザ光を利用して、曲げ稜線を照射できる。これにより、例えば、インナ部材に対するレーザ光の照射角度及び照射幅を調整することで、レーザ光の照射幅を狭くした状態で全ての曲げ稜線を同時に照射できる。したがって、複数の曲げ稜線をレーザ焼入れする場合でも、高エネルギーのレーザ光を曲げ稜線に同時に照射できるため、曲げ稜線を効率よくレーザ焼入れできると共に、焼入れ時間を短くできる。
請求項6に記載の車両用骨格部材の製造方法は、請求項5に記載の車両用骨格部材の製造方法において、前記インナ部材は3箇所の前記曲げ稜線を有し、3箇所の前記曲げ稜線を同時にレーザ焼入れする。
請求項6に記載の車両用骨格部材の製造方法では、インナ部材は3箇所の曲げ稜線を有しており、この3箇所の曲げ稜線が同時にレーザ焼入れされるため、生産性を確保しつつ、インナ部材の強度を大幅に高くできる。
請求項7に記載の車両用骨格部材の製造方法は、請求項6に記載の車両用骨格部材の製造方法において、前記インナ部材は前記曲げ稜線間に設けられた直交壁部を有し、前記側壁によってレーザ光を前記直交壁部に対して直交する方向に反射させて、当該反射されたレーザ光で前記直交壁部を照射する。
請求項7に記載の車両用骨格部材の製造方法では、側壁で反射されたレーザ光が、直交壁部及び直交壁部の両端に配置された曲げ稜線に対して、垂直方向に照射する。これにより、直交壁部の両端に配置された曲げ稜線を一層効率よく照射できる。
請求項1に記載の車両用骨格部材によれば、質量アップを抑制しつつ高強度にできる。
請求項2に記載の車両用骨格部材によれば、曲げ稜線を効率よくレーザ焼入れできると共に、焼入れ時間を短くできる。
請求項3に記載の車両用骨格部材によれば、インナ部材の強度を大幅に高くできる。
請求項4に記載の車両用骨格部材によれば、直交壁部の両端に配置された曲げ稜線を一層効率よくレーザ焼入れできる。
請求項5に記載の車両用骨格部材の製造方法によれば、曲げ稜線を効率よくレーザ焼入れできると共に、焼入れ時間を短くできる。
請求項6に記載の車両用骨格部材の製造方法によれば、生産性を確保しつつ、インナ部材の強度を大幅に高くできる。
請求項7に記載の車両用骨格部材の製造方法によれば、直交壁部の両端に配置された曲げ稜線を一層効率よく照射できる。
本発明の実施の形態に係る車両用骨格部材としてのセンターピラーを示す横断面図である。 図1に示されるセンターピラーに用いられるセンターピラーインナパネルの一部を拡大した横断面図である。 比較例におけるセンターピラーを示す横断面図である。 本発明の実施の形態に係るセンターピラーに用いられるセンターピラーインナパネルの一部を拡大した横断面図である。 本発明の実施の形態に係るセンターピラーに用いられるセンターピラーインナパネルの一部を拡大した横断面図である。 本発明の実施の形態に係るセンターピラーに用いられるセンターピラーインナパネルの一部を拡大した横断面図である。
図1には、本発明の実施の形態に係る車両用骨格部材としてのセンターピラー10が上方から見た横断面図にて示されている。なお、図面では、車両前方向を矢印FRで示し、車幅方向外側を矢印OUTで示している。
これらの図に示すように、センターピラー10は、アウタ部材としてのサイドアウタパネル12と、インナ部材としてのセンターピラーインナパネル20と、アウタリインフォース42と、第2リインフォース46と、を有している。また、センターピラー10は、車両の側部を構成すると共に、略車両上下方向に沿って延設されており、センターピラー10の上端部が、車両のルーフを構成する図示しないルーフサイドレールに結合されている。
サイドアウタパネル12は、センターピラー10の車幅方向外側部分を構成している。このサイドアウタパネル12は、断面ハット形状に形成されて、車幅方向内側へ開口されている。サイドアウタパネル12の車幅方向外側部には、外壁14が設けられており、外壁14は、平面視において車両前後方向に沿って配置されている。外壁14の車両前後方向の端部には、一対のアウタ側壁16が設けられており、アウタ側壁16は、外壁14の車両前後方向の端部から車幅方向内側へ延設されている。一対のアウタ側壁16の車幅方向内側の端部には、それぞれアウタ側フランジ部18が設けられており、アウタ側フランジ部18は、アウタ側壁16の車幅方向内側の端部から互いに離間する方向へ車両前後方向に沿って延設されている。
センターピラーインナパネル20は、センターピラー10の車幅方向内側部分を構成している。このセンターピラーインナパネル20は、断面逆ハット形状に形成されて、車幅方向外側へ開口されている。センターピラーインナパネル20の開口部には、一対のインナ側フランジ部21が設けられており、インナ側フランジ部21はアウタ側フランジ部18と対向して配置されると共に、溶接によってアウタ側フランジ部18と結合されている。これにより、センターピラーインナパネル20とサイドアウタパネル12とで閉断面が形成されている。
センターピラーインナパネル20の車幅方向内側部には、底壁24が設けられており、底壁24は、平面視で車両前後方向に沿って配置されている。底壁24の車両前後方向の端部には、側壁としての一対のインナ側壁22が設けられている。インナ側壁22は、底壁24の車両前後方向の端部から車幅方向外側へ延設されて、インナ側フランジ部21と連結されている。
また、図2にも示すように、底壁24は、一対の第1底壁部26と一対の第2底壁部28と第3底壁部30とを有している。第1底壁部26は、底壁24の車両前後方向の端部を構成すると共に、平面視で車両前後方向に延設されて、インナ側壁22と連結されている。これにより、第1底壁部26とインナ側壁22との境界部分には、曲げ稜線32が設けられており、曲げ稜線32は、半径R(曲げR)の円孔状に形成されている。
第2底壁部28は、一対の第1底壁部26の間でかつ第1底壁部26に対して車幅方向外側に配置されると共に、平面視で車両前後方向に沿って形成されている。また、一対の第2底壁部28は、直交壁部としての一対の第1傾斜壁部34によって、それぞれ第1底壁部26と連結されており、第1傾斜壁部34は、車幅方向外側へ向かうに従い互いに接近する方向へ傾斜されている。これにより、第1底壁部26と第1傾斜壁部34との境界部分に曲げ稜線36が設けられており、第1傾斜壁部34と第2底壁部28との境界部分に曲げ稜線38が設けられている。したがって、センターピラーインナパネル20には、インナ側壁22と底壁24との交差する領域において、それぞれ3箇所の曲げ稜線32、36、38が形成されている。また、この曲げ稜線32、36、38の車幅方向内側部分は、後述する製造方法(レーザ焼入れ方法)によって、レーザ焼入れされている。
第3底壁部30は、底壁24の車両前後方向中間部を構成している。また、第3底壁部30は、一対の第2底壁部28の間でかつ第2底壁部28に対して車幅方向外側に配置されると共に、車両前後方向に沿って形成されている。この第3底壁部30は、第2傾斜壁部40によって第2底壁部28と連結されており、第2傾斜壁部40は、車幅方向外側へ向かうに従い互いに接近する方向へ傾斜されている。
アウタリインフォース42は、サイドアウタパネル12とセンターピラーインナパネル20との間に設けられている。このアウタリインフォース42は、断面ハット形状に形成されて、車幅方向内側へ開口されている。アウタリインフォース42の開口部には、一対のリインフォース側フランジ部44が設けられており、リインフォース側フランジ部44は、アウタ側フランジ部18とインナ側フランジ部21との間に配置されて結合されている。
第2リインフォース46は、アウタリインフォース42の車幅方向内側に設けられている。第2リインフォース46は、断面略逆U字形状に形成されて、車幅方向内側に開口されている。また、第2リインフォース46は、アウタリインフォース42に接合されており、これにより、アウタリインフォース42と第2リインフォース46とによって、サイドアウタパネル12が補強されている。
次に、センターピラーインナパネル20の製造方法(センターピラーインナパネル20の曲げ稜線32、36、38をレーザ焼入れする方法)を説明しつつ、本実施の形態の作用及び効果について説明する。なお、ここでは、センターピラーインナパネル20の車両後方の曲げ稜線32、36、38をレーザ焼入れする方法について説明する。
図2に示すように、センターピラーインナパネル20の曲げ稜線32、36、38をレーザ焼入れする際には、センターピラーインナパネル20の開口部側(車幅方向外側)から曲げ稜線32へ向けてレーザ光Lを照射する(図2にて点線で示される矢印参照)。この際には、円弧状に形成された曲げ稜線32及びインナ側壁22の曲げ稜線32に隣接する部分を照射するようにレーザ光Lを照射する。
また、インナ側壁22の曲げ稜線32に隣接する部分によって反射されたレーザ光Lが、第1傾斜壁部34に対して直交する方向に沿って向かうように、かつ曲げ稜線36及び曲げ稜線38に到達するように、センターピラーインナパネル20に対するレーザ光Lの照射角度A及び照射幅Wが設定(調整)されている。
これにより、センターピラーインナパネル20に向けてレーザ光Lを照射すると、レーザ光Lにおけるレーザ光L1とレーザ光L2との間のレーザ光Lが曲げ稜線32を直接照射する。このため、このレーザ光Lによって曲げ稜線32がレーザ焼入れされる。また、レーザ光Lにおけるレーザ光L2とレーザ光L3との間のレーザ光Lは、インナ側壁22によって反射されて、曲げ稜線36、第1傾斜壁部34、及び曲げ稜線38を照射する。このため、このレーザ光Lの反射を利用して、曲げ稜線36、第1傾斜壁部34、及び曲げ稜線38がレーザ焼入れされる。このように、本実施の形態の製造方法(レーザ焼入れ方法)では、一度のレーザ光Lの照射で、曲げ稜線32、36、38が同時にレーザ焼入れされる。
ここで、センターピラーインナパネル20は、インナ側壁22と底壁24との交差する領域において、それぞれ3箇所の曲げ稜線32、36、38を有しており、曲げ稜線32、36、38がレーザ光Lによってレーザ焼入れされている。
これにより、センターピラーインナパネル20は、曲げ稜線32、36、38の部位において、レーザ焼入れにより硬化されるため、センターピラーインナパネル20を高強度に形成できる。このため、従来技術のように、アウタリインフォース42の曲げ強度を高くするために、アウタリインフォース42の断面積を大きくすることなく、センターピラー10を高強度に構成できる。
また、センターピラー10の上端部は車両のルーフと結合されているため、例えば、ルーフクラッシュテストでは、センターピラー10の上端部からセンターピラー10の長手方向に沿った荷重が入力されて、センターピラーインナパネル20を圧縮させる方向の曲げモーメントがセンターピラー10に作用する。この際においても、入力された荷重に対するセンターピラー10の耐変形荷重を高くでき、例えば、図3に示す比較例のセンターピラー100と同等の耐変形荷重を有する。ここで、比較例のセンターピラー100は、本実施の形態のセンターピラー10と略同様に構成されているが、以下の点で異なる。センターピラー100では、底壁24とインナ側壁22との交差する領域に曲げ稜線32のみが形成されている。また、センターピラー100では、センターピラーインナパネル20に作用する圧縮方向の曲げモーメントに対して耐変形荷重を高くするために、断面略U字形状の第1補強部材102と断面略逆U字形状の第2補強部材104とがセンターピラーインナパネル20の底壁24に溶接によって接合されている。
このように、本実施の形態におけるセンターピラー10では、センターピラー100のような第1補強部材102及び第2補強部材104を設けることなく、センターピラー10の耐変形荷重を確保できる。
以上により、質量アップを抑制しつつセンターピラー10を高強度にできる。
しかも、センターピラーインナパネル20では、3箇所の曲げ稜線32、36、38がレーザ焼入れされているため、センターピラーインナパネル20の強度を大幅に高くでき、ひいてはセンターピラー10の強度を大幅に高くできる。
また、上述のように、センターピラーインナパネル20の耐変形荷重を高くするための第1補強部材102及び第2補強部材104を設ける必要がないため、センターピラーインナパネル20に第1補強部材102及び第2補強部材104を設ける場合に比して、センターピラーインナパネル20の製造工数の削減できる。
さらに、センターピラー10では、曲げ稜線32、36、38をレーザ焼入れする際にインナ側壁22で反射されたレーザ光Lの光路上に、曲げ稜線36及び曲げ稜線38が配置されている。このため、インナ側壁22で反射したレーザ光Lを利用して曲げ稜線36及び曲げ稜線38を照射できる。これにより、センターピラーインナパネル20に対するレーザ光Lの照射角度A及び照射幅Wを調整することで、レーザ光Lの照射幅Wを狭くした状態で曲げ稜線32、36、38を照射できる。このため、複数の曲げ稜線32、36、38をレーザ焼入れする場合でも、高エネルギーのレーザ光Lを曲げ稜線32、36、38に同時に照射できるため、曲げ稜線32、36、38を効率よくレーザ焼入れできると共に、焼入れ時間を短くできる。
また、センターピラー10では、センターピラーインナパネル20の第1傾斜壁部34が、曲げ稜線36と曲げ稜線38との間に設けられると共に、インナ側壁22で反射されたレーザ光Lに対して直交する方向に配置されている。このため、インナ側壁22で反射されたレーザ光Lが、第1傾斜壁部34、曲げ稜線36、及び曲げ稜線38に対して、垂直方向に照射する。これにより、曲げ稜線36及び曲げ稜線38を一層効率よく照射できるため、曲げ稜線36及び曲げ稜線38を一層効率よくレーザ焼入れできる。しかもこの際には、曲げ稜線36と曲げ稜線38との間に配置された第1傾斜壁部34も同時にレーザ焼入れできるため、センターピラーインナパネル20の強度を一層高くできる。
なお、本実施の形態では、インナ側壁22と底壁24との交差する領域において、それぞれ3箇所の曲げ稜線32、36、38が設けられているが、インナ側壁22と底壁24との交差する領域には、少なくとも2箇所の曲げ稜線が設けられていればよい。例えば、図4に示すように、2箇所の曲げ稜線32及び曲げ稜線36を設ける場合には、第1傾斜壁部34及び第2底壁部28を省略して、第1底壁部26とインナ側壁22とを第3傾斜壁部50で連結する。なお、第3傾斜壁部50は、車両前方へ向かうに従い車幅方向内側へ傾斜されている。また、この場合においても、センターピラーインナパネル20に対するレーザ光Lの照射角度A及び照射幅Wを調整することで、インナ側壁22で反射されたレーザ光Lの光路上に、曲げ稜線36を配置できる。
また、図5に示すように、インナ側壁22と底壁24との交差する領域に4箇所の曲げ稜線を設ける場合には、第1傾斜壁部34と第2底壁部28とを第4傾斜壁部52によって連結して、第1傾斜壁部34と第4傾斜壁部52との境界部分を曲げ稜線54として、第4傾斜壁部52と第2底壁部28との境界部分を曲げ稜線38とする。なお、この場合には、第1傾斜壁部34は車両前方へ向かうに従い車幅方向内側へ傾斜されており、全ての曲げ稜線32、36、38、54を直接照射できるようにレーザ光Lの照射幅Wが設定される。
さらに、本実施の形態では、第2底壁部28が第1底壁部26に対して車幅方向内側に配置されて、3箇所の曲げ稜線32、36、38が設けられている。これに替えて、図6に示すように、第2底壁部28が第1底壁部26に対して車幅方向内側に配置されて、3箇所の曲げ稜線32、36、38を設けてもよい。なお、この場合には、第1傾斜壁部34は車両前方へ向かうに従い車幅方向内側へ傾斜されており、全ての曲げ稜線32、36、38を直接照射できるようにレーザ光Lの照射幅Wが設定される。
また、本実施の形態では、曲げ稜線32は半径Rの円弧状に形成されているが、この半径Rを極力小さく設定してもよい(所謂、曲げRを小さくして形成してもよい)。これにより、レーザ光Lの照射幅Wをさらに狭くできるため、一層高エネルギーのレーザ光Lで曲げ稜線32、36、38を照射できる。
さらに、本実施の形態では、サイドアウタパネル12が、断面ハット形状に形成されて、車幅方向内側へ開口されている。これに替えて、サイドアウタパネル12を平面状に形成して、センターピラーインナパネル20とサイドアウタパネル12とで閉断面を形成してもよい。
また、本実施の形態では、センターピラー10を本発明の車両用骨格部材としているが、アウタ部材とインナ部材とで閉断面を形成する他の車両の骨格部材を本発明の車両用骨格部材としてもよい。例えば、車両の前部において車両前後方向に延設されるフロントサイドメンバや、車両のフロアにおいて車幅方向に延設されるフロアクロスメンバや、車両のルーフにおいて車幅方向に延設されるルーフクロスメンバなどを本発明の車両用骨格部材としてもよい。
10 センターピラー(車両用骨格部材)
12 サイドアウタパネル(アウタ部材)
20 センターピラーインナパネル(インナ部材)
32 曲げ稜線
34 第1傾斜壁部(直交壁部)
36 曲げ稜線
38 曲げ稜線
L レーザ光

Claims (7)

  1. 車両用骨格部材の一部を構成するアウタ部材と、
    前記車両用骨格部材の他の一部を構成すると共に、断面ハット形状に形成されかつ前記アウタ部材と接合されて閉断面を形成し、側壁と底壁との交差する領域にレーザ焼入れされた少なくとも2箇所の曲げ稜線を有するインナ部材と、
    を備えた車両用骨格部材。
  2. 前記曲げ稜線の少なくとも1箇所が、レーザ焼入れする際に前記側壁で反射されたレーザ光の光路上に配置された請求項1に記載の車両用骨格部材。
  3. 前記インナ部材には3箇所の前記曲げ稜線が設けられた請求項2に記載の車両用骨格部材。
  4. 前記底壁を構成すると共に、前記曲げ稜線間に設けられ、前記側壁で反射されたレーザ光に対して直交する方向に配置された直交壁部を備えた請求項3に記載の車両用骨格部材。
  5. アウタ部材と接合されて車両用骨格部材を構成すると共に断面ハット形状に形成されて側壁と底壁との交差する領域に少なくとも2箇所の曲げ稜線を有するインナ部材にレーザ光を照射し、前記曲げ稜線の少なくとも一箇所を前記側壁で反射されたレーザ光で照射して前記曲げ稜線を同時にレーザ焼入れする車両用骨格部材の製造方法。
  6. 前記インナ部材は3箇所の前記曲げ稜線を有し、
    3箇所の前記曲げ稜線を同時にレーザ焼入れする請求項5に記載の車両用骨格部材の製造方法。
  7. 前記インナ部材は前記曲げ稜線間に設けられた直交壁部を有し、
    前記側壁によってレーザ光を前記直交壁部に対して直交する方向に反射させて、当該反射されたレーザ光で前記直交壁部を照射する請求項6に記載の車両用骨格部材の製造方法。
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