[第1実施形態]
以下、遊技機の一種であるスロットマシンの一実施形態を説明する。本実施形態のスロットマシンは、遊技店等において遊技の提供に供される所謂パチスロとも称される回胴式遊技機である。
図1に示すように、スロットマシン10は、前面に開口部を有する直方体状の本体キャビネット11と、本体キャビネット11の一側縁部に対して回動可能に軸支された前面扉12とを備えている。前面扉12には、遊技演出としての表示演出を行う演出表示装置14が配設されている。演出表示装置14は、例えば液晶型のディスプレイである。また、前面扉12には、遊技演出としての発光演出を行う装飾ランプSR、及び遊技演出としての音声演出を行うスピーカSPが配設されている。
スロットマシン10は、本体キャビネット11内に収容されたドラムユニット13を有する。ドラムユニット13は、それぞれ回胴とも称される第1リール13a、第2リール13b、及び第3リール13cを有する。各リール13a〜13cは、外周面に沿って複数の識別図柄(以下、単に「図柄」と示す)が配置されている。スロットマシン10の機内部において、第1リール13a、第2リール13b、及び第3リール13cは、この順で遊技者から見て左から右へ並ぶように配置されている。
各リール13a〜13cに配置された図柄には、ベルを模したベル図柄、REPLAYの文字を模したリプレイ図柄、スイカを模したスイカ図柄、チェリーを模したチェリー図柄がある。また、各リール13a〜13cに配置された図柄には、赤色の7の文字を模した赤セブン図柄、白色の7の文字を模した白セブン図柄がある。
また、ドラムユニット13は、第1リール13aを回転及び停止させるステッピングモータと、第2リール13bを回転及び停止させるステッピングモータと、第3リール13cを回転及び停止させるステッピングモータとを有する。各リール13a〜13cは、各々に対応して設けられたステッピングモータにより独立して縦方向に回転、回動、及び停止を可能に構成されている。また、各リール13a〜13cには、回転位置を各別に検出するリールセンサSE1,SE2,SE3(図4に示す)がそれぞれ設けられている。
そして、前面扉12には、スロットマシン10の機内部に配設されたドラムユニット13を遊技者から視認可能とする表示窓部16が設けられている。表示窓部16は、各リールにおいて連続する3つの図柄を視認可能な大きさで形成されている。このため、表示窓部16には、各リール13a〜13cが停止すると、複数の図柄のうち、連続する3つの図柄がそれぞれ上段表示位置、中段表示位置、及び下段表示位置に停止表示される。スロットマシン10では、各リール13a〜13cが回転されることにより、表示窓部16において複数の図柄が複数列にわたって、上方から下方に向かって縦方向に変動表示(スクロール表示)され、遊技としての変動ゲームが行われる。本実施形態では、各リール13a〜13cがそれぞれ図柄の変動及び導出を可能な結果表示部となり、ドラムユニット13及び表示窓部16によって表示手段が構成されている。
表示窓部16には、停止表示される図柄の組合せが入賞と判定され得る有効ラインL1,L2が設定されている。以下の説明において「入賞」とは、有効ラインL1,L2上に停止表示された図柄の組合せが後述する賞を定めた図柄の組合せとなることをいう。有効ラインL1は、第1リール13aの上段表示位置と、第2リール13bの中段表示位置と、第3リール13cの下段表示位置とから構成されている。有効ラインL2は、第1リール13aの下段表示位置と、第2リール13bの中段表示位置と、第3リール13cの上段表示位置とから構成されている。スロットマシン10では、有効ラインL1,L2上に停止表示された図柄の組合せが賞を付与する図柄の組合せ態様である場合、該図柄の組合せに対応付けられた賞が付与される。
その一方で、表示窓部16には、停止表示される図柄の組合せが入賞と判定され得ない無効ラインL3が設定されている。無効ラインL3は、第1リール13aの中段表示位置と、第2リール13bの中段表示位置と、第3リール13cの中段表示位置とから構成されている。スロットマシン10では、無効ラインL3上に停止表示された図柄の組合せが賞を付与する図柄の組合せ態様と同一態様である場合であっても、該図柄の組合せに対応付けられた賞が付与されない。
また、前面扉12には、変動ゲームに関わる各種の情報を報知する各種情報表示部17が配設されている。各種情報表示部17には、投入可能表示用ランプ、再遊技表示用ランプ、ウェイト表示用ランプ、状態ランプ、賭数表示部、貯留枚数表示部、賞枚数表示部、及びゲーム情報表示部が設けられている。
また、前面扉12には、メダル投入口18が配設されている。メダル投入口18の奥方には、メダルの通過を検知するメダルセンサSE4(図4に示す)が配設されている。また、前面扉12の前面において、中央パネル15の左下方には、遊技者からみて左から順にBETボタン19と、MAXBETボタン20とが配設されている。BETボタン19は、スロットマシン10の機内部に記憶されているクレジットから1枚のメダル分をベットするときに操作するボタンである。また、MAXBETボタン20は、スロットマシン10の機内部に記憶されているクレジットから、最大ベット数までのメダル分をベットするときに操作するボタンである。
また、前面扉12には、精算スイッチ21が配設されている。精算スイッチ21は、ベットされたメダル、又は機内部に記憶されているクレジットを払い戻すときに操作するスイッチである。前面扉12には、開始レバー22が配設されている。開始レバー22は、各リール13a〜13cにおける図柄の変動を開始させる契機となる開始操作を可能である。したがって、開始レバー22は、開始操作手段として機能する。
前面扉12には、第1停止ボタン23a、第2停止ボタン23b、及び第3停止ボタン23cが配設されている。各停止ボタン23a〜23cは、各リール13a〜13cと各別に対応付けられているとともに、対応付けられたリールにおいて図柄を導出表示させる契機となる導出操作としての停止操作をそれぞれ可能である。したがって、各停止ボタン23a〜23cは、導出操作手段として機能する。
また、前面扉12の前面における下部中央には、メダル排出口24が形成されている。また、前面扉12の前面における下部には、メダル排出口24から排出されたメダルを受ける受皿25が配設されている。
また、図1に破線で示すように、スロットマシン10の機内部において、ドラムユニット13の下方には、投入されたメダルを貯留するためのホッパー26が配置されている。ホッパー26は、有効ラインL1,L2上に停止表示された図柄の組合せが所定の図柄の組合せとなったことを条件として、貯留されているメダルをメダル排出口24から払い出す。スロットマシン10の機内部には、メダル投入口18とホッパー26とを繋ぐメダルセレクター27が配設されている。
そして、図2に示すように、本実施形態のスロットマシン10では、入賞を条件として遊技者に賞を付与する図柄の組合せ(所謂、役)として、複数種類の図柄の組合せが設定されている。複数種類の図柄の組合せは、賞としてボーナス遊技の付与を定めた図柄の組合せ(ボーナス役)と、賞としてメダルの払出しを定めた図柄の組合せ(払出し役、小役)と、賞として再遊技の付与を定めた図柄の組合せ(リプレイ役、再遊技役)がある。以下の説明では、図柄の組合せを単に「停止目」と示す場合がある。
賞としてメダルの払出しを定めた図柄の組合せ(払出し停止目)には、スイカの図柄の組合せ(スイカ役)、スイカこぼしの図柄の組合せ(スイカこぼし役)、チェリーの図柄の組合せ(チェリー役)、チェリーこぼしの図柄の組合せ(チェリーこぼし役)、ベルの図柄の組合せ(ベル役)、及びベルこぼしの図柄の組合せ(ベルこぼし役)がある。
スイカの図柄の組合せ(スイカ停止目)には、賞として所定枚数(本実施形態では6枚)のメダルの払出しが定められている。スイカ停止目は、例えば[スイカ・スイカ・スイカ]の図柄の組合せである。スイカこぼしの図柄の組合せ(スイカこぼし停止目)には、賞として所定枚数(本実施形態では1枚)のメダルの払出しが定められている。
また、チェリーの図柄の組合せ(チェリー停止目)には、賞として所定枚数(本実施形態では1枚)のメダルの払出しが定められている。チェリー停止目は、例えば[チェリー・ANY・ANY]の図柄の組合せである。チェリーこぼしの図柄の組合せ(チェリーこぼし停止目)には、賞として所定枚数(本実施形態では1枚)のメダルの払出しが定められている。
また、ベルの図柄の組合せ(ベル停止目)には、賞として所定枚数(本実施形態では10枚)のメダルの払出しが定められている。ベル停止目は、例えば[ベル・ベル・ベル]の図柄の組合せである。ベルこぼしの図柄の組合せ(ベルこぼし停止目)には、賞として所定枚数(本実施形態では2枚)のメダルの払出しが定められている。
賞として再遊技の付与を定めた図柄の組合せ(リプレイ停止目)には、通常リプレイの図柄の組合せ(通常リプレイ役)、昇格リプレイの図柄の組合せ(昇格リプレイ役)、特殊リプレイの図柄の組合せ(特殊リプレイ役)がある。スロットマシン10では、通常リプレイの図柄の組合せ(通常リプレイ停止目)、昇格リプレイの図柄の組合せ(昇格リプレイ停止目)、特殊リプレイの図柄の組合せ(特殊リプレイ停止目)が入賞した場合、何れの場合であっても再遊技が付与される。再遊技(リプレイ)は、遊技者がメダルをベットすることなく機内部で自動的にベット数が設定されることで次の変動ゲームを行うことである。再遊技では、遊技者がメダルを消費することなく変動ゲームを行うことができる一方で、メダルの払出しが行われない。
通常リプレイ停止目は、例えば[リプレイ・リプレイ・リプレイ]の図柄の組合せである。昇格リプレイ停止目は、例えば[ベル・リプレイ・リプレイ]の図柄の組合せである。特殊リプレイ停止目は、例えば[リプレイ・白セブン・ベル]や[チェリー・白セブン・リプレイ]の図柄の組合せである。なお、本実施形態のスロットマシン10では、特殊リプレイ停止目が有効ラインL1,L2上に停止表示される場合、無効ラインL3上に[白セブン・白セブン・白セブン]が停止表示される。
また、スロットマシン10では、賞としてボーナス遊技の付与を定めた図柄の組合せ(ボーナス停止目)に入賞した場合、ボーナス遊技が付与される。ボーナス停止目は、例えば[リプレイ・赤セブン・ベル]などである。なお、本実施形態のスロットマシン10では、ボーナス停止目が有効ラインL1,L2上に停止表示される場合、無効ラインL3上に[赤セブン・赤セブン・赤セブン]が停止表示される。ボーナス遊技は、メダルの払出し枚数が所定枚数を超える変動ゲームの終了に伴って終了される。
なお、本実施形態のスロットマシン10において、ボーナス停止目、払出し停止目、及びリプレイ停止目を除いた図柄の組合せ(停止目)は、有効ラインL1,L2上に停止表示されても賞が付与されないはずれの図柄の組合せ(はずれ停止目)である。
また、スロットマシン10には、開始操作を契機とした内部抽選におけるリプレイ停止目の決定確率(当選確率)を高確率へ変動させて、一般遊技を制御するRT機能(再遊技役確率変動機能)が搭載されている。RT機能が作動している遊技状態(以下、RT状態と示す)では、RT機能が作動していない遊技状態(以下、非RT状態と示す)と比較して、リプレイ停止目の決定確率が向上されることから、メダルの消費が抑制される。したがって、RT状態は、非RT状態と比較して遊技者にとって有利な遊技状態となり得る。
図3に示すように、スロットマシン10では、非RT状態の一般遊技において昇格リプレイ停止目に入賞すると、RT状態に移行される。スロットマシン10では、RT状態の一般遊技においてベルこぼし停止目に入賞すると、非RT状態に移行される。
また、本実施形態のスロットマシン10は、該スロットマシン10における遊技状態に応じて複数種類の演出モード(演出状態)のうち何れかの演出モードを実行可能に構成されている。
複数種類の演出モードには、第1演出モードM1及び第2演出モードM2がある。各演出モードM1,M2では、滞在中である演出モードを遊技者に報知するモード報知情報として、例えば演出モード毎に異ならせた背景画像やキャラクタ画像が演出表示装置14に表示される。このため、スロットマシン10では、演出表示装置14の表示内容をもとに、遊技者がスロットマシン10の演出モードを認識し得る。
第1演出モードM1は、非RT状態の一般遊技において主に滞在する演出モードである。第1演出モードM1は、変動ゲームにおいて、推奨される停止ボタン23a〜23cの押し順(操作態様)を遊技者にナビゲートする押し順ナビ演出が行われない演出モードである。本実施形態の押し順ナビ演出は、停止ボタン23a〜23cのうち最初に停止操作を行うことが推奨される停止ボタンを報知する押し順報知情報として、該停止ボタンを模した画像などを演出表示装置14に表示する態様により実行される。
第2演出モードM2は、RT状態の一般遊技において主に滞在する演出モードである。第2演出モードM2は、変動ゲームにおいて、押し順ナビ演出が行われる演出モードである(所謂、アシストタイム)。
スロットマシン10では、第1演出モードM1に滞在している場合であって、第2演出モードM2へ移行させるか否かのモード移行抽選に当選すると、第2演出モードM2へ移行される。このモード移行抽選の詳細については後述する。
スロットマシン10では、第2演出モードM2に滞在している場合であって、該第2演出モードM2に滞在可能な滞在ゲーム数の変動ゲームが終了すると、第1演出モードM1へ移行される。なお、本実施形態のスロットマシン10において、滞在ゲーム数は、所定条件の成立を契機として増加される場合がある。以下の説明では、滞在ゲーム数を増加させることを「滞在ゲーム数を上乗せする」と示すとともに、上乗せするゲーム数を「上乗せゲーム数」と示す場合がある。
本実施形態のスロットマシン10は、第2演出モードM2に滞在している場合であって、特殊リプレイ停止目に入賞すると、その次の変動ゲームが開始してから終了する迄の期間のうち一部の期間である演出期間において、特別演出を実行可能である。本実施形態における特別演出としては、リール13a〜13cのうち少なくとも1つのリールに演出上の動作をさせるリール演出(回胴演出)を含んで構成される。ここで、本明細書における「演出上の動作」には、リール13a〜13cを回転又は回動させること、回転中または回動中のリール13a〜13cを停止させること、及び開始レバー22や停止ボタン23a〜23cなどの操作がされてもリール13a〜13cを回転、回動、及び停止させないことを含むものとする。以下の説明では、上記演出期間を「フリーズ期間」と示すとともに、特別演出を「フリーズ演出」と示し、さらに、フリーズ演出が実行されている遊技状態を「フリーズ状態」と示す場合がある。本実施形態のスロットマシン10において、フリーズ期間は、有効ラインL1,L2上に特殊リプレイ停止目が停止表示された次の変動ゲームが開始されてから、その変動ゲームにおいて開始操作が受付可能となる迄の期間に設定されている。
本実施形態のフリーズ演出は、リール13a〜13cの演出上の動作を伴う単位演出をフリーズ期間中に所定回数にわたって行う演出である。本実施形態において、フリーズ演出を構成する単位演出は、開始レバー22の操作を契機にリール13a〜13cの回転を開始させてから、該開始レバー22の操作から所定時間の経過を契機として有効ラインL1,L2上に所定の図柄の組合せを停止表示させる迄を1回として行われる擬似的な変動ゲーム(以下、擬似変動ゲームと示す)である。即ち、本実施形態のフリーズ演出では、フリーズ期間中、各リール13a〜13cにおいて演出上の回転及び停止が繰り返し行われることで、1回の変動ゲーム中に恰も複数回の変動ゲームが行われたかのように遊技者に認識させ得るようになっている。
各擬似変動ゲームでは、有効ラインL1,L2の何れか1つの有効ライン上に特定の図柄の組合せが停止表示される場合(以下、特別停止目と示す)。特定の図柄の組合せは、例えば[赤セブン・赤セブン・赤セブン]、[白セブン・白セブン・白セブン]の図柄の組合せである。
そして、本実施形態のスロットマシン10では、有効ラインL1,L2上に特別停止目が停止表示される擬似変動ゲームが行われる場合、内部的に記憶されている第2演出モードM2への滞在ゲーム数が増加され得る。なお、フリーズ演出では、擬似変動ゲームにおいて特別停止目が停止表示されるものの、滞在ゲーム数の増加は、特別停止目の停止表示を条件とすることなく行われるものであり、上述した賞とは異なる特典として把握できる。この滞在ゲーム数を増加させる制御については、後に詳しく説明する。
また、本実施形態のフリーズ演出は、上記リール演出と関連させた表示演出を含んで構成されている。詳しく説明すると、フリーズ演出を構成する表示演出には、フリーズ演出の開始を遊技者に報知する開始演出と、開始レバー22を操作するように遊技者を誘導する操作誘導演出と、特典の付与を遊技者に報知する特典報知演出と、フリーズ演出の終了を遊技者に報知する終了演出とを含む。特典報知演出は、特典として第2演出モードM2の滞在ゲーム数が増加したことを報知する。
例えば、開始演出は、フリーズ演出の開始を遊技者に報知する文字列(「フリーズ演出開始」など)を模した画像を演出表示装置14に表示する態様により行われる。また、例えば、操作誘導演出は、開始レバー22を操作するように遊技者を誘導する文字列(「開始レバーを叩け!」など)を模した画像を演出表示装置14に表示する態様により行われる。また、例えば、特典報知演出は、特典として第2演出モードM2の滞在ゲーム数が増加したことを報知する文字列(例えば「XX回ゲット」など)を模した画像を演出表示装置14に表示する態様により行われる。また、例えば、終了演出は、フリーズ演出の終了を遊技者に報知する文字列(「フリーズ演出終了」など)を模した画像を演出表示装置14に表示する態様により行われる。なお、フリーズ演出を実行するための制御については、後に詳しく説明する。
次に、スロットマシン10の電気的構成について説明する。
図4に示すように、スロットマシン10の機内部には、遊技の進行に関する各種の処理を行うとともに、該処理の結果に応じて制御信号(制御コマンド)を出力する主基板40が配設されている。また、スロットマシン10の機内部には、主基板40から入力する各種の制御信号に基づいて、演出の実行に関する各種の処理を行う副基板41が配設されている。副基板41は、演出表示装置14による表示演出、装飾ランプSRによる発光演出、及びスピーカSPによる音声演出の実行を制御する。
まず、主基板40について詳しく説明する。
制御手段としての主基板40は、各種の処理を所定の手順で実行する主制御用CPU40aと、主制御用CPU40aの制御プログラムを格納する主制御用ROM40bと、必要なデータの書き込み及び読み出しを可能な主制御用RAM40cとを備えている。主制御用CPU40aには、リールセンサSE1〜SE3、メダルセンサSE4が接続されている。主制御用CPU40aには、各種情報表示部17が接続されている。主制御用CPU40aには、BETボタン19と、MAXBETボタン20と、精算スイッチ21と、開始レバー22と、各停止ボタン23a〜23cと、ホッパー26とが接続されている。
主制御用CPU40aは、メダルセンサSE4がメダルを検知したときに出力するメダル検知信号を入力可能である。また、主制御用CPU40aはBETボタン19、MAXBETボタン20、精算スイッチ21、開始レバー22及び停止ボタン23a〜23cが操作されたときに出力する各種の操作信号を入力可能である。
また、主制御用CPU40aには、ドラムユニット13が接続されている。詳しく説明すると、主制御用CPU40aには、第1リール13aを駆動するステッピングモータ、第2リール13bを駆動するステッピングモータ、及び第3リール13cを駆動するステッピングモータが接続されている(図示しない)。主制御用CPU40aは、各ステッピングモータに対して、所定周期毎に駆動信号(パルス)を出力することにより励磁状態を切り替えて駆動させ、各リール13a〜13cを各別に回転、回動及び停止させる。
そして、主制御用CPU40aは、第1リール13aの回転位置に応じてリールセンサSE1が出力する第1位置信号を入力可能である。主制御用CPU40aは、第2リール13bの回転位置に応じてリールセンサSE2が出力する第2位置信号を入力可能である。主制御用CPU40aは、第3リール13cの回転位置に応じてリールセンサSE3が出力する第3位置信号を入力可能である。
また、主制御用CPU40aは、各種の抽選に用いる乱数の値を所定の制御周期毎に更新する乱数生成処理を実行する。乱数生成処理で生成される乱数には、変動ゲームにおいて有効ラインL1,L2上に停止表示可能な図柄の組合せ(役)を特定可能な当選情報(例えば当選番号など)を決定するのに用いられる当選情報決定用乱数がある。
ここで、図5を参照して、本実施形態のスロットマシン10に設定されている当選情報について説明する。本実施形態のスロットマシン10には、当選情報t11,t21,t31〜t33,t41〜t44を含む複数種類の当選情報が設定されている。各当選情報には、変動ゲームにおいて有効ラインL1,L2上に停止表示可能な図柄の組合せが1つ、又は複数対応付けられている。即ち、当選情報には、1つの役(所謂、条件装置)が対応付けられているか、又は複数の役を組み合せた役組合せ(所謂、条件装置組合せ)が対応付けられている。したがって、スロットマシン10では、1つの図柄の組合せを特定可能な当選情報が決定された場合には、1つの役に単独当選したことを意味する。その一方で、複数の図柄の組合せを特定可能な当選情報が決定された場合には、複数の役に重複当選したことを意味する。
当選情報t11には、チェリー停止目とチェリーこぼし停止目とが対応付けられている。また、当選情報t21には、スイカ停止目とスイカこぼし停止目とが対応付けられている。当選情報t31には、停止ボタン23a〜23cの押し順に関係なく有効ラインL1,L2上にベル停止目を停止表示させることを定めた押し順不問のベル停止目が対応付けられている。
当選情報t32には、第1停止ボタン23aが最初に操作される押し順(以下、第1押し順という)で停止ボタン23a〜23cが操作されたことを条件として、有効ラインL1,L2上にベルこぼし停止目を停止表示させることを定めた第1押し順のベルこぼし停止目が対応付けられている。当選情報t32には、第2停止ボタン23bが最初に操作される押し順(以下、第2押し順という)で停止ボタン23a〜23cが操作されたことを条件として、有効ラインL1,L2上にベル停止目を停止表示させることを定めた第2押し順のベル停止目が対応付けられている。当選情報t32には、第3停止ボタン23cが最初に操作される押し順(以下、第3押し順という)で停止ボタン23a〜23cが操作されたことを条件として、有効ラインL1,L2上にベルこぼし停止目を停止表示させることを定めた第3押し順のベルこぼし停止目が対応付けられている。
また、当選情報t33には、第1押し順のベルこぼし停止目が対応付けられている。当選情報t33には、第2押し順で停止ボタン23a〜23cが操作されたことを条件として、有効ラインL1,L2上にベルこぼし停止目を停止表示させることを定めた第2押し順のベルこぼし停止目が対応付けられている。当選情報t33には、第3押し順で停止ボタン23a〜23cが操作されたことを条件として、有効ラインL1,L2上にベル停止目を停止表示させることを定めた第3押し順のベル停止目が対応付けられている。
また、当選情報t41には、停止ボタン23a〜23cの押し順に関係なく有効ラインL1,L2上に通常リプレイ停止目を停止表示させることを定めた押し順不問の通常リプレイ停止目が対応付けられている。当選情報t42には、第1押し順で停止ボタン23a〜23cが操作されたことを条件として、有効ラインL1,L2上に通常リプレイ停止目を停止表示させることを定めた第1押し順の通常リプレイ停止目が対応付けられている。当選情報t42には、第2押し順で停止ボタン23a〜23cが操作されたことを条件として、有効ラインL1,L2上に通常リプレイ停止目を停止表示させることを定めた第2押し順の通常リプレイ停止目が対応付けられている。当選情報t42には、第3押し順であって且つ所定の操作タイミングにて停止ボタン23a〜23cが操作されたことを条件として、有効ラインL1,L2上に特殊リプレイ停止目を停止表示させることを定めた第3押し順の特殊リプレイ停止目が対応付けられている。
また、当選情報t43には、第1押し順の通常リプレイ停止目が対応付けられている。当選情報t43には、第2押し順で停止ボタン23a〜23cが操作されたことを条件として、有効ラインL1,L2上に昇格リプレイ停止目を停止表示させることを定めた第2押し順の昇格リプレイ停止目が対応付けられている。当選情報t43には、第3押し順で停止ボタン23a〜23cが操作されたことを条件として、有効ラインL1,L2上に通常リプレイ停止目を停止表示させることを定めた第3押し順の通常リプレイ停止目が対応付けられている。
また、当選情報t44には、第1押し順の通常リプレイ停止目が対応付けられている。当選情報t44には、第2押し順の通常リプレイ停止目が対応付けられている。当選情報t44には、第3押し順で停止ボタン23a〜23cが操作されたことを条件として、有効ラインL1,L2上に昇格リプレイ停止目を停止表示させることを定めた第3押し順の昇格リプレイ停止目が対応付けられている。その他、当選情報には、例えばボーナス停止目が対応付けられた当選情報を含む。
また、図4に示すように、主制御用ROM40bには、主制御プログラムが記憶されている。また、主制御用ROM40bには、遊技の進行に関する処理に用いられる各種のテーブルが記憶されている。このようなテーブルには、例えば複数の当選情報の中から当選情報を決定するための当選情報決定用テーブルや、有効ラインL1,L2上に停止表示可能に決定されている図柄の組合せ(役)に応じて、各停止ボタン23a〜23cの操作を契機として有効ラインL1,L2上に停止表示させる図柄を決定するための停止テーブルがある。また、主制御用RAM40cには、前述したクレジットなど、スロットマシン10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶される。
ここで、当選情報決定用テーブルについて説明する。
当選情報決定用テーブルには、非RT状態の一般遊技で用いられる当選情報決定用テーブルTm0、及びRT状態の一般遊技で用いられる当選情報決定用テーブルTm1がある。また、当選情報決定用テーブルには、ボーナス遊技で用いられる当選情報決定用テーブルTm2がある。
各当選情報決定用テーブルTm0〜Tm2には、決定(抽選)対象となる当選情報に対して、当選情報決定用乱数の値が該乱数の値の取り得る数値の中から所定個数(乱数の値の範囲に基づく個数)ずつ振り分けられている。即ち、各当選情報決定用テーブルTm0〜Tm2によれば、各当選情報の決定確率(役毎の当選確率)が規定される。
各当選情報決定用テーブルTm0では、当選情報t11,t21,t31〜t33,t41,t43,t44を決定可能となるように当選情報決定用乱数の値が振り分けられている。当選情報決定用テーブルTm1では、当選情報t11,t21,t31〜t33,t41,t42を決定可能となるように当選情報決定用乱数の値が振り分けられている。
また、当選情報決定用テーブルTm1では、当選情報決定用テーブルTm0と比較して、リプレイ停止目が対応付けられた当選情報t41,t43,t44のそれぞれの決定確率の合計が高まるように、当選情報決定用乱数の値が振り分けられている。これにより、RT状態では、非RT状態と比較して、リプレイ停止目の決定確率が高確率に変動される。なお、本実施形態のスロットマシン10では、当選情報決定用乱数の値が当選情報決定用テーブルにおいて各当選情報に振り分けられた値の何れとも一致しない場合にはずれが決定される。
当選情報決定用テーブルTm0,Tm1では、ボーナス停止目が対応付けられた当選情報を決定可能となるように当選情報決定用乱数の値が振り分けられている。
本実施形態のスロットマシン10において、ボーナス停止目の当選確率は、ボーナス停止目を対応付けた当選情報の決定確率となる。また、ベル停止目の当選確率は、ベル停止目を対応付けた当選情報t31〜t33のそれぞれの決定確率の合算となる。チェリー停止目の当選確率は、チェリー停止目を対応付けた当選情報t11の決定確率となる。スイカ停止目の決定確率は、スイカ停止目を対応付けた当選情報t21の決定確率となる。
次に、副基板41について詳しく説明する。
図4に示すように、演出制御手段としての副基板41は、各種の処理を所定の手順で実行する副制御用CPU41aと、副制御用CPU41aの制御プログラムを格納する副制御用ROM41bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる副制御用RAM41cとを備えている。そして、副制御用CPU41aには、演出表示装置14、装飾ランプSR、及びスピーカSPが接続されている。
副制御用CPU41aは、各種の抽選に用いる乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。また、副制御用ROM41bには、副制御プログラムが記憶されている。また、副制御用ROM41bには、演出表示装置14の表示演出の態様を特定可能な表示演出パターン、スピーカSPの音声演出の態様を特定可能な音声演出パターン、及び装飾ランプSRの発光演出の態様を特定可能な発光演出パターンが記憶されている。また、副制御用RAM41cには、スロットマシン10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報(フラグなど)が記憶される。
そして、副制御用CPU41aは、主基板40(主制御用CPU40a)から入力した制御信号に基づいて、各種の演出を実行させるように演出表示装置14、装飾ランプSR、及びスピーカSPを制御する。副制御用CPU41aが実行させる演出には、例えば、前述した演出モード及び押し順ナビ演出や、開始レバー22の操作を契機に有効ラインL1,L2上に停止表示可能に決定された図柄の組合せ(役)を示唆する演出などがある。
以下、主制御用CPU40aが主制御プログラムに基づき実行する処理について説明する。最初に、遊技の進行に関する遊技進行処理について説明する。
図6に示すように、主制御用CPU40aは、メダルのベット受付を開始する(ステップS11)。次に、主制御用CPU40aは、スロットマシン10の遊技状態をチェックする(ステップS12)。ステップS12において、主制御用CPU40aは、スロットマシン10の遊技状態が一般遊技、及びボーナス遊技の何れであるかを特定する。
次に、主制御用CPU40aは、再遊技動作時であるか否かを判定する(ステップS13)。主制御用CPU40aは、再遊技作動時ではない場合(ステップS13:NO)、メダルセンサSE4からのメダル検知信号の入力、及び各BETボタン19,20からの操作信号の入力に基づいて、今回の変動ゲームにおけるベット数を設定するメダル管理を行う(ステップS14)。即ち、ステップS14において、主制御用CPU40aは、メダルセンサSE4からメダル検知信号を入力すると、主制御用RAM40cに記憶されている今回の変動ゲームにおけるベット数に1加算する。また、ステップS14において、主制御用CPU40aは、BETボタン19から操作信号を入力すると、主制御用RAM40cに記憶されている今回の変動ゲームにおけるベット数に1加算するとともに、クレジットを1減算する。また、ステップS14において、主制御用CPU40aは、MAXBETボタン20から操作信号を入力すると、主制御用RAM40cに記憶されている今回の変動ゲームにおけるベット数が最大ベット数となるように加算するとともに、加算分だけクレジットを減算する。
主制御用CPU40aは、再遊技作動時である場合(ステップS13:YES)、及びステップS14の処理を終了した場合、今回の変動ゲームにおけるベット数が最大ベット数と一致するか否かを判定する(ステップS15)。なお、主制御用CPU40aは、再遊技動作時である場合(ステップS13:YES)、前回の変動ゲームにおけるベット数を今回の変動ゲームにおけるベット数として主制御用RAM40cに再設定する。
今回の変動ゲームにおけるベット数が最大ベット数と一致しない場合(ステップS15:NO)、主制御用CPU40aは、ステップS12の処理に移行する。即ち、ステップS15において、主制御用CPU40aは、変動ゲームを開始可能な状態であるか否かを判定している。このように、本実施形態のスロットマシン10では、最大ベット数のベットが行われることで変動ゲームを開始可能とするための開始可能条件が成立し、変動ゲームの開始可能状態へ移行される。
一方、今回の変動ゲームにおけるベット数が最大ベット数と一致する場合(ステップS15:YES)、主制御用CPU40aは、開始レバー22による開始操作を受付けたか否かを判定する(ステップS16)。ステップS16において、主制御用CPU40aは、開始レバー22から操作信号を入力した場合には肯定判定する一方で、開始レバー22から操作信号を入力しない場合には否定判定する。したがって、本実施形態の主制御用CPU40aは、開始操作を受付ける開始操作受付手段として機能する。開始操作を受付けていない場合(ステップS16:NO)、主制御用CPU40aは、ステップS12の処理へ移行する。
一方、開始操作を受付けた場合(ステップS16:YES)、主制御用CPU40aは、当選情報を決定するための当選情報抽選処理を実行する(ステップS17)。詳しく説明すると、ステップS17において、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cから当選情報決定用乱数の値を取得する。また、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている遊技状態情報(フラグなど)を参照して遊技状態を特定するとともに、該特定した遊技状態に対応付けられた当選情報決定用テーブルを選択する。そして、主制御用CPU40aは、取得した当選情報決定用乱数の値をもとに、選択した当選情報決定用テーブルを参照して複数種類の当選情報のなかから1つの当選情報を決定する。そして、主制御用CPU40aは、決定した当選情報を特定可能な情報(フラグなど)を主制御用RAM40cに記憶させる。
次に、主制御用CPU40aは、最短遊技時間(ウェイトタイム)が経過したか否かを判定する(ステップS18)。最短遊技時間が経過していない場合(ステップS18:NO)、主制御用CPU40aは、最短遊技時間が経過するまで待機する。最短遊技時間が経過している場合(ステップS18:YES)、主制御用CPU40aは、新たに最短遊技時間(例えば4秒)を主制御用RAM40cに設定する(ステップS19)。なお、主制御用CPU40aは、所定の制御周期ごとに該制御周期に相当する時間だけ減算するなどして最短遊技時間を更新し、前回の変動ゲームの開始からの経過時間を特定可能に計測する。
次に、主制御用CPU40aは、上述したフリーズ演出(リール演出)を実行させるためのフリーズ動作処理を実行する(ステップS20)。このフリーズ動作処理については、後述する。
次に、主制御用CPU40aは、各ステッピングモータに制御信号を出力して各リール13a〜13cに回動(回転)を開始させる(ステップS21)。即ち、主制御用CPU40aは、開始操作の受付けを契機として、リール13a〜13cにおいて図柄の変動が開始されるようにドラムユニット13を制御する。このとき、主制御用CPU40aは、当選情報の決定結果、及び変動ゲームが行われる遊技状態を特定可能な変動ゲーム開始コマンドを副基板41(副制御用CPU41a)に出力する。
次に、主制御用CPU40aは、各リール13a〜13cの回転速度が一定速度に達したか否かを判定する(ステップS22)。各リール13a〜13cの回動(回転)速度が一定速度に達していない場合(ステップS22:NO)、主制御用CPU40aは、各リール13a〜13cの回動速度が一定速度に達する迄の間、待機する。
各リール13a〜13cの回動(回転)速度が一定速度に達している場合(ステップS22:YES)、主制御用CPU40aは、回転させているリール13a〜13cに対応する停止ボタン23a〜23cの何れかによる停止操作を受付けたか否かを判定する(ステップS23)。即ち、主制御用CPU40aは、開始操作の受付け後に、ステップS23の処理を開始することによって、停止ボタン23a〜23cによる停止操作の受付けを有効とする有効状態(導出操作有効状態)へ移行させる。したがって、主制御用CPU40aは状態移行手段として機能する。ステップS23において、主制御用CPU40aは、回転させているリール13a〜13cに対応する停止ボタン23a〜23cの何れかから操作信号を入力した場合には肯定判定する一方で、回転させているリール13a〜13cに対応する停止ボタン23a〜23cの何れかから操作信号を入力しない場合には否定判定する。したがって、主制御用CPU40aは、導出操作としての停止操作をリール13a〜13c毎にそれぞれ受付ける導出操作受付手段として機能する。
停止操作を受付けた場合(ステップS23:YES)、主制御用CPU40aは、操作信号を入力した停止ボタンに対応するリールの回転を停止させるリール停止処理を実行する(ステップS24)。即ち、主制御用CPU40aは、有効状態への移行後における各停止操作の受付けを契機として、各停止操作に対応するリール13a〜13cにそれぞれ図柄が導出されるようにドラムユニット13を制御する。したがって、主制御用CPU40aは、図柄制御手段として機能する。ステップS23において、主制御用CPU40aは、各停止ボタン23a〜23cの操作信号を入力すると、操作信号を入力した停止ボタンを特定可能なコマンドを副基板41(副制御用CPU41a)に出力する。リール停止処理における具体的な処理内容については後述する。
停止操作を受付けていない場合(ステップS23:NO)、及びステップS24の処理を終了した場合、主制御用CPU40aは、各リール13a〜13cの全てを停止させたか否かを判定する(ステップS25)。各リール13a〜13cのうち1つ以上のリールを停止させていない場合(ステップS25:NO)、主制御用CPU40aは、ステップS23の処理へ移行する。その一方で、リール13a〜13cの全てを停止させている場合(ステップS25:YES)、主制御用CPU40aは、各リールにおいて、有効ラインL1,L2上に停止表示されている図柄の組合せが何れかの停止目に対応するものであるか否か、及び対応する場合にはその停止目の種類を判定する表示結果判定を実行する(ステップS26)。即ち、ステップS26の処理において、主制御用CPU40aは、ステップS17の処理で決定した当選情報から特定可能な図柄の組合せ(役)に実際に入賞したか否か、及び入賞している場合に入賞した図柄の組合せ(入賞役)を判定している。
次に、主制御用CPU40aは、遊技者にメダルの払出しを行うか否かを判定する(ステップS27)。ステップS27において、主制御用CPU40aは、払出し停止目に入賞している場合には肯定判定する一方で、払出し停止目に入賞していない場合には否定判定する。メダルの払出しを行う場合(ステップS27:YES)、主制御用CPU40aは、ホッパー26を駆動させることにより、入賞した図柄の組合せ(役)に定められた枚数のメダルをホッパー26から遊技者に払出す(ステップS28)。このように、スロットマシン10では、表示窓部16、より詳しくは有効ラインL1,L2上に停止表示された図柄の組合せに応じて所定の遊技価値としてのメダルの払出しを発生可能である。
次に、主制御用CPU40aは、メダルの払出しを行わない場合(ステップS27:NO)、及びステップS28の処理を終了した場合、1回の変動ゲームを終了させる(ステップS29)。ステップS29において、主制御用CPU40aは、入賞と判定した図柄の組合せ(役)に応じて遊技状態を移行させる制御や、入賞と判定したことを示す入賞指示コマンドを副基板41(副制御用CPU41a)に出力する制御を行う。この入賞指示コマンドは、変動ゲーム開始コマンドで指示される図柄変動ゲーム(役)の入賞を副基板41に把握させる。
続けて、主制御用CPU40aは、遊技状態及び変動ゲームの結果などに応じて各種のフラグを設定する状態フラグ設定処理を行う(ステップS30)。ステップS30の処理において、主制御用CPU40aは、非RT状態の変動ゲームにおいて昇格リプレイ停止目に入賞すると、RT状態に移行させることを決定する。主制御用CPU40aは、RT状態の変動ゲームにおいてベルこぼし停止目に入賞すると、非RT状態に移行させることを決定する。そして、主制御用CPU40aは、遊技状態を移行させることを決定した場合、移行先の遊技状態を特定可能な遊技状態情報(フラグなど)を主制御用RAM40cに記憶させる。その後、主制御用CPU40aは、1回の変動ゲームの実行に係る遊技進行処理を終了し、再びステップS11の処理へ移行する。
以上のように、本実施形態のスロットマシン10では、例えば遊技者の視点によれば、図柄の変動開始によって変動ゲームが開始される。そして、変動ゲームは、払出し停止目に入賞する場合にはメダルの払出しを以て終了される一方で、払出し停止目に入賞しない場合には図柄の変動停止によって終了される。また、本実施形態では、スロットマシン10における内部処理の観点によれば、遊技進行処理におけるステップS16において、開始操作の受付けを以て変動ゲームが開始されるとともに、該変動ゲームは、メダルの払出しに関するステップS27,S28の処理の実行を以て終了される。
なお、主制御用CPU40aは、ステップS26の処理において、ボーナス停止目に入賞と判定した場合、次の変動ゲームからボーナス遊技中の制御を行う。このボーナス遊技中の制御において、主制御用CPU40aは、ボーナス遊技の開始後、1回目の変動ゲームから遊技者に払い出したメダルの計数を開始する。また、主制御用CPU40aは、ボーナス遊技中の払出枚数が最大払出数を超える変動ゲームの終了に伴ってボーナス遊技を終了させる。
次に、主制御用CPU40aが遊技進行処理のステップS24において実行するリール停止処理について説明する。
主制御用CPU40aは、遊技進行処理におけるステップS17の処理(当選情報抽選処理)で決定した当選情報、及び停止ボタン23a〜23cの操作態様(押し順及び操作タイミング)に基づいて、予め定められた引込み範囲(本実施形態では4図柄)内に位置する図柄の中から有効ラインL1,L2上に停止表示可能な図柄を検索する。そして、主制御用CPU40aは、検索された図柄が有効ラインL1,L2上に停止表示されるようにステッピングモータを制御する。このようなリール停止制御を実行することで、主制御用CPU40aは、以下のように、図柄の組合せを有効ラインL1,L2上に停止表示させ得る。
即ち、主制御用CPU40aは、当選情報t11を決定している場合であって、停止ボタン23a〜23cの操作タイミングが有効ラインL1,L2上にチェリー停止目を停止表示させることが可能なタイミングであるとき、有効ラインL1,L2上にチェリー停止目を停止表示させる。その一方で、主制御用CPU40aは、当選情報t11を決定している場合であって、停止ボタン23a〜23cの操作タイミングが有効ラインL1,L2上にチェリー停止目を停止表示させることが不能なタイミング(チェリー非停止タイミング)であるとき、有効ラインL1,L2上にチェリーこぼし停止目を停止表示させる。
主制御用CPU40aは、当選情報t21を決定している場合であって、停止ボタン23a〜23cの操作タイミングが有効ラインL1,L2上にスイカ停止目を停止表示させることが可能なタイミングであるとき、有効ラインL1,L2上にスイカ停止目を停止表示させる。その一方で、主制御用CPU40aは、当選情報t21を決定している場合であって、停止ボタン23a〜23cの操作タイミングが有効ラインL1,L2上にスイカ停止目を停止表示させることが不能なタイミング(スイカ非停止タイミング)であるとき、有効ラインL1,L2上にスイカこぼし停止目を停止表示させる。
主制御用CPU40aは、当選情報t31を決定している場合には、各停止ボタン23a〜23cの押し順と停止操作のタイミングとに関係なく、有効ラインL1,L2上にベル停止目を停止表示させる。
主制御用CPU40aは、当選情報t32を決定している場合、第2押し順で停止ボタン23a〜23cが操作されたことを条件として、各停止ボタン23a〜23cの操作タイミングに関係なく、有効ラインL1,L2上にベル停止目を停止表示させる。その一方で、主制御用CPU40aは、当選情報t32を決定している場合、第1押し順又は第3押し順で停止ボタン23a〜23cが操作されたことを条件として、各停止ボタン23a〜23cの操作タイミングに関係なく、有効ラインL1,L2上にベルこぼし停止目を停止表示させる。
主制御用CPU40aは、当選情報t33を決定している場合、第1押し順又は第2押し順で停止ボタン23a〜23cが操作されたことを条件として、各停止ボタン23a〜23cの操作タイミングに関係なく、有効ラインL1,L2上にベルこぼし停止目を停止表示させる。その一方で、主制御用CPU40aは、当選情報t33を決定している場合、第3押し順で停止ボタン23a〜23cが操作されたことを条件として、各停止ボタン23a〜23cの操作タイミングに関係なく、有効ラインL1,L2上にベル停止目を停止表示させる。
主制御用CPU40aは、当選情報t41を決定している場合には、各停止ボタン23a〜23cの押し順と停止操作のタイミングとに関係なく、有効ラインL1,L2上に通常リプレイ停止目を停止表示させる。
主制御用CPU40aは、当選情報t42を決定している場合、第1押し順又は第2押し順で停止ボタン23a〜23cが操作されたことを条件として、各停止ボタン23a〜23cの操作タイミングに関係なく、有効ラインL1,L2上に通常リプレイ停止目を停止表示させる。その一方で、主制御用CPU40aは、当選情報t42を決定している場合、第3押し順で停止ボタン23a〜23cが操作されたことを条件として、各停止ボタン23a〜23cの操作タイミングに関係なく、有効ラインL1,L2上に特殊リプレイ停止目を停止表示させる。
主制御用CPU40aは、当選情報t43を決定している場合、第1押し順又は第3押し順で停止ボタン23a〜23cが操作されたことを条件として、各停止ボタン23a〜23cの操作タイミングに関係なく、有効ラインL1,L2上に通常リプレイ停止目を停止表示させる。その一方で、主制御用CPU40aは、当選情報t43を決定している場合、第2押し順で停止ボタン23a〜23cが操作されたことを条件として、各停止ボタン23a〜23cの操作タイミングに関係なく、有効ラインL1,L2上に昇格リプレイ停止目を停止表示させる。
主制御用CPU40aは、当選情報t44を決定している場合、第1押し順又は第2押し順で停止ボタン23a〜23cが操作されたことを条件として、各停止ボタン23a〜23cの操作タイミングに関係なく、有効ラインL1,L2上に通常リプレイ停止目を停止表示させる。その一方で、主制御用CPU40aは、当選情報t44を決定している場合、第3押し順で停止ボタン23a〜23cが操作されたことを条件として、各停止ボタン23a〜23cの操作タイミングに関係なく、有効ラインL1,L2上に昇格リプレイ停止目を停止表示させる。このように、主制御用CPU40aは、有効状態への移行後には、各停止操作の受付けを契機として、各停止操作のタイミングに応じて導出可能な図柄を導出させるようにドラムユニット13を制御可能に構成されている。
次に、主制御用CPU40aが遊技進行処理のステップS20において実行するフリーズ動作処理について説明する。
図7に示すように、フリーズ動作処理において、主制御用CPU40aは、フリーズ動作実行条件(遅延条件)が成立しているか否かを判定する(ステップS41)。本実施形態において、前回の変動ゲームにおいて特殊リプレイ停止目に入賞したことを一つの条件として、フリーズ動作実行条件が成立することとなる。フリーズ動作実行条件が成立していない場合(ステップS41:NO)、主制御用CPU40aは、フリーズ動作処理を終了する。
その一方で、フリーズ動作実行条件が成立している場合(ステップS41:YES)、主制御用CPU40aは、フリーズ演出の開始を特定可能な情報としてフリーズ演出開始コマンドを副基板41(副制御用CPU41a)に出力する(ステップS42)。
次に、主制御用CPU40aは、開始レバー22の操作(特定操作)が受付可能となったか否かを判定する(ステップS43)。本実施形態において、フリーズ演出開始コマンドや後述するリール動作終了コマンドを出力してから所定時間が経過したときに肯定判定する一方で、所定時間が経過していないときには否定判定する。ステップS43の処理において、開始レバー22の操作が受付可能となっていない場合(ステップS43:NO)、主制御用CPU40aは、開始レバー22の操作が受付可能となるまで待機する。その一方で、開始レバー22の操作が受付可能となった場合(ステップS43:YES)、主制御用CPU40aは、ステップS44の処理へ移行する。
次に、主制御用CPU40aは、フリーズ動作が進行するフリーズ進行条件が成立したか否かを判定する(ステップS44)。本実施形態において、予め定められた上限時間が経過する前に開始レバー22が操作された場合、又は、開始レバー22が操作されることなく予め定められた上限時間が経過した場合を条件として、フリーズ進行条件が成立することとなる。ステップS43の処理において、主制御用CPU40aは、フリーズ進行条件が成立していない場合(ステップS44:NO)、主制御用CPU40aは、フリーズ進行条件が成立するまで待機する。
その一方で、フリーズ進行条件が成立した場合(ステップS44:YES)、主制御用CPU40aは、今回のフリーズ演出(フリーズ期間)において、所定回数(本実施形態では3回)の擬似変動ゲームを既に実行したか否かを判定する(ステップS45)。ステップS45の処理において、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている実行済み回数を参照することにより、今回のフリーズ演出における擬似変動ゲームの実行回数を特定する。
所定回数の擬似変動ゲームを実行済みである場合(ステップS45:YES)、主制御用CPU40aは、フリーズ演出を継続させるか否か、即ち新たな擬似変動ゲームを開始させるか否かを判定する(ステップS46)。ステップS46の処理において、主制御用CPU40aは、所定の乱数を用いたフリーズ演出継続抽選に当選する場合に肯定判定する一方で、フリーズ演出継続抽選に当選しない場合に否定判定する。主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cから乱数の値を取得するとともに、該乱数の値がフリーズ演出の継続となる「当選」と非継続となる「非当選」との何れに振分けられた値であるかを判定することによりフリーズ演出継続抽選を行う。
フリーズ演出を継続させない場合(ステップS46:NO)、主制御用CPU40aは、フリーズ演出の終了を特定可能な情報としてフリーズ演出終了コマンドを副基板41(副制御用CPU41a)に出力する(ステップS47)。主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている実行済み回数を0回に更新してクリアする。その後、主制御用CPU40aは、フリーズ動作処理を終了する。
また、所定回数の擬似変動ゲームを実行済みではない場合(ステップS45:NO)、又はフリーズ演出を継続させる場合(ステップS46:YES)、主制御用CPU40aは、今回の擬似変動ゲームにおいて有効ラインL1,L2上に停止表示させる停止目(図柄の組合せ)を決定する(ステップS48)。ステップS48の処理において、主制御用CPU40aは、所定の乱数を用いた停止目振分抽選によって特別停止目を決定する。また、ステップS48の処理において、主制御用CPU40aは、決定した停止目を特定可能な情報として停止目コマンドを副基板41(副制御用CPU41a)に出力する。この停止目コマンドは、1回の擬似変動ゲームの開始を指示する情報としても把握できる。
次に、主制御用CPU40aは、リール13a〜13cに演出上の動作をさせてリール演出を実行させるためのフリーズリール制御を行う(ステップS49)。詳しく説明すると、ステップS49の処理において、主制御用CPU40aは、各ステッピングモータに制御信号を出力して各リール13a〜13cに演出上の回転を開始させることにより、擬似変動ゲームを開始させる。また、主制御用CPU40aは、擬似変動ゲームを開始させてから所定時間が経過すると、各ステッピングモータに制御信号を出力して各リール13a〜13cにおける演出上の回転を停止させることにより、擬似変動ゲームを終了させる。このとき、主制御用CPU40aは、停止ボタン23a〜23cの停止操作の有無に関係なく、ステップS48の処理において決定した停止目が有効ラインL1,L2上に停止表示されるように、リール13a〜13cの演出上の動作を制御する。即ち、主制御用CPU40aは、フリーズ期間において、停止ボタン23a〜23cの停止操作があっても該停止操作のタイミングに関係なく図柄を導出させるようにドラムユニット13を制御可能である。
次に、主制御用CPU40aは、各リール13a〜13cに演出上の回転を停止させたことを特定可能な情報としてリール動作終了コマンドを副基板41(副制御用CPU41a)に出力する(ステップS50)。このリール動作終了コマンドは、1回の擬似変動ゲームの終了を指示する情報としても把握できる。また、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている実行済み回数に1加算して更新する。その後、主制御用CPU40aは、ステップS43の処理へ移行する。
このように、特殊リプレイ停止目に入賞したことによって、フリーズ動作実行条件が成立すると、遊技進行処理のステップS21以降の実行が遅延されることとなる。即ち、主制御用CPU40aは、フリーズ動作実行条件の成立により1回の変動ゲームの結果を導出させる導出操作が有効となる状態への移行を遅延させるための制御を行う。したがって、主制御用CPU40aは、遅延制御手段として機能する。
また、フリーズ動作実行条件が成立した場合において、開始レバー22の操作が受付可能な状態(特定操作有効状態)となったときには、開始レバー22の操作(特定操作)により、フリーズ演出の進行条件が成立して、フリーズリール制御が行われ、遊技が進行される。その一方で、開始レバー22の操作が行われず、予め定められた上限時間が経過しても、フリーズ演出の進行条件が成立して、フリーズリール制御が行われ、遊技が進行される。特に、開始レバー22の操作が行われたほうが、開始レバー22の操作が行われずに上限時間が経過するよりも遊技を早く進行させることができる。また、フリーズリール制御が行われた後には、フリーズ演出を再度実行させるか否かが決定される。即ち、主制御用CPU40aは、開始レバー22の操作に応じて、遊技を進行させる制御を行い、擬似変動ゲームを再度実行させるか否かを決定する。したがって、主制御用CPU40aは、特定操作制御手段として機能する。
以下、副制御用CPU41aが副制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
最初に、各演出モードM1,M2を実行させるために行うモード処理について説明する。副制御用CPU41aは、実行中の演出モードを特定可能な情報として演出フラグを副制御用RAM41cに記憶させる。副制御用CPU41aは、演出フラグに設定された値をもとに、実行中又は実行すべき演出モードの種類を把握する。また、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cに記憶されている演出フラグから特定可能な演出モードに対応付けられた背景画像の画像データを選択するとともに、その選択した画像データをもとに演出表示装置14を制御する。
まず、第1演出モードM1の実行に関する処理について説明する。副制御用CPU41aは、第1演出モードM1を特定可能な演出フラグが副制御用RAM41cに記憶されている場合、以下に説明する処理を行う。
副制御用CPU41aは、ベル停止目を含む当選情報t31〜t33の何れかを特定可能な変動ゲーム開始コマンドを入力した場合、ベル停止目の入賞に必要な押し順を報知する押し順ナビ演出を表示しないように演出表示装置14を制御する。副制御用CPU41aは、昇格リプレイ停止目を含む当選情報t43,t44の何れかを特定可能な変動ゲーム開始コマンドを入力した場合、昇格リプレイ停止目の入賞に必要な押し順を報知する押し順ナビ演出を表示しないように演出表示装置14を制御する。
また、副制御用CPU41aは、変動ゲーム開始コマンドの入力を契機として所定の乱数を用いたモード移行抽選を行い、第2演出モードM2へ移行させるか否かを決定する。副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cから所定の乱数の値を取得するとともに、該乱数の値が第2演出モードM2への移行を示す「当選」と第2演出モードM2への非移行を示す「非当選」との何れに振分けられた値であるかを判定することによってモード移行抽選を行う。
副制御用CPU41aは、モード移行抽選に当選した場合、今回の変動ゲーム、又は今回の変動ゲームから所定回数目の変動ゲームの開始に伴って、第2演出モードM2を特定する値に演出フラグの値を更新し、その次の変動ゲームから第2演出モードM2へ移行させる。副制御用CPU41aは、モード移行抽選に当選しない場合、演出フラグの値を更新せず、次回の変動ゲームからも第1演出モードM1を維持させる。
また、副制御用CPU41aは、第1演出モードM1において、各変動ゲームにおいて予め定めた操作態様により停止ボタン23a〜23cが操作されない場合、遊技者にとって不利なペナルティを付与する。このペナルティは、例えばモード移行抽選を行わない、又は100%の確率で「非当選」とする制御により、第2演出モードM2への移行を規制する期間を設けることでも実現できる。本実施形態において、予め定めた操作態様としては、第1押し順が設定されている。
次に、第2演出モードM2の実行に関する処理について説明する。副制御用CPU41aは、第2演出モードM2を特定可能な演出フラグが副制御用RAM41cに記憶されている場合、以下に説明する処理を行う。
副制御用CPU41aは、モード移行抽選に当選して第1演出モードM1から第2演出モードM2へ移行させる場合、第2演出モードM2に制御可能な滞在ゲーム数として所定回数(例えば、30回)を副制御用RAM41cに記憶させる。この滞在ゲーム数は、ベル停止目の入賞(ベルこぼし停止目の入賞の回避)を補助する押し順ナビ演出を実行可能な変動ゲームの回数でもある。副制御用CPU41aは、第2演出モードM2の実行中、変動ゲーム開始コマンドを入力するごとに副制御用RAM41cを参照して滞在ゲーム数を把握する。そして、副制御用CPU41aは、把握した滞在ゲーム数が1以上である場合、滞在ゲーム数を1減算して更新するとともに、各種の押し順ナビ演出を表示するように演出表示装置14を制御する。
詳しく説明すると、副制御用CPU41aは、ベル停止目を含む当選情報t31〜t33の何れかを特定可能な変動ゲーム開始コマンドを入力した場合、ベル停止目の入賞に必要な押し順を報知する押し順ナビ演出を表示するように演出表示装置14を制御する。例えば、副制御用CPU41aは、押し順不問のベル停止目を対応付けた当選情報t31が指示された場合、第1押し順を報知する内容の押し順ナビ演出を表示するように演出表示装置14を制御する。このように、第2演出モードM2では、ベル停止目の入賞とベルこぼし停止目の入賞の回避とが補助されることから、押し順ナビ演出に従って停止ボタン23a〜23cを操作することで、ベル停止目に定められた枚数のメダルの払出しを受け得るとともに、RT状態から非RT状態へと遊技状態が転落することを回避できる。そして、副制御用CPU41aは、入賞指示コマンドによってベル停止目の入賞が指示された場合には、演出フラグの値を更新せず、次回の変動ゲームからも第2演出モードM2を維持させる。
また、副制御用CPU41aは、昇格リプレイ停止目を含む当選情報t43,t44の何れかを特定可能な変動ゲーム開始コマンドを入力した場合、昇格リプレイ停止目の入賞に必要な押し順を報知する押し順ナビ演出を表示するように演出表示装置14を制御する。例えば、副制御用CPU41aは、第2押し順の昇格リプレイ停止目が対応付けられた当選情報t43が指示された場合、第2押し順を報知する内容の押し順ナビ演出を表示するように演出表示装置14を制御する。このように、第2演出モードM2では、昇格リプレイ停止目の入賞が補助されることから、押し順ナビ演出による報知内容に従って停止ボタン23a〜23cを操作することで、昇格リプレイ停止目の入賞を発生させ、遊技状態を非RT状態からRT状態へと移行させ得る。
そして、スロットマシン10では、昇格リプレイ停止目の入賞によって、非RT状態である第2演出モードM2(所謂、ART準備モード)から、RT状態である第2演出モードM2(所謂、ARTモード)へ移行される。なお、副制御用CPU41aは、非RT状態のまま第2演出モードM2へ移行してから、RT状態である第2演出モードM2へ移行する迄の間、ARTモードの準備期間であることを報知する文字列(例えば「第2演出モード準備中」など)を模した画像を表示するように演出表示装置14を制御する。
また、副制御用CPU41aは、特殊リプレイ停止目を含む当選情報t42を特定可能な変動ゲーム開始コマンドの入力を契機として、所定の乱数を用いたフリーズ突入抽選を行い、特殊リプレイ停止目の入賞に必要な停止ボタン23a〜23cの操作態様を報知する演出を実行するか否かを決定する。副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cから所定の乱数の値を取得するとともに、該乱数の値が押し順ナビ演出の実行を示す「当選」と非実行を示す「非当選」との何れに振分けられた値であるかによってフリーズ突入抽選を行う。
副制御用CPU41aは、フリーズ突入抽選に当選した場合、特殊リプレイ停止目の入賞に必要な第3押し順を報知する押し順ナビ演出と、特殊リプレイ停止目の入賞に必要な操作タイミングを報知する演出を表示するように演出表示装置14を制御する。即ち、スロットマシン10では、当選情報t42を決定した場合であって、フリーズ突入抽選に当選したときには、通常リプレイ停止目の入賞の回避と特殊リプレイ停止目の入賞とが補助される。この場合、スロットマシン10では、演出表示装置14における報知内容に従って停止ボタン23a〜23cを操作することで、特殊リプレイ停止目の入賞を発生させ、フリーズ演出を発生させることとなる。したがって、第2演出モードM2において、特殊リプレイ停止目の入賞に必要な操作態様を報知する演出を表示させる制御は、有効状態への移行を遅延させるための制御、及びフリーズ状態を生起させるための制御となる。
その一方で、副制御用CPU41aは、フリーズ突入抽選に当選しない場合、特殊リプレイ停止目の入賞に必要な第3押し順を報知する押し順ナビ演出や、特殊リプレイ停止目の入賞に必要な操作タイミングを報知する演出を表示しないように演出表示装置14を制御する。
また、副制御用CPU41aは、第2演出モードM2において、各変動ゲームにおいて予め定めた操作態様により停止ボタン23a〜23cが操作されない場合、遊技者にとって不利なペナルティを付与する。このペナルティは、例えば上述のフリーズ突入抽選を行わない、又は100%の確率で「非当選」とする制御により、特殊リプレイ停止目の入賞に必要な操作態様を報知する演出を発生させない期間を設けることで実現できる。
その一方で、変動ゲーム開始コマンドの入力を契機として把握した滞在ゲーム数が0である場合、副制御用CPU41aは、第1演出モードM1を特定する値に演出フラグの値を更新し、今回の変動ゲームから第1演出モードM1へ移行させる。この場合、移行後の第1演出モードM1では、ベル停止目を含む当選情報t32,t33の決定時であっても、ベル停止目の入賞とベルこぼし停止目の入賞の回避とが補助されないことから、原則としてベルこぼし停止目に入賞し、遊技状態はRT状態から非RT状態へ移行される。
このように、第2演出モードM2は、各種の押し順ナビ演出が行われることから、押し順ナビ演出が行われない第1演出モードM1と比較して遊技者にとって有利な演出状態となる。そして、RT状態に移行した第2演出モードM2は、遊技者にとって有利な有利遊技状態となるとともに、副制御用CPU41aは、特定期間としての滞在ゲーム数が終了する迄の期間にわたって有利遊技状態を生起させる制御を可能な遊技状態制御手段として機能する。
次に、副制御用CPU41aが実行するフリーズ演出処理について説明する。副制御用CPU41aは、フリーズ期間においてフリーズ演出処理を実行し、演出表示装置14にリール演出と関連させた表示演出を実行させる。
図8に示すように、フリーズ演出処理において、副制御用CPU41aは、フリーズ演出開始コマンドを入力したか否かを判定する(ステップS101)。フリーズ演出開始コマンドを入力していない場合(ステップS101:NO)、副制御用CPU41aは、フリーズ演出処理を終了する。その一方で、フリーズ演出開始コマンドを入力している場合(ステップS101:YES)、副制御用CPU41aは、フリーズ演出の開始演出が表示されるように演出表示装置14を制御する(ステップS102)。次に、副制御用CPU41aは、操作誘導演出が表示されるように演出表示装置14を制御する(ステップS103)。
次に、副制御用CPU41aは、フリーズ演出終了コマンドを入力したか否かを判定する(ステップS104)。フリーズ演出終了コマンドを入力していない場合(ステップS104:NO)、副制御用CPU41aは、停止目コマンドを入力したか否か判定する(ステップS105)。停止目コマンドを入力していない場合(ステップS105:NO)、副制御用CPU41aは、ステップS104の処理へ移行する。即ち、副制御用CPU41aは、フリーズ演出終了コマンド、及び停止目コマンドのうち何れかのコマンドを入力するまで待機する。
停止目コマンドを入力している場合(ステップS105:YES)、副制御用CPU41aは、第2演出モードM2への滞在ゲーム数の上乗せゲーム数を決定する(ステップS106)。詳しく説明すると、ステップS106の処理において、副制御用CPU41aは、所定の乱数の値を取得し、上乗せゲーム数を決定する。
次に、副制御用CPU41aは、ステップS106の処理で決定した上乗せゲーム数を副制御用RAM41cに記憶されている滞在ゲーム数に加算し更新する(ステップS107)。ステップS107の処理は、特定期間を増加させる制御(増加制御)になる。
次に、副制御用CPU41aは、リール動作終了コマンドを入力したか否かを判定する(ステップS108)。リール動作終了コマンドを入力していない場合(ステップS108:NO)、副制御用CPU41aは、リール動作終了コマンドを入力するまで待機する。
その一方で、リール動作終了コマンドを入力している場合(ステップS108:YES)、副制御用CPU41aは、特典報知演出が表示されるように演出表示装置14を制御する(ステップS109)。その後、副制御用CPU41aは、ステップS103の処理へ移行する。
また、フリーズ演出終了コマンドを入力している場合(ステップS104:YES)、副制御用CPU41aは、フリーズ演出の終了演出が表示されるように演出表示装置14を制御する(ステップS116)。その後、副制御用CPU41aは、フリーズ演出処理を終了する。
なお、本実施形態においては、図9に示すように、主基板40及び副基板41は、機外のインターフェイス基板51を介して試験装置50と接続可能に構成されている。試験装置50は、スロットマシン10が市場に適した製品であるか確認するために、遊技の試験を自動的に行う装置である。試験装置50から主基板40に対しては、試験を行うための試験用信号が入力され、主基板40及び副基板41から試験装置50に対しては、遊技の結果を含む試験に関する試験信号が出力される。
本実施形態において、主基板40及び副基板41には、機外(インターフェイス基板51)との信号の入出力が可能なように接続端子と、その接続端子に信号を伝達するための配線パターンとが設けられている。なお、試験を行うスロットマシンは通常数台であり、試験を行わずに市場に配置されるスロットマシンよりも極めて少ない。このため、本実施形態においては、接続端子と配線パターンとの両方が設けられているが、接続端子を実装しなくてもよく、接続端子を切断して取り外し可能な構成とすることで、出荷時に接続端子を取り外すことによって不要な信号の入出力を抑制することができる。
主基板40から試験装置50に出力される試験信号としては、投入要求信号、スタート可能信号、BB中信号、リプレイゲーム中信号、第1〜3リール停止可能信号、第1〜3リールインデックス信号、払出要求信号、当選情報信号、フリーズ演出信号などが含まれている。
投入要求信号は、メダルの投入が要求されている状態(メダルが投入可能な状態)か否かが特定可能な信号である。スタート可能信号は、ゲームの開始操作が要求されている状態(開始操作が受付可能な状態)か否かが特定可能な信号である。BB中信号は、ボーナス遊技中を示す信号である。リプレイゲーム中信号は、再遊技中を示す信号である。第1〜3リール停止可能信号は、第1リール13a、第2リール13b、第3リール13cの停止操作を受付可能か否かが特定可能な信号である。第1〜3リールインデックス信号は、リールセンサSE1〜SE3の検出信号であり、第1リール13a、第2リール13b、第3リール13cの基準位置の通過が特定可能な信号である。払出要求信号は、ホッパー26が駆動しているか否かを示す信号である。当選情報信号は、当選した当選情報が特定可能な信号である。フリーズ演出信号は、フリーズ演出において開始レバー22の操作を受付可能となったことが特定可能な信号である。言い換えると、フリーズ演出信号は、開始レバー22の操作に応じてフリーズ演出が進行可能であることが特定可能な信号であり、開始レバー22の操作に対応するスタートスイッチ信号を試験装置50から出力させ、主基板40に入力させるための信号である。このように、主基板40における主制御用CPU40aが、フリーズ演出信号を出力する情報出力制御手段として機能する。
また、副基板41から試験装置50に出力される試験信号としては、停止実行位置信号、停止リール指定信号、遊技中断信号などが含まれている。
停止実行位置信号は、後述する停止リール指定信号が示すリールについて最も推奨する停止操作位置を示す信号である。停止リール指定信号は、第1リール13a、第2リール13b、第3リール13cのうち最も推奨される1つのリールが特定可能な信号である。停止実行位置信号と停止リール指定信号との組み合わせで、最も推奨されるリールと停止操作位置とが特定可能となる。
また、試験用信号としては、1BETスイッチ信号、MAXBETスイッチ信号、スタートスイッチ信号、第1〜3リール停止スイッチ信号、払出スイッチ信号が含まれている。これら試験用信号は、スロットマシン10が備える各種スイッチやセンサの検出信号と同様に機能する信号であり、これら試験用信号は、主基板40により検出され、主制御用CPU40aにより各試験用信号に対応したスイッチやセンサの検出が判定されるようになっている。
1BETスイッチ信号は、BETボタン19の操作に対応する信号である。MAXBETスイッチ信号は、MAXBETボタン20の操作に対応する信号である。スタートスイッチ信号は、開始レバー22の操作に対応する信号である。第1〜3リール停止スイッチ信号は、各停止ボタン23a〜23cの操作に対応する信号である。払出スイッチ信号は、メダルの払出しを示す信号である。
次に、本実施形態において、スロットマシン10からの試験信号の出力タイミング、スロットマシン10への試験用信号の入力タイミングの一例について説明する。なお、スロットマシン10における信号の入出力タイミングについて主に説明し、インターフェイス基板51についての説明を省略する。また、試験信号及び試験用信号については、当選情報信号を除いて、ローレベルで信号が出力され、ハイレベルで信号が出力されないこととして説明する。また、ここでは、主制御用CPU40aによる制御について主基板40を用いて説明する。
まずは、フリーズ演出を実行させない変動ゲームについて説明する。
図10に示すように、符号T11に示すタイミングで、メダルの投入が要求されている状態となると、投入要求信号が主基板40から試験装置50に出力される。試験装置50に投入要求信号が入力され、所定時間が経過すると、符号T12に示すタイミングで、MAXBETスイッチ信号が試験装置50からの主基板40に入力される。これに伴って、メダルの投入が要求されている状態からゲームの開始操作が要求されている状態となり、投入要求信号の出力が終了し、スタート可能信号が主基板40から試験装置50に出力される。つまり、図6のステップS11において投入要求信号が出力され、ステップS15において最初に肯定判定となると、スタート可能信号が出力されることとなる。
次に、試験装置50にスタート可能信号が入力され、所定時間が経過すると、符号T13に示すタイミングで、スタートスイッチ信号が試験装置50からの主基板40に入力される。これに伴って、ゲームの開始操作が要求されている状態ではなくなり、スタート可能信号の出力が終了する。次に、当選情報の抽選が行われ、所定時間が経過すると、符号T14に示すタイミングで、当選情報信号が主基板40から試験装置50に出力される。つまり、図6のステップS17において当選情報信号が出力される。
次に、最短遊技時間が経過すると、各リール13a〜13cの回動が開始され、定速回転となると、各停止ボタン23a〜23cの停止操作が受付可能となり、符号T15に示すタイミングで、第1〜第3リール停止可能信号が主基板40から試験装置50に出力される。つまり、図6のステップS22において肯定判定されると、第1〜第3リール停止可能信号が出力される。試験装置50に第1〜第3リール停止可能信号が入力され、所定時間が経過すると、最も推奨されるリール(例えば第1リール13a)が、最も推奨される停止操作位置(例えばチェリー図柄が停止表示される位置)となるように、符号T16に示すタイミングで、第1リール停止スイッチ信号が試験装置50からの主基板40に入力される。これに伴って、第1〜第3リール停止可能信号の出力が終了する。
次に、所定時間が経過すると、符号T17に示すタイミングで、第2、第3リール停止可能信号が主基板40から試験装置50に出力される。試験装置50に第2、第3リール停止可能信号が入力され、所定時間が経過すると、最も推奨されるリール(例えば第2リール13b)が、最も推奨される停止操作位置となるように、符号T18に示すタイミングで、第2リール停止スイッチ信号が試験装置50からの主基板40に入力される。これに伴って、第2、第3リール停止可能信号の出力が終了する。
次に、所定時間が経過すると、符号T19に示すタイミングで、第3リール停止可能信号が主基板40から試験装置50に出力される。試験装置50に第3リール停止可能信号が入力され、所定時間が経過すると、最も推奨されるリール(例えば第3リール13c)が、最も推奨される停止操作位置となるように、符号T20に示すタイミングで、第3リール停止スイッチ信号が試験装置50からの主基板40に入力される。これに伴って、第3リール停止可能信号の出力が終了する。
次に、表示結果判定が行われ、メダルの払出が行われる場合には、符号T21に示すタイミングで、払出要求信号が主基板40から試験装置50に出力される。つまり、図6のステップS28において払出要求信号が出力される。試験装置50に払出要求信号が入力され、所定時間が経過すると、表示結果判定に対応する枚数分のメダルの払出が行われるように、符号T22〜T27に示すタイミングで、払出スイッチ信号が試験装置50からの主基板40に入力される。これに伴って、払出要求信号の出力が終了し、変動ゲームが終了する。
その一方で、フリーズ演出を実行させる変動ゲームについて説明する。
図11に示すように、符号T11〜T14に示すタイミングでは、フリーズ演出を実行させない変動ゲームと同じように制御される。
次に、符号T14に示すタイミングで、当選情報信号が主基板40から試験装置50に出力されると、フリーズ動作が開始され、所定時間(開始演出の実行時間に相当)が経過すると、符号T31に示すタイミングで、開始レバー22の操作が受付可能となり、フリーズ演出信号が主基板40から試験装置50に出力される。つまり、図7のステップS43において進行条件の判定を行うと判定された場合にフリーズ演出信号が出力されることとなる。試験装置50にフリーズ演出信号が入力され、開始レバー22の操作が受付可能な上限時間が経過する前である所定時間が経過すると、符号T32に示すタイミングで、スタートスイッチ信号が試験装置50からの主基板40に入力される。これに伴って、フリーズ演出信号の出力が終了する。
次に、フリーズ演出が継続して実行される場合には、所定時間(特典報知演出の実行時間に相当)が経過すると、符号T33に示すタイミングで、開始レバー22の操作が受付可能となり、フリーズ演出信号が主基板40から試験装置50に出力される。つまり、図7のステップS43において進行条件の判定を行うと判定された場合にフリーズ演出信号が出力されることとなる。試験装置50にフリーズ演出信号が入力され、上限時間が経過する前である所定時間が経過すると、符号T34に示すタイミングで、スタートスイッチ信号が試験装置50からの主基板40に入力される。これに伴って、フリーズ演出信号の出力が終了する。
次に、フリーズ演出が継続して実行される場合、符号T35,T36に示すタイミングでは、符号T33,T34に示すタイミングと同じように制御される。
次に、フリーズ演出が継続して実行されない場合でも、所定時間(特典報知演出の実行時間に相当)が経過すると、符号T37に示すタイミングで、開始レバー22の操作が受付可能となり、フリーズ演出信号が主基板40から試験装置50に出力される。つまり、図7のステップS43において進行条件の判定を行うと判定された場合にフリーズ演出信号が出力されることとなる。試験装置50にフリーズ演出信号が入力され、上限時間が経過する前である所定時間が経過すると、符号T38に示すタイミングで、スタートスイッチ信号が試験装置50からの主基板40に入力される。そして、所定時間(終了演出の実行時間に相当)が経過すると、符号T39〜T51に示すタイミングでは、フリーズ演出を実行させない変動ゲームにおける符号T15〜T27に示すタイミングと同じように制御される。
このように、上限時間が経過する前に、主基板40からフリーズ演出信号が出力され、主基板40にスタートスイッチ信号が入力されることによって、上限時間が経過するまで待機することなく、円滑にフリーズ演出を進行させることができる。したがって、円滑に変動ゲームを進行させることができ、より正確な試験結果を得ることができる。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)開始レバー22の操作が受付可能な状態(特定操作有効状態)となったことが特定可能なフリーズ演出信号(特定操作有効状態情報)を試験装置50に対して出力するための制御が行われる。このため、試験装置50によって特定操作有効状態となったことが特定可能となる。そして、特定操作有効状態において開始レバー22が操作される信号が入力されると、遊技を円滑に進行させることができ、試験における稼働率を市場における稼働率に極力近づけることができ、より正確な試験結果を得ることができる。
(2)1回の変動ゲームにおいて特定操作有状態への移行が複数回実行される場合であっても、遊技を円滑に進行させることができ、試験における稼働率を市場における稼働率に極力近づけることができ、より正確な試験結果を得ることができる。
(3)開始レバー22の操作に応じて、1回の変動ゲームにおいてフリーズ演出を継続して実行させるか否かが決定される。このため、フリーズ演出が継続して実行されるか否か、特定操作有効状態へ再度移行させるか否かが予め決定されていない場合であっても、試験装置50によって特定操作有効状態の移行期間について特定可能となり、遊技を円滑に進行させることができ、より正確な試験結果を得ることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明を具体化した第2実施形態について説明する。なお、以下の説明では、既に説明した実施形態と同一構成及び同一制御内容について同一符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略する。
第1実施形態では、特殊リプレイ停止目が停止表示された次の変動ゲームが開始されてから、当該変動ゲームの途中迄の期間でフリーズ動作が行われた。第2実施形態では、変動ゲームにおいて特殊リプレイ停止目が停止表示されてから、当該変動ゲームが終了する迄の期間でフリーズ動作が行われる。つまり、フリーズ期間は、1回の変動ゲームにおいて、有効ラインL1,L2上に特殊リプレイ停止目が停止表示されてから変動ゲームが終了される迄の期間に設定されている。
具体的に、図12に示すように、ステップS26において特殊リプレイ停止目に入賞と判定した場合に、ステップS26の処理が終了した後に、ステップS20の処理が実行され、フリーズ動作が行われることとなる。これによって、フリーズ動作が行われる変動ゲームにおける導出操作有効状態は遅延されないものの、次回以降の変動ゲームにおける導出操作有効状態は遅延されることとなる。
また、図13に示すように、符号T11〜T20に示すタイミングでは、フリーズ演出を実行させない変動ゲームと同じように制御される。次に、符号T61〜T68に示すタイミングでは、図11に示す変動ゲームにおける符号T31〜T38に示すタイミングと同じように制御される。そして、符号T69〜T75に示すタイミングでは、フリーズ演出を実行させない変動ゲームにおける符号T21〜T27に示すタイミングと同じように制御される。
[第3実施形態]
次に、本発明を具体化した第3実施形態について説明する。なお、以下の説明では、既に説明した実施形態と同一構成及び同一制御内容について同一符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略する。
第1実施形態では、1種類のフリーズ演出信号が主基板40から出力された。第3実施形態では、操作態様を特定可能とする複数種類のフリーズ演出信号が副基板41から出力可能なように制御する。
具体的に、図14に示すように、副基板41から複数種類のフリーズ演出信号が出力可能である。具体的には、複数種類のフリーズ演出信号には、フリーズ演出1〜6信号が含まれている。
フリーズ演出1信号は、MAXBETボタン20の操作によりフリーズ演出が進行することを示す信号である。フリーズ演出2信号は、開始レバー22の操作によりフリーズ演出が進行することを示す信号である。フリーズ演出3信号は、第1停止ボタン23aの操作によりフリーズ演出が進行することを示す信号である。フリーズ演出4信号は、第2停止ボタン23bの操作によりフリーズ演出が進行することを示す信号である。フリーズ演出5信号は、第3停止ボタン23cの操作によりフリーズ演出が進行することを示す信号である。フリーズ演出6信号は、BETボタン19の操作によりフリーズ演出が進行することを示す信号である。これらのフリーズ演出信号は、フリーズ演出を進行させるための所定の操作が受付可能となったときに、主基板40から副基板41に出力され、それに伴って副基板41から試験装置50に出力されることとなる。
このように、複数種類の操作のうち何れかが特定操作として採用されていても、特定操作を特定可能なようにフリーズ演出信号が出力されるので、特定操作有効状態情報から特定操作として採用された操作が特定可能となる。
また、図15に示すように、主基板40においてフリーズ演出が開始され、開始レバー22の操作が受付可能な状態となったときに、主基板40から副基板41に、開始レバー22の操作を示すフリーズ演出信号(フリーズ演出コマンド)が出力される。副基板41においてフリーズ演出信号が入力されると、所定時間(本実施形態では300ms)だけ待機して、インターフェイス基板51を介して副基板41から試験装置50にフリーズ演出2信号が出力される。試験装置50において、フリーズ演出2信号が入力されると、インターフェイス基板51を介して、主基板40にスタートスイッチ信号が出力される。
特に、例えば、MAXBETボタン20を連続して操作(所謂「連打」)することによって、フリーズ演出を進行させるときには、そのMAXBETボタン20の操作に応じて、フリーズ演出を進行させるためのフリーズ演出信号が出力される。この場合、副基板41において、所定時間だけ待機してからフリーズ演出信号を出力させることによって、フリーズ演出信号の出力に関する制御負荷を軽減することができるとともに、インターフェイス基板51や試験装置50との制御上の調和を図ることができる。
[第4実施形態]
次に、本発明を具体化した第4実施形態について説明する。なお、以下の説明では、既に説明した実施形態と同一構成及び同一制御内容について同一符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略する。
第4実施形態では、主基板40からフリーズ演出信号が出力可能であるが、試験者の操作に応じて、フリーズ演出信号を有効とするか無効とするかが設定可能に制御される。
具体的に、図16に示すように、インターフェイス基板51には、出力切替スイッチ51aと、出力回路51bとが設けられている。出力切替スイッチ51aは、フリーズ演出信号が入力された場合に、出力回路51bに信号を出力するか否かが試験者等の操作により切り替え可能である。具体的に、フリーズ演出信号が入力された場合、出力切替スイッチ51aがオン操作されていると、信号が出力回路51bに出力され、出力切替スイッチ51aがオフ操作されていると、信号が出力回路51bに出力されない。
また、試験装置50において、フリーズ演出信号が入力された場合、信号が出力回路51bに出力される。出力回路51bは、出力切替スイッチ51aからの信号と試験装置50からの信号との論理和をスタートスイッチ信号として主基板40に出力する。このため、フリーズ演出信号が入力された場合、出力切替スイッチ51aがオン操作されていると、スタートスイッチ信号が主基板40に入力されるが、出力切替スイッチ51aがオフ操作されていると、スタートスイッチ信号が主基板40に入力されない。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
・出力切替スイッチ51aは、信号を出力するか否かがプログラム等によって変更可能であってもよい。
・試験装置50は、出力回路51bに対して信号を常時出力していても常時出力していなくもよい。つまり、スタートスイッチ信号自体を試験装置50自体から出力しても、インターフェイス基板51から出力してもよい。
・出力切替スイッチ51aや出力回路51bが主基板40や副基板41に設けられてもよく、試験装置50に設けられてもよい。
・インターフェイス基板51と試験装置50とが一体に構成されてもよく、インターフェイス基板51と主基板40や副基板41が一体に構成されてもよい。このように、インターフェイス基板51が設けられなくてもよく、インターフェイス基板51が設けられていても、スロットマシン10と試験装置50との間の信号を伝達することのみが行われてもよい。また、スロットマシン10(主基板40や副基板41)としては、少なくともフリーズ演出信号を出力するための制御が行われればよい。
・複数種類のフリーズ演出信号毎に配線を用いて出力したが、これに限らず、例えば、複数種類のフリーズ演出信号を特定可能なように符号化して共通した配線を用いて出力してもよい。また、複数種類のフリーズ演出信号を主基板40から出力してもよく、主基板40と副基板41とに分けてそれぞれから出力可能であってもよい。
・開始レバー22の操作を受付可能な状態に上限時間が規定されていなくてもよい。つまり、開始レバー22の操作を受付しないとフリーズ演出が進行しないように制御してもよい。このように、少なくとも開始レバー22の操作によりフリーズ演出や変動ゲーム(遊技)自体が進行するように制御可能であればよい。
・1回の変動ゲームにおいて複数回のフリーズ演出が実行されても1回のフリーズ演出が実行されてもよい。また、連続する複数回の変動ゲームを跨いでフリーズ演出が実行されてもよい。
・フリーズ演出を進行させる開始レバー22の操作を受付可能な状態となったときに、開始レバー22の操作を受付可能な状態となったことを示すフリーズ演出信号が出力されたが、これに限らない。例えば、変動ゲームの開始を契機として、開始レバー22の操作を受付可能な状態となる迄の時間を示すフリーズ演出信号が出力されてもよい。つまり、フリーズ演出を進行させる開始レバー22の操作を受付可能な状態となる移行期間について特定可能であればよい。
・1回の変動ゲーム中において、フリーズ演出が実行される場合に開始レバー22の操作が受付可能な状態が終了する迄であれば、開始レバー22の操作を示す信号を入力させることが特定可能なフリーズ演出信号が出力されればよい。つまり、少しでも遊技を進行させるための信号が出力されればよい。
・フリーズ演出が実行される場合において、開始レバー22の操作に応じて、第2演出モードM2への滞在ゲーム数の上乗せが行われなくてもよく、必ずしも各リール13a〜13cが回転しなくてもよい。つまり、遊技の進行が遅延される場合において、開始レバー22の操作に応じて少なくとも遊技が進行するものであればよい。
・フリーズ演出を進行させる操作手段として、各停止ボタン23a〜23cやBETボタン19などが採用されてもよく、操作回数や操作タイミングなど、その操作態様も問わない。
・主基板40、副基板41、インターフェイス基板51及び試験装置50において、入力信号が入力された後、所定時間が経過したときに所定の信号を出力させるように制御しても、入力信号が入力された直後に所定の信号を出力させるように制御してもよい。
・フリーズ演出は、リール13a〜13cによる演出上の回転(回動)を含まない演出であってもよい。この場合、主制御用CPU40aは、フリーズ期間においてリール13a〜13cを停止させた状態を維持させるとともに、副制御用CPU41aは、所定の演出が表示されるように演出表示装置14を制御するとよい。
・フリーズ演出を構成する表示演出の実行態様(演出内容)は適宜変更してもよい。
・フリーズ演出は、演出表示装置14による表示演出を伴わない演出であってもよい。また、フリーズ演出は、演出表示装置14による表示演出、スピーカSPによる音声演出、装飾ランプSRによる発光演出、及び可動体を動作させる可動体演出のうち1つ又は複数の演出を含んで構成されていてもよい。
・フリーズ演出において有効ラインL1,L2上に停止表示させる演出上の図柄の組合せ(特別停止目)の種類や個数は適宜変更してもよい。
・副制御用CPU41aは、特殊リプレイ停止目を含む当選情報t42が決定されている場合、有効ラインL1,L2上に特殊リプレイ停止目を停止表示させるのに必要な停止ボタン23a〜23cの操作態様を報知する演出を必ず実行させてもよい。本別例によれば、主制御用CPU40aは、開始操作を契機として当選情報t42を決定するか否かにより、フリーズ演出を実行可能とするか否かを判定していると把握できる。
・所定の停止目を有効ラインL1,L2上に停止表示させるのに必要な停止ボタン23a〜23cの操作態様(押し順)を適宜変更してもよい。例えば、停止ボタン23a〜23cのうち、1番目から3番目まで停止ボタンの押し順を全て規定した停止目を設けてもよい。この場合、副制御用CPU41aは、決定されている停止目に対応付けられた停止ボタン23a〜23cの操作順序を報知する内容で押し順ナビ演出を実行するとよい。
・当選情報の種類や個数は適宜変更してもよい。また、当選情報に対応付ける図柄の組合せ(役)の個数や種類を変更してもよい。
・賞を定めた図柄の組合せ(役)の種類や個数は適宜変更してもよい。
・図柄の組合せに対応付けたメダルの払出枚数(賞)を変更してもよい。
・表示窓部16における有効ラインを構成する図柄表示位置の組合せや、有効ラインの個数を適宜変更してもよい。
・遊技状態に応じて設定可能な最大ベット数を変更してもよい。
・賞としてボーナス遊技の付与を定めた図柄の組合せを省略してもよい。
・主基板40の機能と副基板41の機能とを統合した単一の基板を備えてもよい。また、副基板41に代えて、演出表示装置14を専門に制御する基板と、スピーカSPを専門に制御する基板と、装飾ランプSRを専門に制御する基板と、これらの基板による制御を統括的に制御する基板とを設けてもよい。
・実施形態は、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いるスロットマシン(回胴式遊技機)に具体化してもよい。
以下、上記実施形態及び変形例から把握できる技術的思想を追記する。
(イ)前記特定操作制御手段は、所定の開始条件が成立してから前記結果表示部に表示結果が表示されるまでを少なくとも含む単位遊技において前記特定操作有効状態への移行を複数回実行可能に制御することを特徴とする。
(ロ)前記特定操作制御手段は、前記遅延制御手段によって前記導出操作有効状態への移行を遅延させるための制御が行われる場合において、前記特定操作有効状態における特定操作に応じて、前記単位遊技において前記特定操作有効状態へ再度移行させるか否かを決定することを特徴とする。
(ハ)前記特定操作有効状態情報は、前記試験装置に前記特定操作を示す情報を出力させるための情報であることを特徴とする。