以下、電話装置及び操作子付属機器の実施形態について順に説明する。
<1>
本実施形態の電話機は、操作子が配置される第1外面及び前記第1外面とは異なる第2外面を含む筐体と、当該電話機の状態に基づいて所定光を発する光源とを備え、前記第1外面には、前記所定光の一部である第1光が前記筐体の外部に向けて出射される第1出射部が配置されており、前記第2外面には、前記所定光の他の一部である第2光が前記筐体の外部に向けて出射される第2出射部が配置されている。
本実施形態の電話機は、筐体と光源とを備えている。
筐体は、夫々が当該筐体の外観の少なくとも一部を構成する第1外面及び第2外面を備えている。第1外面は、ユーザが操作可能な操作子(例えば、ダイヤルボタン等の操作ボタンや、タッチパネルや、その他任意の操作子)が配置されている面である。一方で、第2外面は、第1外面とは異なる面である。第2外面は、操作子が配置されていない面である。
光源は、電話機の状態に基づいて所定光を発する。例えば、光源は、電話機の状態を識別可能な発光態様で所定光を発する。具体的には、例えば、光源は、電話機の状態が第1の状態である場合には、第1の発光態様で所定光を発してもよい。一方で、例えば、光源は、電話機の状態が第1の状態とは異なる第2の状態である場合には、第1の発光態様とは異なる第2の発光態様で所定光を発してもよい。
尚、光源は、典型的には、筐体の内部に収容されている。従って、光源が発した所定光がそのまま直接的にユーザに視認されることはない。
本実施形態では特に、第1出射部が第1外面に配置されていると共に、第2出射部が第2外面に配置されている。
第1光は、第1出射部を介して筐体の外部に向けて出射される。つまり、第1光は、第1出射部から筐体の外部に向けて出射される。言い換えれば、第1光は、第1出射部を介して筐体の外部に向けて伝搬する。つまり、第1光は、第1出射部から筐体の外部に向けて伝搬する。更に言い換えれば、第1出射部は、光源が発した所定光のうちの一部である第1光を筐体の外部に向けて出射する。更に言い換えれば、第1出射部は、第1光が第1出射部から出射されることで、第1光の発光態様(つまり、所定光の発光態様)と同一の発光態様で実質的には発光していると言える。更に言い換えれば、第1出射部は、第1光の照射を受けることで、第1光の発光態様(つまり、所定光の発光態様)と同一の発光態様で実質的には発光する第1発光部であると言える。その結果、ユーザは、第1出射部から出射される第1光(言い換えれば、第1出射部の発光態様)を視認することで、電話機の状態を確認することができる。
第2光は、第2出射部を介して筐体の外部に向けて出射される。つまり、第2光は、第2出射部から筐体の外部に向けて出射される。言い換えれば、第2光は、第2出射部を介して筐体の外部に向けて伝搬する。つまり、第2光は、第2出射部から筐体の外部に向けて伝搬する。言い換えれば、第2出射部は、光源が発した所定光のうちの一部である第2光を筐体の外部に向けて出射する。更に言い換えれば、第2出射部は、第2光が第2出射部から出射されることで、第2光の発光態様(つまり、所定光の発光態様)と同一の発光態様で実質的には発光していると言える。更に言い換えれば、第2出射部は、第2光の照射を受けることで、第2光の発光態様(つまり、所定光の発光態様)と同一の発光態様で実質的には発光する第2発光部であると言える。その結果、ユーザは、第2出射部から出射される第2光(言い換えれば、第2出射部の発光態様)を視認することで、電話機の状態を確認することができる。
このように、本実施形態では、電話機の状態に基づいて光が出射される(言い換えれば、発光する)出射部が、操作子が配置される第1外面に加えて、第2外面にも配置されている。従って、電話機は、第1出射部から出射される第1光のみならず、第2出射部から出射される第2光を用いて、電話機の状態をユーザに通知することができる。
ここで、本実施形態の電話機の技術的効果を説明するための前提として、電話機の状態に基づいて光が出射される出射部が、操作子が配置される第1外面のみに配置されている比較例の電話機について説明する。比較例の電話機では、第1出射部から出射される第1光(つまり、第1出射部の発光態様)の視認性を向上させるためには、第1出射部から相応な明るさの第1光が出射されることが好ましい。一方で、第1出射部から相応な明るさの第1光が出射されると、操作子上での第1光の乱反射等によって、操作子の視認性が悪化する可能性がある。一方で、操作子の視認性を悪化させないためには、第1出射部から過度に明るい第1光が出射されないことが好ましい。一方で、過度に明るい第1光が出射されないことに固執しすぎて第1出射部から出射される第1光が過度に暗くなってしまうと、第1出射部から出射される第1光の視認性(つまり、第1出射部の発光態様の視認性)が悪化する可能性がある。その結果、ユーザは、電話機の状態を認識しにくくなる可能性がある。従って、比較例の電話機は、操作子の視認性の悪化を抑制しつつ、電話機の状態をユーザに好適に認識させることが困難である。言い換えれば、比較例の電話機は、操作子の視認性の悪化を抑制しつつ、電話機の状態を光で通知することが困難である。
しかるに、本実施形態の電話機では、電話機の状態に基づいて光が出射される出射部が、操作子が配置される第1外面のみならず、第2外面にも配置されている。従って、操作子の視認性の悪化を抑制することを優先するように第1出射部から第1光が出射されている場合であっても、第2出射部からも電話機の状態に基づく第2光が出射されている。従って、操作子の視認性の悪化を抑制する目的で第1光の視認性が悪化する程度の明るさの第1光が第1出射部から出射されている場合であっても、第2出射部からは、第1出射部からの第1光の出射とは独立して、第2光の視認性が悪化しない程度の明るさの第2光が出射されることが可能となる。従って、操作子の視認性の悪化を抑制する目的で第1光の視認性が悪化する程度の明るさで第1出射部から第1光が出射されている場合であっても、ユーザは、第2光の視認性が悪化しない程度の明るさで第2出射部から出射されている第2光を視認することで、電話機の状態を好適に認識することができる。それでいてなおかつ、第2出射部が第1外面ではなく第2外面に配置されているがゆえに、第2出射部から出射される第2光が操作子の視認性の悪化を引き起こすことは殆ど又は全くない。このため、本実施形態の電話機は、操作子の視認性の悪化を抑制しつつ、電話機の状態をユーザに好適に認識させることができる。言い換えれば、本実施形態の電話機は、操作子の視認性の悪化を抑制しつつ、電話機の状態を光で通知することができる。
更には、第1出射部から出射される第1光及び第2出射部から出射される第2光は、共に同一の所定光の一部である。このため、第1出射部の発光態様は、第2出射部の発光態様と同一になる。従って、電話機の状態に基づく光が出射される出射部が複数配置されている場合であっても、複数の出射部から異なる光が出射される(つまり、複数の出射部が異なる発光態様で発光する)ことは殆ど又は全くない。このため、電話機の状態に基づく光が出射される出射部が複数配置されている場合であっても、ユーザは、複数の出射部のうちの少なくとも一つから出射される光(つまり、複数の出射部のうちの少なくとも一つの発光態様)を視認することで、電話機の状態を好適に認識することができる。
<2>
本実施形態の電話機の他の態様では、前記所定光を前記第1光及び前記第2光に分離する光学部材を更に備える。
この態様によれば、光学部材によって所定光が第1光及び第2光に分離される。この場合、第1出射部からは、光学部材が分離した第1光が筐体の外部に向けて出射される。また、第2出射部からは、光学部材が分離した第2光が筐体の外部に向けて出射される。従って、第1出射部の発光態様は、第2出射部の発光態様と同一になる。ユーザは、複数の出射部のうちの少なくとも一つから出射される光(つまり、複数の出射部のうちの少なくとも一つの発光態様)を視認することで、電話機の状態を好適に認識することができる。
<3>
本実施形態の電話機の他の態様では、前記第1外面において前記筐体の外部に露出する第1露出部と、前記第2外面において前記筐体の外部に露出する第2露出部と、前記所定光が内部を伝搬すると共に前記第1露出部及び前記第2露出部の双方につながる伝搬部とを含む光学部材を更に備えており、前記第1露出部の少なくとも一部が、前記第1出射部を構成しており、前記第2露出部の少なくとも一部が、前記第2出射部を構成している。
この態様によれば、光源が発した所定光は、光学部材が備える伝搬部の内部を伝搬する。
伝搬部の内部を伝搬している所定光の一部は、第1光として、伝搬部につながっている(典型的には、光学的につながっている)第1露出部に到達する。第1露出部は、第1外面において筐体の外部に露出している。このため、第1露出部に到達した第1光は、第1露出部から筐体の外部に向かって出射される。従って、第1露出部の少なくとも一部は、第1出射部として機能する。
伝搬部の内部を伝搬している所定光の他の一部は、第2光として、伝搬部につながっている(典型的には、光学的につながっている)第2露出部に到達する。第2露出部は、第2外面において筐体の外部に露出している。このため、第2露出部に到達した第2光は、第2露出部から筐体の外部に向かって出射される。従って、第2露出部の少なくとも一部は、第2出射部として機能する。
このように、所定光が伝搬部の内部を伝搬することで、所定光の一部である第1光が第1露出部から出射され且つ所定光の他の一部である第2光が第2露出部から出射される。このため、第1出射部(言い換えれば、第1露出部)の発光態様は、第2出射部(言い換えれば、第1露出部)の発光態様と同一になる。ユーザは、複数の出射部のうちの少なくとも一つから出射される光(つまり、複数の出射部のうちの少なくとも一つの発光態様)を視認することで、電話機の状態を好適に認識することができる。
<4>
上述の如く第1及び第2露出部を含む光学部材を備える電話機の他の態様では、前記光学部材は、前記伝搬部の内部で前記所定光が散乱されない場合には前記第1光が前記第1露出部に到達することができない第1位置に前記第1露出部を備えており、前記光学部材は、前記伝搬部の内部で前記所定光が散乱されなくても前記第2光が前記第2露出部に到達することができる第2位置に前記第2露出部を備えている。
この態様によれば、第1露出部は、伝搬部の内部で所定光が散乱されない場合には第1光が第1露出部に到達することができない第1位置に位置している。つまり、第1露出部は、実質的には、伝搬部の内部で所定光が散乱されることで初めて第1光が第1露出部に到達することができる第1位置に位置している。従って、第1露出部から筐体の外部に向かって出射される第1光は、伝搬部の内部で散乱された所定光の一部に相当する。言い換えれば、第1露出部から筐体の外部に向かって出射される第1光は、伝搬部の内部で散乱された所定光の一部に相当する。
一方で、第2露出部は、伝搬部の内部で所定光が散乱されない場であっても第2光が第2露出部に到達することができる第2位置に位置している。つまり、第2露出部は、伝搬部の内部で所定光が散乱しないと仮定した場合の所定光の理想的な光路の終点に相当する第2位置に位置している。従って、第2露出部から筐体の外部に向かって出射される第2光は、伝搬部の内部で散乱された所定光の他の一部のみならず、伝搬部の内部で散乱されていない所定光の他の一部(つまり、伝搬部の内部で散乱された所定光と比較して相対的に明るい光)を含んでいる。
その結果、第2出射部から出射される第2光は、第1出射部から出射される第1光よりも明るくなる。従って、操作子の視認性の悪化を抑制する目的で第1光の視認性が悪化する程度の明るさの第1光が第1出射部から出射されつつ、第2出射部からは、第1出射部による第1光の出射とは独立して、第2光の視認性が悪化しない程度の明るさの第2光が出射されることが可能となる。このため、この態様の電話機は、操作子の視認性の悪化を抑制しつつ、電話機の状態をユーザに好適に認識させることができる。言い換えれば、本実施形態の電話機は、操作子の視認性の悪化を抑制しつつ、電話機の状態を光で通知することができる。
尚、「第2光が第1光よりも明るい」状態とは、第2光の明るさを示すパラメータが第1光の明るさを示すパラメータよりも大きい状態を意味していてもよい。言い換えれば、「第2光が第1光よりも明るい」状態とは、第2出射部の発光の明るさを示すパラメータが第1出射部の発光の明るさを示すパラメータよりも大きい状態を意味していてもよい。明るさを示すパラメータの一例として、光度エネルギーや、光束や、光度や、輝度や、照度や、光束発散度等があげられる。
また、ここで言う「所定光の散乱」とは、伝搬部の内部を伝搬する所定光の伝搬方向が四方八方に分散する又は伝搬部の内部を伝搬する所定光が四方八方に向かって分岐する状態を意味していてもよい。つまり、「所定光の散乱」とは、所定光が散乱しないと仮定した場合の所定光の理想的な光路からずれるように所定光の伝搬方向が変化する状態を意味していてもよい。
<5>
本実施形態の電話機の他の態様では、前記第2出射部から出射される前記第2光は、前記第1出射部から出射される前記第1光よりも明るい。
この態様によれば、操作子の視認性の悪化を抑制する目的で第1光の視認性が悪化する程度の明るさの第1光が第1出射部から出射されつつ、第2出射部からは、第1出射部による第1光の出射とは独立して、第2光の視認性が悪化しない程度の明るさの第2光が出射されることが可能となる。このため、この態様の電話機は、操作子の視認性の悪化を抑制しつつ、電話機の状態をユーザに好適に認識させることができる。言い換えれば、本実施形態の電話機は、操作子の視認性の悪化を抑制しつつ、電話機の状態を光で通知することができる。
尚、「第2光が第1光よりも明るい」状態とは、第2光の明るさを示すパラメータが第1光の明るさを示すパラメータよりも大きい状態を意味していてもよい。言い換えれば、「第2光が第1光よりも明るい」状態とは、第2出射部の発光の明るさを示すパラメータが第1出射部の発光の明るさを示すパラメータよりも大きい状態を意味していてもよい。明るさを示すパラメータの一例として、光度エネルギーや、光束や、光度や、輝度や、照度や、光束発散度等があげられる。
<6>
本実施形態の電話機の他の態様では、前記第1出射部から出射される前記第1光は、前記操作子の照明よりも暗い。
この態様によれば、第1出射部からは、操作子の視認性を悪化させない程度の明るさの第1光が出射される。
尚、「第1光が照明よりも暗い」状態とは、第1光の明るさを示すパラメータが照明の明るさを示すパラメータよりも小さい状態を意味していてもよい。言い換えれば、「第1光が照明よりも暗い」状態とは、第1出射部の発光の明るさを示すパラメータが操作子の発光の明るさを示すパラメータよりも大きい状態を意味していてもよい。明るさを示すパラメータの一例として、光度エネルギーや、光束や、光度や、輝度や、照度や、光束発散度等があげられる。
<7>
本実施形態の電話機の他の態様では、前記第2出射部からは、前記第2光が前記第2出射部から前記筐体の外部に向かって拡散するように前記第2光が出射される。
この態様によれば、第2出射部からは、筐体の外部に向かって拡散しないように第2光が出射される場合と比較して、第2光がより広範囲に伝搬するように第2光が出射される。その結果、第2出射部から出射される第2光の視認性が向上する。つまり、ユーザは、第2出射部から出射される第2光を視認しやすくなり、結果、電話機の状態を認識しやすくなる。
尚、ここで言う「第2光の拡散」とは、第2光がいわば放射状に伝搬する状態を意味していてもよい。言い換えれば、「第2光の拡散」とは、第2光が拡散しないと仮定した場合の第2光の仮想的な光路に加えて又は代えて、当該仮想的な光路からずれる又は交わる光路を第2光が伝搬する状態を意味していてもよい。
<8>
本実施形態の電話機の他の態様では、前記第2出射部は、前記第2光が出射される出射面であって且つ前記筐体の外部に向かって凸状に突き出る又は凹状に窪む曲面を含む出射面を含む。
この態様によれば、第2光が出射される出射面が曲面(特に、凸状に突き出ている又は凹状に窪んでいる曲面)を含むがゆえに、当該出射面から出射される第2光は、筐体の外部に向かって拡散するように第2出射部から出射される。このため、第2出射部からは、筐体の外部に向かって拡散しないように第2光が出射される場合と比較して、第2光がより広範囲に伝搬するように第2光が出射される。その結果、第2出射部から出射される第2光の視認性が向上する。つまり、ユーザは、第2出射部から出射される第2光を視認しやすくなり、結果、電話機の状態を認識しやすくなる。
<9>
本実施形態の電話機の他の態様では、当該電話機は、所定の設置面上に設置され、前記第2出射部からは、前記第2光が前記第2出射部から前記設置面に向かって出射されるように前記第2光が出射される。
この態様によれば、第2出射部から出射された第2光は、設置面に向かって伝搬する。この場合、第2出射部から出射された第2光の少なくとも一部は、設置面において反射する。その結果、第2光の伝搬方向が変化するがゆえに、第2光は、より広範囲に伝搬することができる。その結果、第2出射部から出射される第2光の視認性が向上する。つまり、ユーザは、第2出射部から出射される第2光を視認しやすくなり、結果、電話機の状態を認識しやすくなる。
<10>
本実施形態の電話機の他の態様では、前記筐体は、当該電話機が所定の設置面上に設置される場合に前記設置面に対向する第3面を更に含んでおり、前記第2出射部は、前記第2光が出射される出射面であって且つ前記第3面を包含する仮想平面に向き合う出射面を備える。
この態様によれば、第2出射部から出射された第2光は、設置面に対向する第3面を包含する仮想平面に向かって伝搬する。そうすると、電話機が設置面に設置された場合には、第2出射部から出射された第2光の少なくとも一部は、設置面において反射する可能性が高い。その結果、第2光の伝搬方向が変化するがゆえに、第2光は、より広範囲に伝搬することができる。その結果、第2出射部から出射される第2光の視認性が向上する。つまり、ユーザは、第2出射部から出射される第2光を視認しやすくなり、結果、電話機の状態を認識しやすくなる。
<11>
本実施形態の操作子付属機器は、操作子が配置される第1外面及び前記第1外面とは異なる第2外面を含む筐体と、当該操作子付属機器の状態に基づいて所定光を発する光源とを備え、前記第1外面には、前記所定光の一部である第1光が前記筐体の外部に向けて出射される第1出射部が配置されており、前記第2外面には、前記所定光の他の一部である第2光が前記筐体の外部に向けて出射される第2出射部が配置されている。
本実施形態の操作子付属機器によれば、上述した本実施形態の電話機が享受することができる各種効果と同様の効果を享受することができる。
尚、上述した本実施形態の電話機が採用し得る各種態様に対応して、本実施形態の操作子付属機器もまた各種態様を採用することができる。
本実施形態のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施例から更に明らかにされる。
以上説明したように、本実施形態の電話機は、第1外面及び第2外面を含む筐体と光源とを備え、第1外面に第1出射部が配置されており且つ第2外面に第2出射部が配置されている。本実施形態の操作子付属機器は、第1外面及び第2外面を含む筐体と光源とを備え、第1外面に第1出射部が配置されており且つ第2外面に第2出射部が配置されている。従って、操作子の視認性の悪化を抑制しつつ、電話機又は操作子付属機器の状態を光で通知することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の電話機及び操作子付属機器の実施例について説明する。尚、以下では、説明の便宜上、電話機の実施例について説明する。しかしながら、電話機以外の任意の機器(つまり、後述する操作ボタン122を備える機器)についても、後述する電話機1が採用する各種構成が適用されてもよい。尚、電話機以外の任意の機器(つまり、後述する操作ボタン122等を備える機器)の一例として、例えば、テレビや、ハードディスクレコーダや、ゲーム機や、パソコンや、金庫や、冷蔵庫や、炊飯器が例示される。
(1)電話機1の構成
はじめに、図1(a)から図1(c)を参照しながら、本実施例の電話機1の構成について説明する。図1(a)は、電話機1の外観を示す上面図である。図1(b)は、電話機1の外観を示す側面図である。図1(c)は、電話機1の外観を示す側面図である。尚、図1(a)から図1(c)では、説明の便宜上、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸から定義される3次元座標空間を用いて、電話機1の構成についての説明を進める。
図1(a)から図1(c)に示すように、電話機1は、受話器11と、筐体12とを備える。
受話器11は、通話を行うためにユーザが保持する機器である。受話器1は、例えば、ユーザの話し相手の声をユーザに伝えるためのスピーカや、ユーザの声を検出するためのマイク等を備えている。ユーザが受話器11を保持していない場合には、受話器11は、筐体12に形成された(典型的には、筐体12の上面12aに形成された)受話器受けに置かれている。
筐体12は、電話機1の本体を構成する部材である。筐体12は、例えば、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)樹脂(或いは、その他任意の樹脂又は任意の材料)から構成される部材である。図1に示す例では、筐体12は、箱状の(言い換えれば、直方体の形状の)部材である。但し、筐体12の形状は、どのような形状であってもよい。
筐体12は、「第1外面」の一具体例である上面12aと、「第2外面」の一具体例である側面12bと、「第3外面」の一具体例である底面12cとを備える。
上面12aは、筐体12の外観を構成する一つの外面である。上面12aは、+Z方向を向いている面である。上面12aは、電話機1が設置面20に設置された場合に、設置面20とは反対側を向いている面である。
側面12bは、筐体12の外観を構成する一つの外面である。側面12bは、−X方向を向いている面である。側面12bは、上面12aと交わる方向に向かって延びる面である。側面12bは、上面12aの−X方向の端部から−Z方向に向かって延びる面である。側面12bは、電話機1が設置面20に設置された場合に、設置面20に交わる方向に向かって延びる面である。
底面12cは、筐体12の外観を構成する一つの外面である。底面12cは、−Z方向を向いている面である。底面12cは、側面12bと交わる方向に向かって延びる面である。底面12cは、側面12bの−Z方向の端部から+X方向に向かって延びる面である。底面12cは、電話機1が設置面20に設置された場合に、設置面20に対向する面である。
上面12aには、ディスプレイ121と、「操作子」の一具体例である操作ボタン122とが配置されている。但し、上面12aには、ディスプレイ121及び操作ボタン122の少なくとも一方が配置されていなくてもよい。
ディスプレイ121は、各種情報を表示するための表示装置である。ディスプレイ121は、例えば、電話機1の動作状態を示す情報を表示してもよい。ディスプレイ121は、電話機1の動作に関連する情報を表示してもよい。但し、ディスプレイ121は、任意の情報を表示してもよい。ディスプレイ121は、例えば液晶ディスプレイである。但し、ディスプレイ121は、任意のディスプレイであってもよい。
操作ボタン122は、ユーザが操作可能なボタンである。操作ボタン122は、電話番号を指定するためのダイヤルボタン(言い換えれば、数字ボタン)を含んでいてもよい。操作ボタン122は、留守番電話に関連する操作を行うためのボタンを含んでいてもよい。但し、操作ボタン122は、任意の操作を行うためのボタンを含んでいてもよい。
尚、操作ボタン122に加えて又は代えて、ユーザが操作可能な任意の操作子が上面12aに配置されていてもよい。任意の操作子の一例として、例えば、タッチパネルや、タッチパッド等があげられる。
本実施例では更に、上面12aには、「第1出射部」及び「第1露出部」の一具体例である第1発光部131が配置されている。第1発光部131は、筐体12の外部に露出している部材である。第1発光部131は、後述する光源151が発した光の一部を筐体12の外部に向けて出射する部材である。第1発光部131は、後述する光源151が発した光の一部が筐体12の外部に向けて出射される際に通過する部材である。第1発光部131は、後述する光源151が発した光の一部の照射を受けて実質的に発光しているかのように振舞う部材である。つまり、第1発光部131は、第1発光部131自身が能動的に発光することに代えて、光源151が発する光の一部を利用して実質的に発光しているかのように振舞う部材である。
本実施例では更に、側面12bには、「第2出射部」及び「第2露出部」の一具体例である第2発光部132が配置されている。第2発光部132は、筐体12の外部に露出している部材である。第2発光部132は、後述する光源151が発した光の一部を筐体12の外部に向けて出射する部材である。第2発光部131は、後述する光源151が発した光の一部が筐体12の外部に向けて出射される際に通過する部材である。第2発光部132は、後述する光源151が発した光の一部の照射を受けて発光する部材である。つまり、第2発光部132は、第2発光部132自身が能動的に発光することに代えて、光源151が発する光の一部を利用して実質的に発光しているかのように振舞う部材である。
第2発光部132の発光面積は、第1発光部131の発光面積よりも大きいことが好ましい。第2発光部132のサイズ(例えば、Y軸に沿った方向のサイズ)は、第1発光部131のサイズ(例えば、Y軸方向に沿ったサイズ)よりも大きいことが好ましい。但し、第2発光部132の発光面積は、第1発光部131の発光面積よりも大きくなくてもよい。第2発光部132のサイズは、第1発光部131のサイズよりも大きくなくてもよい。
第1発光部131及び第2発光部132の夫々は、筐体12の内部に収容される光学部材13の一部である。第1発光部131及び第2発光部132の夫々は、光学部材13のうち筐体12の外部に露出している部材部分である。
ここで、図2を参照しながら、光学部材13の構成について、筐体12内に収容される各種構成要素と共に説明する。図2は、光学部材13の構成を、筐体12内に収容されるホルダ14及び回路基板15と共に示す断面図(図1のI−I’断面図)である。
図2に示すように、筐体12の内部には、光学部材13に加えて、ホルダ14と、回路基板15とが収容されている。尚、図2においても、図1(a)から図1(c)で用いた3次元座標空間を用いて、光学部材13の構成についての説明を進める。
ホルダ14は、光学部材13を支持するための部材である。ホルダ14は、光学部材13が筐体12の内部で固定されるように光学部材13を押さえつける部材である。ホルダ14は、例えば、ABS樹脂(或いは、その他任意の樹脂又は任意の材料)から構成される部材である。本実施例では、ホルダ14の外面(特に、光源151が発した光の光路と交わる外面)は、光源が発した光を第2発光部132に向けて反射する反射面141である。ホルダ14の反射面141は、光学部材13の外面の少なくとも一部(特に、伝搬部133の外面の少なくとも一部)に対向している又は密着していることが好ましい。
回路基板15は、電話機1の動作に必要な各種処理回路等が搭載されている基板である。回路基板15には、光源151と、光源151を駆動するための駆動ドライバ152とが搭載されている。
光源151は、駆動ドライバ152からの制御信号に基づいて、光を発する。光源151は、光を発することが可能な1つの発光体(例えば、LD(Laser Diode)や、LED(Light Emitting Diode)等)を含んでいてもよい。光源151は、夫々が光を発することが可能な複数の発光体を含んでいてもよい。光源151が複数の発光体を備えている場合であっても、各発光体は、同一の制御信号に基づいて光を発することが好ましい。
駆動ドライバ152は、電話機1の状態に基づいて、光源151を駆動するための(言い換えれば、所望の発光態様で光源151が光を発するように光源151を制御するための)制御信号を生成する。例えば、駆動ドライバ152は、電話機1に着信がある場合に光源151が光を発するように光源151を制御するための制御信号を生成してもよい。例えば、駆動ドライバ152は、電話機1に登録されている電話番号から電話機1に着信がある場合に光源151が光を発する一方で、電話機1に登録されていない電話番号から電話機1に着信がある場合に光源151が光を発しないように光源151を制御するための制御信号を生成してもよい。
光学部材13は、光源151が発した光を第1発光部131及び第2発光部132に導く部材である。このため、光学部材13は、その内部を光が伝搬することが可能な部材である。特に、光学部材13は、その内部を光が伝搬する際に光を散乱させることが可能な部材であることが好ましい。このため、光学部材13は半透明であることが好ましい。光学部材13は、例えば、PMMA(PolyMethyl MethAcrylate)樹脂(或いは、その他任意の樹脂又は任意の材料)から構成される部材である。
光学部材13は、光学部材13の外観を構成する外面として、下面13aと、側面13bと、上面13cと、側面13dと、上面13eと、側面13fと、側面13gとを備える。
下面13aは、−Z方向を向いている面である。下面13aは、回路基板15に対向する面である。下面13aは、光源151に対向する面である。下面13aの少なくとも一部は、筐体12の側面12bを貫通する開口124を規定する筐体12の側壁12dに対向している。下面13aの少なくとも一部は、筐体12の側壁12dに支持されている。
側面13bは、−X方向を向いている面である。側面13bは、筐体12の外部に露出する面である。側面13bは、下面13aと交わる方向に向かって延びる面である。側面13bは、下面13aの−X方向の端部から+Z方向に向かって延びる面である。側面13bは、第2発光部132の少なくとも一部を構成する面である。
側面13bの少なくとも一部は、筐体12の外部に向かって凸状に(言い換えれば、弓なりに)突き出る曲面であることが好ましい。但し、側面13bは、筐体12の外部に向かって凸状に突き出る曲面を含んでいなくてもよい。側面13bの少なくとも一部は、筐体12の外部から見て凹状に窪んだ曲面であってもよい。側面13bの少なくとも一部は、Z軸に対して傾斜していてもよい。側面13bは、Z軸に対する傾斜角が異なる複数の面を含んでいてもよい。
側面13bの少なくとも一部は、設置面20(或いは、設置面20に対向する筐体12の底面12cを包含する仮想的な平面、図2中の底面12cから延びる点線参照、以下同じ)側を向いていることが好ましい。つまり、側面13bの少なくとも一部は、その法線が設置面20に交わるような方向を向いている。但し、側面13bは、設置面20側を向いていなくてもよい。
上面13cは、+Z方向を向いている面である。上面13cは、筐体12の外部に露出する面を含んでいる。上面13cは、側面13bと交わる方向に向かって延びる面である。上面13cは、側面13bの+Z方向の端部から+X方向に向かって延びる面である。上面13cの少なくとも一部(特に、筐体12の外部に露出する面)は、第2発光部132の少なくとも一部を構成する面である。上面13cの少なくとも一部は、筐体12の側面12bを貫通する開口124を規定する筐体12の側壁12eに対向している。上面13cの少なくとも一部は、筐体12の側壁12eに支持されている。
側面13dは、−X方向を向いている面である。側面13dの少なくとも一部(特に、上面13eに近接する部分)は、筐体12の外部に露出する面であってもよい。側面13dの少なくとも一部が筐体12の外部に露出している場合には、当該側面13dの少なくとも一部は、第1発光部131の少なくとも一部を構成する面であってもよい。側面13dは、上面13cと交わる方向に向かって延びる面である。側面13dは、上面13cの+X方向の端部から+Z方向に向かって延びる面である。側面13dの少なくとも一部は、筐体12の上面12aを貫通する開口123を規定する筐体12の側壁12fに対向している。側面13dの少なくとも一部は、筐体12の側壁12fに支持されている。
上面13eは、+Z方向を向いている面である。上面13eは、筐体12の外部に露出する面である。上面13eは、側面13dと交わる方向に向かって延びる面である。上面13eは、側面13dの+Z方向の端部から+X方向に向かって延びる面である。上面13eは、第1発光部131の少なくとも一部を構成する面である。
側面13fは、+X方向を向いている面である。側面13fの少なくとも一部(特に、上面13eに近接する部分)は、筐体12の外部に露出する面であってもよい。側面13fの少なくとも一部が筐体12の外部に露出している場合には、当該側面13fの少なくとも一部は、第1発光部131の少なくとも一部を構成する面であってもよい。側面13fは、上面13eと交わる方向に向かって延びる面である。側面13fは、上面13eの+X方向の端部から−Z方向に向かって延びる面である。側面13fの少なくとも一部は、筐体12の上面12aを貫通する開口123を規定する筐体12の側壁12gに対向している。側面13fの少なくとも一部は、筐体12の側壁12gに支持されている。
側面13gは、X軸及びZ軸の双方に対して傾斜している面である。側面13gは、ホルダ141に支持される面である。側面13gの少なくとも一部は、ホルダ14の反射面141に対向している。側面13gの少なくとも一部は、光源151の鉛直上方に位置する。側面13gの少なくとも一部は、光源151が発した光の光路に交わる。側面13gは、側面13fと交わる方向に向かって延びる面である。側面13gは、側面13fの−Z方向の端部からX軸及びZ軸の双方に対して傾斜する方向に向かって延びる面である。
このような外面から外観が規定される光学部材13は、第1発光部131と、第2発光部132と、光伝搬部133と、光入射部134とを備える。
光源151が発した光は、光入射部134に入射する。光入射部134は、下面13aのうち光源151に対向する少なくとも一部の面(或いは、当該面を含む領域部分)である。
光入射部134に入射した光は、伝搬部133の内部を伝搬する。伝搬部133は、光入射部134と第1発光部131及び第2発光部132とを光学的につなぐ(言い換えれば、連結する)領域部分である。
光入射部134に入射した光の一部は、伝搬部133の内部を伝搬することで、第1発光部131(例えば、上面13e、側面13dの少なくとも一部又は側面13fの少なくとも一部)に到達する。その結果、第1発光部131は、第1発光部131に到達する光の照射を受けて発光する。
光入射部134に入射した光の一部は、伝搬部133の内部を伝搬することで、第2発光部132(例えば、側面13b又は上面13cの少なくとも一部)に到達する。その結果、第2発光部132は、第2発光部132に到達する光の照射を受けて発光する。
第2発光部132は、光学部材13が筐体12の内部に収容されていないと仮定した場合であっても光源151が発した光が到達可能な位置に位置している。図2に示す例では、光学部材13が筐体12の内部に収容されていないと仮定した場合であっても、光源151が発した光は、ホルダ14の反射面141に反射されるがゆえに、第2発光部132の位置に到達可能である。
一方で、第1発光部131は、光学部材13が筐体12の内部に収容されていないと仮定した場合であっても光源151が発した光が到達可能な位置とは異なる位置に位置している。言い換えれば、第1発光部131は、光学部材13が筐体12の内部に収容されていないと仮定した場合には光源151が発した光が到達不可能な位置に位置している。図2に示す例では、光学部材13が筐体12の内部に収容されていないと仮定した場合には、光源151が発した光は、ホルダ14の反射面141に反射されるに過ぎないがゆえに、第1発光部131の位置に到達することができない。尚、後に詳述するように、実際には、光学部材13が筐体12の内部に収容されているがゆえに、光源151が発した光は、伝搬部133の内部で散乱することで第1発光部131に到達可能である。
尚、光学部材13は、上述したように、その内部を光が伝搬する際に光を散乱させることが可能な部材であることが好ましい。従って、第2発光部132は、光学部材13が光を散乱しないと仮定した場合であっても光源151が発した光が到達可能な位置に位置しているとも言える。同様に、第1発光部131は、光学部材13が光を散乱しないと仮定した場合であっても光源151が発した光が到達可能な位置とは異なる位置に位置しているとも言える。つまり、第1発光部131は、光学部材13が光を散乱しないと仮定した場合には光源151が発した光が到達不可能な位置に位置しているとも言える。
(2)第1発光部131及び第2発光部132の発光動作
続いて、図3及び図4(a)から図4(c)を参照しながら、第1発光部131及び第2発光部132の発光動作について説明する。図3は、光学部材13の内部における光の伝搬態様を示す断面図(図2と同様に、図1のI−I’断面図)である。図4(a)は、第1発光部131及び第2発光部132が発光している場合の電話機1の外観を示す上面図である。図4(b)は、第1発光部131及び第2発光部132が発光している場合の電話機1の外観を示す側面図である。図4(c)は、第1発光部131及び第2発光部132が発光している場合の電話機1の外観を示す側面図である。尚、図3及び図4(a)から図4(c)においても、説明の便宜上、上述した3次元座標空間を用いて光の伝搬態様について説明する。
図3に示すように、光源151が発した光は、下面13aの少なくとも一部である光入射部134に入射する。光入射部134に入射した光は、伝搬部133の内部を伝搬する。
ここで、光入射部134に入射した光の少なくとも一部は、ホルダ14の反射面141に向かって伝搬する。ホルダ14の反射面141に向かって伝搬した光の少なくとも一部は、反射面141によって反射される。反射面141によって反射された光の少なくとも一部は、側面13bを含む第2発光部132に向かって伝搬する。つまり、光入射部134に入射した光の少なくとも一部は、伝搬部133の内部で散乱されることなく、第2発光部132に到達する。尚、図3中の光学部材13の内部の実線は、伝搬部133の内部で散乱されることなく第2発光部132に到達する光の光路を示している。つまり、光入射部134に入射した光の少なくとも一部は、伝搬部133の内部での散乱に起因した減衰の影響を大きく受けることなく、第2発光部132に到達する。言い換えれば、光入射部134に入射した光の少なくとも一部は、相対的に強い又は大きい光強度(例えば、光度エネルギーや、光束や、光度や、輝度や、照度や、光束発散度)を維持したまま、第2発光部132に到達する。
一方で、光入射部134に入射した光の少なくとも一部は、伝搬部133の内部を伝搬する間に四方八方に散乱する。つまり、光入射部134に入射した光の少なくとも一部は、光入射部134から反射面141を介して第2発光部132に向かう理想的な光路(つまり、伝搬部133の内部で散乱されることなく第2発光部132に到達する光の光路)からずれた方向に向かって伝搬する。
伝搬部133の内部を伝搬している間に散乱した光の少なくとも一部は、第1発光部131に到達する。尚、図3中の光学部材13の内部の一点鎖線は、伝搬部133の内部で散乱された後に第1発光部131に到達する光の光路を示している。つまり、光入射部134に入射した光の少なくとも一部は、伝搬部133の内部での散乱に起因した減衰の影響を受けた上で、第1発光部131に到達する。言い換えれば、光入射部134に入射した光の少なくとも一部は、伝搬部133の内部で散乱されることなく第2発光部132に到達する光と比較して光強度が弱い又は小さい状態で、第1発光部131に到達する。
同様に、伝搬部133の内部を伝搬している間に散乱した光の少なくとも一部は、第2発光部132に到達する。尚、図3中の光学部材13の内部の点線は、伝搬部133の内部で散乱された後に第2発光部132に到達する光の光路を示している。つまり、光入射部134に入射した光の少なくとも一部は、伝搬部133の内部での散乱に起因した減衰の影響を受けた上で、第2発光部132に到達する。言い換えれば、光入射部134に入射した光の少なくとも一部は、伝搬部133の内部で散乱されることなく第2発光部132に到達する光と比較して光強度が弱い又は小さい状態で、第2発光部132に到達する。
つまり、光学部材13は、実質的には、光源151が発した光(つまり、光入射部134に入射した光)を、第1発光部131に到達する光と第2発光部132に到達する光とに分離していると言える。尚、光源151が発した光(つまり、光入射部134に入射した光)の全てが第1発光部131に到達する光と第2発光部132に到達する光とに分離されなくてもよい。言い換えれば、光源151が発した光(つまり、光入射部134に入射した光)の少なくとも一部が第1発光部131に到達する光と第2発光部132に到達する光とに分離されれば足りる。
第1発光部131に到達した光は、第1発光部131を介して筐体12の外部に向かって伝搬していく(図3及び図4(a)から図4(c)の矢印参照)。つまり、第1発光部131に到達した光は、第1発光部131から筐体12の外部に向かって伝搬していく。つまり、第1発光部131は、第1発光部131に到達する光の照射を受けて発光する。言い換えれば、第1発光部131は、第1発光部131に到達する光の照射を受けて実質的に発光しているかのように振舞う。
同様に、第2発光部132に到達した光は、第2発光部132を介して筐体12の外部に向かって伝搬していく(図3及び図4(a)から図4(c)の矢印参照)。つまり、第2発光部132に到達した光は、第2発光部132から筐体12の外部に向かって伝搬していく。つまり、第2発光部132は、第2発光部132に到達する光の照射を受けて発光する。言い換えれば、第2発光部132は、第2発光部132に到達する光の照射を受けて実質的に発光しているかのように振舞う。
以上説明したように、本実施例の電話機1によれば、第1発光部131及び第2発光部132は、電話機1の状態に基づいて光源151が発する光の少なくとも一部の照射を受けて発光する。従って、ユーザは、第1発光部131及び第2発光部132の少なくとも一方の発光を視認することで、電話機1の状態を比較的容易に認識することができる。
更に、本実施例では、上述したように、第1発光部131及び第2発光部132は、共に同一の光源151が発した光の照射を受けて発光する。このため、第1発光部131の発光態様は、第2発光部132の発光態様と同一になる。従って、第1発光部131及び第2発光部132が異なる発光態様で発光することは殆ど又は全くない。このため、ユーザは、第1発光部131及び第2発光部132の少なくとも一方の発光を視認することで、電話機1の状態を比較的容易に認識することができる。
更に、本実施例では、上述したように、第1発光部131には、伝搬部133で散乱されるがゆえに相対的に光強度が弱い又は小さい光が到達する。従って、第1発光部131は、相対的に弱い又は小さい光強度で発光する。従って、第1発光部131の発光に起因した操作ボタン122の視認性の悪化が好適に抑制される。例えば、第1発光部131の発光による光が操作ボタン122で乱反射することで発生する操作ボタン122の視認性の悪化が好適に抑制される。
尚、操作ボタン122の視認性を向上させるために、操作ボタン122を下方側から
(つまり、筐体12の内部から)照らし出す照明動作が行われることがある。この場合には、操作ボタン122の視認性の悪化を抑制するために、第1発光部131の発光は、操作ボタン122の照明よりも暗いことが好ましい。例えば、第1発光部131の光強度は、操作ボタンの122の照明の光強度よりも弱い又は小さいことが好ましい。
更に、本実施例では、第2発光部131には、伝搬部133で散乱されるがゆえに相対的に光強度が弱い又は小さい光に加えて、伝搬部133で散乱されないがゆえに相対的に光強度が強い又は大きい光が到達する。従って、第2発光部132は、相対的に強い又は大きい光強度で発光する。言い換えれば、第2発光部132は、第1発光部131と比較して、相対的に強い又は大きい光強度で発光する。このため、操作ボタン122の視認性の悪化を抑制する目的で相対的に弱い又は小さい光強度で第1発光部131が発光している場合であっても、第2発光部132は、相対的に強い又は大きい光強度で発光することができる。従って、操作ボタン122の視認性の悪化を抑制する目的で相対的に弱い又は小さい光強度で第1発光部131が発光している場合であっても、ユーザは、相対的に強い又は大きい光強度で発光している第2発光部132を視認することで、電話機1の状態を好適に認識することができる。更には、第2発光部132が上面12aではなく側面12b(つまり、操作ボタン122が配置されていない面)に配置されているがゆえに、第2発光部132の発光が操作ボタン122の視認性の悪化を引き起こすことは殆ど又は全くない。このため、本実施例の電話機1は、操作ボタン122の視認性の悪化を抑制しつつ、電話機1の状態をユーザに好適に認識させることができる。言い換えれば、本実施例の電話機1は、操作ボタンの視認性の悪化を抑制しつつ、電話機1の状態をユーザに対して光で通知することができる。
更に、本実施例では、第2発光部132のサイズが相対的に大きい一方で、第1発光部131のサイズが相対的に小さい。従って、第1発光部131は、サイズが相対的に小さいがゆえに、相対的に弱い又は小さい光強度で発光する。その結果、第1発光部131は、第1発光部131の発光が操作ボタン122の視認性の悪化を抑制するように発光することができる。その一方で、第2発光部132は、サイズが相対的に大きいがゆえに、相対的に強い又は大きい光強度で発光する。従って、第2発光部132は、第2発光部132の発光がユーザに認識しやすくなるように発光することができる。このため、操作ボタン122の視認性の悪化を抑制するように相対的に弱い又は小さい光強度で第1発光部131が発光しつつ、ユーザは、相対的に強い又は大きい光強度で発光している第2発光部132を視認することで、電話機1の状態を好適に認識することができる。従って、本実施例の電話機1は、操作ボタンの視認性の悪化を抑制しつつ、電話機1の状態をユーザに対して光で通知することができる。
更に、本実施例では、第2発光部132の少なくとも一部を構成する側面13bの少なくとも一部が凸状に突き出ている。このため、図4(a)から図4(c)に示すように、側面13bの少なくとも一部から出射する光は、筐体12の外部に向かって拡散するように伝搬していく。このため、第2発光部132は、筐体12の外部に向かって拡散しないように側面13bから光が出射する場合と比較して、光がより広範囲に伝搬するように光を出射することができる。その結果、第2発光部132の発光の視認性が向上する。つまり、ユーザは、第2発光部132の発光を視認しやすくなり、結果、電話機1の状態を認識しやすくなる。
尚、側面13bの少なくとも一部が凹状に窪んでいる場合においても、側面13bの少なくとも一部から出射する光は、筐体12の外部に向かって拡散するように伝搬していく。つまり、側面13bの少なくとも一部がZ軸に対して傾斜している又は側面13bがZ軸に対する傾斜角が異なる複数の面を含んでいる場合においても、側面13bの少なくとも一部から出射する光は、筐体12の外部に向かって拡散するように伝搬していく。その結果、ユーザは、第2発光部132の発光を視認しやすくなり、結果、電話機1の状態を認識しやすくなる。
更に、本実施例では、第2発光部132の少なくとも一部を構成する側面13bの少なくとも一部が設置面20側を向いている。このため、図4(b)から図4(c)に示すように、側面13bの少なくとも一部から出射する光は、設置面20に向かって伝搬する。この場合、側面13bの少なくとも一部から出射した光の少なくとも一部は、設置面200において反射する。その結果、光の伝搬方向が変化するがゆえに、側面13bの少なくとも一部(言い換えれば、第2発光部132)から出射した光は、より広範囲に伝搬することができる。その結果、第2発光部132の発光の視認性が向上する。つまり、ユーザは、第2発光部132の発光を視認しやすくなり、結果、電話機1の状態を認識しやすくなる。
尚、図1から図4を参照して説明した電話機1の構成及び発光動作は、あくまで一例である。従って、図1から図4を参照して説明した電話機1の構成及び発光動作の少なくとも一部が適宜改変されてもよい。電話機1の構成及び発光動作の少なくとも一部の改変例の一部について説明する。
操作ボタン122は、筐体12の外面を構成する面のうち上面12aとは異なる面に配置されていてもよい。この場合、第1発光部131は、操作ボタン122が配置される面に配置されることが好ましい。一方で、第2発光部132は、筐体12の外面を構成する面のうち操作ボタン122が配置されていない面に配置されることが好ましい。
上述した説明では、主として操作ボタン122の視認性について言及している。しかしながら、ディスプレイ121もまた第1発光部131と同様に上面12aに配置されていることを考慮すれば、ディスプレイ121の視認性が第1発光部131の発光に起因して悪化する可能性もある。従って、操作ボタン122の視認性に加えて又は代えて、ディスプレイ121の視認性を考慮して第1発光部131及び第2発光部132が配置されていてもよい。例えば、操作ボタン121の配置位置に関わらず、筐体12の外面を構成する面のうちディスプレイ121が配置されている面に第1発光部131が配置されると共に、筐体12の外面を構成する面のうちディスプレイ121が配置されていない面に第2発光部132が配置されてもよい。その結果、電話機1は、ディスプレイ121の視認性の悪化を抑制しつつ、電話機1の状態をユーザに対して光で通知することができる。
或いは、電話機1を構成する各種部品のうちディスプレイ121及び操作ボタン122とは異なる他の部品の視認性を確保したい場合も想定される。この場合には、ディスプレイ121及び操作ボタン122の少なくとも一方の視認性に加えて又は代えて、視認性を確保したい他の部品の視認性を考慮して第1発光部131及び第2発光部132が配置されていてもよい。例えば、操作ボタン121の配置位置に関わらず、筐体12の外面を構成する面のうち視認性を確保したい他の部品が配置されている面に第1発光部131が配置されると共に、筐体12の外面を構成する面のうち視認性を確保したい他の部品が配置されていない面に第2発光部132が配置されてもよい。その結果、電話機1は、視認性を確保したい他の部品の視認性の悪化を抑制しつつ、電話機1の状態をユーザに対して光で通知することができる。
第2発光部132は、筐体12の外面を構成する面のうち側面12bとは異なる面に配置されていてもよい。但し、この場合であっても、第2発光部132は、筐体12の外面を構成する面のうち操作ボタン122が配置されていない面に配置される。
筐体12の外面を構成する面には、第1発光部131及び第2発光部132の少なくとも一方に加えて又は代えて、一又は複数の第3発光部が配置されていてもよい。第3発光部は、第1発光部131が配置されている面に配置されていてもよい。第3発光部は、第2発光部132が配置されている面に配置されていてもよい。第3発光部は、第1発光部131及び第2発光部132が配置されていない面に配置されていてもよい。第3発光部は、第1発光部131及び第2発光部132と同様に、光源151が発した光の一部の照射を受けて発光する部材である。従って、第3発光部の特徴は、第1発光部131及び第2発光部132の特徴と同一であってもよい。
図2を用いて説明した光学部材13の形状は一例である。従って、光学部材13の形状は、図2に示す形状とは異なる任意の形状であってもよい。つまり、光学部材13の形状は、光源151が発した光を第1発光部131及び第2発光部132に導くことができる限りは、どのような形状であってもよい。
第2発光部132は、光学部材13が筐体12の内部に収容されていないと仮定した場合であっても光源151が発した光が到達可能な位置とは異なる位置に位置していてもよい。第1発光部131は、光学部材13が筐体12の内部に収容されていないと仮定した場合であっても光源151が発した光が到達可能な位置に位置していてもよい。
筐体12の内部には、複数の光学部材13が収容されていてもよい。例えば、光源151が発した光の少なくとも一部を第1発光部131に導く光学部材と、光源151が発した光の少なくとも一部を第2発光部132に導く光学部材とが、筐体12の内部に別個に収容されていてもよい。
電話機1は、光学部材13を備えていなくてもよい。この場合、電話機1は、光源151の光を2箇所に導くことが可能な他の部材を備えていてもよい。例えば、電話機1は、筐体12の内部に、光源151が発した光を筐体12が備える2つの開口123及び124の夫々に導く任意の光学系を備えていてもよい。
第1発光部131の発光の光強度(つまり、明るさ)及び第2発光部132の発光の光強度のうちの少なくとも一方は、光学部材13の内部での散乱という現象等を用いることに加えて又は代えて、その他の方法を用いて調整されてもよい。例えば、光入射部134から第1発光部131に至るまでの光路上に配置される減衰フィルタ等の光学素子を用いて、第1発光部131の発光の光強度が調整されてもよい。例えば、光入射部134から第2発光部132に至るまでの光路上に配置される減衰フィルタ等の光学素子を用いて、第2発光部132の発光の光強度が調整されてもよい。この場合、光学部材13は、必ずしもその内部で光が散乱する部材でなくてもよい。光学部材は、半透明の部材でなくてもよい(例えば、透明な部材であってもよい)。
ホルダ141の外面の一部は、反射面141でなくてもよい。光学部材13は、ホルダ14によって支持されていなくてもよい。つまり、筐体14の内部には、ホルダ14が収容されていなくてもよい。
また、本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取るこのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電話機及び操作子付属機器もまた本発明の技術思想に含まれる。