JP2016031311A - ガス透過度測定用物品、ガス透過セル、ガス透過度測定装置およびガス透過度測定方法 - Google Patents

ガス透過度測定用物品、ガス透過セル、ガス透過度測定装置およびガス透過度測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】薄膜材料のガス透過度の測定前におけるガス透過セルからの測定対象ガスの除去時間を短縮すること。【解決手段】本発明のガス透過度測定装置30は、少なくとも一部の空間6を覆うように内壁に固着されたガス透過性の第1支持体3が設けられており、薄膜材料50を透過したガスが流入する透過側チャンバー2と、第1支持体3よりもガス透過度が低いガス透過性の第2支持体4とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ガス透過度測定用物品、ガス透過セル、ガス透過度測定装置およびガス透過度測定方法に関するものである。
食品、薬品等の包装に用いられるような薄膜材料の重要な特性の1つとして、薄膜材料に囲まれた空間の内側から外側への水蒸気、酸素等のガス透過度が挙げられる。近年、有機ELデバイスや、太陽電池等にも薄膜材料が適用されており、このような精密機械においては、ガス透過度がより低い薄膜材料が特に要求される。このように、適用される分野によって要求されるガス透過度が異なっている。したがって、用途に応じて要求されるガス透過度を満たす薄膜材料を提供するために、薄膜材料のガス透過度を正確に且つ迅速に測定する必要がある。
薄膜材料のガス透過度は、通常、密閉された空間の中で、測定の対象となるガス(対象ガス)に薄膜材料の一方の面を暴露し、他方の面側において検出される対象ガスの量を測定することによって測定される(例えば、特許文献1)。
薄膜材料のガス透過度測定の簡単な一例を、図7を用いて説明する。測定は、対象ガスが供給されるチャンバー(供給側チャンバー)101と、透過した対象ガスが到達するチャンバー(透過側チャンバー)102とを備えるガス透過セル120を用いて行われる。まず、供給側チャンバー101と透過側チャンバー102との間に、測定対象となる薄膜材料150を挟み込む(図1の(b))。この際、空気中に含まれる対象ガスが供給側チャンバー101および透過側チャンバー102内に入り込む。正確な測定を行うためには、測定前に、供給側チャンバー101および透過側チャンバー102内から対象ガスを除去する必要がある。例えば、供給側チャンバー101の供給口103から対象ガスを含まないガスを供給し、供給側チャンバー101の排出口104および透過側チャンバー102の排出口105から排出する。供給側チャンバー101および透過側チャンバー102内から対象ガスが十分に除去された後、ガス透過度の測定を開始する。
特開2005−233943号公報(2005年9月2日公開)
しかしながら、複数の薄膜材料150についてガス透過度の測定を行う場合、薄膜材料150を交換する際に供給側チャンバー101および透過側チャンバー102に外気が入り込む(図1の(a))。そのため、薄膜材料150の交換の都度、上述の除去操作を一から行う必要がある。供給側のチャンバー101の供給口103から対象のガスを含まないガスを供給する場合、透過側チャンバー102には薄膜材料150を透過したガスのみが流入するため、薄膜材料150のガス透過度が低いものであるほど除去操作に特に時間がかかる。
本発明はこれらの問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、薄膜材料のガス透過度の測定前におけるガス透過セルからの測定対象ガスの除去時間を短縮することが可能な、ガス透過度測定用物品、ガス透過セル、ガス透過度測定装置およびガス透過度測定方法等を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係るガス透過度測定用物品は、薄膜材料のガス透過度の測定に用いる物品であって、少なくとも一部の空間を覆うように内壁に固着されたガス透過性の第1の支持体が設けられており、上記薄膜材料を透過したガスが流入する透過側チャンバーと、上記第1の支持体よりもガス透過度が低いガス透過性の第2の支持体とを含む。
本発明に係るガス透過度測定用物品において、上記透過側チャンバーは、第1の内周を有する部分と当該第1の内周よりも大きい第2の内周を有する部分とを有しており、上記第1の支持体は、上記第1の内周と上記第2の内周との差によって生じる段差部分と、上記第2の内周を有する部分の内壁とに固着されていることが好ましい。
本発明に係るガス透過度測定用物品において、上記透過側チャンバーは、上記第2の支持体を保持するための保持部を有していることが好ましい。
本発明に係るガス透過度測定用物品において、上記第2の支持体は、ガス透過度が上記第1の支持体の1/2以下であることが好ましい。
本発明に係るガス透過度測定用物品において、上記第1の支持体は、水蒸気の透過度が2×10−15mol/(m・s・Pa)以上で1×10−9mol/(m・s・Pa)以下であり、上記第2の支持体は、水蒸気の透過度が1×10−15mol/(m・s・Pa)以上で1×10−10mol/(m・s・Pa)以下であることが好ましい。
本発明に係るガス透過度測定用物品において、上記第1の支持体は、ガラス転移点が100℃以上であることが好ましい。
本発明に係るガス透過度測定用物品において、上記透過側チャンバーは、上記薄膜材料を保持するための保持部を有していることが好ましい。
本発明に係るガス透過度測定用物品は、上記薄膜材料と上記第2の支持体との間に脱着可能に設けられるガス透過性の緩衝体をさらに備えることが好ましい。
本発明に係るガス透過度測定用物品において、上記透過側チャンバーは、上記緩衝体を保持するための保持部を有していることが好ましい。
本発明に係るガス透過度測定用物品において、上記緩衝体は、デュロメータ硬さ(タイプA)が90〜20であることが好ましい。
本発明に係るガス透過度測定用物品において、上記緩衝体は、上記第1の支持体よりもガス透過度が高いことが好ましい。
本発明に係るガス透過度測定用物品において、上記第2の支持体は、デュロメータ硬さ(タイプA)が90〜20であることが好ましい。
本発明に係るガス透過セルは、薄膜材料のガス透過度の測定に用いるガス透過セルであって、上述したいずれかのガス透過度測定用物品と、測定対象のガスが外部から供給される供給側チャンバーとを備える。
本発明に係るガス透過度測定装置は、上述したガス透過セルと、上記供給側チャンバーから上記薄膜材料を透過して上記透過側チャンバーに達した上記測定対象のガスを検出する検出手段とを備える。
本発明に係るガス透過度測定方法は、上述したガス透過度測定装置の所定の位置に薄膜材料をセットし、供給側チャンバーに測定対象のガスを供給する工程を含む。
本発明に係るガス透過度測定方法は、上記第1の支持体を上記透過側チャンバーの内壁に固着させたまま、薄膜材料および上記第2の支持体を交換する工程をさらに含んでいてもよい。
本発明によれば、薄膜材料のガス透過度の測定前におけるガス透過セルからの測定対象ガスの除去時間を短縮することが可能である。
本発明の実施形態1に係るガス透過度測定装置の構成を示す概略図である。 本発明の実施形態1に係るガス透過セルの構成を示す概略図である。 本発明の実施形態2に係るガス透過セルの構成を示す概略図である。 本発明の実施形態3に係るガス透過セルの構成を示す概略図である。 本発明の他の実施形態に係るガス透過セルの構成を示す概略図である。 本発明の他の実施形態に係るガス透過セルの構成を示す概略図である。 従来のガス透過度測定装置の構成を示す概略図である。
〔ガス透過度測定装置〕
<実施形態1>
本発明の実施形態1について、図1および図2を参照して以下に説明する。図1は、本発明の実施形態1に係るガス透過度測定装置30の構成を示す概略図である。図1は、各構成部材を組み立て、測定対象となる薄膜材料50をセットした状態の縦断正面図である。ガス透過度測定装置30は、ガス透過セル20と検出器(検出手段)21とを備えている。図2は、本発明の実施形態1に係るガス透過セルの構成を示す概略図である。ガス透過度測定装置30は、薄膜材料50のガス透過度の測定に用いる装置である。なお、薄膜材料50は、ガス透過度測定装置30の構成には含まれない。
ガス透過度測定装置30は、後述のように、第1支持体3が設けられている透過側チャンバー2と第2支持体4とを備えることを最大の特徴としている。
(ガス透過セル20)
ガス透過セル20は、供給側チャンバー1、透過側チャンバー2、第2支持体(第2の支持体)4、および緩衝体5を備えている。供給側チャンバー1には、供給口14が設けられている。透過側チャンバー2には、排出口15および第1支持体(第1の支持体)3が設けられている。ガス透過セル20は、ガス透過度の測定対象となる薄膜材料50を、供給側チャンバー1と透過側チャンバー2との間に挟んで使用される。供給側チャンバー1と透過側チャンバー2とは、薄膜材料50を挟んで対向する位置に設けられる。
供給側チャンバー1には、外部からガスを供給するための供給口14が設けられている。実施形態1においては、図1に示すように、供給側チャンバー1の上面に設けられた供給口14から矢印の方向に外部からガスが供給されて、供給側チャンバー1の空間7にガスが充填される。薄膜材料50のガス透過度を測定するとき、測定の対象となるガスが外部から供給側チャンバー1に充填される。測定の対象となるガスとしては特に限定されず、種々のガスを測定対象として供給側チャンバー1に充填することが可能であり、例えば、水蒸気、酸素、窒素、ヘリウム、水素、アルゴン、二酸化炭素、一酸化炭素、および、硫化水素等の無機ガス、ならびに、メタン、ブタン等の炭化水素類、エタノール等のアルコール類、ギ酸、酢酸等の有機酸類、および、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類等の有機系ガス等のガスを好適に用いることが可能である。供給側チャンバー1の外周は、透過側チャンバー2の内周と同じか、あるいは小さい。
透過側チャンバー2には、ガスを排出するための排出口15が設けられている。排出口15は、ガス透過度測定装置30の検出器21に接続されている。排出口15から排出されたガスが検出器21によって検出される。実施形態1においては、図1に示すように、透過側チャンバー2の空間6には薄膜材料50を透過したガスが矢印の方向から流入し、このガスが排出口15から矢印の方向に排出される。また、透過側チャンバー2には、第1支持体3が設けられている。第1支持体3は、透過側チャンバー2の空間6を覆うように設けられている。
図2の(a)に示すように、透過側チャンバー2は、内周の異なる3つの部分、すなわち、第1の内周を有する部分8と、当該第1の内周よりも大きい第2の内周を有する部分9と、当該第2の内周よりも大きい第3の内周を有する部分10と、を有している。そのため、透過側チャンバー2の内壁には、第1の内周と第2の内周との差によって生じる段差部分11、および、第2の内周と第3の内周との差によって生じる段差部分12を有する。第3の内周を有する部分10は、第2支持体4、緩衝体5および薄膜材料50を保持するための保持部13を形成している。
段差部分11があることによって、供給側チャンバー1と透過側チャンバー2とで薄膜材料50を挟んだ際にかかる力により第1支持体3が透過側チャンバー2から脱離することを回避できる。段差部分12があることによって、第2支持体4と透過側チャンバー2との隙間から空間6内に外気が漏れ込んだり、空間6からガスが漏れ出したりすることを低減することができる。保持部13があることによって、第2支持体4、緩衝体5および薄膜材料50の載置が容易となる。また、保持部13があることによって、第2支持体4、緩衝体5および薄膜材料50がずれるのを防止することができる。さらに、保持部13があることによって、隙間から外気が流入およびガスが流出することを低減されるため、より正確な測定を行うことができる。
第1支持体3は、透過側チャンバー2の内壁の段差部分11および第2の内周を有する部分9に固着されている。第1支持体3は、例えば接着剤で固着されており、脱着不可能となっている。また、第1支持体3は、第2の内周を有する部分9の内壁に密着しており、隙間からガスが漏れないようになっている。実施形態1において、第1支持体3の厚さは、第2の内周を有する部分9の高さと等しい。
第1支持体3は、ガス透過性を有している。第1支持体3のガス透過度は、特に限定されないが、測定対象のガスが例えば水蒸気である場合、第1支持体3の水蒸気の透過度は、1×10−15mol/(m・s・Pa)以上で1×10−9mol/(m・s・Pa)以下であることが好ましく、2×10−15mol/(m・s・Pa)以上で1×10−9mol/(m・s・Pa)以下であることがより好ましく、1×10−14mol/(m・s・Pa)以上で1×10−10mol/(m・s・Pa)以下であることがさらに好ましく、1×10−14mol/(m・s・Pa)以上で1×10−12mol/(m・s・Pa)以下であることがよりさらに好ましい。水蒸気の透過度がこの範囲であれば、水蒸気の流入をより効果的に低減することができる。実施形態1では、薄膜材料50と空間6との間におけるガス透過度を、第2支持体4のガス透過度を選択することによって調節する。そのため、第1支持体3は第2支持体4よりもガス透過度が高い。
第1支持体3の水蒸気の透過度は、例えば、透過側チャンバー2の容積と真空排気能力および必要な真空浄化に要する時間とから求める方法、または、透過側チャンバー2の容積と測定対象のガスを含まないガス置換による清浄化に要する時間とから求める方法を用いて選択することができる。
また、第1支持体3は、ガラス転移点が100℃以上であることが好ましく、150℃以上であることがより好ましく、200℃以上であることがさらに好ましい。ガラス転移点が100℃以上であれば、特に除去に手間のかかる水蒸気を除去するための加熱操作(ベーキング)に耐えることができる。
第1支持体3の材料としては、例えば、有機材料および無機材料、ならびに有機材料と無機材料との複合材料が挙げられる。無機材料としては、セラミックス等が挙げられる。有機材料としては、ポリカーボネート(ガラス転移点:145℃〜150℃程度)、ポリガラス転移点ガラス転移点ポリイミド(285℃〜420℃程度)、ポリエーテルエーテルケトン(143℃程度)、ポリエーテルスルホン(225℃程度)、およびポリアミドイミド(280〜290℃程度)等が挙げられる。なお、ガラス転移温度は分子量、組成、および製造工程に大きく依存するため、上記に拘らず、製品個々の特性を踏まえて選択すればよい。
第1支持体3の厚みは、例えば1mm以上で20mm以下であり、2mm以上で15mm以下であることが好ましく、5mm以上で10mm以下であることがより好ましい。
第1支持体3は、外気の漏れ込みを抑制する役割、および、差圧による試料の変形を抑制する役割を果たす。
第2支持体4は、薄膜材料50と第1支持体3との間に脱着可能に設けられる。図2の(b)に示すように、第2支持体4は、透過側チャンバー2の内壁の段差部分12、第3の内周を有する部分10の内壁および第1支持体3に接触した状態で、保持部13に保持される。
第2支持体4は、ガス透過性を有している。第2支持体4のガス透過度は、第1支持体3よりも低い。第2支持体4のガス透過度は、第1支持体3よりも低い限り、特に限定されない。第2支持体4のガス透過度(例えば水蒸気の透過度)は、第1支持体3の1/2以下であることが好ましく、1/10以下であることがより好ましい。第1支持体3の1/2以下である場合、ガス透過度を正しく測定できる状態となるまでの供給側チャンバー1と透過側チャンバー2の真空浄化、または、測定対象のガスを含まないガス置換による清浄化に要する時間をより短縮することができる。また、第1支持体3の1/10以下である場合、上記時間をさらに短縮することができる。測定対象のガスが例えば水蒸気である場合、第2支持体4の水蒸気の透過度は、1×10−15mol/(m・s・Pa)以上で1×10−9mol/(m・s・Pa)以下であることが好ましく、1×10−15mol/(m・s・Pa)以上で1×10−10mol/(m・s・Pa)以下であることがより好ましく、1×10−14mol/(m・s・Pa)以上で1×10−10mol/(m・s・Pa)以下であることがさらに好ましく、1×10−14mol/(m・s・Pa)以上で1×10−12mol/(m・s・Pa)以下であることがよりさらに好ましい。水蒸気の透過度がこの範囲であれば、水蒸気透過度をより適切に制御することができる。薄膜材料50のガス透過度をより正確に評価するためには、支持体のガス透過度は、薄膜材料50のガス透過度より10倍程度高いことが好ましいが、本発明では、第2支持体4のガス透過度を薄膜材料50に応じて選択することによって、薄膜材料50と空間6との間におけるガス透過度を調節する。
また、第2支持体4は、ガラス転移点が測定上で最も高くなる温度より高いことが好ましく、100℃以上であることがより好ましい。ガラス転移点が測定上で最も高くなる温度より高ければ、特に除去に手間のかかる水蒸気を除去するための加熱操作(ベーキング)に耐えることができる。
第2支持体4の材料としては、例えば、有機材料および無機材料、ならびに有機材料と無機材料との複合材料が挙げられる。有機材料としては、ポリスチレン(ガラス転移点:80〜100℃程度)、ポリエチレンテレフタレート(69℃程度)、ポリエチレンナフタレート(120℃程度)、シクロオレフィンポリマー(100〜160℃程度)、アクリル(70℃程度)、ポリアクリロニトリル(104℃程度)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)(126℃程度)、およびアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(80〜125℃程度)等が挙げられる。また、これらの有機材料にSiOx、SiNx、SiOxNy、Al等の無機材料を蒸着した複合材料、有機材料に無機材料を接合した複合材料が挙げられる。なお、ガラス転移温度は分子量、組成、および製造工程に大きく依存するため、上記に拘らず、製品個々の特性を踏まえて選択すればよい。また、ガス透過度測定を行う際に最も高温となる温度に合わせて材料を選択することが好ましい。
第2支持体4の厚みは、例えば0.02mm以上で2mm以下であり、0.05mm以上で1mm以下であることが好ましく、0.1mm以上0.5mm以下であることがより好ましい。
緩衝体5は、薄膜材料50と第2支持体4との間に脱着可能に設けられる。図2の(b)に示すように、緩衝体5は、第3の内周を有する部分10の内壁および第2支持体4に接触した状態で、保持部13に保持される。緩衝体5は、第2支持体4と薄膜材料50との接触による薄膜材料50へのダメージを低減する役割を果たす。
緩衝体5は、ガス透過性を有している。緩衝体5のガス透過度は、第2支持体4よりも高いことが好ましい。実施形態1では、第2支持体4を選択することで薄膜材料50と空間6との間におけるガス透過度をより適切なものに調節しているため、緩衝体5のガス透過度が第2支持体4よりも高ければ、より適切なガス透過度を維持することができるからである。また、緩衝体5のデュロメータ硬さ(タイプA)は、90〜20であることが好ましい。デュロメータ硬さ(タイプA)がこの範囲であれば、薄膜材料50の損傷を効果的に低減することができる。
緩衝体5の材料としては、例えば、有機材料が挙げられる。有機材料としては、ブタジエン(デュロメータ硬さ(タイプA):60〜70程度)、クロロプレン(37〜90程度)、スチレンブタジエン(46〜69程度)、ニトリル(54〜87程度)、ブチル(60〜70程度)、エチレンプロピレン(41〜90程度)、クロロスルホン化ポリエチレン(57〜69程度)、アクリル(68程度)、フッ素(80程度)、シリコーン(50〜70程度)、ウレタン(50〜90程度)を含む、エラストマーおよびゴム、軟質ポリプロピレン、軟質ポリエチレン、および軟質ポリ塩化ビニル等が挙げられる。なお、デュロメータ硬さは分子量、組成、および製造工程に大きく依存するため、上記に拘らず、製品個々の特性を踏まえて適切に選択すればよい。
緩衝体5の厚みは、例えば0.02mm以上で3mm以下であり、0.05mm以上で2mm以下であることが好ましく、0.05mm以上で1mm以下であることがより好ましい。
(検出器21)
検出器21は、対象のガスを検出可能な従来公知の機器であれば、特に限定されない。公知の検出器21の種類は、検出の原理に応じて多岐にわたっているが、測定対象のガスに応じて適宜選択され得る。検出器21は、例えば、質量分析器、露点計、感湿センサー、クーロメトリック検出器、圧力センサー、光吸収分光計、またはレーザー吸収分光計等である。
(薄膜材料50)
ガス透過度測定装置30を用いてガス透過度が測定される薄膜材料50は、例えば、薄膜ガラスフィルム、セラミックフィルム、有機ELデバイス用のハイバリア膜のような表面薄膜コーティングフィルム、太陽電池のバックシート用フィルムのような高温下において用いられるフィルム、食品、薬品または電子部品の包装用フィルム、および半導体材料用フィルム等である。薄膜材料50の厚さは、例えば、0.02mm以上で2mm以下である。
以上のように、ガス透過度測定装置30によれば、薄膜材料50をセットする際に、第1支持体3の存在により透過側チャンバー2の空間6が開放されないため、空間6への外気の流入を抑えることができる。したがって、薄膜材料50のガス透過度の測定前におけるガス透過セル20からの測定対象のガスの除去時間を短縮することができる。特に、複数の薄膜材料50について測定する場合には、上述の除去操作を一から行う必要がないため、より効果的である。また、脱着可能な第2支持体4を、薄膜材料50の種類および測定対象のガスの種類等に応じて、適切なガス透過度を有するものに変更することができる。したがって、ガス透過度が全く異なる複数の薄膜材料50を、同じガス透過度測定装置30において容易に測定することができる。
<実施形態2>
本発明の実施形態2について、図3を参照して以下に説明する。図3は、本発明の実施形態2に係るガス透過セル20の構成を示す概略図である。図3では、各構成部材を組み立て、測定対象となる薄膜材料50をセットした状態を示している。
ガス透過セル20は、供給側チャンバー1、透過側チャンバー2、第2支持体4、および緩衝体5を備えている。供給側チャンバー1には、供給口14が設けられている。透過側チャンバー2には、排出口15および第1支持体3が設けられている。ガス透過セル20は、実施形態1と同様に、検出器21(図示を省略)を備えるガス透過度測定装置30(図示を省略)の構成要素である。
実施形態1と異なる構成について、以下に説明する。
実施形態2の透過側チャンバー2は、内周の異なる2つの部分、すなわち、第1の内周を有する部分8と、当該第1の内周よりも大きい第2の内周を有する部分9と、を有している。そのため、透過側チャンバー2の内壁には、第1の内周と第2の内周との差によって生じる段差部分11を有する。第2の内周を有する部分9は、第2支持体4、緩衝体5および薄膜材料50を保持するための保持部13を形成している。
第1支持体3は、透過側チャンバー2の内壁の段差部分11および第2の内周を有する部分9に固着されている。第1支持体3は、例えば接着剤で固着されており、脱着不可能となっている。また、第1支持体3は、第2の内周を有する部分9の内壁に密着しており、隙間からガスが漏れないようになっている。実施形態2において、第1支持体3の厚さは、第2の内周を有する部分9の高さよりも小さい。第1支持体3の材料および性質については、実施形態1と同じである。
第2支持体4は、薄膜材料50と第1支持体3との間に脱着可能に設けられる。第2支持体4は、第2の内周を有する部分9の内壁および第1支持体3に接触した状態で、保持部13に保持される。第2支持体4の材料および性質については、実施形態1と同じである。
緩衝体5は、薄膜材料50と第2支持体4との間に脱着可能に設けられる。緩衝体5は、第2の内周を有する部分9の内壁および第2支持体4に接触した状態で、保持部13に保持される。緩衝体5の材料および性質については、実施形態1と同じである。
このように、実施形態2では、第1支持体3、第2支持体4、緩衝体5および薄膜材料50が同じ面積となっている。
<実施形態3>
本発明の実施形態3について、図4を参照して以下に説明する。図4は、本発明の実施形態3に係るガス透過セル20の構成を示す概略図である。図4では、各構成部材を組み立て、測定対象となる薄膜材料50をセットした状態を示している。
ガス透過セル20は、供給側チャンバー1、透過側チャンバー2、第2支持体4、および緩衝体5を備えている。供給側チャンバー1には、供給口14が設けられている。透過側チャンバー2には、排出口15および第1支持体3が設けられている。ガス透過セル20は、実施形態1と同様に、検出器21(図示を省略)を備えるガス透過度測定装置30(図示を省略)の構成要素である。
実施形態1と異なる構成について、以下に説明する。
実施形態3の透過側チャンバー2は、内周の異なる2つの部分、すなわち、第1の内周を有する部分8と、当該第1の内周よりも大きい第2の内周を有する部分9と、を有している。そのため、透過側チャンバー2の内壁には、第1の内周と第2の内周との差によって生じる段差部分11を有する。第2の内周を有する部分9は、実施形態1とは異なり、第2支持体4、緩衝体5および薄膜材料50を保持するための保持部13を有していない。
第1支持体3は、透過側チャンバー2の内壁の段差部分11および第2の内周を有する部分9に固着されている。第1支持体3は、例えば接着剤で固着されており、脱着不可能となっている。また、第1支持体3は、第2の内周を有する部分9の内壁に密着しており、隙間からガスが漏れないようになっている。実施形態3において、第1支持体3の厚さは、第2の内周を有する部分9の高さと等しい。第1支持体3の材料および性質については、実施形態1と同じである。
第2支持体4は、薄膜材料50と第1支持体3との間に脱着可能に設けられる。第2支持体4は、第2の内周を有する部分9の端面および第1支持体3に接触した状態で載置される。第2支持体4の材料および性質については、実施形態1と同じである。
緩衝体5は、薄膜材料50と第2支持体4との間に脱着可能に設けられる。緩衝体5は、第2支持体4に接触した状態で載置される。緩衝体5の材料および性質については、実施形態1と同じである。
このように、実施形態3では、第2支持体4、緩衝体5および薄膜材料50が透過側チャンバー2の内側に収納されることなく、供給側チャンバー1と透過側チャンバー2との間に挟み込まれる。
<その他の実施形態>
供給側チャンバー1および透過側チャンバー2における供給口および排出口の個数は、実施形態1〜3のものに限定されない。例えば、他の一実施形態において、図5の(a)に示すように、供給側チャンバー1に排出口16が設けられている、また、他の一実施形態において、図5の(b)に示すように、供給側チャンバー1に排出口16が設けられ、透過側チャンバー2に供給口17が設けられている。
透過側チャンバー2は、実施形態1〜3のように段差部分11(および段差部分12)を有するものに限定されない。そのため、他の一実施形態において、第1支持体3は、段差部分11に固着されていない。例えば、他の一実施形態において、図6の(a)に示すように、第1支持体3は、段差部分を有していな透過側チャンバー2の内壁に固着されている。図6の(a)では、第1支持体3は、その外周部分において、例えば、ピン止めまたはネジ止め等を用いて固着される。また、他の一実施形態において、図6の(b)に示すように、第1支持体3は板状ではなく、板状部分に足部が組み合わさった形状をしており、この足部の端部が透過側チャンバー2の内壁(底)に接している。そして、足部の端部および/または足部と板状部分の外周部分が透過側チャンバー2の内壁に固着されている。固着は、例えば、接着剤、ピン止めまたはネジ止め等によってなされている。また、他の一実施形態において、図6の(c)に示すように、第1支持体3は、透過側チャンバー2の内壁に接する台18を介して内壁に固着されてもよい。台18は、一方の端部が透過側チャンバー2の内壁(底)に接するように設けられる。そして、第1支持体3は、台18の他方の端部に接するように設けられる。台18は、透過側チャンバー2に脱着可能に設けられてもよいし、脱着不可能に設けられてもよい。また、台18は、1つの部品である必要はなく、複数の部品からなってもよい。
第1支持体3は、実施形態1〜3のように接着剤等で脱着不可能に固着されている必要はなく、例えば、他の一実施形態において、第1支持体3は、透過側チャンバー2にボルト等を用いて脱着可能に固着されていてもよい。このような実施形態では、補修等の際に第1支持体3を透過側チャンバー2から取り外すことができる。
緩衝体5は必須の構成ではなく、他の一実施形態において、ガス透過セル20は緩衝体5を備えていない。
また、実施形態1〜3では、第2支持体4および緩衝体5は別個の部材であるが、第2支持体4と緩衝体5とは一体的な部材であってもよい。すなわち、他の一実施形態において、ガス透過セル20は、第2支持体4および緩衝体5の代わりに、第2支持体4と緩衝体5とを貼り合わせた、あるいは一方を他方に蒸着させたものを備えている。あるいは、他の一実施形態において、ガス透過セル20は、第2支持体4および緩衝体5の代わりに、緩衝体5の役割も果たす第2支持体4を備えている。この場合、第2支持体4のデュロメータ硬さ(タイプA)は、90〜20であることが好ましい。
また、実施形態1〜3では、第1支持体3、第2支持体4、および緩衝体5はそれぞれ1つ備えられているが、複数備えられていてもよい。すなわち、他の一実施形態において、第1支持体3は複数設けられている。また、他の一実施形態において、第2支持体4は複数備えられている。また、他の一実施形態において、緩衝体5は複数備えられている。
第1支持体3、第2支持体4、および緩衝体5の形状は、実施形態1〜3のように板状であってもよいが、薄膜材料50の形状に合わせて適切なものとすることが望ましい。
また、ガス透過度の測定を行わない時には、第1支持体3、第2支持体4、または緩衝体5の上に蓋を設置してもよく、蓋の周囲をシール材(例えば、蜜蝋)でシールしてもよい。蓋をすることによって、使用していない間に、第1支持体3、第2支持体4、および/または緩衝体5を介して透過側チャンバー2に外気が入り込むことを防止できる。
〔ガス透過度測定用物品〕
本発明はまた、薄膜材料50のガス透過度の測定に用いる物品であって、第1支持体3が設けられている透過側チャンバー2と、第2支持体4とを含むガス透過度測定用物品を提供する。すなわち、透過側チャンバー2および第2支持体4は、既存の供給側チャンバーと組み合わせて用いるためのガス透過度測定用物品としても提供され得る。当該ガス透過度測定用物品は、緩衝体5をさらに備えてもよい。当該ガス透過度測定用物品を既存の供給側チャンバーと組み合わせて用いることにより、従来と比較して、薄膜材料50のガス透過度の測定前におけるガス透過セルからの対象ガスの除去時間を短縮することができる。
本発明はまた、薄膜材料50のガス透過度の測定に用いる物品であって、第2支持体4と緩衝体5とを含むガス透過度測定用物品を提供する。当該ガス透過度測定用物品は、薄膜材料50の種類および測定対象のガスの種類に応じて選択するための候補となる。当該ガス透過度測定用物品は、複数の第2支持体4と複数の緩衝体5とを含むものであってもよい。
なお、ガス透過度測定用物品の種々の具体的な実施形態は、上記〔ガス透過度測定装置〕欄の記載に準じる。
〔ガス透過度測定方法〕
本発明に係るガス透過度測定方法は、ガス透過度測定装置30の所定の位置に薄膜材料50をセットし、供給側チャンバー1に測定対象のガスを供給する工程を含む。
「所定の位置」とは、緩衝体5をガス透過度測定装置30の構成要素として含む場合には、第2支持体4と対向する緩衝体5の面上を意味し、緩衝体5をガス透過度測定装置30の構成要素として含まない場合には、第1支持体3と対向する第2支持体4の面上を意味する。
ガス透過度測定装置30の所定の位置に薄膜材料50をセットしたら、供給側チャンバー1と透過側チャンバー2とで、第2支持体4、緩衝体5(ある場合のみ)、および薄膜材料50を挟む。その後、薄膜材料50の周囲をシール材(例えば、蜜蝋)でシールしてもよい。次いで、供給側チャンバー1に供給口14から測定対象のガスを含まないガスを供給して、透過側チャンバー2の排出口15からガスを排出する。これにより、供給側チャンバー1および透過側チャンバー2内に存在していた測定対象のガスが除去される。
次いで、供給側チャンバー1に供給口14を介して測定対象のガスを供給する。供給口14から供給されるガスは、測定対象のガスのみであってもよいし、測定対象のガスを含む混合ガスであってもよい。そして、排出口15から排出された測定対象のガスを検出器21で定量的に検出して、薄膜材料50のガス透過度を公知の方法で算出する。
本発明に係るガス透過度測定方法は、第1支持体3を透過側チャンバー2の内壁に固着したまま、薄膜材料50および第2支持体4を交換する工程を含んでいてもよい。本発明に係るガス透過度測定方法において、第2支持体4として、測定対象のガスの透過度が薄膜材料50の100倍以上で10000倍以下であるものを選択することが好ましい。この範囲のものを選択することにより、第1支持体3を固着したまま薄膜材料50と空間6との間におけるガス透過度を容易に調節できる。
本発明に係るガス透過度測定方法の一例を、図1を参照して、異なる水蒸気透過度を有する複数の薄膜材料50の水蒸気透過度を測定する場合を想定して説明する。まず、1つ目の薄膜材料50に適した水蒸気透過度を有する第2支持体4および緩衝体5を透過側チャンバー2にセットする。セットの方法は、透過側チャンバー2および第1支持体3の上に第2支持体4をセットし、第2支持体4の上に緩衝体5をセットし、緩衝体5の上に薄膜材料50をセットする。例えば、透過側チャンバー2と第2支持体4との間、第2支持体と緩衝体5との間、および緩衝体5と薄膜材料50との間にグリースを塗布して固定する。そして、例えば、薄膜材料50の上にOリングおよびガスケットをセットし、第2支持体4、緩衝体5、および薄膜材料50を供給側チャンバー1と透過側チャンバー2とでしっかり締め付ける。次いで、供給口14から水蒸気を含まないガスを供給し、排出口15からガスを排出する。供給側チャンバー1および透過側チャンバー2内から水蒸気が十分に除去された後、供給口14から水蒸気または水蒸気を含むガスを供給し、排出口15から排出された水蒸気を検出器21で定量的に検出して、1つ目の薄膜材料50の水蒸気透過度を公知の方法で算出する。
1つ目の薄膜材料50の水蒸気透過度測定が終了した後、供給側チャンバー1を1つ目の薄膜材料50から離し、1つ目の薄膜材料50、緩衝体5および第2支持体4を外す。次いで、2つ目の薄膜材料50に適した水蒸気透過度を有する第2支持体4および緩衝体5を透過側チャンバー2にセットする。このとき、第1支持体3は、透過側チャンバー2の内壁に固着したままであり、空間6は開放されない。2つ目の薄膜材料50をセットし、供給側チャンバー1と透過側チャンバー2とで、第2支持体4、緩衝体5、および2つ目の薄膜材料50を挟む。次いで、供給口14から水蒸気を含まないガスを供給し、排出口15からガスを排出する。ここで、薄膜材料50を交換した際、空間6は開放されなかったため、透過側チャンバー2には、大気中に含まれる水蒸気が付着していない。そのため、水蒸気の除去時間が大幅に短縮される。
このように、本発明に係るガス透過度測定方法では、上述のとおり、第1支持体3は変更せずに、第2支持体4を薄膜材料50に合わせて適切なガス透過度を有するものに変更する。そのため、第1支持体3によって覆われた空間6は、薄膜材料の交換の際に開放されることがなく、外気の流入が抑えられる。したがって、本発明に係るガス透過度測定方法を用いれば、薄膜材料50のガス透過度の測定前におけるガス透過セル20からの測定対象のガスの除去時間を短縮することができる。
本発明は、種々の薄膜材料のガス透過度測定に利用することができる。
1 供給側チャンバー
2 透過側チャンバー
3 第1支持体(第1の支持体)
4 第2支持体(第2の支持体)
5 緩衝体
6 空間
7 空間
8 第1の内周を有する部分
9 第2の内周を有する部分
10 第3の内周を有する部分
11 段差部分
12 段差部分
13 保持部
14 供給口
15 排出口
16 排出口
17 供給口
18 台
20 ガス透過セル
21 検出器(検出手段)
30 ガス透過度測定装置
50 薄膜材料

Claims (16)

  1. 薄膜材料のガス透過度の測定に用いる物品であって、
    少なくとも一部の空間を覆うように内壁に固着されたガス透過性の第1の支持体が設けられており、上記薄膜材料を透過したガスが流入する透過側チャンバーと、
    上記第1の支持体よりもガス透過度が低いガス透過性の第2の支持体とを含む、ガス透過度測定用物品。
  2. 上記透過側チャンバーは、第1の内周を有する部分と当該第1の内周よりも大きい第2の内周を有する部分とを有しており、
    上記第1の支持体は、上記第1の内周と上記第2の内周との差によって生じる段差部分と、上記第2の内周を有する部分の内壁とに固着されている、請求項1に記載のガス透過度測定用物品。
  3. 上記透過側チャンバーは、上記第2の支持体を保持するための保持部を有している、請求項1または2に記載のガス透過度測定用物品。
  4. 上記第2の支持体は、ガス透過度が上記第1の支持体の1/2以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のガス透過度測定用物品。
  5. 上記第1の支持体は、水蒸気の透過度が2×10−15mol/(m・s・Pa)以上で1×10−9mol/(m・s・Pa)以下であり、上記第2の支持体は、水蒸気の透過度が1×10−15mol/(m・s・Pa)以上で1×10−10mol/(m・s・Pa)以下である、請求項4に記載のガス透過度測定用物品。
  6. 上記第1の支持体は、ガラス転移点が100℃以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のガス透過度測定用物品。
  7. 上記透過側チャンバーは、上記薄膜材料を保持するための保持部を有している、請求項1〜6のいずれか1項に記載のガス透過度測定用物品。
  8. 上記薄膜材料と上記第2の支持体との間に脱着可能に設けられるガス透過性の緩衝体をさらに備える、請求項1〜7のいずれか1項に記載のガス透過度測定用物品。
  9. 上記透過側チャンバーは、上記緩衝体を保持するための保持部を有している、請求項8に記載のガス透過度測定用物品。
  10. 上記緩衝体は、デュロメータ硬さ(タイプA)が90〜20である、請求項8または9に記載のガス透過度測定用物品。
  11. 上記緩衝体は、上記第1の支持体よりもガス透過度が高い、請求項8〜10のいずれか1項に記載のガス透過度測定用物品。
  12. 上記第2の支持体は、デュロメータ硬さ(タイプA)が90〜20である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のガス透過度測定用物品。
  13. 薄膜材料のガス透過度の測定に用いるガス透過セルであって、請求項1〜12のいずれか1項に記載のガス透過度測定用物品と、測定対象のガスが外部から供給される供給側チャンバーとを備える、ガス透過セル。
  14. 請求項13に記載のガス透過セルと、
    上記供給側チャンバーから上記薄膜材料を透過して上記透過側チャンバーに達した上記測定対象のガスを検出する検出手段とを備える、ガス透過度測定装置。
  15. 請求項14に記載のガス透過度測定装置の所定の位置に薄膜材料をセットし、供給側チャンバーに測定対象のガスを供給する工程を含む、ガス透過度測定方法。
  16. 上記第1の支持体を上記透過側チャンバーの内壁に固着させたまま、薄膜材料および上記第2の支持体を交換する工程をさらに含む、請求項15に記載のガス透過度測定方法。
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