JP2016030671A - シート処理装置及びその制御方法、並びにプログラム - Google Patents

Abstract

【課題】中折りのし易さを損なうことなく、中折りされた用紙束の折り目の仕上がりの品質の低下を抑制することができるシート処理装置を提供する。【解決手段】シート処理装置では、用紙の厚さに応じて折り筋を付けるべき用紙を決定する際、全ての用紙に折り筋を付けるのではなく、用紙の厚さに応じて折り筋を付ける用紙の枚数を制限する。【選択図】図８

Description

本発明は、シート処理装置及びその制御方法、並びにプログラムに関し、特に、中綴じ製本を行うシート処理装置及びその制御方法、並びにプログラムに関する。

中綴じ製本を行うシート処理装置は、通常、複数枚の用紙を重ねて一度に中折りして当該複数枚の用紙を製本する。中綴じ製本を行うシート処理装置の一例では、各用紙を中折りする前に、各用紙を中折りする際の折り目となる部分に予め筋を付け、筋が付いた用紙を重ねて中折りする（例えば、特許文献１参照）。用紙に折り用の筋を付けることにより、普通紙の中折りだけで無く厚紙の中折りも容易に行うことができ、さらに、各用紙が製本された際に表紙となる用紙に印刷されたトナー画像の剥がれを防止することができる。

特開２０００−２７２８２３号公報

しかしながら、筋付けは用紙に盛り上がる部分を生じさせるため、複数の用紙を重ねて中折りする際、各用紙の筋付けの位置がずれると、筋が付いた用紙同士が重なるときに当該重なる用紙の間に隙間が生じる。特に、全ての用紙に筋を付けると用紙束の折り目となる部分に重なる用紙の間の隙間が累積されて折り目部分が厚くなり、中綴じ製本の仕上がりの品質が低下する可能性がある。

本発明の目的は、中折りのし易さを損なうことなく、中折りされた用紙束の折り目の仕上がりの品質の低下を抑制することができるシート処理装置及びその制御方法、並びにプログラムを提供することにある。

上記目的を達成するために、本発明のシート処理装置は、重ねて折られる複数の用紙を折り易くするために前記用紙に折り筋を付ける筋付け手段と、前記用紙の厚さに関する情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得した用紙の厚さに関する情報に応じて、前記重ねて折られる複数の用紙のうち、前記筋付け手段で折り筋を付けるべき用紙を決定し、当該決定した用紙に折り筋を付けるように前記筋付け手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。

本発明によれば、用紙の厚さに関する情報に応じて、重ねて折られる複数の用紙のうち、折り筋を付けるべき用紙が決定され、決定された用紙に折り筋が付けられる。これにより、中折りされた用紙束の折り目の仕上がりの品質の低下を抑制することができる。また、折り筋を付けるべき用紙を決定する際、中折りのしやすさを損なわない程度に筋を付ける用紙の枚数を制限することにより、中折りのし易さを損なうのを防止することができる。

本発明の実施の形態に係るシート処理装置を含む画像形成システムの構成を概略的に示すブロック図である。 図１における画像形成制御部によって制御されるシート処理制御部の構成を説明するための図である。 図１におけるシート処理装置の構成を概略的に示す側方図である。 図３における筋付けユニットの構成を概略的に示す側方図である。 図３における筋付けユニットによって実行される筋付け処理の手順を示すフローチャートである。 図５の筋付け処理における筋付けユニットの動作を説明するためのタイミングチャートである。 図５の筋付け処理における筋付けユニットの動作を説明するための図である。 図１におけるシート処理装置によって実行される中綴じ製本処理の手順を示すフローチャートである。 図８の中綴じ製本処理で行われる用紙判別処理を説明するための図である。 図８の中綴じ製本処理における用紙判別処理の第１の変形例の手順を示すフローチャートである。 図８の中綴じ製本処理における用紙判別処理の第２の変形例の手順を示すフローチャートである。 図８の中綴じ製本処理における用紙判別処理の第２の変形例の手順を示すフローチャートである。

以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳述する。

図１は、本発明の実施の形態に係るシート処理装置１００を含む画像形成システムの構成を概略的に示すブロック図である。

図１において、画像形成システムは、シート処理装置１００及び画像形成装置１０１を備える。なお、シート処理装置１００及び画像形成装置１０１は一体の構成であってもよい。

画像形成装置１０１は、カセット１０２ａ〜１０２ｄ、感光ドラム１０３ａ〜１０３ｄ、定着器１０４、及び通信用ＩＣ（図示しない）を有する画像形成制御部１０５を備える。各カセット１０２ａ〜１０２ｄから搬送された用紙には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの夫々に対応する感光ドラム１０３ａ〜１０３ｄによって４色のトナー像が転写され、転写されたトナー像が定着器１０４によって定着される。トナー像が定着された用紙はシート処理装置１００に搬送される。画像形成制御部１０５は、画像形成装置１０１に備えられる各構成要素を総括的に制御する。さらに、画像形成制御部１０５は、内部に備えられた通信用ＩＣを介してシート処理装置１００の後述するシート処理制御部１０６と通信を行い、例えば、シート処理制御部１０６の制御信号や後述する図８の中綴じ製本処理で用いられる中折りされる複数の用紙の厚さに関する情報を送信する。

シート処理装置１００は、シート処理制御部１０６を備え、画像形成装置１０１から搬送された用紙を複数枚重ねてステイプル処理や中綴じ製本処理等を行う。また、シート処理装置１００は、図２に示すように、シート処理制御部１０６の他に、後述するＨＰセンサ２０６や入口センサ２０７を含む各種センサ等を有するセンサ部２０４、後述する搬送モータ２０８及びモータ２０９を含む各種モータ等を有する駆動部２０５を備える。シート処理制御部１０６はＣＰＵ２０１、ＲＯＭ２０２、及びＲＡＭ２０３を備える。ＣＰＵ２０１は、画像形成制御部１０５から送信された制御信号に基づいてシート処理装置１００の各種動作を制御する。ＣＰＵ２０１は、ＲＯＭ２０２に格納された制御プログラムに基づいてセンサ部２０４の各種センサや駆動部２０５の各種モータを制御してシート処理装置１００の動作を制御する。例えば、ＣＰＵ２０１は、後述するように搬送モータ２０８を駆動させて用紙の中央部に折り筋が付くように当該用紙を所定の位置に搬送させる。ＲＡＭ２０３にはＣＰＵ２０１で用いられる制御データ等が一時的に格納される。

図３は、図１におけるシート処理装置１００の構成を概略的に示す側方図である。なお、図３では、理解を容易にするために内部の構成要素が透けて見えるように描かれる。

図３において、シート処理装置１００は、入口センサ２０７、ローラ対３０２、筋付けユニット３０３、切換フラッパ３０４，３０８、トレイ３０６，３１１，３２１、ステイプラ３１０、及び中綴じ機構３１３を備える。

中綴じ機構３１３（製本手段）は、フラッパ３１４、収納ガイド３１５、ステイプラ３１６、滑りローラ３１７、突出し部材３１８、ローラ対３１９ａ，３１９ｂ、及びシート位置決め部材３２０を備える。

ステイプラ３１６は、針を突き出すドライバ３１６ａ及び突き出された針を折り曲げるアンビル３１６ｂを備える。ドライバ３１６ａ及びアンビル３１６ｂは、収納ガイド３１５を挟んで対向した位置に設けられ、綴じ位置に配置された複数の用紙にステイプル処理を施す。突出し部材３１８は、ローラ対３１９ａ，３１９ｂと対向した位置に配置され、ローラ対３１９ａ，３１９ｂ及び突出し部材３１８の間を通過する複数の用紙を突き出して用紙をローラ対３１９ａ，３１９ｂの間に押し込む。

シート処理装置１００では、入口センサ２０７が画像形成装置１０１から搬送された用紙を検知し、検知された用紙はローラ対３０２を通過して筋付けユニット３０３に搬送される。筋付けユニット３０３は後述するように所定の用紙に対して中折りする際の折り目となる部分に筋を付ける。

筋付けユニット３０３から出力された用紙は、切換フラッパ３０４で行き先の切り換えが行われて搬送パス３０５及び搬送パス３０７のいずれかに搬送される。筋付けユニット３０３から出力された用紙は、例えば、搬送された用紙にステイプル処理や中綴じ製本を施さずに出力する場合、搬送パス３０５に搬送されてトレイ３０６に出力される。一方で、筋付けユニット３０３から出力された用紙は、例えば、当該用紙にステイプル処理や中綴じ製本を施す場合、搬送パス３０７に搬送されて切換フラッパ３０８に搬送される。切換フラッパ３０８に搬送された用紙は、切換フラッパ３０８で行き先の切り換えが行われて搬送パス３０９及び搬送パス３１２のいずれかに搬送される。切換フラッパ３０８に搬送された用紙は、当該用紙にステイプル処理を施す場合、搬送パス３０９に搬送されてステイプラ３１０によってステイプル処理が施され、トレイ３１１に出力される。一方で、切換フラッパ３０８に搬送された用紙は、当該用紙に中綴じ製本処理を施す場合、搬送パス３１２に搬送されて中綴じ機構３１３によって中綴じ製本処理が施され、トレイ３２１に出力される。

中綴じ機構３１３に搬送された用紙は、用紙の大きさに応じてフラッパ３１４によって選択された搬入口（図示しない）から収納ガイド３１５に搬入される。搬入された用紙は、ドライバ３１６ａ及びアンビル３１６ｂの間を通過し、滑りローラ３１７で搬送されながら対向する位置に設けられた突出し部材３１８及びローラ対３１９ａ，３１９ｂの間を通過し、用紙の先端が可動式のシート位置決め部材３２０に接するまで搬送される。中綴じ製本処理が施されるべき各用紙がシート位置決め部材３２０まで搬送されて各用紙が重ねられる。ここで、中綴じ製本処理が施されるべき複数の用紙のうち中綴じ製本処理後に表紙となる用紙が最後に搬送される。表紙となる用紙は、中綴じ製本処理が施されるべき複数の用紙のうち最もローラ対３１９ａ，３１９ｂの近傍となる位置、つまり、突出し部材３１８から最も離れた位置に配置される。中綴じ製本処理が施されるべき全ての用紙がシート位置決め部材３２０まで搬送されると、シート位置決め部材３２０が下降することにより、搬送方向における用紙の位置が調整される。シート位置決め部材３２０は、まず、中綴じ製本処理において複数の用紙からなる用紙束にステイプル処理を施すための位置に調整される。具体的には、筋付けユニット３０３によって付けられた折り用の筋（以下、「折り筋」という）がステイプラ３１６の綴じ位置に配置されるように、シート位置決め部材３２０の位置が調整される。次いで、折り筋の位置が、突出し部材３１８が突き出される位置に配置されるように、シート位置決め部材３２０の位置が調整される。本実施の形態において、中綴じ製本処理におけるステイプル処理を行わずに用紙束の中折りのみ行う場合、各用紙の折り筋の位置が突出し部材３１８が突き出される位置に配置されるように、搬送方向におけるシート位置決め部材３２０の位置が調整される。突出し部材３１８によってローラ対３１９ａ，３１９ｂに向けて突き出された用紙束は、ローラ対３１９ａ，３１９ｂの間に挟まれてローラ対３１９ａ，３１９ｂの圧力によって折られる。ローラ対３１９ａ，３１９ｂによって中折りされた用紙束はトレイ３２１に出力される。

図４は、図３における筋付けユニット３０３の構成を概略的に示す側方図である。

図４において、筋付けユニット３０３（筋付け手段）は、筋付け部４０１、溝部４０２、カム部４０３、モータ２０９、ＨＰセンサ２０６、搬送パス４０６、及びローラ対４０７，４０８を備える。筋付け部４０１及び溝部４０２は、用紙の搬送方向に直交する方向へ延伸するように配置されている。筋付けユニット３０３は、ローラ対４０７からローラ対４０８への配列方向に搬送パス４０６に沿って搬送される所定の用紙に対して中折りする際の折り目となる部分（以下、「折り目部分」という。）に折り筋を付ける。

図５は、図３における筋付けユニット３０３によって実行される筋付け処理の手順を示すフローチャートである。

図５の処理は、ＣＰＵ２０１がＲＯＭ２０２に格納される制御プログラムを実行することによって行われる。

図５において、まず、図６で示す入口センサ２０７の検知信号によって用紙Ｓが検知されると（ステップＳ１０１でＹＥＳ）、ＣＰＵ２０１は、図６で示す搬送モータ２０８の制御信号に応じて用紙Ｓを搬送させる搬送モータ２０８を所定時間ｔの経過後に停止させる。その結果、図７（ａ）に示すように用紙Ｓにおける折り目となるべき部分が筋付け部４０１と対向する位置に配置される（ステップＳ１０２）。具体的には、ＣＰＵ２０１は、用紙Ｓの搬送方向の中央の位置が筋付け部４０１と対向する位置に停止するように搬送モータ２０８を制御する。次いで、ＣＰＵ２０１は、図７（ｂ）で示すようにモータ２０９を駆動してカム部４０３が筋付け部４０１を溝部４０２の方向に移動させる。その結果、筋付け部４０１が用紙Ｓに折り筋を付ける（ステップＳ１０３）。次いで、ＣＰＵ２０１は、モータ２０９を駆動してカム部４０３が筋付け部４０１を待機位置であるＨＰ（Ｈｏｍｅ Ｐｏｓｉｔｉｏｎ）に移動させる。ＣＰＵ２０１は、ＨＰセンサ２０６によって筋付け部４０１がＨＰに戻ったことを検知すると（ステップＳ１０４でＹＥＳ）、ＣＰＵ２０１はモータ２０９を停止させる（ステップＳ１０５）。次いで、ＣＰＵ２０１は搬送モータ２０８を駆動させて用紙Ｓをローラ対４０８の方向に搬送させて（ステップＳ１０６）、本処理を終了する。

図８は、図１におけるシート処理装置１００によって実行される中綴じ製本処理の手順を示すフローチャートである。

図８の処理は、ＣＰＵ２０１がＲＯＭ２０２に格納される制御プログラムを実行することによって行われ、画像形成制御部１０５から送信された中折りされる複数の用紙の厚さに関する情報に基づいて行われる。図８の処理では、中折りされる複数の用紙における各用紙を全て同じ厚さとする。

折り筋が付けられた複数の用紙を重ねて中折りする際、用紙における搬送方向の位置を調整するシート位置決め部材３２０に搬送された各用紙の折り筋の位置が搬送方向へずれると、折り筋が付いた用紙同士が重なるときに当該重なる用紙の間に隙間が生じる。特に、全ての用紙に折り筋を付けるとシート束の折り目となる部分に各用紙の間の隙間が累積されて、折り目部分が厚くなり、折り目の仕上がりの品質が低下する。

これに対応して、図８の処理は、中折りされる用紙の厚さに応じて中折りのし易さを損なうことがない程度に折り筋を付ける用紙の枚数を制限する。

具体的には、まず、ＣＰＵ２０１は、入口センサ２０７によって画像形成装置１０１から用紙が搬送されたことを検知すると（ステップＳ２０１でＹＥＳ）、ＣＰＵ２０１は、搬送された用紙が折り筋を付けるべき用紙であるか否かを判別する（ステップＳ２０２）。ところで、本実施の形態では、ＣＰＵ２０１は、図９で示す予め格納されたテーブルに基づいて搬送された用紙が折り筋を付けるべき用紙であるか否かを判別する。格納されたテーブルでは、中折りされる用紙の厚さやシート処理装置１００が一度に中綴じ製本処理を施すことができる用紙枚数の限界値に応じて中折りのし易さを損なうことがない程度に折り筋を付けるべき用紙の枚数及び中折りする複数の用紙のうち折り筋を付けるべき用紙が決定される。例えば、シート処理装置１００が一度に中綴じ製本処理を施すことができる用紙枚数の限界値が２０枚である場合、図９に示すテーブルにおいて、秤量８０ｇｓｍ以下の薄紙では、製本時に表紙となる用紙を含む５枚の用紙の組に対して４枚目毎に折り筋を付けることが示される。すなわち、図９に示すテーブルによれば、全ての用紙に折り筋が付けられるのではなく、用紙の厚さに応じて折り筋を付ける用紙の枚数が制限される。

また、図９に示すテーブルによれば、中折りされる複数の用紙において厚さが大きい用紙の枚数が多くなるにつれて折り筋を付ける用紙の枚数が多くなる。例えば、薄紙では中折りする２０枚の用紙のうち５枚の用紙に折り筋が付けられるのに対し、厚紙では中折りする２０枚の用紙のうち１０枚の用紙に折り筋が付けられる。

次いで、ステップＳ２０２の判別の結果、ＣＰＵ２０１は、搬送された用紙が折り筋を付けるべき用紙でないとき、該用紙を筋付け部４０１に停止させることなく収納ガイド３１５に搬送する（ステップＳ２０４）。

ステップＳ２０２の判別の結果、搬送された用紙が折り筋を付けるべき用紙であるとき、ＣＰＵ２０１は、用紙を筋付け部４０１に停止させて図５の筋付け処理を実行して、筋付け部４０１によって用紙に折り筋を付ける（ステップＳ２０３）。その後、ＣＰＵ２０１は、折り筋が付けられた用紙を収納ガイド３１５に搬送する（ステップＳ２０４）。次いで、ＣＰＵ２０１は、中折りする複数の用紙が全て収納ガイド３１５に搬送されたか否かを判別し（ステップＳ２０５）、すべての用紙が収納ガイド３１５へ搬送されたと判別すると（ステップＳ２０５でＹＥＳ）、収納ガイド３１５に収納された用紙束に対してステイプラ３１６によってステイプル処理を施す（ステップＳ２０６）。次いで、ＣＰＵ２０１は、突出し部材３１８を駆動させて、用紙束に中折り処理を行い（ステップＳ２０７）、当該用紙束が製本される。その後、ＣＰＵ２０１は、製本された用紙束をトレイ３２１へ排出し（ステップＳ２０８）、本処理を終了する。

図８の処理によれば、全ての用紙に折り筋を付けるのではなく、図９に示すテーブルに基づき、用紙の厚さに応じて折り筋を付けるべき用紙が決定され、決定された用紙に折り筋が付けられる。ここで、中折りする全ての用紙に折り筋を付け、折り筋が付いた用紙を重ねて一度に中折りすると、例えば、各用紙に生じる折り筋の位置のバラつきに起因して用紙束の折り目の部分の厚さが厚くなってしまう。しかしながら、これに対して図８の処理では、用紙の厚さに応じて折り筋を付ける用紙の枚数を制限するので、用紙束の折り目の部分での厚さの増加の程度を低減することができ、もって、中折りする際の折り目の仕上がりの品質の低下を抑制することができる。また、折り筋を付けるべき用紙を決定する際、中折りのしやすさを損なわない程度に折り筋を付ける用紙の枚数を制限する（例えば、図９のテーブルに示すように、秤量８０ｇｓｍ以下の薄紙では、４枚の用紙の組につき１枚に制限する）。これにより、中折りのし易さを損なうのを防止することができる。

上述した図８の処理によれば、図９のテーブルに示すように、例えば、中折りされる複数の用紙において用紙の厚さが大きい用紙の枚数が多くなるにつれて折り筋を付ける用紙の枚数が多くなる。これにより、中折りしにくい厚紙が中折りされるべき用紙束に多数含まれていても、中綴じ製本を容易に行うことができる。

また、上述した図８の処理によれば、図９に示すテーブルに応じた枚数毎に用紙へ折り筋が付けられる（例えば、図９のテーブルに示すように、秤量８０ｇｓｍ以下の薄紙では、５枚の用紙の組に対して４枚目毎に折り筋が付けられる）。これにより、各用紙において折り筋の位置がバラついていても、折り筋が付いた用紙同士が重なることがなく、重なる用紙の間に隙間が生じない。その結果、中折りする際の折り目の仕上がりの品質の低下を確実に抑制することができる。

さらに、上述した図８の処理によれば、図９のテーブルに示すように、表紙となる用紙には必ず折り筋が付けられるので、表紙となる用紙を中折りする際、当該用紙への中折りによる負荷を低減することができ、もって、表紙の画像剥がれを防止することができる。

なお、本実施の形態において、後述する図１０に示すように、表紙となる用紙から連続して所定の枚数の用紙に折り筋を付けてもよい。

また、図８におけるステップＳ２０２の用紙判別処理では、後述する図１０、図１１及び図１２に示すように用紙の厚さに応じて設定された基準値に基づいて折り筋を付けるべき用紙を判別してもよい。

図１０は、図８の中綴じ製本処理における用紙判別処理の第１の変形例の手順を示すフローチャートである。

図１０の処理は、ステップＳ２０２の用紙判別処理において、図９に示すようなテーブルを用いずに設定された基準値に基づいて折り筋を付けるべき用紙の判別を行う。図１０の処理においても、中折りされる複数の用紙における各用紙を全て同じ厚さとする。

具体的には、まず、ＣＰＵ２０１は、用紙の厚さが第１の厚さ以下であるか否かを判別する（ステップＳ３０１）。第１の厚さは中折りのしやすさを損なわないように予め規定された厚さである。本変形例では、第１の厚さとして、例えば、８０ｇｓｍが用いられる。

ステップＳ３０１の判別の結果、中折りされる複数の用紙における各用紙の厚さが第１の厚さ以下であるとき、ＣＰＵ２０１は、搬送された用紙が表紙となる用紙であるか否かを判別する（ステップＳ３０２）。

ステップＳ３０２の判別の結果、搬送された用紙が表紙となる用紙であるとき、ＣＰＵ２０１は、搬送された用紙を折り筋を付けるべき用紙に決定して（ステップＳ３０３）、本処理を終了する。

ステップＳ３０１の判別の結果、用紙の厚さが第１の厚さ以下でないとき、ＣＰＵ２０１は、中折りされる複数の用紙における各用紙の厚さが第２の厚さ以下であるか否かを判別する（ステップＳ３０４）。第２の厚さは、第１の厚さより大きく、中折りのしやすさを損なわないように予め規定された厚さである。本変形例では、第２の厚さとして、例えば、１５０ｇｓｍが用いられる。

ステップＳ３０４の判別の結果、用紙の厚さが第２の厚さ以下であるとき、ＣＰＵ２０１は、搬送された用紙が表紙となる用紙からＡ枚目以下であるか否かを判別する（ステップＳ３０５）。本変形例において、例えば、Ａ枚は中折りされる用紙の全枚数×０．３枚に設定される。

ステップＳ３０５の判別の結果、搬送された用紙が表紙となる用紙からＡ枚目以下であるとき、ＣＰＵ２０１は、搬送された用紙を折り筋を付けるべき用紙に決定して（ステップＳ３０６）、本処理を終了する。

ここで、表紙となる用紙は、用紙束において突出し部材３１８から最も離れた位置に配置されるが、本変形例では、表紙となる用紙から中折りされる用紙の全枚数×０．３枚目となる用紙まで連続して折り筋が付けられる。これにより、突出し部材３１８から離れているために力が伝わりにくく中折りしにくい、表紙となる用紙と、該用紙に隣接する複数の用紙に対して折り筋を付けることができる。その結果、中折りのし易さを損なうのを防止することができる。

ステップＳ３０４の判別の結果、用紙の厚さが第２の厚さ以下でないとき、ＣＰＵ２０１は、搬送された用紙が表紙となる用紙からＢ枚目以下であるか否かを判別する（ステップＳ３０７）。本変形例において、Ａ＜Ｂであり、例えば、Ｂ枚は中折りされる用紙の全枚数×０．５枚に設定される。

ステップＳ３０７の判別の結果、搬送された用紙が表紙となる用紙からＢ枚目以下であるとき、ＣＰＵ２０１は、搬送された用紙を折り筋を付けるべき用紙に決定して（ステップＳ３０８）、本処理を終了する。

また、ステップＳ３０２の判別の結果、搬送された用紙が表紙となる用紙でないとき、ステップＳ３０５の判別の結果、搬送された用紙が表紙となる用紙からＡ枚目以下でないとき、又はステップＳ３０７の判別の結果、搬送された用紙が表紙となる用紙からＢ枚目以下でないとき、ＣＰＵ２０１は本処理を終了する。

上述した図１０の処理によれば、設定された基準値に基づいて折り筋を付けるべき用紙の判別を行う。これにより、図９に示すようなテーブルを用いる必要がないので、折り筋を付けるべき用紙の決定を容易に行うことができる。

図１１及び図１２は、図８の中綴じ製本処理における用紙判別処理の第２の変形例の手順を示すフローチャートである。

中折りする複数の用紙に厚さが異なる用紙が含まれた際、上述した図８及び図１０の処理では、用紙の厚さに応じて折り筋を付けるべき用紙を判別することが困難な場合がある。これに対応して、図１１及び図１２の処理では、中折りする用紙束に厚さが異なる用紙が含まれた際、最も厚さが大きい用紙の厚さに応じて折り筋を付けるべき用紙が決定される。

具体的には、まず、ＣＰＵ２０１は、中折りされる用紙束を構成する複数の用紙のうち最も厚さが大きい用紙の厚さが第３の厚さ以下であるか否かを判別する（ステップＳ４０１）。第３の厚さは中折りのしやすさを損なわないように予め規定された厚さである。本変形例では、第３の厚さとして、例えば、８０ｇｓｍが用いられる。

ステップＳ４０１の判別の結果、最も厚さが大きい用紙の厚さが第３の厚さ以下であるとき、ＣＰＵ２０１は、表紙となる用紙を折り筋を付けるべき用紙に決定して（ステップＳ４０２）、本処理を終了する。

ステップＳ４０１の判別の結果、最も厚さが大きい用紙の厚さが第３の厚さ以下でないとき、ＣＰＵ２０１は、最も厚さが大きい用紙の厚さが第４の厚さ以下であるか否かを判別する（ステップＳ４０３）。第４の厚さは、第３の厚さより大きく、中折りのしやすさを損なわないように予め規定された厚さである。本変形例では、第４の厚さとして、例えば、１５０ｇｓｍが用いられる。

ステップＳ４０３の判別の結果、最も厚さが大きい用紙の厚さが第４の厚さ以下であるとき、ＣＰＵ２０１は、第３の厚さより大きく且つ第４の厚さ以下である用紙の枚数がＣ枚以下であるか否かを判別する（ステップＳ４０４）。本変形例において、例えば、Ｃ枚は中折りする用紙の全枚数×０．３枚に設定される。

ステップＳ４０４の判別の結果、第３の厚さより大きく且つ第４の厚さ以下である用紙の枚数がＣ枚以下であるとき、ＣＰＵ２０１は、第３の厚さより大きく且つ第４の厚さ以下である全ての用紙を折り筋を付けるべき用紙として決定して（ステップＳ４０５）、本処理を終了する。

ステップＳ４０４の判別の結果、第３の厚さより大きく且つ第４の厚さ以下である用紙の枚数がＣ枚以下でないとき、ＣＰＵ２０１は、第３の厚さより大きく且つ第４の厚さ以下である用紙のうち、表紙となる用紙からＣ枚目までの用紙が折り筋を付けるべき用紙であると決定して（ステップＳ４０６）、本処理を終了する。本変形例において、例えば、ＣＰＵ２０１は、８０ｇｓｍより大きく１５０ｇｓｍ以下の用紙のうち表紙となる用紙から全枚数×０．３枚目までの用紙が折り筋を付けるべき用紙であると決定する。

ステップＳ４０３の判別の結果、最も厚さが大きい用紙の厚さが第４の厚さ以下でないとき、ＣＰＵ２０１は、第４の厚さより大きい厚さの用紙の枚数がＤ枚以下であるか否かを判別する（ステップＳ４０７）。本変形例において、例えば、Ｄ枚は中折りする用紙の全枚数×０．５枚に設定される。

ステップＳ４０７の判別の結果、第４の厚さより大きい厚さの用紙の枚数がＤ枚以下であるとき、ＣＰＵ２０１は、第４の厚さより大きい厚さの全ての用紙を折り筋を付けるべき用紙として決定する（ステップＳ４０８）。次いで、ＣＰＵ２０１は、第３の厚さより大きく且つ第４の厚さ以下の用紙の枚数がＣ枚以下であるか否かを判別する（ステップＳ４０９）。

ステップＳ４０９の判別の結果、第３の厚さより大きく且つ第４の厚さ以下の用紙の枚数がＣ枚以下であるとき、ＣＰＵ２０１は、第３の厚さより大きく且つ第４の厚さ以下の全ての用紙を折り筋を付けるべき用紙として決定し（ステップＳ４１０）、本処理を終了する。

ステップＳ４０９の判別の結果、第３の厚さより大きく且つ第４の厚さ以下の用紙の枚数がＣ枚以下でないとき、ＣＰＵ２０１は、第３の厚さより大きく且つ第４の厚さ以下の用紙のうち表紙となる用紙からＣ枚目までの用紙を折り筋を付けるべき用紙として決定して（ステップＳ４１１）、本処理を終了する。本変形例において、例えば、ＣＰＵ２０１は、８０ｇｓｍより大きく１５０ｇｓｍ以下の用紙のうち表紙となる用紙から全枚数×０．３枚目までの用紙を折り筋を付けるべき用紙として決定する。

ステップＳ４０７の判別の結果、第４の厚さより大きい厚さの用紙の枚数がＤ枚以下でないとき、ＣＰＵ２０１は、第４の厚さより大きい厚さの用紙のうち、表紙となる用紙からＤ枚目までの用紙を折り筋を付けるべき用紙として決定して（ステップＳ４１２）、本処理を終了する。本変形例において、例えば、ＣＰＵ２０１は、１５０ｇｓｍより大きい厚さの用紙のうち表紙となる用紙から全枚数×０．５枚目までの用紙を折り筋を付けるべき用紙として決定する。

上述した図１１及び図１２の処理によれば、厚さの異なる複数の用紙のうち最も厚さが大きい用紙の厚さに応じて折り筋を付けるべき用紙が決定されるので、例えば、最も厚さが大きい用紙の厚さが所定の厚さ以上であるときには、折り筋を付ける用紙の枚数を多くすることにより、中折りのし易さを損なうのを防止することができる。

なお、本発明は、上記実施の形態の機能を実現するソフトウェア（プログラム）を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、当該システム或いは装置のコンピュータ（又はＣＰＵ，ＭＰＵ等）がプログラムを読み出して実行する処理を実行することによって実現してもよい。さらに、本発明は、ネットワーク又は各種記憶媒体を介して取得したソフトウェア（プログラム）をパーソナルコンピュータ（ＣＰＵ，プロセッサ）にて実行することによって実現してもよい。

１００ シート処理装置
１０６ シート処理制御部
２０１ ＣＰＵ
３０３ 筋付けユニット
３１３ 中綴じ機構

Claims (9)

1. 用紙を折り易くするために前記用紙に折り筋を付ける筋付け手段と、
   前記用紙の厚さに関する情報を取得する取得手段と、
   前記取得手段によって取得した用紙の厚さに関する情報に応じて、重ねて折られる複数の用紙のうち、前記筋付け手段で折り筋を付けるべき用紙を決定し、当該決定した用紙に折り筋を付けるように前記筋付け手段を制御する制御手段と、
   を備えることを特徴とするシート処理装置。
2. 前記制御手段は、前記用紙の厚さが第１の厚さよりも大きい第２の厚さである場合、前記用紙の厚さが前記第１の厚さである場合に比べて前記折り筋を付けるべき用紙の枚数が多くなるように前記折り筋を付けるべき用紙を決定することを特徴とする請求項１記載のシート処理装置。
3. 前記複数の用紙には厚さの異なる用紙が含まれ、
   前記制御手段は、前記複数の用紙のうち最も厚さが大きい用紙の厚さに応じて折り筋を付けるべき用紙を決定することを特徴とする請求項１又は２記載のシート処理装置。
4. 前記制御手段は、前記取得手段によって取得した用紙の厚さに関する情報に応じた枚数毎に用紙へ折り筋を付けるように前記筋付け手段を制御することを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項に記載のシート処理装置。
5. 前記制御手段は、前記複数の用紙を折る際に表紙となる用紙から所定の枚数の用紙に連続して折り筋を付けるように前記筋付け手段を制御することを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項に記載のシート処理装置。
6. 前記制御手段は、少なくとも前記複数の用紙を折る際に表紙となる用紙に折り筋を付けるよう前記筋付け手段を制御することを特徴とする請求項１乃至５のいずれか１項に記載のシート処理装置。
7. 前記複数の用紙を折る折り手段をさらに備えることを特徴とする請求項１乃至６のいずれか１項に記載のシート処理装置。
8. 用紙を折り易くするために前記用紙に折り筋を付ける筋付け手段を有するシート処理装置の制御方法であって、
   前記用紙の厚さに関する情報を取得する取得ステップと、
   前記取得ステップで取得した用紙の厚さに関する情報に応じて、重ねて折られる複数の用紙のうち、前記折り筋を付けるべき用紙を決定する決定ステップと、
   を備えることを特徴とするシート処理装置の制御方法。
9. 用紙を折り易くするために前記用紙に折り筋を付ける筋付け手段を有するシート処理装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
   前記シート処理装置の制御方法は、
   前記用紙の厚さに関する情報を取得する取得ステップと、
   前記取得ステップで取得した用紙の厚さに関する情報に応じて、重ねて折られる複数の用紙のうち、前記折り筋を付けるべき用紙を決定する決定ステップと、
   を備えることを特徴とするプログラム。