JP2016030566A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内外気混入モードを備えた車両用空調装置において、車速が変化しても窓ガラスの曇りが発生しないようにする。【解決手段】暖房時に車室内の空気と車室外の空気を導入する内外気混入モードにするとともに、窓ガラスの温度に基づく目標露点温度と、窓ガラス近傍の温度及び湿度に基づく露点温度とから窓ガラスの曇りを抑制する目標外気導入量となるようにインテーク部を制御する。制御装置は、車速検出手段で検出された車速に応じて目標露点温度を変化させるように構成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、例えば自動車等に搭載される車両用空調装置に関するものである。
従来より、この種の車両用空調装置は、車室内の空気(内気)と車室外の空気(外気)を選択して空調ケーシングに導入することができるように構成されている。また、導入された空気は熱交換器等によって温度調節された後、空調ケーシングに形成されたデフロスタ吹出口、ベント吹出口、ヒート吹出口の内、選択された吹出口から車室に吹き出すようになっている。
特許文献1、2の車両用空調装置は、内気を導入して温度調節した後、車室内に供給する内気循環モードと、外気を導入して温度調節した後、車室内に供給する外気導入モードと、内気及び外気の両方を導入して温度調節した後、車室内に供給する内外気混入モードとの3つのインテークモードに切り替えることができるように構成されている。そして、車室内外の状態(車室内温度、外気温度、日射量)と乗員が設定した設定温度とに基づいてインテークモード、吹出モード、風量、吹出温度等を自動で設定するオートエアコン制御が行われる。
特許文献1では、内外気混入モードにおいて外気と内気の導入割合を変更することができるとともに、湿度センサで測定した車室内湿度が20%以下ならば内気循環モードとし、50%ならば外気導入モードとしている。
特許文献2では、窓ガラスが曇り易いか否かを判定する判定手段を設け、窓ガラスが曇り難いと判定手段が判定すると、少なくとも内気を循環させ、窓ガラスが曇り易いと判定手段が判定すると、外気導入モードとして窓ガラスに曇りが生じるのを防止するようにしている。さらに、内外気混入モードにおける内気循環量を段階的に増加させる制御モード、内気及び外気の比率を持続する制御モード、及び内外気混入モードにおける外気の導入量を段階的に増加させる制御モードを備えており、窓ガラスの曇り易さに基づいて制御モードを選択するようにしている。窓ガラスが曇らない範囲で内気循環量を高めることで換気量が減少して暖房に要するエネルギ消費量を少なくすることができる利点がある。
特公平1−27891号公報 特許第5152355号公報
ところで、窓ガラスの曇り易さは窓ガラスの温度によって大きく異なる。一般に車両は走行と停止とを繰り返しており、走行時には走行風が窓ガラスに当たることによって窓ガラスの温度が低下し、停止すると車室内の熱によって窓ガラスが暖められて窓ガラスの温度が上昇する。特に、停止状態から走行状態になると車速にもよるが窓ガラスの温度が急に低下して曇り易い状態となる。このとき、特許文献1、2の車両用空調装置では温度センサや湿度センサの出力値に基づいて窓ガラスの曇り易さを判定した後、外気導入量を設定して外気導入量を変化させるようにしているが、窓ガラス近傍の露点温度は、外気導入量が変化してから遅れて変化してしまうため、窓ガラスも急な温度変化に追従できず、窓ガラスに曇りが発生してしまう恐れがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、内外気混入モードを備えた車両用空調装置において、車速が変化しても窓ガラスに曇りが発生しないようにすることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、暖房時に車室内の空気と車室外の空気を導入する内外気混入モードにするとともに、窓ガラスの温度に基づく目標露点温度と、窓ガラス近傍の温度及び湿度に基づく露点温度とから窓ガラスの曇りを抑制する目標外気導入量となるように制御する構成を前提とし、車両の速度を検出する車速検出手段で検出された車速に応じて目標露点温度を変化させるようにした。
第1の発明は、
車室内の空気の循環量と、車室外の空気の導入量とを変更するインテーク部と、
上記インテーク部から導入された空気の温度調節を行う温度調節部と、
上記温度調節部で温度調節された調和空気を車室の各部に供給する吹出方向切替部と、
暖房時に車室内の空気と車室外の空気を上記温度調節部に導入する内外気混入モードにするとともに、窓ガラスの温度に基づく目標露点温度と、窓ガラス近傍の温度及び湿度に基づく露点温度とから窓ガラスの曇りを抑制する目標外気導入量となるように上記インテーク部を制御する制御装置とを備えた車両用空調装置において、
車両の速度を検出する車速検出手段を備え、
上記制御装置は、上記車速検出手段で検出された車速に応じて上記目標露点温度を変化させるように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、暖房時に車室内の空気を温度調節部に導入して温度調節するようにしたので、換気量が減少して暖房に要するエネルギ消費量が少なくて済む。そして、窓ガラスの温度に基づく目標露点温度と、窓ガラス近傍の温度及び湿度に基づく露点温度とを得て、窓ガラスの曇りを抑制する目標外気導入量となるようにインテーク部が制御されるので、暖房時の窓ガラスの曇りが抑制される。
本発明では、車両が停止状態から走行状態となった場合には、車速検出手段によってそのことが検出される。この車速に応じて目標露点温度が変化する。例えば車速が高まると目標露点温度が低くなるようにすることで、車速の増加によって窓ガラスの温度が低下して曇り易くなった場合に、目標外気導入量を増加させて曇りを抑制することが可能になる。
第2の発明は、第1の発明において、
上記制御装置は、目標露点温度の上限値を設けていることを特徴とする。
この構成によれば、目標露点温度に上限値があることで、車室内の露点温度の上昇を抑えて車速が上昇したときの窓ガラスの曇りを抑制することが可能になる。また、目標露点温度の上限値までは内気循環量を増やすことが可能になるので、暖房に要するエネルギ消費量が少なくなる。
第3の発明は、第2の発明において、
車室外の空気温度を検出する外気温度検出手段を備え、
上記制御装置は、上記外気温度検出手段で検出された車室外の空気温度が低くなるほど、上記目標露点温度の上限値を低く設定するように構成されていることを特徴とする。
すなわち、車室外の空気温度が低いほど窓ガラスの温度が低下することになり、曇り易くなる。本発明では車室外の空気温度が低くなるほど目標露点温度の上限値が低くなるので、車室外の空気温度の変化に応じて窓ガラスの曇りを抑制することが可能になる。
第4の発明は、第1から3のいずれか1つの発明において、
上記制御装置は、上記目標露点温度よりも上記露点温度が高く、かつ、上記目標露点温度と上記露点温度との差が所定温度以上となった場合に、車室外の空気を導入する強制外気導入モードとなるように上記インテーク部を制御するように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、窓ガラスに曇りが発生する目標露点温度よりも露点温度が高くなると、窓ガラスを晴らす効果のある車室外の空気を導入することで、窓ガラスを素早く晴らすことが可能になる。
第5の発明は、第4の発明において、
上記制御装置は、強制外気導入モード後に、上記露点温度が上記目標露点温度よりも低くなった場合には、上記内外気混入モードとなるように上記インテーク部を制御するように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、窓ガラスが曇らない状況になった時点で内外気混入モードにすることで暖房に要するエネルギ消費量を少なくすることが可能になる。
第6の発明は、第1から5のいずれか1つの発明において、
上記吹出方向切替部は、フロントウインドガラスの内面に調和空気を吹き出すデフロスタモードを含む複数の吹出モードに切り替えられ、
上記車両用空調装置は、デフロスタモードを選択するためのデフロスタモード選択部を備え、該デフロスタモード選択部は上記制御装置に接続され、
上記制御装置は、上記デフロスタモード選択部が操作されたことを検出した場合に、車室外の空気を導入する強制外気導入モードとなるように上記インテーク部を制御するように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、乗員がデフロスタモード選択部によりデフロスタモードを選択すると外気導入モードに切り替えられるので、フロントウインドガラスの曇りを早期に晴らすことが可能になる。
第7の発明は、第6の発明において、
上記吹出方向切替部は複数の吹出モードを有しており、
上記車両用空調装置は、上記吹出方向切替部の制御、調和空気の風量制御及び調和空気の温度制御の内、少なくとも1つの制御を上記制御装置によって自動制御する自動制御選択部を備え、
上記制御装置は、強制外気導入モード後に、上記自動制御選択部が乗員により操作されたことを検出した場合に、内外気混入モードとなるように上記インテーク部を制御するように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、乗員が自動制御を望む場合に内外気混入モードとすることで、暖房に要するエネルギ消費量を少なくすることが可能になる。
第8の発明は、第6または7の発明において、
上記インテーク部は、車室内の空気を上記温度調節部に導入する内気循環モードと、車室外の空気を上記温度調節部に導入する外気導入モードと、内外気混入モードとを含む複数のインテークモードに切り替えられ、
上記車両用空調装置は、上記インテーク部を操作するインテーク操作部を備え、
上記制御装置は、内外気混入モード時に上記インテーク操作部が操作されたことを検出した場合に、内気循環モードとなるように上記インテーク部を制御するように構成されていることを特徴とする。
すなわち、乗員がインテーク操作部を操作する場合に多いのは、例えば車室外のにおいが車室内に侵入するのを抑制するためであることが多く、この発明では、インテーク操作部を操作するだけで自動的に内気循環モードに切り替わるので、操作性が良好になる。
第9の発明は、第6または7の発明において、
上記インテーク部は、車室内の空気を上記温度調節部に導入する内気循環モードと、車室外の空気を上記温度調節部に導入する外気導入モードと、内外気混入モードとを含む複数のインテークモードに切り替えられ、
上記車両用空調装置は、上記インテーク部を外気導入モードに切り替えるための外気導入モード選択部と、上記インテーク部が外気導入モードであるときに点灯する外気導入モードランプと、上記インテーク部を内気循環モードに切り替えるための内気循環モード選択部と、上記インテーク部が内気循環モードであるときに点灯する内気循環モードランプとを備え、
上記制御装置は、上記インテーク部が内外気混入モードであるときには、上記外気導入モードランプと内気循環モードランプとを消灯させるように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、インテーク部が、外気導入モード、内気循環モード、内外気混入モードのいずれのモードであるのか乗員が把握し易くなる。
第10の発明は、第6または7の発明において、
上記インテーク部は、車室内の空気を上記温度調節部に導入する内気循環モードと、車室外の空気を上記温度調節部に導入する外気導入モードと、内外気混入モードとを含む複数のインテークモードに切り替えられ、
上記車両用空調装置は、上記インテーク部のインテークモードを表示する表示部を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、インテーク部のインテークモードが表示部に表示されるので、乗員がインテークモードを容易に把握することが可能になる。
第1の発明によれば、暖房時に内外気混入モードにし、窓ガラスの温度に基づく目標露点温度と、窓ガラス近傍の温度及び湿度に基づく露点温度とから窓ガラスの曇りを抑制する目標外気導入量となるようにインテーク部を制御し、車速検出手段で検出された車速に応じて目標露点温度を変化させるようにしたので、車速が変化して窓ガラスの温度が急に低下しても窓ガラスに曇りが発生しないようにすることができる。
第2の発明によれば、目標露点温度の上限値を設けているので、車速が上昇したときの窓ガラスの曇りの抑制効果と、暖房に要するエネルギ消費量の減少効果とを両立できる。
第3の発明によれば、車室外の空気温度が低くなるほど、目標露点温度の上限値を低く設定したので、車室外の空気温度の変化に応じて窓ガラスの曇りを抑制することができる。
第4の発明によれば、目標露点温度よりも露点温度が高くなった場合に、窓ガラスを晴らす効果のある車室外の空気を導入することで、窓ガラスを素早く晴らすことができ、乗員の視界を確実に確保できる。
第5の発明によれば、露点温度が目標露点温度よりも低くなった場合に内外気混入モードにすることで、暖房に要するエネルギ消費量を減少させることができる。
第6の発明によれば、デフロスタモードを選択した場合に強制外気導入モードとするので、フロントウインドガラスの曇りを早期に晴らすことができる。
第7の発明によれば、乗員により自動制御選択部が操作された場合に内外気混入モードとすることで、暖房に要するエネルギ消費量を少なくすることができる。
第8の発明によれば、内外気混入モード時にインテーク操作部が操作されたことを検出した場合に、内気循環モードとなるようにインテーク部を制御するので、内気循環モードへ切り替える際の操作性を良好にすることができる。
第9の発明によれば、外気導入モードであるときに点灯する外気導入モードランプと、内気循環モードであるときに点灯する内気循環モードランプとを備え、内外気混入モードであるときには、外気導入モードランプと内気循環モードランプとを消灯させるようにしたので、インテーク部がいずれのモードであるのか乗員が把握し易くなる。
第10の発明によれば、インテーク部のインテークモードを表示する表示部を備えているので、乗員がインテークモードを容易に把握できる。
実施形態に係る車両用空調装置の概略構成図である。 車両用空調装置のブロック図である。 操作パネルの概略図である。 制御装置による制御内容を示すフローチャートである。 変形例に係る図3相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用空調装置1の概略構成図である。この車両用空調装置1は、例えば自動車等の車両に搭載されるものであり、車室内の空気(内気)と車室外の空気(外気)との一方または両方を導入して温度調節した後、車室の各部に供給するように構成されている。車両の車室内には、図示しないが、運転席及び助手席からなる前席と、前席の後方に配設される後席とが設けられている。
車両用空調装置1は、空調ケーシング10と制御装置(図2に示す)30とを備えている。空調ケーシング10は、例えば車室の前端部に配設されたインストルメントパネル(図示せず)の内部に収容されている。空調ケーシング10は、空気流れ方向上流側から下流側に向かって順に、インテーク部11と、温度調節部12と、吹出方向切替部13とを備えている。インテーク部11には、外気導入口11aと内気導入口11bとが形成されている。外気導入口11aは、例えば図示しないインテークダクトを介して車室外と連通しており、外気を導入するようになっている。内気導入口11bは、インストルメントパネルの内部で開口しており、内気を導入するようになっている。
インテーク部11の内部には、外気導入口11aと内気導入口11bを開閉するインテークドア11cが配設されている。インテークドア11cは、例えば板状の部材で構成することができ、インテーク部11の側壁に対して回動可能に支持されている。インテークドア11cは、内外気切替アクチュエータ11dによって任意の回動角度となるように駆動される。これにより後述する3つのインテークモードに切り替えられる。内外気切替アクチュエータ11dは、制御装置30によって制御される。
例えば、図1に実線で示すように外気導入口11aを全閉にし、かつ、内気導入口11bを全開にするまでインテークドア11cを回動させると、インテークモードが内気循環モードとなる。このときのインテークドア11cの開度は100%とする。一方、図1に仮想線で示すように外気導入口11aを全開にし、かつ、内気導入口11bを全閉にするまでインテークドア11cを回動させると、インテークモードが外気導入モードとなる。このときのインテークドア11cの開度は0%とする。そして、インテークドア11cの開度が1%〜99%の間にあるときには、外気導入口11aと内気導入口11bの両方が開状態となり、内気と外気の両方が温度調節部12に導入される。このインテークモードが内外気混入モードである。内外気混入モード時には、インテークドア11cの開度によって内気と外気の導入比率、即ち、内気循環量と外気導入量とが変更される。インテークモードの切替制御の詳細は後述する。
インテーク部11には、送風機15が設けられている。送風機15は、ファン15aと、ファン15aを駆動するブロアモータ15bとを備えている。ファン15aが回転することによって内気及び外気の少なくとも一方がインテーク部11に導入された後、温度調節部12に送風される。ブロアモータ15bは、印加される電圧を変更することで単位時間当たりの回転数を調整することができるように構成されている。このブロアモータ15bの回転数によって送風量が変化するようになっている。ブロアモータ15bは、制御装置30によって制御されるので、制御装置30は、ブロアモータ15bへの印加電圧に基づいて、調和空気の車室内への吹出風量を間接的に得ることができる。
温度調節部12は、インテーク部11から導入された空気の温度調節を行うための部分である。温度調節部12の内部には、冷却用熱交換器16と加熱用熱交換器17とエアミックスドア18とが配設されている。すなわち、温度調節部12の内部には、空気流れ方向上流側に冷風通路R1が形成され、この冷風通路R1に冷却用熱交換器16が収容されている。また、冷風通路R1の下流側は温風通路R2とバイパス通路R3とに分岐しており、温風通路R2に加熱用熱交換器17が収容されている。
冷却用熱交換器16は、例えばヒートポンプ装置の冷媒蒸発器等で構成することができるが、これに限られるものではなく、空気を冷却することができるものではあればよい。また、加熱用熱交換器17は、例えばエンジンの冷却水が供給されるヒータコア等で構成することができるが、これに限られるものではなく、例えば電気式ヒータ等、空気を加熱することができるものではあればよい。また、電気式ヒータを補助熱源として付加することもできる。
エアミックスドア18は、冷却用熱交換器16と加熱用熱交換器17の間に配設されており、温風通路R2の上流端とバイパス通路R3の上流端とを開閉するものである。エアミックスドア18は、例えば板状の部材で構成することができ、温度調節部12の側壁に対して回動可能に支持されている。エアミックスドア18は、エアミックスアクチュエータ18aによって任意の回動角度となるように駆動される。エアミックスアクチュエータ18aは、制御装置30によって制御される。
エアミックスドア18が温風通路R2の上流端を全開にし、かつ、バイパス通路R3の上流端を全閉にすると、冷風通路R1で生成された冷風の全量が温風通路R2に流入して加熱されるので、吹出方向切替部13には温風が流入する。一方、エアミックスドア18が温風通路R2の上流端を全閉にし、かつ、バイパス通路R3の上流端を全開にすると、冷風通路R1で生成された冷風の全量がバイパス通路R3に流入するので、吹出方向切替部13には冷風が流入する。エアミックスドア18が温風通路R2の上流端及びバイパス通路R3の上流端を開く回動位置にあるときには、冷風及び温風が混合した状態で吹出方向切替部13に流入することになる。エアミックスドア18の回動位置によって吹出方向切替部13に流入する冷風量と温風量とが変更されて所望温度の調和空気が生成される。尚、エアミックスドア18は、上記した板状のドアに限られるものではなく、冷風量と温風量とを変更することができる構成であればその構成はどのような構成であってもよい。例えばロータリドアやフィルムドア等であってもよい。また、温度調節の構成は上記した構成でなくてもよく、冷風量と温風量とを変更することができる構成であればよい。
吹出方向切替部13は、温度調節部12で温度調節された調和空気を車室の各部に供給するための部分である。吹出方向切替部13には、デフロスタ吹出口21と、ベント吹出口22と、ヒート吹出口23とが形成されている。デフロスタ吹出口21は、インストルメントパネルに形成されたデフロスタノズル24に接続されている。このデフロスタ吹出口21は、フロントウインドガラス(窓ガラス)Gの車室内面に調和空気を供給するためのものである。デフロスタ吹出口21の内部には、デフロスタ吹出口21を開閉するためのデフロスタドア21aが設けられている。
ベント吹出口22は、インストルメントパネルに形成されたベントノズル25に接続されている。ベントノズル25は、前席の乗員の上半身に調和空気を供給するためのものであり、インストルメントパネルの車幅方向中央部と、左右両側にそれぞれ設けられている。ベント吹出口22の内部には、ベント吹出口22を開閉するためのベントドア22aが設けられている。
ヒート吹出口23は、乗員の足元近傍まで延びるヒートダクト26に接続されている。ヒートダクト26は、乗員の足元に調和空気を供給するためのものである。ヒート吹出口23の内部には、ヒート吹出口23を開閉するためのヒートドア23aが設けられている。
デフロスタドア21a、ベントドア22a及びヒートドア23aは吹出方向切替アクチュエータ27によって駆動されて開閉動作する。吹出方向切替アクチュエータ2は、制御装置30によって制御される。デフロスタドア21a、ベントドア22a及びヒートドア23aは、図示しないがリンクを介して連動するようになっており、例えば、デフロスタドア21aが開状態で、ベントドア22a及びヒートドア23aが閉状態となるデフロスタモード、デフロスタドア21a及びヒートドア23aが閉状態で、ベントドア22aが開状態となるベントモード、デフロスタドア21a及びベントドア22aが閉状態で、ヒートドア23aが開状態となるヒートモード、デフロスタドア21a及びベントドア22aが開状態で、ヒートドア23aが閉状態となるデフベントモード、デフロスタドア21a及びヒートドア23aが開状態で、ベントドア22aが閉状態となるバイレベルモード等の複数の吹出モードの内、任意の吹出モードに切り替えられる。
図2に示すように、車両用空調装置1には、外気温度センサ(外気温度検出手段)31、内気温度センサ32、日射量センサ33、冷却水温センサ34、エバポレータセンサ35、フロントウインド温度センサ36、フロントウインド近傍温度センサ37、フロントウインド近傍湿度センサ38、操作スイッチ39、乗員センサ40及び車速検出センサ(車速検出手段)41を備えている。これらセンサ31〜38、40、41は制御装置30に接続され、制御装置30へ信号を出力している。また、操作スイッチ39も制御装置30に接続されており、乗員による操作状態を制御装置30が検出できるようになっている。
外気温度センサ31は、例えば車室外において車両前部や側部等に配設されており、車両の周囲の空気温度(外気温度)を検出するものである。内気温度センサ32は、例えば車室内においてインストルメントパネルの近傍等に配設されており、車室内の空気温度(内気温度)を検出するものである。日射量センサ33は、例えば車室内においてインストルメントパネルの近傍等に配設されており、車室に照射される日射量を検出するものである。
内気温度センサ32、外気温度センサ31及び日射量センサ33は、乗員が感じる冷熱に関連する情報を検出することができるものである。すなわち、内気温度センサ32から出力される内気温度は、乗員の雰囲気温度と略等しい温度であり、内気温度が高いということは乗員が暖かいと感じ、内気温度が低いということは乗員が寒いと感じる。また、外気温度センサ31から出力される外気温度が高いと乗員が暖かいと感じ、外気温度が低いと乗員が寒いと感じる。さらに、日射量センサ33から出力される日射量が多いと乗員が暖かいと感じ、日射量が少ないと乗員が寒いと感じる。
冷却水温センサ34は、車両に搭載されているエンジンの冷却水の温度を検出するものであり、この冷却水温センサ34により、加熱用熱交換器17に流入するエンジンの冷却水の温度を推定することができる。エバポレータセンサ35は、冷却用熱交換器16の空気流れ方向下流側に配設されており、冷却用熱交換器16の表面温度を検出するものである。
フロントウインド温度センサ36は、フロントウインドガラスGの車室内面に配設されており、フロントウインドガラスGの車室内面の温度を検出するものである。フロントウインド近傍温度センサ37は、フロントウインドガラスGの車室内面から離れ、かつ、該内面近傍に配設されており、フロントウインドガラスGの車室内面近傍の温度を検出するものである。フロントウインド近傍湿度センサ38は、フロントウインドガラスGの車室内面から離れ、かつ、該内面近傍に配設されており、フロントウインドガラスGの車室内面近傍の湿度を検出するものである。
操作スイッチ39は、図3に示すように例えばインストルメントパネル等に取り付けられる操作パネルPに配設されており、乗員が操作できるようになっている。操作スイッチ39は、例えば、空調装置1のON/OFFの切替スイッチ(図示せず)、送風量を増減させる風量切替スイッチ(図示せず)、車室の温度を設定する温度設定スイッチ(図示せず)、内気循環、外気導入及び内外気混入モードを切り替える内外気切替スイッチ(インテーク操作部)39a、オートエアコン制御とするか否かを選択するオートスイッチ(自動制御選択部)39b、吹出方向を切り替える吹出モード切替スイッチ(図示せず)、デフロスタスイッチ(デフロスタモード選択部)39c等で構成されている。操作スイッチ39は制御装置30に接続されている。
オートスイッチ39bが操作されると、後述するように、制御装置30により、吹出方向切替部13の制御、調和空気の風量制御及び調和空気の温度制御が自動で行われる。尚、吹出方向切替部13の制御、調和空気の風量制御及び調和空気の温度制御の内、いずれか1つまたは2つのみを制御装置30により自動で行うようにしてもよい。デフロスタスイッチ39cは、上記した複数の吹出モードの中から乗員がデフロスタモードを選択するためのスイッチである。
乗員センサ40は、前席に乗員が着座しているか否かを検出するとともに、後席に乗員が着座しているか否かも検出することができるものである。具体的には、例えば前席及び後席のシートクッション部にそれぞれ感圧センサを内蔵しておき、この感圧センサによって乗員が着座しているか否かを検出することができる。また、前席及び後席のシートベルトが装着状態にあるか否かを検出するセンサが一般の車両に設けられているので、このセンサを利用してシートベルトが装着状態にあれば乗員が着座していることを検出できる。車速センサ41は、車両の速度を検出することができるものであり、従来から周知のセンサ類を使用することができる。
また、操作パネルPには、インテーク部のインテークモードを表示するための表示パネル(表示部)45が設けられている。この表示パネル45は、例えば液晶表示パネル等で構成することができ、制御装置30に接続され、該制御装置30によって制御されるようになっている。
制御装置30は、上記センサ31〜38、40、41から出力される信号(出力値)と、操作スイッチ39の操作状態とに基づいて、内外気切替アクチュエータ11d、エアミックスアクチュエータ18a、吹出方向切替アクチュエータ27及びブロアモータ15bを制御する。すなわち、操作スイッチ39のオートスイッチによってオートエアコン制御が選択された場合には、車室外の温度、車室内の温度、日射量、エンジン冷却水温度、冷却用熱交換器16の表面温度、設定温度等に基づいて、車室内に供給する調和空気の目標吹出温度を決定するとともに、この目標吹出温度となるようにエアミックスドア18の開度を演算し、エアミックスドア18がこの開度となるようにエアミックスアクチュエータ18aを制御してエアミックスドア18を回動させる(調和空気の温度制御)。これにより、調和空気の温度が目標吹出温度となる。
また、制御装置30は、冷房時には吹出モードが主にベントモードとなるように吹出方向切替アクチュエータ27を制御し、暖房時には吹出モードが主にヒートモードとなるように吹出方向切替アクチュエータ27を制御する。また、冷房時や暖房時であっても弱めの場合には、バイレベルモードやデフベントモードとなるように吹出方向切替アクチュエータ27を制御する。さらに、操作スイッチ39が有するデフロスタスイッチがONにされると、吹出モードがデフロスタモードとなるように吹出方向切替アクチュエータ27を制御する(吹出方向切替部13の制御)。
例えば冬季に長時間放置された車両で暖房を行う場合や、夏季で長時間放置された車両で冷房を行う場合には、目標吹出温度と内気温度との差が大きくなる。このような場合には、制御装置30は、風量が多くなるようにブロアモータ15bを制御するが、乗員が風量切替スイッチを操作して好みの風量にすることもできるようになっている。また、オートエアコン制御では、目標吹出温度と内気温度との差が小さくなるにつれて風量が少なくなるようにブロアモータ15bを制御する。ブロアモータ15bの制御は印加電圧の変更によって行われるが、これに限られるものではなく、ブロアモータ15bの回転数を変更できればよい。これが調和空気の風量制御である。
制御装置30によるブロアモータ15bの制御及び吹出モードの切替制御によって乗員の上半身への送風量を検出することができる。すなわち、吹出モードがベントモードである場合には、主に乗員の上半身へ調和空気が送風されることになり、このベントモード時におけるブロアモータ15bへの印加電圧を検出することで乗員の上半身への送風量を検出することができる。また、ヒートモード時には、ベントモード時に比べて全体的に乗員の上半身への送風量が少なくなり、このことも制御装置30によって検出できる。
また、制御装置30は、図4に示すフローチャートの手順に従って内外気切替アクチュエータ11dを制御してインテークモードを切り替える。インテーク部11のインテークモードは、操作パネルPの表示パネル45に表示されるようになっている。
また、制御装置30は、デフロスタスイッチ39cが操作されたか否かを検出しており、デフロスタスイッチ39cが操作されたことを検出した場合には、以下に述べる制御手順に従って得られた目標インテークモードがどのモードであるかに関わらず、車室外の空気を導入する強制外気導入モードとなるようにインテーク部11を制御するように構成されている。
また、制御装置30は、デフロスタスイッチ39cが操作されて強制外気導入モードに切り替わった後に、オートスイッチ39bが操作されたか否かを検出し、オートスイッチ39bが操作されたことを検出した場合には、内外気混入モードとなるようにインテーク部11を制御するように構成されている。
内外気切替アクチュエータ11dの制御は、空調装置1がONとされて制御装置30が暖房を行う必要があると判断した場合に、所定のタイミングで繰り返されている。尚、冷房時には、基本的には乗員が選択したモードとなるように内外気切替アクチュエータ11dを制御する。
図4のスタート後のステップSA1では、各センサ31〜38、40、41の出力値を読み込むとともに、操作スイッチ39の操作状態を読み込む。ステップSA1に続くステップSA2では、上述のようにして、吹出モード、風量(ブロアモータ15bへの印加電圧)、エアミックスドア18の開度を決定するとともに、操作スイッチ39の内外気切替スイッチの操作状態から目標インテークモードを決定する。目標インテークモードは、後述する制御手順の中で使用されるものであり、インテークモードが目標インテークモードにただちに切り替えられるわけではない。内外気切替スイッチが外気導入モードを選択している場合には、目標インテークモードを外気導入モードとし、内気循環モードを選択している場合には、目標インテークモードを内気循環モードとし、内外気混入モードを選択している場合には、目標インテークモードを内外気混入モードとする。
そして、ステップSA3では、周知の手法に従って第1目標露点温度(Tdewtrg1)と露点温度を演算する。
第1目標露点温度(Tdewtrg1)は、フロントウインド温度センサ36から出力されるフロントウインドガラスGの車室内面の温度よりも低い温度とする。例えば、フロントウインドガラスGの車室内面の温度が10℃の場合、それよりも2〜3℃程度低い温度を第1目標露点温度(Tdewtrg1)とする。また、フロントウインド近傍温度センサ37から出力されるフロントウインドガラスGの車室内面近傍の温度と、フロントウインド近傍湿度センサ38から出力されるフロントウインドガラスGの車室内面近傍の湿度とに基づいて露点温度を得る。
ステップSA4では、車速センサ41で検出された車速と、外気温度センサ31で検出された外気温度とから第2目標露点温度(Tdewtrg2)を演算する。第2目標露点温度(Tdewtrg2)は、車速が高ければ高いほど低くし、また、外気温度が低ければ低いほど低くする。つまり、本制御は暖房時の制御であるため、冬場を想定しており、車速が高いとフロントウインドガラスGに当たる走行風によってフロントウインドガラスGの温度が低下してフロントウインドガラスGが曇り易くなる。よって、第2目標露点温度(Tdewtrg2)を低くする。第2目標露点温度(Tdewtrg2)は、車速の増加に反比例して低くなるように設定することができる。従って、車速センサ41で検出された車速に応じて第2目標露点温度(Tdewtrg2)が変化することになる。
また、外気温度が低いとフロントウインドガラスGの温度が低下してフロントウインドガラスGが曇り易くなる。よって、第2目標露点温度(Tdewtrg2)を低くする。第2目標露点温度(Tdewtrg2)は、外気温度に比例して低くなるように設定することができる。
制御装置30は、第2目標露点温度(Tdewtrg2)の上限値を設けている。第2目標露点温度(Tdewtrg2)の上限値は、車速センサ41で検出された車速に応じて変化させる。例えば、車速が高いほど第2目標露点温度(Tdewtrg2)の上限値を低くする。また、外気温度センサ31で検出された外気温度が低くなるほど、第2目標露点温度(Tdewtrg2)の上限値を低く設定してもよい。
ステップSA4に続くステップSA5では、第1目標露点温度(Tdewtrg1)と第2目標露点温度(Tdewtrg2)とを比較して低い方を選択し、その選択した温度を目標露点温度(Tdewtrg)とする。
ステップSA5に続くステップSA6では、目標インテークモードが内気循環モードであるか否かを判定する。ステップSA6でYESと判定されて目標インテークモードが内気循環モードである場合には、乗員が外気を導入したくない状況であると考えられるので、ステップSA7に進んで目標インテークモードを内気循環モードにし、ステップSA12で内外気切替アクチュエータ11dに制御信号を出力する。内外気切替アクチュエータ11dは、内気循環モードとなるようにインテークドア11cを回動させる。これにより、車室内に外気が導入されることはない。
ステップSA6でNOと判定されて目標インテークモードが外気導入モードまたは内外気混入モードである場合には、ステップSA8に進む。ステップSA8では、ステップSA3で演算した露点温度から目標露点温度(Tdewtrg)を引いて、その値が0.5℃以上であるか否かを判定する。ステップSA8でYESと判定されて露点温度から目標露点温度(Tdewtrg)を引いた値が0.5℃以上である場合には、フロントウインドガラスGに曇りが発生し易い状況であると推定できるので目標インテークモードを強制外気導入モードにする。すなわち、制御装置30は、ステップSA8において、目標露点温度(Tdewtrg)よりも露点温度が高く、かつ、目標露点温度(Tdewtrg)と露点温度との差が所定温度(例えば0.5℃)以上となったか否かを判定し、所定温度以上となった場合に、強制外気導入モードとなるようにインテーク部11を制御するように構成されている。
一方、ステップSA8でNOと判定されて露点温度から目標露点温度(Tdewtrg)を引いた値が0.5℃未満である場合には、ステップSA10に進んで目標露点温度(Tdewtrg)と露点温度からインテークドア11cの目標開度(INTtrg)を演算する。露点温度が目標露点温度(Tdewtrg)よりも高い場合には、外気導入量を増やすようにインテークドア11cの目標開度(INTtrg)を演算し、露点温度が目標露点温度(Tdewtrg)よりも低い場合には、内気循環量を増やすようにインテークドア11cの目標開度(INTtrg)を演算する。露点温度が目標露点温度(Tdewtrg)よりも高い場合に、その差が大きくなるほど、外気導入量を増やし、また、露点温度が目標露点温度(Tdewtrg)よりも低い場合に、その差が大きくなるほど、内気循環量を増やす。つまり、制御装置30は、フロントウインドガラスGの曇り易さを検出し、基本的には、この検出結果に基づいてフロントウインドガラスGが曇り易い場合には外気導入量を増やす一方、窓ガラスが曇り難い場合には内気循環量を増やすように構成されている。
続くステップSA11では、インテークモードを内外気混入モードとした上で、ステップSA10で得たインテークドア11cの目標開度(INTtrg)をインテーク開度として決定する。その後、ステップSA12に進んで内外気切替アクチュエータ11dに制御信号を出力する。内外気切替アクチュエータ11dは、ステップSA11で決定した開度となるようにインテークドア11cを回動させる。
そして、ステップSA8及びステップSA9を経て強制外気導入モードとされた場合には、ステップSA12でインテーク部11が外気導入モードとなり、その後、ステップSA1〜SA6を経てステップSA8に進んだ場合には、再び、露点温度から目標露点温度(Tdewtrg)を引いた値が0.5℃以上であるか否かを判定する。ステップSA8で露点温度から目標露点温度(Tdewtrg)を引いた値が0.5℃未満となっている場合には、ステップSA10に進むので強制外気導入モードが解除されることになる。このとき、露点温度が目標露点温度(Tdewtrg)よりも低くなったか否かを判定し、低くなった場合に内外気混入モードとなるようにインテーク部11を制御するように構成してもよい。
制御装置30は、上述のようにしてインテークモードが内外気混入モードに切り替えられているときに、内外気切替スイッチ39aが操作されたか否かを検出し、内外気切替スイッチ39aが操作されたことを検出した場合に、内気循環モードとなるようにインテーク部11を制御するように構成されている。すなわち、乗員が内外気切替スイッチ39aを操作する場合に多いのは、例えば車室外のにおいが車室内に侵入するのを抑制するためであることが多く、この実施形態では、インテークモードが内外気混入モードにある場合に、内外気切替スイッチ39aを操作するだけで自動的に内気循環モードに切り替わって外気の導入が遮断されるので、操作性が良好になる。
以上説明したように、この実施形態に係る車両用空調装置1によれば、基本的に、暖房時に乗員が内気循環モードを選択していなければ、車室内の空気を温度調節部12に導入して温度調節することができる。これにより、車室内の換気量を減少させることができるので、暖房に要するエネルギ消費量が少なくて済む。
そして、フロントウインドガラスGの温度に基づく目標露点温度と、窓ガラス近傍の温度及び湿度に基づく露点温度とを得て、フロントウインドガラスGの曇りを抑制する目標外気導入量となるようにインテーク部11が制御されるので、暖房時のフロントウインドガラスGの曇りが抑制される。
さらに、車両が停止状態から走行状態となった場合には、車速センサ41によってそのことが検出される。この車速に応じて、車速が高まると目標露点温度が低くなるようにしたので、車速の増加によってフロントウインドガラスGの温度が低下して曇り易くなった場合に、目標外気導入量を増加させてフロントウインドガラスGの曇りを抑制することができる。
また、目標露点温度に上限値を設定したことで、車室内の露点温度の上昇を抑えて車速が上昇したときのフロントウインドガラスGの曇りを抑制することができる。また、目標露点温度の上限値までは内気循環量を増やすことが可能になるので、暖房に要するエネルギ消費量が少なくなる。
また、図5に示す実施形態の変形例のように、操作パネルPに、インテーク部11を外気導入モードに切り替えるための外気導入スイッチ(外気導入モード選択部)39fと、インテーク部11が外気導入モードであるときに点灯する外気導入モードランプ39hと、インテーク部11を内気循環モードに切り替えるための内気循環スイッチ(内気循環モード選択部)39gと、インテーク部11が内気循環モードであるときに点灯する内気循環モードランプ39iとを設けてもよい。外気導入スイッチ39f、外気導入モードランプ39h、内気循環スイッチ39g及び内気循環モードランプ39iは、制御装置30に接続されている。制御装置30は、外気導入モードであるときには外気導入モードランプ39hを点灯させ、内気循環モードランプ39iを消灯させる。また、制御装置30は、内気循環モードであるときには外気導入モードランプ39hを消灯させ、内気循環モードランプ39iを点灯させる。さらに、制御装置30は、内外気混入モードであるときには外気導入モードランプ39h及び内気循環モードランプ39iを消灯させる。このように、外気導入モードランプ39hと内気循環モードランプ39iとの2つのランプを利用して、3つのインテークモード(外気導入モード、内気循環モード、内外気混入モード)を乗員に容易に把握させることができる。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る車両用空調装置は、例えば自動車の車室内を空調する場合に使用することができる。
1 車両用空調装置
11 インテーク部
11a 外気導入口
11b 内気導入口
11c インテークドア
12 温度調節部
13 吹出方向切替部
30 制御装置
31 外気温度センサ(外気温度検出手段)
32 内気温度センサ
33 日射量センサ
39a 内外気切替スイッチ(インテーク操作部)
39b オートスイッチ(自動制御選択部)
39c デフロスタスイッチ(デフロスタモード選択部)
40 乗員センサ
41 車速センサ(車速検出手段)
45 表示パネル(表示部)
G フロントウインドガラス(窓ガラス)

Claims (10)

  1. 車室内の空気の循環量と、車室外の空気の導入量とを変更するインテーク部と、
    上記インテーク部から導入された空気の温度調節を行う温度調節部と、
    上記温度調節部で温度調節された調和空気を車室の各部に供給する吹出方向切替部と、
    暖房時に車室内の空気と車室外の空気を上記温度調節部に導入する内外気混入モードにするとともに、窓ガラスの温度に基づく目標露点温度と、窓ガラス近傍の温度及び湿度に基づく露点温度とから窓ガラスの曇りを抑制する目標外気導入量となるように上記インテーク部を制御する制御装置とを備えた車両用空調装置において、
    車両の速度を検出する車速検出手段を備え、
    上記制御装置は、上記車速検出手段で検出された車速に応じて上記目標露点温度を変化させるように構成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 請求項1に記載の車両用空調装置において、
    上記制御装置は、目標露点温度の上限値を設けていることを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項2に記載の車両用空調装置において、
    車室外の空気温度を検出する外気温度検出手段を備え、
    上記制御装置は、上記外気温度検出手段で検出された車室外の空気温度が低くなるほど、上記目標露点温度の上限値を低く設定するように構成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、
    上記制御装置は、上記目標露点温度よりも上記露点温度が高く、かつ、上記目標露点温度と上記露点温度との差が所定温度以上となった場合に、車室外の空気を導入する強制外気導入モードとなるように上記インテーク部を制御するように構成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  5. 請求項4に記載の車両用空調装置において、
    上記制御装置は、強制外気導入モード後に、上記露点温度が上記目標露点温度よりも低くなった場合には、上記内外気混入モードとなるように上記インテーク部を制御するように構成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、
    上記吹出方向切替部は、フロントウインドガラスの内面に調和空気を吹き出すデフロスタモードを含む複数の吹出モードに切り替えられ、
    上記車両用空調装置は、デフロスタモードを選択するためのデフロスタモード選択部を備え、該デフロスタモード選択部は上記制御装置に接続され、
    上記制御装置は、上記デフロスタモード選択部が操作されたことを検出した場合に、車室外の空気を導入する強制外気導入モードとなるように上記インテーク部を制御するように構成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  7. 請求項6に記載の車両用空調装置において、
    上記吹出方向切替部は複数の吹出モードを有しており、
    上記車両用空調装置は、上記吹出方向切替部の制御、調和空気の風量制御及び調和空気の温度制御の内、少なくとも1つの制御を上記制御装置によって自動制御する自動制御選択部を備え、
    上記制御装置は、強制外気導入モード後に、上記自動制御選択部が乗員により操作されたことを検出した場合に、内外気混入モードとなるように上記インテーク部を制御するように構成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  8. 請求項6または7に記載の車両用空調装置において、
    上記インテーク部は、車室内の空気を上記温度調節部に導入する内気循環モードと、車室外の空気を上記温度調節部に導入する外気導入モードと、内外気混入モードとを含む複数のインテークモードに切り替えられ、
    上記車両用空調装置は、上記インテーク部を操作するインテーク操作部を備え、
    上記制御装置は、内外気混入モード時に上記インテーク操作部が操作されたことを検出した場合に、内気循環モードとなるように上記インテーク部を制御するように構成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  9. 請求項6または7に記載の車両用空調装置において、
    上記インテーク部は、車室内の空気を上記温度調節部に導入する内気循環モードと、車室外の空気を上記温度調節部に導入する外気導入モードと、内外気混入モードとを含む複数のインテークモードに切り替えられ、
    上記車両用空調装置は、上記インテーク部を外気導入モードに切り替えるための外気導入モード選択部と、上記インテーク部が外気導入モードであるときに点灯する外気導入モードランプと、上記インテーク部を内気循環モードに切り替えるための内気循環モード選択部と、上記インテーク部が内気循環モードであるときに点灯する内気循環モードランプとを備え、
    上記制御装置は、上記インテーク部が内外気混入モードであるときには、上記外気導入モードランプと内気循環モードランプとを消灯させるように構成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  10. 請求項6または7に記載の車両用空調装置において、
    上記インテーク部は、車室内の空気を上記温度調節部に導入する内気循環モードと、車室外の空気を上記温度調節部に導入する外気導入モードと、内外気混入モードとを含む複数のインテークモードに切り替えられ、
    上記車両用空調装置は、上記インテーク部のインテークモードを表示する表示部を備えていることを特徴とする車両用空調装置。
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