JP2016027231A - 設置用の基礎杭、太陽光パネルの設置用の基礎杭、基礎杭の設置方法および太陽光パネルの基礎杭の設置方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基礎杭100は、筒部200の他端部に形成された切り込み400により筒部200が軸方向から放射状に広がりアンカーを形成することができる。また、孔300からモルタル650が、筒部200の内部と外部とに補填される。その結果、筒部200の一部を横杭(モルタル650)として設けることで、設置用の基礎杭100を安定して設置することができる。したがって、設置用の基礎杭100は、容易に沈下重および引抜応力に応じることができる
【選択図】図9
Description
しかしながら、容易に基礎杭の沈下重または引抜応力等に耐えることは、困難である。特に、低コストで、基礎杭を形成することが困難である。
一局面に従う設置用の基礎杭は、長手方向に延在された筒部と、筒部の一端部に形成されたフランジ部と、筒部の他端部に形成された1または複数の切り込みと、1または複数の切り込みが形成された筒部の内周面に設けられた傾斜部と、他端側に形成された1または複数の孔部と、を含むものである。
また、傾斜部は、筒部の他端部の内周面から筒部の軸心に対して傾斜して設けられる。
第2の発明にかかる設置用の基礎杭は、一局面に従う設置用の基礎杭において、1または複数の孔部は、1または複数の切り込みと異なる位置に形成されてもよい。
同じ高さの位置に孔部と切り込みとを形成することができるが、筒部の強度が著しく低下する。したがって、孔部と切り込みとを異なる高さの位置で形成することが好ましい。
第3の発明にかかる設置用の基礎杭は、一局面または第2の発明にかかる設置用の基礎杭において、筒部は、断面が六角形または円形からなってもよい。
第4の発明にかかる設置用の基礎杭は、一局面から第3の発明にかかる設置用の基礎杭において、切り込みは、矩形状に形成されてもよい。
第5の発明にかかる設置用の基礎杭は、一局面から第4の発明にかかる設置用の基礎杭において、1または複数の孔部は、矩形状からなってもよい。
また、1または複数の孔部は、他端部から100mm以上700mm以下の位置から300mm以上2000mm以下の位置に設けられるので、適度な固化部材が筒部の内部と外部に補填させることができる。
第6の発明にかかる設置用の基礎杭は、一局面から第5の発明にかかる設置用の基礎杭において、筒部は、一端側と他端側とに分割可能に形成され、筒部の一端側にフランジ部が形成され、筒部の他端側に形成された1または複数の切り込みと、1または複数の切り込みが形成された筒部の内周面に設けられた傾斜部と、他端側に形成された1または複数の孔部と、が形成され、筒部の一端側と他端側とを接続し、かつ筒部長さを調整する調整部が形成されてもよい。
また、調整部は、ねじ、複数の孔とボルト等、任意の手法で調整することができる。
第6の発明にかかる設置用の基礎杭は、一局面から第6の発明にかかる設置用の基礎杭において、打ち込み用治具をさらに含み、打ち込み用治具は、傾斜部に接触し筒部の1または複数の切り込みを筒部の軸方向から放射方向へ拡張させるとともに、フランジ部に接触してもよい。
他の局面に従う太陽光パネルの設置用の基礎杭は、一局面から第7の発明にかかる設置用の基礎杭と、フランジ部に設置する太陽光パネルと、を含むものである。
さらに他の局面に従う、基礎杭の設置方法は、長手方向に延在された筒部と、筒部の一端部に形成されたフランジ部と、筒部の他端部に形成された1または複数の切り込みと、1または複数の切り込みが形成された筒部の内周面に設けられた傾斜部と、他端側に形成された1または複数の孔部と、を含む設置用の基礎杭を用いた基礎杭の設置方法であって、設置用の基礎杭を埋設するための縦穴を掘削する掘削工程と、堀削工程により形成された縦穴に設置用の基礎杭を配設する基礎杭設置工程と、基礎杭を縦穴に押し込み、傾斜部により1または複数の切り込みを筒部の軸方向から放射方向へ拡張させる拡張工程と、拡張工程の後に、フランジ部側から筒部の孔部位置よりも上部までモルタルを投入するモルタル投入工程と、を含むものである。
その結果、筒部の他端部に形成された切り込みにより筒部が軸方向から放射状に広がりアンカーとなり、さらに、孔部から固化部材が、筒部の内部と外部とに補填され、横杭を形成することができる。したがって、安定して設置することができる。
第10の発明にかかる基礎杭の設置方法は、他の局面に従う基礎杭の設置方法において、打ち込み用治具をさらに含む基礎杭の設置方法であって、拡張工程は、打ち込み用治具を用いて1または複数の切り込みを筒部の軸方向から放射方向へ拡張させてもよい。
第11の発明にかかる基礎杭の設置方法は、第10の発明にかかる基礎杭の設置方法において、打ち込み用治具は、引き抜き構造を有しており、拡張工程は、打ち込み用治具を用いて1または複数の切り込みを筒部の軸方向から放射方向へ拡張させた後、引き抜き構造により打ち込み用治具のみを引き抜いてもよい。
第12の発明にかかる基礎杭の設置方法は、他の局面から第11の発明にかかる基礎杭の設置方法において、一端側と他端側とに分離可能に形成された筒部を、接続し、筒部の鉛直方向の長さを調整する調整工程をさらに含んでもよい。
また、調整部は、ねじ、複数の孔とボルト等、任意の手法で調整することができる。
さらに他の局面にかかる太陽光パネルの基礎杭の設置方法は、他の局面から第12の発明にかかる設置基礎杭の設置方法と、フランジ部に太陽光パネルを設置する設置工程とを含むものである。
第14の発明にかかる設置用の基礎杭は、長手方向に延在された筒部と、筒部の一端部に形成されたフランジ部と、他端側に形成された1または複数の孔部と、を含むものである。
図1は、本実施の形態にかかる設置用の基礎杭100の一例を示す模式的正面図であり、図2は図1の模式的上面図であり、図3は図1の模式的下面図である。また、図4は、図2のA−A断面の一例を示す模式的断面図である。
なお、本実施の形態にかかる基礎杭100は、主に鋼管から形成される。例えば、材質は、一般構造用圧延鋼材と呼ばれる鉄鋼材料(S400)、一般構造用炭素鋼鋼管(STK400)に溶融亜鉛メッキが施されているものが好ましい。
次に、図5から図9は、図1から図4に示した設置用の基礎杭100の設置方法を説明するための模式的工程図である。本実施の形態において使用する基礎杭100の筒部200は、直径(φ)90mm、であり、フランジ部500の直径は、170mmである。
図5は、堀削工程の一例を示す模式図である。
まず、図5に示すように、地面に対して、クローラ等で、穿孔堀削を行う。
この場合、具体的に穴600は、直径(φ)100mm、および深さL10で形成される。なお、本実施の形態において、深さL10は、700mmである。
次に、図6は、基礎杭100を穴600に設置した場合の状況を示す模式図である。
この場合、地上に基礎杭100が650mmだけ突出して配置される。
次に、図7は、基礎杭100を穴底610に押し込む状況を示す模式図である。ここで、切り込み量(距離)L1は、50mm以上1000mm以下、好ましくは、100mm以上500mm以下である。
この場合、筒部200の内周面に設けられた傾斜部410および切り込み400により、矢印OPの方向に筒部200の端部が筒部200の軸心から放射方向へ拡張される。
すなわち、傾斜部410が、穴底610の底部に接触し、突き刺さって、筒部200の端部は、外周方向へ曲がる。
その結果、放射方向に拡張された筒部200の端部は、アンカーの代わりとして形成される。
続いて、図8および図9は、モルタル投入工程の一例を示す模式図である。
第2の実施の形態においては、第1の実施の形態と異なる点について主に説明を行う。第2の実施の形態においては、第1の実施の形態における設置用の基礎杭100にさらに、打ち込み用治具800を用いる。
打ち込み用治具800は、後述するように、基礎杭100の筒部200の内部に挿入して使用する。
図10に示すように、打ち込み用治具800は、本体810、先端部820、および打ち込みホルダ830を含む。
また、図11に示すように、打ち込み用治具800を引き抜く場合には、打ち込みホルダ830の代わりに、引き抜きホルダ850を取り付けてもよい。
また、本体部810の他端側に打ち込みホルダ830が形成されている。
さらに、本体部810の天面にはボルトBをとりつけるための孔800hが形成されている。
すなわち、打ち込み用治具800を抜く際に、ボルトBを回転させることにより、本体部810が鉛直上方向に移動される。
第2の実施の形態においては、第1の実施の形態における図6および図7の工程の代わりに図12から図15を用いたものである。
次に、図13に示すように、基礎杭100の筒部200の内部に、打ち込み用治具800を挿入する。
この場合、打ち込み用治具800の先端部820が、基礎杭100の傾斜部410に接触する。先端部820の傾斜により傾斜部410が、筒部200の軸芯から外周側に向けて拡張させられる。すなわち、傾斜部410が筒部200の軸芯から放射方向に強制的に拡張する。
その結果、傾斜部410を確実に軸芯から強制的に外周方向へ拡張した後に、打ち込みホルダ830が基礎杭100のフランジ部500に接触し、鉛直下方に力を伝達し、さらに基礎杭100を穴底610に対して鉛直下方に埋設することができる。
引き抜きホルダ850における取り付けボルトBを回転させることにより、容易に本体部810のみを鉛直上方向に引き抜くことができる。
なお、先端部820は、所定の傾斜からなることとしているが、これに限定されず、曲面から形成されてもよく、他の任意の面から形成されてもよい。
次に、図16は、基礎杭の他の例を説明するための模式的断面図である。
図16に示す用に、他の例においては、基礎杭100の代わりに、基礎杭100aからなる。以下、基礎杭100aが基礎杭100と異なる点について主に説明を行う。
図17に示すように、他の例においては、基礎杭100の代わりに、基礎杭100bからなる。以下、基礎杭100bが基礎杭100と異なる点について主に説明を行う。
特に、複数の孔のうち1または数個程度を用いることで、固定できるため、調整を容易に行うことができる。
さらに、切り込み400および傾斜部410が形成されているので、基礎杭100を打ち込むことにより容易に放射状に拡張し、アンカーの代わりにすることができる。
200,200a,200b 筒部
400 切り込み
410 傾斜部
500,500a,500b フランジ部
800 打ち込み用治具
830 打ち込みホルダ
850 引き抜きホルダ
Claims (13)
- 長手方向に延在された筒部と、
前記筒部の一端部に形成されたフランジ部と、
前記筒部の他端部に形成された1または複数の切り込みと、
前記1または複数の切り込みが形成された筒部の内周面に設けられた傾斜部と、
他端側に形成された1または複数の孔部と、を含む、設置用の基礎杭。 - 前記1または複数の孔部は、前記1または複数の切り込みと異なる位置に形成された、請求項1記載の設置用の基礎杭。
- 前記筒部は、断面が六角形または円形からなる、請求項1または2記載の設置用の基礎杭。
- 前記切り込みは、矩形状に形成された、請求項1から3のいずれか1項に記載の設置用の基礎杭。
- 前記1または複数の孔部は、矩形状からなる、請求項1から4のいずれか1項に記載の設置用の基礎杭。
- 前記筒部は、一端側と他端側とに分割可能に形成され、
前記筒部の一端側に前記フランジ部が形成され、
前記筒部の他端側に形成された1または複数の切り込みと、
前記1または複数の切り込みが形成された筒部の内周面に設けられた傾斜部と、
他端側に形成された1または複数の孔部と、が形成され、
前記筒部の一端側と他端側とを接続し、かつ前記筒部長さを調整する調整部が形成された、請求項1から5のいずれか1項に記載の設置用の基礎杭。 - 打ち込み用治具をさらに含み、
前記打ち込み用治具は、前記傾斜部に接触し前記筒部の前記1または複数の切り込みを前記筒部の軸方向から放射方向へ拡張させるとともに、前記フランジ部に接触する、請求項1から6のいずれか1項に記載の設置用の基礎杭。 - 前記請求項1から7のいずれかに記載の設置用の基礎杭と、前記フランジ部に設置する太陽光パネルと、を含む、太陽光パネルの設置用の基礎杭。
- 長手方向に延在された筒部と、前記筒部の一端部に形成されたフランジ部と、前記筒部の他端部に形成された1または複数の切り込みと、前記1または複数の切り込みが形成された筒部の内周面に設けられた傾斜部と、前記他端側に形成された1または複数の孔部と、を含む設置用の基礎杭を用いた基礎杭の設置方法であって、
前記設置用の基礎杭を埋設するための縦穴を掘削する掘削工程と、
前記堀削工程により形成された前記縦穴に前記設置用の基礎杭を配設する基礎杭設置工程と、
前記基礎杭を前記縦穴に押し込み、前記傾斜部により前記1または複数の切り込みを前記筒部の軸方向から放射方向へ拡張させる拡張工程と、
前記拡張工程の後に、前記フランジ部側から前記筒部の孔部の位置よりも上部までモルタルを投入するモルタル投入工程と、を含む、基礎杭の設置方法。 - 打ち込み用治具をさらに含む基礎杭の設置方法であって、
前記拡張工程は、前記打ち込み用治具を用いて前記1または複数の切り込みを前記筒部の軸方向から放射方向へ拡張させる、請求項9記載の基礎杭の設置方法。 - 前記打ち込み用治具は、引き抜き構造を有しており、
前記拡張工程は、前記打ち込み用治具を用いて前記1または複数の切り込みを前記筒部の軸方向から放射方向へ拡張させた後、前記引き抜き構造により前記打ち込み用治具のみを引き抜く、請求項10記載の基礎杭の設置方法。 - 一端側と他端側とに分離可能に形成された前記筒部を、接続し、前記筒部の鉛直方向の長さを調整する調整工程をさらに含む、請求項9から11のいずれか1項に記載の基礎杭の設置方法。
- 請求項9から12に記載の基礎杭の設置方法と、前記フランジ部に太陽光パネルを設置する設置工程と、を含む、太陽光パネルの基礎杭の設置方法。
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