JP2016025070A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Hiroyuki Yamaguchi
裕之 山口
敦史 久保野
Atsushi Kubono
敦史 久保野
暢之 間瀬
Nobuyuki Mase
暢之 間瀬
藤波 達雄
Tatsuo Fujinami
達雄 藤波
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Abstract

【課題】エネルギー密度の向上を目的として、4Vを超える高い終止電圧まで非水電解質二次電池を充電する場合においても、充放電のサイクル劣化が抑制された耐久性の高い非水電解質二次電池を提供する。【解決手段】正極220と負極240と非水電解液90とが電池ケース300内に収容されている非水電解質二次電池100であって、前記非水電解液90は、アルキル基およびカルボキシレート基で置換されたビフェニル化合物を含む、非水電解質二次電池。【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解質二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池その他の二次電池は、既存の電池に比べ、小型、軽量かつ高エネルギー密度であって、出力密度に優れる。このため、近年、パソコンや携帯端末等のいわゆるポータブル電源や、ハイブリッド車両等の車両駆動用電源として好ましく用いられている。
この種の二次電池に具備される電解液としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート等のカーボネート系溶媒(非水溶媒)に、電荷担体となる化学種(例えばリチウムイオン)を供給可能な電解質(支持電解質)を溶解させた非水電解液が用いられている。非水電解液に関する従来文献として、例えば特許文献1が開示されている。特許文献1には、非水電解液にカルボキシレート基を有する化合物を添加することが記載されている。
特開2001−307770号公報
ところで、現在、エネルギー密度の向上を目的として、4Vを超える高い終止電圧まで非水電解質二次電池を充電することが行なわれている。しかし、従来の非水電解質二次電池においては、正極の電位を高くすれば充放電効率が低くなり、サイクル劣化が大きくなるという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、サイクル劣化が抑制された耐久性の高い非水電解質二次電池を提供することである。
ここで提案される非水電解質二次電池は、正極と負極と非水電解液とを備える。前記非水電解液は、アルキル基およびカルボキシレート基で置換されたビフェニル化合物を含む。かかる非水電解質二次電池によると、アルキル基およびカルボキシレート基で置換されたビフェニル化合物を非水電解液に含むことにより、該電池のサイクル劣化が効果的に改善され得る。
図1は、本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池を模式的に示す図である。 図2は、リチウムイオン二次電池に内装される捲回電極体を模式的に示す図である。 図3は、充放電サイクル数と放電容量との関係を示すグラフである。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
なお、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な蓄電デバイス一般をいい、リチウムイオン二次電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池等のいわゆる蓄電池ならびに電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する用語である。また、「非水電解質二次電池」とは、非水電解液(典型的には、非水溶媒中に支持塩(支持電解質)を含む電解液)を備えた二次電池をいう。また、「リチウムイオン二次電池」とは、電解質イオンとしてリチウムイオンを利用し、正負極間のリチウムイオンの移動により充放電する二次電池をいう。また、電極活物質とは、電荷単体となる化学種(リチウムイオン二次電池においてはリチウムイオン)を可逆的に吸蔵および放出し得る材料をいう。
ここで開示される非水電解質二次電池の構成では、正極と負極と非水電解液とが電池ケース内に収容されており、上記非水電解液は、アルキル基およびカルボキシレート基で置換されたビフェニル化合物を含む、各種の非水電解質二次電池に広く適用され得る。以下、リチウムイオン二次電池である場合を典型例としてより詳しく説明する場合があるが、本発明の適用対象をかかる電池に限定する意図ではない。
《非水電解液》
ここに開示される二次電池に用いられる非水電解液は、非水溶媒中にアルキル基およびカルボキシレート基で置換されたビフェニル化合物を含むことによって特徴づけられる。
《ビフェニル化合物》
ここで開示されるビフェニル化合物としては、少なくともアルキル基およびカルボキシレート基で置換されたビフェニル化合物であれば、本願の効果を発揮し得る範囲において特に限定せず一種または二種以上を適宜用いることができる。例えば、アルキル基およびカルボキシレート基で置換されたビフェニル化合物としては、下記一般式(1)で表されるビフェニル化合物を好ましく用いることができる。
Figure 2016025070
ここで、一般式(1)中のRはアルキル基である。またAは、カルボキシレート基(‐COO)と結合したカチオンである。上記ビフェニル化合物におけるカチオンAの種類は特に限定されない。例えば、水素(H)、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)等であり得る。なかでもLiが好ましい。
上記ビフェニル化合物において、置換基Rは炭素原子数1〜8(好ましくは3〜8、より好ましくは4〜8、典型的には5または6)のアルキル基であり得る。アルキル基は直鎖状でもよく分岐状でもよい。炭素原子数1〜8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基およびオクチル基;等が挙げられる。ここで例えばブチル基とは、その各種構造異性体(n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基およびtert−ブチル基)を包含する概念である。他のアルキル基についても同様である。なお、ここでいうアルキル基とは、置換基を有していないアルキル基のほか、1または複数個の水素原子が置換基(例えばハロゲン基、ヒドロキシ基等)で置換されたアルキル基を含み得る。また、アルキル基およびカルボキシレート基の置換位置は、ビフェニルにおける2つのフェニル環のうち同一の環であってもよいが、異なる環であることが好ましい。異なる環を置換する場合、その置換位置としては、ビフェニルにおける2つの環を結合する炭素原子を1位および1’位として、好ましくは3位および3’位の位置であり、より好ましくは3位および4’位の位置であり、特に好ましくは4位および4’位の位置である。このような化合物の1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記ビフェニル化合物の好適例としては、Rが炭素原子数4〜8のアルキル基であり、かつカチオンAがリチウムであるものが挙げられる。そのような化合物の具体例として、1,1'‐ビフェニル‐4‐ブチル‐4’‐カルボン酸リチウム、1,1'‐ビフェニル‐4‐ペンチル‐4’‐カルボン酸リチウム、1,1'‐ビフェニル‐4‐ヘプチル‐4’‐カルボン酸リチウムおよび1,1'‐ビフェニル‐4‐オクチル‐4’‐カルボン酸リチウム;等が例示される。なかでも、1,1'‐ビフェニル‐4‐ペンチル‐4’‐カルボン酸リチウムの使用が好ましい。
ここに開示される二次電池に用いられる非水電解液の一態様において、上記ビフェニル化合物の含有量X(二種以上の上記化合物を含む場合には、それらの合計量)は、他の電解液構成成分の合計量100質量部当たり、0.01質量部以上10質量部以下(すなわち、0.01≦X≦10)とすることが好ましい。例えば、後述する実施例のように、非水溶媒に支持電解質が適当な濃度で溶解した基準電解液を用意し、その基準電解液100質量部当たりX質量部(ここで、0.01≦X≦10)の上記化合物を添加して均一に混合することにより、ここに開示される非水電解液を好ましく調製することができる。通常は、他の電解液構成成分100質量部に対する上記化合物の含有量Xを0.1質量部以上4質量部以下(すなわち、0.1≦X≦4)とすることが適当であり、特に好ましくは0.1質量部以上1質量部以下である。
ここに開示される二次電池に用いられる非水電解液における非水溶媒としては、一般に非水電解液(例えば、リチウムイオン二次電池用の電解液)の溶媒として使用し得ることが知られている各種の非プロトン性溶媒を用いることができる。例えば、カーボネート類、エステル類、エーテル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の各種の非プロトン性溶媒を、単独で、あるいは二種以上を適宜組み合わせて用いることができる。具体例としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC);等のカーボネート類、フルオロエチレンカーボネート、フルオロプロピレンカーボネート;等のフルオロカーボネート類(フッ素化したカーボネート類)が挙げられる。上記非水溶媒は、全体として(複数の化合物を含む場合には、それらの混合物として)、室温(例えば25℃)において液状を呈することが好ましい。
ここに開示される技術における非水溶媒の好適例として、カーボネート類とフルオロカーボネート類とを含み、それらの合計体積が非水溶媒全体の体積の50体積%以上を占める非水溶媒が挙げられる。例えば、カーボネート類とフルオロカーボネート類との合計体積が非水溶媒全体の体積の60体積%以上(より好ましくは75体積%以上、さらに好ましくは90体積%以上であり、実質的に100体積%であってもよい。)を占める非水電解液が好ましい。
《支持電解質》
ここに開示される二次電池に用いられる非水電解液は、典型的には、上記非水溶媒およびビフェニル化合物に加えて、さらに支持電解質(支持塩)を含有する。かかる支持電解質としては、LiPF,LiBF,LiN(SOCF,LiN(SO,LiCFSO,LiCSO,LiC(SOCF,LiClO等の、リチウムイオン二次電池の支持電解質として機能し得ることが知られている各種のリチウム塩から選択される一種または二種以上を用いることができる。なかでもLiPFが好ましい。支持電解質の濃度は特に制限されず、例えば従来のリチウムイオン二次電池と同程度とすることができる。通常は、支持電解質の濃度を凡そ0.1mol/L〜5mol/L(例えば凡そ0.8mol/L〜1.5mol/L)とすることが適当である。
ここに開示される二次電池に用いられる非水電解液は、必要に応じてさらに他の成分を含むことができる。かかる任意成分の一例として、電解液中に存在する水分あるいは電解液に混入し得る水分と反応して該水分を消失させる水分除去剤が挙げられる。一方、実質的に非水溶媒(典型的にはカーボネート系溶媒)、非水電解質およびビフェニル化合物からなる非水電解液であってもよい。
ここに開示される非水電解液は、リチウムイオン二次電池その他の各種非水二次電池に広く適用されて、該電池の性能向上に役立ち得る。例えば、該電池のサイクル後放電容量維持率が効果的に改善され得る。ここに開示される技術を実施するにあたり、かかる効果が得られる理由を明らかにする必要はないが、例えば以下のことが考えられる。すなわち、後述するリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質に用いた電池構成では、正極の電位を高くすると、正極活物質に含まれる遷移金属が溶出してしまう。溶出した遷移金属は負極に移動して析出し、電解液の分解によるリチウムの失活を生じさせることでサイクル劣化の要因になり得る。これに対し、アルキル基およびカルボキシレート基で置換されたビフェニル化合物を非水電解液に含ませることにより、該ビフェニル化合物が負極表面の被膜(典型的にはリチウムイオンと電解液との反応によって生じたSEI被膜)に有効に作用する。そのため、上記溶出金属に起因する電解液の分解ひいてはリチウムの失活が抑制され、サイクル時の充放電効率が高まる結果、サイクル後放電容量維持率が効果的に改善されるものと推測される。
特に限定することを意図したものではないが、本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池の概略構成として、捲回タイプの電極体(以下「捲回電極体」という。)と非水電解液とを角形(ここでは、直方体の箱形状)のケースに収容した形態のリチウムイオン二次電池(単電池)を例とし、図1および図2にその概略構成を示す。なお、電池構造は、図示例に限定されず、特に、角形電池に限定されない。
図1は本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池100の断面図である。図2は、当該リチウムイオン二次電池100に内装される捲回電極体200を示す図である。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池100は、図1および図2に示すような扁平な角形の電池ケース(即ち外装容器)300に構成されている。リチウムイオン二次電池100は、扁平形状の捲回電極体200が、非水電解液90とともに、電池ケース300に収容されている。
《電池ケース300》
電池ケース300は、一端(電池100の通常の使用状態における上端部に相当する。)に開口部を有する箱形(すなわち有底直方体状)のケース本体320と、その開口部に取り付けられて該開口部を塞ぐ矩形状プレート部材からなる封口板(蓋体)340とから構成される。
電池ケース300の材質は、従来の密閉型電池で使用されるものと同じであればよく、特に制限はない。軽量で熱伝導性の良い金属材料を主体に構成された電池ケース300が好ましく、このような金属製材料としてアルミニウム等が例示される。
図1に示すように、封口板340には外部接続用の正極端子420および負極端子440が形成されている。封口板340の両端子420、440の間には、電池ケース300の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に該内圧を開放するように構成された薄肉の安全弁360と、注液孔350が形成されている。なお、図1では、当該注液孔350が注液後に封止材352によって封止されている。
《捲回電極体200(電極体)》
捲回電極体200は、図2に示すように、長尺なシート状正極(正極シート220)と、該正極シート220と同様の長尺シート状負極(負極シート240)とを計二枚の長尺シート状セパレータ(セパレータ262,264)とを備えている。
《正極シート220》
正極シート220は、帯状の正極集電体221と正極活物質層223とを備えている。正極集電体221には、例えば、正極に適する金属箔が好適に使用され得る。この実施形態では、正極集電体221として、帯状のアルミニウム箔が用いられている。正極集電体221の幅方向片側の縁部に沿って未塗工部222が設定されている。図示例では、正極活物質層223は、正極集電体221に設定された未塗工部222を除いて、正極集電体221の両面に保持されている。正極活物質層223には、正極活物質が含まれている。
≪正極活物質≫
正極活物質としては、従来からリチウムイオン二次電池に用いられる物質の一種または二種以上を特に限定することなく使用することができる。ここに開示される正極活物質の例としては、LiMn(マンガン酸リチウム)、LiNiCoMnO(リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物)、LiNiO(ニッケル酸リチウム)、LiCoO(コバルト酸リチウム)、LiFePO(リン酸鉄リチウム)などのリチウム遷移金属酸化物の粒子が挙げられる。より高電圧で作動させる観点からは、LiMn(マンガン酸リチウム)の使用が好ましい。LiMnは、他の遷移金属(例えばNi)を含んでいてもよい。ここで、LiMnは、例えば、スピネル構造を有している。また、LiNiO或いはLiCoOは層状の岩塩構造を有している。また、LiFePOは、例えば、オリビン構造を有している。
正極活物質層223は、正極活物質のほか、一般的なリチウムイオン二次電池において正極活物質層223の構成成分として使用され得る一種または二種以上の材料を必要に応じて含有することができる。そのような材料の例として、カーボンブラック等の導電材が挙げられる。その他、正極活物質層の成分として使用され得る材料としては、正極活物質の結着剤(バインダ)として機能し得る各種のポリマー材料(例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF))が挙げられる。
《負極シート240》
負極シート240は、図2に示すように、帯状の負極集電体241と負極活物質層243とを備えている。負極集電体241には、例えば、負極に適する金属箔が好適に使用され得る。この実施形態では、負極集電体241には、帯状の銅箔が用いられている。負極集電体241の幅方向片側には、縁部に沿って未塗工部242が設定されている。負極活物質層243は、負極集電体241に設定された未塗工部242を除いて、負極集電体241の両面に保持されている。負極活物質層243には、負極活物質が含まれている。
《負極活物質》
負極活物質としては、黒鉛材料が用いられる。あるいは、SiやSnを含む合金化合物や、LTO等のTi系酸化物であってもよい。
負極活物質層243は、負極活物質のほか、一般的なリチウムイオン二次電池において負極活物質層243の構成成分として使用され得る一種または二種以上の材料を必要に応じて含有することができる。そのような材料の例として、負極活物質の結着剤(バインダ)として機能し得るポリマー材料(例えばスチレン・ブタジエンゴム(SBR))、負極活物質層形成用組成物の増粘剤として機能し得るポリマー材料(例えばカルボキシメチルセルロース(CMC))等が挙げられる。
《セパレータ262、264》
セパレータ262、264は、図2に示すように、正極シート220と負極シート240とを隔てる部材である。セパレータ262、264には、例えば、多孔質ポリオレフィン系樹脂で構成された単層構造のセパレータ或いは積層構造のセパレータを用いることができる。この例では、図2に示すように、負極活物質層243の幅b1は、正極活物質層223の幅a1よりも少し広い。さらにセパレータ262、264の幅c1、c2は、負極活物質層243の幅b1よりも少し広い(c1、c2>b1>a1)。
《捲回電極体200の取り付け》
この実施形態では、捲回電極体200は、図2に示すように、捲回軸WLに直交する一の方向において扁平に押し曲げられている。図2に示す例では、正極集電体221の未塗工部222と負極集電体241の未塗工部242は、それぞれセパレータ262、264の両側においてらせん状に露出している。この実施形態では、図1に示すように、未塗工部222(242)の中間部分は、寄せ集められ、電池ケース300の内部に配置された電極端子420、440(内部端子)の集電タブ420a、440aに溶接されている。
かかる構成のリチウムイオン二次電池100は、例えば、ケース300の開口部12から電極体200を内部に収容し、該ケース10の開口部12に蓋体14を取り付けた後、蓋体14に設けられた注液孔350から電解液90を注入する。次いで上記注液孔350を塞ぐことによってリチウムイオン二次電池100を構築することができる。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる具体例に示すものに限定することを意図したものではない。
<実施例1>
フルオロエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合溶媒(体積比3:7)中にLiPFを1mol/Lの濃度で含む溶液を基準電解液NAとした。この基準電解液NAに、前記式(1)で表されるビフェニル化合物を添加して溶解させ、これを実施例1の電解液サンプルとした。本例では、ビフェニル化合物として、1,1'‐ビフェニル‐4‐ペンチル‐4’‐カルボン酸リチウム(前記式(1)の中のR=ペンチル基、A=Li)を使用した。100質量部の基準電解液NAに対するビフェニル化合物の添加量は0.1質量部とした。
<実施例2>
100質量部の基準電解液NAに対するビフェニル化合物の添加量を0.5質量部としたこと以外は実施例1と同様にして実施例2の電解液サンプルを調製した。
<比較例1>
基準電解液NAにビフェニル化合物を添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして比較例1の電解液サンプルを調製した。
<比較例2>
1,1'‐ビフェニル‐4‐ペンチル‐4’‐カルボン酸リチウムに代えて、アルキル基で置換されていない1,1'‐ビフェニル‐4‐カルボン酸リチウム(前記式(1)の中のR=なし、A=Li)を用いたこと以外は実施例2と同様にして比較例2の電解液サンプルを調製した。
各例の電解液サンプルのビフェニル化合物の添加量を表1に示す。表1の「%」は、基準電解液NAを100wt%としたときの各ビフェニル化合物の添加量(wt%)を示している。
Figure 2016025070
≪リチウムイオン二次電池の作製≫
各例で作製した電解液を用いて、以下のようにして評価用のリチウムイオン二次電池を作製した。
このリチウムイオン二次電池用の正極は、次のようにして作製した。すなわち、正極活物質としてのLiNi0.5Mn1.5と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、結着材としてのPVDFとを、それらの材料の質量比が89:3:8となるようにNMP中で混合して正極活物質層形成用組成物を調製した。この組成物を厚さ15μmのアルミニウム箔(正極集電体)にドクターブレードを用いて塗布し乾燥することにより、正極集電体上に正極活物質層が形成された正極シートを得た。
上記リチウムイオン二次電池用の負極は、次のようにして作製した。すなわち、 負極活物質としての天然黒鉛と、結着材としてのSBRと、増粘材としてのCMCとを、それらの材料の質量比が98:1:1となるように水中で混合して負極活物質層形成用組成物を調製した。この組成物を厚さ10μmの銅箔(負極集電体)に塗布し乾燥することにより、負極集電体上に負極活物質層が形成された負極シートを得た。
上記得られた正極シートおよび負極シートを円形に打ち抜いて、ペレット状の正極および負極を作製した。この正極と負極とセパレータ(直径19mm、厚さ0.02mmの3層構造(ポリプロピレン(PP)/ポリエチレン(PE)/ポリプロピレン(PP))の多孔質シートを使用した。)とを、各例の非水電解液とともにステンレス製容器に組み込んで、コインセルを構築した。このようにして評価試験用リチウムイオン二次電池を組み立てた。
≪初期充放電≫
以上のように得られた各試験用リチウムイオン二次電池を、25℃の温度条件にて、端子間電圧が4.9Vとなるまで0.3Cの定電流で充電した。かかるCC充電後の電池を、端子間電圧が3.5Vとなるまで0.3Cの定電流で放電させ、1サイクル目(初回)の充放電を行った。そして、そのときの放電容量を初回放電容量として測定した。かかる充放電操作を計3サイクル繰り返した。
≪充放電サイクル試験≫
上記初期充放電処理の後、60℃の温度条件にて端子間電圧が4.9Vとなるまで2Cの定電流で充電し、続いて電流値が0.15Cになるまで定電圧で充電した。かかるCC−CV充電後の電池を、端子間電圧が3.5Vとなるまで2Cの定電流で放電させ、そのときの放電容量を測定した。かかる充放電操作を計100サイクル繰り返した。そして、100サイクル目の放電容量と、前述した初回放電容量との比率から、サイクル後放電容量維持率=(初回放電容量/100サイクル目の放電容量)×100を算出した。結果を表1および図3に示す。図3は、実施例2および比較例1について、充放電サイクル数と放電容量との関係を示すグラフである。
表1および図3に示すように、アルキル基およびカルボキシレート基で置換されたビフェニル化合物を非水電解液に添加した実施例1、2の電池は、該ビフェニル化合物を添加していない若しくはアルキル基で置換されていないビフェニル化合物を添加した比較例1、2の電池に比べて、サイクル後放電容量維持率がより高く、耐久性に優れるものであった。この結果から、アルキル基およびカルボキシレート基で置換されたビフェニル化合物を電解液に含ませることにより、サイクル劣化が改善されることが確認された。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
ここに開示されるいずれかの非水電解質二次電池は、上述のようにサイクル後放電容量維持率が良好であり、例えば耐久後においても高容量を比較的よく維持することができる。かかる高性能を発揮し得ることから、例えば、車両に搭載される電源として好適である。したがって、ここに開示される非水電解質二次電池(典型的には該電池(単一セル)を複数個直列に接続してなる組電池)は、ハイブリッド自動車、電気自動車のように電動機を備えた車両に搭載されるモーター用の電源(典型的には駆動用電源)として好適に使用され得る。
90 非水電解液
100 非水電解質二次電池
200 捲回電極体
220 正極シート
240 負極シート

Claims (1)

  1. 正極と負極と非水電解液とを備える非水電解質二次電池であって、
    前記非水電解液は、アルキル基およびカルボキシレート基で置換されたビフェニル化合物を含む、非水電解質二次電池。





JP2014151069A 2014-07-24 2014-07-24 非水電解質二次電池 Pending JP2016025070A (ja)

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