JP2016022482A - 成形装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形品の品質を向上可能な成形装置を提供する。
【解決手段】加熱された金属材料80を金型13の型閉によって成形する成形装置であって、金属材料80に吹付気体BAを吹き付け、金属材料80の表面に付着した酸化層を除去する気体供給部60と、気体供給部60を制御する制御部と、を備える。制御部は、金型13の型開後に、金属材料80に吹付気体BAを吹き付けるように気体供給部60を制御する。
【選択図】図6

Description

本発明は、成形装置に関する。
従来、加熱した金属材料を金型により型閉して成形する成形装置が知られている。例えば、特許文献1に開示された成形装置は、金型と、金属パイプ材料を通電加熱する通電端子と、金属パイプ材料内に気体を供給する気体供給部と、を備えている。この成形装置では、通電端子により加熱した金属パイプ材料内を金型内に配置し、金型を型閉した状態で金属パイプ材料に気体供給部から気体を供給して膨張させることによって、金属パイプ材料を金型の形状に対応する形状に成形する。
特開2003−154415号公報
上記特許文献1の成形装置では、大気中において金属パイプ材料が急冷強化可能な温度領域まで加熱される。この場合、金属パイプ材料の表面が酸化され、その表面に酸化層が生成される。この酸化層が成形品の表面に残存した状態であると、成形品の外観や材料強度に影響が及ぼされる場合がある。従って、成形品の品質を向上することが求められていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、品質を向上させることができる成形装置を提供することを目的とする。
本発明に係る成形装置は、加熱された金属材料を金型の型閉によって成形する成形装置であって、金属材料に気体を吹き付け、金属材料の表面に付着した酸化層を除去する気体供給部と、気体供給部を制御する制御部と、を備え、制御部は、金型の型開後に、金属材料に気体を吹き付けるように気体供給部を制御する。
この成形装置では、成形過程において金属材料の表面に酸化層が生成されたとしても、金型の型開後に、制御部が気体供給部を制御して金属材料に気体を吹き付ける。これによって、金属材料の表面に付着した酸化層を除去することによって、成形品の表面に酸化層が残存することを抑制できる。これにより、成形品の外観や材料強度に影響が及ぼされることを抑制でき、成形品の品質を向上することが可能となる。
また、本発明に係る成形装置では、金属材料は、金属パイプ材料であってよく、気体供給部は、金属パイプ材料の内表面及び外表面の双方に気体を吹き付けてよい。この成形装置によれば、金属パイプの内表面及び外表面の双方に付着した酸化層を除去することが可能となり、成形品の品質を効果的に向上することが可能となる。
また、本発明に係る成形装置では、制御部は、金属材料の温度がマルテンサイト変態終了温度よりも高い時点において、金属材料への気体の吹き付けを開始するように気体供給部を制御してよい。本発明に係る成形装置では、金型で金属材料を成形した後、金属材料を冷却することにより焼き入れを行う場合がある。焼き入れ後の金属材料の強度は、マルテンサイト変態開始温度以下の領域における冷却速度によって変化する。また、気体供給部からの気体の吹き付けによる冷却速度は、他の冷却手段による冷却速度、例えば金型の接触による冷却速度よりも遅い。したがって、この成形装置によれば、焼き入れの際、金属材料の温度がマルテンサイト変態終了温度よりも高い時点において気体供給部による気体の吹き付けを開始し、冷却速度を遅らせることで、成形品に要求される特性に適合した焼き入れを行うことが可能となる。つまり、気体供給部を、酸化層の除去だけではなく、冷却速度の調整にも利用することができる。
また、本発明に係る成形装置では、制御部は、金属材料の温度がマルテンサイト変態終了温度以下の時点において、金属材料への気体の吹き付けを開始するように気体供給部を制御してよい。この成形装置によれば、金属材料の温度が低くなった後で気体の吹き付けを行うので、酸化層が金属材料から除去されやすい。すなわち、金属材料の温度が高い状態では金属材料の表面から酸化層が剥がれにくい可能性があるが、この成形装置では金属材料の温度がマルテンサイト変態終了温度以下となった後で吹き付けを行うことから、酸化層が金属材料から除去されやすい。このため、酸化層を金属材料から容易に除去することが可能となる。
また、本発明に係る成形装置では、気体供給部が金属材料に気体を吹き付ける時、金型は、気体供給部による前記気体の吹付方向から見た断面においてキャビティが閉じた状態となってよい。この成形装置によれば、気体供給部から気体を吹き付けた際に、吹き付けた気体及び当該気体により除去された酸化層が側方に噴出してしまうことを抑制できるため、効果的に酸化層を除去することが可能となる。
また、本発明に係る成形装置では、金属材料に当接する当接部を更に備え、制御部は、金型の型開後に、金属材料に気体を吹き付けるように気体供給部を制御し、且つ、金属材料に当接するように当接部を制御してよい。この成形装置によれば、当接部によって振動又は衝撃を金属材料に与えることで、金属材料の表面から酸化層を剥がす、又は剥がれやすくすることができることから、効果的に酸化層を除去することが可能となる。
本発明によれば、成形品の品質を向上可能な成形装置を提供できる。
本発明の実施形態に係る成形装置の概略構成図である。 図1に示すII−II線に沿った断面図であって、ブロー成形金型の概略断面図である。 成形装置による製造工程を示す図であって、(a)は金型内に金属パイプ材料がセットされた状態を示す図、(b)は金属パイプ材料が電極に保持された状態を示す図である。 成形装置によるブロー成形工程とその後の流れを示す図である。 電極周辺の拡大図であって、(a)は電極が金属パイプ材料を保持した状態を示す図であり、(b)は電極にブロー機構が当接した状態を示す図であり、(c)は電極の正面図である。 酸化層除去工程を行っている様子を示す図である。 酸化層除去時におけるブロー成形金型の概略断面図である。 変形例に係る酸化層除去工程を示す図である。 変形例に係る酸化層除去工程を示す図である。 変形例に係る酸化層除去工程を示す図である。 焼き入れ時の時間と温度の関係を示すグラフである。
〈成形装置の構成〉
図1に示しているように、金属パイプを成形する成形装置10は、上型12及び下型11からなるブロー成形金型(金型)13と、上型12及び下型11の少なくとも一方を移動させるスライド82と、スライド82を移動させるための駆動力を発生させる駆動部81と、上型12と下型11との間に金属パイプ材料14を水平に保持するパイプ保持機構30と、このパイプ保持機構30で保持されている金属パイプ材料14に通電して加熱する加熱機構(加熱部)50と、加熱された金属パイプ材料14に高圧ガスを吹込むブロー機構(気体供給部)60と、駆動部81、パイプ保持機構30、ブロー成形金型13の動作、加熱機構50及びブロー機構60を制御する制御部70と、ブロー成形金型13を強制的に水冷する水循環機構72と、を備えて構成されている。なお、ブロー機構60は、後述するように、成形後の金属パイプ80に気体を吹き付け、金属パイプ80の表面に付着した酸化層を除去する気体供給部としても機能する。また、ブロー機構60は、後述するように、成形後の金属パイプ80を冷却するためにも用いられ得る。制御部70は、金属パイプ材料14が焼入れ温度(AC3変態点温度以上)に加熱されたときにブロー成形金型13を閉じるとともに加熱された金属パイプ材料14に高圧ガスを吹込む等の一連の制御を行う。なお、以下の説明では、成形後のパイプを金属パイプ80(図2(b)参照)と称し、完成に至る途中の段階のパイプを金属パイプ材料14と称するものとする。
下型11は、大きな基台15に固定されている。また下型11は、大きな鋼鉄製ブロックで構成されて、その上面にキャビティ(凹部)16を備える。更に下型11の左右端(図1において左右端)近傍には電極収納スペース11aが設けられ、当該スペース11a内にアクチュエータ(図示しない)で上下に進退動可能に構成された第1電極17と第2電極18を備えている。これら第1、第2電極17、18の上面には、金属パイプ材料14の下側外周面に対応した半円弧状の凹溝17a、18aが形成されていて(図5(c)参照)、当該凹溝17a、18aの部分に丁度金属パイプ材料14が嵌り込むように載置可能とされている。また、第1、第2電極17、18の正面(金型の外側方向の面)は凹溝17a、18aに向って周囲がテーパー状に傾斜して窪んだテーパー凹面17b、18bが形成されている。なお、下型11には冷却水通路19が形成され、略中央に下から差し込まれた熱電対21を備えている。この熱電対21はスプリング22で上下移動自在に支持されている。
なお、下型11側に位置する一対の第1、第2電極17、18はパイプ保持機構30を兼ねており、金属パイプ材料14を、上型12と下型11との間に昇降可能に水平に支えることができる。また、熱電対21は測温手段の一例を示したに過ぎず、輻射温度計や光温度計のような非接触型温度センサであってもよい。なお、通電時間と温度との相関が得られれば、測温手段は省いて構成することも十分可能である。
上型12は、下面にキャビティ(凹部)24を備え、冷却水通路25を内蔵した大きな鋼鉄製ブロックである。上型12は、上端部をスライド82に固定されている。そして、上型12が固定されたスライド82は、加圧シリンダ26で吊され、ガイドシリンダ27で横振れしないようにガイドされる。本実施形態に係る駆動部81は、スライド82を移動させるための駆動力を発生させるサーボモータ83を備えている。駆動部81は、加圧シリンダ26を駆動させる流体(加圧シリンダ26として油圧シリンダを採用する場合は、動作油)を当該加圧シリンダ26へ供給する流体供給部によって構成されている。制御部70は、駆動部81のサーボモータ83を制御することによって、加圧シリンダ26へ供給する流体の量を制御することにより、スライド82の移動を制御することができる。なお、駆動部81は、上述のように加圧シリンダ26を介してスライド82に駆動力を付与するものに限られず、例えば、スライド82に駆動部を機械的に接続させてサーボモータ83が発生する駆動力を直接的に又は間接的にスライド82へ付与するものであってもよい。なお、本実施形態では、上型12のみが移動するものであるが、上型12に加えて、または上型12に代えて下型11が移動するものであってもよい。また、本実施形態では、駆動部81がサーボモータ83を備えていなくともよい。
また上型12の左右端(図1において左右端)近傍に設けられた電極収納スペース12a内には、下型11と同じく、アクチュエータ(図示しない)で上下に進退動可能に構成された第1電極17と第2電極18を備えている。これら第1、第2電極17、18の下面には、金属パイプ材料14の上側外周面に対応した半円弧状の凹溝17a、18aが形成されていて(図5(c)参照)、当該凹溝17a、18aに丁度金属パイプ材料14が嵌合可能とされている。また、第1、第2電極17、18の正面(金型の外側方向の面)は凹溝17a、18aに向って周囲がテーパー状に傾斜して窪んだテーパー凹面17b、18bが形成されている。即ち、上下一対の第1、第2電極17、18で金属パイプ材料14を上下方向から挟持すると、丁度金属パイプ材料14の外周を全周に渡って密着するように取り囲むことができるように構成されている。
図2は、ブロー成形金型13の概略断面を示している。これは図1におけるII−II線に沿うブロー成形金型13の断面図であって、ブロー成形時の金型位置の状態を示している。図2に示すように、基準ラインSを下型11の上面及び上型12の下面とすると、下型11の上面には矩形状の凹部11bが形成されており、上型12の下面には、下型11の凹部11bと対向する位置に矩形状の凹部12bが形成されている。また、下型11の上面には、凹部11bの左右方向における一方側(図2において左側)に矩形状の凸部11cが形成されており、凹部11bの左右方向における他方側(図2において右側)に矩形状の凹部11dが形成されている。また、上型12の下面には、下型11の凸部11cと対応する位置に矩形状の凹部12dが形成されており、凹部11dと対応する位置に矩形状の凸部12cが形成されている。ブロー成形金型13が閉じられた状態においては、下型11の凹部11bと上型12の凹部12bが組み合わされることによって、矩形状の空間であるメインキャビティ部MCが形成される。このとき、下型11の凸部11cと上型12の凹部12dとが嵌合し、下型11の凹部11dと上型12の凸部12cとが嵌合する。図2(a)に示すように、メインキャビティ部MC内に配置された金属パイプ材料14は、膨張することによって図2(b)に示すようにメインキャビティ部MCの内壁面と接触し、当該メインキャビティ部MCの形状(ここでは断面矩形状)に成形される。
加熱機構50は、電源51と、この電源51から延びて第1電極17と第2電極18に接続している導線52と、この導線52に介設したスイッチ53とを有してなる。
ブロー機構60は、高圧ガス源61と、この高圧ガス源61で供給された高圧ガスを溜めるアキュムレータ62と、このアキュムレータ62からシリンダユニット42まで延びている第1チューブ63と、この第1チューブ63に介設されている圧力制御弁64及び切替弁65と、アキュムレータ62からシール部材44内に形成されたガス通路46まで延びている第2チューブ67と、この第2チューブ67に介設されているオンオフ弁68及び逆止弁69とからなる。なお、シール部材44の先端は先細となるようにテーパー面45が形成されており、第1、第2電極のテーパー凹面17b、18bに丁度嵌合当接することができる形状に構成されている(図5参照)。なお、シール部材44は、シリンダロッド43を介してシリンダユニット42に連結されていて、シリンダユニット42の作動に合わせて進退動することが可能となっている。また、シリンダユニット42はブロック41を介して基台15上に載置固定されている。
圧力制御弁64は、シール部材44側から要求される押力に適応した作動圧力の高圧ガスをシリンダユニット42に供給する役割を果たす。逆止弁69は、第2チューブ67内で高圧ガスが逆流することを防止する役割を果たす。制御部70は、(A)から(A)へ情報が伝達されることで、熱電対21から温度情報を取得し、加圧シリンダ26、スイッチ53、切替弁65及びオンオフ弁68等を制御する。
水循環機構72は、水を溜める水槽73と、この水槽73に溜まっている水を汲み上げ、加圧して下型11の冷却水通路19や上型12の冷却水通路25へ送る水ポンプ74と、配管75とからなる。省略したが、水温を下げるクーリングタワーや水を浄化する濾過器を配管75に介在させることは差し支えない。
〈成形装置の作用〉
次に、成形装置10の作用について説明する。図3は材料としての金属パイプ材料14を投入するパイプ投入工程から、金属パイプ材料14に通電して加熱する通電加熱工程までを示している。図3(a)に示すように、焼入れ可能な鋼種の金属パイプ材料14を準備し、この金属パイプ材料14を、ロボットアーム等(図示しない)により、下型11側に備わる第1、第2電極17、18上に載置する。第1、第2電極17、18には凹溝17a、18aが形成されているので、当該凹溝17a、18aによって金属パイプ材料14が位置決めされる。次に、制御部70(図1参照)は、パイプ保持機構30を制御することによって、当該パイプ保持機構30に金属パイプ材料14を保持させる。具体的には、図3(b)のように、各電極17、18を進退動可能としているアクチュエータ(図示しない)を作動させ、各上下に位置する第1、第2電極17、18を接近・当接させる。この当接によって、金属パイプ材料14の両端部は、上下から第1、第2電極17、18によって挟持される。またこの挟持は第1、第2電極17、18に形成される凹溝17a、18aの存在によって、金属パイプ材料14の全周に渡って密着するような態様で挾持されることとなる。ただし、金属パイプ材料14の全周に渡って密着する構成に限られず、金属パイプ材料14の周方向における一部に第1、第2電極17,18が当接するような構成であってもよい。
続いて、制御部70は、加熱機構50を制御することによって、金属パイプ材料14を加熱する。具体的には、制御部70は、加熱機構50のスイッチ53をONにする。そうすると、電源51から電力が金属パイプ材料14に供給され、金属パイプ材料14に存在する抵抗により、金属パイプ材料14自体が発熱する(ジュール熱)。この時、熱電対21の測定値が常に監視され、この結果に基づいて通電が制御される。
図4は、ブロー成形及びブロー成形後の処理内容を示している。具体的には、図4(a)に示しているように、加熱後の金属パイプ材料14に対してブロー成形金型13を閉じ、金属パイプ材料14を当該ブロー成形金型13のキャビティ内に配置密閉する。その後、シリンダユニット42を作動させてブロー機構60の一部であるシール部材44で金属パイプ材料14の両端をシールする(図5も併せて参照)。なお、このシールは、シール部材44が直接金属パイプ材料14の両端面に当接してシールするのではなく、第1、第2電極17、18に形成されたテーパー凹面17b、18bを介して間接的に行われる。こうすることによって広い面積でシールできることからシール性能を向上させることができる上、繰り返しのシール動作によるシール部材の摩耗を防止し、更に、金属パイプ材料14両端面の潰れ等を効果的に防止している。シール完了後、高圧ガスをガス通路46から金属パイプ材料14内へ吹き込んで、加熱により軟化した金属パイプ材料14をキャビティの形状に沿うように変形させる。このとき、金属パイプ材料内に吹き込んだ高圧ガスは、排気口47から排気される。
金属パイプ材料14は高温(950℃前後)に加熱されて軟化しており、比較的低圧でブロー成形することができる。具体的には、高圧ガスとして、4MPaで常温(25℃)の圧縮空気を採用した場合、この圧縮空気は、密閉した金属パイプ材料14内で結果的に950℃付近まで加熱される。圧縮空気は熱膨張し、ボイル・シャルルの法則に基づき、約16〜17MPaにまで達する。即ち、950℃の金属パイプ材料14を容易にブロー成形することができる。
そして、ブロー成形されて膨らんだ金属パイプ材料14の外周面が下型11のキャビティ16に接触して急冷されると同時に、上型12のキャビティ24に接触して急冷(上型12と下型11は熱容量が大きく且つ低温に管理されているため金属パイプ材料14が接触すればパイプ表面の熱が一気に金型側へと奪われる。)される。このような冷却法は、金型接触冷却又は金型冷却と呼ばれる。その後、型開きを行うと、完成品としての金属パイプ80ができ上がる。
〈酸化層除去工程〉
ところで、上記のように大気中で金属パイプ材料14を950℃前後の高温に加熱すると、金属パイプ材料14の表面が酸化され、その表面に酸化層が生成される。この酸化層が成形品である金属パイプ80の表面に残存した状態であると、外観や材料強度に影響が及ぼされる場合がある。例えば、金属パイプ80の表面に酸化層が残存していた場合は塗装性等に影響が及ぼされる。また、金属パイプ80の表面に酸化層が残存していた場合は、溶接不良の原因となる可能性などがある。そこで、本実施形態の成形装置10では、型開き後にブロー機構60を用いて成形後の金属パイプ80に気体を吹き付け、金属パイプ80の表面に付着した酸化層を除去する。
図6を参照して、酸化層除去工程の一例を説明する。図6に示す成形装置10では、金属パイプ80に気体を吹き付ける気体供給部として、ブロー機構60を用いている。また、図6に示す例では、制御部70は、成形完了後、ブロー成形金型13と金属パイプ80とを接触させた状態を所定時間維持するように、ブロー成形金型13の動作を制御することで、ブロー成形金型13による金属パイプ80の冷却を行う。そして、当該ブロー成形金型13による金属パイプ80の冷却の後、ブロー機構60による酸化層除去を行う。
図6(a)に示すように、ブロー成形金型13による成形完了直後は、制御部70は、ブロー成形金型13の動作を制御することによって、冷却水通路25に冷却水を流すと共に、上型12及び下型11を閉じた状態を維持し、ブロー成形金型13と金属パイプ80とを接触させた状態を所定時間維持する。これによって、金属パイプ80からブロー成形金型13への伝導伝熱が行われ、ブロー成形金型13による金属パイプ80の冷却が行われる。
次に、図6(b)に示すように、制御部70は、ブロー成形金型13による金属パイプ80の冷却の後、ブロー成形金型13を型開きするように当該ブロー成形金型13の動作の制御を行う。また、制御部70は、ブロー機構60を制御することによって、シール部材44を金属パイプ80の両端部から離間させる。このとき、制御部70は、図6(c)に示すように、下型11の凹部11bの表面と金属パイプ80の外表面との間に隙間GPを形成すると共に、上型12の凹部12bの表面と金属パイプ80の外表面との間に隙間GPを形成するように、ブロー成形金型13を型開きする制御を行う。なお、制御部70は、エジェクタのピン91を制御することによって、ブロー成形金型13の表面と金属パイプ80の外表面との間に隙間が設けられた状態で、型開きしたブロー成形金型13内で金属パイプ80を保持する。
この状態で、制御部70は、ブロー機構60を制御することによって、シール部材44の先端から金属パイプ80の端部に向かって吹付気体BAとして高圧ガスを吹き付ける。この例では、制御部70は、ブロー成形金型13の長手方向における一方側のみから吹付気体BAを吹き付けるように、ブロー機構60を制御する。これにより、吹付気体BAが金属パイプ80の内部、及び隙間GPに流入し、金属パイプ80の内表面及び外表面に吹き付けられる。吹付気体BAが吹き付けられると、金属パイプ80の内表面及び外表面に付着した酸化層が剥離されて吹き飛ばされ、吹付気体BAと共にブロー成形金型13の長手方向における他端側から噴出する。このようにして、金属パイプ80の表面に付着した酸化層が除去される。なお、上記例では成形時と同様に高圧ガスをブロー機構60から吹き付けるとして説明したが、高圧ガスではなく通常圧力の気体をブロー機構60から吹き付けてもよい。
図7は、図6(b)に示す型開状態におけるブロー成形金型13の概略断面を示している。図7に示すように、本実施形態の成形装置10では、ブロー成形金型13は、ブロー機構60が金属パイプ80に吹付気体BAを吹き付ける時、ブロー機構60による吹付気体BAの吹付方向(図7における紙面に垂直な方向)から見た断面においてメインキャビティ部MCが閉じた状態となるように形成されている。すなわち、ブロー成形金型13の表面と金属パイプ80の外表面との間に形成される隙間GPよりも、下型11の凸部11c及び上型12の凸部12cの突出高さが大きく設定されているので、型開時に上記断面においてメインキャビティ部MCが閉塞されている。これにより、吹付気体BAを吹き付けた場合に、吹き付けた吹付気体BA及び当該吹付気体BAにより除去された酸化層が側方に噴出してしまうことがないことから、効果的に酸化層を除去することが可能となる。なお、本実施形態では、下型11及び上型12の各々に凸部(11c,12c)が形成された例を挙げて説明したが、型開時に上記断面においてメインキャビティ部MCが外部と連通していない状態となればよく、ブロー成形金型13の形状はこれに限られない。例えば、下型11側に凸部が2つ形成された構成であってもよい。
更に、吹付気体BAによる酸化層の除去と並行して、エジェクタのピン91を当接させることで金属パイプ80に振動又は衝撃を付与してもよい。つまり、エジェクタのピン91を、金属パイプ80に当接する当接部として利用してもよい。この場合、制御部70は、型開後に、金属パイプ80に吹付気体BAを吹き付けるようにブロー機構60を制御すると共に、金属パイプ80に当接するようにエジェクタのピン91を制御する。これにより、振動又は衝撃を付与することによって金属パイプ80の表面から酸化層を剥がす、又は剥がれやすくすることができることから、効果的に酸化層を除去することが可能となる。このとき、比較的小さな振動又は衝撃であっても酸化層を剥離させることが可能であるので、成形品に傷が付かない程度にピン91を当接させる。また、ピン91を当接させて振動又は衝撃を付与するタイミングは、型開後における任意のタイミングとすることができ、例えば吹付気体BAを吹き付け始める前から振動又は衝撃の付与を開始してもよいし、又は吹付気体BAを吹き付け始めた後で振動又は衝撃の付与を開始してもよい。或いは、吹付気体BAの吹き付け前に所定時間だけ振動又は衝撃を付与してもよい。
また、図6に示した例以外に、例えば以下のように酸化層除去を行ってもよい。例えば、図8に示すように吹付気体BAを供給することで、金属パイプ80の内表面のみに吹付気体BAを吹き付けてもよい。この場合、図8(a)に示すように、金属パイプ80の一方側から吹付気体BAを供給し、同じ側から酸化層と共に排出してもよい。また、図8(b)に示すように、金属パイプ80の両側から吹付気体BAを供給し、両側から排出してもよい。或いは、二重管構造とすることで、吹付気体BAの供給口と排出口とを同じ側に設ける構造としてもよい。また、図8(c)に示すように、金属パイプ80の一方側から吹付気体BAを供給し、反対側から排出してもよい。また、図6に示した例では、吹付気体BAを吹き付けるための気体供給部としてブロー機構60を用いた例を挙げて説明したが、図8に示す例のように、ブロー機構60とは異なる機構を気体供給部として備える構成としてもよい。ただし、金属パイプ80を膨張させるためのブロー機構60を気体供給部として流用すれば、成形装置10をコンパクトにすることができる。
また、図9(a),(b)に示すように、金属パイプ80の内表面と外表面の双方に吹付気体BAを供給する場合、金属パイプ80の外表面とブロー成形金型の表面との間の隙間に吹付気体BAを供給するための供給路93を金属パイプ80の両側に設けてもよい。なお、図9(a)に示すように、金属パイプ80の内表面に吹き付けられる吹付気体BAの流れる方向と、外表面に吹き付けられる吹付気体BAの流れる方向とが逆であってもよい。また、図9(c),(d)に示すように金属パイプ80の内表面及び外表面において酸化層を吹き飛ばす構造であってもよい。図9(c),(d)に示すように、金属パイプ80の端部のうち、吹付気体BAを供給する側の端部では、金属パイプ80の外部の隙間に供給路93を連通させる。一方、排出側の端部では、供給路93を解除しておき、金属パイプ80の外部の隙間を通過した吹付気体BAがそのまま抜けるようにしている。この状態で、金属パイプ80の一方の端部から吹付気体BAを、金属パイプ80の内部及び外部に供給し、他方の端部から酸化層と共に排出する。このとき、酸化層が舞い散ることを防止するために、金属製のネット等によって構成される酸化層受け部94を排出側の端部に設けてもよい。また、金属パイプ80の一方向からの吹付では酸化層を排出することができない場合は、図9(c)と図9(d)の状態を切り替えることで、供給方向の切り替えを複数回繰り返してもよい。
また、図10に示すように、ブロー成形金型13の内部に吹付気体BAを流すための供給路97を設けてもよい。供給路97は、下型11及び上型12の長さ方向における略中央に設けられている。当該構成により、ブロー成形金型13内部の供給路97を介して、金属パイプ80の外部の隙間GPに吹付気体BAが供給され、金属パイプ80の両端側から吹付気体BAが酸化層と共に排出される。このため、図10の例では、酸化層受け部94を両端部に設けている。なお、成形時においては、供給路97はピン96で封止され、当該ピン96の先端面によって成形面が確保される。
〈金属パイプの冷却〉
また、ブロー機構60からの吹付気体BAを、酸化層の除去だけではなく、成形後の金属パイプ80の冷却にも利用してもよい。この場合、制御部70は、ブロー成形金型13による成形完了後に、当該ブロー成形金型13を型開きするように当該ブロー成形金型13の動作を制御した後、吹付気体BAを金属パイプ80に吹き付けるようにブロー機構60を制御することによって、金属パイプ80の表面に付着した酸化層を除去すると共に金属パイプ80を冷却する。このとき、制御部70は、成形完了後、ブロー成形金型13と金属パイプ80とを接触させた状態を所定時間維持するように、ブロー成形金型13の動作を制御することで、ブロー成形金型13による金属パイプ80の冷却を行い、その後、吹付気体BAによる金属パイプ80の冷却を行ってよい。吹付気体BAによる冷却速度は、ブロー成形金型13による冷却速度よりも遅い。なお、吹付気体BAとしては、成形時と同様に高圧ガスを吹き付けてもよいし、高圧ガスではなく通常圧力の気体を吹き付けてもよい。また、冷却性能を向上するために、室温エアではなく冷却エアを吹き付けてもよい。
本実施形態に係る金属パイプ80の冷却と温度との関係について、図11のグラフを参照して説明する。図中、グレースケールを付した領域は、マルテンサイト変態領域MTを示している。また、図中、破線は金属パイプ80を冷却する際の時間と温度の変化の一例を示している。破線がマルテンサイト変態領域MTを通過すると、マルテンサイト変態が起こる。金属パイプ80の強度は、マルテンサイト変態開始温度TS以下の領域における冷却速度によって変化する。金属パイプ80は、高い冷却速度で冷却したものほど硬度が高くなる。また、金属パイプ80は、低い冷却速度で冷却したものほど硬度が低くなるが、じん性が高くなる。
例えば、成形終了後、ブロー成形金型13と金属パイプ80とを接触させることによる冷却のみを行った場合の温度変化を示す破線をL1とする。本実施形態では、制御部70は、金属パイプ80がマルテンサイト変態開始温度TSよりも高い温度である第1の温度(図11における温度T1)となるまでは、ブロー成形金型13による冷却を行う。具体的には、図11に示すように、制御部70は、金属パイプ80が破線L1に沿った温度変化をするように、ブロー成形金型13の動作を制御し、金属パイプ80をブロー成形金型13に接触させる。そして、制御部70は、開始点P1にてブロー成形金型13を型開させてブロー成形金型13と金属パイプ80との接触を解除すると共に、ブロー機構60を制御して吹付気体BAによる金属パイプ80の冷却及び酸化層の除去を開始する。開始点P1は、ブロー成形金型13による冷却から吹付気体BAによる冷却に切り替わるポイントであり、開始点P1での温度をT1とし、時間(冷却開始からの経過時間)をH1とする。時間H1の経過後は、吹付気体BAによる冷却が行われ、金属パイプ80の温度は破線L2に従って低い冷却速度で冷却がなされる。この例の開始点P1における温度T1は、マルテンサイト変態開始温度TSよりも高い温度である。なお、制御部70は、冷却開始から時間H1が経過したことに基づいて冷却部90による冷却を開始してもよく、金属パイプ80の温度が温度T1になったことを検出したタイミングで冷却部90による冷却を開始してもよい。
制御部70は、吹付気体BAによる金属パイプ80の冷却を開始するタイミング(開始点P1)に基づいて、金属パイプ80の焼き入れ性を調整する。吹付気体BAによる冷却を開始するタイミングは、成形品に要求される特性に応じて変更可能であり、必ずしも図11の例のように金属パイプ80の温度がマルテンサイト変態開始温度TSよりも高い時点で開始する必要はなく、金属パイプ80の温度がマルテンサイト変態終了温度TEよりも高い時点において開始すればよい。例えば、制御部70は、開始点P1を調整して吹付気体BAによる焼き入れ時間を長くすることで、強度が低下する反面、延伸性を向上させることができる。或いは、制御部70は、吹付気体BAによる焼き入れ時間を短くすることで、強度を向上させることができる。制御部70は、成形の対象となる金属パイプ80の用途などに応じて要求される特性に基づいて、予め設定された冷却条件にて冷却を行う。
なお、以上例示した冷却のタイミングとは異なり、制御部70は、金属パイプ80の温度がマルテンサイト変態終了温度TE以下の時点において、ブロー機構60による金属パイプ80への吹付気体BAの吹き付けを開始するようにブロー機構60を制御してもよい。この場合、金属パイプ80の温度が低くなった後で吹付気体BAの吹き付けを行うので、酸化層が金属パイプ80から除去されやすい。すなわち、金属パイプ80の温度が高い状態では金属パイプ80の表面から酸化層が剥がれにくい可能性があるが、金属パイプ80の温度がマルテンサイト変態終了温度TEよりも低くなった後で吹き付けを行うことで、酸化層を容易に除去することができる。
次に、本実施形態に係る成形装置10の作用・効果について説明する。
成形装置10によれば、成形過程において金属パイプ80の表面に酸化層が生成されたとしても、ブロー成形金型13の型開後に、制御部70がブロー機構60を制御して金属パイプ80に吹付気体BAを吹き付ける。これによって、金属パイプ80の表面に付着した酸化層を除去することによって、金属パイプ80の表面に酸化層が残存することを抑制できる。これにより、成形品の外観や材料強度に影響が及ぼされることを抑制でき、成形品の品質を向上することが可能となる。
また、成形装置10によれば、金属パイプ80の内表面及び外表面の双方に吹付気体BAを吹き付けるので、金属パイプ80の内表面及び外表面の双方に付着した酸化層を除去することが可能となり、成形品の品質を効果的に向上することが可能となる。
また、成形装置10によれば、焼き入れの際、金属パイプ80の温度がマルテンサイト変態終了温度TEよりも高い時点においてブロー機構60による吹付気体BAの吹き付けを開始し、冷却速度を遅くすることで、成形品に要求される特性に適合した焼き入れを行うことが可能となる。つまり、ブロー機構60を、酸化層の除去だけではなく、冷却速度の調整にも利用することができる。
また、成形装置10によれば、金属パイプ80の温度がマルテンサイト変態終了温度TE以下となった後で吹き付けを行うことで、酸化層を金属パイプ80から除去されやすくすることができ、これにより酸化層を金属パイプ80から容易に除去することが可能となる。
また、成形装置10によれば、ブロー機構60が金属パイプ80に吹付気体BAを吹き付ける時、ブロー機構60による吹付気体BAの吹付方向とブロー成形金型13の型閉方向とに交差する方向において、メインキャビティ部MCが閉じた状態となっていることから、ブロー機構60から吹付気体BAを吹き付けた場合に、吹付気体BA及び除去された酸化層が側方に噴出してしまうことがなく、効果的に酸化層を除去することが可能となる。
また、成形装置10によれば、当接部としてのピン91によって振動又は衝撃を金属パイプ80に与えることで、金属パイプ80の表面から酸化層を剥がす、又は剥がれやすくすることができることから、効果的に酸化層を除去することが可能となる。
また、成形装置10では、吹付気体BAを吹き付ける気体供給部は、加熱された金属パイプ材料14に高圧ガスを吹込むブロー機構60によって構成されている。これによって、金属パイプ80を膨張させるためのブロー機構60を気体供給部として流用することができるため、成形装置10をコンパクトにすることができる。
本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記成形装置10では、上下金型の間で加熱処理できる加熱機構50を備え、通電によるジュール熱を利用して金属パイプ材料14を加熱していたが、これらに限定されるものではない。例えば、加熱処理が上下金型の間以外の場所で行われ、加熱後の金属製パイプを金型間に運び込んでもよい。また、通電によるジュール熱を利用する以外にも、ヒータ等の輻射熱を利用してもよいし、高周波誘導電流を利用して加熱することも可能である。また、成形対象は金属パイプ材料に限られず、任意の形状の金属材料の成形に適用してもよい。例えば、通常のホットスタンプ成形による板状の金属材料の成形に適用してもよい。
また、フランジ部付きの金属パイプを成形する成形装置に適用してもよい。この場合、金型しては、膨張した金属パイプ材料を接触させてパイプ部を成形するメインキャビティと、メインキャビティにより成形された金属パイプ材料の一部を押し潰すことでフランジ部を成形するサブキャビティと、を備えるものを用いる。このようなフランジ部付きの金属パイプを成形する際には、金属パイプ材料の内表面に酸化層が残存していると、フランジ部を成形した際に酸化層が金属パイプ材料内部に埋まってしまうおそれがある。成形品内部に酸化層が内部に存在すると、当該部分の電気抵抗が低下し、後処理工程においてスポット溶接の不良等を招く可能性がある。これに対して、フランジ部を成形する前に一旦型開きし、気体供給部を用いて金属パイプ材料の内表面から酸化層を除去した後でフランジ部を成形する構成とすれば、そのような不都合の発生を抑制することが可能となる。
高圧ガスは、窒素ガス、アルゴンガスなどの非酸化性ガスや不活性ガスを主に採用できるが、これらは金属パイプ内に酸化層を発生しづらくさせることができるものの、高価である。この点、圧縮空気であれば、安価であり、大気中に漏れても実害はなく、取扱いが極めて容易である。したがって、ブロー工程を円滑に実行することができる。
ブロー成形金型は無水冷金型と水冷金型の何れでもよい。ただし、無水冷金型は、ブロー成形終了後に金型を常温付近まで下げるときに、長時間を要する。この点、水冷金型であれば、短時間で冷却が完了する。したがって、生産性向上の観点からは、水冷金型が望ましい。
10…成形装置、11…下型(金型)、12…上型(金型)、13…ブロー成形金型(金型)、14…金属パイプ材料(金属材料)、60…ブロー機構(気体供給部)、70…制御部、80…金属パイプ、81…駆動部、82…スライド、91…ピン(当接部)、MC…メインキャビティ部(キャビティ)。

Claims (6)

  1. 加熱された金属材料を金型の型閉によって成形する成形装置であって、
    前記金属材料に気体を吹き付け、前記金属材料の表面に付着した酸化層を除去する気体供給部と、
    前記気体供給部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記金型の型開後に、前記金属材料に前記気体を吹き付けるように前記気体供給部を制御する、成形装置。
  2. 前記金属材料は、金属パイプ材料であり、
    前記気体供給部は、前記金属パイプ材料の内表面及び外表面の双方に前記気体を吹き付ける、請求項1に記載の成形装置。
  3. 前記制御部は、前記金属材料の温度がマルテンサイト変態終了温度よりも高い時点において、前記金属材料への前記気体の吹き付けを開始するように前記気体供給部を制御する、請求項1又は2に記載の成形装置。
  4. 前記制御部は、前記金属材料の温度がマルテンサイト変態終了温度以下の時点において、前記金属材料への前記気体の吹き付けを開始するように前記気体供給部を制御する、請求項1又は2に記載の成形装置。
  5. 前記気体供給部が前記金属材料に前記気体を吹き付ける時、前記金型は、前記気体供給部による前記気体の吹付方向から見た断面においてキャビティが閉じた状態となる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の成形装置。
  6. 前記金属材料に当接する当接部を更に備え、
    前記制御部は、前記金型の型開後に、前記金属材料に前記気体を吹き付けるように前記気体供給部を制御し、且つ、前記金属材料に当接するように前記当接部を制御する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の成形装置。
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