JP2016190248A - 成形装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁材の摩耗を抑制可能な成形装置を提供する。
【解決手段】金属パイプ材料14を一対の金型11,12の間で膨張させて金属パイプを成形する成形装置10は、金型11,12の間に挟まれる金属パイプ材料14を加熱するための電極17,18と、移動する側の金型12と電極17,18との間に配置される絶縁材101と、移動する側の金型12と絶縁材101との間に配置されると共に、移動する側の金型12及び絶縁材101と接触する摺動材102と、を備える。この成形装置10では、駆動機構80による金型12の移動の際に、金型12と絶縁材101との間には摺動材102が介在しており、当該金型12と絶縁材101とは互いに接触しないので、絶縁材101の摩耗を抑制できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、成形装置に関する。
従来、パイプ部及びフランジ部を有する金属パイプの成形を行う成形装置として、例えば特許文献1に示す成形装置が知られている。この特許文献1の成形装置は、互いに対になる上型及び下型と、上型及び下型の間に保持され加熱された金属パイプ材料内に気体を供給する気体供給部と、を備え、上記上型及び下型が合わさることによって、パイプ部を成形する第1のキャビティ部(メインキャビティ)、及び第1のキャビティ部に連通しフランジ部を成形する第2のキャビティ部(サブキャビティ)が構成される。そして、この成形装置では、金型同士を閉じると共に金属パイプ材料内に気体を供給し、該金属パイプ材料を膨張させることによって、上記パイプ部と上記フランジ部とを同時に成形することができる。
特開2012−000654号公報
上記成形装置における金属パイプ材料は、その両端部を上下方向から保持し金型の端部横に配置されている電極によって通電加熱される。ここで、電極に流れる電流が金型に漏れないように、電極と金型との間には絶縁材が隙間なく配置されることが一般的である。この絶縁材は、金属パイプの成形に連れて摩耗し、粉体が発生することがある。この粉体が例えば金型の成形表面に付着すると、成形された金属パイプが不良品となるおそれがある。
本発明は、上記問題を解決するために成されたものであり、絶縁材の摩耗を抑制可能な成形装置を提供することを目的とする。
本発明による、金属パイプ材料を一対の金型の間で膨張させて金属パイプを成形する成形装置は、一対の金型の少なくとも一方を、金型同士が合わさる方向に移動させる駆動機構と、移動する側の金型の近傍に配置され、一対の金型の間に挟まれる金属パイプ材料を加熱するための電極と、移動する側の金型と電極との間に配置される絶縁材と、移動する側の金型と絶縁材との間に配置されると共に、移動する側の金型及び絶縁材と接触する摺動材と、を備えることを特徴としている。
このような成形装置によれば、駆動機構による金型の移動の際に、移動する側の金型と絶縁材との間には摺動材が介在しており、当該金型と絶縁材とは互いに接触しないので、絶縁材の摩耗を抑制できる。
ここで、摺動材は、絶縁材側に固定されていることが好ましい。この場合、移動する側の金型と摺動材とが互いに摺接し、該摺動材と絶縁材とは互いに摺接しないので、絶縁材の摩耗はない。
このように本発明によれば、絶縁材の摩耗を抑制可能な成形装置を提供できる。
成形装置の概略構成図である。 成形装置の要部を拡大した斜視図である。 図2に示すIII-III線に沿った断面の一部を拡大した斜視図である。 電極周辺の拡大図であって、(a)は電極が金属パイプ材料を保持した状態を示す図、(b)は電極にシール部材が当接した状態を示す図、(c)は電極の正面図である。 成形装置による製造工程を示す図であって、(a)は金型内に金属パイプ材料がセットされた状態を示す図、(b)は金属パイプ材料が電極に保持された状態を示す図である。 成形装置によるブロー成形工程の概要とその後の流れを示す図である。 図1に示すVII-VII線に沿ったブロー成形金型の型閉じした状態の断面図であり、(a)はガス供給前の図、(b)はガス供給時の図である。
以下、本発明による成形装置の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各図において同一部分又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
〈成形装置の構成〉
図1は、成形装置の概略構成図である。図1に示されるように、金属パイプP(図7(b)参照)を成形する成形装置10は、上型12及び下型11からなるブロー成形金型13と、上型12及び下型11の少なくとも一方を移動させる駆動機構80と、上型12と下型11との間で金属パイプ材料14を保持するパイプ保持機構30と、パイプ保持機構30で保持されている金属パイプ材料14に通電して加熱する加熱機構50と、上型12及び下型11の間に保持され加熱された金属パイプ材料14内に高圧ガス(気体)を供給するための気体供給部60と、パイプ保持機構30で保持された金属パイプ材料14内に気体供給部60からの気体を供給するための一対の気体供給機構40,40と、ブロー成形金型13を強制的に水冷する水循環機構72とを備えると共に、上記駆動機構80の駆動、上記パイプ保持機構30の駆動、上記加熱機構50の駆動、及び上記気体供給部60の気体供給をそれぞれ制御する制御部70と、を備えて構成されている。
ブロー成形金型13の一方である下型11は、基台15に固定されている。下型11は、大きな鋼鉄製ブロックで構成され、その上面に矩形状のキャビティ(凹部)16を備える。下型11には冷却水通路19が形成され、略中央に下から差し込まれた熱電対21を備えている。この熱電対21はスプリング22により上下移動自在に支持されている。更に、下型11の左右端(図1における左右端)近傍にはスペース11aが設けられており、当該スペース11a内には、パイプ保持機構30の可動部である電極17,18等が、上下に進退動可能に配置されている。つまり、これらの電極17,18等を含むパイプ保持機構30の可動部は、下型11の左右端(下型11の側部)に隣接するように配置されている。なお、電極17,18の詳細は後述する。
ブロー成形金型13の他方である上型12は、駆動機構80を構成する後述のスライド81に固定されている。上型12は、大きな鋼鉄製ブロックで構成され、内部に冷却水通路25が形成されると共に、その下面に矩形状のキャビティ(凹部)24を備える。このキャビティ24は、下型11のキャビティ16に対向する位置に設けられる。上型12の左右端(図1における左右端)近傍には、下型11と同様に、スペース12aが設けられており、当該スペース12a内には、パイプ保持機構30の可動部である電極17,18等が、上下に進退動可能に配置されている。つまり、これらの電極17,18等を含むパイプ保持機構30の可動部は、上型12の左右端(上型12の側部)に隣接するように配置されている。
図2は、成形装置の要部を拡大した斜視図、図3は、図2に示すIII-III線に沿った断面を拡大した斜視図であって、図1におけるパイプ保持機構30の右側部分の詳細を示す図である。
図2及び図3に示されるパイプ保持機構30の右側部分は、上下方向にて対向する一対の電極18,18と、上下方向にて対向する絶縁材91,101と、上下方向にて対向する摺動材92,102とを有する。一方の電極18、絶縁材91及び摺動材92は下型11側に配置されており、他方の電極18、絶縁材101及び摺動材102は上型12側に配置されている。
絶縁材91は、第1の絶縁材91a及び第2の絶縁材91bを有しており、これらの絶縁材91a,91bは、耐熱性及び絶縁性を有する板状部材(例えばアルミナ等のセラミックス板)から構成される。絶縁材101は、絶縁材91と同様に、耐熱性及び絶縁性を有する板状部材から構成される第1の絶縁材101a及び第2の絶縁材101bを有している。
摺動材92,102は、それぞれ耐熱性を有する板状部材(例えば鉛青銅、砲金、黄銅、リン青銅又はホワイトメタル等の合金板)から構成される。
下側の電極18、絶縁材91、及び摺動材92は、これらを上下動させるためのアクチュエータの可動部である進退ロッド95に固定されている。下側の電極18と下型11との間には第1の絶縁材91aが配置されており、該第1の絶縁材91aと下型11との間には摺動材92が配置されている。また、第2の絶縁材91bは、下側の電極18と上記アクチュエータの進退ロッド95との間に配置されている。この進退ロッド95を有するアクチュエータの固定部は、下型11と共に基台15側に保持されている。
図3に示すように、第1の絶縁材91a及び摺動材92は、ボルト93a及び雌ねじ部材93bを有する固定手段93によって互いに固定されている。具体的には、摺動材92を貫通して第1の絶縁材91aの開口部に進入するボルト93aが、第1の絶縁材91aの開口部に埋め込まれた雌ねじ部材93bに螺合することにより、第1の絶縁材91a及び摺動材92が互いに締結され固定されている。同様に、下側の電極18及び第1の絶縁材91aは固定手段94によって互いに固定されている。また、第2の絶縁材91bも、同様にして下側の電極18に固定されており、さらに、同様にして、第1の絶縁材91aに固定されている。
上側の電極18、絶縁材101、及び摺動材102は、これらを上下動させるためのアクチュエータの可動部である進退ロッド96に固定されている。上側の電極18と上型12との間には第1の絶縁材101aが配置されており、該第1の絶縁材101aと上型12との間には摺動材102が配置されている。また、第2の絶縁材101bは、上側の電極18と上記進退ロッド96との間に配置されている。この進退ロッド96を有するアクチュエータの固定部は、上型12と共に駆動機構80のスライド81側に保持されている。
第1の絶縁材101a及び摺動材102は、第1の絶縁材91a及び摺動材92と同様に固定手段93によって互いに固定されており、上側の電極18及び第1の絶縁材101aは、下側の電極18及び第1の絶縁材91aと同様に固定手段94によって互いに固定されている。第2の絶縁材101bは、第2の絶縁材91bと同様に、上側の電極18に固定されており、さらに、同様にして、第1の絶縁材101aに固定されている。
パイプ保持機構30の右側部分において、電極18,18が互いに対向する面のそれぞれには、金属パイプ材料14の外周面に対応した半円弧状の凹溝18aが形成されていて(図4(c)参照)、当該凹溝18aの部分に丁度金属パイプ材料14が嵌り込むように載置可能とされている。パイプ保持機構30の右側部分において、第1の絶縁材91a,101aが互いに対向する面、及び摺動材92,102が互いに対向する面のそれぞれには、上記凹溝18aと同様に半円弧状の凹溝(図示しない)が形成されている。これらの凹溝の径は電極18の凹溝18aの径よりも大きくなっているので、電極18,18が金属パイプ材料14に接触する際に第1の絶縁材91a,101a及び摺動材92,102は金属パイプ材料14に接触しない。また、電極18の正面(金型の外側方向の面)には、凹溝18aに向って周囲がテーパー状に傾斜して窪んだテーパー凹面18bが形成されている。よって、パイプ保持機構30の右側部分で金属パイプ材料14を上下方向から挟持すると、丁度金属パイプ材料14の右側端部の外周を全周に渡って密着するように取り囲むことができるように構成されている。
図1におけるパイプ保持機構30の左側部分は、上述したパイプ保持機構30の右側部分と同様の構成を有している。よって、パイプ保持機構30の左側部分は、上下方向にて対向する電極17,17と、上下方向にて対向する絶縁材91,101と、上下方向にて対向する摺動材92,102とを有しており、これらの配置は、パイプ保持機構30の右側部分の電極18,18に対する絶縁材91,101及び摺動材92,102の配置と同様である。すなわち、下側の電極17と下型11との間には第1の絶縁材91aが配置されており、該第1の絶縁材91aと下型11との間には摺動材92が配置されており、第2の絶縁材91bは、下側の電極17とアクチュエータの進退ロッド95との間に配置されている(図5、図6参照)。また、上側の電極17と上型12との間には第1の絶縁材101aが配置されており、該第1の絶縁材101aと上型12との間には摺動材102が配置されている。第2の絶縁材101bは、上側の電極17とアクチュエータの進退ロッド96との間に配置されている(図5,図6参照)。
パイプ保持機構30の左側部分において、電極17,17が互いに対向する面のそれぞれには、金属パイプ材料14の外周面に対応した半円弧状の凹溝17aが形成されていて(図4(c)参照)、当該凹溝17aの部分に丁度金属パイプ材料14が嵌り込むように載置可能とされている。パイプ保持機構30の左側部分において、第1の絶縁材91a,101aが互いに対向する面、及び摺動材92,102が互いに対向する面のそれぞれには、上記凹溝17aと同様に半円弧状の凹溝(図示しない)が形成されている。これらの凹溝の径は電極17の凹溝17aの径よりも大きくなっているので、電極17,17が金属パイプ材料14に接触する際に第1の絶縁材91a,101a及び摺動材92,102は金属パイプ材料14に接触しない。また、電極17の正面(金型の外側方向の面)には、凹溝17aに向って周囲がテーパー状に傾斜して窪んだテーパー凹面17bが形成されている。よって、パイプ保持機構30の左側部分で金属パイプ材料14を上下方向から挟持すると、丁度金属パイプ材料14の左側端部の外周を全周に渡って密着するように取り囲むことができるように構成されている。
図1に示されるように、駆動機構80は、上型12及び下型11同士が合わさるように上型12を移動させるスライド81と、上記スライド81を移動させるための駆動力を発生するシャフト82と、該シャフト82で発生した駆動力をスライド81に伝達するためのコネクティングロッド83とを備えている。シャフト82は、スライド81上方にて左右方向に延在していると共に回転自在に支持されており、その中心から離間した位置にて左右端から突出して延在する偏心クランク82aを有している。この偏心クランク82aと、スライド81の上部に設けられると共に左右方向に延在している回転軸81aとは、コネクティングロッド83によって連結されている。駆動機構80では、制御部70によってシャフト82の回転を制御することにより偏心クランク82aの上下方向の高さを変化させ、この偏心クランク82aの位置変化をコネクティングロッド83を介してスライド81に伝達することにより、スライド81の上下動を制御できる。ここで、偏心クランク82aの位置変化をスライド81に伝達する際に発生するコネクティングロッド83の揺動(回転運動)は、回転軸81aによって吸収される。なお、シャフト82は、例えば制御部70によって制御されるモータ等の駆動に応じて回転又は停止する。
加熱機構50は、電源51と、この電源51からそれぞれ延びて下側の電極17,18に接続しているブスバー52と、このブスバー52に介設したスイッチ53とを有してなる。制御部70は、上記加熱機構50を制御することによって、金属パイプ材料14を焼入れ温度(AC3変態点温度以上)まで加熱することができる。
一対の気体供給機構40の各々は、シリンダユニット42と、シリンダユニット42の作動に合わせて進退動するシリンダロッド43と、シリンダロッド43におけるパイプ保持機構30側の先端に連結されたシール部材44とを有する。シリンダユニット42はブロック41上に載置固定されている。シール部材44の先端には先細となるようにテーパー面45が形成されており、電極17,18のテーパー凹面17b,18bに丁度嵌合当接することができる形状に構成されている(図4参照)。シール部材44には、シリンダユニット42側から先端に向かって延在し、詳しくは図4(a),(b)に示されるように、気体供給部60から供給された高圧ガスが流れるガス通路46が設けられている。
気体供給部60は、ガス源61と、このガス源61によって供給されたガスを溜めるアキュムレータ62と、このアキュムレータ62から気体供給機構40のシリンダユニット42まで延びている第1チューブ63と、この第1チューブ63に介設されている圧力制御弁64及び切替弁65と、アキュムレータ62からシール部材44内に形成されたガス通路46まで延びている第2チューブ67と、この第2チューブ67に介設されている圧力制御弁68及び逆止弁69とからなる。圧力制御弁64は、シール部材44の金属パイプ材料14に対する押力に適応した作動圧力のガスをシリンダユニット42に供給する役割を果たす。逆止弁69は、第2チューブ67内で高圧ガスが逆流することを防止する役割を果たす。
第2チューブ67に介設されている圧力制御弁68は、制御部70の制御により、金属パイプ材料14を膨張させるための作動圧力を有するガスを、シール部材44のガス通路46に供給する役割を果たす。制御部70は、気体供給部60の圧力制御弁68を制御することにより、金属パイプ材料14内に所望の作動圧力のガスを供給することができる。
また、制御部70は、図1に示す(A)から情報が伝達されることによって、熱電対21から温度情報を取得し、駆動機構80及びスイッチ53等を制御する。水循環機構72は、水を溜める水槽73と、この水槽73に溜まっている水を汲み上げ、加圧して下型11の冷却水通路19及び上型12の冷却水通路25へ送る水ポンプ74と、配管75とからなる。省略したが、水温を下げるクーリングタワーや水を浄化する濾過器を配管75に介在させることは差し支えない。
〈成形装置を用いた金属パイプの成形方法〉
次に、成形装置10を用いた金属パイプの成形方法について説明する。図5は材料としての金属パイプ材料14を投入するパイプ投入工程から、金属パイプ材料14に通電して加熱する通電加熱工程までを示す。最初に焼入れ可能な鋼種の金属パイプ材料14を準備する。図5(a)に示すように、この金属パイプ材料14を、例えばロボットアーム等を用いて、下型11側に備わる電極17,18上に載置(投入)する。電極17,18には凹溝17a,18aが形成されているので、当該凹溝17a,18aによって金属パイプ材料14が位置決めされる。
次に、制御部70(図1参照)は、パイプ保持機構30を制御することによって、当該パイプ保持機構30に金属パイプ材料14を保持させる。具体的には、図5(b)のように、パイプ保持機構30を進退動可能としているアクチュエータ(図示しない)を作動させて、進退ロッド95,96をそれぞれ上下動させる。この上下動の際に、下型11及び摺動材92が互いに摺接すると共に、上型12及び摺動材102が互いに摺接する。また、この上下動によって、金属パイプ材料14の両方の端部は、上下からパイプ保持機構30によって挟持される。この挟持は電極17,18に形成される凹溝17a,18aの存在によって、金属パイプ材料14の両端部全周に渡って密着するような態様で挟持されることとなる。ただし、金属パイプ材料14の全周に渡って密着する構成に限られず、金属パイプ材料14の周方向における一部に電極17,18が当接するような構成であってもよい。
続いて、制御部70は、加熱機構50を制御することによって、金属パイプ材料14を加熱する。具体的には、制御部70は、加熱機構50のスイッチ53をONにする。そうすると、電源51からブスバー52を介して電極17,18に伝達される電力が金属パイプ材料14に供給され、金属パイプ材料14に存在する抵抗により、金属パイプ材料14自体が発熱する(ジュール熱)。この時、熱電対21の測定値が常に監視され、この結果に基づいて通電が制御される。
図6は、成形装置によるブロー成形工程の概要とその後の流れを示している。図7は、図1に示すVII-VII線に沿ったブロー成形金型の型閉じした状態の断面図であり、(a)はガス供給前の図、(b)はガス供給時の図である。図6に示されるように、加熱後の金属パイプ材料14に対してブロー成形金型13を閉じる。これにより、図7(a)に示されるように、下型11のキャビティ16と上型12のキャビティ24とが組み合わされることによって形成される矩形状の空間であるキャビティ部MC内に、金属パイプ材料14を配置密閉する。この型閉じの際に、下型11及び摺動材92が互いに摺接すると共に、上型12及び摺動材102が互いに摺接する。
その後、気体供給機構40のシリンダユニット42を作動させることによってシール部材44で金属パイプ材料14の両端をシールする(図4も併せて参照)。シール完了後、ブロー成形金型13を閉じると共に、高圧ガスを金属パイプ材料14内へ吹き込んで、加熱により軟化した金属パイプ材料14をキャビティ部MCの形状に沿うように成形する(図7(b)参照)。
金属パイプ材料14は高温(950℃前後)に加熱されて軟化しているので、金属パイプ材料14内に供給されたガスは、熱膨張する。このため、例えば供給するガスを圧縮空気とし、950℃の金属パイプ材料14を熱膨張した圧縮空気によって容易に膨張させることができる。
ブロー成形されて膨らんだ金属パイプ材料14の外周面が下型11のキャビティ16に接触して急冷されると同時に、上型12のキャビティ24に接触して急冷(上型12と下型11は熱容量が大きく且つ低温に管理されているため、金属パイプ材料14が接触すればパイプ表面の熱が一気に金型側へと奪われる。)されて焼き入れが行われる。このような冷却法は、金型接触冷却又は金型冷却と呼ばれる。急冷された直後はオーステナイトがマルテンサイトに変態する(以下、オーステナイトがマルテンサイトに変態することをマルテンサイト変態とする)。冷却の後半は冷却速度が小さくなったので、復熱によりマルテンサイトが別の組織(トルースタイト、ソルバイトなど)に変態する。従って、別途焼戻し処理を行う必要がない。また、本実施形態においては、金型冷却に代えて、あるいは金型冷却に加えて、冷却媒体を例えばキャビティ24内に供給することによって冷却が行われてもよい。例えば、マルテンサイト変態が始まる温度までは金型(上型12及び下型11)に金属パイプ材料14を接触させて冷却を行い、その後型開きすると共に冷却媒体(冷却用気体)を金属パイプ材料14へ吹き付けることにより、マルテンサイト変態を発生させてもよい。
上述のように金属パイプ材料14に対してブロー成形を行った後に冷却を行い、型開きを行うことにより、略矩形筒状の本体部を有する金属パイプPを得る(図7(b)参照)。そして、型開きの際にも、下型11及び摺動材92が互いに摺接すると共に、上型12及び摺動材102が互いに摺接することになる。
以上説明した本実施形態に係る成形装置10によれば、駆動機構80によるブロー成形金型13の移動の際に、下型11と絶縁材91との間には摺動材92が、上型12と絶縁材101との間には摺動材102がそれぞれ介在しているので、ブロー成形金型13と絶縁材91,101とは互いに接触しない。したがって、絶縁材91,101の摩耗を抑制できる。
また、摺動材92,102は、絶縁材91,101側にそれぞれ固定されているため、ブロー成形金型13と摺動材92,102とが互いに摺接し、該摺動材92,102と絶縁材91,101とは互いに摺接しないので、絶縁材91,101の摩耗はない。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、絶縁材91,101と摺動材92,102とは、それぞれ互いに独立した部材であるが、該摺動材92,102は、絶縁材91,101にそれぞれ溶射形成されて一体化していてもよい。この場合、絶縁材91及び摺動材92、並びに絶縁材101及び摺動材102を固定する上記固定手段が不要となり、絶縁材91,101及び摺動材92,102の加工の手間が省け、低コスト化が実現できる。なお、絶縁材91,101においてブロー成形金型13と対向する面が潤滑性を有する場合、摺動材92,102が設けられなくてもよく、下型11及び潤滑性を有する絶縁材91、並びに上型12及び潤滑性を有する絶縁材101は、それぞれ互いに接してもよい。
また、上記実施形態では、摺動材92,102は絶縁材91,101側にそれぞれ固定されているが、摺動材92は下型11に、摺動材102は上型12にそれぞれ固定されてもよい。この場合であっても、ブロー成形金型13と絶縁材91,101とは互いに接触しないので、絶縁材91,101の摩耗を抑制できる。
また、上記実施形態に係る駆動機構80は、上型12のみを移動させているが、上型12に加えて、または上型12に代えて下型11が移動するものであってもよい。下型11が移動する場合、当該下型11は基台15に固定されず、例えば駆動機構80のスライド81に取り付けられる。
また、上記実施形態に係る金属パイプPは、一又は複数のフランジ部を有していてもよい。この場合、上型12及び下型11が互いに嵌合する際にキャビティ部MCに連通する一又は複数のサブキャビティ部がブロー成形金型13に形成される。
また、上記実施形態に係る駆動機構80は、例えば加圧シリンダ、ガイドシリンダ及びサーボモータをシャフト82の代わりに用いてもよい。この場合、スライド81は加圧シリンダによって吊られ、ガイドシリンダによって横振れしないようにガイドされる。サーボモータは、加圧シリンダを駆動させる流体(加圧シリンダとして油圧シリンダを採用する場合は、動作油)を当該加圧シリンダへ供給する流体供給部として機能する。
10…成形装置、11…下型、12…上型、13…ブロー成形金型(金型)、14…金属パイプ材料、17,18…電極、30…パイプ保持機構、40…気体供給機構、50…加熱機構、60…気体供給部、68…圧力制御弁、70…制御部、80…駆動機構、91,101…絶縁材、91a,101a…第1の絶縁材、91b,101b…第2の絶縁材、92,102…摺動材、93,94…固定手段、P…金属パイプ、MC…キャビティ部。

Claims (2)

  1. 金属パイプ材料を一対の金型の間で膨張させて金属パイプを成形する成形装置であって、
    前記一対の金型の少なくとも一方を、金型同士が合わさる方向に移動させる駆動機構と、
    移動する側の前記金型の近傍に配置され、前記一対の金型の間に挟まれる前記金属パイプ材料を加熱するための電極と、
    移動する側の前記金型と前記電極との間に配置される絶縁材と、
    移動する側の前記金型と前記絶縁材との間に配置されると共に、移動する側の前記金型及び前記絶縁材と接触する摺動材と、
    を備える、成形装置。
  2. 前記摺動材は、前記絶縁材側に固定されている、請求項1記載の成形装置。
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