JP6990519B2 - 成形装置 - Google Patents

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本発明は、成形装置に関する。
従来、金属パイプを成形金型により型閉してブロー成形する成形装置が知られている。例えば、特許文献1に開示された成形装置は、成形金型と、金属パイプ材料内に気体を供給する気体供給部と、を備えている。この成形装置では、加熱された金属パイプ材料を成形金型内に配置し、成形金型を型閉した状態で金属パイプ材料に気体供給部から気体を供給して膨張させることによって、金属パイプ材料を成形金型の形状に対応する形状に成形する。
特開2015-112608号公報
従来の成形装置では、気体供給部が金属パイプ材料内に気体を供給して金属パイプを膨張成形した後、当該前記金属パイプ内に低圧の気体が残存する。このような膨張成形後に残存した気体を再利用することが要請されている。ここで、当該低圧の気体を圧縮機へ戻すことが考えられる。しかしながら、このように気体を圧縮機へ戻すと、当該圧縮機の下流側の貯留部が高圧となり過ぎることにより、圧縮機が停止する可能性がある。圧縮機が所定時間内に停止できる回数には許容値があるため、当該許容値を超えて圧縮機が停止すると、圧縮機を使用することができなくなるという問題が生じる。
そこで、本発明は、膨張成形後の気体を適切な態様で再利用できる成形装置を提供することを目的とする。
本発明に係る成形装置は、金属パイプ材料を膨張させて金属パイプを成形する成形装置であって、金属パイプ材料内に気体を供給して膨張させる気体供給部と、圧縮された気体を貯留し、気体供給部へ気体を供給する貯留部と、貯留部へ圧縮された気体を供給する圧縮機と、気体供給部が金属パイプ材料内へ供給した気体を回収して貯留する回収部と、を備える。
この成形装置によれば、圧縮機が気体を圧縮して貯留部に当該気体を高圧な状態で貯留する。気体供給部は、貯留部に貯留された高圧の気体を金属パイプ材料へ供給して、膨張成形を行う。このように気体供給部が金属パイプ材料内へ供給した気体は、回収部によって回収されて貯留される。このように、膨張成形後の気体は、圧縮機へ戻されないため、当該圧縮機の下流側に配置された貯留部が高圧になりすぎることを回避し、圧縮機が停止することを抑制できる。また、膨張成形後の気体を回収部に貯留しておくことで、適切なタイミングで貯留した気体を利用することができる。以上により、膨張成形後の気体を適切な態様で再利用することができる。
成形装置において、回収部にはリリーフ弁が設けられており、リリーフ弁によって、回収部は貯留部に比して低圧となっている。これにより、回収部が高圧になりすぎることを防止し、膨張成形後の気体を回収する際に、回収部に貯留された気体が逆流することを防止することができる。
本発明の成形装置によれば、膨張成形後の気体を適切な態様で再利用できる。
本実施形態に係る成形装置の概略構成図である。 電極周辺の拡大図であって、(a)は電極が金属パイプ材料を保持した状態を示す図、(b)は電極にシール部材を押し付けた状態を示す図、(c)は電極の正面図である。 成形装置の気体の流通経路を示す概略図である。 比較例に係る成形装置の気体の流通経路を示す概略図である。
以下、本発明による成形装置の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各図において同一部分又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
〈成形装置の構成〉
図1は、本実施形態に係る成形装置の概略構成図である。図1に示されるように、金属パイプを成形する成形装置10は、上型12及び下型11からなる成形金型13と、上型12及び下型11の少なくとも一方を移動させる駆動機構80と、上型12と下型11との間に配置される金属パイプ材料14を保持するパイプ保持機構30と、パイプ保持機構30で保持されている金属パイプ材料14に通電して加熱する加熱機構50と、上型12及び下型11の間に保持され加熱された金属パイプ材料14内に高圧ガス(気体)を供給するための気体供給部60と、パイプ保持機構30で保持された金属パイプ材料14内に気体供給部60からの気体を供給するための一対の気体供給機構(気体供給部)40,40と、成形金型13を強制的に水冷する水循環機構72とを備えると共に、上記駆動機構80の駆動、上記パイプ保持機構30の駆動、上記加熱機構50の駆動、及び上記気体供給部60の気体供給をそれぞれ制御する制御部70と、を備えて構成されている。
成形金型13の一方である下型11は、基台15に固定されている。下型11は、大きな鋼鉄製ブロックで構成され、その上面に例えば矩形状のキャビティ(凹部)16を備える。下型11には冷却水通路19が形成され、略中央に下から差し込まれた熱電対21を備えている。この熱電対21はスプリング22により上下移動自在に支持されている。
更に、下型11の左右端(図1における左右端)近傍にはスペース11aが設けられており、当該スペース11a内には、パイプ保持機構30の可動部である後述する電極17,18(下側電極)等が、上下に進退動可能に配置されている。そして、下側電極17,18上に金属パイプ材料14が載置されることで、下側電極17,18は、上型12と下型11との間に配置される金属パイプ材料14に接触する。これにより、下側電極17,18は金属パイプ材料14に電気的に接続される。
下型11と下側電極17との間及び下側電極17の下部、並びに下型11と下側電極18との間及び下側電極18の下部には、通電を防ぐための絶縁材91がそれぞれ設けられている。それぞれの絶縁材91は、パイプ保持機構30を構成するアクチュエータ(不図示)の可動部である進退ロッド95に固定されている。このアクチュエータは、下側電極17,18等を上下動させるためのものであり、アクチュエータの固定部は、下型11と共に基台15側に保持されている。
成形金型13の他方である上型12は、駆動機構80を構成する後述のスライド81に固定されている。上型12は、大きな鋼鉄製ブロックで構成され、内部に冷却水通路25が形成されると共に、その下面に例えば矩形状のキャビティ(凹部)24を備える。このキャビティ24は、下型11のキャビティ16に対向する位置に設けられる。
上型12の左右端(図1における左右端)近傍には、下型11と同様に、スペース12aが設けられており、当該スペース12a内には、パイプ保持機構30の可動部である後述する電極17,18(上側電極)等が、上下に進退動可能に配置されている。そして、下側電極17,18上に金属パイプ材料14が載置された状態において、上側電極17,18は、下方に移動することで、上型12と下型11との間に配置された金属パイプ材料14に接触する。これにより、上側電極17,18は金属パイプ材料14に電気的に接続される。
上型12と上側電極17との間及び上側電極17の上部、並びに上型12と上側電極18との間及び上側電極18の上部には、通電を防ぐための絶縁材101がそれぞれ設けられている。それぞれの絶縁材101は、パイプ保持機構30を構成するアクチュエータの可動部である進退ロッド96に固定されている。このアクチュエータは、上側電極17,18等を上下動させるためのものであり、アクチュエータの固定部は、上型12と共に駆動機構80のスライド81側に保持されている。
パイプ保持機構30の右側部分において、電極18,18が互いに対向する面のそれぞれには、金属パイプ材料14の外周面に対応した半円弧状の凹溝18aが形成されていて(図2参照)、当該凹溝18aの部分に丁度金属パイプ材料14が嵌り込むように載置可能とされている。パイプ保持機構30の右側部分において、絶縁材91,101が互いに対向する露出面には、上記凹溝18aと同様に、金属パイプ材料14の外周面に対応した半円弧状の凹溝が形成されている。また、電極18の正面(金型の外側方向の面)には、凹溝18aに向って周囲がテーパー状に傾斜して窪んだテーパー凹面18bが形成されている。よって、パイプ保持機構30の右側部分で金属パイプ材料14を上下方向から挟持すると、丁度金属パイプ材料14の右側端部の外周を全周に渡って密着するように取り囲むことができるように構成されている。
パイプ保持機構30の左側部分において、電極17,17が互いに対向する面のそれぞれには、金属パイプ材料14の外周面に対応した半円弧状の凹溝17aが形成されていて(図2参照)、当該凹溝17aの部分に丁度金属パイプ材料14が嵌り込むように載置可能とされている。パイプ保持機構30の左側部分において、絶縁材91,101が互いに対向する露出面には、上記凹溝18aと同様に、金属パイプ材料14の外周面に対応した半円弧状の凹溝が形成されている。また、電極17の正面(金型の外側方向の面)には、凹溝17aに向って周囲がテーパー状に傾斜して窪んだテーパー凹面17bが形成されている。よって、パイプ保持機構30の左側部分で金属パイプ材料14を上下方向から挟持すると、丁度金属パイプ材料14の左側端部の外周を全周に渡って密着するように取り囲むことができるように構成されている。
図1に示されるように、駆動機構80は、上型12及び下型11同士が合わさるように上型12を移動させるスライド81と、上記スライド81を移動させるための駆動力を発生するシャフト82と、該シャフト82で発生した駆動力をスライド81に伝達するためのコネクティングロッド83とを備えている。シャフト82は、スライド81上方にて左右方向に延在していると共に回転自在に支持されており、その軸心から離間した位置にて左右端から突出して左右方向に延在する偏心クランク82aを有している。この偏心クランク82aと、スライド81の上部に設けられると共に左右方向に延在している回転軸81aとは、コネクティングロッド83によって連結されている。駆動機構80では、制御部70によってシャフト82の回転を制御することにより偏心クランク82aの上下方向の高さを変化させ、この偏心クランク82aの位置変化をコネクティングロッド83を介してスライド81に伝達することにより、スライド81の上下動を制御できる。ここで、偏心クランク82aの位置変化をスライド81に伝達する際に発生するコネクティングロッド83の揺動(回転運動)は、回転軸81aによって吸収される。なお、シャフト82は、例えば制御部70によって制御されるモータ等の駆動に応じて回転又は停止する。
加熱機構50は、電力供給部55と、電力供給部55と電極17,18とを電気的に接続するブスバー52と、を備える。電力供給部55は、直流電源及びスイッチを含み、電極17,18が金属パイプ材料14に電気的に接続された状態において、ブスバー52、電極17,18を介して金属パイプ材料14に通電可能とされている。なお、ブスバー52は、ここでは、下側電極17,18に接続されている。
この加熱機構50では、電力供給部55から出力された直流電流は、ブスバー52によって伝送され、電極17に入力される。そして、直流電流は、金属パイプ材料14を通過して、電極18に入力される。そして、直流電流Cは、ブスバー52によって伝送されて電力供給部55に入力される。
図1に戻り、一対の気体供給機構40の各々は、シリンダユニット42と、シリンダユニット42の作動に合わせて進退動するシリンダロッド43と、シリンダロッド43におけるパイプ保持機構30側の先端に連結されたシール部材44とを有する。シリンダユニット42はブロック41上に載置固定されている。シール部材44の先端には先細となるようにテーパー面45が形成されており、電極17,18のテーパー凹面17b,18bに合わさる形状に構成されている(図2参照)。シール部材44には、シリンダユニット42側から先端に向かって延在し、詳しくは図2(a),(b)に示されるように、気体供給部60から供給された高圧ガスが流れるガス通路46が設けられている。
気体供給部60は、圧縮機61と、この圧縮機61によって供給されたガスを溜める高圧ガスタンク(貯留部)62と、この高圧ガスタンク62から気体供給機構40のシリンダユニット42まで延びている第1チューブ63と、この第1チューブ63に介設されている圧力制御弁64及び切替弁65と、高圧ガスタンク62からシール部材44内に形成されたガス通路46まで延びている第2チューブ67と、この第2チューブ67に介設されている圧力制御弁68及び逆止弁69とからなる。圧力制御弁64は、シール部材44の金属パイプ材料14に対する押力に適応した作動圧力のガスをシリンダユニット42に供給する役割を果たす。逆止弁69は、第2チューブ67内で高圧ガスが逆流することを防止する役割を果たす。第2チューブ67に介設されている圧力制御弁68は、制御部70の制御により、金属パイプ材料14を膨張させるための作動圧力を有するガスを、シール部材44のガス通路46に供給する役割を果たす。また、第2チューブ67のうち、一方のシール部材44へ向かう分岐チューブ67aには開閉弁126が設けられ、他方のシール部材44へ向かう分岐チューブ67bには開閉弁127が設けられる。
制御部70は、気体供給部60の圧力制御弁68を制御することにより、金属パイプ材料14内に所望の作動圧力のガスを供給することができる。また、開閉弁126,127の開閉を切り替えることにより、各シール部材44から金属パイプ材料14内へ供給する気体のON/OFFを制御することができる。また、制御部70は、図1に示す(A)から情報が伝達されることによって、熱電対21から温度情報を取得し、駆動機構80及び電力供給部55等を制御する。
水循環機構72は、水を溜める水槽73と、この水槽73に溜まっている水を汲み上げ、加圧して下型11の冷却水通路19及び上型12の冷却水通路25へ送る水ポンプ74と、配管75とからなる。省略したが、水温を下げるクーリングタワーや水を浄化する濾過器を配管75に介在させることは差し支えない。
〈成形装置を用いた金属パイプの成形方法〉
次に、成形装置10を用いた金属パイプの成形方法について説明する。最初に、焼入れ可能な鋼種の円筒状の金属パイプ材料14を準備する。この金属パイプ材料14を、例えばロボットアーム等を用いて、下型11側に備わる電極17,18上に載置(投入)する。電極17,18には凹溝17a,18aが形成されているので、当該凹溝17a,18aによって金属パイプ材料14が位置決めされる。
次に、制御部70は、駆動機構80及びパイプ保持機構30を制御することによって、当該パイプ保持機構30に金属パイプ材料14を保持させる。具体的には、駆動機構80の駆動によりスライド81側に保持されている上型12及び上側電極17,18等が下型11側に移動すると共に、パイプ保持機構30に含まれる上側電極17,18等及び下側電極17,18等を進退動可能としているアクチュエータを作動させることによって、金属パイプ材料14の両方の端部付近を上下からパイプ保持機構30により挟持する。この挟持は電極17,18に形成される凹溝17a,18a、及び絶縁材91,101に形成される凹溝の存在によって、金属パイプ材料14の両端部付近の全周に渡って密着するような態様で挟持されることとなる。
なお、このとき、図2(a)に示されるように、金属パイプ材料14の電極18側の端部は、金属パイプ材料14の延在方向において、電極18の凹溝18aとテーパー凹面18bとの境界よりもシール部材44側に突出している。同様に、金属パイプ材料14の電極17側の端部は、金属パイプ材料14の延在方向において、電極17の凹溝17aとテーパー凹面17bとの境界よりもシール部材44側に突出している。また、上側電極17,18の下面と下側電極17,18の上面とは、それぞれ互いに接触している。ただし、金属パイプ材料14の両端部全周に渡って密着する構成に限られず、金属パイプ材料14の周方向における一部に電極17,18が当接するような構成であってもよい。
続いて、制御部70は、加熱機構50を制御することによって、金属パイプ材料14を加熱する。具体的には、制御部70は、加熱機構50の電力供給部55を制御し電力を供給する。すると、ブスバー52を介して下側電極17,18に伝達される電力が、金属パイプ材料14を挟持している上側電極17,18及び金属パイプ材料14に供給され、金属パイプ材料14に存在する抵抗により、金属パイプ材料14自体がジュール熱によって発熱する。すなわち、金属パイプ材料14は通電加熱状態となる。
続いて、制御部70による駆動機構80の制御によって、加熱後の金属パイプ材料14に対して成形金型13を閉じる。これにより、下型11のキャビティ16と上型12のキャビティ24とが組み合わされ、下型11と上型12との間のキャビティ部内に金属パイプ材料14が配置密閉される。
その後、気体供給機構40のシリンダユニット42を作動させることによってシール部材44を前進させて金属パイプ材料14の両端をシールする。このとき、図2(b)に示されるように、金属パイプ材料14の電極18側の端部にシール部材44が押し付けられることによって、電極18の凹溝18aとテーパー凹面18bとの境界よりもシール部材44側に突出している部分が、テーパー凹面18bに沿うように漏斗状に変形する。同様に、金属パイプ材料14の電極17側の端部にシール部材44が押し付けられることによって、電極17の凹溝17aとテーパー凹面17bとの境界よりもシール部材44側に突出している部分が、テーパー凹面17bに沿うように漏斗状に変形する。シール完了後、高圧ガスを金属パイプ材料14内へ吹き込んで、加熱により軟化した金属パイプ材料14をキャビティ部の形状に沿うように成形する。
金属パイプ材料14は高温(950℃前後)に加熱されて軟化しているので、金属パイプ材料14内に供給されたガスは、熱膨張する。このため、例えば供給するガスを圧縮空気とし、950℃の金属パイプ材料14を熱膨張した圧縮空気によって容易に膨張させることができる。
ブロー成形されて膨らんだ金属パイプ材料14の外周面が下型11のキャビティ16に接触して急冷されると同時に、上型12のキャビティ24に接触して急冷(上型12と下型11は熱容量が大きく且つ低温に管理されているため、金属パイプ材料14が接触すればパイプ表面の熱が一気に金型側へと奪われる。)されて焼き入れが行われる。このような冷却法は、金型接触冷却又は金型冷却と呼ばれる。急冷された直後はオーステナイトがマルテンサイトに変態する(以下、オーステナイトがマルテンサイトに変態することをマルテンサイト変態とする)。冷却の後半は冷却速度が小さくなったので、復熱によりマルテンサイトが別の組織(トルースタイト、ソルバイト等)に変態する。従って、別途焼戻し処理を行う必要がない。また、本実施形態においては、金型冷却に代えて、あるいは金型冷却に加えて、冷却媒体を例えばキャビティ24内に供給することによって冷却が行われてもよい。例えば、マルテンサイト変態が始まる温度までは金型(上型12及び下型11)に金属パイプ材料14を接触させて冷却を行い、その後型開きすると共に冷却媒体(冷却用気体)を金属パイプ材料14へ吹き付けることにより、マルテンサイト変態を発生させてもよい。
上述のように金属パイプ材料14に対してブロー成形を行った後に冷却を行い、型開きを行うことにより、例えば略矩形筒状の本体部を有する金属パイプを得る。
次に、図3を参照して、本実施形態に係る成形装置10の特徴的部分について説明する。図3は、成形装置の気体の流通経路を示す概略図である。図3に示すように、成形装置10は、気体供給機構40,40と、高圧ガスタンク62と、圧縮機61と、低圧ガスタンク(回収部)110と、を備えている。
気体供給機構40,40は、前述のとおり、成形時において、成形金型13内に配置された金属パイプ材料に気体を供給することによって金属パイプを成形する。高圧ガスタンク62は、圧縮された気体を貯留し、気体供給機構40,40へ気体を供給する貯留部として機能する。高圧ガスタンク62は、気体を5~70MPa程度で貯留している。高圧ガスタンク62には第2チューブ67が接続されている。前述のように、当該第2チューブ67は、分岐チューブ67a及び分岐チューブ67bを介してそれぞれ気体供給機構40,40と接続されている。分岐チューブ67aには開閉弁126が設けられ、分岐チューブ67bには開閉弁127が設けられる。圧縮機61は、気体を圧縮し、高圧ガスタンク62へ圧縮された気体を供給する。
低圧ガスタンク110は、気体供給機構40,40が金属パイプ材料14内へ供給した気体を回収して貯留する。低圧ガスタンク110は、分岐チューブ67bから引き出されたライン111に接続されている。ライン111には、開閉弁112、及び除塵装置113が設けられている。除塵装置113は、ストレーナ等によって構成されており、膨張成形後の気体に含まれる塵等を除去する。これにより、金属パイプの膨張成形後は、開閉弁126,127を閉とし、開閉弁112を開とすることで、膨張成形後に金属パイプ内に残存していた気体がライン111を介して低圧ガスタンク110にて回収される。低圧ガスタンク110には、貯留された低圧の気体を利用先へ供給するためのライン116が接続されている。また、ライン116には、開閉弁128が設けられている。低圧ガスタンク110に貯留された低圧の気体は、例えば膨張成形後の金属パイプの冷却や、成形金型13の金型表面の清掃等に用いられる。従って、ライン116の出口は、成形金型13付近に配置される。成形金型13の清掃等に用いられるガスには、さほど高圧であることは求められないため、当該用途に用いられるガスは低圧ガスでも十分である。
低圧ガスタンク110には、リリーフ弁114が設けられている。これにより、リリーフ弁114によって、低圧ガスタンク110が所定の圧力以下に保たれている。リリーフ弁114によって、低圧ガスタンク110は高圧ガスタンク62に比して低圧となっている。より具体的には、低圧ガスタンク110は、リリーフ弁114によって1MPa以下に保たれている。
また、低圧ガスタンク110は、圧縮ガスライン120からの気体を貯留することができる。低圧ガスタンク110は、ライン117を介して圧縮ガスライン120に接続されている。圧縮ガスライン120は、工場施設内に既設されているガスラインであり、高圧ガス(高圧ガスタンク62の圧力よりは低い)が流れているガスラインである。ライン117には開閉弁121が設けられている。これにより、低圧ガスタンク110は、貯留した気体の圧力が所定の値(例えば0.2~5MPa)以上で保たれるように、圧縮ガスライン120からの気体も貯留することができる。
次に、成形装置10の気体供給に関する動作について説明する。金属パイプ材料14を膨張成形する際は、気体供給機構40,40のシール部材44が金属パイプ材料14に挿入される。このとき、開閉弁126,127を開とし、開閉弁112を閉とする。これにより、高圧ガスタンク62に貯留された気体がシール部材44を介して金属パイプ材料14へ供給される。
膨張成形が完了したら、シール部材44を金属パイプに挿入した状態で、開閉弁126,127を閉とし、開閉弁112を開とする。これにより、金属パイプ内に残存した低圧の気体がライン111を介して低圧ガスタンク110へ送られる。低圧ガスタンク110内の圧力が過剰となる場合は、リリーフ弁114にて圧力の調整が行われる。
低圧ガスタンク110で回収された気体は、必要なタイミングにてライン116を介して利用先へ供給される。また、低圧ガスタンク110の圧力が所定の値より低くなる場合は、開閉弁121を開とし、圧縮ガスライン120からライン117を介して気体が供給される。これにより、低圧ガスタンク110の圧力は所定の範囲内で維持される。
次に、本実施形態に係る成形装置10の作用・効果について説明する。
まず、図4を参照して、比較例に係る成形装置の構成について説明する。図4に示すように、分岐チューブ67bに接続されたライン140は、圧縮機61へ接続されている。また、成形金型13の金型表面の清掃等は、圧縮ガスライン120からの気体によって行われる。これにより、膨張成形が終了した後に金属パイプに残存する気体は、ライン140を介して圧縮機61へ供給される。しかしながら、このように気体を圧縮機61へ戻すと、当該圧縮機61の下流側の高圧ガスタンク62が高圧となり過ぎることにより、圧縮機61が停止する可能性がある。圧縮機61が所定時間内に停止できる回数には許容値があるため、当該許容値を超えて圧縮機61が停止すると、圧縮機61を使用することができなくなるという問題が生じる。
これに対し、本実施形態における成形装置10では、圧縮機61が気体を圧縮して高圧ガスタンク62に当該気体を高圧な状態で貯留する。気体供給機構40は、高圧ガスタンク62に貯留された高圧の気体を金属パイプ材料14へ供給して、膨張成形を行う。このように気体供給機構40が金属パイプ材料14内へ供給した気体は、低圧ガスタンク110によって回収されて貯留される。このように、膨張成形後の気体は、圧縮機61へ戻されないため、当該圧縮機61の下流側に配置された高圧ガスタンク62が高圧になりすぎることを回避し、圧縮機61が停止することを抑制できる。また、膨張成形後の気体を低圧ガスタンク110に貯留しておくことで、適切なタイミングで貯留した気体を利用することができる。以上により、膨張成形後の気体を適切な態様で再利用することができる。
成形装置10において、低圧ガスタンク110にはリリーフ弁114が設けられており、リリーフ弁114によって、低圧ガスタンク110は高圧ガスタンク62に比して低圧となっている。これにより、低圧ガスタンク110が高圧になりすぎることを防止し、膨張成形後の気体を回収する際に、低圧ガスタンク110に貯留された気体が逆流することを防止することができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、成形装置の構成は図3に示すものに限定されず、本発明の趣旨の範囲であらゆる構成を採用してよい。例えば、リリーフ弁114、除塵装置113、圧縮ガスライン等を省略してもよい。
10…成形装置、13…成形金型、14…金属パイプ材料、40…気体供給機構(気体供給部)、61…圧縮機、62…高圧ガスタンク(貯留部)、110…低圧ガスタンク(回収部)、114…リリーフ弁。

Claims (2)

  1. 金属パイプ材料を膨張させて金属パイプを成形する成形装置であって、
    前記金属パイプ材料内に気体を供給して膨張させる気体供給部と、
    前記気体供給部が前記金属パイプ材料内へ供給して膨張させた気体を回収して貯留する回収部と、
    前記回収部によって貯留された前記気体を利用先へ供給して再利用するためのラインと、を備え、
    前記ラインの出口は、前記金属パイプを成形する成形型、及び前記金属パイプの少なくとも一方へ前記気体を供給するように前記成形型の外部に配置される、成形装置。
  2. 圧縮された気体を貯留し、前記気体供給部へ気体を供給する貯留部を更に備え、
    前記回収部にはリリーフ弁が設けられており、
    前記リリーフ弁によって、前記回収部は前記貯留部に比して低圧となっている、請求項1に記載の成形装置。
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