JP2016019356A - モータ制御装置 - Google Patents

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【課題】インバータの構成部品を保護しつつモータの運転性の向上を図ることができるモータ制御装置を提供する。【解決手段】モータ制御装置30は、インバータ40と温度センサ90とコントローラ60とを備える。コントローラ60は、温度センサ90で検出された温度が制限開始温度を超えると、インバータ40の出力電流を、温度の上昇に合わせて、制限終了温度に設定された最低出力電流値に向けて徐々に低下させていき、さらに温度が制限終了温度以上になると出力電流を遮断する出力電流制限を行う。マイコン61は、制限開始温度をインバータ40の出力電流が低いほど高温側に設定する。【選択図】図2

Description

本発明は、モータ制御装置に関するものである。
バッテリフォークリフトなどの走行モータを有する産業車両において、走行モータを制御する際に、一般的に温度が閾値以上の高温になったときにモータ出力電流に制限をかけて高温で動作し続けることによる損傷や劣化等を防止することが行われている(例えば特許文献1)。
特開2004−326497号公報
ところで、上記特許文献1では、高出力の状態を基準として一定の閾値温度(制限を始める温度)を設けているため、たとえ低出力で運転していてその後の温度上昇が緩やかであるにもかかわらず早めに電流制限がかかってしまい、運転フィーリングが悪化して作業者が作業しづらくなるという問題があった。一方で、低出力状態での運転フィーリングの悪化を抑制することを目的として、電流制限がかかる閾値温度を高温側に設定してしまうと高出力状態のときの急な温度上昇に追従しきれず過熱を招くおそれがあり、そのため単純に閾値温度を高く設定することはできなかった。
本発明の目的は、インバータの構成部品を保護しつつモータの運転性の向上を図ることができるモータ制御装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明では、直流電力を交流電力に変換するとともに出力側に接続されたモータに交流電力を供給するインバータと、前記インバータの温度を検出する温度検出部と、前記インバータの駆動を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記温度検出部で検出された温度が制限開始温度を超えると、前記インバータの出力電流を、温度の上昇に合わせて、制限終了温度に設定された最低出力電流値に向けて徐々に低下させていき、さらに温度が制限終了温度以上になると前記出力電流を遮断する出力電流制限を行う出力電流制限部と、前記制限開始温度を前記インバータの出力電流が低いほど高温側に設定する制限開始温度設定部と、を有することを要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、制御部の出力電流制限部において、温度検出部で検出された温度が制限開始温度を超えると、インバータの出力電流を、温度の上昇に合わせて、制限終了温度に設定された最低出力電流値に向けて徐々に低下させていき、さらに温度が制限終了温度以上になると出力電流を遮断する出力電流制限が行われる。この際、制限開始温度設定部において、制限開始温度をインバータの出力電流が低いほど高温側に設定する。
よって、制限開始温度をインバータの出力電流と無関係に一定に設定した場合に比べインバータの構成部品を保護しつつモータの運転性の向上を図ることができる。
請求項2に記載のように、請求項1に記載のモータ制御装置において、前記制御部は、温度と出力電流の関係において前記制限開始温度と前記制限終了温度との間の値を線形補間することによって制限温度を設定する手段を更に有するとよい。
請求項3に記載のように、請求項1または2に記載のモータ制御装置において、前記出力電流に応じて設定される制限開始温度は、少なくとも、閾値以上の出力電流を対象とする高出力用温度と、前記閾値より小さく前記最低出力電流値よりも大きい出力電流を対象とする低出力用温度とを有するとよい。
本発明によれば、インバータの構成部品を保護しつつモータの運転性の向上を図ることができる。
実施形態におけるフォークリフトの概略側面図。 モータ制御装置の回路図。 モータ制御を説明するための説明図。 モータ制御を説明するための説明図。 モータ制御を説明するための説明図。 モータ制御を説明するための説明図。 比較のためのモータ制御を説明するための説明図。 比較のためのモータ制御を説明するための説明図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、フォークリフト10はバッテリフォークリフトであって、電動モータにて搬送・荷役作業を行うフォークリフトである。フォークリフト10の車体11の前側下部には駆動輪(前輪)12aが設けられ、車体11の後側下部には操舵輪(後輪)12bが設けられている。車体11の前部には荷役装置13が設けられている。
荷役装置13を構成するマスト14は車体11の前部に立設されている。マスト14は車体11に対して前後に傾動可能に支持された左右一対のアウタマスト14aと、これにスライドして昇降するインナマスト14bとからなる。各アウタマスト14aの後部にはリフトシリンダ15が配設されている。インナマスト14bの内側にはフォーク16を備えたリフトブラケット17が昇降可能に支持されている。そして、リフトシリンダ15の伸縮作動によりフォーク16がリフトブラケット17とともに昇降される。
左右一対のティルトシリンダ18は、その基端側が車体(車体フレーム)11に対して回動可能に連結されるとともに、先端側がアウタマスト14aの側面に回動可能に連結されている。マスト14はティルトシリンダ18が伸縮駆動されることで前後に傾動する。
運転室Rにはその前側にハンドル19、リフトレバー20およびティルトレバー21が装備されている。リフトレバー20はフォーク16を昇降させるためのレバーであり、ティルトレバー21はマスト14を前後方向に傾動させるためのレバーである。運転席の床面にはアクセルペダル22が設けられ、アクセルペダル22の操作量(ペダル踏み込み量)に応じた車速にされる。
車体11にはバッテリ23、走行モータ(走行用電動モータ)24および荷役モータ(荷役用電動モータ)25が搭載されている。バッテリ23により走行モータ24を駆動させ、駆動輪12aが駆動されるようになっている。詳しくは、走行モータ24の出力軸が駆動輪12aの回転軸と減速機を介して連結されており、走行モータ24の駆動により出力軸が回転するとその回転に伴って駆動輪12aの回転軸が回転して駆動輪12aが駆動される。
また、バッテリ23により荷役モータ25が駆動され、この荷役モータ25の駆動により油圧ポンプ(図示略)が駆動される。この油圧ポンプの駆動に基づいてリフトシリンダ15やティルトシリンダ18を伸縮動作してフォーク16の上下動やティルト動作を行うことができるようになっている。
図2に示すように、フォークリフト10には走行モータ24のモータ制御装置30が搭載されている。モータ制御装置30は、インバータ40と駆動回路50とコントローラ60を備えている。インバータ40は、ブリッジ接続された複数のスイッチング素子S1〜S6と、コンデンサ80よりなり、入力側には直流電源としてのバッテリ23が接続されている。
インバータ40の出力側には走行モータ24が接続されている。走行モータ24には3相交流モータが使用されている。走行モータ24は巻線24a,24b,24cを有し、走行モータ24の各相の巻線24a,24b,24cがインバータ40の出力側に接続されている。
インバータ40のブリッジ回路は、6個のスイッチング素子S1〜S6が設けられている。各スイッチング素子S1〜S6には、パワーMOSFETが使用されている。なお、スイッチング素子としてIGBT(絶縁ゲートバイポーラ型トランジスタ)を使用してもよい。各スイッチング素子S1〜S6には、それぞれ帰還ダイオードD1〜D6が逆並列接続されている。
インバータ40のブリッジ回路において、第1および第2のスイッチング素子S1,S2、第3および第4のスイッチング素子S3,S4、第5および第6のスイッチング素子S5,S6がそれぞれ直列に接続されている。そして、第1、第3および第5のスイッチング素子S1,S3,S5が、直流電源としてのバッテリ23のプラス端子側に接続され、第2、第4および第6のスイッチング素子S2,S4,S6が、バッテリ23のマイナス端子側に接続されている。
U相用の上下のアームを構成するスイッチング素子S1,S2の間の接続点は走行モータ24のU相端子に、V相用の上下のアームを構成するスイッチング素子S3,S4の間の接続点は走行モータ24のV相端子に、W相用の上下のアームを構成するスイッチング素子S5,S6の間の接続点は走行モータ24のW相端子に、それぞれ接続されている。そして、モータ制御装置30により、走行モータ24の各相の巻線に交流電流が供給されて走行モータ24が駆動される。
バッテリ23の定格電圧は、例えば48ボルトである。バッテリ(2次電池)23として、鉛蓄電池、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池等を挙げることができる。
インバータ40と走行モータ24との間には電流センサ70,71が設けられている。電流センサ70,71は走行モータ24に供給される3相の電流Iu,Iv,Iwのうちの2相(この実施形態ではU相およびW相)の電流Iu,Iwの電流値を検出する。
コンデンサ80は電解コンデンサであり、バッテリ23と並列に接続されている。第1、第3および第5のスイッチング素子S1,S3,S5がコンデンサ80のプラス端子側に接続され、第2、第4および第6のスイッチング素子S2,S4,S6がコンデンサ80のマイナス端子側に接続されている。
コントローラ60はマイコン61とメモリ62を有する。メモリ62には走行モータ24を駆動するのに必要な各種制御プログラムおよびその実行に必要な各種データやマップが記憶されている。制御プログラムには、走行モータ24を回転駆動させるための制御プログラムや、モータ出力制限のための制御プログラム等が含まれる。
図2においてコントローラ60は、駆動回路50を介してインバータ40の各スイッチング素子S1〜S6のゲートに接続されている。コントローラ60には電流センサ70,71が接続されている。そして、コントローラ60のマイコン61は、各センサ70,71の検出信号に基づいて、走行モータ24を目標出力となるように制御する制御信号を、駆動回路50を介して各スイッチング素子S1〜S6に出力してインバータ40の駆動を制御する。そして、インバータ40はバッテリ23から供給される直流を適宜の周波数の3相交流に変換して走行モータ24に出力する。つまり、インバータ40により、直流電力を交流電力に変換するとともに出力側に接続された走行モータ24に交流電力を供給する。
車両には車両制御ECU120が搭載されている。車両制御ECU120はマイコン等を具備している。車両制御ECU120は、オペレータによる操作に伴い操作センサ(図示略)から出力される操作信号を入力して車両動作を制御する。
コントローラ60は車両制御ECU120と接続されており、マイコン61は各種の操作を検知することができるようになっている。そして、コントローラ60のマイコン61は車両制御ECU120から電流指令値を入力してアクセルペダル22の操作量に応じた走行モータ24の回転速度となるように走行モータ24を制御する。これにより、車両速度が調整される。
また、コントローラ60のマイコン61はバッテリ23の電圧(バッテリ電圧)Vbを検知している。モータ制御装置30には温度センサ90が設けられている。温度検出手段としての温度センサ90によりインバータ40の温度が検出される。温度センサ90はコントローラ60に接続され、コントローラ60のマイコン61はインバータ40の温度を検知している。
モータ制御装置30のコントローラ60、駆動回路50は制御基板110に搭載されている。インバータ40のスイッチング素子S1〜S6、帰還ダイオードD1〜D6は主回路基板100に搭載されている。
コントローラ60のメモリ62には図3に示す高出力用の特性線L1および低出力用の特性線L2が記憶されている。図3において横軸に温度をとり、縦軸に出力電流をとっている。高出力用の特性線L1は、第1直線部L1aと第2直線部L1bと第3直線部L1cからなる。低出力用の特性線L2は、第1直線部L2aと第2直線部L2bと第3直線部L2cからなる。
高出力用の特性線L1における第1直線部L1aと第2直線部L1bとの交点Ps1は制限開始点であり、制限開始温度Ts1が80℃で出力電流が100%(600A)である。高出力用の特性線L1の第1直線部L1aは、温度が80℃まで出力電流が100%(600A)で一定である。
低出力用の特性線L2における第1直線部L2aと第2直線部L2bとの交点Ps2は制限開始点であり、制限開始温度Ts2が100℃で出力電流が75%(450A)である。低出力用の特性線L2の第1直線部L2aは、温度が100℃まで出力電流が75%(450A)で一定である。
高出力用の特性線L1における第2直線部L1bと第3直線部L1cとの交点、および、低出力用の特性線L2における第2直線部L2bと第3直線部L2cとの交点は共通化されている。この共通する点Peは制限終了点であり、制限終了温度Teが110℃で出力電流が50%(300A)である。高出力用の特性線L1の第3直線部L1c、および、低出力用の特性線L2の第3直線部L2cは、出力電流が50%〜0%(300〜0A)まで温度が110℃で一定であり、温度が110℃以上になると出力電流を遮断する。これは、安全面を考慮したものである。
高出力用の特性線L1における第2直線部L1bは、制限開始温度Ts1(80℃)と制限終了温度Te(110℃)との間を線形補間している。つまり、制限開始温度Ts1(80℃)と制限終了温度Te(110℃)との間を直線近似した値としている。同様に、低出力用の特性線L2における第2直線部L2bは、制限開始温度Ts2(100℃)と制限終了温度Te(110℃)との間を線形補間している。つまり、制限開始温度Ts2(100℃)と制限終了温度Te(110℃)との間を直線近似した値としている。
次に、モータ制御装置30の作用について説明する。
コントローラ60のマイコン61は、温度センサ90で検出された温度が制限開始温度を超えると、出力電流に制限をかける。このとき、以下の処理を実行する。
まず、マイコン61は出力状況としての出力電流を検知する。そのために、マイコン61は、出力電流を検知すべく、実際に流れる電流(Iu,Iv,Iw)、または、バッテリ電圧Vbの低下量(運転前のバッテリ電圧と運転時のバッテリ電圧の差)、または、電流指令値、または、それらの組み合わせにより行う。マイコン61は、この出力電流の検知により高出力状態か低出力状態かを判断する。
そして、マイコン61は高出力状態であれば、具体的には例えば実際に流れるモータ電流が80%(480A)以上ならば、図3の高出力用の特性線L1を用いて出力電流制限を行う。つまり、温度センサ90で検出されたインバータの温度が制限開始温度を超えると、インバータ40の出力電流を、温度の上昇に合わせて、制限終了温度Te(110℃)に設定された最低出力電流値(50%、300A)に向けて徐々に低下させていき、さらに温度が制限終了温度Te(110℃)以上になると出力電流を遮断する。
一方、マイコン61は低出力状態であれば、具体的には例えば実際に流れるモータ電流が80%(480A)未満ならば、図3の低出力用の特性線L2を用いて出力電流制限を行う。つまり、温度センサ90で検出されたインバータの温度が制限開始温度を超えると、インバータ40の出力電流を、温度の上昇に合わせて、制限終了温度Te(110℃)に設定された最低出力電流値(50%、300A)に向けて徐々に低下させていき、さらに温度が制限終了温度Te(110℃)以上になると出力電流を遮断する。
このようにマイコン61は、制限開始温度(Ts1,Ts2)をインバータ40の出力電流が低いほど高温側に設定する。特に、マイコン61は、温度と出力電流の関係において制限開始温度(Ts1,Ts2)と制限終了温度Teとの間の値を線形補間することによって制限温度を設定する。出力電流に応じて設定される制限開始温度(Ts1,Ts2)は、閾値(80%、480A)以上の出力電流を対象とする高出力用温度(Ts1=80℃)と、閾値(80%、480A)より小さく最低出力電流値よりも大きい出力電流を対象とする低出力用温度(Ts2=100℃)とを有する。
より具体的に説明する。
一般的にインバータが高温になったとき、ある閾値温度以上を検知すると、高温で動作し続けることによる損傷や劣化等を防止するため出力電流に制限をかける制御が行われる。ここで、出力電流が75%(450A)の低出力時には次の出力電流制限が行われる。
マイコン61は、図4に示すように、温度センサ90で検出された温度が制限開始温度の100℃を超えると、インバータ40の出力電流を、温度の上昇に合わせて、第2直線部L2bに沿って制限終了温度Te(=110℃)に設定された最低出力電流値(=50%、300A)に向けて徐々に低下させていき、さらに温度が制限終了温度Te以上になると第3直線部L2cに沿って出力電流を遮断する。
また、出力電流が100%(600A)の高出力時には次のようになる。
マイコン61は、図5に示すように、温度センサ90で検出された温度が制限開始温度の80℃を超えると、インバータ40の出力電流を、温度の上昇に合わせて、第2直線部L1bに沿って制限終了温度Te(=110℃)に設定された最低出力電流値(=50%、300A)に向けて徐々に低下させていき、さらに温度が制限終了温度Te以上になると第3直線部L1cに沿って出力電流を遮断する。
図7は比較のための特性線であり、1本の特性線L1のみからなる。特性線L1は、第1直線部L1aと第2直線部L1bと第3直線部L1cからなる。即ち、制限開始温度をインバータの出力電流と無関係に一定(80℃)に設定している。
図7に示した特性線L1を用いると、図8に示すように、出力電流が75%(450A)の低出力時には95℃を超えるとインバータの出力電流を、温度の上昇に合わせて、第2直線部L1bに沿って110℃に設定された最低出力電流値(=50%、300A)に向けて徐々に低下させ、さらに温度が110℃以上になると第3直線部L1cに沿って出力電流を遮断する。
よって、図7,8の比較例に比べ図3,4,5の本実施形態では、図6においてハッチングを付した領域A1が追加された動作領域となり、動作領域を広げることができる。つまり、出力電流が大きいほど温度上昇が速いが、図3の本実施形態においては、図7の比較例の場合に比べ出力電流が低い状況では高めの閾値温度を設定して長時間運転を可能とすべく図6においてハッチングを付した領域A1を動作領域して、動作領域の拡大を図ることができる。広義には、低い温度で電流制限をかけるとともに出力電流が低い状況では高めの閾値温度を設定して長時間運転が可能となる。このようにして、インバータ40の構成部品であるスイッチング素子S1〜S6および帰還ダイオードD1〜D6を保護しつつ走行モータ24の運転性の向上を図ることができる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)モータ制御装置30の構成として、インバータ40と、温度センサ90と、インバータ40の駆動を制御するコントローラ60と、を備える。制御部としてのコントローラ60は、温度検出部としての温度センサ90で検出された温度が制限開始温度(Ts1,Ts2)を超えると、インバータ40の出力電流を、温度の上昇に合わせて、制限終了温度Te(110℃)に設定された最低出力電流値(50%、300A)に向けて徐々に低下させていき、さらに温度が制限終了温度Te以上になると出力電流を遮断する出力電流制限を行う出力電流制限部としてのマイコン61を有する。コントローラ60は、制限開始温度(Ts1,Ts2)をインバータ40の出力電流が低いほど高温側に設定する制限開始温度設定部としてのマイコン61を有する。よって、制限開始温度をインバータ40の出力電流と無関係に一定に設定した場合に比べインバータ40の構成部品を保護しつつ走行モータ24の運転性の向上を図ることができる。
(2)制御部としてのコントローラ60は、温度と出力電流の関係において制限開始温度(Ts1,Ts2)と制限終了温度Teとの間の値を線形補間することによって制限温度を設定する手段としてのマイコン61を更に有する。よって、実用的である。
(3)出力電流に応じて設定される制限開始温度(Ts1,Ts2)は、閾値(80%、480A)以上の出力電流を対象とする高出力用温度(Ts1=80℃)と、閾値(80%、480A)より小さく最低出力電流値(50%、300A)よりも大きい出力電流を対象とする低出力用温度(Ts2=100℃)とを有する。よって、実用的である。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
・高出力と低出力を判別するための閾値は、80%(480A)であったが、これに限ることなく、閾値は適宜変更して設定すればよい。
・図3では高出力と低出力の2種類(2本の特性線L1,L2)を用いたが、3種類以上でもよい(3本以上の特性線を用いてもよい)。つまり、出力電流に応じて設定される制限開始温度は、閾値以上の出力電流を対象とする高出力用温度と、閾値より小さく最低出力電流値よりも大きい出力電流を対象とする低出力用温度であったが、これに限るものではない。要は、出力電流に応じて設定される制限開始温度は、少なくとも、閾値以上の出力電流を対象とする高出力用温度と、閾値より小さく最低出力電流値よりも大きい出力電流を対象とする低出力用温度であればよい。
・図3において制限終了温度Teは110℃であったが、これに限ることなく、制限終了温度は適宜変更して設定すればよい。
・図3において制限終了温度に設定された最低出力電流値は50%(300A)であったが、これに限ることなく、制限終了温度に設定された最低出力電流値は適宜変更して設定すればよい。
・図3において制限開始温度をインバータの出力電流が低いほど高温側に設定する場合の制限開始温度は80℃に対し100℃であったが、これに限ることなく、制限開始温度をインバータの出力電流が低いほど高温側に設定する場合の制限開始温度は適宜変更して設定すればよい。
・図3での温度と出力電流の関係において制限開始温度と制限終了温度との間の値を線形補間したが、これに限るものではない。
・フォークリフト以外の産業車両に適用してもよいし、産業車両以外の車両に適用してもよい。
・適用するモータも走行モータに限るものではない。
24…走行モータ、30…モータ制御装置、40…インバータ、60…コントローラ、61…マイコン、90…温度センサ、Ts1…制限開始温度、Ts2…制限開始温度、Te…制限終了温度。

Claims (3)

  1. 直流電力を交流電力に変換するとともに出力側に接続されたモータに交流電力を供給するインバータと、
    前記インバータの温度を検出する温度検出部と、
    前記インバータの駆動を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記温度検出部で検出された温度が制限開始温度を超えると、前記インバータの出力電流を、温度の上昇に合わせて、制限終了温度に設定された最低出力電流値に向けて徐々に低下させていき、さらに温度が制限終了温度以上になると前記出力電流を遮断する出力電流制限を行う出力電流制限部と、
    前記制限開始温度を前記インバータの出力電流が低いほど高温側に設定する制限開始温度設定部と、
    を有することを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記制御部は、
    温度と出力電流の関係において前記制限開始温度と前記制限終了温度との間の値を線形補間することによって制限温度を設定する手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記出力電流に応じて設定される制限開始温度は、少なくとも、閾値以上の出力電流を対象とする高出力用温度と、前記閾値より小さく前記最低出力電流値よりも大きい出力電流を対象とする低出力用温度とを有することを特徴とする請求項1または2に記載のモータ制御装置。
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