JP5949349B2 - モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置 - Google Patents

モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Description

本発明は、モータ制御装置、及びそのモータ制御装置を有する電動パワーステアリング装置に関する。
電動パワーステアリング装置に用いられるモータ制御装置として、例えば特許文献1の技術及び特許文献2の技術が知られている。
特許文献1及び特許文献2に記載のモータ制御装置では、モータをインバータにより制御する。PWM(Pulse Width Modulation)信号はd軸指令電圧Vdobj及びq軸指令電圧Vqobjに基づいて形成される。なお、d軸指令電圧Vdobj及びq軸指令電圧Vqobjは、d軸指令電流idobjとq軸指令電流iqobjとモータ抵抗定数Rと定数Φとを含む方程式により算出される。
特開2010−252484号公報 特開2010−130707号公報
ところで、上記方程式に代えて、d軸指令電流idobjとq軸指令電流iqobjとモータ抵抗定数Rと逆起電圧定数Keとを含む方程式を用いる技術も知られている。また、モータの駆動中に、モータ抵抗定数R及び逆起電圧定数Keを更新する技術も知られている。この技術によれば、モータ抵抗定数R及び逆起電圧定数Keの値を固定値とした場合に比べて、d軸指令電圧Vdobj及びq軸指令電圧Vqobjを精確に算出することができる。しかし、モータ抵抗定数Rが精確に更新されない場合がある。このとき、d軸指令電圧Vdobj及びq軸指令電圧Vqobjのそれぞれが目標値から乖離する。この結果、トルクリップル等の問題の解消せず、電動パワーステアリング装置の操舵フィーリングが低下といった問題が生じる。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、モータ抵抗定数R及び逆起電圧定数を更新するモータ制御装置において、モータ抵抗定数を精確に更新することができるモータ制御装置、及びそのモータ制御装置を有した電動パワーステアリング装置を提供することにある。
(1)請求項1に記載のモータ制御装置は、d軸指令電流とq軸指令電流とモータ抵抗定数と逆起電圧定数とを用いてd軸指令電圧及びq軸指令電圧を算出し、前記d軸指令電圧及び前記q軸指令電圧に基づいてモータを制御するモータ制御装置において、前記d軸指令電流は、前記モータの回転角速度の増大にともなって前記d軸指令電流を大きい値に設定する設定マップに基づいて設定されるものであり、前記モータ抵抗定数の更新と前記逆起電圧定数の更新とを切り替えるための更新切替設定値が、前記設定マップにおいて前記d軸指令電流が設定値よりも小さい値にあるときの前記回転角速度の範囲内かつ前記モータの高回転域範囲内に設定され、前記モータの前記回転角速度が前記更新切替設定値未満のとき、前記モータ抵抗定数を更新し、前記モータの前記回転角速度が前記更新切替設定値以上のとき、前記逆起電圧定数を更新する。
モータ抵抗定数と逆起電圧定数とは互いに影響し合う関係にある。
すなわち、モータ抵抗定数は、逆起電圧定数の大きさによって変化する。また、逆起電圧定数は、モータ抵抗定数の大きさによって変化する。このため、モータ抵抗定数及び逆起電圧定数を同時に更新することは好ましくない。
そこで、本技術では、モータの回転角速度が更新切替設定値未満のとき、モータ抵抗定数を更新する。モータの回転角速度が更新切替設定値以上のとき、逆起電圧定数を更新する。これにより、モータ抵抗定数及び逆起電圧定数を精確に更新することが可能となる。
また、本技術では、d軸指令電流が設定値よりも小さい値にあるときの回転角速度の範囲内かつモータの回転角速度の高回転域内に、更新切替設定値を設定する。これにより、モータ抵抗定数を精確に更新することができる。
(2)請求項2に記載のモータ制御装置は、d軸指令電流とq軸指令電流とモータ抵抗定数と逆起電圧定数とを用いてd軸指令電圧及びq軸指令電圧を算出し、前記d軸指令電圧及び前記q軸指令電圧に基づいてモータを制御するモータ制御装置において、前記d軸指令電流は、前記モータの回転角速度の増大にともなって前記d軸指令電流を大きい値に設定する設定マップに基づいて設定されるものであり、前記モータ抵抗定数の更新と前記逆起電圧定数の更新とを切り替えるための第1更新切替設定値及び前記第1更新切替設定値よりも大きい第2更新切替設定値が、前記設定マップにおいて前記d軸指令電流が設定値よりも小さい値にあるときの前記回転角速度の範囲内かつ前記モータの高回転域範囲内に設定され、前記モータの前記回転角速度が前記第1更新切替設定値よりも大きい値から前記回転角速度が前記第1更新切替設定値よりも小さい値になるとき、前記モータ抵抗定数を更新し、前記モータの前記回転角速度が前記第2更新切替設定値よりも小さい値から前記回転角速度が前記第2更新切替設定値よりも大きい値になるとき、前記逆起電圧定数を更新する。
更新切替設定値が1つだけ設定されている場合、モータの回転角速度が更新切替設定値を跨いで前後に変化するとき、逆起電圧定数の更新とモータ抵抗定数Rの更新とが連続的に切り替わるといった事態が生じるおそれがある。これに対して、上記したように第1更新切替設定値と第2更新切替設定値とを設定する場合には、逆起電圧定数の更新とモータ抵抗定数の更新とが連続的に切り替わるといった事態の発生が抑制される。
(3)請求項3に記載のモータ制御装置は、請求項1または2に記載のモータ制御装置において、前記モータの高回転域範囲は、前記モータのモータトルクが最大定格よりも小さくなる回転角速度範囲である、という構成を有する。この構成では、モータのトルク特性グラフにおいてモータのモータトルクが最大定格よりも小さくなる回転角速度範囲において、更新切替設定値が設定される。
(4)請求項4に記載のモータ制御装置は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のモータ制御装置において、前記モータの前記回転角速度が前記更新切替設定値未満または第1更新切替設定値未満という条件に加えて、前記q軸指令電流が設定電流値よりも大きいという条件が成立するとき、前記モータ抵抗定数を更新する。
モータ抵抗定数の更新は、q軸指令電流の値が大きい程、算出されるモータ抵抗定数と実際のモータ抵抗定数との差(すなわち誤差)が小さくなる。このため、この構成によれば、q軸指令電流が設定電流値よりも小さいときに比べて、モータ抵抗定数を精確に更新することができる。
(5)請求項5に記載の電動パワーステアリング装置は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ制御装置を有する。上記モータ制御装置は、d軸指令電圧及びq軸指令電圧を精確に算出することができるため、電動パワーステアリング装置の操舵フィーリングが向上する。すなわち、この構成によれば、操舵フィーリングの高い電動パワーステアリング装置を提供することができる。
実施形態の電動パワーステアリング装置を模式的に示す模式図。 dq軸座標系を説明する図。 実施形態のモータ制御装置を示すブロック図。 d軸指令電流を設定するための設定マップの一例を示す図。 実施形態のモータ制御装置が実行するPWM信号形成処理のフローチャート。 実施形態のモータ制御装置が実行する定数更新処理のフローチャート。 実施形態のモータ制御装置について、更新切替設定値の切替設定範囲を示す図。 図8(a)及び図8(b)は、回転角速度、モータ抵抗定数及び逆起電圧定数の経時変化を示す図。
図1を参照して、実施形態に係る電動パワーステアリング装置を説明する。
電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール2の回転を転舵輪3に伝達する操舵角伝達機構10と、ステアリングホイール2の操作を補助するための力(以下、「アシスト力」)を操舵角伝達機構10に付与するEPSアクチュエータ20と、EPSアクチュエータ20を制御するモータ制御装置30とを備える。電動パワーステアリング装置1には、これら装置の動作状態を検出する複数のセンサが設けられている。
操舵角伝達機構10は、ステアリングシャフト11と、ステアリングシャフト11の回転をラック軸13に伝達するラックアンドピニオン機構12と、タイロッド14を操作するラック軸13と、ナックルアーム15を操作するタイロッド14とを備える。
EPSアクチュエータ20は、モータ21と、モータ21の回転を減速する減速機構22とを備える。モータ21の回転は減速機構22により減速されてステアリングシャフト11に伝達される。このときにモータ21からステアリングシャフト11に付与されるモータトルクがアシスト力として作用する。
モータ21は、ブラシレスモータにより構成されている。モータ21は、永久磁石により構成されるロータ21a(図2参照)と、3相の巻線(u相、v層、w相)により構成されるステータ21bとを有する。また、モータ21には、ロータ21aの位置(以下、「ロータ角度θ」という。)を検出するための位置センサ33(図3参照)が取り付けられている。位置センサ33は、例えば、レゾルバ、ホール素子または光学素子により構成されている。
操舵角伝達機構10は次のように動作する。
ステアリングホイール2が操作されたとき、アシスト力がステアリングシャフト11に付与されて、ステアリングシャフト11が回転する。ステアリングシャフト11の回転運動は、ラックアンドピニオン機構12によりラック軸13の直線運動に変換される。ラック軸13は、ラック軸13の端に取り付けられたタイロッド14を介してナックルアーム15を動かして、転舵輪3の舵角を変更する。
電動パワーステアリング装置1には、トルクセンサ31及び車速センサ32が取り付けられている。
トルクセンサ31は、ステアリングホイール2の操作によりステアリングシャフト11に付与されたトルクの大きさに応じた信号(以下、「操舵トルクτ」という。)を出力する。車速センサ32は、転舵輪3の回転角速度に応じた信号(以下、「車速v」という。)を出力する。
モータ制御装置30は、操舵トルクτ及び車速vに基づいてd軸指令電流idobj及びq軸指令電流iqobjを設定する。また、モータ制御装置30は、d軸指令電流idobj及びq軸指令電流iqobjを用いてd軸指令電圧Vdobj及びq軸指令電圧Vqobjを形成し、d軸指令電圧Vdobj及びq軸指令電圧Vqobjを座標変換する。更に、モータ制御装置30は、モータ21を制御するためのPWM信号を形成し、このPWM信号に基づいてモータ21を制御する。
図2に、モータ21の3相座標系とdq軸座標系との関係を示す。
d軸は、モータ21のロータ21aの磁束方向に沿った軸である。
q軸は、モータ21が生成するモータトルクTmの方向に沿った軸である。
q軸はd軸に直交する。すなわち、d軸とq軸は直交座標系を構成する。dq軸座標系はロータ21aと同期して回転する。ロータ21aのロータ角度θは、3相座標に対する角度として定義される。例えば、ロータ角度θは、図2に示すように、u相の方向を基準軸として設定される角度である。
以下に、モータ制御装置30の構成を説明する。
モータ制御装置30は、PWM信号を形成する第1回路群40を備えている。第1回路群40は、目標電流設定回路41と、モータ電圧形成回路42と、第1座標変換回路43と、PWM信号形成回路44と、モータ駆動回路45とを備えている。
モータ制御装置30は、更に、モータ抵抗定数R及び逆起電圧定数Keを更新するための第2回路群50を備えている。第2回路群50は、第2座標変換回路51と、更新回路52と、モータ抵抗定数R及び逆起電圧定数Keを記憶する記憶部53とを備えている。
モータ制御装置30は、更に、位置センサ33からの出力信号に基づいてロータ21aの位置を算出する角度算出回路61と、角度算出回路61からの出力に基づいてモータ21の回転角速度ωを算出する回転角速度算出回路62とを備えている。
モータ制御装置30の各要素について説明する。
目標電流設定回路41では、操舵トルクτ及び車速vまたは回転角速度ωに基づいて、d軸指令電流idobj及びq軸指令電流iqobjを設定する。
d軸指令電流idobjの設定では、モータ21の回転角速度ωをパラメータとする設定マップを用いる。
q軸指令電流iqobjの設定では、操舵トルクτ及び車速vをパラメータとする設定マップを用いる。
図4に、d軸指令電流idobjの設定に用いる設定マップの一例を示す。
d軸指令電流idobjの設定に用いる設定マップは、弱め磁束制御を行うための設定マップである。
d軸指令電流idobjは次のように設定されている。
d軸指令電流idobjは、モータ21の回転角速度ωが小さいとき、略「0」である。モータ21の回転角速度ωが第1設定値ω1の付近にあるところでは、モータ21の回転角速度ωの増大に対しd軸指令電流idobjが徐々に増大する。モータ21の回転角速度ωが第2設定値ω2の付近にあるところでは、モータ21の回転角速度ωの増大に対しd軸指令電流idobjが急峻に増大する。モータ21の回転角速度ωが第3設定値ω3よりも大きい範囲では、d軸指令電流idobjがモータ21の回転角速度ωの増大に対し徐々に増大する。
モータ電圧形成回路42(図3参照)は、d軸指令電流idobj及びq軸指令電流iqobjとを用いて、次の(1)式及び(2)式に基づいてd軸指令電圧Vdobjとq軸指令電圧Vqobjを算出する。
・「Vdobj」は、d軸指令電圧を示す。
・「Vqobj」は、q軸指令電圧を示す。
・「idobj」は、d軸指令電流を示す。
・「iqobj」は、q軸指令電流を示す。
・「Ld」は、d軸自己インダクタンスを示す。
・「Lq」は、q軸自己インダクタンスを示す。
・「R」は、モータ抵抗定数を示す。
・「Ke」は、逆起電圧定数を示す。
・「ω」は、モータ21の回転角速度を示す。
・「P」は、微分演算子(d/dt)を示す。
d軸自己インダクタンスLd及びq軸自己インダクタンスLqは定数である。
モータ抵抗定数Rとしては、記憶部53にモータ抵抗定数Rとして記憶されている値が用いられる。
逆起電圧定数Keとしては、記憶部53に逆起電圧定数Keとして記憶されている値が用いられる。
モータ21の回転角速度ωとしては、回転角速度算出回路62から出力される値が用いられる。
第1座標変換回路43は、モータ電圧形成回路42により算出されたd軸指令電圧Vdobj及びq軸指令電圧Vqobjの座標変換処理を行い、モータ21の3相に対応する電圧、すなわちu相指令電圧Vu、v相指令電圧Vv、及びw相指令電圧Vwを形成する。
PWM信号形成回路44は、u相指令電圧Vu、v相指令電圧Vv、及びw相指令電圧Vwに基づいてPWM信号を形成する。
モータ駆動回路45は、PWM信号に基づいて電力をモータ21に供給する。モータ駆動回路45は、例えば、パワーMOSFET(Power-Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等のスイッチング素子を含むインバータ回路により、構成されている。
モータ駆動回路45とモータ21とは、3本の配線21c,21d,21eにより接続されている。
u相に接続されている配線21cには、u相の巻線に流れる電流(以下、「u相電流iu」という。)を検出するu相電流センサ34が取付けられている。
v相に接続されている配線21dには、v相の巻線に流れる電流(以下、「v相電流iv」)を検出するv相電流センサ35が取付けられている。
第2座標変換回路51は、u相電流iu及びv相電流ivに基づいてw相電流iwを算出する。また、第2座標変換回路51は、u相電流iu、v相電流iv、及びw相電流iwの座標変換処理を行い、モータ21のd軸電流(以下、「d軸測定電流id」という。)及びq軸電流(以下、「q軸測定電流iq」という。)を形成する。
更新回路52は、記憶部53に記憶されているモータ抵抗定数R及び逆起電圧定数Keを、モータ状態に対応した値に逐次更新するための回路である。具体的には、次のように、モータ抵抗定数R及び逆起電圧定数Keを更新する。
第1条件が成立するとき、モータ抵抗定数Rを(3)式に基づいて更新する。
第1条件とは、(A)モータ21の回転角速度ωが更新切替設定値ωα未満であること、及び(B)q軸指令電流iqobjが設定電流値iαよりも大きいこと、の両者((A)及び(B))が成立することである。
第2条件が成立するとき、逆起電圧定数Keを(4)式に基づいて更新する。
第2条件とは、(C)モータ21の回転角速度ωが更新切替設定値ωα以上であることである。
・「Vdobj」は、d軸指令電圧を示す。
・「Vqobj」は、q軸指令電圧を示す。
・「id」は、d軸測定電流を示す。
・「iq」は、q軸測定電流を示す。
・「Ld」は、d軸自己インダクタンスを示す。
・「Lq」は、q軸自己インダクタンスを示す。
・「R」は、モータ抵抗定数を示す。
・「Ke」は、逆起電圧定数を示す。
・「ω」は、モータ21の回転角速度を示す。
・「P」は、微分演算子(d/dt)を示す。
記憶部53は、更新回路52で算出されたモータ抵抗定数R及び逆起電圧定数Keを記憶する。また、記憶部53に記憶されているモータ抵抗定数R及び逆起電圧定数Keは、d軸指令電圧Vdobj及びq軸指令電圧Vqobjを算出するときにモータ電圧形成回路42により参照される。
次に、モータ制御装置30の動作について説明する。
図5に、モータ制御装置30が実行するPWM信号形成処理の手順を示す。
PWM信号形成処理では、PWM信号を形成する。
ステップS110では、モータ制御装置30が操舵トルクτ及び車速vを取得する。なお、ここでの「取得」とは、モータ制御装置30に入力される操舵トルクτ及び車速vをモータ制御装置30が一時的に記憶することを示す。
ステップS120では、操舵トルクτ及び車速vをq軸指令電流iqobj用の設定マップに照らして、q軸指令電流iqobjを設定する。また、モータ21の回転角速度ωをd軸指令電流idobj用の設定マップに照らして、d軸指令電流idobjを設定する。
ステップS130では、d軸指令電流idobj及びq軸指令電流iqobjを用いて、上記(1)式及び(2)式に基づいてd軸指令電圧Vdobj及びq軸指令電圧Vqobjを算出する。なお、ここでは、モータ抵抗定数R及び逆起電圧定数Keとして、記憶部53に記憶されている値を用いる。
ステップS140では、ステップ130において算出されたd軸指令電圧Vdobj及びq軸指令電圧Vqobjの座標変換処理を行って、u相指令電圧Vu、v相指令電圧Vv、及びw相指令電圧Vwを形成する。
ステップS150では、ステップS140において算出されたu相指令電圧Vu、v相指令電圧Vv及びw相指令電圧Vwに基づいて、PWM信号を形成する。PWM信号は、モータ駆動回路45に出力される。
図6には、モータ制御装置30が実行する定数更新処理の手順を示す。
定数更新処理では、モータ抵抗定数R及び逆起電圧定数Keを更新する。
ステップS210では、モータ制御装置30がモータ21の回転角速度ωを取得する。なお、ここでの「取得」とは、モータ制御装置30に入力される回転角速度ωをモータ制御装置30が一時的に記憶することを示す。
ステップS220では、モータ21の回転角速度ωが更新切替設定値ωα未満であるか否かについて判定する。ステップS220の判定が肯定されるとき、すなわち、モータ21の回転角速度ωが更新切替設定値ωα未満であるときは、ステップS230に移行する。そして、ステップS230において、q軸指令電流iqobjが設定電流値iαよりも大きいか否かについて判定する。ここで、q軸指令電流iqobjが設定電流値iαよりも大きいときには、モータ抵抗定数Rを算出して、記憶部53に記憶されているモータ抵抗定数Rの値を新たに算出した値に変更する(すなわち、モータ抵抗定数Rの算出及び更新)。一方、ステップS230において判定が否定されるとき、すなわち、q軸指令電流iqobjが設定電流値iα以下のときは、モータ抵抗定数Rの更新は実行されない。
ステップS220において判定が否定されるとき、すなわち、モータ21の回転角速度ωが更新切替設定値ωα以上であるときは、ステップS250に移行する。ステップS250では、逆起電圧定数Keを算出して、記憶部53に記憶されている逆起電圧定数Keの値を新たに算出した値に更新する(すなわち、逆起電圧定数Keの算出及び更新)。
以上のように、モータ21のモータ抵抗定数R及び逆起電圧定数Keを更新する。この更新の理由は次の通りである。
モータ21の周囲温度等によってモータ抵抗定数Rの大きさが変化する。このため、実際のモータ21のモータ抵抗定数Rが記憶部53に記憶されている値から乖離することがある。このため、記憶部53に記憶されているモータ抵抗定数Rを実際のモータ抵抗定数Rと近い値にするために、モータ抵抗定数Rの値を更新する。
なお、モータ21のq軸指令電流iqobjが大きいとき上記(3)式における算出誤差が小さくなることから、モータ抵抗定数Rの更新は、q軸指令電流iqobjが所定値(設定電流値iα)よりも大きいときに行われる。
逆起電圧定数Keの大きさは、モータ21の回転角速度ωの大きさによって変化する。このため、仮にモータ21の回転角速度ωの大きさに関係なく逆起電圧定数Keを固定値として、上記(1)式及び(2)式によりd軸指令電圧Vdobj及びq軸指令電圧Vqobjを算出した場合には、d軸指令電圧Vdobj及びq軸指令電圧Vqobjの算出精度が低下するおそれがある。d軸指令電圧Vdobj及びq軸指令電圧Vqobjの算出精度の低下を抑制するためには、d軸指令電圧Vdobj及びq軸指令電圧Vqobjの算出時に、この算出時のモータ21の回転角速度ωに対応した逆起電圧定数Keを用いることが好ましい。
また、逆起電圧定数Keは、モータ21の回転角速度ωが小さいときは略一定である一方、モータ21の回転角速度ωが大きいときに大きく変動する。すなわち、モータ21の回転角速度ωが大きいとき、記憶部53に記憶されている逆起電圧定数Keの値と実際の逆起電圧定数Keとの値との間に大きな乖離が生じるおそれがある。このため、モータ21の回転角速度ωが大きいときに逆起電圧定数Keを周期的に更新することが好ましい。このようなことから、回転角速度ωが大きい値のときに、逆起電圧定数Keの更新を行う。
ところで、上記(3)式及び(4)式に示されるように、モータ抵抗定数Rを示す方程式には、逆起電圧定数Keが含まれている。また、逆起電圧定数Keを示す方程式にはモータ抵抗定数Rが含まれている。このため、モータ抵抗定数R及び逆起電圧定数Keは互いに干渉し、一方が不安定になれば、他方も不安定になる関係にある。そこで、定数更新処理で示したように、モータ抵抗定数Rの更新と逆起電圧定数Keの更新とが同じ時期に行われないようにしている。すなわち、モータ21の回転角速度ωをパラメータとして更新切替設定値ωαを境目にして、更新切替設定値ωα未満の範囲ではモータ抵抗定数Rだけを更新し、更新切替設定値ωα以上の範囲では逆起電圧定数Keだけを更新する。
すなわち、更新切替設定値ωαは、モータ抵抗定数Rの更新と逆起電圧定数Keの更新の境目を設定する値である。
更新切替設定値ωαは、モータ21の回転角速度ωにおいて所定の設定範囲(以下、「切替設定範囲RA」という。)内に設定されている。
図7を参照して、切替設定範囲RAの一例について説明する。
更新切替設定値ωαは次に示す条件を満たす切替設定範囲RA内に設定される。
切替設定範囲RAの上限は、d軸指令電流idobjの設定用の設定マップにおいて、d軸指令電流idobjが設定値βにあるときの回転角速度ωβに設定されている。
設定値βは次のように設定される。
d軸指令電流idobjが「0」において算出した逆起電圧定数Keと、d軸指令電流idobjが設定値Xにおいて算出した逆起電圧定数Keとが誤差範囲内で同じ値になることを条件として、この設定値Xの範囲を求める。設定値Xの範囲の上限値が設定値βに設定される。このことは、更新切替設定値ωαを、d軸指令電流idobjが小さい値に設定される回転角速度ωの範囲(d軸小電流範囲)に設定することを示す。
更新切替設定値ωαの切替設定範囲RAの下限値は、モータトルクTmとモータ21の回転角速度ωとの関係を示すトルク特性グラフにおいて回転角速度ωの増大に対してモータトルクTmが低下し始める付近の回転角速度ω(以下、この値を「回転角速度ωγ」とする。)に設定されている。このことは、更新切替設定値ωαをモータ21の高回転域範囲に設定することを示す。
すなわち、更新切替設定値ωαの切替設定範囲RAは、d軸指令電流idobjが小さい値に設定される回転角速度ωの範囲(d軸小電流範囲)であり、かつモータ21の回転角速度ωが高い領域(高回転域)に設定されている。
図8を参照して、更新切替設定値ωαの切替設定範囲RAが上記のように制限される理由を説明する。
図8は、更新切替設定値ωαの設定の仕方の違いによって、モータ抵抗定数Rの更新の態様及び逆起電圧定数Keの更新の態様が異なることを示す。
図8(a)は、更新切替設定値ωαが切替設定範囲RAの上限を超えるところに設定されている場合において、モータ抵抗定数R及び逆起電圧定数Keの更新値の変化態様を示す。図8(b)は、更新切替設定値ωαが上記の切替設定範囲RA内に設定されている場合において、モータ抵抗定数R及び逆起電圧定数Keの更新値の変化態様を示す。
図8(a)及び図8(b)の共通事項は次のとおりである。
時刻が時間t0から時間t1までは、モータ21の回転角速度ωが更新切替設定値ωαよりも大きい。この時間帯では、モータ21の回転角速度ωが更新切替設定値ωαよりも大きいため、逆起電圧定数Keが周期的に更新されている。一方、モータ抵抗定数Rは、更新されない。このため、時間t0から時間t1までの時間帯においては、モータ抵抗定数Rの値は一定値である。
時刻が時間t1を超えたとき、モータ21の回転角速度ωが更新切替設定値ωαよりも小さくなるため、更新される定数が切り替わる。すなわち、モータ抵抗定数Rが周期的に更新される。一方、逆起電圧定数Keは更新されない。
ところで、図8(a)に示すように、更新切替設定値ωαが切替設定範囲RAの上限を超えるところに設定されている場合、d軸指令電流idobjが「0」付近の値よりも大きい値であるときに更新処理により記憶部53に記憶された逆起電圧定数Keの値が、モータ抵抗定数Rの更新の算出のための逆起電圧定数Keとして用いられる。
一方、図8(b)に示すように、更新切替設定値ωαが切替設定範囲RA内に設定されている場合は、d軸指令電流idobjが「0」付近の値にあるときに更新処理により記憶部53に記憶された逆起電圧定数Keの値が、モータ抵抗定数Rの更新の算出のための逆起電圧定数Keとして用いられる。
更新切替設定値ωαが切替設定範囲RA内に設定されているか否かによる相違は、次に示す作用の相違をもたらす。
(3)式によれば、モータ抵抗定数Rを精確に算出するためには、d軸指令電流idobjが「0」とみなすことができるときに、モータ抵抗定数Rを算出することが好ましい。このため、上記(3)式に基づいて精確にモータ抵抗定数Rを算出するためには、d軸指令電流idobjが「0」または「0」付近にあるときの逆起電圧定数Keを用いることが好ましい。しかし、図8(a)のように、更新切替設定値ωαが切替設定範囲RAの上限を超えるところに設定されている場合、d軸指令電流idobjが「0」付近の値よりも大きい値にあるときに更新対象の定数が切り替わる。このため、d軸指令電流idobjが「0」付近の値よりも大きい値にあるときに更新処理して記憶部53に記憶された逆起電圧定数Keが、その後のモータ抵抗定数Rの更新のための逆起電圧定数Keの値として用いられる。このような理由から、更新切替設定値ωαが切替設定範囲RAの上限を超えるところに設定されている場合は、更新により得られるモータ抵抗定数Rが実際のモータ抵抗定数Rから乖離するおそれがある。
これに対して、図8(b)のように、更新切替設定値ωαが切替設定範囲RA内に設定されている場合は、d軸指令電流idobjが「0」付近にあるときに、更新対象の定数が切り替わる。このため、d軸指令電流idobjが「0」付近にあるときに更新処理して記憶部53に記憶された逆起電圧定数Keが、その後のモータ抵抗定数Rの更新のための逆起電圧定数Keの値として用いられる。このような理由から、更新切替設定値ωαが切替設定範囲RA内に設定されている場合は、更新により得られるモータ抵抗定数Rが実際のモータ抵抗定数Rから乖離することが抑制される。すなわち、モータ抵抗定数Rが精確に更新される。
以上のような理由により、更新切替設定値ωαが切替設定範囲RA内に設定されている場合は、更新切替設定値ωαが切替設定範囲RAの上限を超えるところに設定される場合に比べて、モータ抵抗定数Rが精確に更新される。
なお、更新切替設定値ωαの切替設定範囲RAの下限値を上記のように設定した理由は次のとおりである。
更新切替設定値ωαの切替設定範囲RAの下限値を、上記に示した切替設定範囲RAの下限よりも更に小さい値に設定することも可能であるが、更新切替設定値ωαの切替設定範囲RAの下限値を小さくし過ぎた場合、モータ抵抗定数Rを更新する機会が少なくなる。このため、更新切替設定値ωαの切替設定範囲RAの下限値は、上記に示すように、モータトルクTmとモータ21の回転角速度ωとの特性グラフにおいて、モータ21の回転角速度ωの増大に対してモータトルクTmが低下し始める付近の値(回転角速度ωγ)に設定されている。
本実施形態によれば以下の効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、d軸指令電流idobj用の設定マップにおいてd軸指令電流idobjが設定値βよりも小さい値にあるときの回転角速度ωの範囲内かつモータ21の高回転域範囲内に、更新切替設定値ωαが設定されている。そして、モータ21の回転角速度ωが更新切替設定値ωα未満のとき、モータ抵抗定数Rを更新する。モータ21の前記回転角速度ωが前記更新切替設定値ωα以上のとき、逆起電圧定数Keを更新する。
本技術では、モータ抵抗定数Rの更新と逆起電圧定数Keの更新とを、モータ21の回転角速度ωが更新切替設定値ωαよりも小さいか否かに基づいて行う。これにより、モータ抵抗定数R及び逆起電圧定数Keを精確に更新することが可能となる。
また、本技術では、d軸指令電流idobjの設定マップにおいてd軸指令電流idobjが小さい値にあるときの回転角速度ωの範囲内かつモータ21の高回転域範囲内に、更新切替設定値ωαを設定する。これにより、モータ抵抗定数Rが精確に更新される。
(2)本実施形態では、モータ21の回転角速度ωの高回転域は、モータ21のトルク特性グラフにおいてモータ21のモータトルクTmが最大定格よりも小さくなる回転角速度範囲である。この構成の場合、モータ21のモータトルクTmが最大定格よりも小さくなる回転角速度範囲に、更新切替設定値ωαが設定される。
(3)本実施形態では、モータ抵抗定数Rの更新条件として、モータ21の回転角速度ωが更新切替設定値ωα未満のときという条件のほかに、q軸指令電流iqobjが設定電流値iαよりも大きいという条件を加える。
モータ抵抗定数Rの更新処理によれば、q軸指令電流iqobjの値が大きい程、算出されるモータ抵抗定数Rと実際のモータ抵抗定数Rとの差(すなわち誤差)が小さくなる。このため、q軸指令電流iqobjが設定電流値iαよりも小さいときに比べて、モータ抵抗定数Rを精確に更新することができる。
(4)本実施形態の電動パワーステアリング装置1は上記構成のモータ制御装置30を有する。上記モータ制御装置30は、d軸指令電圧Vdobj及びq軸指令電圧Vqobjを精確に算出するため、電動パワーステアリング装置1の操舵フィーリングが向上する。すなわち、この構成によれば、操舵フィーリングの高い電動パワーステアリング装置1を提供することができる。
(変形例)
なお、本技術に係る実施態様は上記実施形態に例示した態様に限られるものではない。例えば以下に示すように変更して実施することもできる。また、以下の変形例は、上記実施形態についてのみ適用されるものではない。
・上記実施形態では、更新切替設定値ωαを切替設定範囲RA内において1つだけ設定しているが、これを次のように、切替設定範囲RA内に2個(以下、第1更新切替設定値ωα1及び第2更新切替設定値ωα2)設定することもできる。
第2更新切替設定値ωα2は、第1更新切替設定値ωα1よりも大きい値とする。そして、第1更新切替設定値ωα1は、モータ21の回転角速度ωが小さくなる過程において、逆起電圧定数Keの更新とモータ抵抗定数Rとを切り替えるための設定値とする。第2更新切替設定値ωα2は、モータ21の回転角速度ωが大きくなる過程において、逆起電圧定数Keの更新とモータ抵抗定数Rの更新とを切り替えるための設定値とする。
これにより以下の効果がある。
更新切替設定値ωαを切替設定範囲RAに1つだけ設定する場合には、モータ21の回転角速度ωが更新切替設定値ωαを跨いで前後に変化するとき、逆起電圧定数Keの更新とモータ抵抗定数Rの更新とが連続的に切り替わるといった事態(以下、「切替チャタリング現象」という。)が生じるおそれがある。これに対して、上記したように第1更新切替設定値ωα1と第2更新切替設定値ωα2とを切替設定範囲RAに2個設定する場合には、切替チャタリング現象の発生が抑制される。
・上記実施形態では、本技術を3相ブラシレスモータに適用しているが、本技術の適用はこの種のモータに限定されない。すなわち、本技術は、d軸指令電流idobj及びq軸指令電流iqobjで制御可能な構造を有するモータ21に適用され得る。
・上記実施形態では、コラム型の電動パワーステアリング装置1に本技術を適用しているが、ピニオン型およびラックアシスト型の電動パワーステアリング装置1に対しても本技術を適用することができる。この場合にも、上記実施形態に準じた構成を採用することにより、同実施形態の効果に準じた効果が得られる。
1…電動パワーステアリング装置、2…ステアリングホイール、3…転舵輪、10…操舵角伝達機構、11…ステアリングシャフト、12…ラックアンドピニオン機構、13…ラック軸、14…タイロッド、15…ナックルアーム、20…EPSアクチュエータ、21…モータ、21a…ロータ、21b…ステータ、21c,21d,21e…配線、22…減速機構、30…モータ制御装置、31…トルクセンサ、32…車速センサ、33…位置センサ、34…u相電流センサ、35…v相電流センサ、40…第1回路群、41…目標電流設定回路、42…モータ電圧形成回路、43…第1座標変換回路、44…PWM信号形成回路、45…モータ駆動回路、50…第2回路群、51…第2座標変換回路、52…更新回路、53…記憶部、61…角度算出回路、62…回転角速度算出回路。

Claims (5)

  1. d軸指令電流とq軸指令電流とモータ抵抗定数と逆起電圧定数とを用いてd軸指令電圧及びq軸指令電圧を算出し、前記d軸指令電圧及び前記q軸指令電圧に基づいてモータを制御するモータ制御装置において、
    前記d軸指令電流は、前記モータの回転角速度の増大にともなって前記d軸指令電流を大きい値に設定する設定マップに基づいて設定されるものであり、
    前記モータ抵抗定数の更新と前記逆起電圧定数の更新とを切り替えるための更新切替設定値が、前記設定マップにおいて前記d軸指令電流が設定値よりも小さい値にあるときの前記回転角速度の範囲内かつ前記モータの高回転域範囲内に設定され、
    前記モータの前記回転角速度が前記更新切替設定値未満のとき、前記モータ抵抗定数を更新し、
    前記モータの前記回転角速度が前記更新切替設定値以上のとき、前記逆起電圧定数を更新する
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  2. d軸指令電流とq軸指令電流とモータ抵抗定数と逆起電圧定数とを用いてd軸指令電圧及びq軸指令電圧を算出し、前記d軸指令電圧及び前記q軸指令電圧に基づいてモータを制御するモータ制御装置において、
    前記d軸指令電流は、前記モータの回転角速度の増大にともなって前記d軸指令電流を大きい値に設定する設定マップに基づいて設定されるものであり、
    前記モータ抵抗定数の更新と前記逆起電圧定数の更新とを切り替えるための第1更新切替設定値及び前記第1更新切替設定値よりも大きい第2更新切替設定値が、前記設定マップにおいて前記d軸指令電流が設定値よりも小さい値にあるときの前記回転角速度の範囲内かつ前記モータの高回転域範囲内に設定され、
    前記モータの前記回転角速度が前記第1更新切替設定値よりも大きい値から前記回転角速度が前記第1更新切替設定値よりも小さい値になるとき、前記モータ抵抗定数を更新し、
    前記モータの前記回転角速度が前記第2更新切替設定値よりも小さい値から前記回転角速度が前記第2更新切替設定値よりも大きい値になるとき、前記逆起電圧定数を更新する
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  3. 請求項1または2に記載のモータ制御装置において、
    前記モータの高回転域範囲は、前記モータのモータトルクが最大定格よりも小さくなる回転角速度範囲である
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のモータ制御装置において、
    前記モータの前記回転角速度が前記更新切替設定値未満または第1更新切替設定値未満という条件に加えて、前記q軸指令電流が設定電流値よりも大きいという条件が成立するとき、前記モータ抵抗定数を更新する
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ制御装置を有する電動パワーステアリング装置。
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