JP2016017750A - 膜厚計測装置と方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】時間軸方向の変動幅を大幅に低減することができ、計測精度を向上させることができる膜厚計測装置と方法を提供する。【解決手段】プローブ光4が検出素子16に到着するタイミングを光軸方向にずらすリニアステージ18と、リニアステージ18によるプローブ光4の遅延時間を検出する遅延時間検出装置20と、リニアステージ18の原点を検出する原点検出装置30と、遅延時間検出装置20を制御するステージ制御装置40と、を備える。ステージ制御装置40によりリニアステージ18を加速し、リニアステージ18が一定速度になりかつ原点を通過した時点をトリガとして、遅延時間検出装置20によりプローブ光4の遅延時間を検出する。【選択図】図3

Description

本発明は、非接触で塗装膜などの膜厚を計測する計測装置と計測方法に関する。
非接触で塗装膜などの膜厚を計測する膜厚計測装置として、例えば特許文献1〜3が既に開示されている。
特許文献1〜3の膜厚計測装置は、テラヘルツ波を膜が形成された試料に照射し、試料において反射したテラヘルツ波を検出し、検出されたテラヘルツ波の電場強度を時間軸の波形データに表わし、波形データから複数のピークを検出するとともに、ピーク間の時間差に基づき膜厚を算出するものである。
特開2012−225718号公報 特開2011−196990号公報 特開2010−139402号公報
図1は、膜厚を算出する原理説明図である。この図において、(A)はリファレンスRでの反射、(B)は膜Fが形成された試料Sでの反射、(C)は反射波と時間との関係図である。
リファレンスRは、好ましくは試料Sと同一寸法であり、その表面に高反射材(金コート、銀コート、など)が被覆されている。テラヘルツ波TはリファレンスRの表面で反射する。
テラヘルツ波Tは、光と電波の中間領域である約3mmから約3μmの波長を有する電磁波である。そのため、テラヘルツ波Tは物体内を透過する機能を有し、膜Fの表面と、膜Fと試料Sの界面とで反射する。
図1(C)に示すように、反射波B1,B2は、膜Fを往復する第1時間差Δt1を有する。従ってこの第1時間差Δt1から膜Fの膜厚を算出することができる。
すなわち、試料Sに入射したテラヘルツ波Tは、膜Fの表面と、膜Fと試料Sの界面とで多重反射を起こし、多重反射された反射波B1,B2の波形の重ね合わせが受信側では受信される。一方、リファレンスRで反射した反射波Aの波形を取得しておき、この参照波形を基に重回帰分析を用いることで多重反射された反射波B1,B2の波形を分離する。最後に分離された波形の第1時間差Δt1から膜厚を算出する。
図1において、膜Fの膜厚dを仮に3μm、膜の屈折率nを仮に2として、入射角θを仮に45度とすると、光速Cは約3×10m/secであることから、光が膜Fを通過する時間は、d×n×2/(C×cosθ)であるので、3×10−6m×2×2/(3×10m/sec×cos45°)=5.66×10−14sec=566psecである。
従って、図1の時間軸は、psecのオーダで検出する必要がある。
一方、テラヘルツ波Tを検出するための検出素子、例えばテラヘルツ波検出器は、プローブ光4(後述する)が入射した時点のみのテラヘルツ波Tを検出する。このプローブ光4の半値幅は、例えば約10−15sec(=10psec)のオーダである。
そのため、図1(C)に示す反射波B1,B2の計測時間は、プローブ光4の時間幅よりも1桁以上長いため、反射波B1,B2を同時に計測はできない。そのため、図1(C)に示す反射波B1,B2をサンプリングするには、プローブ光4が検出素子に到着するタイミング(以下、単に「タイミング」と呼ぶ)をずらしながら、検出素子(テラヘルツ波検出器)における電場強度を測定する必要がある。
この場合、反射波B1,B2の第1時間差Δt1は、膜Fの膜厚を算出するために高精度で検出する必要がある。この精度は、タイミングを変化させるためのリニアステージ(後述する)を移動させるサーボモータの精度となる。
一方、図1(C)の原点から反射波B1までの第2時間差Δt2の繰り返し精度も非常に重要である。プローブ光が検出素子に到着するタイミングをずらしながら、何度も計測することで図1(C)の波形データを作成するため、原点からの時間精度が波形データのバラツキの原因となるためである。
図2は、検出されたテラヘルツ波の波形データの模式図である。この図は、例えば特許文献2に開示されている。この図において、横軸は遅延時間、縦軸は上が検出されたテラヘルツ波Tの電場強度、下がプローブ光である。
図2のテラヘルツ波Tの波形をサンプリングするには、上述したように、プローブ光のタイミングをずらしながら、テラヘルツ波検出器における電場強度を測定する。すなわち、制御装置によりプローブ光の遅延時間をt1に設定し、遅延時間t1のタイミングにおけるテラヘルツ波Tの電場強度を計測する。続いて、遅延時間をt2に設定し、このタイミングにおけるテラヘルツ波Tの電場強度を計測する。同様にして、遅延時間をt3、t4、t5・・・と順に変化させることによって、テラヘルツ波Tの波形をサンプリングする。
しかし、上述した従来の手段で得られたテラヘルツ波Tの波形データは、時間軸方向の変動幅が大きい問題点があった。そのため、時間軸方向の変動幅に相当する計測誤差が生じ、計測精度が低い問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、時間軸方向の変動幅を大幅に低減することができ、これにより計測精度を向上させることができる膜厚計測装置と方法を提供することにある。
本発明によれば、膜が形成された試料にテラヘルツ波を照射し、試料で反射した前記テラヘルツ波の電場強度をプローブ光が検出素子に到着するときに検出し、プローブ光が検出素子に到着するタイミングをずらしながら、検出された前記テラヘルツ波の電場強度を時間軸の波形データに表わし、前記波形データから膜厚を算出する膜厚計測装置であって、
前記タイミングを光軸方向にずらすリニアステージと、
前記リニアステージによる前記プローブ光の遅延時間を検出する遅延時間検出装置と、
前記リニアステージの原点を検出する原点検出装置と、
前記遅延時間検出装置を制御するステージ制御装置と、を備え、
前記ステージ制御装置により前記リニアステージを加速し、前記リニアステージが一定速度になりかつ前記原点を通過した時点をトリガとして、前記遅延時間検出装置により前記プローブ光の遅延時間を検出する、ことを特徴とする膜厚計測装置が提供される。
前記遅延時間検出装置は、
連続光を出力する連続光光源と、
前記連続光を透過光と反射光とに分割するビームスプリッターと、
前記リニアステージに設けられ、前記反射光を正反射する第1反射器と、
固定位置に設けられ、前記透過光を前記ビームスプリッターに向けて正反射する第2反射器と、
前記第1反射器と前記第2反射器で正反射した前記反射光と前記透過光が混合したミックス光を検出する連続光検出器と、
前記連続光検出器の出力から前記プローブ光の遅延時間を算出する遅延時間演算装置と、を有する。
前記原点検出装置は、
前記リニアステージの側面に設けられた位置検出用マーカーと、
前記リニアステージの移動範囲に固定して設けられ、前記リニアステージの側面に向けて検出光を照射する光照射装置と、
前記リニアステージの移動範囲に固定して設けられ、前記検出光の前記位置検出用マーカーによる反射光又は透過光を光電変換して検出強度を出力する光検出装置と、
前記検出強度から前記リニアステージの原点を検出する原点演算装置と、を有する。
前記位置検出用マーカーは、反射体、線材又はスリットである。
前記原点演算装置は、前記検出強度を閾値と比較し、前記検出強度の上昇時又は下降時に前記閾値と一致する時点で前記リニアステージの原点を検出する。
また本発明によれば、膜が形成された試料にテラヘルツ波を照射し、試料で反射した前記テラヘルツ波の電場強度をプローブ光が検出素子に到着するときに検出し、プローブ光が検出素子に到着するタイミングをずらしながら、検出された前記テラヘルツ波の電場強度を時間軸の波形データに表わし、前記波形データから膜厚を算出する膜厚計測方法であって、
前記タイミングを光軸方向にずらすリニアステージと、
前記リニアステージによる前記プローブ光の遅延時間を検出する遅延時間検出装置と、
前記リニアステージの原点を検出する原点検出装置と、
前記遅延時間検出装置を制御するステージ制御装置と、を準備し、
前記ステージ制御装置により前記リニアステージを加速し、前記リニアステージが一定速度になりかつ前記原点を通過した時点をトリガとして、前記遅延時間検出装置により前記プローブ光の遅延時間を検出する、ことを特徴とする膜厚計測方法が提供される。
上記本発明の装置と方法によれば、リニアステージが一定速度になりかつ原点を通過した時点をトリガとして、遅延時間検出装置によりプローブ光の遅延時間を検出するので、検出時の速度が一定なため、遅延時間に相当するリニアステージの移動量は、原点通過後の経過時間に正確に比例する。
従って、時間軸方向の変動幅を大幅に低減することができ、これにより計測精度を向上させることができる。
膜厚を算出する原理説明図である。 検出されたテラヘルツ波の波形データの模式図である。 本発明による膜厚計測装置の全体構成図である。 原点検出装置の別の実施形態を示す図である。 図4(B)の別の実施形態を示す図である。 従来例と本発明による波形データを示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図3は、本発明による膜厚計測装置10の全体構成図である。
本発明の膜厚計測装置10は、膜Fが形成された試料Sにテラヘルツ波3aを照射し、試料Sで反射したテラヘルツ波3bの電場強度をプローブ光4が検出素子16に到着するときに検出し、プローブ光4が検出素子16に到着するタイミングをずらしながら、検出されたテラヘルツ波3bの電場強度を時間軸の波形データ5に表わし、波形データ5から膜厚を算出する装置である。
図3において、11はレーザ光源、12は分波器、13は放射素子、14a,14bは軸外し放物面鏡、15a,15b,15cは反射ミラー、16は検出素子、18はリニアステージ、19は計測制御装置である。
レーザ光源11は、例えばフェトム秒ファイバレーザであり、高出力の光パルス1を出力する。光パルス1の半値幅は例えば約10−15sec(=10psec)のオーダである。光パルス1のパルス間隔は、テラヘルツ波3bの波形データ5の時間、例えば10−14sec(=100psec)以上であることが好ましい。
分波器12は、光パルス1を透過光2aと反射光2bに分波する。透過光2aは、放射素子13に入射し、反射光2bは反射ミラー15cで反射してリニアステージ18にプローブ光4の光軸方向(図で左右方向)に入射する。
放射素子13は、例えば光伝導アンテナであり、数十THz以上のテラヘルツ波3aを発生する。このテラヘルツ波3aは、軸外し放物面鏡14aと反射ミラー15aを介して試料Sに照射される。
試料Sで反射したテラヘルツ波3bは、反射ミラー15bと軸外し放物面鏡14bを介して検出素子16に入射する。
リニアステージ18は、プローブ光4が検出素子16に到着するタイミングをずらす機能を有する。リニアステージ18は、例えばボイスコイルモータを内蔵し、プローブ光4の光軸方向(図で左右方向)に移動可能に構成されている。この例で、リニアステージ18は、ステージ反射器18aを備え、反射ミラー15cから入射した反射光2bをプローブ光4として光軸方向に正反射する。プローブ光4は検出素子16に入射する。
検出素子16は、例えばテラヘルツ波検出器であり、プローブ光4が入射したときのテラヘルツ波3bの電場強度を計測制御装置19へ出力する。検出素子16は、プローブ光4が入射した時点のみのテラヘルツ波3bを検出する。プローブ光4の半値幅は、上述したように、例えば約10−15sec(=10psec)のオーダである。
計測制御装置19は、例えば制御計測用コンピュータであり、テラヘルツ波3bの電場強度を時間軸の波形データ5に表わし、波形データ5から膜Fの膜厚を算出する。
図3において、本発明の膜厚計測装置10は、さらに、遅延時間検出装置20、原点検出装置30、及びステージ制御装置40を備える。
遅延時間検出装置20は、リニアステージ18によるプローブ光4の遅延時間を検出する。
原点検出装置30は、リニアステージ18の原点を検出する。
ステージ制御装置40は、遅延時間検出装置20を制御する。
図3において、遅延時間検出装置20は、連続光光源21、ビームスプリッター23、第1反射器24、第2反射器25、連続光検出器26、及び遅延時間演算装置27を有する。
連続光光源21は、He−Neレーザ又はランプ光源であり、連続光6を出力する。連続光6は、反射ミラー22で反射してビームスプリッター23に入射し、反射光7aと透過光7bに分割される。
第1反射器24は、リニアステージ18に設けられ、反射光7aをビームスプリッター23に向けて正反射する。
第2反射器25は、固定位置に設けられ、透過光7bをビームスプリッター23に向けて正反射する。第1反射器24と第2反射器25は、リトロリフレクター又は中空リトロリフレクターであるのがよい。
連続光検出器26は、第1反射器24と第2反射器25で正反射した反射光7aと透過光7bが混合したミックス光8を検出する。
遅延時間演算装置27は、反射光7aと透過光7bが混合したミックス光8のフリンジ(波形)を増幅し、A/D変換して、連続光検出器26の出力からプローブ光4の遅延時間を算出する。
光は波であり、連続光光源21、例えば、He−Neレーザの波長は約0.633μmである。
従って、ミックス光8は、反射光7aと透過光7bの位相差により、両者が強め合うときと弱め合うときとを繰り返すため、遅延時間演算装置27によりリニアステージ18の移動量を波長λの1/10程度(例えば約0.06μm)のオーダで正確に算出することができる。これによりプローブ光4の遅延時間を高精度に算出することができる。
図3において、原点検出装置30は、位置検出用マーカー32、光照射装置34、光検出装置36、及び原点演算装置38を有する。
位置検出用マーカー32は、この例では、リニアステージ18の側面に設けられた反射体である。
光照射装置34は、例えばHe−Neレーザであり、リニアステージ18の移動範囲に固定して設けられ、リニアステージ18の側面に向けて検出光9aを照射する。
光検出装置36は、例えばフォトダイオードであり、リニアステージ18の移動範囲に固定して設けられ、検出光9aの位置検出用マーカー32による反射光9b(又は透過光)を光電変換して検出強度を出力する。
原点演算装置38は、反射光9b(又は透過光)の検出強度からリニアステージ18の原点を検出する。
図4は、原点検出装置30の別の実施形態を示す図である。
図4(A)において、位置検出用マーカー32は、反射体に限定されず、線材又はスリットであってもよい。
また、光照射装置34及び光検出装置36と位置検出用マーカー32との間に絞り35やレンズ37を設けてもよい。
図4(B)は、光検出装置36で検出した検出強度の時間変化を示す模式図である。この例で原点演算装置38は、検出強度の立上り時点を原点として検出する。
図5は、図4(B)の別の実施形態を示す図である。
図5(A)は、位置検出用マーカー32が反射体である場合である。この例において、原点演算装置38は、検出強度を予め設定した閾値と比較し、検出強度の上昇時又は下降時に閾値と一致する時点でリニアステージ18の原点を検出する。
図5(B)は、位置検出用マーカー32が細い線材である場合である。この例において、原点演算装置38は、検出強度のピーク位置を原点として検出する。
図5(C)は、位置検出用マーカー32がスリットである場合である。この例において、原点演算装置38は、検出強度のボトム位置を原点として検出する。
上述した図3において、本発明によれば、ステージ制御装置40によりリニアステージ18を加速し、リニアステージ18が一定速度になりかつ原点を通過した時点をトリガとして、遅延時間検出装置20によりプローブ光4の遅延時間を検出する。
また、本発明の膜厚計測方法は、上述した膜厚計測装置10を準備し、ステージ制御装置40によりリニアステージ18を加速し、リニアステージ18が一定速度になりかつ原点を通過した時点をトリガとして、遅延時間検出装置20によりプローブ光4の遅延時間を検出する。
上述したように、遅延時間検出装置20は、検出器の出力からリニアステージ18の移動量を波長λの1/10程度(例えば約0.1μm)のオーダで正確に算出することができるが、その絶対位置は検出できない。
一方、原点検出装置30は、反射光9b(又は透過光)の検出強度からリニアステージ18の原点を検出できる。
従って、ステージ制御装置40により、リニアステージ18を加速することにより、リニアステージ18が一定速度に達したことを連続光検出器26の出力から検出できる。
原点を通過した時点は、原点検出装置30により検出できる。従って原点検出信号をトリガとして遅延時間検出装置20によりプローブ光4の遅延時間を検出することにより、検出時の速度が一定であるので、遅延時間に相当するリニアステージ18の移動量は、原点通過後の経過時間に正確に比例する。従って、時間軸方向の変動幅を大幅に低減することができ、これにより計測精度を向上させることができる。
図6は、従来例と本発明による波形データ5を示す図である。この図において、(A)は従来例の波形データ5であり、(B)は本発明による波形データ5である。また各図において、横軸は時間[ps]、縦軸は検出されたテラヘルツ波の電場強度である。
図6(A)の従来例では、波形データ5の線幅が太くなっており、波形データ5の時間軸の変動幅が大きく、その分の時間軸の精度が低い問題点があった。例えば図6(A)の従来例で、時間軸の変動幅は約0.004psecであり、膜厚算出時の誤差Δtは、Δt≒3×10×0.004×10−12=12×10−7m=1.2μmとなる。
これに対し、図6(B)の本発明では、波形データ5の線幅が細くなっており、波形データ5の時間軸の変動幅は、従来例の10分の1程度であり、膜厚算出時の誤差Δtを従来例の10分の1程度まで低減できることがわかる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
A,B1,B2 反射波、C 光速、d 膜厚、F 膜、
S 試料、R リファレンス、Δt1 第1時間差、Δt2 第2時間差、
1 光パルス、2a 透過光、2b 反射光、3a,3b テラヘルツ波、
4 プローブ光、5 波形データ、6 連続光、7a 反射光、7b 透過光、
8 ミックス光、9a 検出光、9b 反射光(又は透過光)、
10 膜厚計測装置、11 レーザ光源(フェトム秒ファイバレーザ)、
12 分波器、13 放射素子(光伝導アンテナ)、
14a,14b 軸外し放物面鏡、15a,15b,15c 反射ミラー、
16 検出素子(テラヘルツ波検出器)、18 リニアステージ、
18a ステージ反射器、19 計測制御装置(制御計測用コンピュータ)、
20 遅延時間検出装置、21 連続光光源、22 反射ミラー、
23 ビームスプリッター、24 第1反射器、25 第2反射器、
26 連続光検出器、27 遅延時間演算装置、30 原点検出装置、
32 位置検出用マーカー、34 光照射装置(He−Neレーザ)、
35 絞り、36 光検出装置(フォトダイオード)、
37 レンズ、38 原点演算装置、40 ステージ制御装置

Claims (6)

  1. 膜が形成された試料にテラヘルツ波を照射し、試料で反射した前記テラヘルツ波の電場強度をプローブ光が検出素子に到着するときに検出し、プローブ光が検出素子に到着するタイミングをずらしながら、検出された前記テラヘルツ波の電場強度を時間軸の波形データに表わし、前記波形データから膜厚を算出する膜厚計測装置であって、
    前記タイミングを光軸方向にずらすリニアステージと、
    前記リニアステージによる前記プローブ光の遅延時間を検出する遅延時間検出装置と、
    前記リニアステージの原点を検出する原点検出装置と、
    前記遅延時間検出装置を制御するステージ制御装置と、を備え、
    前記ステージ制御装置により前記リニアステージを加速し、前記リニアステージが一定速度になりかつ前記原点を通過した時点をトリガとして、前記遅延時間検出装置により前記プローブ光の遅延時間を検出する、ことを特徴とする膜厚計測装置。
  2. 前記遅延時間検出装置は、
    連続光を出力する連続光光源と、
    前記連続光を透過光と反射光とに分割するビームスプリッターと、
    前記リニアステージに設けられ、前記反射光を正反射する第1反射器と、
    固定位置に設けられ、前記透過光を前記ビームスプリッターに向けて正反射する第2反射器と、
    前記第1反射器と前記第2反射器で正反射した前記反射光と前記透過光が混合したミックス光を検出する連続光検出器と、
    前記連続光検出器の出力から前記プローブ光の遅延時間を算出する遅延時間演算装置と、を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の膜厚計測装置。
  3. 前記原点検出装置は、
    前記リニアステージの側面に設けられた位置検出用マーカーと、
    前記リニアステージの移動範囲に固定して設けられ、前記リニアステージの側面に向けて検出光を照射する光照射装置と、
    前記リニアステージの移動範囲に固定して設けられ、前記検出光の前記位置検出用マーカーによる反射光又は透過光を光電変換して検出強度を出力する光検出装置と、
    前記検出強度から前記リニアステージの原点を検出する原点演算装置と、を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の膜厚計測装置。
  4. 前記位置検出用マーカーは、反射体、線材又はスリットである、ことを特徴とする請求項3に記載の膜厚計測装置。
  5. 前記原点演算装置は、前記検出強度を閾値と比較し、前記検出強度の上昇時又は下降時に前記閾値と一致する時点で前記リニアステージの原点を検出する、ことを特徴とする請求項3に記載の膜厚計測装置。
  6. 膜が形成された試料にテラヘルツ波を照射し、試料で反射した前記テラヘルツ波の電場強度をプローブ光が検出素子に到着するときに検出し、プローブ光が検出素子に到着するタイミングをずらしながら、検出された前記テラヘルツ波の電場強度を時間軸の波形データに表わし、前記波形データから膜厚を算出する膜厚計測方法であって、
    前記タイミングを光軸方向にずらすリニアステージと、
    前記リニアステージによる前記プローブ光の遅延時間を検出する遅延時間検出装置と、
    前記リニアステージの原点を検出する原点検出装置と、
    前記遅延時間検出装置を制御するステージ制御装置と、を準備し、
    前記ステージ制御装置により前記リニアステージを加速し、前記リニアステージが一定速度になりかつ前記原点を通過した時点をトリガとして、前記遅延時間検出装置により前記プローブ光の遅延時間を検出する、ことを特徴とする膜厚計測方法。

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