JP2014194344A - テラヘルツ波を用いた測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】比較的簡単な手順で、テラヘルツ波を用いて被測定物の特性値をより高い精度で測定するための方法が要求されている。
【解決手段】測定方法は、予め定められた位置にテラヘルツ波を反射する反射部材を対象物として配置するとともに、テラヘルツ波を照射しつつ、反射部材によって反射したテラヘルツ波の時間波形の最大振幅がより大きくなるように、測定装置と反射部材との間の相対的な位置および向きの少なくとも一方を調整するステップと、測定装置の調整完了後に反射部材によって反射したテラヘルツ波の時間波形を保持するステップと、被測定物を対象物として配置するとともに、テラヘルツ波を照射しつつ、被測定物によって反射したテラヘルツ波の時間波形における最大振幅が生じる位置が保持された時間波形における最大振幅が生じる位置と実質的に一致するように、測定装置と反射部材との間の相対的な位置および向きの少なくとも一方を調整するステップとを含む。
【選択図】図5
【解決手段】測定方法は、予め定められた位置にテラヘルツ波を反射する反射部材を対象物として配置するとともに、テラヘルツ波を照射しつつ、反射部材によって反射したテラヘルツ波の時間波形の最大振幅がより大きくなるように、測定装置と反射部材との間の相対的な位置および向きの少なくとも一方を調整するステップと、測定装置の調整完了後に反射部材によって反射したテラヘルツ波の時間波形を保持するステップと、被測定物を対象物として配置するとともに、テラヘルツ波を照射しつつ、被測定物によって反射したテラヘルツ波の時間波形における最大振幅が生じる位置が保持された時間波形における最大振幅が生じる位置と実質的に一致するように、測定装置と反射部材との間の相対的な位置および向きの少なくとも一方を調整するステップとを含む。
【選択図】図5
Description
本発明は、テラヘルツ波を用いて被測定物を測定する測定方法に関する。
近年、量子エレクトロニクスや半導体工業の進歩によって、テラヘルツ波を応用した様々な技術が提案されている。テラヘルツ波は、主として、周波数が約0.1〜10THz(波長が30μm〜3mm)の電磁波である。このようなテラヘルツ波の応用の一例として、様々な材料の物性や厚さなどを評価する技術が提案されている。
テラヘルツ波を用いて精度の高い測定を行うためには、測定装置の設定や各種の補正手段などが必要になる。例えば、特開2006−052948号公報(特許文献1)は、測定試料の形状および物性および設置方法を限定せずに、測定試料によって反射したテラヘルツパルスの振幅強度情報と位相情報を含む測定を行う方法などを開示する。より具体的には、特許文献1に開示された方法は、測定試料と分光光学系の相対位置を検出し、この相対位置に基づいて応答信号の時間軸を補正する。
また、テラヘルツ波を用いて塗装膜の膜厚を測定する技術が開示されている。例えば、特開2011−196990号公報(特許文献2)は、曲面を有する塗装膜を正確に計測する構成を開示する。より具体的には、特許文献2に開示された塗装膜の検査装置は、試料において反射したテラヘルツ波を検出するテラヘルツ波検出器と、検出されたテラヘルツ波の電場強度を時間軸の波形データに表し、波形データから複数のピークを検出するとともに、ピーク間の時間差に基づき膜厚を算出する制御部とを備える。この制御部は、予め入力されたピークパターンに従い、波形データから複数のピークを検出する。
また、特開2004−028618号公報(特許文献3)は、塗装中において塗装膜厚を測定することができ、しかもウェット膜や多層膜の膜厚を測定でき、膜厚分布をも測定可能な塗装膜測定方法を開示する。
さらに、テラヘルツ波を用いて粉体状の試料の測定に適した構成が開示されている。例えば、特開2010−044056号公報(特許文献4)は、粉体試料の物性をより正確に測定可能なテラヘルツ領域における粉体測定方法およびそれに用いられる容器を開示する。
テラヘルツ波を用いて被測定物の膜厚などの物理的な特性値や光学的な特性値を測定する場合に測定精度を高めたいという要求がある。このような要求に対して、上述の先行技術には以下のような課題がある。
特許文献1に開示された方法によれば、測定試料と分光光学系との相対位置を検出するための構成(典型的には、位置検出機構など)が必要になり、コストアップが避けられない。また、相対位置を検出するための構成を設けることによって、反射光学系の設計自由度が下がる。これによって、被測定物に対するテラヘルツ波の入射角が大きくなり、測定精度に影響を与える可能性がある。
特許文献2に開示された塗装膜の検査装置では、ピークパターンに従い波形データから複数のピークを検出するという方法を採用する。この方法では、入射波および反射波が被測定物に対してある程度の角度をもっているので、被測定物と光学系との距離を正確に決定することはできず、これによって、測定精度および再現性に問題が生じ得る。さらに、特許文献2に開示された構成では、被測定物からの反射波の側に絞りを設けることで、抽出される反射波の情報を被測定物のより狭い範囲に制限する。この構成によれば、被測定物の表面にある曲面の高低差の影響を回避できるが、S/N比(信号対雑音比)が悪化するとともに、測定されるテラヘルツ波が被測定物の極めて小さなスポットの情報のみを含むようになり、どの部位を測定しているのかが容易にはわからないという問題が生じ得る。
特許文献3に開示された塗装膜測定方法は、テラヘルツ時間領域分光法での塗装膜厚測定の基本的手法について述べるに過ぎず、測定精度を高めるための構成や方法については、何ら教示していない。
特許文献4に開示されたサンプル容器は、透過法による測定に用いられるもので、反射法による測定に用いることはできない。
そのため、比較的簡単な手順で、テラヘルツ波を用いて被測定物の特性値をより高い精度で測定するための方法が要求されている。
本発明のある局面に従うテラヘルツ波を用いた測定方法は、テラヘルツ波を照射する照射部および対象物によって反射したテラヘルツ波を受信する受信部とを含む測定装置を用意するステップと、予め定められた位置にテラヘルツ波を反射する反射部材を対象物として配置するとともに、テラヘルツ波を照射しつつ、反射部材によって反射したテラヘルツ波の時間波形の最大振幅がより大きくなるように、測定装置と反射部材との間の相対的な位置および向きの少なくとも一方を調整するステップと、測定装置の調整完了後に反射部材によって反射したテラヘルツ波の時間波形を保持するステップと、被測定物を対象物として配置するとともに、テラヘルツ波を照射しつつ、被測定物によって反射したテラヘルツ波の時間波形における最大振幅が生じる位置が保持された時間波形における最大振幅が生じる位置と実質的に一致するように、測定装置と反射部材との間の相対的な位置および向きの少なくとも一方を調整するステップとを含む。
好ましくは、調整するステップは、測定装置と反射部材との間の位置を先に調整した上で、測定装置と反射部材との間の角度を調整するステップを含む。
好ましくは、測定方法は、被測定物によって反射したテラヘルツ波の時間波形に基づいて、被測定物の膜厚を決定するステップをさらに含む。
さらに好ましくは、被測定物の膜厚を決定するステップは、複数回にわたって決定された被測定物の膜厚を平均化するステップを含む。
好ましくは、測定方法は、筒状部材と筒状部材の底面に設けられた反射部とからなる容器に被測定物を装填するステップと、容器の反射部が設けられている側とは反対の側からテラヘルツ波が照射されるように、被測定物が装填された容器を配置するステップとをさらに含む。
本実施の形態によれば、比較的簡単な手順で、テラヘルツ波を用いて被測定物の特性値をより高い精度で測定できる。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
<A.概要>
本実施の形態に従う測定方法は、反射部材(レファレンス)によって反射したテラヘルツ波の時間波形に現れるピーク位置を基準として、測定装置と被測定物(以下「サンプル」とも称す。)との間の相対的な位置関係を最適化する。これは、測定装置からサンプルの表面までの経路上で生じる影響(空気が媒体として存在する)は、サンプルの内部状態などにかかわらず、測定装置からレファレンスまでの経路上で生じる影響と実質的に同一である。このテラヘルツ波の伝搬状態が共通であることによって生じる特徴量に基づいて、サンプルを測定する際にも、測定装置とレファレンスとの間の相対的な位置関係と実質的に同じ位置関係を形成できる。これによって、テラヘルツ波を用いて被測定物の特性値をより高い精度で測定する。
本実施の形態に従う測定方法は、反射部材(レファレンス)によって反射したテラヘルツ波の時間波形に現れるピーク位置を基準として、測定装置と被測定物(以下「サンプル」とも称す。)との間の相対的な位置関係を最適化する。これは、測定装置からサンプルの表面までの経路上で生じる影響(空気が媒体として存在する)は、サンプルの内部状態などにかかわらず、測定装置からレファレンスまでの経路上で生じる影響と実質的に同一である。このテラヘルツ波の伝搬状態が共通であることによって生じる特徴量に基づいて、サンプルを測定する際にも、測定装置とレファレンスとの間の相対的な位置関係と実質的に同じ位置関係を形成できる。これによって、テラヘルツ波を用いて被測定物の特性値をより高い精度で測定する。
<B.装置構成>
まず、本実施の形態に従う測定装置100の装置構成について説明する。図1は、本実施の形態に従う測定装置100の外観図である。図2は、本実施の形態に従う測定装置100の側面図である。
まず、本実施の形態に従う測定装置100の装置構成について説明する。図1は、本実施の形態に従う測定装置100の外観図である。図2は、本実施の形態に従う測定装置100の側面図である。
図1を参照して、本実施の形態に従う測定装置100は、テラヘルツ波を用いた被測定物(サンプル)の物理的な特性値や光学的な特性値の測定に向けられている。より具体的には、測定装置100は、反射型の測定系であり、テラヘルツ波を照射する照射部とサンプルなどの対象物によって反射したテラヘルツ波を受信する受信部とを含む。測定装置100のより具体的な構成については後述する。なお、測定装置100がテラヘルツ波を照射する対象物としては、サンプルに加えて、測定基準(レファレンス)の場合もある。
測定装置100は、対象物との間の相対的な位置関係(相対的な位置および向きの少なくとも一方)を適宜調整できるように構成されている。これは、後述するように、測定装置100と対象物との間の相対的な位置関係を調整しつつ測定を行う必要があるからである。このような測定装置100と対象物との間の相対的な位置関係を調整する機構としては、どのような機構を採用してもよいが、図1および図2には、測定装置100が支持部材を介して支持支柱2に接続されている構成を例示する。より具体的には、図2に示すように、支持支柱2の長手方向に沿ってスライド可能(符号110の方向)、かつ支持支柱2を中心として旋回可能(符号112の回転方向)に測定装置100を保持する第1支持部102と、測定装置100の照射角度を第1の水平軸(紙面左右方向)に沿って回転可能(符号114の回転方向)に保持する第2支持部104と、測定装置100を前後方向(紙面左右方向)にスライド可能(符号116の方向)に保持する第3支持部106と、測定装置100の照射角度を第2の水平軸(紙面奥行方向)に沿って回転可能(符号118の回転方向)に保持する第4支持部108とを含む。
図3は、本実施の形態に従う測定装置100の構成を示す概略図である。図3に示す測定装置100は、テラヘルツ時間領域分光法(THz−TDS:Terahertz Time Domain Spectroscopy)を用いて、サンプルSMPの特性値を測定する。測定装置100は、集光性のテラヘルツ波64をサンプルSMPに照射し、サンプルSMPによって反射したテラヘルツ波66からサンプルSMPの特性値を測定する。照射されるテラヘルツ波64およびサンプルSMPによって反射して生じるテラヘルツ波66は、測定装置100に設けられた開口部68を通じて入出力する。
開口部68において、テラヘルツ波64を集光して照射するための凸レンズ61、およびサンプルから反射されたテラヘルツ波66を平行にする凸レンズ63を設ける。なお、凸レンズ61,63は、典型的には、平凸レンズである。また、凸レンズ61,63以外の部材を利用する態様として、(i)凸レンズを1個だけ使用する態様(たとえば、両凸レンズの両側で集光)、(ii)凸レンズを2個使用する態様(一方の凸レンズで平行波束にして、他方の凸レンズで集光)、(iii)軸外し放物面ミラーを、投光側に2個、受光側に2個使用する態様、および(iv)楕円ミラーを1個だけ使用する態様のうちの、いずれかを採用してもよい。
より具体的には、測定装置100は、パルス光光源10と、λ/2板14と、偏光ビームスプリッタ16と、エミッタユニット40と、アンテナユニット50と、集光レンズ46,56と、軸外し放物面ミラー60,62と、凸レンズ61,63と、ミラー12,18,20,22,24,26,28,30と、遅延ステージ70と、遅延ステージ駆動機構72と、発振器80と、信号処理部82と、制御装置84とを含む。
パルス光光源10は、エミッタユニット40およびアンテナユニット50を駆動するためのパルス光を発生する。より具体的には、パルス光光源10は、レーザー光源であり、フェムト秒(10−15秒)オーダーのパルス幅をもつフェムト秒パルスパルス光を発生し照射する。パルス光光源10におけるパルス光の発振周期は、数10MHz(数10n秒周期)オーダーである。パルス光光源10で照射されたパルス光は、エミッタユニット40およびアンテナユニット50へ与えられる。
λ/2板14は、パルス光光源10からのパルス光の直線偏光を任意の方向に調整する。λ/2板14を通過したパルス光は、偏光ビームスプリッタ16へ入射する。λ/2板14からは、平行光束のパルス光が照射される。
偏光ビームスプリッタ16は、λ/2板14からのパルス光を所定の比率で2つのパルス光に分配し、それぞれをエミッタユニット40およびアンテナユニット50へ導く。具体的には、偏光ビームスプリッタ16から照射された一方のパルス光は、ミラー18および20を経てエミッタユニット40へ与えられる。このパルス光は、エミッタユニット40を励起するためのポンプ光として利用される。偏光ビームスプリッタ16から照射された他方のパルス光は、ミラー22、24、26、28、および30を経てアンテナユニット50へ与えられる。このパルス光は、アンテナユニット50を励起するためのプローブ光として利用される。
エミッタユニット40は、テラヘルツ波発生源であり、パルス光を受けてテラヘルツ波を発生する。具体的には、エミッタユニット40は、光伝導アンテナ42およびSiレンズ44を含む。エミッタユニット40の前段には、集光レンズ46が配置されている。集光レンズ46は、パルス光を光伝導アンテナ42の予め定められた位置へ集光する。
光伝導アンテナ42は、パルス光によって励起されて、パルス状のテラヘルツ波を発生する。光伝導アンテナ42は、基板上に形成された平行伝送線路と、当該平行伝送線路の一部に形成された微小ダイポールアンテナとを含む。この平行伝送線路の両端には、発振器80から所定の交流バイアス電圧が印加されている。より具体的には、光伝導アンテナ42では、光伝導性の半導体薄膜上に狭いギャップを有する電極が形成されている。微小ダイポールアンテナの部分(ギャップ)にパルス光が入射することで、所定の電界が生じて、テラヘルツ波が発生する。
エミッタユニット40においては、光伝導アンテナ42に入射するパルス光がポンプ光となり、テラヘルツ波が発生する。発振器80から供給される交流バイアス電圧がテラヘルツ波の発生エネルギーの一部となる。一例として、光伝導アンテナ42は、半絶縁性ガリウムヒ素(GaAs)基板にGaAsエピキタシャル膜を低温成長させたLT−GaAs光伝導アンテナなどによって構成される。あるいは、InGaAsからなる基板を用いてもよい。InGaAsからなる基板を用いることで、一般的な光通信に用いられる1.55μmのパルス光を用いてテラヘルツ波を発生できるので、装置構成を低廉および簡素化できる。
Siレンズ44は、光伝導アンテナ42から照射されるテラヘルツ波64を拡散する。
Siレンズ44から照射されたテラヘルツ波は、軸外し放物面ミラー60、凸レンズ61、サンプルSMP、凸レンズ63、および、軸外し放物面ミラー62を経てアンテナユニット50へ入射する。軸外し放物面ミラー60によって反射し、凸レンズ61によって集光されたテラヘルツ波64は、サンプルSMPで反射され、この反射された際にサンプルSMPの特性に応じた減衰を受ける。そして、サンプルSMPによって反射して生じるテラヘルツ波66は、凸レンズ63および軸外し放物面ミラー62を経てアンテナユニット50へ入射する。軸外し放物面ミラー62は、テラヘルツ波66をアンテナユニット50の受光位置に集光する。
Siレンズ44から照射されたテラヘルツ波は、軸外し放物面ミラー60、凸レンズ61、サンプルSMP、凸レンズ63、および、軸外し放物面ミラー62を経てアンテナユニット50へ入射する。軸外し放物面ミラー60によって反射し、凸レンズ61によって集光されたテラヘルツ波64は、サンプルSMPで反射され、この反射された際にサンプルSMPの特性に応じた減衰を受ける。そして、サンプルSMPによって反射して生じるテラヘルツ波66は、凸レンズ63および軸外し放物面ミラー62を経てアンテナユニット50へ入射する。軸外し放物面ミラー62は、テラヘルツ波66をアンテナユニット50の受光位置に集光する。
アンテナユニット50は、軸外し放物面ミラー62からのテラヘルツ波66を受光して、テラヘルツ波66の強度を示す測定信号を信号処理部82へ出力する。アンテナユニット50は、測定信号を生成するためのエネルギー源として、偏光ビームスプリッタ16で分離されたパルス光を受光する。すなわち、アンテナユニット50は、軸外し放物面ミラー62からのテラヘルツ波66と偏光ビームスプリッタ16からのパルス光とがともに入射しているタイミングにおいて、測定信号を出力する。
アンテナユニット50は、テラヘルツ信号の検出器であり、テラヘルツ波およびパルス光を受けて電流を発生し、その電流を信号処理部82へ出力する。具体的には、アンテナユニット50は、光伝導アンテナ52と、Siレンズ54とを含む。Siレンズ54は、上述のエミッタユニット40におけるSiレンズ44と同様の構成であり、軸外し放物面ミラー62からのテラヘルツ波を集光する。
パルス光がアンテナユニット50に入力する前段には、集光レンズ56が配置されている。集光レンズ56は、パルス光を光伝導アンテナ52の予め定められた位置へ集光する。
光伝導アンテナ52は、上述のエミッタユニット40における光伝導アンテナ42と同様の構成であり、一方面にテラヘルツ波を受光し、他方面にパルス光を受光することで、電気信号である測定信号を出力する。
偏光ビームスプリッタ16で分配されたパルス光は、ミラー22、24、26、28、および30を経てアンテナユニット50へ与えられる。このパルス光の伝搬経路上のミラー26および28は、遅延ステージ70に関連付けて配置されている。遅延ステージ70は、遅延ステージ駆動機構72によって、紙面上下方向に移動可能に構成されており、この遅延ステージ70の移動によってミラー26および28の位置が紙面上下方向に変化する。遅延ステージ駆動機構72は、制御装置84からの制御信号CTRL1に従って、遅延ステージ70を一定速度で移動させる。
遅延ステージ70および遅延ステージ駆動機構72は、アンテナユニット50で受光されるテラヘルツ波の時間軸上における強度波形をより容易に測定するための構成である。パルス光光源10からのパルス光は、そのパルス幅がフェムト(10−15)秒オーダーであるため、時間波形をそのまま測定することは非常に困難である。そこで、テラヘルツ波の複数の位相のそれぞれにおける強度を複数回にわたって測定したものを時間軸上で合成することで、全体の時間波形を測定する。
アンテナユニット50は、テラヘルツ波およびパルス光がともに入射したタイミングで測定信号を出力するので、テラヘルツ波に対するパルス光の位相をずらすことで、テラヘルツ波の予め定められた位相における強度を測定できる。すなわち、遅延ステージ70を一定速度で紙面上または下方向に移動させることで、ミラー26および28の位置が変化し、これによって偏光ビームスプリッタ16からアンテナユニット50までのパルス光の伝搬経路長が時間的に変化する。遅延ステージ70の位置変化に応じて、テラヘルツ波がアンテナユニット50に入射するタイミングと、パルス光がアンテナユニット50に入射するタイミングとの間の時間差(遅延時間)が時間的に変化する。
制御装置84は、テラヘルツ波の複数の位相に各々における強度の測定結果を時間軸上で合成することで、サンプルSMPの特性を示す時間波形を決定する。
<C.測定方法の概要>
次に、本実施の形態に従うテラヘルツ波を用いた測定方法の概要について説明する。図3に示すような測定装置100を用いてテラヘルツ時間領域分光法に従う測定を行うことで得られる時間波形において、時間軸は、測定装置100から照射されたテラヘルツ波が伝搬する媒体の屈折率に依存した距離を示す。測定装置100のような反射型の測定系では、以下のように表すことができる。
次に、本実施の形態に従うテラヘルツ波を用いた測定方法の概要について説明する。図3に示すような測定装置100を用いてテラヘルツ時間領域分光法に従う測定を行うことで得られる時間波形において、時間軸は、測定装置100から照射されたテラヘルツ波が伝搬する媒体の屈折率に依存した距離を示す。測定装置100のような反射型の測定系では、以下のように表すことができる。
時間軸上の値=伝搬距離×屈折率×2/光速
例えば、パルス状の時間波形を有するテラヘルツ波がサンプルSMPなどに照射されると、照射されたテラヘルツ波がそのサンプルSMPにおいて反射される経路に相当する数のピークが時間波形上に現れることになる。例えば、サンプルSMPの表面に多層膜が形成されていれば、テラヘルツ波は各層の界面において反射されるので、この界面の数に応じたピークが時間波形上に現れる。
例えば、パルス状の時間波形を有するテラヘルツ波がサンプルSMPなどに照射されると、照射されたテラヘルツ波がそのサンプルSMPにおいて反射される経路に相当する数のピークが時間波形上に現れることになる。例えば、サンプルSMPの表面に多層膜が形成されていれば、テラヘルツ波は各層の界面において反射されるので、この界面の数に応じたピークが時間波形上に現れる。
一方で、サンプルSMPの表面(サンプルSMPと空気の界面)において反射されたテラヘルツ波によって生じたピーク(時間波形において1番目に生じるピークに相当)は、測定装置100からサンプルSMPの表面までの(空気中の)距離に依存し、サンプルSMPの種類(すなわち、内部構造)には依存しない。この1番目に生じるピークの時間波形上の位置を利用して、位置合わせを行うことができる。
より具体的には、測定基準(レファレンス)から測定された時間波形から、レファレンスの時間波形上のピーク位置を特定し、このレファレンスのピーク位置とサンプルSMPから測定される時間波形上の1番目のピーク位置とが実質的に一致するように、測定装置100とサンプルSMPとの間の相対的な位置関係を調整する。このような調整処理を用いることで、サンプルSMPに対する測定装置100の位置合わせを適切に行うことができる。
図4は、本実施の形態に従う測定装置100を用いた測定方法の概要を説明するための図である。図4(a)を参照して、その表面に多層膜が形成されているサンプルSMPに対して、測定装置100からテラヘルツ波64を照射し、サンプルSMPにおいて反射したテラヘルツ波66を検出したとする。この検出されたテラヘルツ波66の時間波形201においては、サンプルSMP内部の界面(層間)の数に対応する複数のピークが生じる。このとき、測定装置100からサンプルSMPの表面までの距離はLであるとする。
これに対して、図4(b)を参照して、その表面が鏡面(反射部材)であるレファレンスREFを、測定装置100から距離Lだけ離して配置する。同様に、測定装置100からテラヘルツ波64を照射し、レファレンスREFにおいて反射したテラヘルツ波66を検出したとする。この検出されたテラヘルツ波66の時間波形202においては、レファレンスREFの表面で反射したテラヘルツ波に対応するピークが生じる。
このとき、測定装置100からサンプルSMPおよびレファレンスREFまでのそれぞれの距離は互いに同一であるので、時間波形201および202において、1番目ピークが生じる位置(時刻T1)は同じになる。
そのため、レファレンスREFについての時間波形を予め取得しておき、この予め取得された時間波形において生じるピークの位置がサンプルSMPについての時間波形において生じるピークの位置と実質的に一致すれば、測定装置100とレファレンスREFとの当初の相対的な位置関係と実質的に同じ位置関係で、測定装置100とサンプルSMPとが配置されたといえる。
このように、レファレンスREFおよびレファレンスREFから測定されたそれぞれの時間波形を用いることで、サンプルSMPについてより正確な測定を行うことができる。
また、その表面に凹凸のある(すなわち、測定装置100からZ方向(図4参照)の距離が一定ではない)サンプルSMPについては、複数回の測定を行って得られる結果から、対象の部分の平均値として膜厚を測定できる。一般的に、テラヘルツ波は、可視光線や赤外線に比べて波長が長いため、空間分解能が相対的に低い。絞りなどを用いて空間分解能を向上させる(同時に、S/N比(信号対雑音比)が悪化する)のではなく、複数の測定値(膜厚)を用いて決定することで、全体の平均最適値を決定し、S/N比を向上させる。なお、この複数の測定値を用いる処理については、2番目以降のピークについても同様に適用できる。このような平均化処理を採用することで、測定対象の部分の測定値について最適化を図ることができる。
なお、サンプルSMPの測定対象の部分についてより細かく移動させつつ測定し、この測定結果を各種の統計処理などを用いることで、空間分解能を向上させることもできる。
<D.測定方法の具体的な手順例>
次に、本実施の形態に従うテラヘルツ波を用いた測定方法のより具体的な手順の一例について説明する。
次に、本実施の形態に従うテラヘルツ波を用いた測定方法のより具体的な手順の一例について説明する。
図5は、本実施の形態に従うテラヘルツ波を用いた測定方法の処理手順を示すフローチャートである。図6は、本実施の形態に従うテラヘルツ波を用いた測定方法を説明するための模式図である。
図5を参照して、まず、テラヘルツ波を照射する照射部および対象物によって反射したテラヘルツ波を受信する受信部とを含む測定装置100を用意する(ステップS2)。典型的には、予め定められた位置に図3に示す測定装置100を配置する。
続いて、予め定められた位置にテラヘルツ波を反射する鏡面(反射部材)であるレファレンスREFを対象物として配置するとともに、テラヘルツ波を照射しつつ、レファレンスREFによって反射したテラヘルツ波の時間波形の最大振幅(ピーク値)がより大きくなるように、測定装置100とレファレンスREFとの間の相対的な位置および向きの少なくとも一方を調整する(ステップS4)。つまり、ミラー固定治具を用いてミラーを最適位置にセットするとともに、ミラーによって測定されるレファレンスの時間波形を取得する。
より具体的には、図6(a)に示すように、予め定められた位置に配置された測定装置100から最適な距離だけ離れた位置(最適位置)に、図示しないミラー固定治具を用いてミラーをレファレンスREFとして配置する(図6(a)の(1))。続いて、取得される時間波形のピークが最大となるように、測定装置100のレファレンスREFとの距離や、測定装置100の照射の向き(照射角度)を調整する。このとき、制御装置84などのディスプレイに測定される時間波形をリアルタイムに表示(フリースキャン)させながら、測定装置100とレファレンスREFとの間の相対的な位置関係を適宜調整する(図6(a)の(2))。
なお、図6には、測定装置100を調整する例を示すが、測定装置100および対象物(レファレンスREFまたはサンプルSMP)の少なくとも一方を調整すればよい。
このように測定装置100とレファレンスREFとの間の相対的な位置関係の適宜が完了すると、そのときの時間波形が格納される(図6(a)の(3))。すなわち、測定装置100の調整完了後に反射部材によって反射したテラヘルツ波の時間波形を保持する(ステップS6)。この時間波形は、制御装置84のハードディスクなどに格納される。
そして、サンプルSMPの測定動作を開始する。具体的には、サンプルSMP(被測定物)を対象物として配置するとともに、反射したテラヘルツ波の時間波形の注目している反射面からの振幅ピーク(より一般的には1番目のピーク)の位置が保持されたレファレンスREFの時間波形における最大振幅が生じる位置と実質的に一致するように、かつ、その振幅ピークが最大振幅を生じうるように、測定装置100とサンプルSMPとの間の相対的な位置および向きの少なくとも一方を調整する(ステップS8)。すなわち、ミラー固定治具を取り除き、測定装置100の光学系の焦点位置付近にサンプルSMPを配置する。そして、測定装置100からテラヘルツ波を照射した状態で、測定装置100とサンプルSMPとの間の相対的な位置関係を適宜調整する。
より具体的には、制御装置84などのディスプレイに測定される時間波形をリアルタイムに表示(フリースキャン)させながら、時間波形に現れるピーク位置がレファレンスREFの時間波形において最大のピークが生じる位置と一致するように、測定装置100を配置すべき最適位置を決定する。
測定装置100の相対的な位置関係の調整方法として、測定装置100を前後方向(図4のZ方向)に移動させる調整と、測定装置100の水平角度および/または垂直角度を変化させて、測定装置100にひねりを加える調整とを同時に行ってもよいし、順次行ってもよい。例えば、測定装置100を前後方向(図4のZ方向)に移動させる調整を先に実行し、その上で、測定装置100の水平角度および/または垂直角度を変更する調整を行ってもよい。
より具体的には、図6(b)に示すように、サンプルSMPが配置された後(図6(b)の(4))、測定装置100の前後方向(図4のZ方向)の位置を調整する(図6(b)の(5))。続いて、図6(b)に示すように、測定装置100の回転角度を調整する(図6(c)の(6))。すなわち、測定装置100の相対的な位置関係の調整方法においては、測定装置100とレファレンスREFとの間の位置を先に調整した上で、測定装置100とレファレンスREFとの間の角度を調整することが好ましい。
このようにして、サンプルSMPに対する測定装置100の相対的な位置関係を最適化できる。
図7は、本実施の形態に従う測定装置100の相対的な位置関係を調整中のフリースキャンの波形例を示す。図7を参照して、レファレンスREFから測定されたテラヘルツ波の時間波形に現れるピーク位置とサンプルSMPから測定される時間波形上の1番目のピーク位置とが実質的に一致するように、測定装置100とサンプルSMPとの間の相対的な位置関係が調整される。図7には、測定装置100をTN1〜TN13の間で移動させつつ、テラヘルツ波をサンプルSMPに照射することで測定された時間波形を示す。つまり、ピークが生じる時間軸上の位置が互いに近付くように、測定装置100とサンプルSMPとの間の距離を変化させる。このフリースキャンによって得られる時間波形によれば、レファレンスREFの時間波形のピークに最も近くなる位置(図7に示す例では、TN5)で、サンプルSMPによって反射したテラヘルツ波の時間波形における最大振幅が最も大きくなっているのがわかる。すなわち、この位置が最適位置といえる。
その後、測定装置100の水平角度および/または垂直角度を変化させて、サンプルSMPの表面に凹凸の影響を最も受けない、すなわち、ピーク低下が小さく、ピークの最大振幅が最も大きくなる位置を測定点として決定する。
以上のように、測定装置100とサンプルSMPとの間の相対的な位置関係の最適化が完了すると、サンプルSMPによって反射したテラヘルツ波の時間波形を取得する(ステップS10)。そして、サンプルSMPによって反射したテラヘルツ波の時間波形に基づいて、サンプルSMPの膜厚を決定する(ステップS12)(図6(c)の(7))。
続いて、サンプルSMPの膜厚についての平均化処理が有効化されているか否かを判断する(ステップS14)。サンプルSMPの膜厚についての平均化処理が有効化されていない場合(ステップS14においてNOの場合)には、直前に決定された膜厚を最終的な結果として出力する(ステップS16)。そして、一連の測定処理は完了する。
これに対して、サンプルSMPの膜厚についての平均化処理が有効化されている場合(ステップS14においてYESの場合)には、サンプルSMPの目的の部位が測定対象になるように、測定装置100とサンプルSMPとの間の相対的な位置関係を変更する(ステップS18)。そして、サンプルSMPに対してテラヘルツ波を照射するとともに、サンプルSMPによって反射したテラヘルツ波の時間波形を取得する(ステップS20)。そして、サンプルSMPによって反射したテラヘルツ波の時間波形に基づいて、サンプルSMPの対象部位の膜厚を決定する(ステップS22)。
その後、サンプルSMPの膜厚についての平均化処理に必要なすべての部位についての測定が完了したか否かを判断する(ステップS24)。サンプルSMPの膜厚についての平均化処理に必要なすべての部位についての測定が完了していない場合(ステップS24においてNOの場合)には、ステップS18以下の処理が再度実行される。
これに対して、サンプルSMPの膜厚についての平均化処理に必要なすべての部位についての測定が完了している場合(ステップS24においてYESの場合)には、ステップS12およびS22において決定されたサンプルSMPの膜厚に対して、平均化処理を実行することで、サンプルSMPについての(平均化された)膜厚を決定する(ステップS26)。そして、ステップS16以下の処理が実行される。
このように、サンプルSMPの膜厚を決定する工程は、複数回にわたって決定されたサンプルSMPの膜厚を平均化する工程を含む。
<E.測定例>
上述した測定装置100を用いたサンプルSMPの測定方法によって得られた測定結果の一例を示す。
上述した測定装置100を用いたサンプルSMPの測定方法によって得られた測定結果の一例を示す。
図8は、本実施の形態に従う測定装置100を用いた単層の塗装膜のサンプルを測定した結果の一例を示す。図8には、レファレンスREFとしてミラーを測定して得られた時間波形とともに、サンプルSMPを測定して得られた時間波形を示す。測定対象のサンプルSMPが単層膜であるため、時間波形には実質的に2つのピーク(すなわち、サンプルSMPの両面と空気とのそれぞれ界面で反射した成分)が現れる。これらの2つのピーク間の時間差を算出することで、サンプルSMPにおける界面間の距離、すなわち膜厚を決定できる。
なお、その表面に多層膜が形成されているサンプルSMPについても同様の測定を行うことができる。
<F.測定用セル>
次に、上述のような測定方法に適した測定用の容器(以下「測定用セル」とも称す。)について説明する。本実施の形態に従う測定用セルを用いることで、後述するように、透過型の測定系でしか測定できなかったサンプルSMPの特性を測定することができる。
次に、上述のような測定方法に適した測定用の容器(以下「測定用セル」とも称す。)について説明する。本実施の形態に従う測定用セルを用いることで、後述するように、透過型の測定系でしか測定できなかったサンプルSMPの特性を測定することができる。
図9は、本実施の形態に従う測定用セル300の外観図である。図9(a)には、空の状態(レファレンスとして用いる状態)を示し、図9(b)には、サンプルSMPを装填した状態(測定状態)を示す。
図9を参照して、測定用セル300は、筒状部材302と筒状部材302の底面に接着された底膜306とを含む。
筒状部材302は、金属(代表的に、ステンレス(SUS304)、アルミニウム、銅など)などの導電性の高い物質で構成され、中央部に貫通したアパーチャー304を有する円柱状の部材である。テラヘルツ波は金属に反射されてしまうため、テラヘルツ波は筒状部材302を貫通しない。より具体的な実施例として、筒状部材302として市販の金属ワッシャーを用いてもよい。
同様に、底膜306についても、金属(代表的に、アルミニウム、銅など)などの導電性の高い物質で構成される。そのため、底膜306に入射したテラヘルツ波は底膜306を貫通しない。つまり、測定装置100から照射されたテラヘルツ波は、サンプルSMPを一旦透過して底膜306に入射し、底膜306で反射した後、サンプルSMPを再度透過して測定装置100に戻る。なお、底膜306の材質としては、金属などの導電性の高い物質に限らず、ミラーであってもよい。すなわち、底膜306としては、入射したテラヘルツ波を少ない損失で反射できれば、どのような材質を用いてもよい。
底膜306は、筒状部材302の底部において、アパーチャー304の全周にわたって接着されており、筒状部材302のアパーチャー304に装填されたサンプルSMPがこぼれ出ないようになっている。このようなサンプル容器のより具体的な設計値としては、筒状部材302の外径としては、8〜20mm(代表的には、10mm)であり、内径としては、1〜5mm(代表的には、2,3,4mmなど)である。
本実施の形態に従う測定用セル300に装填されるサンプルSMPとしては、これに限られないが、粉体、ゲル、液体、生体試料などが想定されている。
図10は、本実施の形態に従う測定用セル300を用いた測定方法を説明するための図である。なお、図10において、説明の便宜上、各部の大きさは適宜変更して描いている。
図10を参照して、水平面上に測定用セル300を配置するとともに、その鉛直上方の所定位置に測定装置100を配置する。すなわち、測定装置100から照射されるテラヘルツ波が実質的に鉛直方向に沿って測定用セル300へ向けて伝搬するように構成される。
上述したように、本実施の形態に従う測定方法によれば、測定基準(レファレンス)から測定された時間波形から、レファレンスの時間波形上のピーク位置を特定する必要がある。そのため、図10に示すように、空の(サンプルSMPが装填されていない)測定用セル300を配置し、この状態で、上述したような手順に従って時間波形を取得する。つまり、底膜306が反射部材であるレファレンスとして機能する。図10に示す底膜306の表面がレファレンス面に相当する。
このとき、測定装置100から照射されるテラヘルツ波の軸が測定用セル300の底膜306の面に対して垂直になるようにそれぞれを配置できるので、基本的には、測定装置100と測定用セル300との間の距離のみを調整すればよい。つまり、原則として、測定装置100の照射角度などを調整する必要はない。
続いて、空の測定用セル300に代えて、図9(b)に示すようなサンプルSMPが装填された測定用セル300を配置する。そして、測定装置100からテラヘルツ波の照射を開始する。そして、測定装置100と測定用セル300(サンプルSMP)との間の相対的な位置関係を調整して、サンプルSMPの特性値を反映したテラヘルツ波の時間波形を測定する。
より具体的には、空の測定用セル300から測定された時間波形から、レファレンスの時間波形上のピーク位置を特定する。そして、このレファレンスのピーク位置とサンプルSMPが装填された測定用セル300から測定される時間波形上の1番目のピーク位置とが実質的に一致するように、測定装置100と測定用セル300との間の相対的な位置関係を調整する。つまり、相対的な位置関係を調整して、ピークの最大振幅が最も大きくなる位置を探索する。
このように、測定用セル300を用いた測定に係る処理としては、筒状部材302と筒状部材302の底面に設けられた底膜306(反射部)とからなる測定用セル300にサンプルSMPを装填する工程と、測定用セル300の反射部が設けられている側とは反対の側からテラヘルツ波が照射されるように、サンプルSMPが装填された測定用セル300を配置する工程とを含む。
なお、空の測定用セル300自体をレファレンスとして用いる例について説明したが、図4(b)に示すように、空の測定用セル300とは別にレファレンスを用意し、このレファレンスから取得される時間波形を基準として、空の測定用セル300およびサンプルSMPが装填された測定用セル300のそれぞれについて測定するようにしてもよい。
その他の測定手順については、上述したものと同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
図9および図10に示すような測定用セル300およびそれに応じた測定方法を採用することで、透過法による測定と同様の測定を反射法によって行うことができる。すなわち、1つの測定装置100を用いて、実質的に、反射法および透過法のいずれをも用いることができる。例えば、サンプルSMPの膜厚を解析するなどの場合には予め屈折率を知っておく必要があるが、サンプルSMPの屈折率(あるいは、吸収スペクトル)自体を知りたい場合もあり、このような場合には、本実施の形態に従う測定装置100および測定方法を用いることで、透過法と実質的に同一の測定を反射型の測定系を用いて行うことができる。そのため、測定装置100の応用範囲を広げることができる。そのため、測定装置100を用いて、サンプルSMPの膜厚などの測定に限らず、サンプルSMP自体のテラヘルツ域での特性を評価することができる。
<G.測定例>
次に、図9および図10に示す測定用セル300を用いた測定例について説明する。図11は、本実施の形態に従う測定用セル300を用いた測定結果の一例を示す。
次に、図9および図10に示す測定用セル300を用いた測定例について説明する。図11は、本実施の形態に従う測定用セル300を用いた測定結果の一例を示す。
図11に示す測定結果は、測定用セル300(直径3mm)にD−マルトース粉体2.5mgを装填して測定することで得られた結果(時間波形および吸収スペクトル)である。図11に示す測定結果は、反射部であるレファレンスにテラヘルツ波を照射して基準となる時間波形を取得し、その後、空の測定用セル300およびサンプルが装填された状態の測定用セル300をそれぞれ測定することで得られたものである。なお、時間波形におけるそれぞれのピーク位置は、レファレンスから取得された時間波形に現れるピークを基準として調整した。
図11(a)には、レファレンスおよびサンプルSMPであるD−マルトースの時間波形をそれぞれ示す。図11(b)には、図11(a)に示すD−マルトースの時間波形から算出された吸収スペクトルを示す。この図11(b)に示す吸収スペクトルによれば、D−マルトースの特徴である1.1THz,1.6THz,2.0THz付近の吸収ピークが適切に観測できていることがわかる。
<H.自動化の実装>
本実施の形態に従う測定方法は、そのすべての工程をユーザが実行してもよいし、コンピュータなどを用いてその全部または一部の工程を自動化してもよい。以下、このような自動化を実現するための構成例を説明する。
本実施の形態に従う測定方法は、そのすべての工程をユーザが実行してもよいし、コンピュータなどを用いてその全部または一部の工程を自動化してもよい。以下、このような自動化を実現するための構成例を説明する。
図12は、本実施の形態に従う測定方法を実現するためのハードウェア構成例を示す模式図である。図12を参照して、測定システム1は、測定装置100と、測定装置100と対象物との間の相対的な位置関係を調整するための駆動機構120と、発振器80と、信号処理部82と、制御装置84とを含む。
測定装置100、発振器80、および信号処理部82の構成については、上述したので、詳細な説明は繰返さない。駆動機構120は、図2に示すようなそれぞれの支持部の機能を実現するような機構であり、制御装置84からの指示に従って、測定装置100の位置や向きを調整する。典型的には、駆動機構120としては、産業用の多関節ロボットなどを用いることができる。
制御装置84は、典型的には汎用的なコンピュータによって実現され、オペレーティングシステム(OS:Operating System)を含む各種プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)841と、CPU841でのプログラムの実行に必要なデータを一時的に記憶するメモリ846と、CPU841で実行されるプログラムを不揮発的に記憶するハードディスク(HDD:Hard Disk Drive)845とを含む。制御装置84を構成する各コンポーネントは、バス848を介して互いに通信可能に接続されている。
また、ハードディスク845には、本実施の形態に従う測定方法を実現するための測定用プログラム845aが予め格納されている。このような測定用プログラム845aは、CD−ROMドライブ844によって、記録媒体の一例であるCD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)844aなどから読取られる。すなわち、本実施の形態に従う測定方法を実現するための測定用プログラム845aは、CD−ROM844aなどの記録媒体などに格納されて流通する。あるいは、ネットワークを介して測定用プログラム845aを配信してもよい。このような場合、測定用プログラム845aは、制御装置84のネットワークインターフェイス843を介して受信され、ハードディスク845に格納される。
ディスプレイ840は、フリースキャンの結果取得される時間波形を表示したり、測定結果などを表示したりする。入力部842は、ユーザの操作を受付ける部位であり、典型的には、キーボードやマウスなどを含む。
通信インターフェイス847は、CPU841による測定用プログラム845aの実行によって算出される目的の位置や角度などに基づいて、駆動機構120に対して必要な指令を与える。また、通信インターフェイス847は、信号処理部82からの測定結果を受信したり、測定装置100に対して指令を与えたりするために用いられる。
なお、上述の機能の一部または全部を専用のハードウェアで実現してもよい。
<I.変形例>
上述したように、本実施の形態に従う測定方法では、測定装置100とレファレンスREFとの間の相対的な位置関係、および、測定装置100とサンプルSMPとの間の相対的な位置関係を調整する必要がある。このような場合、測定装置100から照射されるテラヘルツ波の向きや位置をユーザに通知することがより好ましい。しかしながら、テラヘルツ波はユーザの目に見えないので、テラヘルツ波の照射方向を示すガイド光を測定装置100から照射するようにしてもよい。
<I.変形例>
上述したように、本実施の形態に従う測定方法では、測定装置100とレファレンスREFとの間の相対的な位置関係、および、測定装置100とサンプルSMPとの間の相対的な位置関係を調整する必要がある。このような場合、測定装置100から照射されるテラヘルツ波の向きや位置をユーザに通知することがより好ましい。しかしながら、テラヘルツ波はユーザの目に見えないので、テラヘルツ波の照射方向を示すガイド光を測定装置100から照射するようにしてもよい。
図13は、本実施の形態の変形例に従う測定装置100の外観図である。図13を参照して、本変形例に従う測定装置100の表面には、レーザー照射口130が設けられており、図示しないレーザー光源やLED(Light Emitting Diode)で生成された可視光線を照射されるテラヘルツ波の方向に合わせて照射する。このような可視光線によるマーカーを用いることで、ユーザは、測定装置100の位置や向きをより容易に調整できる。
<J.利点>
本実施の形態に従う測定方法を用いることで、テラヘルツ波を用いた各種の測定をより高精度に行うことができる。このようなテラヘルツ波を用いた測定の典型例としては、車の塗装膜、二次電池の電極やセパレータといったサンプルの膜厚測定が挙げられる。さらに、図9および図10に示す測定用セル300を用いて、粉体、ゲル、液体、生体試料などの特性値の測定などが挙げられる。その他、テラヘルツ時間領域分光法に従って、反射配置で測定を行うあらゆる測定に適用できる。
本実施の形態に従う測定方法を用いることで、テラヘルツ波を用いた各種の測定をより高精度に行うことができる。このようなテラヘルツ波を用いた測定の典型例としては、車の塗装膜、二次電池の電極やセパレータといったサンプルの膜厚測定が挙げられる。さらに、図9および図10に示す測定用セル300を用いて、粉体、ゲル、液体、生体試料などの特性値の測定などが挙げられる。その他、テラヘルツ時間領域分光法に従って、反射配置で測定を行うあらゆる測定に適用できる。
本実施の形態に従う測定方法は、(例えば、特許文献1に開示されている)位置検出機構といった特殊な装置を用いることなく、テラヘルツ波の時間波形に現れるピークを利用して、測定位置を決定できる。そのため、コストアップなどを回避しつつ、測定装置とサンプルとの間の距離および角度を最適化できる。
また、本実施の形態に従う測定方法によれば、凹凸などの微妙な変化があるサンプルに対しても、複数の測定結果に対する平均化処理などを用いて、サンプル全体としての膜厚などの特性値を決定できる。このような手法を採用することで、S/N比(信号対雑音比)を向上させるとともに、より精度が高く、かつ再現性の高い測定を実現できる。また、測定された複数の結果を事後的に処理できるので、安定的に処理速度を向上させることもできる。
また、本実施の形態の形態に従う測定方法によれば、図9および図10に示す測定用セル300を用いて、透過法で測定しなければならなかったサンプルについて、反射法によって測定することができる。そのため、本実施の形態に従う測定装置100の適用範囲を広げることができる。
また、本実施の形態に従う測定方法を図12に示すような自動化の構成として実装することで、各種の生産ラインにおいても、テラヘルツ波を用いた測定を行うことができる。一例として、従来の塗装膜の膜厚測定についての基本的な手法を踏襲しながら、自動的に位置合わせを行うことができ、これによって、本実施の形態に従う測定方法の生産ラインへの導入を容易化する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 測定システム、2 支持支柱、10 パルス光光源、12,18,20,22,24,26,28,30 ミラー、14 λ/2板、16 ビームスプリッタ、40 エミッタユニット、42,52 光伝導アンテナ、44,54 Siレンズ、46,56 集光レンズ、50 アンテナユニット、60,62 軸外し放物面ミラー、64,66 テラヘルツ波、68 開口部、70 遅延ステージ、72 遅延ステージ駆動機構、80 発振器、82 信号処理部、84 制御装置、100 測定装置、102 第1支持部、104 第2支持部、106 第3支持部、108 第4支持部、120 駆動機構、130 レーザー照射口、201,202 時間波形、300 測定用セル、302 筒状部材、304 アパーチャー、306 底膜、840 ディスプレイ、841 CPU、842 入力部、843 ネットワークインターフェイス、844 CD−ROMドライブ、844a CD−ROM、845 ハードディスク、845a 測定用プログラム、846 メモリ、847 通信インターフェイス、848 バス、REF レファレンス、SMP サンプル。
Claims (5)
- テラヘルツ波を照射する照射部および対象物によって反射したテラヘルツ波を受信する受信部とを含む測定装置を用意するステップと、
予め定められた位置に前記テラヘルツ波を反射する反射部材を前記対象物として配置するとともに、テラヘルツ波を照射しつつ、前記反射部材によって反射したテラヘルツ波の時間波形の最大振幅がより大きくなるように、前記測定装置と前記反射部材との間の相対的な位置および向きの少なくとも一方を調整するステップと、
前記測定装置の調整完了後に前記反射部材によって反射したテラヘルツ波の時間波形を保持するステップと、
被測定物を前記対象物として配置するとともに、テラヘルツ波を照射しつつ、前記被測定物によって反射したテラヘルツ波の時間波形における最大振幅が生じる位置が前記保持された時間波形における最大振幅が生じる位置と実質的に一致するように、前記測定装置と前記反射部材との間の相対的な位置および向きの少なくとも一方を調整するステップとを含む、テラヘルツ波を用いた測定方法。 - 前記調整するステップは、前記測定装置と前記反射部材との間の位置を先に調整した上で、前記測定装置と前記反射部材との間の角度を調整するステップを含む、請求項1に記載のテラヘルツ波を用いた測定方法。
- 前記被測定物によって反射したテラヘルツ波の時間波形に基づいて、前記被測定物の膜厚を決定するステップをさらに含む、請求項1または2に記載のテラヘルツ波を用いた測定方法。
- 前記被測定物の膜厚を決定するステップは、複数回にわたって決定された前記被測定物の膜厚を平均化するステップを含む、請求項3に記載のテラヘルツ波を用いた測定方法。
- 筒状部材と前記筒状部材の底面に設けられた反射部とからなる容器に前記被測定物を装填するステップと、
前記容器の反射部が設けられている側とは反対の側からテラヘルツ波が照射されるように、被測定物が装填された容器を配置するステップとをさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のテラヘルツ波を用いた測定方法。
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