JP2016016661A - 樹脂チューブの製造方法及び樹脂チューブ - Google Patents

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片山 和孝
Kazutaka Katayama
和孝 片山
智之 福安
Tomoyuki Fukuyasu
智之 福安
誠 下條
Makoto Shimojo
誠 下條
貴章 井上
Takaaki Inoue
貴章 井上
昭夫 今井
Akio Imai
昭夫 今井
高広 西山
Takahiro Nishiyama
高広 西山
幸治 水谷
Koji Mizutani
幸治 水谷
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Abstract

【課題】複数の分割金型を用いる製造方法を適用して、別体の部材をチューブ本体に一体化することができる樹脂チューブの製造方法及びそれにより製造された樹脂チューブを提供する。
【解決手段】複数の分割金型43,44の少なくとも一つ(70)は、チューブ形成面71と、チューブ形成面71側に開口し、且つ、溶着部材(20,120)を位置決めする凹所75と、チューブ形成面71のうち凹所75の外側に形成される吸引溝72と、吸引溝72に連通され、吸引装置42に接続され、且つ、吸引溝72に溶融樹脂を入り込ませる吸引孔73とを備える。樹脂チューブ1の製造方法は、溶着部材(20,120)を凹所75に配置する工程(S1)と、複数の分割金型43,44を移動させながら溶融樹脂を供給するチューブ本体形成工程(S2)とを備える。
【選択図】図6A

Description

本発明は、樹脂チューブの製造方法及び樹脂チューブに関するものである。
特許文献1には、クランプを備える樹脂チューブが記載されている。複数の分割金型により形成される内部空間に、溶融樹脂を供給することにより、樹脂チューブが形成される。複数の分割金型には、クランプ形成用の溝が形成されており、当該溝に溶融樹脂が充填されることにより、クランプが形成される。
特許文献2には、複数の分割金型を用いて、リブを備える樹脂チューブを形成することが記載されている。特許文献3には、複数の分割金型を用いて樹脂チューブを形成することが記載されている。複数の分割金型には吸引孔に連通される溝が形成され、形成時に分割金型の内部の空気が吸引される。
特開2013−17317号公報 特開2009−27856号公報 特許第4868957号公報
特許文献1に記載されているように、溶融樹脂そのものを用いてクランプを形成する場合には、クランプ部及びその周囲の厚みが薄くなるおそれがある。そのため、樹脂チューブのクランプ部及びその周囲が、十分な強度を確保できないおそれがある。従って、クランプを樹脂チューブに設ける場合には、別体のクランプ部材をチューブ本体に一体化することが望まれる。
本発明は、複数の分割金型を用いる製造方法を適用して、別体の部材をチューブ本体に一体化することができる樹脂チューブの製造方法及びそれにより製造された樹脂チューブを提供することを目的とする。
(樹脂チューブの製造方法)
第一の発明に係る樹脂チューブの製造方法は、複数の分割金型のそれぞれを順次移動させながら、前記複数の分割金型により形成される内部空間に溶融樹脂を供給することにより樹脂チューブを製造する方法である。前記樹脂チューブは、蛇腹部と非蛇腹部とを備えるチューブ本体と、前記非蛇腹部の外表面に溶着される溶着部材とを備える。
前記複数の分割金型の少なくとも一つは、チューブ形成面と、前記チューブ形成面側に開口し、且つ、前記溶着部材を位置決めする凹所と、前記チューブ形成面のうち前記凹所の外側に形成される吸引溝と、前記吸引溝に連通され、吸引装置に接続され、且つ、前記吸引溝に溶融樹脂を入り込ませる吸引孔とを備える。前記製造方法は、前記溶着部材を前記凹所に配置する工程と、前記複数の分割金型を移動させながら前記溶融樹脂を供給するチューブ本体形成工程とを備える。
上記の通り、樹脂チューブは、チューブ本体と溶着部材とにより構成される。溶着部材が分割金型の凹所に配置された状態で、溶融樹脂が複数の分割金型の内部に供給されることで、チューブ本体の外周面に溶着部材が溶着される。ここで、少なくとも1つの分割金型において、溶着部材が配置される凹所の外側には、吸引溝が形成される。つまり、溶融樹脂が複数の分割金型の内部に供給された時に、吸引溝から空気が吸引されることによって、吸引溝及びその周囲における溶融樹脂は当該分割金型に密着する。従って、溶融樹脂による溶着部材に対する密着力は、吸引溝にて吸引されることによって、十分に大きくなる。その結果、別体の溶着部材が、チューブ本体に高い密着力を有する状態で溶着される。
(樹脂チューブ)
第二の発明に係る樹脂チューブは、上記の樹脂チューブの製造方法により製造される樹脂チューブである。当該樹脂チューブにおいて、別体の溶着部材が、チューブ本体に高い密着力を有する状態で溶着される。
本実施形態の樹脂チューブをフィラーパイプに適用した場合の構成図である。 樹脂チューブの製造装置の平面図である。 図2の3−3断面図である。 直管用分割金型の正面図である。 図4Aの直管用分割金型の4B方向から見た図である。 図4Aの直管用分割金型の4C−4C断面図である。 蛇腹用分割金型の正面図である。 図5Aの蛇腹用分割金型の5B−5B断面図である。 溶着用分割金型の正面図である。 図6Aの溶着用分割金型の6B−6B断面図である。 第一実施形態の溶着部材としてのクランプ部材の正面図である。 図7Aのクランプ部材の7B方向から見た図である。 図7Aのクランプ部材の7C−7C断面図である。 図6Aの溶着用分割金型にクランプ部材を配置した状態の正面図である。 樹脂チューブの製造方法のフローチャートである。 第二実施形態の溶着部材としての印字用マーク部材の正面図である。 図10Aの印字用マーク部材の10B−10B断面図である。
<第一実施形態>
(1.樹脂チューブ1の構成)
本実施形態の樹脂チューブ1について、図1を参照して説明する。樹脂チューブ1は、例えば、自動車のフィラーパイプなどの燃料系ホース、ターボエアホースなどのエア系ホースなどとして適用される。もちろん、樹脂チューブ1は、上記に限られるものではなく、種々の樹脂チューブに適用できる。
本実施形態においては、自動車のフィラーパイプとして用いる樹脂チューブ1について説明する。樹脂チューブ1の一端には給油キャップ2が装着され、樹脂チューブ1の他端は燃料タンク3に取り付けられている。作業者が自動車の給油口に給油ガン(図示せず)を挿入して、給油ガンから供給される燃料は、樹脂チューブ1を通過して燃料タンク3へ流通させる。なお、図1において、ブリーザパイプなどが存在するが、これらは図示しない。
樹脂チューブ1は、給油口と燃料タンク3との間に配策されるが、配策領域には自動車を構成する他部品4が存在する。そのため、図1に示すように、樹脂チューブ1は、他部品4を回避するように、樹脂チューブ1が配策される。さらに、樹脂チューブ1を安定した状態にするために、樹脂チューブ1の中間付近が他部品4に固定される。
樹脂チューブ1は、樹脂製のチューブ本体10と、溶着部材としての樹脂製のクランプ部材20とを備える。チューブ本体10は、1種または複数種の樹脂層により形成される。フィラーパイプに適用される樹脂チューブ1のチューブ本体10を形成する樹脂材料としては、熱可塑性樹脂が用いられ、例えば、耐燃料油性に優れた高密度ポリエチレン(HDPE)、ナイロン系、ポリエステル系などが好適である。なお、チューブ本体10を形成する熱可塑性樹脂材料は、上記に限られるものではなく、用途及び仕様に合わせた樹脂材料を適宜選択できる。
チューブ本体10は、1又は複数の蛇腹部11,12と、蛇腹部11,12に連設される直管状の非蛇腹部13を備える。クランプ部材20は、非蛇腹部13の外表面に溶着される。クランプ部材20は、自動車を構成する他部品4に締結される。クランプ部材20の被溶着面は、チューブ本体10の外層における主成分樹脂と同一の樹脂材料を主成分とする。
(2−1.樹脂チューブ1の製造装置5の全体構成)
次に、樹脂チューブ1の製造装置5の全体構成について、図2及び図3を参照して説明する。樹脂チューブ1の製造装置5は、複数の分割金型43,44のそれぞれを順次移動させながら、複数の分割金型43,44により形成される内部空間に溶融樹脂を供給することにより、樹脂チューブ1を形成する。図2及び図3に示すように、樹脂チューブ1の製造装置5は、押出装置30と、金型形成機40とを備える。押出装置30は、ノズル31から、円筒状の溶融状態の樹脂材料を押し出される。
金型形成機40は、押出装置30から押し出された円筒状の樹脂材料を所望形状に形成する。金型形成機40は、ガイド台41と、吸引装置42と、複数の第一分割金型43,43と、複数の第二分割金型44,44と、駆動歯車45とを備える。
ガイド台41の上面には、長円形状の第一ガイド溝41aと、第一ガイド溝41aの隣に同一形状の第二ガイド溝41bとが形成される。さらに、ガイド台41には、第一ガイド溝41a及び第二ガイド溝41bに連通する連通孔41c(図3に示す)が形成される。吸引装置42(図3に示す)は、ガイド台41の連通孔41cに接続され、連通孔41cに連通される空間の空気を吸引する。
複数の第一分割金型43,43は、チューブ本体10を軸方向に切断した一方部分を形成するための金型である。複数の第一分割金型43,43は、ガイド台41の第一ガイド溝41a上に沿って順次移動する。つまり、複数の第一分割金型43,43のそれぞれが順次移動することで、チューブ本体10を軸方向に切断した一方部分が形成される。ここで、複数の第一分割金型43,43の各々における上面には、ラック歯が形成される。
複数の第二分割金型44,44は、チューブ本体10を軸方向に切断した他方部分を形成するための金型である。複数の第二分割金型44,44は、ガイド台41の第二ガイド溝41b上に沿って順次移動する。つまり、複数の第二分割金型44,44のそれぞれが順次移動することで、チューブ本体10を軸方向に切断した他方部分が形成される。ここで、複数の第二分割金型44,44の各々における上面には、ラック歯が形成される。
駆動歯車45は、複数の第一分割金型43,43と複数の第二分割金型44,44を移動させるピニオン歯車である。駆動歯車45は、複数の第一分割金型43,43と複数の第二分割金型44,44とが合わさる金型対のうち、押出装置30側に配置される。そして、駆動歯車45が、当該部位に位置する第一分割金型43及び第二分割金型44に噛合し、駆動歯車45が回転駆動することによって、複数の第一分割金型43,43及び複数の第二分割金型44,44が順次移動される。
(2−2.分割金型43,44の詳細)
第一,第二分割金型43,44の詳細について、図4A〜図6Bを参照して説明する。第一,第二分割金型43,44は、直管用分割金型50、蛇腹用分割金型60、及び、溶着用分割金型70の3種類ある。直管用分割金型50は、チューブ本体10の非蛇腹部13のうちクランプ部材20が溶着される部位以外に対応する位置に配置される。蛇腹用分割金型60は、蛇腹部11,12に対応する位置に配置される。溶着用分割金型70は、クランプ部材20が溶着される部位に対応する位置に配置される。
直管用分割金型50は、チューブ本体10の非蛇腹部13の外周円筒面を形成する金型である。直管用分割金型50は、図4A〜図4Cに示すように、チューブ形成面51、複数の吸引溝52、吸引孔53、ラック歯面54を備える。チューブ形成面51は、図4B及び図4Cに示すように、半円筒状の凹面に形成される。つまり、チューブ形成面51が、チューブ本体10の非蛇腹部13の外周円筒面を形成する。
複数の吸引溝52は、図4A及び図4Cに示すように、チューブ形成面51に、チューブ形成面51の周方向に沿って形成される。複数の吸引溝52は、チューブ形成面51の周方向の全長に亘って形成されると共に、チューブ形成面51の筒軸方向に所定間隔で形成される。吸引溝52は、後述する蛇腹用分割金型60における蛇腹用溝62に比べて、深さ及び幅共に微小な溝である。
吸引孔53は、図4Cに示すように、複数の吸引溝52の各々に連通され、ガイド台41の連通孔41c(図3に示す)を介して吸引装置42に接続される。つまり、吸引孔53は、吸引装置42によって吸引されることによって、吸引溝52に溶融樹脂を入り込ませる機能を有する。
蛇腹用分割金型60は、チューブ本体10の蛇腹部11,12の外周面を形成する金型である。蛇腹用分割金型60は、図5A及び図5Bに示すように、チューブ形成面61、複数の蛇腹用溝62、吸引孔63、ラック歯面64を備える。チューブ形成面61は、図5Bに示すように、半円筒状の凹面に形成される。つまり、チューブ形成面61が、チューブ本体10の蛇腹部11,12の外周面を形成する。
複数の蛇腹用溝62は、図5A及び図5Bに示すように、チューブ形成面61に、チューブ形成面61の周方向に沿って形成される。複数の蛇腹用溝62は、チューブ形成面61の周方向の全長に亘って形成されると共に、チューブ形成面61の筒軸方向に所定間隔で形成される。
吸引孔63は、図5Bに示すように、複数の蛇腹用溝62の各々に連通され、ガイド台41の連通孔41c(図3に示す)を介して吸引装置42に接続される。つまり、吸引孔63は、吸引装置42によって吸引されることによって、蛇腹用溝62に溶融樹脂を入り込ませる機能を有する。
溶着用分割金型70は、チューブ本体10の非蛇腹部13の外周面のうち、溶着部材としてのクランプ部材20が溶着される部位を形成する金型である。溶着用分割金型70は、図6A及び図6Bに示すように、チューブ形成面71、複数の吸引溝72、吸引孔73、ラック歯面74、凹所75を備える。チューブ形成面71は、図6Bに示すように、半円筒状の凹面に形成される。つまり、チューブ形成面71が、チューブ本体10の非蛇腹部13の外周円筒面の一部を形成する。
複数の吸引溝72は、図6A及び図6Bに示すように、チューブ形成面71に、チューブ形成面71の周方向に沿って形成される。複数の吸引溝72は、チューブ形成面71の周方向の全長に亘って形成されると共に、チューブ形成面71の筒軸方向に所定間隔で形成される。吸引溝72は、直管用分割金型50における吸引溝52と同様の深さ及び幅の微小な溝である。
吸引孔73は、図6Bに示すように、複数の吸引溝72の各々に連通され、ガイド台41の連通孔41c(図3に示す)を介して吸引装置42に接続される。つまり、吸引孔73は、吸引装置42によって吸引されることによって、吸引溝72に溶融樹脂を入り込ませる機能を有する。
凹所75は、チューブ形成面71側に開口する。凹所75は、溶着部材としてのクランプ部材20を収容して、クランプ部材20を溶着用分割金型70に対して位置決めする。従って、凹所75は、クランプ部材20を転写する形状に形成される。
ここで、凹所75が形成される部位には、吸引溝72は形成されない。つまり、吸引溝72は、凹所75の外側に形成される。特に、吸引溝72は、チューブ本体10の形成時において、凹所75に対して、チューブ本体10の長手方向の両側、及び、チューブ本体10の周方向の両側に形成される。
(3.溶着部材としてのクランプ部材20の詳細)
溶着部材としてのクランプ部材20について図7A〜図7C及び図8を参照して説明する。クランプ部材20は、樹脂により成形される。クランプ部材20は、図7A〜図7Cに示すように、チューブ本体10の非蛇腹部13の円筒外周面に溶着される被溶着面21と、自動車の他部品4(図1に示す)に締結される締結部22とを備える。
被溶着面21は、主として、非蛇腹部13の円筒外周面に対応する円弧面21aにより形成される。被溶着面21には、さらに、円弧面21aの周方向に沿って連通溝21bが形成される。ここで、連通溝21bの深さ、幅及び間隔は、溶着用分割金型70に形成される吸引溝72の深さ、幅及び間隔と同一である。
さらに、クランプ部材20が溶着用分割金型70の凹所75に入れられた状態では、図8に示すように、クランプ部材20の連通溝21bは、溶着用分割金型70の吸引溝72に連通する。クランプ部材20が溶着用分割金型70の凹所75に入れられた状態の一体物は、図4A〜図4Cに示す直管用分割金型50の形状に相当する。締結部22は、被溶着面21の裏面側に突出して形成される。
(4.樹脂チューブ1の製造方法)
次に、上述した製造装置5を用いた樹脂チューブ1の製造方法について、図9を参照して説明する。樹脂チューブ1の製造方法は、複数の分割金型43,44のそれぞれを順次移動させながら、複数の分割金型43,44により形成される内部空間に溶融樹脂を供給することにより、樹脂チューブ1を製造する方法である。
図9に示すように、作業者がクランプ部材20を溶着用分割金型70に配置する(S1)。図2において、溶着用分割金型70がチューブ本体10を形成していない位置に位置する時に、作業者が、図8に示すように、クランプ部材20を溶着用分割金型70の凹所75に配置する(配置工程)。
続いて、複数の分割金型43,44を移動させながら溶融樹脂を供給することによって、チューブ本体10の形成が行われる(S2:チューブ本体形成工程)。チューブ本体10の形成は、公知の方法により行われる。具体的には、駆動歯車45が回転駆動されることにより、第一,第二分割金型43,44が順次移動する。同時に、押出装置30が、円筒状の溶融樹脂を、合わせられた第一,第二分割金型43,44により形成される円筒状の内部空間に供給する。
さらに、同時に、吸引装置42が駆動する。そうすると、吸引装置42が駆動することにより、吸引溝52,62,72から、吸引孔53,63,73及び連通孔41cを介して、吸引溝52,62,72付近の空気が吸引される。従って、吸引溝52,62,72及びその周囲における溶融樹脂は、第一,第二分割金型43,44に密着する。つまり、溶融樹脂が、チューブ形成面51,61,71及び吸引溝52,62,72に密着する。
ただし、連通孔41cは、ガイド台41の第一ガイド溝41a及び第二ガイド溝41bのうち、押出装置30側のみに形成される。つまり、吸引される部位は、連通孔41cが形成される部位、すなわち押出装置30から溶融樹脂が供給された直後の付近である。押出装置30から供給された直後の溶融樹脂が第一,第二分割金型43,44に密着することで、チューブ本体10が所望の形状に形成される。
ここで、クランプ部材20が配置された溶着用分割金型70にてチューブ本体10が形成される場合には、以下のようになる。溶着用分割金型70に溶融樹脂が供給されると、溶融樹脂がクランプ部材20の被溶着面21に溶着する。特に、凹所75の外側の近傍に形成される吸引溝72から空気が吸引されるため、クランプ部材20の被溶着面21に溶融樹脂が密着する状態となる。このことによって、クランプ部材20の被溶着面21に、溶融樹脂が確実に溶着する。
さらには、吸引溝72は、凹所75に対して、チューブ本体10の長手方向の両側、及び、チューブ本体10の周方向の両側に形成される。従って、クランプ部材20の周囲のあらゆる方向において空気が吸引されるため、クランプ部材20の被溶着面21に溶融樹脂が確実に密着する。
さらに加えて、クランプ部材20の被溶着面21には、吸引溝72に連通する連通溝21bが形成される。従って、クランプ部材20の被溶着面21に存在する空気が、連通溝21bから、吸引溝72を介して吸引される。そのため、クランプ部材20の被溶着面21に溶融樹脂がより確実に密着する。
つまり、溶融樹脂によるクランプ部材20に対する密着力は、吸引溝72にて吸引されることによって、十分に大きくなる。その結果、別体であるクランプ部材20が、チューブ本体10に高い密着力を有する状態で溶着される。
また、クランプ部材20の被溶着面は、チューブ本体10の外層における主成分樹脂と同一の樹脂材料を主成分とする。このように両者の主成分が同一であるため、溶着による密着力が非常に大きくなる。
そして、図9において、連続製造を行う場合には(S3:N)、ステップS1に戻り、作業者は、再びクランプ部材20の配置を行う(S1)。一方、連続製造を終了する場合には(S3:Y)、樹脂チューブ1の製造を終了する。なお、連続製造を行う場合には、S1のクランプ部材20の配置は、S2のチューブ本体10の形成が行われる最中に行われる。
<第二実施形態>
上記第一実施形態においては、溶着部材としてクランプ部材20を例に挙げて説明した。第二実施形態においては、溶着部材として印字用マーク部材120を例に挙げる。印字用マーク部材120について、図10A及び図10Bを参照して説明する。
印字用マーク部材120は、樹脂により成形される。印字用マーク部材120は、例えば、樹脂チューブ1の品番などを印字するための部材である。そこで、印字用マーク部材120は、印刷により、明瞭に印字でき、印字状態の高い持続性を発揮できる樹脂材料が選択される。
印字用マーク部材120は、被溶着面121と印字面122とを備える。被溶着面121は、第一実施形態におけるクランプ部材20の被溶着面21と同様である。つまり、被溶着面121は、非蛇腹部13の円筒外周面に対応する円弧面121aにより形成される。被溶着面121には、さらに、円弧面121aの周方向に沿って連通溝121bが形成される。
溶着用分割金型70の凹所75は、印字用マーク部材120に対応する形状に形成される。従って、第一実施形態におけるクランプ部材20を印字用マーク部材120に置換して、第一実施形態にて説明した製造方法を適用することにより、印字用マーク部材120がチューブ本体10の非蛇腹部13の外周円筒面に確実に溶着される。
<まとめ>
樹脂チューブ1の製造方法は、複数の分割金型43,44のそれぞれを順次移動させながら、複数の分割金型43,44により形成される内部空間に溶融樹脂を供給することにより樹脂チューブ1を製造する方法である。ここで、樹脂チューブ1は、蛇腹部11,12と非蛇腹部13とを備えるチューブ本体10と、非蛇腹部13の外表面に溶着される溶着部材(20,120)とを備える。そして、複数の分割金型43,44の少なくとも一つ(70)は、チューブ形成面71と、チューブ形成面71側に開口し、且つ、溶着部材(20,120)を位置決めする凹所75と、チューブ形成面71のうち凹所75の外側に形成される吸引溝72と、吸引溝72に連通され、吸引装置42に接続され、且つ、吸引溝72に溶融樹脂を入り込ませる吸引孔73とを備える。そして、樹脂チューブ1の製造方法は、溶着部材(20,120)を凹所75に配置する工程(S1)と、複数の分割金型43,44を移動させながら溶融樹脂を供給するチューブ本体形成工程(S2)とを備える。
上記によれば、少なくとも1つの分割金型(70)において、溶着部材(20,120)が配置される凹所75の外側には、吸引溝72が形成される。つまり、溶融樹脂が複数の分割金型43,44の内部に供給された時に、吸引溝72から空気が吸引されることによって、吸引溝72及びその周囲における溶融樹脂は当該分割金型43,44に密着する。従って、溶融樹脂による溶着部材(20,120)に対する密着力は、吸引溝72にて吸引されることによって、十分に大きくなる。その結果、別体の溶着部材(20,120)が、チューブ本体10に高い密着力を有する状態で溶着される。
また、吸引溝72は、チューブ本体10の形成時において、凹所75に対して、チューブ本体10の長手方向の両側、及びチューブ本体10の周方向の両側に形成されるようにしてもよい。つまり、吸引溝72が、凹所75の周囲のあらゆる方向に形成される。従って、溶着部材(20,120)は、チューブ本体10に非常に高い密着力を有する状態で溶着される。
なお、吸引溝72は、チューブ本体10の形成時において、凹所75に対して、チューブ本体10の長手方向の両側のみ、又は、周方向の両側のみに形成されるようにしてもよい。この場合は、吸引溝72が長手方向及び周方向の両側に形成される場合に比べると、溶着部材(20,120)の密着力は低下する。ただし、上記構成は、密着力が十分であれば、適用可能である。
また、溶着部材(20,120)の被溶着面(21,121)には、吸引溝72に連通する連通溝(21b,121b)が形成されるようにしてもよい。これにより、溶着部材(20,120)は、チューブ本体10に非常に高い密着力を有する状態で溶着される。なお、溶着部材(20,120)の被溶着面(21,121)には、連通溝(21b,121b)が形成されないようにしてもよい。ただし、連通溝(21b,121b)を形成しない構成は、密着力が十分であれば適用可能である。
また、溶着部材(20,120)の被溶着面(21,121)は、チューブ本体10の外層における主成分樹脂と同一の樹脂材料を主成分とするとよい。これにより、両者の密着力がより高くなる。もちろん、溶着部材(20,120)の被溶着面(21,121)は、チューブ本体10の外層における主成分樹脂と異なる樹脂材料を主成分とすることもできる。
また、溶着部材は、他部品4に締結されるクランプ部材20としてもよい。別体のクランプ部材20をチューブ本体10に一体化する場合に、上記製造方法を適用することで、クランプ部材20を確実に一体化できる。
また、溶着部材は、表面に印刷面を有する印字用マーク部材120としてもよい。別体の印字用マーク部材120をチューブ本体10に一体化する場合に、上記製造方法を適用することで、印字用マーク部材120を確実に一体化できる。
もちろん、溶着部材は、クランプ部材20及び印字用マーク部材120以外であっても、別体の樹脂材料部品であれば、上記製造方法によりチューブ本体10に溶着することができる。
1:樹脂チューブ、 4:他部品、 5:製造装置、 10:チューブ本体、 11,12:蛇腹部、 13:非蛇腹部、 20:クランプ部材、 21:被溶着面、 21b:連通溝、 22:締結部、 30:押出装置、 40:金型形成機、 41:ガイド台、 41a:第一ガイド溝、 41b:第二ガイド溝、 41c:連通孔、 42:吸引装置、 43:第一分割金型、 45:駆動歯車、 50:直管用分割金型、 60:蛇腹用分割金型、 70:溶着用分割金型、 71:チューブ形成面、 72:吸引溝、 73:吸引孔、 75:凹所、 120:印字用マーク部材、 121:被溶着面、 121b:連通溝、 122:印字面

Claims (7)

  1. 複数の分割金型のそれぞれを順次移動させながら、前記複数の分割金型により形成される内部空間に溶融樹脂を供給することにより樹脂チューブを製造する方法であって、
    前記樹脂チューブは、蛇腹部と非蛇腹部とを備えるチューブ本体と、前記非蛇腹部の外表面に溶着される溶着部材と、を備え、
    前記複数の分割金型の少なくとも一つは、
    チューブ形成面と、
    前記チューブ形成面側に開口し、且つ、前記溶着部材を位置決めする凹所と、
    前記チューブ形成面のうち前記凹所の外側に形成される吸引溝と、
    前記吸引溝に連通され、吸引装置に接続され、且つ、前記吸引溝に溶融樹脂を入り込ませる吸引孔と、
    を備え、
    前記製造方法は、
    前記溶着部材を前記凹所に配置する工程と、
    前記複数の分割金型を移動させながら前記溶融樹脂を供給するチューブ本体形成工程と、
    を備える、樹脂チューブの製造方法。
  2. 前記吸引溝は、前記チューブ本体の形成時において、前記凹所に対して、前記チューブ本体の長手方向の両側、及び前記チューブ本体の周方向の両側に形成される、請求項1に記載の樹脂チューブの製造方法。
  3. 前記溶着部材の被溶着面には、前記吸引溝に連通する連通溝が形成される、請求項1又は2に記載の樹脂チューブの製造方法。
  4. 前記溶着部材の被溶着面は、前記チューブ本体の外層における主成分樹脂と同一の樹脂材料を主成分とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の樹脂チューブの製造方法。
  5. 前記溶着部材は、他部品に締結されるクランプ部材である、請求項1〜4の何れか一項に記載の樹脂チューブの製造方法。
  6. 前記溶着部材は、表面に印刷面を有する印字用マーク部材である、請求項1〜4の何れか一項に記載の樹脂チューブの製造方法。
  7. 請求項1〜6の何れか一項に記載の樹脂チューブの製造方法により製造される樹脂チューブ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018114800A (ja) * 2017-01-17 2018-07-26 株式会社Fts フィラーパイプ
JP2018118497A (ja) * 2017-01-27 2018-08-02 住友理工株式会社 フィラーチューブの製造方法

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