JP6842937B2 - フィラーチューブの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フィラーチューブの製造方法に関するものである。
特許文献1には、燃料タンクに溶着されるフィラーチューブが開示されている。フィラーチューブの端部は、燃料タンクに溶着するためのフランジを備える。また、特許文献2,3には、押出機から押し出された筒状素材を、金型の内周面に吸着させて、樹脂製のチューブを製造することが開示されている。金型の内周面には、筒状素材を吸引するための複数の吸引溝が形成されており、吸引溝を介した吸引力によって、筒状素材が金型の内周面に吸着される。また、特許文献4には、リング状に配置された複数の分割金型を順次移動させることにより、コルゲート部とストレート部を備える樹脂製のチューブの製造方法が開示されている。この製造方法では、金型の移動速度をコルゲート部とストレート部で異なる速度にすることにより、コルゲート部の厚みを薄くすると共に、ストレート部の厚さを厚くすることができる。
特開2014−231286号公報 特許第4779760号公報 特許第3097990号公報 特開2010−260241号公報
特許文献1に開示されたフィラーチューブを製造する場合、特許文献2,3に開示された製造方法を適用することができる。しかし、特許文献1のように、フィラーチューブの端部を径方向外方に広げた形状からなるフランジは、押出機から押し出された筒状素材を金型の内周面に吸着させるだけでは、成形することはできない。そこで、金型により一次成形した後に、二次成形としてプレス加工などにより、一次成形体の端部を押し広げる加工を行うことが必要となる。
ここで、特許文献2,3に開示された製造方法では、金型の内周面に筒状素材を吸着するために、複数の吸引溝が形成されている。そのため、当該金型により成形された一次成形体の外周面には、微小の環状突起が形成されている。このような一次成形体に対してプレス加工を行うと、微小の環状突起が押しつぶされて、プレス加工後のフランジの表面には、微小の凹溝が形成されてしまう。
また、樹脂製の燃料タンクと樹脂製のフィラーチューブは、燃料に触れることによって膨潤することが知られている。つまり、燃料に触れている部位と触れていない部位とで、膨潤差が生じる。例えば、燃料タンク側には燃料が存在していて、フィラーチューブ側に燃料が存在していない状態となることがある。このような場合、燃料タンクの膨潤量が大きく、フィラーチューブのフランジの膨潤量が小さくなる。そのため、フィラーチューブのフランジには、径方向外方への引張力が生じることになる。そして、上述した製造方法によってフランジの表面に形成される微小の凹溝が、フランジに径方向外方への引張力に対する耐久性の低下の原因となるおそれがある。
本発明は、耐久性を向上することができるフィラーチューブの製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料タンクに溶着される熱可塑性樹脂製のフィラーチューブの製造方法は、押出機から押し出された筒状素材を一次金型の内周面に吸着させることによって、前記一次金型の前記内周面に倣った形状に賦形し、賦形後に所定長さに切断することにより一次成形体を成形する一次工程と、二次金型を用いて、前記一次成形体の長手方向の端部を径方向外方に広げるフレア成形により、前記燃料タンクの外面に溶着するフランジを成形する二次工程とを備える。
前記一次金型は、前記一次成形体の前記長手方向の中央部に対応する領域において、前記筒状素材を前記一次金型の前記内周面に吸着させるための第一吸引溝を備える。前記一次金型は、前記一次成形体の前記長手方向の前記端部に対応する領域において、吸引溝を備えない、または、前記第一吸引溝による吸引力よりも弱い吸引力を有する第二吸引溝を備える。
つまり、一次金型が、一次成形体の長手方向の端部に対応する領域において、第一吸引溝と同等の吸引力を有する吸引溝を備えないことになる。従って、一次成形体の中央部の外周面には、第一吸引溝に対応する突起が形成されるのに対して、一次成形体の端部の外周面には、上記突起と同等の突起が形成されることはない。
特に、一次金型が、一次成形体の端部に対応する領域において、吸引溝を備えない場合には、一次成形体の端部の外周面には、上記突起が形成されることはない。従って、二次工程において、フレア成形を行うことによりフランジを成形する際に、フランジの部分が二次金型によって押し付けられたとしても、上記突起に起因する凹溝がフランジに形成されることはない。その結果、フランジの耐久性の向上が図られる。
また、一次金型が、一次成形体の端部に対応する領域において、弱い吸引力を有する第二吸引溝を備える場合には、一次成形体の端部の外周面には、上記突起が形成されるが、その突出量は極めて微小となる。この場合、二次工程において、フレア成形を行うことによりフランジを成形する際に、フランジの部分が二次金型によって押し付けられたとしても、上記突起に起因する凹溝は、極めて微小となる。従って、フランジの耐久性は、十分に向上させることができる。
燃料ラインの図である。 図1のフィラーチューブの軸方向断面図であり、直線状の状態のフィラーチューブの図である。 図2のX部分の拡大図である。 フィラーチューブの製造方法を示すフローチャートである。 一次工程により成形される一次成形体の軸方向断面図である。 図5のY部分の拡大図である。 一次工程に用いる製造装置を示す図である。 図7のVIII−VIII断面図を90°右旋回させた図である。 一次金型成形機から出力される成形体(切断機で切断される前の対象物)の概念図である。 分割金型のうち基本型および切断位置用型の正面図である。 図10Aにおいて、基本型および切断位置用型をXB方向から見た図である。 図10Aにおいて、基本型および切断位置用型のXC−XC断面図である。 分割金型のうち第一例の端部用型の正面図である。 分割金型のうち第二例の端部用型の正面図である。 図12Aにおいて、第二例の端部用型のXIIB−XIIB断面図である。 図12Aにおいて、第二例の端部用型のXIIC−XIIC断面図である。 二次工程に用いる製造装置を示し、フィラーチューブをフレア成形する前の状態を示す断面図である。 二次工程に用いる製造装置を示し、フィラーチューブをフレア成形した後の状態を示す断面図である。 環状突起の部位に外周型が押し付けられたときの形状変化を説明する図である。
(1.燃料ライン1の構成)
燃料ライン1の構成について図1を参照して説明する。燃料ライン1とは、自動車において、給油口から内燃機関(図示せず)までのラインである。ただし、本実施形態においては、給油口20から燃料タンク10までを説明する。
燃料ライン1は、燃料タンク10、給油口20、フィラーチューブ30、ブリーザライン40を備える。燃料タンク10は、熱可塑性樹脂により成形され、ガソリンなどの液体燃料を貯留する。燃料タンク10に貯留された液体燃料は、図示しない内燃機関へ供給され、内燃機関を駆動するために用いられる。燃料タンク10の上面には、燃料供給用の開口部11が形成される。給油口20は、給油ノズル(図示せず)を挿入可能な自動車の外表面付近に設けられる。給油口20には、図示しない給油キャップが装着される。
フィラーチューブ30は、熱可塑性樹脂により成形され、給油口20と燃料タンク10との間を接続する。フィラーチューブ30の一端は、燃料タンク10の外面のうち開口部11の周縁に溶着される。フィラーチューブ30の他端は、給油口20の挿入部21に圧入により嵌め込まれる。給油口20に給油ノズルが挿入されて、給油ノズルから液体燃料が供給されることにより、液体燃料がフィラーチューブ30を通過して燃料タンク10に貯留される。ここで、燃料タンク10に液体燃料が満タンになると、フィラーチューブ30に液体燃料が貯留され、給油ノズルの先端に液体燃料が触れることにより、給油ノズルによる液体燃料の供給が自動的に停止される。なお、フィラーチューブ30は、全長に亘って一体に成形される。
ブリーザライン40は、燃料タンク10と給油口20とを接続しており、フィラーチューブ30と並行に配置される。ブリーザライン40は、液体燃料がフィラーチューブ30を介して燃料タンク10に供給される際に、燃料タンク10内の燃料の蒸気を燃料タンク10の外に排出するためのラインである。
(2.フィラーチューブ30の構成)
フィラーチューブ30の構成について、図1を参照して説明する。フィラーチューブ30は、異種の熱可塑性樹脂による複数層構造である。フィラーチューブ30は、図1に示すように、長手方向において、燃料タンク10に溶着される溶着端部31、給油口20に装着される給油口端部32、および、溶着端部31と給油口端部32とを接続する中央部33とを備える。
溶着端部31は、燃料タンク10の外面のうち開口部11の周縁に溶着される。溶着面積を確保するため、溶着端部31は、径方向外方に延在するフランジ31cを備える。給油口端部32は、円筒状に形成されており、給油口20における筒状の挿入部21の外面に対して圧入により嵌め込まれている。つまり、給油口端部32は、給油口20の挿入部21が圧入される前に比べて、圧入後の状態が拡径している。
中央部33は、燃料タンク10と給油口20の相対位置、距離、周辺装置のレイアウトなどに応じた配策経路を形成可能となるように、適宜設計されている。本実施形態においては、中央部33は、非蛇腹状の第一筒部33a、蛇腹部33b、および、非蛇腹状の第二筒部33cを備える。第一筒部33aは、溶着端部31に接続されており、ほぼ円筒状に形成されている。蛇腹部33bは、第一筒部33aに接続されており、屈曲可能な蛇腹形状に形成されている。第二筒部33cは、蛇腹部33bに接続され、かつ、給油口端部32に接続されている。第二筒部33cは、中間位置において屈曲形成されている。
なお、上記の他に、フィラーチューブ30の中央部33は、例えば、複数の蛇腹部分を備えるようにしてもよいし、全てを蛇腹部分としてもよいし、蛇腹部分を1か所も備えないようにしてもよい。また、第二筒部33cは、非蛇腹状であって屈曲形成されているが、直線状に形成してもよい。
(3.フィラーチューブ30の溶着端部31の構成)
フィラーチューブ30の溶着端部31の構成について、図2を参照して説明する。なお、図2には、フィラーチューブ30全体を示し、蛇腹部33bおよび第二筒部33cが直線状である状態を示す。また、給油口端部32は、給油口20の挿入部21への圧入前の形状、すなわち拡径変形する前の状態を示す。
溶着端部31は、係止テーパ部31a、非蛇腹状の筒状本体31b、および、フランジ31cを備える。係止テーパ部31aは、第一筒部33aに接続され、第一筒部33aから燃料タンク10側に向かって拡径する。係止テーパ部31aは、フランジ31cの成形のための外周型210(図13に示す)に対する係止機能を発揮する部位である。係止テーパ部31aは、第一筒部33a側から燃料タンク10側に行くに従って、厚みが徐々に厚くなるように変化する。
筒状本体31bは、非蛇腹筒状、特に円筒状に形成されている。筒状本体31bは、係止テーパ部31aの燃料タンク10側に接続される。従って、筒状本体31bは、第一筒部33aに比べて厚肉に形成される。筒状本体31bは、フランジ31cを燃料タンク10に溶着する際に、軸力を確保するために(座屈しないようにするために)、十分な厚みに形成される。
フランジ31cは、筒状本体31bに接続されており、筒状本体31bから径方向外方に延在する。フランジ31cは、筒状本体31bと同程度の厚みを有する。つまり、フランジ31cは、筒状本体31bから径方向外方に広げられた形状に形成されている。径方向外方とは、溶着端部31の中心軸線に直交する外方向のみならず、当該直交する外方向の成分を有する方向を意味する。
フランジ31cは、円環板部31c1と、フランジテーパ部31c2とを備える。円環板部31c1は、溶着端部31の中心軸線に直交する平面に沿った板状であって、円環状に形成されている。円環板部31c1の第一端面(図2の左面)が、燃料タンク10の外面に溶着される。フランジテーパ部31c2は、円環板部31c1の内周端からテーパ状に縮径され、筒状本体31bに接続される。
(4.フィラーチューブ30の内部構造)
フィラーチューブ30の内部構造について、図3を参照して説明する。図3は、フィラーチューブ30の溶着端部31について示すが、フィラーチューブ30は、全長に亘って、同様の構造を有する。つまり、フィラーチューブ30は、全長に亘って、複数層の構造を有する。フィラーチューブ30は、最内層51、内側接着層52、中間層53、外側接着層54、および、最外層55を備える。
最内層51は、液体燃料に触れる面であるため、耐ガソリン性を有する材料が用いられる。さらに、最内層51は、フランジ31cの円環板部31c1における第一端面(燃料タンク10側の面)に位置する。つまり、最内層51が、燃料タンク10に溶着される層となる。そのため、最内層51には、燃料タンク10の外面の材料と溶着特性の良好な材料が適用される。特に、最内層51は、燃料タンク10の外面の材料と同種の材料が好適である。さらに、給油口端部32が給油口20の挿入部21に圧入された状態において、最内層51は、挿入部21に対して引っ掛かり力(抜け防止力)を有する必要がある。そのため、最内層51は、シール性を有する材料が用いられる。そこで、最内層51は、高密度ポリエチレン(HDPE)を主体として形成される。
中間層53は、最内層51の外周側に配置され、耐燃料透過特性を有する。中間層53は、耐燃料透過特性を有する材料として、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)およびポリアミド(PA)系の何れかを主体として形成される。
最外層55は、中間層53の外周側に配置され、中間層53を保護する。最外層55は、フィラーチューブ30の最外面を形成する。そのため、最外層55には、耐衝撃性、耐候性、耐薬品性を有する材料が用いられる。そこで、最外層55は、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)およびポリアミド(PA)系の何れかを主体として形成される。
内側接着層52は、最内層51の外周面と中間層53の内周面とを接着する。外側接着層54は、中間層53の外周面と最外層55の内周面とを接着する層である。内側接着層52および外側接着層54は、変性ポリエチレン(変性PE)を主体として形成される。ただし、最内層51および中間層53の一方が、他方に対する接着性能を有する場合には、内側接着層52は不要となる。また、中間層53および最外層55の一方が、他方に対する接着性能を有する場合には、外側接着層54は不要となる。
(5.フィラーチューブ30の製造方法)
(5−1.製造方法の概要)
フィラーチューブ30の製造方法の概要について、図4−図6を参照して説明する。フィラーチューブ30は、図4に示すように、押出吸引成形により、一次成形体60(図5に示す)を成形する一次工程(S1)と、一次成形体60に対してプレス加工を行うことによりフランジ31cを成形する二次工程(S2)とにより製造される。
一次成形体60は、図5に示すように、直線の筒状に形成されている。一次成形体60は、長手方向において、被フレア成形部61と、給油口端部32と、中央部33とを備える。ここで、一次成形体60の給油口端部32および中央部33は、図2に示す直線状の状態のフィラーチューブ30の給油口端部32および中央部33と同一構成からなる。
被フレア成形部61は、フィラーチューブ30の溶着端部31に対応する部位であって、二次工程によってフレア成形される部位である。被フレア成形部61は、厚肉円筒状に形成されている。被フレア成形部61は、係止テーパ部31aおよび円筒部61bを備える。円筒部61bは、図2および図3に示す非蛇腹状の筒状本体31bと同一の厚みを有しており、筒状本体31bより軸方向長さが長い。さらに、図6に示すように、一次成形体60は、最内層51、内側接着層52、中間層53、外側接着層54、および、最外層55を備える。
(5−2.一次工程の製造装置100の構成)
次に、一次工程(S1)に用いる製造装置100について、図7−図9を参照して説明する。製造装置100は、押出機110、一次金型成形機120、および、切断機130を備える。押出機110は、筒状素材(図示せず)を一定速度で押し出す。筒状素材は、図6に示す複数層の構造からなり、同一の内径および同一の外径を有する円筒状に形成されている。つまり、筒状素材は、一定の径方向厚みに形成されている。
一次金型成形機120は、押出機110のノズル111から押し出された筒状素材を一次金型である複数の分割金型123,124の内周面に吸着させることによって、複数の分割金型123,124の内周面に倣った形状に賦形する。
一次金型成形機120は、ガイド台121、吸引装置122、複数の分割金型123,124、および、駆動歯車125を備える。ガイド台121の上面には、長円形状の第一ガイド溝121aと、第一ガイド溝121aの隣に同一形状の第二ガイド溝121bとが形成される。さらに、ガイド台121には、第一ガイド溝121aおよび第二ガイド溝121bに連通する連通孔121c(図8に示す)が形成される。吸引装置122(図8に示す)は、ガイド台121の連通孔121cに接続され、連通孔121cに連通される空間の空気を吸引する。
複数の第一分割金型123は、一次成形体60を軸方向に2つに切断した一方部分を形成するための金型である。複数の第一分割金型123は、ガイド台121の第一ガイド溝121a上に沿って順次移動する。つまり、複数の第一分割金型123のそれぞれが順次移動することで、一次成形体60の半分が形成される。ここで、複数の第一分割金型123の各々における上面には、ラック歯が形成される。
また、複数の第二分割金型124は、一次成形体60を軸方向に切断した他方部分を形成するための金型である。複数の第二分割金型124は、ガイド台121の第二ガイド溝121b上に沿って順次移動する。つまり、複数の第二分割金型124のそれぞれが順次移動することで、一次成形体60の残りの半分が形成される。ここで、複数の第二分割金型124の各々における上面には、ラック歯が形成される。
駆動歯車125は、複数の第一分割金型123と複数の第二分割金型124を移動させるピニオン歯車である。駆動歯車125は、複数の第一分割金型123と複数の第二分割金型124とが合わさる金型対のうち、押出機110側に配置される。そして、駆動歯車125が、当該部位に位置する第一分割金型123および第二分割金型124に噛合し、駆動歯車125が回転駆動することによって、複数の第一分割金型123および複数の第二分割金型124が順次移動される。
さらに、駆動歯車125の回転速度を変更することにより、複数の分割金型123,124の移動速度を変更することができる。複数の分割金型123,124の移動速度を速くすると、押出機110のノズル111付近に位置する分割金型123,124に対応する部分の一次成形体60の厚みが薄くなる。一方、複数の分割金型123,124の移動速度を遅くすると、押出機110のノズル111付近に位置する分割金型123,124に対応する部分の一次成形体60の厚みが厚くなる。
例えば、図5において、被フレア成形部61の円筒部61bに対応する分割金型123,124の移動速度は、中央部33の第二筒部33cに対応する分割金型123,124の移動速度より遅い。従って、被フレア成形部61の円筒部61bの厚みを、中央部33の第二筒部33cの厚みよりも厚くすることができる。
ここで、一次金型成形機120から出力される成形体は、図9に示すように、軸方向に連続した形状である。つまり、連続した成形体は、隣り合う一次成形体60の間に切断部位70を備える。そこで、切断機130が、一次金型成形機120により賦形された連続した成形体を、所定長さに切断することにより個々の一次成形体60を成形する。つまり、切断機130は、図9における破線箇所を切断する。
(5−3.分割金型123,124の詳細構成)
第一,第二分割金型123,124の詳細について、図10A−図10C、図11および図12A−図12Cを参照して説明する。第一,第二分割金型123,124には、図10A−図10Cに示すような基本型140および切断位置用型170、図11または図12A−図12Cに示すような端部用型150,160が存在する。第一例の端部用型150と第二例の端部用型160は、いずれか一方を用いる。
基本型140は、給油口端部32および中央部33に対応する領域における分割金型である。図5において、基本型140は、一次成形体60の符号Pbの領域の一部に対応する。基本型140は、賦形面141、複数の吸引溝142(第一吸引溝)、吸引孔143、ラック歯面144を備える。基本型140の内周面には、賦形面141および複数の吸引溝142が位置する。
賦形面141は、一次成形体60の給油口端部32および中央部33に外周面形状に対応する。賦形面141は、例えば、図10Bおよび図10Cに示すように、半円筒状の凹面に形成されている。また、賦形面141は、蛇腹部33bに対応する部位においては、凹凸状に形成されている。つまり、賦形面141が、一次成形体60の給油口端部32および中央部33の外周面を成形する。
複数の吸引溝142は、図10Aおよび図10Cに示すように、賦形面141に、賦形面141の周方向に沿って形成される。複数の吸引溝142は、賦形面141の周方向の全長に亘って形成される。さらに、複数の吸引溝142は、軸方向に所定間隔で形成されており、基本型140の軸方向全範囲に形成されている。
吸引孔143は、図10Cに示すように、複数の吸引溝142の各々に連通され、ガイド台121の連通孔121c(図8に示す)を介して吸引装置122に接続される。つまり、吸引装置122が駆動することで、筒状素材は、吸引溝142に吸引され、賦形面141に吸着する。そして、一次成形体60の外周面には、吸引溝142に対応する微小の環状突起B(図6に示す)が形成される。
切断位置用型170は、基本型140と実質的に同様の構成からなる。切断位置用型170は、図9において、切断部位70に対応する分割金型である。切断位置用型170は、図10Bおよび図10Cに示すように、賦形面171、複数の吸引溝172(第三吸引溝)、吸引孔173、ラック歯面174を備える。賦形面171は、一次成形体60の給油口端部32の端と、隣りに位置する一次成形体60の被フレア成形部61の端とを接続する形状に対応する。賦形面171は、本実施形態においては、テーパ状に形成されている。切断位置用型170の吸引溝172は、基本型140の吸引溝142と同等の吸引力を有する。
つまり、吸引装置122が駆動することで、筒状素材は、切断位置用型170の吸引溝172に吸引され、賦形面171に吸着する。そして、隣り合う一次成形体60の間に位置する切断部位70の外周面には、吸引溝172に対応する微小の環状突起(図6の環状突起Bと同様)が形成される。
第一例の端部用型150は、被フレア成形部61に対応する領域における分割金型である。第一例の端部用型150は、図11に示すように、基本型140とほぼ同様であり、賦形面151、複数の吸引溝152、吸引孔(図示せず)、ラック歯面154を備える。賦形面151は、被フレア成形部61および係止テーパ部31aに対応する形状に形成される。吸引溝152は、軸方向において一部のみに形成されており、残りの一部には形成されていない。吸引溝152が形成されていない領域は、凹所およびスリットを有しない滑らかな内周面(賦形面151)を備える。特に、当該部位の賦形面151は、円筒面である。
詳細には、吸引溝152が形成されている領域は、図5において一次成形体60の符号Pbの領域に対応する。一方、吸引溝152が形成されてない領域は、図5および図6において一次成形体60の符号Paの領域に対応する。さらに、吸引溝152が形成されていない領域は、図3において、フィラーチューブ30の溶着端部31のフランジ31cにおける符号Pcの領域に対応する。より詳細には、吸引溝152が形成されていない領域は、図3において、フランジ31cにおける円環板部31c1およびフランジテーパ部31c2の円環板部31c1側の一部のみに対応する。吸引溝152が形成されていない領域は、上記の他に、円環板部31c1のみに対応するようにしてもよいし、円環板部31c1の全範囲およびフランジテーパ部31c2の全範囲に対応するようにしてもよい。
第二例の端部用型160は、被フレア成形部61に対応する領域における分割金型である。第二例の端部用型160は、図12A−図12Cに示すように、基本型140とほぼ同様であり、賦形面161、複数の吸引溝162a,162b、吸引孔163a,163b、ラック歯面164および流量調整弁165を備える。賦形面161は、被フレア成形部61および係止テーパ部31aに対応する形状に形成される。
吸引溝162aが形成されている領域は、図5において一次成形体60の符号Paの領域に対応する。吸引溝162bが形成されている領域は、図5において一次成形体60の符号Pbの領域に対応する。吸引孔163aは、基本型140の吸引孔143とほぼ同様であるが、吸引孔163aの途中に流量調整弁165が設けられている。一方、吸引孔163bは、基本型140の吸引孔143と同様である。
流量調整弁165は、吸引孔163aを流通する流量を、吸引孔163bを流通する流量より少なくするように調整する。流量調整弁165は、吸引溝162aからの吸引力を、吸引溝162bからの吸引力より弱くすることを目的とする。つまり、流量調整弁165に代えて、吸引力を弱くすることができるのであれば、他の構成を採用することができる。
(5−4.一次成形体60の外周面の詳細形状)
一次成形体60は、上記のような複数の分割金型123,124により成形されている。ここで、基本型140には、軸方向の全範囲において、複数の吸引溝142が形成されているため、筒状素材は、基本型140の内周面(賦形面141および吸引溝142)に吸着する。さらに、切断位置用型170も同様に、軸方向全範囲において、複数の吸引溝172が形成されているため、筒状素材は、切断位置用型170の内周面(賦形面171および吸引溝172)に吸着する。
一方、第一例の端部用型150には、一部分に、吸引溝152が形成されていないため、筒状素材を当該部分に吸着させる力は、弱くなる。同様に、第二例の端部用型160も同様に、一部分の吸引溝162aによる吸引力が弱いため、筒状素材を当該部分に吸着させる力は、弱くなる。しかし、吸引力の弱い部分に対して軸方向の隣接領域において、十分な吸引力を発揮することができれば、筒状素材は、吸引力の弱い部分にも、吸着される。従って、筒状素材は、端部用型150,160の内周面(少なくとも賦形面151,161)に吸着される。
従って、一次成形体60は、図5に示す形状に成形される。ここで、図6に示すように、一次成形体60において、基本型140の吸引溝142および端部用型150,160の吸引溝152,162bに対応する領域(図5の符号Pbの領域)には、微小な環状突起Bが形成される。一方、一次成形体60において、第一例の端部用型150の吸引溝152が存在しない領域(図5の符号Paの領域)には、環状突起Bは形成されない。また、第二例の端部用型160の吸引溝162aに対応する領域(図5の符号Paの領域)には、環状突起Bが形成されないか、もしくは、図6に示す環状突起Bよりも突出量の小さな環状突起が形成される。
(5−5.二次工程の製造装置200の構成)
次に、二次工程(S2)に用いる製造装置200について、図13および図14を参照して説明する。二次工程では、一次成形体60に対してプレス加工を行うことによりフランジ31cを成形する。
製造装置200は、プレス装置本体(図示せず)に取り付けられた外周型210および内周型220を備える。ここで、外周型210は、下型として用い、内周型220は、上型として用いる。さらに、外周型210と内周型220とは、上下方向に離間している。
外周型210は、複数の分割型により構成され、全体として筒状に形成される。外周型210の内周面は、円筒内周面211、円筒内周面211の下方(内周型220から遠ざかる側)に連続して形成され且つ下方に行くほど縮径される第一テーパ面212、および、円筒内周面211の上方(内周型220に近づく側)に連続して形成され且つ上方に行くほど拡径される第二テーパ面213を備える。
ここで、円筒内周面211は、一次成形体60の円筒部61bに対応し、円筒部61bの外周面に接触する。第一テーパ面212は、一次成形体60の係止テーパ部31aに対応し、係止テーパ部31aの外周面に接触する。つまり、第一テーパ面212は、一次成形体60の係止テーパ部31aに接触した状態において、一次成形体60を図13の下方に移動させることを規制する被係止部として機能する。従って、被係止部としての第一テーパ面212は、係止部としての係止テーパ部31aに対して、軸方向に係止する。
第二テーパ面213は、一次成形体60の被フレア成形部61に対応する軸方向位置に位置しており、被フレア成形部61の外周面からは離れている。第二テーパ面213は、フレア成形後におけるフランジテーパ部31c2を成形するための部位である。
外周型210の上端面(内周型220に対向する面)は、外周側に全周状に位置するストッパ平面214と、ストッパ平面214の内周側に全周に亘って円形の凹状に形成される反溶着面形成部215とを備える。反溶着面形成部215は、第二テーパ面213に連続して形成される。また、反溶着面形成部215の底面は、ストッパ平面214に平行な平面状に形成される。反溶着面形成部215は、フレア成形後におけるフランジ31cの円環板部31c1の反溶着面を成形するための部位である。
内周型220は、本体部221、本体部221の中心から下方(外周型210側)に縮径して突出する第一テーパ面222、第一テーパ面222の先端から同軸状に延びて円筒状に形成される円筒面223、円筒面223の先端から同軸状に延びて縮径される第二テーパ面224を備える。
ここで、本体部221は、外周型210のストッパ平面214および反溶着面形成部215に対向する面であって、フランジ31cの溶着面を形成する溶着面形成部221aを備える。溶着面形成部221aは、ストッパ平面214に接触することで、外周型210と内周型220との相対移動を規制する機能を有する。また、溶着面形成部221aは、ストッパ平面214に接触した状態で、反溶着面形成部215に対して上下方向に離間するように形成される。
第一テーパ面222は、フレア成形後におけるフランジ31cのフランジテーパ部31c2を形成するための部位である。円筒面223は、一次成形体60の円筒部61bに対応し、円筒部61bの内周面に接触し得る。第二テーパ面224は、一次成形体60の係止テーパ部31aに対応し、係止テーパ部31aの内周面に接触し得る。
(5−6.二次工程の詳細)
まず、図13に示すように、一次成形体60を外周型210に配置する。一次成形体60の係止テーパ部31aが、外周型210の第一テーパ面212に接触し、一次成形体60は、外周型210に対して軸方向下方へ移動することを規制される。このとき、一次成形体60の円筒部61bは、外周型210の円筒内周面211に接触する。つまり、外周型210は、外周型210の第一テーパ面212を一次成形体60の係止テーパ部31aに軸方向に係止させると共に、一次成形体60の係止テーパ部31aおよび円筒部61bの外周面を支持する。
続いて、図14に示すように、内周型220を外周型210に近づけて、内周型220の第二テーパ面224を一次成形体60の被フレア成形部61の開口から挿入させる。さらに、外周型210のストッパ平面214と内周型220の本体部221の溶着面形成部221aが接触する状態まで、内周型220を下方へ移動する。つまり、一次成形体60の被フレア成形部61は、内周型220の第一テーパ面222および溶着面形成部221aに沿って変形し、内周型220の第一テーパ面222および溶着面形成部221aと外周型210の第二テーパ面213および反溶着面形成部215によりフランジ31cがフレア成形される。
つまり、一次成形体60の被フレア成形部61の一部は、外周型210の第二テーパ面213と内周型220の第一テーパ面222との間に径方向に挟まれることにより、フランジテーパ部31c2を形成する。また、一次成形体60の被フレア成形部61の他の一部は、外周型210の反溶着面形成部215と内周型220の溶着面形成部221aとの間に軸方向に挟まれることにより、フランジ31cの円環板部31c1を形成する。
(5−7.フィラーチューブ30の外周面の詳細形状)
フィラーチューブ30の外周面の詳細形状について、図3、図15を参照して説明する。図5および図6に示すように、一次成形体60の外周面において、吸引溝142,152,162bが形成されている領域には、環状突起Bが形成されている。すなわち、一次成形体60において、図5および図6の符号Pbの領域に、複数の環状突起Bが等間隔で形成されている。
そして、図13および図14に示すように、二次工程において、一次成形体60の外周面は、外周型210に押し付けられる。詳細には、一次成形体60の係止テーパ部31aの全範囲および円筒部61bの一部が、外周型210に押し付けられる。
環状突起Bの部位に、外周型210が押し付けられるときの形状変化について、図15を参照して説明する。図15の左側に示すように、環状突起Bが存在するとして、環状突起Bが外周型210に押し付けられるものとする。そうすると、図15の右側に示すように、環状突起Bが内部に押し込まれることになり、環状突起Bの周縁に微小の凹溝Cが形成される。つまり、図3に示すように、溶着端部31において、係止テーパ部31a、筒状本体31b、および、フランジテーパ部31c2の一部に、複数の微小の凹溝Cが形成される。
一方、図5および図6に示すように、一次成形体60の被フレア成形部61の円筒部61bの残りの一部には、外周面に、環状突起Bが形成されていない、もしくは、非常に僅かな環状突起(環状突起Bより突出量の小さな突起)が形成されている。環状突起Bが形成されていない場合には、当該部位が外周型210に押し付けられたとしても、凹溝Cが形成されることはない。また、環状突起Bより小さな環状突起が形成されている場合には、当該部位が外周型210に押し付けられた場合に、極めて僅かな凹溝が形成される程度である。つまり、図3に示すように、溶着端部31において、Pcの領域には、凹溝Cが形成されない、もしくは、極めて僅かな凹溝が形成される程度である。
(6.実施形態の効果)
上述したように、一次金型である複数の分割金型123,124は、一次成形体60の長手方向の中央部33に対応する領域において、筒状素材を分割金型123,124の内周面に吸着させるための吸引溝142(第一吸引溝)を備える。一方、複数の分割金型123,124は、一次成形体60の長手方向の端部である被フレア成形部61に対応する領域において、吸引溝を備えない、または、吸引溝142による吸引力よりも弱い吸引力を有する吸引溝162a(第二吸引溝)を備える。
つまり、分割金型123,124が、一次成形体60の被フレア成形部61に対応する領域において、吸引溝142と同等の吸引力を有する吸引溝を備えないことになる。従って、一次成形体60の中央部33の外周面には、吸引溝142に対応する環状突起Bが形成されるのに対して、一次成形体60の被フレア成形部61の外周面には、上記環状突起Bと同等の突起が形成されることはない。
特に、第一例の端部用型150が、一次成形体60の被フレア成形部61に対応する領域において、吸引溝を備えない場合には、一次成形体60の被フレア成形部61の外周面には、上記環状突起Bが形成されることはない。従って、二次工程(S2)において、フレア成形を行うことによりフランジ31cを成形する際に、フランジ31cの部分が二次金型である外周型210によって押し付けられたとしても、上記環状突起Bに起因する凹溝Cがフランジ31cに形成されることはない。その結果、フランジ31cの耐久性の向上が図られる。
また、第二例の端部用型160が、一次成形体60の被フレア成形部61に対応する領域において、弱い吸引力を有する吸引溝162a(第二吸引溝)を備える場合には、一次成形体60の被フレア成形部61の外周面には、上記環状突起が形成されるが、その突出量は極めて微小となる。この場合、二次工程(S2)において、フレア成形を行うことによりフランジ31cを成形する際に、フランジ31cの部分が二次金型である外周型210によって押し付けられたとしても、上記環状突起に起因する凹溝は、極めて微小となる。燃料タンク10とフランジ31cとの間で、燃料に触れることによって膨潤差が生じるとしても、フランジ31cの耐久性は、十分に向上させることができる。
分割金型123,124は、特に、円環板部31c1に対応する領域において、吸引溝を備えない、または、弱い吸引力を有する吸引溝162aを備えるようにしている。膨潤差が生じる場合、特に、円環板部31c1にかかる負荷が大きくなる。そこで、上記のように構成することで、確実に、フランジ31cの耐久性の向上が図られる。
また、より詳細には、分割金型123,124は、円環板部31c1およびフランジテーパ部31c2に対応する領域において、吸引溝を備えない、または、弱い吸引力を有する吸引溝162aを備えるようにしている。膨潤差が生じる場合に、円環板部31c1とフランジテーパ部31c2との境界付近にも、高い負荷が生じ得る。そこで、上記のように構成することで、確実に、フランジ31cの耐久性の向上が図られる。
さらに詳細には、分割金型123,124は、円環板部31c1の全部に対応する領域およびフランジテーパ部31c2のうちの円環板部31c1側の一部のみに対応する領域において、吸引溝を備えない、または、弱い吸引力を有する吸引溝162aを備えるようにしている。吸引溝を備えない領域、または、弱い吸引力を有する吸引溝162aを備える領域は、長くすると、賦形精度に影響を与える可能性がある。そこで、耐久性の向上を図りつつ、賦形精度を確保できるようにするために、上記のように構成することとした。
さらに、第一例の端部用型150の場合には、吸引溝152が形成されていない領域は、凹所およびスリットを有しない滑らかな内周面(賦形面151)を備える。従って、一次成形体60において、当該部位に対応する領域は、二次工程において外周型210に押し付けられたとしても、確実に、凹溝などが生じることはない。従って、フランジ31cの耐久性の向上が確実に図られる。
また、一次成形体60は、切断機130によって切断することによって形成される。ここで、分割金型123,124は、切断部位70(図9に示す)に対応する領域に、切断位置用型170を備える。切断位置用型170は、吸引溝172(第三吸引溝)を備える。従って、被フレア成形部61に対応する端部用型150,160による筒状素材を吸引する力が弱いとしても、切断位置用型170による吸引力を利用して、被フレア成形部61に対応する部位を確実に賦形することができる。
1:燃料ライン、10:燃料タンク、11:開口部、20:給油口、30:フィラーチューブ、31:溶着端部、31a:係止テーパ部、31b:筒状本体、31c:フランジ、31c1:円環板部、31c2:フランジテーパ部、32:給油口端部、33:中央部、40:ブリーザライン、60:一次成形体、61:被フレア成形部、61b:円筒部、70:切断部位、100:一次工程の製造装置、110:押出機、120:一次金型成形機、123:第一分割金型(一次金型)、124:第二分割金型(一次金型)、130:切断機、140:基本型(一次金型)、141:賦形面、142:吸引溝、150,160:端部用型(一次金型)、151,161:賦形面、152,162a,162b:吸引溝、165:流量調整弁、170:切断位置用型(一次金型)、171:賦形面、172:吸引溝、200:二次工程の製造装置、210:外周型(二次金型)、220:内周型(二次金型)、B:環状突起、C:凹溝

Claims (6)

  1. 燃料タンクに溶着される熱可塑性樹脂製のフィラーチューブの製造方法であって、
    押出機から押し出された筒状素材を吸引により一次金型の内周面に吸着させることによって、前記一次金型の前記内周面に倣った形状に賦形し、賦形後に所定長さに切断することにより一次成形体を成形する一次工程と、
    二次金型を用いて、前記一次成形体の長手方向の端部を径方向外方に広げるフレア成形により、前記燃料タンクの外面に溶着するフランジを成形する二次工程と、
    を備え、
    前記一次金型は、前記一次成形体の前記長手方向の中央部に対応する領域において、前記筒状素材を前記一次金型の前記内周面に吸着させるための第一吸引溝を備え、
    前記一次金型は、前記一次成形体の前記長手方向の前記端部に対応する領域において、吸引溝を備えない、または、前記第一吸引溝による吸引力よりも弱い吸引力を有する第二吸引溝を備える、フィラーチューブの製造方法。
  2. 前記フランジは、
    前記一次成形体の前記長手方向の前記端部における中心軸線に直交する平面に沿った板状であって円環状に形成される円環板部と、
    前記円環板部からテーパ状に縮径されるテーパ部と、
    を備え、
    前記一次金型は、前記円環板部に対応する領域において、前記吸引溝を備えない、または、前記第二吸引溝を備える、請求項1に記載のフィラーチューブの製造方法。
  3. 前記一次金型は、前記円環板部および前記テーパ部に対応する領域において、前記吸引溝を備えない、または、前記第二吸引溝を備える、請求項2に記載のフィラーチューブの製造方法。
  4. 前記一次金型は、前記円環板部の全部に対応する領域および前記テーパ部の前記円環板部側の一部のみに対応する領域において、前記吸引溝を備えない、または、前記第二吸引溝を備える、請求項3に記載のフィラーチューブの製造方法。
  5. 前記一次金型は、前記一次成形体の前記長手方向の前記端部に対応する領域において、前記吸引溝を備えず、且つ、凹所およびスリットを有しない滑らかな内周面を備える、請求項1−4の何れか一項に記載のフィラーチューブの製造方法。
  6. 前記一次金型は、前記一次成形体の前記長手方向の前記端部に隣接する切断部位に対応する領域において、前記筒状素材を前記一次金型の前記内周面に吸着させるための吸引溝を備える、請求項1−5の何れか一項に記載のフィラーチューブの製造方法。
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