JP2016013528A - 酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄液及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水処理分野で使用された酢酸セルロース系RO膜が、有機物や無機物で汚染され、透過水量や脱塩率などの性能が低下した際に、従来の洗浄剤では十分に除去できない汚染物質を、膜劣化を防止して効果的に剥離除去し、その性能を回復させることができる洗浄液を提供する。
【解決手段】1級アミノ基を有する化合物、アンモニア及びアンモニウム塩よりなる群から選ばれる1種又は2種以上と、次亜塩素酸及び/又は次亜塩素酸塩と、アルカリ剤とを混合することにより得られた、pH11以上の水溶液よりなる酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄剤。この洗浄剤を、水で希釈し、酸を混合して、pH3以上8.5以下の水溶液に調整して酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄に用いる。
【選択図】図2

Description

本発明は、水処理分野で使用される酢酸セルロース系逆浸透(RO)膜が、有機物や無機物で汚染され、透過水量や脱塩率などの性能が低下した際に、その性能を効果的に回復させる洗浄剤及び洗浄液に関する。
RO膜システムによる分離、精製は、蒸発や電気透析を用いたシステムに対して省エネルギープロセスであり、海水、かん水の淡水化や、工業用水及び超純水の製造、排水回収などに広く用いられている。一方、RO膜が汚染されることによる性能の低下を防ぐため、定期的な洗浄が必要となることが問題であり、より有効な洗浄剤、洗浄プロセスの開発が望まれている。
RO膜に対して使用される洗浄剤としては、膜汚染物質の性質に応じて、酸(シュウ酸、クエン酸など)、アルカリ(水酸化ナトリウムなど)、界面活性剤、キレート剤(EDTAなど)、塩素剤、酵素含有洗剤などが挙げられる(非特許文献1)。
現在用いられているRO膜の材質は、芳香族ポリアミド系と酢酸セルロース系に大別することができる。芳香族ポリアミド系RO膜は、塩素に対する耐性が低いため、塩素剤による膜洗浄が行えない。一方、酢酸セルロース系RO膜は、芳香族ポリアミド系RO膜よりも塩素に対する耐性が高く、例えば、三酢酸セルロース製のRO膜は、短時間であれば塩素濃度5mg/Lの条件でも耐性を有するとの報告がなされている(非特許文献2)。
しかし、酢酸セルロース系RO膜はアルカリに対する耐性が低いため、pH9以上のアルカリ条件での洗浄が行えないという問題点がある。このため、酢酸セルロース系RO膜の洗浄には、膜劣化を引き起こすアルカリ剤を使用することができないため、アルカリ性条件による洗浄でないと十分に除去できないシリカスケールなどによる膜汚染に対しては、有効な洗浄剤が見出されていないのが現状である。
一方、特開2006−263510号公報には、次亜塩素酸塩とスルファミン酸からなる膜分離用スライム防止剤及び膜分離方法が開示されており、該スライム防止剤はpH12以上で安定である旨、実施例では硫酸を用いてpH調整し、pH5.5で適用する旨の記載がある。また、特開2010−201312号公報にも、次亜塩素酸塩とスルファミン酸を膜のスライムコントロール剤として添加することが記載されている。
しかし、いずれの場合も、主として対象とする逆浸透膜の素材はポリアミド膜であり、酢酸セルロース系RO膜に適用することについての記載はない。また、有機汚染物質であるスライムに対する剥離効果については記載があるものの、膜面に付着したシリカに対する洗浄効果については記載がない。
特開2006−263510号公報 特開2010−201312号公報
「膜処理技術大系 (上巻)」(フジ・テクノシステム発行、1991)p836 http://www.toyobo.co.jp/seihin/h2/mb/tokucho.htm
本発明は、水処理分野で使用された酢酸セルロース系RO膜が、有機物や無機物で汚染され、透過水量や脱塩率などの性能が低下した際に、従来の洗浄剤では十分に除去できない汚染物質、特にシリカを、膜劣化を防止して効果的に剥離除去し、その性能を回復させることができる洗浄剤及び洗浄液を提供することを課題とする。
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、スルファミン酸等のNH系化合物と次亜塩素酸塩とアルカリ剤を混合して得られた、結合塩素剤からなるアルカリ性の洗浄剤を、希釈してpH8.5以下の水溶液とすることで、アルカリ剤による洗浄が行えない酢酸セルロース系RO膜であっても、有機物や無機物を効果的に除去することができ、洗浄液として良好な洗浄効果が得られること、こうした洗浄効果は、次亜塩素酸塩のみを用いた洗浄では得ることができず、また、本発明の洗浄液によれば、酢酸セルロース系RO膜の劣化を引き起こすことなくシリカを効果的に洗浄除去することができ、洗浄後も十分な脱塩率を維持することができることを見出した。
本発明はこのような知見に基いて達成されたものであり、以下を要旨とする。
[1] 1級アミノ基を有する化合物、アンモニア及びアンモニウム塩よりなる群から選ばれる1種又は2種以上(以下「NH系化合物」と称す。)と、次亜塩素酸及び/又は次亜塩素酸塩(以下「次亜塩素酸(塩)」と称す。)と、アルカリ剤とを混合することにより得られた、pH11以上の水溶液よりなることを特徴とする酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄剤。
[2] [1]において、前記NH系化合物と次亜塩素酸(塩)とを、Cl/Nモル比が0.1〜0.9となるように混合し、NH系化合物に対しアルカリ剤をモル比で1〜2倍混合してなることを特徴とする酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄剤。
[3] [1]又は[2]において、更に界面活性剤を含むことを特徴とする酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄剤。
[4] [1]ないし[3]のいずれかに記載の洗浄剤を水で希釈し、酸を混合して、pH3以上8.5以下の水溶液に調整してなることを特徴とする酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄液。
[5] [4]において、前記洗浄液の結合塩素濃度が0.01〜0.14Mであることを特徴とする酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄液。
[6] [4]又は[5]において、前記洗浄剤に、更に界面活性剤を添加してなることを特徴とする酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄液。
[7] [4]ないし[6]のいずれかにおいて、前記酢酸セルロース系逆浸透膜に付着したシリカを除去するための洗浄液であることを特徴とする酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄液。
[8] [7]において、前記酢酸セルロース系逆浸透膜が、海水又はかん水を処理することによりシリカが付着した酢酸セルロース系逆浸透膜であることを特徴とする酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄液。
本発明によれば、水処理分野で使用された酢酸セルロース系RO膜が、有機物や無機物で汚染され、透過水量や脱塩率などの性能が低下した際に、従来の洗浄剤では十分に除去できない汚染物質を、膜劣化を防止して効果的に剥離除去し、その性能を回復させることができる。本発明は特に、海水又はかん水を処理することによりシリカが付着した酢酸セルロース系RO膜からシリカを除去するための洗浄に好適に適用される。
実験例1の結果を示すグラフである。 実施例I−1〜3及び比較例I−1,2の結果を示すグラフである。 図3(a)は、洗浄実験IIで用いた平膜試験装置の構成を示す模式図であり、図3(b)は、この平膜試験装置の密閉容器の構造を示す断面図である。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の酢酸セルロース系RO膜の洗浄剤は、1級アミノ基を有する化合物、アンモニア及びアンモニウム塩よりなる群から選ばれる1種又は2種以上(以下「NH系化合物」と称す。)と、次亜塩素酸及び/又は次亜塩素酸塩(以下「次亜塩素酸(塩)」と称す。)と、アルカリ剤とを混合することにより得られたpH11以上の水溶液よりなるものであり、本発明の酢酸セルロース系RO膜の洗浄液は、この洗浄剤を水で希釈し、酸を混合して、pH3以上8.5以下の水溶液に調整してなるものであり、「洗浄剤」と「洗浄液」とは区別される。
[酢酸セルロース系RO膜]
本発明で洗浄対象とするRO膜は、アルカリ耐性が低いために、アルカリ洗浄でシリカを除去することができない酢酸セルロース系RO膜である。例えば、海水、河川水は、下記表1に示すような成分を含み、このような水の処理に使用された酢酸セルロース系RO膜は、有機汚染物質のみならず、シリカ等の無機汚染物質が付着してその性能が低下する。本発明はこのような有機汚染物質及び無機汚染物質、特にシリカ汚染の進行した酢酸セルロース系RO膜の洗浄に有効である。
Figure 2016013528
[酢酸セルロース系RO膜の洗浄剤]
本発明の洗浄剤では、NH系化合物と次亜塩素酸(塩)との反応で生成するクロラミン化合物が有効成分として洗浄効果を発揮する。クロラミン化合物を生成させるためのNH系化合物のうち、1級アミノ基を有する化合物としては、脂肪族アミン、芳香族アミン、スルファミン酸、スルファニル酸、スルファモイル安息香酸、アミノ酸などを挙げることができる。また、アンモニウム塩としては、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらのNH系化合物の中でもスルファミン酸(NHSOOH)が好ましい。スルファミン酸を用いてモノクロロスルファミンを生成させると安定なクロラミン化合物となる。また、スルファミン酸は、炭素を含まないため洗浄剤のTOC値を増加させない。
一方、NH系化合物と反応させる次亜塩素酸(塩)の次亜塩素酸塩としては、次亜塩素酸ナトリウム等の次亜塩素酸のアルカリ金属塩、次亜塩素酸カルシウム等の次亜塩素酸のアルカリ土類金属塩等を用いることができる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
NH系化合物と次亜塩素酸(塩)を混合してクロラミン化合物を生成させる場合、NH系化合物と次亜塩素酸(塩)とは、次亜塩素酸(塩)由来の有効塩素(Cl)と、NH系化合物由来の窒素原子Nとのモル比であるCl/Nモル比が、0.1〜0.9、特に0.2〜0.7、とりわけ0.3〜0.5となるように用いることが、クロラミン化合物の生成効率と安定性の点において好ましい。
Cl/Nモル比が上記上限よりも大きいと遊離塩素が生成する可能性があり、上記下限よりも小さいと使用したNH系化合物に対してクロラミンの生成効率が低くなる。
なおこの場合は、洗浄剤中のクロラミン化合物量、即ち、結合塩素量は、次亜塩素酸(塩)の量が基準となる。
本発明の洗浄剤に用いるアルカリ剤は、クロラミン化合物の水溶液中における可溶性を維持するためのものであり、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物を用いることができる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
アルカリ剤は、クロラミン化合物の可溶性を維持するために、洗浄剤水溶液のpHが11以上、好ましくは12〜13となるように、NH系化合物に対しモル比で1〜2倍用いることが好ましい。
本発明の洗浄剤は界面活性剤を含むものであってもよく、界面活性剤を含むことにより、有機物の洗浄除去効果を高めることができる。界面活性剤としては、洗浄効果の面から、分子量1000以下のものが好ましい。分子量が過度に大きい界面活性剤では洗浄効果が得られないだけでなく、膜を汚染する場合がある。
界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ドデシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩といったアニオン系界面活性剤、ジエチレングリコールモノメチルエーテルなどのポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルのようなノニオン系界面活性剤などの1種又は2種以上を用いることができる。これらのうち、特に分散効果の面でアニオン系界面活性剤が好ましい。
なお、界面活性剤の中には、高濃度NH系化合物と混合して一剤化しても問題のないものと、高濃度NH系化合物の存在下では析出してしまうものとがある。NH系化合物として、スルファミン酸を用いる場合、ドデシル硫酸ナトリウムは比較的高濃度のNH系化合物と混在できるため、本発明の洗浄剤に用いられる界面活性剤として特に好ましい。
なお、洗浄剤中のNH系化合物及び次亜塩素酸(塩)の濃度については、洗浄剤を希釈して得られる後述の洗浄液の結合塩素濃度が後述の好適濃度となるような濃度であればよく、通常の場合、NH系化合物と次亜塩素酸(塩)との反応で生成した結合塩素濃度として0.1〜0.9M、特に0.2〜0.7Mとなるように調製される。
また界面活性剤については、その種類や洗浄対象の酢酸セルロース系RO膜の汚染物質等により適宜決定され、特に制限はないが、油分などの有機汚染物質に対して0.03〜0.3重量%、特に0.1〜0.2重量%程度用いられる。
[洗浄液]
本発明の酢酸セルロース系RO膜の洗浄液は、上記の洗浄剤を水で希釈すると共に、酸を添加してpH3〜8.5に調整してなるものである。
ここで用いる酸としては、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸の1種又は2種以上を用いることができる。
本発明の洗浄液のpHが8.5より高いとアルカリ耐性の低い酢酸セルロース系RO膜を劣化させるおそれがある。洗浄液のpHが低過ぎると、結合塩素が分解されやすくなり、洗浄効果が低下するおそれがある。洗浄液の好ましいpHは4.0〜7.0である。
また、本発明の洗浄液は、上記の洗浄剤を希釈することにより、NH系化合物と次亜塩素酸(塩)との反応で生成した結合塩素濃度が0.01〜0.14M、特に0.02〜0.07Mとなるように調整することが好ましい。この結合塩素濃度が0.01M未満では、十分な洗浄効果、特にシリカの洗浄除去効果を得ることができず、0.14Mを超えると酢酸セルロース系RO膜の劣化を引き起こす可能性がある。
<洗浄剤及び洗浄液の製造方法>
本発明の洗浄剤は、例えば、前述のアルカリ剤の水溶液にスルファミン酸等のNH系化合物を添加して溶解し、得られたNH系化合物水溶液に、次亜塩素酸(塩)を添加して混合することにより調製することができる。上記アルカリ剤の水溶液は、水の量を50〜90重量%とすることが好ましい。洗浄剤に界面活性剤を混合使用する場合、界面活性剤は、洗浄剤の調製工程のうち、いずれの工程で添加されてもよく、アルカリ剤の水溶液に予め含まれていてもよく、また、NH系化合物水溶液に次亜塩素酸(塩)を添加する際に添加してもよく、次亜塩素酸(塩)の添加の前後で添加してもよい。好ましくは、界面活性剤は次亜塩素酸(塩)の添加の後に添加される。
スルファミン酸等の1級アミノ基を有する化合物は、塩の形で添加してもよい。この塩としては、アルカリ水溶液としたときに可溶性のものが挙げられ、スルファミン酸ナトリウム、スルファミン酸カリウム、スルファミン酸アンモニウム等を用いることができる。NH系化合物は、粉末状態で、あるいは水溶液の状態で添加することができる。NH系化合物としてスルファミン酸塩を用いる場合、スルファミン酸塩に含まれるアルカリ金属の量は、アルカリとして加算される。水溶液を用いる場合は、水溶液に含まれる水の量は、前記アルカリ水溶液の水の量として加算される。
一方、次亜塩素酸(塩)は、有効塩素(Cl)濃度として5〜20重量%、好ましくは10〜15重量%の水溶液として添加するのが好ましい。次亜塩素酸(塩)は、NH系化合物と次亜塩素酸(塩)との割合が、前述のCl/Nモル比となるように添加される。これにより発泡や塩素臭の発生はなく、反応性、安定性、取扱性、無塩素臭等に優れた水溶液製剤からなる本発明の洗浄剤を効率よく製造することができる。この場合でも、次亜塩素酸(塩)は徐々に添加して混合するのが好ましい。
本発明の洗浄液は、このようにして製造された本発明の洗浄剤を水、好ましくは純水で希釈すると共に、酸を添加して所定のpHとなるように調整することで製造される。
<その他の洗浄剤成分>
本発明で用いる洗浄剤又は洗浄液には、その洗浄効果を損なわない範囲において、他の洗浄剤成分を添加してもよい。
例えば、膜汚染物質の剥離効果を高めるために、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、EGTA(エチレングリコールビス(アミノエチルエーテル)四酢酸)、IDA(イミノ二酢酸)等のキレート剤などの他の洗浄剤成分の1種又は2種以上を添加してもよい。
また、分子量1000以下、好ましくは分子量60〜1000のポリオール化合物を併用することにより、RO膜への浸透と汚染物質の溶解の作用で更に洗浄効果を高めることができる。ここで、ポリオール化合物の分子量が1000を超えるとRO膜等の透過膜汚染に寄与する可能性がある。分子量1000以下のポリオール化合物としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(重合度2〜22)等を用いることができる。これらのポリオール化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
このようなポリオール化合物は、本発明の洗浄剤又は洗浄液に添加してもよく、以下の酸水溶液に添加して用いてもよい。
また、本発明の洗浄液による酢酸セルロース系RO膜の洗浄に前後して、他の洗浄液による膜洗浄を行ってもよい。他の洗浄液による膜洗浄を組み合わせることにより洗浄効果をより一層高めることができる。
特に、本発明の洗浄液による洗浄に先立ち、炭酸カルシウム等のスケールや鉄等の金属コロイド除去に有効な酸洗浄を行うことが好ましく、その酸洗浄には、塩酸、硝酸、クエン酸、シュウ酸などの酸の1種又は2種以上を含む水溶液を用いることができる。この酸水溶液のpHは、洗浄効果と取り扱い性の面から、pH4以下、特にpH1〜3であることが好ましい。また、界面活性剤等で、予め有機汚染物質を洗浄除去してもよい。このような酸洗浄等でスケール成分や有機汚染物質等を除去した後に本発明の洗浄液により洗浄を行うと、膜劣化をより確実に防止して効果的な洗浄を行える。
<洗浄方法>
本発明の洗浄液を用いて酢酸セルロース系RO膜を洗浄する方法としては、この洗浄液に酢酸セルロース系RO膜を接触させればよく、特に制限はない。通常、酢酸セルロース系RO膜モジュールの原水側に洗浄液を導入して静置する浸漬洗浄が行われる。
本発明の洗浄液による洗浄の前後で、前述の酸水溶液等の他の洗浄液を用いて洗浄を行う場合も、通常の場合、上記と同様の浸漬洗浄が採用される。
本発明の洗浄液、その他の洗浄液による浸漬洗浄時間には特に制限はなく、目的とする膜性能の回復率が得られる程度であればよいが、通常2〜24時間程度である。
上記の洗浄液による洗浄後は、通常、純水等の高純度水を通水して仕上げ洗浄を行う。その後、酢酸セルロース系RO膜システムの運転を再開する。
以下に、実験例、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
なお、以下において、NH系化合物としてはスルファミン酸(和光純薬製)を用い、次亜塩素酸塩としては次亜塩素酸ナトリウム(NaClO、有効塩素濃度10%、シグマアルドリッチ社製)を用いた。
[実験例1]
スルファミン酸、次亜塩素酸ナトリウム、48%水酸化ナトリウム、水を重量比で18:50:23:9の割合で混合して、洗浄剤を調製した。この洗浄剤のCl/Nモル比は0.46で、水酸化ナトリウムはスルファミン酸に対して1.5モル倍であり、pHは13である。
また、この洗浄剤を水で12.5倍に希釈し、塩酸でpHを6.5に調整して、結合塩素濃度0.07Mの洗浄液を調製した。
上記の洗浄剤と洗浄液をそれぞれ60℃に保管して、全残留塩素濃度をDPD法で測定し、全残留塩素の残存率の経時変化を調べ、加速条件下での安定性を比較した。
結果を図1に示す。
図1より明らかなように、洗浄剤原液と比較して、pH6.5の洗浄液は、最初の5日間はある程度安定であるが、以降急激に全残留塩素の残存率が低下していることが分かる。このことから、希釈後の洗浄液ではなく、洗浄剤(原液)の状態で保管を行うことが望ましいことが分かる。
[洗浄実験I]
洗浄実験Iにおいて、汚染酢酸セルロース系RO膜としては、海水の淡水化処理に使用した東洋紡製海淡用三酢酸セルロース(CTA)−RO中空糸膜(以下、「汚染CTA−RO膜」と称す。)を用いた。
<実施例I−1>
汚染CTA−RO膜を細かく裁断したもの25gを500mLの純水を満たしたビーカーに浸漬させ、スターラーで16時間撹拌することで、純水による洗浄を行った。その後、ビーカーから取り出したCTA−RO膜を500mLの0.01M塩酸水溶液(pH2)を満たしたビーカーに浸漬し、スターラーで16時間撹拌することで、酸洗浄を行った。続いて、実験例1で調製した洗浄剤を結合塩素濃度が0.01Mになるよう純水で希釈し、濃塩酸でpHが5.5〜6.5になるよう調製した洗浄液(以下「洗浄液I」と称す。)を500mL満たしたビーカーに、酸洗浄後のCTA−RO膜を浸漬し、スターラーで16時間撹拌することで、本発明の洗浄液による洗浄を行った。
その後、洗浄液からCTA−RO膜を取り出し、DPD法により、洗浄に使用した洗浄液に含まれる全残留塩素量を求め、必要量の35%重亜流酸ナトリウム水溶液を加えることで、残留塩素を中和した。また、水酸化ナトリウム水溶液を加えて、洗浄液のpHを中性に合わせた。その後、この洗浄液をNo.5Aの濾紙、次いで、孔径0.45μmの親水性PTFE膜で濾過した。採取した濾液について、全有機炭素計(TOC)計で、溶出TOC濃度を測定し、その結果から洗浄効果を調べた。このTOC値が大きいほど、洗浄による溶出TOC濃度が高く、有機汚染物質の洗浄効果に優れることを示す。
また、この濾液について、モリブデンブルー法(シリカ)、ペルオキソ二硫酸カリウム分解法(全リン、JIS−K−0101.43.3.1)、電気加熱原子吸光法(鉄、JIS−K−0101.60.3)、フレーム原子吸光法(カルシウム、JIS−K−0101.49.2)により無機成分の溶出濃度の分析を行った。
<実施例I−2>
洗浄液として、実験例1で調製した洗浄剤を結合塩素濃度が0.03Mとなるように希釈したものを使用した他は、実施例I−1と同様に洗浄実験を行い、同様に溶出TOC濃度を調べた。なお、この洗浄液について、シリンガルダジン法試験紙(アクアチェック3、日産化学社製)で測定した遊離塩素濃度は5mg/Lであった。
<実施例I−3>
洗浄液として、実験例1で調製した洗浄剤を結合塩素濃度が0.07Mとなるよう希釈したものを使用した他は、実施例I−1と同様に洗浄実験を行い、同様に溶出TOC濃度と無機成分の溶出濃度の分析を行った。
<比較例I−1>
洗浄液Iの代わりに純水を用いて洗浄した他は、実施例I−1と同様に洗浄実験を行い、同様に溶出TOC濃度と無機成分の分析を行った。
<比較例I−2>
洗浄液Iの代わりに、遊離塩素濃度5mg/LのNaClO水溶液(pH7.0)を用いた他は、実施例I−1と同様に洗浄実験を行い、同様にTOC値と無機成分の分析を行った。なお、NaClO水溶液のpHは濃塩酸で調整し、遊離塩素濃度はDPD法で測定した。
実施例I−1〜3及び比較例I−1,2の溶出TOC濃度の測定結果を図2(a)に、また、実施例I−1,3、比較例I−1,2の無機成分溶出濃度の測定結果を図2(b)に示す。
図2(a),(b)より、洗浄液に含まれる結合塩素濃度が0.01M以上、特に0.03M以上であれば、CTA−RO膜の有機汚染物質を効率良く分解除去できることが分かる。また、NaClOによる洗浄は、有機物に対しては有効であっても、シリカや無機成分に対しては純水による洗浄と殆ど変わらず、効果的でないことが分かる。ここで、結合塩素濃度が0.01Mでは、有機汚染物質の除去効果は純水の場合と殆ど変わらないにも関わらず、シリカに対する洗浄効果には優れたものとなるという異質な効果が得られている。
また、図2(b)より、本発明の洗浄液を用いれば、膜に付着したシリカを除去することができ、結合塩素の濃度をさらに増やせば、シリカの除去効果が高くなるだけでなく、リン、カルシウムといったその他の無機汚染物質も除去できることが分かる。一方、NaClOによる洗浄は、シリカをわずかに除去できたのみで、純水による洗浄とほぼ変わらず、効果的でないことが分かる。
[洗浄実験II]
洗浄実験IIでは、RO膜として、東レ社製酢酸セルロース系RO膜「SC−3200」を用い、図3に示す平膜試験装置を用いて洗浄効果を調べた。
この平膜試験装置において、RO膜供給水は、配管11より高圧ポンプ4で、密閉容器1のRO膜(膜面積8cm)をセットした平膜セル2の下側の原水室1Aに供給される。図3(b)に示すように、密閉容器1は、原水室1A側の下ケース1aと、透過水室1B側の上ケース1bとで構成され、下ケース1aと上ケース1bとの間に、平膜セル2がOリング8を介して固定されている。平膜セル2はRO膜2Aの透過水側が多孔質支持板2Bで支持された構成とされている。平膜セル2の下側の原水室1A内はスターラー3で攪拌子5を回転させることにより攪拌される。RO膜透過水は平膜セル2の上側の透過水室1Bを経て配管12より取り出される。濃縮水は配管13より取り出される。密閉容器1内の圧力は、給水配管11に設けた圧力計6と、濃縮水取出配管13に設けた圧力調整バルブ7により調整される。
また、界面活性剤として、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS、和光純薬社製)、又はドデシルベンゼン硫酸ナトリウム(SDBS、和光純薬社製)を用いた。
純水フラックス測定条件は、供給水流量1mL/min、圧力0.75MPa、水温25℃とし、回収率、フラックス、フラックス比は以下の式で求めた。
回収率[%]=(透過水流量[mL/min]/供給水流量[mL/min])×100
フラックス[m/(m・d)]=透過水流量[m/d]/膜面積[m]×温度換算係数[-]
フラックス比[-]=汚染及び洗浄後の純水フラックス[m/(m・d)]/初期純水フラックス[m/(m・d)]
<比較例II−1>
まず、RO膜の初期純水フラックスを測定し、その後、RO膜を有機物質と無機物質で汚染させるため、グアガム1mg/Lとフルボ酸1mg/Lをカルシウム10mg/L、シリカ30mg/L、アルミニウム0.05mg/Lの無機物を含む水溶液に混合して調製した模擬汚染水を平膜試験装置に通水した。通水条件は、供給水流量0.7mL/min、回収率80%、水温25℃、pH6.5、通水時間250時間とした。その後、圧力開放条件で純水を2.5mL/minで2時間通水することによりRO膜をリンスし、汚染後の純水フラックスを測定した。
その後、以下の手順で洗浄を行った。
洗浄手順としては、まず、洗浄液として0.15重量%SDBSを含んだ界面活性剤水溶液を、圧力開放条件で2.5mL/minで1時間通水した。その後、通水ポンプを停止して、RO膜を洗浄液に16時間浸漬させた。浸漬後、圧力開放条件で純水を2.5mL/minで2時間通水することによりRO膜をリンスし、洗浄後の純水フラックスを測定した。
<比較例II−2>
洗浄液として、遊離塩素濃度1mg/LのNaClO水溶液(pH6.5)を使用したこと以外は比較例II−1と同様に洗浄を行い、洗浄後の純水フラックスを測定した。
<比較例II−3>
洗浄液として、0.15重量%SDSを含んだ界面活性剤水溶液を使用したこと以外は比較例II−1と同様に洗浄を行い、洗浄後の純水フラックスを測定した。
<実施例II−1>
洗浄液として、実施例I−3に記載の方法で調製した結合塩素濃度が0.07Mの洗浄液を使用したこと以外は比較例II−1と同様に洗浄を行い、洗浄後の純水フラックスを測定した。
<実施例II−2>
洗浄液として、実施例I−3に記載の方法で、洗浄剤を希釈した後、SDSを含んだ界面活性剤水溶液を加え、結合塩素濃度が0.01M、SDS濃度が0.15重量%となるように調整した洗浄液を用いたこと以外は比較例II−1と同様に洗浄を行い、洗浄後の純水フラックスを測定した。
比較例II−1〜3及び実施例II−1,2の洗浄結果を表2に示す。
Figure 2016013528
表2より、界面活性剤水溶液やNaClO水溶液で洗浄した場合よりも、本発明の洗浄液を使用した場合、あるいは更に界面活性剤を含む本発明の洗浄液で洗浄した場合の方が、フラックス比の回復率が大きく、本発明によれば効果的に酢酸セルロースRO膜を洗浄できることが分かる。
1 容器
2 平膜セル
2A RO膜
2B 多孔質支持板
3 スターラー
4 高圧ポンプ
5 攪拌子
6 圧力計
7 圧力調整バルブ
8 Oリング
[1] アルカリ剤水溶液中での、1級アミノ基を有する化合物、アンモニア及びアンモニウム塩よりなる群から選ばれる1種又は2種以上(以下「NH系化合物」と称す。)と、次亜塩素酸及び/又は次亜塩素酸塩(以下「次亜塩素酸(塩)」と称す。)との反応生成物であるpH11以上のクロラミン化合物水溶液と、酸との混合物であって、pH3以上8.5以下の水溶液であることを特徴とする酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄液。
] []において、結合塩素濃度が0.01〜0.14Mであることを特徴とする酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄液。
] []又は[]において、更に界面活性剤を含むことを特徴とする酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄液。
] []ないし[]のいずれかにおいて、前記酢酸セルロース系逆浸透膜に付着したシリカを除去するための洗浄液であることを特徴とする酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄液。
] []において、前記酢酸セルロース系逆浸透膜が、海水又はかん水を処理することによりシリカが付着した酢酸セルロース系逆浸透膜であることを特徴とする酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄液。
[6] 1級アミノ基を有する化合物、アンモニア及びアンモニウム塩よりなる群から選ばれる1種又は2種以上(以下「NH 系化合物」と称す。)と、次亜塩素酸及び/又は次亜塩素酸塩(以下「次亜塩素酸(塩)」と称す。)と、アルカリ剤とを混合することにより、pH11以上のクロラミン化合物の水溶液を得、該水溶液と酸を混合して、pH3以上8.5以下の水溶液に調整することを特徴とする酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄液の製造方法。
[7] [6]において、前記洗浄液の結合塩素濃度が0.01〜0.14Mであることを特徴とする酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄液の製造方法。
[8] [6]又は[7]において、前記クロラミン化合物水溶液に、更に界面活性剤を混合することを特徴とする酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄液の製造方法。

Claims (8)

  1. 1級アミノ基を有する化合物、アンモニア及びアンモニウム塩よりなる群から選ばれる1種又は2種以上(以下「NH系化合物」と称す。)と、次亜塩素酸及び/又は次亜塩素酸塩(以下「次亜塩素酸(塩)」と称す。)と、アルカリ剤とを混合することにより得られた、pH11以上の水溶液よりなることを特徴とする酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄剤。
  2. 請求項1において、前記NH系化合物と次亜塩素酸(塩)とを、Cl/Nモル比が0.1〜0.9となるように混合し、NH系化合物に対しアルカリ剤をモル比で1〜2倍混合してなることを特徴とする酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄剤。
  3. 請求項1又は2において、更に界面活性剤を含むことを特徴とする酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄剤。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の洗浄剤を水で希釈し、酸を混合して、pH3以上8.5以下の水溶液に調整してなることを特徴とする酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄液。
  5. 請求項4において、前記洗浄液の結合塩素濃度が0.01〜0.14Mであることを特徴とする酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄液。
  6. 請求項4又は5において、前記洗浄剤に、更に界面活性剤を添加してなることを特徴とする酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄液。
  7. 請求項4ないし6のいずれか1項において、前記酢酸セルロース系逆浸透膜に付着したシリカを除去するための洗浄液であることを特徴とする酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄液。
  8. 請求項7において、前記酢酸セルロース系逆浸透膜が、海水又はかん水を処理することによりシリカが付着した酢酸セルロース系逆浸透膜であることを特徴とする酢酸セルロース系逆浸透膜の洗浄液。
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