JP2016011445A - スパッタリング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】真空チャンバを大気開放することなく、膜厚分布の再調整を行うことができるスパッタリング方法の提供。【解決手段】成膜中、ターゲット2に対して磁石ユニット3を相対移動させることで磁束が作用する領域が起点から同一軌道上を移動して起点に戻るサイクルを少なくとも1回以上行うものであり、1サイクルの間、磁石ユニットを所定の基準速度で等速移動させて基板表面に薄膜を成膜し、基板面内における膜厚分布に関する情報を取得する情報取得工程と、1サイクルにおける磁石ユニットの軌道を複数のゾーンに区画し、少なくとも一つのゾーンを基準ゾーンとし、この基準ゾーン以外のゾーン毎に、取得情報に基づいて基準速度からの加速量または減速量を決定する速度決定工程とを有し、速度決定工程で決定した1サイクル中のゾーン毎の速度でターゲットに対して磁石ユニットを相対移動させて成膜する。【選択図】図1

Description

本発明は、真空チャンバ内に処理すべき基板とターゲットとを配置し、スパッタガスを導入し、ターゲットに電力投入してターゲットをスパッタリングして基板表面に薄膜を成膜するスパッタリング方法に関し、より詳しくは、マグネトロン方式のものに関する。
この種のマグネトロン方式のスパッタリング法は、ターゲットのスパッタリングされる面をスパッタ面、スパッタ面側を下とし、ターゲットの上方に配置された磁石ユニットによりスパッタ面に局所的にトンネル状の磁束を作用させ、ターゲットの下方で電離した電子及びスパッタリングによって生じた二次電子を捕捉することで、ターゲットの下方空間での電子密度、ひいては、プラズマ密度を高くし、例えば、成膜レートの向上が図れる等の利点がある。この場合、磁束が作用するターゲットの領域(即ち、高密度のプラズマと対向する領域)は、局所的にスパッタリングされるため、このターゲットに対向する基板の部分の膜厚が比較的に厚くなる。このため、成膜中、スパッタ面に沿う同一軌道上で磁石ユニットを等速で回転させたり、往復動させたりすることが一般である(例えば、特許文献1参照)。そして、磁石ユニットを構成する各磁石の配置、磁石ユニットの軌道や速度を事前に最適化しておくことで、基板に対して略均一な膜厚での成膜を可能としている。
然し、ターゲットを同一または異種のものに交換すると、膜厚分布が変わることがある。これは、金属製のターゲットを作製する場合、一般に圧延工程があるが、ターゲットを圧延すると、その圧延方向と圧延方向に直交する方向とで結晶方位が異なることでターゲットをスパッタリングしたときのスパッタ粒子の飛散分布が変わることや、一旦、スパッタリング装置の真空チャンバを大気開放したことで、スパッタガスの分布(スパッタガスの流れ)が変わる等に起因している。このことから、真空チャンバを大気開放することなく、膜厚分布の再調整ができるようにすることが望まれている。
特開平9−41137号公報
本発明は、以上の点に鑑み、真空チャンバを大気開放することなく、膜厚分布の再調整を行うことができるスパッタリング方法を提供することをその課題とするものである。
上記課題を解決するために、真空チャンバ内に処理すべき基板とターゲットとを配置し、スパッタガスを導入し、ターゲットに電力投入してターゲットをスパッタリングして基板表面に薄膜を成膜する本発明のスパッタリング方法は、ターゲットのスパッタリングされる面をスパッタ面、スパッタ面側を下、スパッタ面に沿う直交2方向をX方向及びY方向とし、成膜中、ターゲットの上方に配置された磁石ユニットによりスパッタ面に局所的に磁束を作用させると共に、ターゲットに対して磁石ユニットを相対移動させることで磁束が作用する領域が起点から同一軌道上を移動して当該起点に戻るサイクルを少なくとも1回以上行うものにおいて、1サイクルの間、磁石ユニットを所定の基準速度で等速移動させて基板表面に薄膜を成膜し、基板面内における膜厚分布に関する情報を取得する情報取得工程と、1サイクルにおける磁石ユニットの軌道を複数のゾーンに区画し、少なくとも一つのゾーンを基準ゾーンとし、この基準ゾーン以外のゾーン毎に、上記取得情報に基づいて基準速度からの加速量または減速量を決定する速度決定工程とを有し、速度決定工程で決定した1サイクル中のゾーン毎の速度でターゲットに対して磁石ユニットを相対移動させて成膜することを特徴とする。本発明において、膜厚に関連する情報とは、実際に基板に成膜されたものの膜厚だけでなく、例えばターゲットに印加される出力電圧を含むものとする。
本発明によれば、情報取得工程で取得した情報を基に、基準ゾーンより膜厚の厚いゾーンでは、磁石ユニットの移動速度を基準速度から所定値だけ増速させることで、磁石ユニットの滞在時間、ひいては、高密度のプラズマが滞在する時間が短くなってターゲットがスパッタリングされる量(スパッタレート)が低下する一方で、基準ゾーンより膜厚の薄いゾーンでは、磁石ユニットの移動速度を基準速度から所定値だけ減速されることで、磁石ユニットの滞在時間、ひいては、高密度のプラズマが滞在する時間を長くなってターゲットがスパッタリングされる量(スパッタレート)が増加される。このように本発明では、予め取得した情報から、1サイクルおける磁束が作用する領域の滞在時間をゾーン毎に変化させて膜厚分布の再調整を行うことができる。この場合、真空チャンバを殊更大気開放する必要はない。
また、本発明において、前記膜厚分布に関する情報を、1サイクルの間ターゲットに一定電力を投入したときにターゲットに印加される出力電圧値とすることが好ましい。これによれば、基板に成膜された膜の膜厚を測定機器により実測することなく、情報が取得でき、有利である。
本発明のスパッタリング方法を実施するスパッタ装置の構成を説明する模式図。 本発明のスパッタリング方法における速度決定工程で決定される加速量及び減速量を説明する模式図。 本発明の効果を確認する実験結果を示すグラフ。 本発明の効果を確認する実験結果を示すグラフ。 本発明の効果を確認する実験結果を示すグラフ。
以下、図面を参照して、シリコンウエハを処理すべき基板W、スパッタリング装置に固定配置された平面視円形のターゲットに対して磁石ユニットが同一円周上を相対移動する場合を例に本発明のスパッタリング方法の実施形態を説明する。以下においては、図1を基準とし、真空チャンバ1の天井部側を「上」、その底部側を「下」として説明することとする。
図1に示すように、本発明のスパッタリング方法を実施し得るスパッタリング装置SMは、処理室1aを画成する真空チャンバ1を備える。真空チャンバ1の壁面には、図示省略の排気管を介して真空ポンプが接続され、所定圧力(例えば10−5Pa)まで真空引きできるようにしている。真空チャンバ1の側壁には、ガス源11に連通し、マスフローコントローラ12が介設されたガス管13が接続され、Arなどの希ガスからなるスパッタガス(ターゲット2を反応性スパッタする場合には反応性ガスも含む)を処理室1a内に所定の流量で導入できるようになっている。真空チャンバ1の天井部には、カソードユニットCが設けられている。
カソードユニットCは、処理室1aを臨むように配置され、基板Wの外形より一回り大きい外形を持つターゲット2と、このターゲット2の上方に配置された磁石ユニット3とを有する。ターゲット2としては、基板W表面に成膜しようとする薄膜の組成に応じて適宜選択され、Cu、Ti、Co、Ni、Al、WまたはTaの単体金属、またはこれらの中から選択された二種以上の合金、または、アルミナ等の絶縁物製のもので構成することができる。そして、ターゲット2は、成膜時にターゲット2を冷却する銅製のバッキングプレート21にインジウムやスズなどのボンディング材を介して接合された状態で絶縁板Iを介して真空チャンバ1に装着される。ターゲット2には、スパッタ電源Eとしての公知の構造のDC電源からの出力が接続され、スパッタリング時、負の電位を持った直流電力(例えば、1〜30kW)が投入されるようにしている。なお、スパッタ電源Eは、ターゲット2が絶縁体であるような場合、高周波電力を投入する高周波電源が用いられる。
磁石ユニット3としては、バッキングプレート21の裏面に平行に設けられる磁性材料製の支持板(ヨーク)31を有し、支持板31の下面には、複数個の永久磁石32がその下側の極性を変えて所定のパターンで配置されている。そして、ターゲット2の下方空間にトンネル状の磁場(図示せず)を発生させ、成膜時、ターゲット2の下方で電離した電子等を捕捉してターゲット2のスパッタ面22から飛散したスパッタ粒子を効率よくイオン化する。なお、永久磁石32に代えて電磁石を用いることができ、また、各永久磁石32の配置については、ターゲット2の形状や面積等に応じて種々の形態を有する公知のものが利用できるため、ここでは詳細な説明を省略する。また、支持板31にはモータ33が連結され、モータ33の回転軸34を回転中心として支持板31を所定速度で回転駆動することで、磁束が作用するターゲット2の領域(即ち、ターゲット2が高密度のプラズマと対向する領域)が同一円周(軌道)上で連続して変化するようにしている。
また、回転軸34には、回転板35が外挿され、この回転板35には、径方向外方に突出する突片36が取り付けられている。そして、突片36に対応させて光学式センサ37が設けられ、光学式センサ37が突片36を検出するときに、磁石ユニット3が起点位置にあると判断できるようにしている。この場合、起点位置と基板Wのノッチの位置とを相関させて後述の情報を取得するようにしている。
真空チャンバ1の底部には、ターゲット2に対向した位置で基板Wを保持するステージ4が絶縁材料Iを介して設けられている。ステージ4の基板載置面たる上面には、図示省略の静電チャックが設けられ、この静電チャックにより基板Wが位置決めされた後、吸着保持される。なお、真空チャンバ1の側壁の内側には防着板5が設けられている。また、上記スパッタ装置Mは、公知のマイクロコンピュータやシーケンサ等を備えた制御手段6を有し、スパッタ電源Eの稼働、マスフローコントローラ12の稼働、モータ33の稼働、真空排気手段の稼働等を統括制御するようにしている。
制御手段6は、詳細は後述するが、情報取得部61と、速度決定部62とを備える。情報取得部61は、例えば、スパッタリング装置SMに基板Wをロード/アンロードするための図外のEFEM(Equipment Front End Module)に設けられた膜厚計と通信可能に構成され、この膜厚計で測定した基板面内における膜厚分布に関する情報を取得できるようにしている。速度決定部62は、取得情報に基づいてモータ34の基準速度からの加速量及び減速量を決定する。なお、膜厚計としては、公知の構造を有するものを用いることができ、例えば、抵抗値の低い金属膜を比較的厚い膜厚で成膜する場合には、渦電流式の膜厚を用いることができ、また、絶縁膜を比較的薄い膜厚で成膜する場合には、分光エリプソメータを用いることができる。他の膜厚計として、レーザ変位計を用いることができる。以下、上記スパッタリング装置SMを用いたスパッタリング方法について説明する。
先ず、真空チャンバ1内(処理室1a)を所定の真空度まで真空引きし、図外の搬送ロボットにより真空チャンバ1内に基板Wを搬送し、基板ステージ7に基板Wを受け渡し、基板ステージ7のチャックプレートの電極に電圧印加して基板Wを吸着保持する。次いで、スパッタガスたるアルゴンガスを所定流量(例えば、12sccm)で導入して(このときの圧力は0.1Pa)、スパッタ電源Eからターゲット2に例えば、30kWの直流電力を投入することにより、処理室1a内にプラズマ雰囲気を形成すると共に、磁石ユニット3を所定の基準速度(例えば、40rpm)で少なくとも1サイクル(1回転)回転させる。これにより、磁石ユニット3に対向するターゲット2がスパッタされ、これにより生じたスパッタ粒子が飛散して基板W表面に付着、堆積して薄膜が成膜される。成膜済みの基板Wを処理室1aから搬出し、EFEMに設けられた膜厚計により基板Wの周辺部における薄膜の膜厚を測定することで、基板面内における膜厚分布に関する情報が得られる。得られた情報は制御手段6の情報取得部61に送信され、情報取得部61は当該情報を取得する(情報取得工程)。
次に、磁束が作用する領域が移動する円周を周方向に均等に分割し、夫々分割されたものをゾーンとすると共に、光学式センサ37が突片36を検出した位置を基準ゾーンとする。以下、磁石ユニット3の1回転(360°)の回転運動を15°毎に24個のゾーンに区画する場合を例に説明する。そして、この基準ゾーンでの移動速度を基準速度とし、基準ゾーン以外のゾーン毎に、上記取得情報に基づいて基準速度からの加速量または減速量を決定する(速度決定工程)。ここで、基準ゾーンより膜厚が薄いゾーンでは、磁石ユニット3の移動速度を基準速度から所定値だけ減速することで、磁石ユニット3の滞在時間、ひいては、高密度のプラズマが滞在する時間を長くしてターゲット2がスパッタリングされる量(スパッタレート)を増加させる。また、基準ゾーンより膜厚が厚いゾーンでは、磁石ユニット3の移動速度を基準速度から所定値だけ加速(増速)することで、磁石ユニット3の滞在時間、ひいては、高密度のプラズマが滞在する時間を短くしてターゲット2がスパッタリングされる量(スパッタレート)を減少させる。
図2に示す例では、基準ゾーンから180°進んだゾーンにおいて、膜厚が厚くなっており、このゾーンの回転速度が最大(例えば、54rpm)になるように、ゾーン毎の加速度及び減速度が決定されている。より具体的には、基準ゾーンから90°進んだゾーンまでは基準速度(例えば、40rpm)で回転し、そこから28.5rpm/secの速度で加速し、基準ゾーンから180°進んだゾーンにて最大速度54rpmになるようにし、そこから28.5rpm/secの速度で減速し、基準ゾーンから270°進んだゾーンにて基準速度に戻るように、1サイクル中の速度が決定される。
尚、全ゾーンの膜厚の平均値(平均膜厚)を求め、この平均膜厚に対する各ゾーンの比率を求め、求めた比率が低いゾーン(すなわち、膜厚が平均膜厚より薄いゾーン)では、磁石ユニット3の速度を基準速度が所定値だけ減速する一方で、求めた比率が高いゾーン(すなわち、膜厚が平均膜厚より厚いゾーン)では、磁石ユニット3の速度を基準速度が所定値だけ加速(増速)するようにしてもよい。各ゾーンにおける速度は、例えば、下式(1)を用いて決定することができる。
各ゾーンの回転速度=基準速度+係数×(各ゾーンの膜厚−平均膜厚)/平均膜厚・・・(1)
上式(1)では、1つの係数を用いているが、各ゾーンで係数を設けるようにしてもよい。この場合、磁石ユニット3の基準速度を2条件以上(例えば、低速、中速、高速の3条件)設定し、各ゾーンにおいて磁石ユニットの回転速度と膜厚との相関値を求めることで、係数の精度を高めることができる。
このようにモータ33の速度を決定した後、次に処理する基板Wを真空チャンバ1内に搬送して基板ステージ4上に吸着保持し、上記と同様の条件で、アルゴンガスを導入し、ターゲット2に電力投入することにより、処理室1a内にプラズマ雰囲気を形成すると共に、上記決定された速度で磁石ユニット3を回転運動させる。
以上説明した上記実施形態によれば、情報取得工程で取得した情報を基に、基準ゾーンより膜厚の厚いゾーンでは、磁石ユニット3の移動速度を基準速度から所定値だけ増速させることで、磁石ユニット3の滞在時間、ひいては、高密度のプラズマが滞在する時間が短くなってターゲット2がスパッタリングされる量(スパッタレート)が低下する一方で、基準ゾーンより膜厚の薄いゾーンでは、磁石ユニット3の移動速度を基準速度から所定値だけ減速されることで、磁石ユニット3の滞在時間、ひいては、高密度のプラズマが滞在する時間を長くなってターゲット2がスパッタリングされる量(スパッタレート)が増加される。従って、予め取得した情報から、1サイクルおける磁束が作用する領域の滞在時間をゾーン毎に変化させて膜厚分布の再調整を行うことができる。この場合、真空チャンバ1を殊更大気開放する必要はない。
次に、上記スパッタリング装置SMを用い、本発明の効果を確認するために実験を行った。基板Wをφ300mmのシリコンウエハとし、処理室1a内のステージ処理室1a内にアルゴンガスを12sccm導入し(このときの圧力は0.1Pa)、アルミニウム製のターゲット2に対し直流電力を30kW投入してプラズマ雰囲気を形成し、磁石ユニット3を40rpmの等速で回転させながらターゲット2をスパッタして基板W表面にアルミニウム膜を成膜した。基板面内の周方向における膜厚分布を測定した結果を図3に示す(測定点はエッジから3mm)。これによれば、最大膜厚が41.3nmであり、最小膜厚が39.7nmであり、両膜厚差が1.6nmであった。この膜厚分布を基に、次のように24個のゾーン毎の速度を決定した。すなわち、突片36が検出される基準ゾーンから基準速度(40rpm)で回転し、突片36の検出から0.35秒後に28.5rpmの加速度で加速して53.7rpmまで加速し、その後、28.5rpmの減速度で基準速度まで減速するように決定した。このように決定した速度でモータ33を回転させながら成膜し、成膜したものを発明品とした。この発明品について、基板面内の周方向における膜厚分布を測定した結果を図4に示す。これによれば、膜厚が略均一となるように膜厚分布を再調整できることが判った。尚、突片36の検出から0.5秒後に28.5rpmの加速度で加速した(すなわち、意図的に加速タイミングをずらした)点を除き、上記発明品と同様の条件にて成膜したものを比較品とした。この比較品について、基板面内の周方向における膜厚分布を測定した結果を図5に示す。これによれば、異なる膜厚分布が得られるものの、発明品と比べて膜厚の面内分布が悪いことが確認された。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではない。上記実施形態では、膜厚に基づいて磁石ユニット3の速度を決定する場合を例に説明したが、膜厚と相関のある情報に基づいて磁石ユニット3の速度を決定してもよい。例えば、ターゲット2へ一定の投入電力を投入したときにターゲット2に印加されるターゲット電圧をゾーン毎に測定し、測定したターゲット電圧に基づいて磁石ユニット3の速度を決定してもよい。この場合、ゾーン毎に対応するターゲット電圧を取得し、基準ゾーンを含む全ゾーンのターゲット電圧の平均値(平均電圧)を求め、各ゾーンに対応付けたターゲット電圧の平均電圧に対する比率を求めるように構成することができる。求めた比率が高いゾーンでは、磁石ユニット3の速度が遅くなるように、また、求めた比率が低いゾーンでは、磁石ユニット3の速度の速度が速くなるように、基準速度からの加速量または減速量を決定すればよい(速度決定工程)。
また、上記実施形態では、ターゲット2が平面視円形であり、磁石ユニット3を回転移動させる場合について説明したが、ターゲットが平面視矩形であり、ターゲットのスパッタ面に沿う方向をX方向及びY方向とし、磁石ユニットをX方向及びY方向の少なくとも一方に平行移動させる場合にも本発明を適用することができる。
1…真空チャンバ、W…基板、2…ターゲット、22…スパッタ面、3…磁石ユニット。

Claims (2)

  1. 真空チャンバ内に処理すべき基板とターゲットとを配置し、スパッタガスを導入し、ターゲットに電力投入してターゲットをスパッタリングして基板表面に薄膜を成膜するスパッタリング方法であって、
    ターゲットのスパッタリングされる面をスパッタ面、スパッタ面側を下、スパッタ面に沿う直交2方向をX方向及びY方向とし、成膜中、ターゲットの上方に配置された磁石ユニットによりスパッタ面に局所的に磁束を作用させると共に、ターゲットに対して磁石ユニットを相対移動させることで磁束が作用する領域が起点から同一軌道上を移動して当該起点に戻るサイクルを少なくとも1回以上行うものにおいて、
    1サイクルの間、磁石ユニットを所定の基準速度で等速移動させて基板表面に薄膜を成膜し、基板面内における膜厚分布に関する情報を取得する情報取得工程と、
    1サイクルにおける磁石ユニットの軌道を複数のゾーンに区画し、少なくとも一つのゾーンを基準ゾーンとし、この基準ゾーン以外のゾーン毎に、上記取得情報に基づいて基準速度からの加速量または減速量を決定する速度決定工程とを有し、
    速度決定工程で決定した1サイクル中のゾーン毎の速度でターゲットに対して磁石ユニットを相対移動させて成膜することを特徴とするスパッタリング方法。
  2. 前記膜厚分布に関する情報を、1サイクルの間ターゲットに所定電力を投入したときにターゲットに印加される電圧値とすることを特徴とする請求項1記載のスパッタリング方法。
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