JP2016011288A - Pmel17遺伝子発現抑制剤 - Google Patents
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Abstract
Description
メラノソームは構造タンパク質Pmel17が骨格となって構造を形成し、そこにメラニン色素が沈着している。(非特許文献1)
生成したメラニンはケラチノサイトに受け渡される。そして取り込まれたメラニンはターンオーバーにより自然に排出されていく。しかし、メラニンが過剰に作られるとメラニンの排出が間に合わず、シミ等が発生する。
また、インビボでPmel17はUVBの暴露により遺伝子の発現が増加することが確認され、Pmel17ノックアウトマウスでは淡色化が起こることが確認されている。(非特許文献2)
真珠や貝殻の真珠層はアコヤガイ、クロチョウガイ、シロチョウガイ等の真珠層を有する貝殻及びその真珠を、原料として用いる。
必要に応じて、真珠は核を取り除き、貝殻は付着物、稜柱層を取り除いたのち、粉砕する。
稜柱層を除くことはコストも係り、目的等に応じて必ずしも除く必要はないが、特公平06−043320号公報、特開2002−338430号公報の方法を取ることによってある程度容易に取り除くことができる。
これに酸やキレート剤を加える。酸は塩酸、硫酸等の無機酸、酢酸、乳酸等の有機酸から選択でき、キレート剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレントリアミン五酢酸(DTPA)、エチレングリコールビス(2−アミノエチルエーテル)四酢酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジ酒石酸、クエン酸、ポリリン酸、メタリン酸、又はこれらの塩が挙げられる。
酸やキレート剤は炭酸カルシウムが溶解する程度に加え、撹拌や加温を加え、炭酸カルシウムを溶解させる。
不溶物を集め、加水分解する。
加水分解の方法は、塩酸、硫酸、硝酸及びリン酸等の無機酸、酢酸、ギ酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸及びクエン酸等の有機酸等の1種以上を必要に応じて加温や撹拌を加えつつ加水分解する方法やパパイン、ペプシン、トリプシン、キモトリプシン等の蛋白分解酵素で分解する方法等がある。
加水分解の方法やその後の脱塩には特公平02−012921号公報、特公平01−046486号公報、特開2014−009210号公報等の技術を応用すると効率的である。
利用できる原料を例示すれば、
アボガド油、アーモンド油、ウイキョウ油、エゴマ油、オリーブ油、オレンジ油、オレンジラファー油、ゴマ油、カカオ脂、カミツレ油、カロット油、キューカンバー油、牛脂脂肪酸、ククイナッツ油、サフラワー油、シア脂、液状シア脂、大豆油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、パーシック油、ヒマシ油、綿実油、落花生油、タートル油、ミンク油、卵黄油、パーム油、パーム核油、モクロウ、ヤシ油、牛脂、豚脂、スクワレン、スクワラン、プリスタン又はこれら油脂類の水素添加物(硬化油等)等の各種油脂類。
ミツロウ、カルナバロウ、鯨ロウ、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、カンデリラロウ、モンタンロウ、セラックロウ、ライスワックス等のロウ類。
流動パラフィン、ワセリン、パラフィン、オゾケライド、セレシン、マイクロクリスタンワックス等の鉱物油。
エタノール、イソピロパノール、ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、フェノキシエタノール、2-ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2-オクチルドデカノール等のアルコール類。
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリトリトール、トレイトール、アラビトール、キシリトール、ガラクチトール、ソルビトール、ラクチトール、マルチトール等の多価アルコール類。
ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛等の金属セッケン類。
アラビアゴム、グアヤク脂、カラヤゴム、トラガントゴム、クインシード、寒天、カゼイン、乳糖、果糖、ショ糖又はそのエステル、トレハロース又はその誘導体、デキストリン、ゼラチン、ペクチン、デンプン、カラギーナン、カルボキシメチルキチン又はキトサン、エチレンオキサイド等のアルキレン(C2〜C4)オキサイドが付加されたヒドロキシアルキル(C2〜C4)キチン又はキトサン、低分子キチン又はキトサン、キトサン塩、硫酸化キチン又はキトサン、リン酸化キチン又はキトサン、アルギン酸又はその塩、ヒアルロン酸又はその塩、コンドロイチン硫酸又はその塩、ヘパリン、エチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシエチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、結晶セルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメタアクリレート、ポリアクリル酸塩、ポリエチレンオキサイドやポリプロピレンオキサイド等のポリアルキレンオキサイド又はその架橋重合物、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレンイミン等のガム質、糖類又は水溶性高分子化合物。
アルキルカルボン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩、アルキルアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩、カルボン酸型両性界面活性剤、硫酸エステル型両性界面活性剤、スルホン酸型両性界面活性剤、リン酸エステル型両性界面活性剤、エーテル型非イオン界面活性剤、エーテルエステル型非イオン界面活性剤、エステル型非イオン界面活性剤、ブロックポリマー型非イオン界面活性剤、含窒素型非イオン界面活性剤等のアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤。
バリン、ロイシン、イソロイシン、トレオニン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、リジン、グリシン、アラニン、アスパラギン、グルタミン、セリン、システイン、シスチン、チロシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ヒドロキシリジン、オルニチン、ヒスチジン等や、それらの硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、或いはピロリドンカルボン酸のごときアミノ酸誘導体等の各種アミノ酸類。
海洋成分深層水、海水塩、海水乾燥物、死海又は大西洋又は太平洋の海より得た無機塩、海泥等の海洋産物。
酵母菌抽出エキス、細菌代謝物、細菌抽出エキス、カビ又は放線菌代謝物、カビ又は放線菌抽出エキス、納豆菌代謝物、納豆抽出エキス、米発酵エキス、米糠(赤糠、白糠)発酵エキス、生乳又は脱脂粉乳の乳酸発酵物、マメ科植物の乳酸菌発酵物、ココヤシ属植物の乳酸菌発酵物等の菌類由来物質。
グリコール酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸等のα-ヒドロキシ酸類。
無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、カオリン、ベントナイト、マイカ、雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、グンジョウ、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、カラミン等の無機顔料。
ベンゾフェノン誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、メトキシ桂皮酸誘導体、サリチル酸誘導体、ウロカニン酸誘導等の紫外線吸収または遮断剤。
イクタモール、インドメタシン、カオリン、サリチル酸、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸メチル、アセチルサリチル酸、塩酸ジフェンヒドラミン、d-カンフル、dl-カンフル、ヒドロコルチゾン、グアイアズレン、カマズレン、マレイン酸クロルフェニラミン、グリチルリチン酸又はその塩、グリチルレチン酸又はその塩の抗炎症剤。
アクリノール、イオウ、グルコン酸カルシウム、グルコン酸クロルヘキシジン、トリクロサン等の抗菌・殺菌・消毒薬。
ジャコウ、シベット、カストリウム、アンバーグリス、イランイラン精油、イリス精油、ウイキョウ精油、オレンジ精油、カルダモン精油、シンナモン精油、ゲラニウム精油、コパイババルサム精油、シダーウッド精油、ジャスミン精油、バラ精油、ベルガモット精油、ラベンダー精油、レモングラス精油、レモン精油、ローズマリー精油等の動植物性香料、その他合成香料等。
感光素101号、感光素201号、感光素401号、感光素301号、ヒノキチオール、パントテン酸又はその誘導体、アラントイン、ペンタデカン酸グリセリド、尿素、グアニジン等の各種薬剤。
その他ホルモン類、金属イオン封鎖剤、pH調整剤等が挙げられる。
コンキオリン加水分解物の製剤への配合量は、固形分として好ましくは0.00001〜10重量%、さらに好ましくは0.0001〜1.0重量%である。
貝殻の付着物を水、ブラシで除去し、約1〜5mm程度に粉砕したアコヤガイ貝殻50kgに水450kgを加えて撹拌しつつ、塩酸100kgを徐々に加えた。さらに水100kgを加え3日間撹拌した。塩酸10kgを徐々に加えた。さらに水200kgを加え2日間撹拌した。撹拌しつつ、水酸化ナトリウム3kgを徐々に加えた。
pH7になるように25%水酸化ナトリウムで調整した後水200kg加えた。これをシャープレス遠心機で沈殿を集めた。
沈殿を解砕し、0.1モル塩酸20kgを加えて24日間ゆっくり撹拌した。これに水1000kgを撹拌しつつ加えたのち、シャープレス遠心機で沈殿を集めた。
沈殿を解砕し、これに水1000kgを撹拌しつつ加えたのち、シャープレス遠心機で沈殿を集めた。
この沈殿200gに10倍希釈した硫酸を3kg加え、110℃のオイルバスで24時間加水分解した。
放冷後、水酸化バリウムを徐々に加えながらpH3.0に調整した後、遠心分離(6000rpm、15分間)し、上澄みにアンバーライトIRA910をpH7.0になるまで徐々に加えた。これを濾過して濾液に活性炭を10g加え30分間撹拌した。
これを濾過し、凍結乾燥した。
2継代目の正常ヒト表皮メラニン細胞(クラボウ)を1.5×103個となるよう播種し、4日間培養した。その後、増殖添加剤を含まないDermaLife(登録商標)M(クラボウ)へ、ホルスコリンを終濃度100μMとなるように加えた。そして、その培地へ検体(実施例-1)を添加し試験培地とした。
細胞からのTotal RNAの抽出は、PureLink(登録商標)RNA Mini Kit(ライフテクノロジーズ・ジャパン)を用い、添付マニュアルに従い調整した。RNA濃度は、NanoDop1000(Thermo Fisher scientific)を用いて算出した。
30ngのTotal RNAを使い、High−Capacity RNA−to−cDNA Kit(ライフテクノロジーズ・ジャパン)を用いて、添付マニュアルに従いRT反応を行った。
リアルタイムPCRは、7500 Real−Time PCR System(ライフテクノロジーズ・ジャパン)を用いて実施した。
詳細には、前述のRT産物と、Pmel17または内在性コントロールとしてGAPDHのTaqMan(登録商標) プライマー(ライフテクノロジーズ・ジャパン)、TaqMan(登録商標) Gene Expression Master Mix(ライフテクノロジーズ・ジャパン)を用いて、ΔΔCT法により遺伝子発現量の比較を行った。
左より、
1.検体(実施例-1)未添加、ホルスコリン未添加
2.検体(実施例-1)未添加、ホルスコリン終濃度100μM添加
3.検体(実施例-1)終濃度5mg/ml添加、ホルスコリン終濃度100μM添加
の結果を示す。
ホルスコリンによって発現が増加したPmel17遺伝子発現を実施例-1は終濃度5mg/mlで約80%抑制した。
Claims (1)
- コンキオリン加水分解物を有効成分として含有するPmel17遺伝子発現抑制剤
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