JP2016008678A - コイルスプリング及びそれを用いた油圧制御機器 - Google Patents

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Noriomi Fujii
規臣 藤井
慶長 近藤
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慶長 近藤
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哲也 清水
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Abstract

【課題】コイルスプリングに圧縮力が作用すると、該コイルスプリングに曲げモーメントが作用する。【解決手段】コイルスプリング1に圧縮力が作用すると、座巻き部と該座巻き部に隣接するコイル素材とが自己接触位置A,Bにて接触する。コイルスプリングの両端部の自己接触位置A,Bが、コイルスプリングを軸方向からみた平面視において一致又は近接した位置にある。これにより、曲げモーメントの原因となるコイルスプリング両端部で生じる横力Fu,Fdは小さい。【選択図】図3

Description

本発明は、圧縮して用いられるコイルスプリング、並びに該コイルスプリングが用いられるスプールバルブ及びダンパ等の油圧制御機器に関する。
コイルスプリングは、モジュレータバルブ、切換えバルブ等のスプールバルブ等において、スプール等の摺動部材を一方向に付勢する手段として多く用いられている。該コイルスプリングは、スプールを摺動自在に支持する中空部のスプリングハウジング部に収納されてスプールの一端に圧縮状態で収納され、かつスプールの他端からの力により上記圧縮力は変化する。
該コイルスプリングは、その両端から作用する圧縮力により座屈して、上記中空部のスプリングハウジング部にその一端が接触して弾性係数が変化する可能性がある。
本出願人は、上記不具合を解決するため、コイルスプリングの素線を1回(360度)巻いたときの有効巻き数を1ターンとして、前記コイルスプリングを同一平面上の環状位置として表現するとき、巻き始め端部と巻き終わり端部の位置が0.25±0.25ターンの範囲内とし、かつ、巻き始め端部面と巻き終わり端部面の各面が平面と接触したときの非接触範囲が各略0.1〜0.3ターンの範囲内としたコイルスプリングを提案した(特許文献1参照)。
これにより、巻き始め端部の非接触範囲と巻き終わり端部の非接触範囲とは重なり合わない位置となり、コイルスプリングの長さ方向から圧縮力を加えた場合、巻き始め端部と巻き終わり端部の面に加えられたコイルスプリングの長さ方向に加える外力を両端部がバランスよく受け止め、座屈を生じ難くすることができる。
特開2009−85271号公報
上記特許文献1のものは、コイルスプリングの座屈の発生要因として、巻き始め端部と巻き終り端部との関係を着目したものであり、該巻き始め端部と巻き終り端部との関係が0.25ターン(90°)のとき、コイルスプリング両端の研削された平面部からなる接触部以外の非接触範囲で、コイルスプリングの中心線に対して対称となることを根拠とするものである。
しかし、上記コイルスプリングを試験して測定すると共に解析した結果、必ずしも、正確に上記特許文献1の通りにならないものも現出した。そこで、本発明者等は、鋭意研究した結果、中空部の壁面の摩耗発生の要因として、コイルスプリングに作用する横力(コイルスプリングの軸線(中心線)に直交する方向の力;サイドフォース)によって傾いたスプールが中空部の壁面に片当たりすることが要因の1つであることを発見した。
本発明は、上記横力の大きさがコイルスプリングの両端部の自己接触位置の平面視での距離に起因することに着目してなされたものである。
本発明は、両端部に平面部を有する座巻き部を備えたコイルスプリングにおいて、軸方向に圧縮力が作用すると、前記座巻き部と該座巻き部に隣接するコイル素材とが接触する自己接触位置を備え、両端部の前記自己接触位置が、前記コイルスプリングを軸方向からみた平面視において一致又は近接した位置にある、ことを特徴とする。
本発明は、スプールと、該スプールを摺動自在に収納する中空部を有するハウジングとを備えた油圧制御機器において、前記ハウジングの中空部にスプリングハウジング部を設け、該スプリングハウジング部に前記コイルスプリングを収納し、該コイルスプリングが、前記スプールと前記ハウジングに一体の固定部との間に縮設されて、前記スプールを付勢してなることを特徴とする。
コイルスプリングの両端部の自己接触位置が、平面視において一致又は近接した位置にあるので、コイルスプリングに作用する横力を低減することができる。
前記油圧制御機器は、スプールを付勢するコイルスプリングが、両端部で自己接触位置が平面視において一致又は近接した位置にある前記コイルスプリングからなるので、該コイルスプリングに生じる横力が小さく、スプールが中空部の壁面に片当たりすることを低減して、油圧機器の性能を長期に亘って保持し得る。
本実施の形態によるコイルスプリングを示す斜視図であり、(a)はつづみ型スプリング、(b)はストレート型スプリングを示す。 本実施の形態に係るコイルスプリングの自己接触を説明する図で、(a)はコイル素材に作用する曲げモーメントを示す側面図、(b)はそれによる自己接触を示す側面図。 巻数及び自己接触位置の違いによる横力(サイドフォース)を解析した図。 巻数及び自己接触位置と横力の関係を示す図。 コイルスプリングを用いた油圧制御機器を示し、(a)はモジュレータバルブの断面図、(b)はダンパの断面図。
本実施の形態に係るコイルスプリングは、図1(a)に示すつづみ型スプリング1と、図1(b)に示すストレート(円筒)型スプリング1とがある。両コイルスプリング1,1(以下1と表記する)とも、両端部は、研削加工により平面に加工されて座巻き部2,3となっており、それより中央側は、隣接するコイル素材1aの間隔が等間隔からなる有効巻き部5となっている。上記両コイルスプリング1は共に、巻き始め端部(下端部)Sと巻き終り端部(上端部)Eとが、コイルスプリングを軸方向にみた平面視において円の1/4(90°)ずれた位置になるように設計されている。即ち、コイルスプリング1の有効巻き数をXとし、該コイルスプリングを同一平面上の環状位置で表現すると、X.25となる。製造誤差等を考えて、有効巻き数を1ターンとしたとき、同一平面での巻き始め端部Sと巻き終り端部Eの位置が0.25±0.25ターンの範囲内にある。
上記コイルスプリング1の座巻き部2,3は、それぞれコイルスプリングを収納したスプリングハウジング部の端面及びスプール等の摺動部材に接触しており、その非接触範囲が各略0.1〜0.3ターンの範囲内にあり、例えば巻き始め部面SFの非接触範囲SNが0.25ターンであり、巻き終り端面EFの非接触範囲ENが0.25ターンである。
そして、上記コイルスプリング1は、その両端から軸方向の圧縮力が作用すると、その軸方向長が収縮するが、その際両端部S,Eから所定長さ離れた位置において、座巻き部2,3とそれに隣接する1巻目のコイル素材1aとが接触する(自己接触位置A,B)。該自己接触について、図2に沿って説明する。図2(a)に示すように、座巻き部2は、研削された平面部dがあり、該平面部dがスプール及び固定部等の当接部に当接して、上記軸方向圧縮力によってもコイル素材1aが捩られることはないが、それ以外のコイル素材には、上記圧縮力により捩りモーメントが発生する。また、コイル素材1aには、コイル全長に亘って曲げモーメントが作用する。上述したように、平面部dで固定部に接している座巻き部2には、上記捩りモーメント及び曲げモーメントは上記平面部dから固定部材に作用して担持されるが、上記平面部dがなくなって円形断面(線径)となる有効巻き部5からは、上記捩りモーメント及び曲げモーメントがコイル素材に応力として作用する。
従って、平面部dがなくなった(座巻き部2が終った)部分Gを中心として、コイル素材1aには上記捩りモーメント及び曲げモーメントが作用する。例えば、図2(a)の座巻き部2の終り部分Gを固定支持として、コイルスプリング1の中心線O−Oを中心とした半径Rからなる梁が延びている状態となる。該断面円形の梁であるコイル素材1aに、上記圧縮力に起因する荷重が伝播して、曲げモーメントMが作用する。この状態では、図2(b)に示すように、最大曲げモーメントは、上記固定支持点Gから所定長さ離れた位置にあり、座巻き部2に隣接するコイル素材1aは、上記曲げモーメントMにより撓み変形するが、有効巻き部5の1巻き目のピッチ角が変化するため、固定部に支持される座巻き部2における端面Sから所定長さ離れた自己接触位置Aに、該座巻き部2に隣接するコイル素材1aが接触する。
なお、上記説明は、巻き始め端部S側で説明したが、巻き終り端部E側でも同様である。また、自己接触位置A,Bは、コイルスプリングに作用する圧縮力の大きさにより移動する。
上記圧縮力によりコイル素材1aを伝播された荷重は、上記自己接触位置A,Bにて集中荷重Pとして当接部に作用し、該自己接触位置A,Bがコイルスプリング1の中心線(軸線)O−Oから離れた円周の所定1個所であるため、該コイルスプリングに偏倚力として作用し、上記自己接触位置A,Bがコイルスプリング1の両端面部であるため、コイルスプリング1に、その中心線(軸線)O−O方向に対する曲げモーメントとして作用する。これにより、コイルスプリング1には、その両端面部にコイルスプリング1の中心線(軸線)O−Oに垂直な方向の横力(サイドフォース)が対向して作用する。該対向する横力の大きさは、上記自己接触位置A,Bの軸方向からみた平面視におけるずれ量(相違)により大きく影響される。
図3は、各コイルスプリングの両端部の位置及び自己接触位置の相違による横力の関係を示す。形状の欄は、コイルスプリングを軸方向からみた(平面視)平面図であり、上端部及び下端部から平面上の環状位置として表現され、それぞれSは巻き始め端部、Eは巻き終り端部であり、Aは巻き始め端側の自己接触位置、Bは巻き終り端側の自己接触位置を示す。中段は、ストレート(円筒)型のコイルスプリング1の横力の作用位置及びその大きさを示し、下段は、つづみ型のコイルスプリング1の横力の作用位置及びその大きさを示す。なお、グラフ(中段及び下段)において、黒丸は上(巻き終り)端側の横力、白丸は下(巻き始め)端側の横力を示す。横力は、解析により求めた値であるが、実測値も略々同様の傾向となる。
図3(a)は、平面視において、コイルスプリングの両端部S,Eは、略々一致した(重なった)位置にあり(X.00巻き)、両端部S,Eから所定長さずれた位置にそれぞれ自己接触位置A,Bがある。なお、巻き始め(下)端部Sと巻き終り(上)端部Eとは、重なった位置となるが、図面上離して表記してある。該形状では、上側横力は、横軸(X−X軸)から所定長さ離れた位置において縦軸(Y−Y軸)方向の所定(例えば2E)の横力が作用し、かつ上側横力Fuと下側横力Fdとは、反対方向に対向して作用する。従って、該コイルスプリングには、該コイルスプリングの軸長に上記横力を乗じた、中心軸O−Oに対する曲げモーメントが作用する。
図3(c)は、平面視において、コイルスプリングの両端部S,Eは、略々180°離れた対称位置にあり(X.50巻き)、両端部S,Eから所定長さずれた位置にそれぞれ自己接触位置A,Bがある。該形状では、コイルスプリングの両端部分に、横方向(X−X軸方向)に所定(例えば3E)の横力Fu,Fdが反対方向に対向して作用し、従って該コイルスプリングには、上記曲げモーメントが作用する。図3(d)は、平面視において、コイルスプリングの両端部S,Eが3/4回転離れた位置にあり(X.75巻き)、両端部S,Eから所定長さずれた位置にそれぞれ自己接触位置A,Bがある。この形状では、コイルスプリングの両端部分に斜め方向に所定(例えば3√2E)の横力Fu,Fdがそれぞれ対向して作用し、該コイルスプリングには、大きな曲げモーメントが作用する。
図3(b)は、平面視において、コイルスプリングの両端部S,Eが1/4回転(ターン)離れた位置にあり(X.25巻き)、両端部S,Eから所定長さずれた位置に自己接触位置A,Bがある。なお、巻き始め(下)端側自己接触位置Aと巻き終り(上)端側自己接触位置Bとは、図面上離して表記してあるが、実際は一致しているか又は近接しており、少なくとも一部が重なっている。この形状にあっては、コイルスプリングの上端部及び下端部に対向して作用する横力Fu,Fdは、小さいか又は殆ど0であり、従ってコイルスプリングに作用する曲げモーメントは0か又はあっても極めて小さい。つづみ型のコイルスプリング1がストレート型のコイルスプリング1より横力が小さいが、これは、つづみ型では、自己接触面が座巻き部の内径側面となって、その分、自己接触位置において有効巻き部のコイル素材1aから座巻き部に作用する荷重Pの分力が小さくなるためである。
図4は、巻数及び自己接触位置と横力との関係を示す図である。ここで、上述したように、巻数Xの小数点以下は、コイルスプリングを軸方向からみた平面視(コイルスプリングを同一平面上の環状位置としてみるとき)による巻き始め位置(下端位置)Sと巻き終り位置(上端位置)Eとの1ターン(360°)に対するずれ量であり、自己接触位置は、巻き始め端(下端)側の自己接触位置Aと巻き終り端(上端)側の自己接触位置Bとの1ターンに対するずれ量を示す。該図4から明らかなように、上下での自己接触位置A,Bが一致しているとき(0)、横力は最も小さく、−0.08(−28.8°)と+0.12(+43.2°)の範囲で、コイルスプリングとスプリング収納部との接触のない通常使用の許容範囲となる。該通常使用範囲にあっては、コイルスプリングの横力によって傾いたスプールが中空部壁面と片当たりすることによる摩耗の発生が低減される。
なお、自己接触位置A,Bは、コイルスプリングに作用する圧縮力の変化により移動するが、使用範囲において上下の自己接触位置A,Bの移動範囲が、少なくとも一部が重なるように設定すれば、上記横力によるコイルスプリング及び収納部の接触による摩耗及びコイルスプリングの弾性係数の変化等の不具合が発生しない。また、上記横力によりスプールが傾き、中空部壁面に片当たりすることによる摩耗の発生を低減する。
図5は、上述したコイルスプリング1,1を用いた油圧制御機器を示す断面図である。モジュレータバルブ10は、図5(a)に示すように、スプール11と、該スプールを摺動自在に収納する中空部12aを有するハウジング12とを備える。ハウジング12には、中空部12aに連通する制御油室13、ドレーンポート15、入力ポート16、出力ポート17、スプリングハウジング部19及び該スプリングハウジング部19に連通するドレーンポート18が形成されている。スプール11は、2個のランド部11a,11bと、これらランド部の間の小径連通部11cと、小径のロッド部11dと、を有する。該ロッド部11dを囲うようにコイルスプリング1が配置され、該コイルスプリングは、上記スプリングハウジング部19内に収納されて、上記中空部12aを閉塞するプラグ14の装着により所定の圧縮力が付与されている。
上記モジュレータバルブ10は、以上のような構成からなり、制御油室13に所定の制御油圧(又はフィードバック圧)が作用し、スプール11をコイルスプリング1の付勢力に抗して移動する。これにより、スプール11の小径連通部11cが入力ポート16に対するドレーンポート15及び出力ポート17の連通割合を調整して、入力ポート16の入力圧を調圧して出力ポート17から出力する。
この際、コイルスプリング1は、制御油室13に制御油圧が作用していない設定圧縮力と、最大制御油圧が作用してロッド部11dの先端がプラグ14に当接する最大圧縮力状態との間で圧縮力が変化する。該使用範囲内にあっては、巻き始め端(下端)側の自己接触位置Aと巻き終り端(上端)側の自己接触位置Bとが平面視において少なくとも一部が重なるように設定されている。これにより、コイルスプリング1に作用する横力は小さく、コイルスプリング1がスプリングハウジング部19に接触することが防止される。また、スプール11が傾き、中空部12aの壁面に片当たりすることが低減される。
ダンパ20は、図5(b)に示すように、スプール(ピストン)21と、該スプール21を摺動自在に収納する中空部22aを有するハウジング22とを備える。ハウジング22の中空部22aには、所定油路に連通するポート23及びスプリングハウジング部29が形成されている。スプール21は、ランド部21aと、該ランド部の一端面に形成されている小径の突部21bと、該ランド部の他端面に形成されている小径のロッド部21cとを有する。該ロッド部21cを囲むようにコイルスプリング1が配置され、該コイルスプリング1は、上記スプリングハウジング部29内に収納されて、上記中空部22aを閉塞するプラグ24の装着により所定の圧縮力が付与されている。
上記ダンパ20は、以上のような構成からなり、連通ポート23に作用する油圧がスプール21をスプリング1の付勢力に抗して移動する。これにより、連通ポート23の油圧が急激に変動してもスプール21の移動により吸収され、上記油圧変動が緩和される。
この際、コイルスプリング1は、連通ポート23に油圧が作用していない設定圧縮力と、油圧が最大に作用する最大圧縮力状態との間で圧縮力が変動するが、該使用範囲にあっては、巻き始め端(下端)側の自己接触位置Aと巻き終り端(上端)側の自己接触位置Bとが平面視において少なくとも一部が重なるように設定されている。これにより、コイルスプリングに作用する横力は小さく、コイルスプリング1がスプリングハウジング部29に接触することが防止される。また、スプール21が傾き、中空部22aの壁面に片当たりすることが低減される。
上記モジュレータバルブ10及びダンパ20は、自動車に搭載される自動変速機のバルブボディに配置されることが好適である。また、前記コイルスプリングは、上記モジュレータバルブ10及びダンパ20に限らず、切換えバルブ等のあらゆる油圧制御機器に適用可能である。更に、前記コイルスプリングは、油圧制御機器に限らず、他の機器に適用可能である。コイルスプリングは、円筒形のストレート型コイルスプリング1でも、中央がくびれたつづみ型のコイルスプリング1でも適用可能であり、更に中央が膨れたたる型や、座巻が2重以上に巻かれたものであってもよい。
以下、上記開示した内容をまとめて示すと以下の通りである。なお、構成要素の図面対照符号をカッコ内に示したが、これにより特許請求の範囲に記載の構成に何等影響を及ぼすものではない。
1.両端部に平面部(d)を有する座巻き部(2,3)を備えたコイルスプリング(1)において、
軸方向に圧縮力が作用すると、前記座巻き部(2,3)と該座巻き部に隣接するコイル素材(1a)とが接触する自己接触位置(A,B)を備え、
両端部の前記自己接触位置(A,B)が、前記コイルスプリングを軸方向からみた平面視において一致又は近接した位置にあることを特徴とする。
前記コイルスプリングは、コイル素材に伝播された圧縮力が前記接触位置において座巻き部を介して当接面に集中荷重として作用する。コイルスプリングの両端部の自己接触位置が、平面視において一致又は近接した位置にあるので、コイルスプリングに作用する横力は小さく、これによりコイルスプリングに作用する曲げモーメントは小さく、コイルスプリングに作用する横力が小さくできるので、スプールの傾きを抑制できる。その結果、スプールの片当たりによるスプール自体及び中空壁面の摩耗の発生を低減することができる。
2.前記自己接触位置(A,B)は、前記圧縮力が変化することによりコイル素材(1a)に沿って移動し、
前記コイルスプリングの使用範囲における前記両端部の自己接触位置(A,B)の移動範囲は、前記コイルスプリングを軸方向からみた平面視において少なくとも一部が重なる位置にある。
これにより、コイルスプリングに作用する圧縮力変化が通常の使用範囲にあっては、圧縮力により変動する両端部の自己接触位置が、少なくとも一部が重なる位置にあるので、コイルスプリングに生じる横力が小さい状態の範囲でコイルスプリングは使用される。
3.前記コイルスプリングは、ストレート(円筒)型のコイルスプリング(1)である。また、前記コイルスプリングは、つづみ型のコイルスプリング(1)である。
コイルスプリングは、ストレート型でもつづみ型でも適用可能である。
4.スプール(11)(21)と、該スプールを摺動自在に収納する中空部(12a)(22a)を有するハウジング(12)(22)とを備えた油圧制御機器(10)(20)において、
前記ハウジングの中空部(12a)(22a)にスプリングハウジング部(19)(29)を設け、
該スプリングハウジング部に前記コイルスプリング(1)を収納し、
該コイルスプリングが、前記スプール(11)(21)と前記ハウジング(12)(22)に一体の固定部(14)(24)との間に縮設されて、前記スプールを付勢してなる。
前記油圧制御機器は、スプールを付勢するコイルスプリングが、両端部で自己接触位置が平面視において一致又は近接した位置にある前記コイルスプリングからなるので、該コイルスプリングに生じる横力が小さく、スプールの傾きを抑制できる。その結果、スプールの中空部の壁面への片当たりによる摩耗の発生及び弾性係数の変化を低減して、油圧制御機器の寿命を長期化すると共に、該油圧制御機器による油圧制御特性、ダンパ特性、切換え応答性の制御特性を向上しかつその特性を長期に亘って保持することができる。
1 コイルスプリング
つづみ型コイルスプリング
ストレート型コイルスプリング
1a コイル素材
2,3 座巻き部
5 有効巻き部
S 巻き始め端部
E 巻き終り端部
A,B 自己接触位置
10,20 油圧制御機器(モジュレータバルブ,ダンパ)
11,21 スプール
12,22 ハウジング
12a,22a 中空部
19,29 スプリングハウジング部
14,24 固定部(プラグ)

Claims (3)

  1. 両端部に平面部を有する座巻き部を備えたコイルスプリングにおいて、
    軸方向に圧縮力が作用すると、前記座巻き部と該座巻き部に隣接するコイル素材とが接触する自己接触位置を備え、
    両端部の前記自己接触位置が、前記コイルスプリングを軸方向からみた平面視において一致又は近接した位置にある、
    ことを特徴とするコイルスプリング。
  2. 前記自己接触位置は、前記圧縮力が変化することによりコイル素材に沿って移動し、
    前記コイルスプリングの使用範囲における前記両端部の自己接触位置の移動範囲は、前記コイルスプリングを軸方向からみた平面視において少なくとも一部が重なる位置にある、
    請求項1記載のコイルスプリング。
  3. スプールと、該スプールを摺動自在に収納する中空部を有するハウジングとを備えた油圧制御機器において、
    前記ハウジングの中空部にスプリングハウジング部を設け、
    該スプリングハウジング部に、請求項1または2のいずれか1項記載のコイルスプリングを収納し、
    該コイルスプリングが、前記スプールと前記ハウジングに一体の固定部との間に縮設されて、前記スプールを付勢してなる、
    油圧制御機器。
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