JP2016008577A - 作業車輌の原動部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動状態切換手段の作動不良によるエンジンのオーバヒートを防止して、ラジエータファンの吸入能力と排塵ファンの排気能力が高く、保守・点検作業の頻度が少ない作業車輌の原動部構造を提供する。
【解決手段】制御装置(40)によって駆動状態切換手段(45)の作動状態が不良と診断され、且つ、エンジン(E)の冷却水の水温(T)が所定の第2設定水温(T2)よりも高温であると診断された場合に、エンジン(E)の回転動力を穀桿を脱穀する脱穀装置(3)に伝動する脱穀クラッチ(41A)の接続を解除し、エンジン(E)の回転を低下させる構成とし、制御装置(40)によって前記駆動状態切換手段(45)の作動状態が不良と診断され、且つ、エンジン(E)の冷却水の水温が第2設定水温(T2)よりも低温であると診断された場合には、エンジン(E)を停止する構成とすることにより解決される。
【選択図】図16

Description

本発明は、ラジエータの外側に設置された濾過体に付着する藁屑、塵埃を除去し、エンジンのオーバヒートを防止する作業車輌の原動部構造に関するものである。
従来、コンバイン等の作業車輌には水冷式エンジンが使用されている。エンジンによって温度上昇した冷却水は、ラジエータに循環されて冷却された後に、再びエンジンに供給される。
コンバインの刈取脱穀作業中に外部に排出された藁屑、塵埃が、エンジンルームのカバーに装着された濾過体に付着して濾過体を目詰まらせた場合、濾過体を介して十分な外気をエンジンルームの内側に吸入できなくなり、ラジエータによる冷却水の冷却効率が低下してエンジンがオーバヒートとする虞がある。
上記問題を解決するために、特許文献1には、エンジンの始動時や、ファンの回転方向を切換える駆動状態切換手段に不具合が発生した場合に、ラジエータの内側に設けられたファンを正転駆動させて外気をエンジンルームの内側に吸入する構成が開示されている。
また、特許文献2には、ラジエータの内側に設けられたファンの回転方向の切換えをテンション操作体の移動により行なう構成が開示されている。
特開2006―123637号公報 特開2001―263063号公報
しかしながら、特許文献1に開示された構成では、駆動状態切換手段自体の故障によりファンを正転駆動させることができなくなった場合には、外気をエンジンルームの内側に吸入することができなくなりラジエータによる冷却水の冷却効果を著しく低下してエンジンがオーバヒートする問題があった。
また、特許文献2に開示された構成では、ファンの正転駆動時における外気のエンジンルームの内側への吸入能力に比べて、ファンの逆転駆動時における内気のエンジンルームの外側への排気能力が低いために、濾過体に付着した藁屑、塵埃を十分に除去できず濾過体が目詰まりを起こす問題があった。
また、伝動ベルトを備えるテンション操作体を回転させることにより、ファンを正転方向と逆転方向への切換えを行なっているために、伝動ベルトの劣化が著しく保守点検作業の頻度が多い問題があった。
そこで、本発明の主たる課題は、駆動状態切換手段自体が作動不良に陥った場合に、エンジンのオーバヒートを防止する構成を具現することにあり、本発明の次なる課題は、濾過体に付着した藁屑、塵埃の除去能力が高く、保守点検作業の頻度を少なくする構成を具現することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
請求項1に係る発明は、エンジン(E)と該エンジン(E)の冷却水を冷却するラジエータ(50)の間に、駆動状態と停止状態に切換可能な外気吸入用のラジエータファン(20)と駆動状態と停止状態に切換可能な排気用の排塵ファン(30)を配置し、前記ラジエータファン(20)と排塵ファン(30)を一方が駆動状態となり他方が非駆動状態となるように互いに背反的に切換える駆動状態切換手段(45)を設け、前記エンジン(E)の冷却水の水温(T)と駆動状態切換手段(45)の作動状態を診断する制御装置(40)を設け、該制御装置(40)によって前記駆動状態切換手段(45)の作動状態が不良と診断され、且つ、前記エンジン(E)の冷却水の水温(T)が所定の第2設定水温(T2)よりも高温であると診断された場合に、前記エンジン(E)の回転動力を穀桿を脱穀する脱穀装置(3)に伝動する脱穀クラッチ(41A)の接続を解除し、前記エンジン(E)の回転を低下させる構成とし、前記制御装置(40)によって前記駆動状態切換手段(45)の作動状態が不良と診断され、且つ、前記エンジン(E)の冷却水の水温が第2設定水温(T2)よりも低温であると診断された場合には、前記エンジン(E)を停止する構成とした作業車輌の原動部構造である。
請求項2に係る発明は、前記制御装置(40)によって前記駆動状態切換手段(45)の作動状態が不良と診断され、且つ、前記エンジン(E)の冷却水の水温が第2設定水温(T2)よりも高温であると診断された場合に、前記エンジン(E)の回転動力を圃場の穀桿を収穫する刈取装置(4)に伝動する刈取クラッチ(41B)の接続を併せて解除する請求項1記載の作業車輌の原動部構造である。
請求項3に係る発明は、前記制御装置(40)によって前記駆動状態切換手段(45)の作動状態が不良と診断され、且つ、前記エンジン(E)の冷却水の水温が第2設定水温(T2)よりも高温であると診断された場合に、前記エンジン(E)の回転動力を走行装置(2)に伝動する走行クラッチ(41D)の接続を併せて解除する請求項1又は2記載の作業車輌の原動部構造である。
請求項4に係る発明は、前記制御装置(40)によってエンジン(E)の冷却水の水温(T)が、前記第2設定水温(T2)よりも低い所定の第1設定水温(T1)よりも高温であると診断された場合に、前記制御装置(40)によって前記駆動状態切換手段(45)の作動状態と、前記エンジン(E)の冷却水の水温(T)が第2設定水温(T2)よりも高温であるか否か診断する請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業車輌の原動部構造である。
請求項5に係る発明は、前記制御装置(40)によってエンジン(E)に供給される圧縮空気の温度(t)が所定の設定温度(t1)よりも高温であると診断された場合に、前記制御装置(40)によって前記駆動状態切換手段(45)の作動状態と、前記エンジン(E)の冷却水の水温(T)が第2設定水温(T2)よりも高温であるか否か診断する請求項1〜4のいずれか1項に記載の作業車輌の原動部構造である。
請求項6に係る発明は、前記ラジエータファン(20)と排塵ファン(30)を同一軸心上に設け、前記エンジン(E)から排出される排気ガス中の未燃燃料を酸化する酸化触媒装置(11)をエンジン(E)の上側に配置し、前記排塵ファン(30)を支持する筒状回転軸(34)内を貫通してラジエータファン(20)を支持する回転軸(24)を設け、前記回転軸(24)をラジエータ(50)の上下方向の中心よりも上側に配置した請求項1〜5のいずれか1項に作業車輌の原動部構造である。
請求項7に係る発明は、前記回転軸(24)の軸心方向視において前記酸化触媒装置(11)をラジエータファン(20)と排塵ファン(30)の外周部よりも外側に配置した請求項6記載の作業車輌の原動部構造である。
請求項8に係る発明は、前記回転軸(24)の軸心方向視において前記駆動状態切換手段(45)をラジエータファン(20)と排塵ファン(30)の外周部よりも外側に配置し、且つ、前記駆動状態切換手段(45)を酸化触媒装置(11)よりも機体後側に配置した請求項6又は7記載の作業車輌の原動部構造である。
請求項9に係る発明は、前記エンジン(E)とラジエータ(50)を接続するラジエータホース(50A)を、前記ラジエータファン(20)と排塵ファン(30)の外周部よりも上側に配置した請求項6〜8のいずれか1項に記載の作業車輌の原動部構造である。
請求項10に係る発明は、前記エンジン(E)の回転が伝動される後部伝動軸(110)をエンジン(E)の機体後側に設け、該後部伝動軸(110)に第1プーリ(121)と第2プーリ(131)を設け、前記回転軸(24)に第3プーリ(23)を設け、前記筒状回転軸(34)に第4プーリ(33)を設け、前記第1プーリ(121)と第3プーリ(23)に第1ベルト(122)を巻回し、前記第2プーリ(131)と第4プーリ(33)に第2ベルト(132)を巻回し、前記第1ベルト(122)を第2ベルト(132)よりもエンジン(E)側に配置した請求項6〜9のいずれか1項に記載の作業車輌の原動部構造である。
請求項1記載の発明によれば、ラジエータファン(20)と排塵ファン(30)を一方が駆動状態となり他方が非駆動状態となるように互いに背反的に切換える駆動状態切換手段(45)を設け、エンジン(E)の冷却水の水温(T)と駆動状態切換手段(45)の作動状態を診断する制御装置(40)を設け、制御装置(40)によって駆動状態切換手段(45)の作動状態が不良と診断され、且つ、エンジン(E)の冷却水の水温(T)が所定の第2設定水温(T2)よりも高温であると診断された場合に、エンジン(E)の回転動力を穀桿を脱穀する脱穀装置(3)に伝動する脱穀クラッチ(41A)の接続を解除し、エンジン(E)の回転を低下させる構成とし、制御装置(40)によって駆動状態切換手段(45)の作動状態が不良と診断され、且つ、エンジン(E)の冷却水の水温が第2設定水温(T2)よりも低温であると診断された場合には、エンジン(E)を停止する構成としているので、駆動状態切換手段(45)が作動不良に陥りラジエータファン(20)によって外気を吸入することができなくなった場合に、エンジン(E)のオーバヒートを抑制してエンジン(E)の燃焼室の損傷を防止することができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、制御装置(40)によって駆動状態切換手段(45)の作動状態が不良と診断され、且つ、エンジン(E)の冷却水の水温が第2設定水温(T2)よりも高温であると診断された場合に、エンジン(E)の回転動力を圃場の穀桿を収穫する刈取装置(4)に伝動する刈取クラッチ(41B)の接続を併せて解除するので、エンジン(E)にかかる負荷を取除いてエンジン(E)のオーバヒートをさらに抑制してエンジン(E)の燃焼室の損傷を防止することができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、制御装置(40)によって駆動状態切換手段(45)の作動状態が不良と診断され、且つ、エンジン(E)の冷却水の水温が第2設定水温(T2)よりも高温であると診断された場合に、エンジン(E)の回転動力を走行装置(2)に伝動する走行クラッチ(41D)の接続を併せて解除するので、エンジン(E)にかかる全ての負荷を取除いてエンジン(E)のオーバヒートを即時に抑制してエンジン(E)の燃焼室の損傷を防止することができる。
請求項4記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明の効果に加えて、制御装置(40)によってエンジン(E)の冷却水の水温(T)が、第2設定水温(T2)よりも低い所定の第1設定水温(T1)よりも高温であると診断された場合に、制御装置(40)によって駆動状態切換手段(45)の作動状態と、エンジン(E)の冷却水の水温(T)が第2設定水温(T2)よりも高温であるか否か診断するので、駆動状態切換手段(45)が作動不良に陥りラジエータファン(20)によって外気を吸入することができなくなった場合にあってもエンジン(E)にかかる負荷が小さくエンジン(E)の冷却水の水温(T)が第1設定水温(T1)よりも低温である場合には、刈取脱穀作業を継続して行なうことができ作業効率を高めることができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明の効果に加えて、制御装置(40)によってエンジン(E)に供給される圧縮空気の温度(t)が所定の設定温度(t1)よりも高温であると診断された場合に、制御装置(40)によって駆動状態切換手段(45)の作動状態と、エンジン(E)の冷却水の水温(T)が第2設定水温(T2)よりも高温であるか否か診断するので、エンジン(E)が極短い時間高温になった場合には、刈取脱穀作業を継続して行なうことができ作業効率を高めることができる。
請求項6記載の発明によれば、請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明の効果に加えて、ラジエータファン(20)と排塵ファン(30)を同一軸心上に設け、エンジン(E)から排出される排気ガス中の未燃燃料を酸化する酸化触媒装置(11)をエンジン(E)の上側に配置し、排塵ファン(30)を支持する筒状回転軸(34)内を貫通してラジエータファン(20)を支持する回転軸(24)を設け、回転軸(24)をラジエータ(50)の上下方向の中心よりも上側に配置しているので、ラジエータファン(20)によって吸入された外気がエンジン(E)の上側に配置されている酸化触媒装置(11)に効率良く送風され、酸化触媒装置(11)の温度上昇を抑制することができる。
また、ラジエータファン(20)が非駆動状態時には、排塵ファン(30)が駆動状態となるので、エンジン(E)や酸化触媒装置(11)によって暖められた内気は外部に素早く排出できエンジン(E)のオーバヒートを抑制することができる。
請求項7記載の発明によれば、請求項6記載の発明の効果に加えて、回転軸(24)の軸心方向視において酸化触媒装置(11)をラジエータファン(20)と排塵ファン(30)の外周部よりも外側に配置しているので、排塵ファン(30)の駆動状態時に酸化触媒装置(11)が内気を外部に排出する障害となることを防止することができる。
請求項8記載の発明によれば、請求項6又は7記載の発明の効果に加えて、回転軸(24)の軸心方向視において駆動状態切換手段(45)をラジエータファン(20)と排塵ファン(30)の外周部よりも外側に配置し、且つ、駆動状態切換手段(45)を酸化触媒装置(11)よりも機体後側に配置しているので、ラジエータファン(20)の駆動状態時に駆動状態切換手段(45)が吸入された外気の送風の障害となることを防止することができる。
請求項9記載の発明によれば、請求項6〜8のいずれか1項に記載の発明の効果に加えて、エンジン(E)とラジエータ(50)を接続するラジエータホース(50A)を、前記ラジエータファン(20)と排塵ファン(30)の外周部よりも上側に配置しているので、ラジエータファン(20)の駆動状態時にラジエータホース(50A)が吸入された外気の送風の障害となることを防止することができ、排塵ファン(30)の駆動状態時にはラジエータホース(50A)が内気を外部に排出する障害となることを防止することができる。
請求項10記載の発明によれば、請求項6〜9のいずれか1項に記載の発明の効果に加えて、エンジン(E)の回転が伝動される後部伝動軸(110)をエンジン(E)の機体後側に設け、後部伝動軸(110)に第1プーリ(121)と第2プーリ(131)を設け、回転軸(24)に第3プーリ(23)を設け、筒状回転軸(34)に第4プーリ(33)を設け、第1プーリ(121)と第3プーリ(23)に第1ベルト(122)を巻回し、第2プーリ(131)と第4プーリ(33)に第2ベルト(132)を巻回し、第1ベルト(122)を第2ベルト(132)よりもエンジン(E)側に配置しているので、駆動時間が長い第1ベルト(122)の保守・点検作業を容易に行なうことができる。
コンバインの右側面図である。 コンバインの平面図である。 エンジンルームの要部背面図である。 エンジンルームの要部左側面図である。 エンジンルームの要部右側面図である。 駆動状態切換手段周辺の要部右側面図である。 ラジエータファンと排塵ファン周辺の要部背面図である。 第1、2テンションローラ周辺の要部左側面図である。 原動部のプーリを(a)はエンジン側に偏倚して配置した状態、(b)はエンジンの反対側に偏倚して配置した状態の要部背面図である。 伝動図である。 エンジンと酸化触媒装置の右側面図である。 エンジンと酸化触媒装置の平面図である。 エンジンと酸化触媒装置の背面図である。 エンジンと酸化触媒装置の左側面図である。 制御装置の接続図である。 駆動状態切換手段の作動不良時のエンジンの停止方法のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ詳説する。なお、理解を容易にするために、操縦席に搭乗した操縦者から見て、前方を前側、後方を後側、右手側を右側、左手側を左側として便宜的に方向を示して説明しているが、これらにより構成が限定されるものではない。
図1,2に示すように、コンバインは、機体フレーム1の下方には、左右一対のクローラからなる走行装置2が設けられ、機体フレーム1の上部左側には、脱穀・選別を行う脱穀装置3が設けられ、脱穀装置3の前側には、圃場の穀桿を収穫する刈取装置4が設けられている。脱穀装置3で脱穀・選別された穀粒は、脱穀装置3の右側に設けられたグレンタンク5に貯留され、貯留された穀粒は、排出筒7によって外部に排出される。
機体フレーム1の上部右側には、操作者が搭乗する操作部を備えた操縦席6が設けられ、操縦席6の下側には、エンジンEを搭載するエンジンルーム8が設けられている。また、エンジンルーム8の右側には、エンジンルーム8の保守・点検用のカバー8Aが装着されており、カバー8Aの上下方向における中間部と下部には、目抜き鉄板等から形成された濾過体8Bが取付けられている。
図3〜5に示すように、エンジンルーム8の内側には、エンジンEが設けられている。また、図11〜14に示すように、エンジンEの上部左側には、エンジンEから排出された排気ガス中の未燃燃料を酸化するDOC等の酸化触媒装置11が設けられている。これにより、酸化触媒装置11により加熱された内気を効率的に脱穀装置3に向かって送風し、脱穀装置3内の脱穀穀粒の乾燥を促進させることができる。
酸化触媒装置11は、エンジンEの上部左側に設けられたステー11Bに、前後2本の支持部材11Aにより着脱自在に取付けられている。また、前側の支持部材11Aの左側部は、エンジンEの上部右側から左右方向に向かって延在するステー11Eに連結されている。これにより、支持部材11A、ステー11Bの剛性が高まりエンジンEの振動等により支持部材11A、ステー11Bの変形を防止でき、酸化触媒装置11を確実に支持することができる。
エンジンEの右側には、所定の間隔を隔ててエンジンEに供給される冷却水を冷却するラジエータ50が設けられ、エンジンEとラジエータ50を接続するゴム製のラジエータホース50Aは、エンジンルーム8における酸化触媒装置11と同一高さに設けられている。これにより、エンジンEとラジエータ50の間の空間にラジエータホース50Aを設ける必要がなく、エンジンEとラジエータ50の間に大きな空間を確保することができる。
エンジンEとラジエータ50の間には、エンジンルーム8の外部から内部に向かって外気を吸入するラジエータファン20と、ラジエータファン20の左側に、エンジンルーム8の内部から外部に向かって内気を排気して濾過体8B上に付着した粉塵を除去する排塵ファン30が設けられている。
ラジエータファン20の回転時には、カバー8Aの濾過体8Bを介して、外気をエンジンルーム8の内側に吸入して、ラジエータ50等の表面に送風することにより、ラジエータ50の冷却効率を高めることができる。また、排塵ファン30の回転時には、カバー8Aの濾過体8Bを介して、内気を外部に排気して、内気を濾過体8Bに送風することにより、濾過体8Bに付着した粉塵を除去することができ、ラジエータファン20による外気の吸入効率を一定に維持することができる。なお、便宜上、ラジエータファン20、排塵ファン30の回転時を駆動状態といい、ラジエータファン20、排塵ファン30の回転の停止時を停止状態という。
ラジエータファン20は、回転軸24に取付けられる中心部と、中心部から径方向に向かって延出する羽根から形成されている。ラジエータファン20による外気の吸入効率を高めるために、本実施形態では羽根は、中心部の円周方向に所定の間隔を隔てて8枚設けているが、所望の吸入能力が得られる範囲で任意の枚数に変更することができる。
同様に、排塵ファン30は、筒状回転軸34に取付けられる中心部と、中心部から径方向に向かって延出する羽根から形成されている。ラジエータファン20による外気の吸入効率の低下を防止するために、排塵ファン30の羽根の外径は、ラジエータファン20の羽根の外径よりも小さく形成されている。また、ラジエータファン20と、排塵ファン30の伝動構成を簡易にし、エンジンルーム8内の空間を有効に活用するために、排塵ファン30の羽根の翼角度は、ラジエータファン20の羽根の翼角度とは逆の翼角度を持って中心部に立設されている。これにより、排塵ファン30が取付けられた筒状回転軸34に伝動された回転方向と、ラジエータファン20が取付けられた回転軸24に伝動された回転方向が同一回転方向であっても、ラジエータファン20においては、外気を吸入してエンジンルーム8の内側に送風でき、排塵ファン30においては、内気をエンジンルーム8の外側に排気することができる。なお、排塵ファン30の羽根は、中心部の円周方向に所定の間隔を隔てて8枚設けているが、所望の送風能力が得られる範囲で任意の枚数に設定することができる。
ラジエータ50とカバー8Aの間には、刈取装置4を昇降する油圧シリンダに供給されるオイルを冷却するオイルクーラ51と、エンジンEに供給される燃焼用の混合気体を冷却するインタークーラ52が設けられている。
オイルクーラ51の前部は、蝶版53を介してプレート1Fの前部に取付けられ、オイルクーラ51と油圧シリンダを接続するゴム製のホース54は、プレート1Gに形成された開口部55内に挿通している。これにより、ラジエータ50の保守・点検作業時には、オイルクーラ51を蝶版53により回動し、ラジエータ50の右面を開放してラジエータ50の保守・点検を容易に行なうことができる。
インタークーラ52の上下部は、それぞれ支持部材56を介してプレート1Fに取付けられ、インタークーラ52とエンジンEを接続するプレート1Fの右側に位置する金属製の配管57Aは、プレート1Gに形成された開口部58の外周部に固着されている。
また、インタークーラ52とエンジンEを接続するプレート1Fの左側に位置する金属製の配管57Bは、エンジンルーム8における酸化触媒装置11と同一高さに設けられている。これにより、エンジンEとラジエータ50の間の空間に配管57Bを設ける必要がなく、エンジンEとラジエータ50の間に大きな空間を確保することができる。
プレート1Fは、操縦席6を支持するフレーム1A〜1Dの右前側フレーム1Aと右後側フレーム1Bに支持部材59Aを介して取付けられている。同様に、プレート1Gは、右前側フレーム1Aと右後側フレーム1Bに支持部材59Bを介して取付けられている。
図10に示すように、エンジンEの回転動力は、エンジンEから右側に向かって延出するクランクシャフト60に伝動され、クランクシャフト60に伝動された回転動力は、プーリ61、ベルト62、プーリ63を介して、プーリ63を支持する後部伝動軸110に伝動される。
なお、クランクシャフト60に替えてエンジンEのクランクシャフト60の上側に位置するウオータポンプシャフト60Aや、クランクシャフト60の左上側に位置するオルタネータシャフト60Dや、エンジンEから左側に向かって延出するフライホイールシャフト60Bに伝動された回転動力をプーリ、ベルト等を介して後部伝動軸110に伝動させることもできる。また、クランクシャフト60と、ウオータポンプシャフト60Aと、オルタネータシャフト60Dに軸支されたプーリには、ベルト60Eが巻回されており、クランクシャフト60の回転動力は、ベルト60Eを介して、ウオータポンプシャフト60Aと、オルタネータシャフト60Dに伝動される。
後部伝動軸110に伝動された回転動力は、プーリ121、ベルト(請求項の「第1ベルト」)122、プーリ(請求項の「第3プーリ」)23を介して、プーリ23を支持する回転軸24に伝動され、回転軸24の右側端部に支持されたラジエータファン20を回転させる。
同様に、後部伝動軸110に伝動された回転動力は、プーリ131、ベルト(請求項の「第2ベルト」)132、プーリ(請求項の「第4プーリ」)33を介して、プーリ33を支持する筒状回転軸34に伝動され、筒状回転軸34の右側端部に支持された排塵ファン30を回転させる。なお、回転軸24は、ベアリングを介して支持部25の内側に内嵌されており、筒状回転軸34は、ベアリングを介して支持部25の外側に外嵌されている。
プーリ(請求項の「第1プーリ」)121とプーリ23に巻回されたベルト122には、テンションローラ26が備えられており、テンションローラ26によりベルト122の張力を変化させ回転動力の伝動の接続と遮断を行う。
同様に、プーリ(請求項の「第2プーリ」)131とプーリ33に巻回されたベルト132には、テンションローラ36が備えられており、テンションローラ36によりベルト132の張力を変化させ回転動力の伝動の接続と遮断を行う。
ラジエータファン20に回転動力を伝動するベルト122は、排塵ファン30に回転動力を伝動するベルト132よりもエンジンE側に設けられている。これにより、駆動時間が長いためにベルト132よりも早く劣化するベルト122の保守・点検作業を容易に行なうことができる。
また、後部伝動軸110に伝動された回転動力は、一対の対向するベベルギヤを備えた伝動ギヤボックス70を介して、伝動ギヤボックス70から後側に向かって延出する軸71に伝動される。
軸71に伝動された回転動力は、プーリ72、ベルト73、プーリ74を介して、プーリ74を支持する排出螺旋軸75に伝動される。排出螺旋軸75は、グレンタンク5の下部に前後方向に延在して設けられており、グレンタンク5に貯留された穀粒を排出筒7へ移送すると共に、排出筒7に内装された螺旋軸を駆動する。なお、プーリ72とベルト73に巻回されたベルト73には、テンションローラ(図示省略)が備えられており、テンションローラによりベルト73の張力を変化させ回転動力の伝動の接続と遮断を行う。
本明細書において、中間伝動部150とは、プーリ61、ベルト62、プーリ63、後部伝動軸110、プーリ121、プーリ131、伝動ギヤボックス70、軸71、及びプーリ72から構成される部位をいい、ファン伝動部160とは、ベルト122、テンションローラ26、プーリ23、回転軸24、ラジエータファン20、ベルト132、テンションローラ36、プーリ33、筒状回転軸34、及び排塵ファン30から構成される部位をいい、排出伝動部170とは、ベルト73、プーリ74、及び排出螺旋軸75から構成される部位をいう。
図3〜5に示すように、中間伝動部150は、エンジンルーム8の後部に設けられている。中間伝動部150のプーリ63、後部伝動軸110、プーリ121、プーリ131、伝動ギヤボックス70、軸71、及びプーリ72は、側面視において右後側フレーム1Bと左後側フレーム1Dよりも後側で、且つ、グレンタンク5の前壁5Aよりも前側の空間Sに設けられている。
ファン伝動部160のベルト122、テンションローラ26、プーリ23、ベルト132、テンションローラ36、及びプーリ33は、エンジンEよりも右側で、且つ、ラジエータファン20の左側に並設された排塵ファン30よりも左側の間隔部Bに設けられている。すなわち、ファン伝動部160は、エンジンルーム8の後側に設けられた中間伝動部150から、間隔部Bに入り込んで設けられている。
これにより、間隔部Bに設けられる部品を少なくし、エンジンEとラジエータファン20を接近して設けることができ、ラジエータファン20によって吸入された外気によりエンジンEを効率良く冷却させることができる。
また、エンジンEのクランクシャフト60と中間伝動部150のプーリ63を接近して設けることができ、ベルト62に起因する回転動力の伝動ロスを少なくすることができる。
さらに、中間伝動部150の保守・点検作業も容易に行なうことができ、中間伝動部150を小型・軽量に製作することが可能となる。
次に、ラジエータファン20と排塵ファン30の駆動状態を切換えるモータ等の駆動状態切換手段45について説明する。
図6等に示すように、駆動状態切換手段45は、エンジンルーム8の左後側に位置する左後側フレーム1Dの後側に設けられている。より詳細には、駆動状態切換手段45は、左後側フレーム1Dから後側に向かって延出するエンジンEやラジエータ50を循環する冷却水の一部を一時的に貯留するリザーバタンク92を支持するするステー90の上部にボルト等の締結手段によって着脱自在に連結されたブラケット91に取付けられている。これにより、駆動状態切換手段45の保守・点検作業を容易に行うことができ、また、駆動状態切換手段45がラジエータファン20や排塵ファン30の送風を妨げることを防止できる。
ブラケット91は、ステー90にリザーバタンク92を支持する締結手段を利用して共締めすることによりステー90に連結され、駆動状態切換手段45は、リザーバタンク92と反対側のブラケット91の左側面に取付けられている。これにより、部品点数を削減し、リザーバタンク92の破損時にリザーバタンク92から飛び散った冷却水により駆動状態切換手段45が故障することを防止できる。
モータと減速機を備えた駆動状態切換手段45の出力軸45Dには、略長方形状のプレート45Eが支持されている。図6に示すように、プレート45Eには、出力軸45Dから前後に所定間隔を隔てて2本のピン45Cが立設されている。2本のピン45Cにはそれぞれ連繋手段80のアウターケーブル80Aに内装されたインナーケーブル80Bの後端部が接続される。なお、出力軸45Dは、駆動状態切換手段45から右側に向かって延出し、プレート45E、インナーケーブル80B等は、リザーバタンク92の上側に設けられている。これにより、リザーバタンク92の上側の空間を有効活用することができる。
次に、連繋手段80とベルト122,132の張力を変化させ回転動力の伝動の接続と遮断を行うテンションローラ26,36の接続について説明する。
図7,8に示すように、一側の連繋手段80のアウターケーブル80Aの前端部は、後述するブラケット140の後アーム部142の後側上部に設けられたステー81に支持され、ステー81は、回転軸24の軸心方向視においてラジエータファン24と排塵ファン30の外周よりも外側に設けられている。これにより、連繋手段80とステー81が、ラジエータファン20と排塵ファン30の送風の障害にならずラジエータファン20と排塵ファン30の送風効率を向上させることができる。
連繋手段80のインナーケーブル80Bの前端部は、プーリ23とプーリ121に巻回されたベルト122の張力を変化させ回転動力の伝動の接続と遮断を行うテンションローラ26のベルトストッパ26Cにスプリング等の弾性部材82を介して接続されている。これにより、過度の負荷が駆動状態切換手段45に加わる回数を減少させ、駆動状態切換手段45の耐久性を向上させることができる。
なお、ベルトストッパ26Cは、回転軸24の軸心方向視において略く字形状に形成され、ベルト122に接触する先端側のベルト接触部と、テンションアーム26Bに固着される接続部とを備えている。また、接続部の中間部には、弾性部材82を介してインナーケーブル80Bの前端部が接続されている。
テンションローラ26は、後述するブラケット140の後アーム部142の後側下部に左右方向に設けられた支軸86に回転自在に取付けられたテンションアーム26Bと、テンションアーム26Bの先端部に回転自在に支持されたローラ26Aと、テンションアーム26Bの基部に固着されたベルトストッパ26Cを備えて構成されている。なお、支軸86は、ラジエータファン24と排塵ファン30の外周よりも外側に設けられている。これにより、支軸86が、ラジエータファン20と排塵ファン30の送風の障害にならずラジエータファン20と排塵ファン30の送風効率を向上させることができる。
また、テンションローラ26のテンションアーム26Bとステー81の下部は、テンションローラ26をベルト122に向かって付勢するスプリング85で接続されている。
同様に、図7,8に示すように、他側の連繋手段80のアウターケーブル80Aの前端部は、後述するブラケット140の後アーム部142の後側上部に設けられたステー81に支持され、ステー81は、回転軸24の軸心方向視においてラジエータファン24と排塵ファン30の外周よりも外側に設けられている。
連繋手段80のインナーケーブル80Bの前端部は、プーリ33とプーリ131に巻回されたベルト132の張力を変化させ回転動力の伝動の接続と遮断を行うテンションローラ36のベルトストッパ36Cにスプリング等の弾性部材82を介して接続されている。なお、ステー81は、回転軸24の軸心方向視においてラジエータファン24の外周よりも外側に設けられている。なお、ベルトストッパ36Cは、回転軸24の軸心方向視において略く字形状に形成され、ベルト132に接触する先端側のベルト接触部と、テンションアーム36Bに固着される接続部とを備えている。また、接続部の中間部には、弾性部材82を介してインナーケーブル80Bの前端部が接続されている。
テンションローラ36は、後述するブラケット140の後アーム部142の後側下部に左右方向に設けられた支軸86に回転自在に取付けられたテンションアーム36Bと、テンションアーム36Bの先端部に回転自在に支持されたローラ36Aと、テンションアーム26Bの基部に固着されたベルトストッパ36Cを備えて構成されている。
また、テンションローラ36のテンションアーム36Bとステー81の下部は、テンションローラ36をベルト132に向かって付勢するスプリング85で接続されている。
図8は、ラジエータファン20が駆動状態であり、排塵ファン30が停止状態であるテンションローラ26,36の状態が図示されている。
図8に示すように、駆動状態切換手段45によりプレート45Eを回転させて、連繋手段80のインナーケーブル80Bを引込みテンションローラ26のベルトストッパ26Cが時計方向に回転した場合には、テンションローラ26のローラ26Aは、ベルト122を押圧し、テンションローラ26のベルトストッパ26Cは、ベルト122から離間して非制動状態となり、プーリ121に伝動されたエンジンEの回転動力をプーリ23に伝動する。
一方、駆動状態切換手段45によりプレート45Eを回転させて、連繋手段80のインナーケーブル80Bを押出しテンションローラ36のベルトストッパ36Cが反時計方向に回転した場合には、テンションローラ36のローラ36Aは、ベルト132から離間し、テンションローラ36のベルトストッパ36Cは、ベルト132を押圧して制動状態となり、プーリ131に伝動されたエンジンEの回転動力のプーリ23への伝動を速やかに遮断する。これにより、図8においては、排塵ファン30の回転を速やかに停止し、ラジエータファン20の送風を妨げることを防止することができる。
なお、駆動状態切換手段45の駆動は、制御装置40によりラジエータ50の冷却水の温度等の状態に合わせて自動的に行なわれるものであるが、操縦者が駆動状態切換手段45の切換えを手動操作できるように、操縦席6や、エンジンルーム8とグレンタンク5の前壁5Aの空間Sに切換えレバーを設けることもできる。
上述した駆動状態切換手段45は、エンジンルーム8の左後側に位置する左後側フレーム1Dから後側に向かって延出するリザーバタンク92を支持するするステー90の上部にボルト等の締結手段によって着脱自在に連結されたブラケット91に取付けられている。これにより、図3〜5に示すように、駆動状態切換手段45は、脱穀装置3とグレンタンク5の間に形成される空間に設けられている。
しかし、駆動状態切換手段45を設ける位置については、特に制限はなく、駆動状態切換手段45を、グレンタンク5と操縦席6の間に形成される空間に設けたり、エンジンルーム8内に設けたり、操縦席6の後側にエンジンEに供給する外気を浄化するエアクリーナを設ける場合には、エアクリーナを格納するエアクリーナボックス(図示省略)内に設けることができる。
駆動状態切換手段45を、エンジンルーム8内に設ける場合には、特に、操縦席6の左側に設けられるサイドパネルの下側に形成される空間に設けるのが好適である。これにより、駆動状態切換手段45とテンションローラ26,36との距離を短くすることができ、駆動状態切換手段45とテンションローラ26,36を連結する連結手段80にロッドを使用して組立作業を簡易に行なうことができる。
また、駆動状態切換手段45を、エンジンルーム8のカバー8Aに隣接するインタークーラ52の下側に設けたり、操縦席6のステップの下側に形成される空間に設けることもできる。これにより、ラジエータファン20により吸引された外気によって駆動状態切換手段45を効率良く冷却することができる。
次に、ラジエータファン20が取付けられた回転軸24と、排塵ファンが取付けられた筒状回転軸34を支持するブラケット140について説明する。
図7,8に示すように、ブラケット140は、ブラケット140の中心部に回転軸24を内嵌し、筒状回転軸34を外嵌する支持部25が固着され、図3に示すように、ブラケット140における支持部25は、ラジエータ50の上下方向の中心部よりも上側に偏倚した位置に設けられている。これにより、ラジエータファン20により吸入された外気がエンジンEの上側に送風され、エンジンEや、エンジンEの上側に設けられた酸化触媒装置11を効率良く冷却することができる。
ブラケット140は、回転軸24の軸心方向視で支持部25を中心に放射状に径方向に延在する3つのアーム部を有する三又形状に形成されている。すなわち、ブラケット140は、支持部25から略上前側に延在する前アーム部141と、支持部25から略後側に延在する後アーム部142と、支持部25から略下側に延在する下アーム部143を有している。
前アーム部141は、先端側に延在するに従って右側(機体外側)に傾斜し、先端部は、右前側フレーム1Aに連結されている。後アーム部142は、回転軸24と直交する方向へ延在し、先端部は、右後側フレーム1Bと連結されている。下アーム部143は、先端側に延在するに従って右側(機体外側)に傾斜し、先端部は、機体フレーム1の上側に固着されたブラケット1Eに連結されている。
これにより、ラジエータファン20と排塵ファン30の送風の障害にならずラジエータファン20と排塵ファン30の送風効率を向上させることができる。また、ブラケット140の剛性が高まり、回転軸24、筒状回転軸34を安定して支持することができ、ラジエータファン20、排塵ファン30を安定して回転させることができる。さらに、前アーム部141と下アーム部143の先端側は、右側(機体外側)に向かい傾斜しているので、ブラケット140の前側、下側において間隔部Bを広く形成できるので、ラジエータファン20、排塵ファン30、エンジンE等の保守・点検作業が容易に行なうことができる。
次に、プーリ63の後部伝動軸110における取付け位置を変更する手段について説明する。
図9に示すように、エンジンEの回転動力が伝動されるプーリ63は、後部伝動軸110にキー64により固定されている。後部伝動軸110の外周面にキー溝111が形成されている。キー溝111内に挿入されたキー64が、プーリ63と後部伝動軸110の間に介在することで、プーリ63が、後部伝動軸110に相対回転不能な状態で固定される。なお、キー溝111は、後部伝動軸110の軸心方向に間隔をおいて、後部伝動軸110の外周面の2箇所に形成されている。
また、後部伝動軸110の外周面には、カラー112,113が外嵌されている。カラー112,113は、プーリ63が後部伝動軸110の軸心方向に移動することを規制する部材である。なお、図9におけるカラー113の左右方向の長さは、カラー112の左右方向の長さよりも大きく形成されている。
これにより、図9(a),(b)に示すように、プーリ63の後部伝動軸110の軸心方向における取付け位置を容易に変更することができる。
図9(a)は、プーリ63が後部伝動軸110の軸心方向の左側部に取付けられた状態を示し、図9(b)は、プーリ63が後部伝動軸110の軸心方向の右側部に取付けられた状態を示している。プーリ63の取付け位置を変更する場合には、キー64の挿入位置を変更し、プーリ63の左右側に配置されるカラー112,113を左右入替えて後部伝動軸110に外嵌する。また、プーリ63の位置変更に伴って、プーリ61とプーリ63に巻回されたベルト62を押圧するテンションローラ115A,115Bの位置を変更する。
テンションローラ115A,115Bは、ローラ118と、ローラ118を支持するテンションアーム117を備えて構成されている。テンションローラ115A,115Bは、機体フレーム1にボルト等の締結手段により取付けられた支持部116に、テンションアーム117の基部に設けられたピン117Aが回転自在に支持されている。なお、テンションローラ115A,115Bをベルト62に付勢するために、テンションアーム117には、スプリング(図示省略)が接続されている。
図9(a)に示すように、プーリ63を後部伝動軸110の軸心方向の左側部に取付けた場合は、ローラ118の右側にテンションアーム117が設けられている左側用テンションローラ115Aを使用し、図9(b)に示すように、プーリ63を後部伝動軸110の軸心方向の右側部に取付けた場合には、ローラ118の左側にテンションアーム117が設けられている右側用テンションローラ115Bを使用するのが好適である。
左側用テンションローラ115Aのテンションアーム117は、後部伝動軸110の軸心方向に屈曲しながら後部伝動軸110から離れる方向に延在している。一方、右側用テンションローラ115Bのテンションアーム117は、後部伝動軸110の軸心方向に屈曲せずに後部伝動軸110から離れる方向に延在し、テンショアーム117の基部に設けられたピン117Aは、左側用テンションローラ115Aのピン117Aよりも左右方向に長く形成されている。なお、右側用テンションローラ115Bは、左側用テンションローラ115Aよりも右側に設けるのが好適である。
<制御装置>
図15に示すように、操作席6等に設けられる制御装置40の入力側には、エンジンEのクランクシャフト60の回転数を検出する回転センサ15と、エンジンEの出力回転を走行装置2、脱穀装置3、刈取装置4、排出筒7に伝動する作業クラッチ41の接続/解除状態を検出する作業クラッチセンサ16と、駆動状態切換手段45の出力軸45Dの回転角度を検出するポテンションメータ等の切換センサ17と、エンジンEとラジエータ50の間を循環する冷却水の水温を検出する水温センサ18と、インタークーラ52に供給される空気の温度を検出する温度センサ19が所定の入力インターフェース回路を介して接続されている。
また、作業クラッチセンサ16は、エンジンEの出力回転を脱穀装置3に伝動する脱穀クラッチ41Aの接続/解除状態を検出する脱穀クラッチセンサ16Aと、エンジンEの出力回転を刈取装置4に伝動する刈取クラッチ41Bの接続/解除状態を検出する刈取クラッチセンサ16Bと、エンジンEの出力回転を排出筒7に伝動する排出クラッチ41Cの接続/解除状態を検出する排出クラッチセンサ16Cと、エンジンEの出力回転を走行装置2に伝動する走行クラッチ41Dの接続/解除状態を検出する走行クラッチセンサ16Dを備えて構成されている。
なお、回転センサ15は、エンジンEのクランクシャフト60に装着され、脱穀クラッチセンサ16A、刈取クラッチセンサ16B、排出クラッチセンサ16C、走行クラッチセンサ16Dは、制御装置40に内装され、切換センサ17は、駆動状態切換手段45の出力軸45Dに装着され、水温センサ18は、ラジエータ50とエンジンEを接続するラジエータホース50Aを固定するエンジンE側の吸水口に設けられ、温度センサ19は、インタークーラ52とエンジンEを接続する配管57Bを固定するエンジンE側の吸気口に設けられている。
一方、制御装置40の出力側には、エンジンEの出力回転を走行装置2、脱穀装置3、刈取装置4、排出筒7に伝動する作業クラッチ41と、エンジンEの燃焼部にインタークーラ52から供給された空気の流量を調整するスロットル弁42と、エンジンEの燃焼部に燃料タンクから供給される軽油の流量を調整するインジェクタ43と、エンジンEの出力回転をテンションローラ26,36を介してラジエータファン20、排塵ファン30に伝動する駆動状態切換手段45が所定の出力インターフェース回路を介して接続されている。
また、作業クラッチセンサ16には、エンジンEの出力回転を脱穀装置3に伝動する脱穀クラッチ41Aと、エンジンEの出力回転を刈取装置4に伝動する刈取クラッチ41Bと、エンジンEの出力回転を排出筒7に伝動する排出クラッチ41Cと、エンジンEの出力回転を走行装置2に伝動する走行クラッチ41Dの接続/解除状態を検出する走行クラッチセンサ16Dを備えて構成されている。
なお、脱穀クラッチ41Aは、エンジンEと脱穀装置3の間のエンジンEの出力回転を伝動する部位に設けられ、刈取クラッチ41Bは、エンジンEと刈取装置4の間のエンジンEの出力回転を伝動する部位に設けられ、排出クラッチ41Cは、エンジンEとグレンタンク5の間のエンジンEの出力回転を伝動する部位に設けられ、走行クラッチ41Dは、エンジンEと走行装置2の間のエンジンEの出力回転を伝動する部位に設けられ、スロットル弁42、インジェクタ43はエンジンEに内装され、駆動状態切換手段45は、好適には、エンジンルーム8の左後側フレーム1Dから後側に向かって延出するステー90の上部にボルト等の締結手段によって着脱自在に連結されたブラケット91に取付けられている。
<駆動状態切換手段の作動不良時のエンジンの停止方法>
雨等に起因する水分や、圃場から巻上げられた粉塵により駆動状態切換手段45が作動不良を起こす恐れがある。駆動状態切換手段45が作動不良を起こし排塵ファン30からラジエータファン20への切換操作ができなくなるとエンジンルーム8内に外気を吸引できずエンジンEがオーバヒートする恐れがある。
図16には、駆動状態切換手段45が作動不良を起こした場合に、エンジンEの内部溶解を防止するエンジンEの停止方法が図示されている。
先ず、ステップS1において、制御装置40は、作業クラッチセンサ16の入力が有ったか否か判断する。作業クラッチセンサ16の入力が有ったと判断した場合は、ステップS2に進み、作業クラッチセンサ16の入力が無かったと判断した場合には、スタートに戻る。
ここで、作業クラッチセンサ16の入力が有った場合とは、上述した脱穀クラッチセンサ16A、刈取クラッチセンサ16B、排出クラッチセンサ16C、走行クラッチセンサ16Dのいずれかのセンサから制御装置40に脱穀クラッチ41A、刈取クラッチ41B、排出クラッチ41C、走行クラッチ41Dの接続が接続されていることを示す出力信号が入力された状態である。すなわち、コンバインが、走行装置2と、脱穀装置3と、刈取装置4を駆動して刈取脱穀作業を行なっている状態、走行装置2と、脱穀装置3と、刈取装置4の駆動を停止し排出筒7を駆動して穀粒の排出作業を行なっている状態、脱穀装置3と、刈取装置4の駆動を停止し走行装置2して移動作業をしている状態である。なお、ステップS1は、任意であり省略することもできる。
ステップS2において、制御装置40は、駆動状態切換手段45が作動不良を起こしているか正常作動しているか判断する。駆動状態切換手段45が作動不良を起こしていると判断した場合は、ステップS3に進み、駆動状態切換手段45が正常作動していると判断した判断した場合には、スタートに戻る。
ここで、駆動状態切換手段45が作動不良を起こしていると判断する場合とは、駆動状態切換手段45をラジエータファン20の駆動側に操作した場合に、駆動状態切換手段45の出力軸45Dに装着された切換センサ17の検出角度θが、予め設定していた排塵ファン30からラジエータファン20に切換えてラジエータファン20を駆動する駆動状態切換手段45の出力軸45Dの設定角度θ1に対して、以下の式1を満たさなくなった場合、又は、駆動状態切換手段45を排塵ファン30の駆動側に操作した場合に、駆動状態切換手段45の出力軸45Dに装着された切換センサ17の検出角度θが、予め設定していたラジエータファン20から排塵ファン30に切換えて排塵ファン30を駆動する駆動状態切換手段45の出力軸45Dの設定角度θ2に対して、以下の式2を満たさなくなった場合は、駆動状態切換手段45が作動不良を起こしていると判断する。なお、式1及び式2において、許容差αとは、単位検出角度に対するテンションローラ26,36の作動量を考慮して、ラジエータファン20及び排塵ファン30による十分な送風機能が得られる範囲で設定される値である。
式1 設定角度θ1―許容差α < 検出角度θ < 設定角度θ1+許容差α
式2 設定角度θ2―許容差α < 検出角度θ < 設定角度θ2+許容差α
一方、式1,2を満たす場合には、駆動状態切換手段45は正常作動していると判断する。
また、操縦席6に搭乗した操縦者に駆動状態切換手段45の作動不良の発生を告知するために、操縦席6のフロントパネルに装着されたモニタ(図示省略)に切換センサ17の検出角度θを随時表示するのが好適である。
ステップS3において、制御装置40は、水温センサ18の検出水温(請求項の「水温」)Tが、予め設定した冷却水の第1設定水温T1である100℃よりも高温である、又は、温度センサ19の検出温度(請求項の「温度」)tが、予め設定した設定温度t1である60〜70℃よりも高温であるか否か判断する。水温センサ18の検出水温Tが、第1設定水温T1よりも高温である、又は、温度センサ19の検出温度tが、設定温度t1よりも高温であると判断した場合は、ステップS4に進み、水温センサ18の検出水温Tが、第1設定水温T1以下であり、且つ、温度センサ19の検出温度tが、設定温度t1以下であると判断した場合には、スタートに戻る。また、ステップS4に進む前に、補助作業者等にコンバインの異常を告知するために機体の側部に設けられた警告灯を点滅させたり、警報ブザーを鳴らすことが好適である。
なお、水温センサ18の検出水温Tが、継続して10秒以上に亘って第1設定水温T1よりも高い場合に、水温センサ18の検出水温Tが、第1設定水温T1よりも高温であると判断する。
ステップS4において、制御装置40は、水温センサ18の検出水温Tが、予め設定した冷却水の第2設定水温T2である110℃よりも高温であるか否か判断する。水温センサ18の検出水温Tが、第2設定水温T2よりも高温である場合は、ステップS5に進み、水温センサ18の検出水温Tが、第2設定水温T2以下である場合には、ステップS7に進む。
なお、第2設定水温T2の110℃は、エンジンEの内部融解が生じる冷却水の水温の下限値であり、水温センサ18の検出水温Tが、継続して10秒以上に亘って第2設定水温T2よりも高い場合に、水温センサ18の検出水温Tが、第2設定水温T2よりも高温であると判断する。
ステップS5においては、エンジンEにかかる負荷を軽減するために作業クラッチ41の接続を解除する。
上述したコンバインが、走行装置2と、脱穀装置3と、刈取装置4を駆動して刈取脱穀作業を行なっている状態の場合は、走行クラッチ41Dと、脱穀クラッチ41Aと、刈取クラッチ41Bの接続を解除するのが好適である。しかし、脱穀クラッチ41Aのみの接続を解除してエンジンEにかかる負荷が最も大きい脱穀装置3の駆動を停止したり、脱穀クラッチ41Aと、刈取クラッチ41Bの接続を解除して脱穀装置3と、刈取装置4の駆動を停止してコンバインを畦等の安全な場所に移動することも可能である。
また、コンバインが、刈取脱穀作業を中断し排出筒7を旋回させて穀粒の排出作業を行なっている状態の場合は、排出クラッチ41Cの接続を解除し、脱穀装置3と、刈取装置4の駆動を停止し走行装置2を駆動して移動作業を行なっている状態の場合には、走行クラッチ41Dの接続を解除する。これにより、エンジンEにかかる負荷が軽減されエンジンEの出力回転が減速してエンジンEの温度が下がり、エンジンEの内部溶解等を防ぐことができる。なお、ステップS5においては、ラジエータ50からエンジンEへの冷却水の供給と、インタークーラ52からエンジンEへの燃焼空気の供給は行なわれ、エンジンEにより加熱されたエンジンルーム8内の内気は排塵ファン30により外部に向かって送風されている。
ステップS6においては、スロットル弁42を駆動してエンジンEの燃焼部に供給される燃焼空気を少なくし、又、インジェクタ43を駆動してエンジンEの燃焼部に供給される噴霧状の軽油を少なしてエンジンEをアイドリング状態に維持する。エンジンEがアイドリング状態になると、排塵ファン30の駆動は停止するが、ラジエータ50からエンジンEへの冷却水の供給と、インタークーラ52からエンジンEへの燃焼空気の供給は引続いて維持され、エンジンEの温度を緩やかに冷却することができる。
ステップS7においては、スロットル弁42を駆動してエンジンEの燃焼部に供給される燃焼空気を遮断し、又、インジェクタ43を駆動してエンジンEの燃焼部に供給される噴霧状の軽油を遮断してエンジンEを停止する。エンジンEが停止すると、エンジンEの負荷となっていた走行装置2、脱穀装置3、刈取装置4の駆動も停止するために、エンジンEの停止後のエンジンEの温度の上昇を防止することができる。なお、エンジンEが停止すると、排塵ファン30の駆動、ラジエータ50からエンジンEへの冷却水の供給、インタークーラ52からエンジンEへの燃焼空気の供給も停止されるために、エンジンEは自然冷却される。
また、エンジンEの停止に替えて、エンジンEを上述したアイドリング状態に維持することもできる。この場合、ラジエータ50からエンジンEへの冷却水の供給と、インタークーラ52からエンジンEへの燃焼空気の供給は引続いて維持されるために、エンジンEの温度を効率良く冷却することができる。
11 酸化触媒装置
20 ラジエータファン
23 プーリ(第3プーリ)
24 回転軸
30 排塵ファン
33 プーリ(第4プーリ)
34 筒状回転軸
40 制御装置
41A 脱穀クラッチ
41B 刈取クラッチ
41D 走行クラッチ
45 駆動状態切換手段
50 ラジエータ
50A ラジエータホース
52 インタークーラ
110 後部伝動軸
121 プーリ(第1プーリ)
122 ベルト(第1ベルト)
131 プーリ(第2プーリ)
132 ベルト(第2ベルト)
E エンジン
T 検出水温(水温)
T1 第1設定水温
T2 第2設定水温
t 検出温度(温度)
t1 設定温度

Claims (10)

  1. エンジン(E)と該エンジン(E)の冷却水を冷却するラジエータ(50)の間に、駆動状態と停止状態に切換可能な外気吸入用のラジエータファン(20)と駆動状態と停止状態に切換可能な排気用の排塵ファン(30)を配置し、
    前記ラジエータファン(20)と排塵ファン(30)を一方が駆動状態となり他方が非駆動状態となるように互いに背反的に切換える駆動状態切換手段(45)を設け、
    前記エンジン(E)の冷却水の水温(T)と駆動状態切換手段(45)の作動状態を診断する制御装置(40)を設け、
    該制御装置(40)によって前記駆動状態切換手段(45)の作動状態が不良と診断され、且つ、前記エンジン(E)の冷却水の水温(T)が所定の第2設定水温(T2)よりも高温であると診断された場合に、前記エンジン(E)の回転動力を穀桿を脱穀する脱穀装置(3)に伝動する脱穀クラッチ(41A)の接続を解除し、前記エンジン(E)の回転を低下させる構成とし、
    前記制御装置(40)によって前記駆動状態切換手段(45)の作動状態が不良と診断され、且つ、前記エンジン(E)の冷却水の水温が第2設定水温(T2)よりも低温であると診断された場合には、前記エンジン(E)を停止する構成とした作業車輌の原動部構造。
  2. 前記制御装置(40)によって前記駆動状態切換手段(45)の作動状態が不良と診断され、且つ、前記エンジン(E)の冷却水の水温が第2設定水温(T2)よりも高温であると診断された場合に、前記エンジン(E)の回転動力を圃場の穀桿を収穫する刈取装置(4)に伝動する刈取クラッチ(41B)の接続を併せて解除する請求項1記載の作業車輌の原動部構造。
  3. 前記制御装置(40)によって前記駆動状態切換手段(45)の作動状態が不良と診断され、且つ、前記エンジン(E)の冷却水の水温が第2設定水温(T2)よりも高温であると診断された場合に、前記エンジン(E)の回転動力を走行装置(2)に伝動する走行クラッチ(41D)の接続を併せて解除する請求項1又は2記載の作業車輌の原動部構造。
  4. 前記制御装置(40)によってエンジン(E)の冷却水の水温(T)が、前記第2設定水温(T2)よりも低い所定の第1設定水温(T1)よりも高温であると診断された場合に、前記制御装置(40)によって前記駆動状態切換手段(45)の作動状態と、前記エンジン(E)の冷却水の水温(T)が第2設定水温(T2)よりも高温であるか否か診断する請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業車輌の原動部構造。
  5. 前記制御装置(40)によってエンジン(E)に供給される圧縮空気の温度(t)が所定の設定温度(t1)よりも高温であると診断された場合に、前記制御装置(40)によって前記駆動状態切換手段(45)の作動状態と、前記エンジン(E)の冷却水の水温(T)が第2設定水温(T2)よりも高温であるか否か診断する請求項1〜4のいずれか1項に記載の作業車輌の原動部構造。
  6. 前記ラジエータファン(20)と排塵ファン(30)を同一軸心上に設け、
    前記エンジン(E)から排出される排気ガス中の未燃燃料を酸化する酸化触媒装置(11)をエンジン(E)の上側に配置し、
    前記排塵ファン(30)を支持する筒状回転軸(34)内を貫通してラジエータファン(20)を支持する回転軸(24)を設け、
    前記回転軸(24)をラジエータ(50)の上下方向の中心よりも上側に配置した請求項1〜5のいずれか1項に作業車輌の原動部構造。
  7. 前記回転軸(24)の軸心方向視において前記酸化触媒装置(11)をラジエータファン(20)と排塵ファン(30)の外周部よりも外側に配置した請求項6記載の作業車輌の原動部構造。
  8. 前記回転軸(24)の軸心方向視において前記駆動状態切換手段(45)をラジエータファン(20)と排塵ファン(30)の外周部よりも外側に配置し、且つ、前記駆動状態切換手段(45)を酸化触媒装置(11)よりも機体後側に配置した請求項6又は7記載の作業車輌の原動部構造。
  9. 前記エンジン(E)とラジエータ(50)を接続するラジエータホース(50A)を、前記ラジエータファン(20)と排塵ファン(30)の外周部よりも上側に配置した請求項6〜8のいずれか1項に記載の作業車輌の原動部構造。
  10. 前記エンジン(E)の回転が伝動される後部伝動軸(110)をエンジン(E)の機体後側に設け、
    該後部伝動軸(110)に第1プーリ(121)と第2プーリ(131)を設け、前記回転軸(24)に第3プーリ(23)を設け、前記筒状回転軸(34)に第4プーリ(33)を設け、
    前記第1プーリ(121)と第3プーリ(23)に第1ベルト(122)を巻回し、前記第2プーリ(131)と第4プーリ(33)に第2ベルト(132)を巻回し、前記第1ベルト(122)を第2ベルト(132)よりもエンジン(E)側に配置した請求項6〜9のいずれか1項に記載の作業車輌の原動部構造。
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