JP6052629B2 - 作業車輌の原動部構造 - Google Patents
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Description
そこで、本発明の主たる課題は、かかる問題点を解消することにある。
請求項1に係る発明は、操縦部(6)と該操縦部(6)の下側にエンジン(E)を配置し、該エンジン(E)の上部における機体内側の部位に、エンジン(E)から排出される排気ガス中の未燃燃料を酸化する酸化触媒装置(11)を前後方向に沿って配置し、前記エンジン(E)とエンジン(E)を循環する冷却水を冷やすラジエータ(50)の間に、駆動状態と停止状態に切換可能な外気吸入用のラジエータファン(20)と駆動状態と停止状態に切換可能な排気用の排塵ファン(30)を配置し、前記酸化触媒装置(11)の後側部と前記操縦部(6)のエアクリーナ(6G)を支持する後プレート(41)の間に、ガイドプレート(42)を設けた作業車輌の原動部構造である。
また、図11〜14に示すように、エンジンEの上部左側には、エンジンEから排出された排気ガス中の未燃燃料を酸化するDOC等の酸化触媒装置11が設けられている。これにより、酸化触媒装置11により加熱された内気を効率的に脱穀装置3に向かって送風し、脱穀装置3内の脱穀穀粒の乾燥を促進させることができる。
なお、クランクシャフト60に替えてエンジンEのクランクシャフト60の上側に位置するウオータポンプシャフト60Aや、クランクシャフト60の左上側に位置するオルタネータシャフト60Dや、エンジンEから左側に向かって延出するフライホイールシャフト60Bに伝動された回転動力をプーリ、ベルト等を介して後部伝動軸110に伝動させることもできる。また、クランクシャフト60と、ウオータポンプシャフト60Aと、オルタネータシャフト60Dに軸支されたプーリには、ベルト60Eが巻回されており、クランクシャフト60の回転動力は、ベルト60Eを介して、ウオータポンプシャフト60Aと、オルタネータシャフト60Dに伝動される。
また、エンジンEのクランクシャフト60と中間伝動部150のプーリ63を接近して設けることができ、ベルト62に起因する回転動力の伝動ロスを少なくすることができる。
さらに、中間伝動部150の保守・点検作業も容易に行なうことができ、中間伝動部150を小型・軽量に製作することが可能となる。
図6等に示すように、駆動状態切換手段45は、エンジンルーム8の左後側に位置する左後側フレーム1Dの後側に設けられている。より詳細には、駆動状態切換手段45は、左後側フレーム1Dから後側に向かって延出するエンジンEやラジエータ50を循環する冷却水の一部を一時的に貯留するリザーバタンク92を支持するするステー90の上部にボルト等の締結手段によって着脱自在に連結されたブラケット91に取付けられている。これにより、駆動状態切換手段45の保守・点検作業を容易に行うことができ、また、駆動状態切換手段45がラジエータファン20や排塵ファン30の送風を妨げることを防止できる。
図7,8に示すように、一側の連繋手段80のアウターケーブル80Aの前端部は、後述するブラケット140の後アーム部142の後側上部に設けられたステー81に支持され、ステー81は、回転軸24の軸心方向視においてラジエータファン24と排塵ファン30の外周よりも外側に設けられている。これにより、連繋手段80とステー81が、ラジエータファン20と排塵ファン30の送風の障害にならずラジエータファン20と排塵ファン30の送風効率を向上させることができる。
なお、ベルトストッパ26Cは、回転軸24の軸心方向視において略く字形状に形成され、ベルト122に接触する先端側のベルト接触部と、テンションアーム26Bに固着される接続部とを備えている。また、接続部の中間部には、弾性部材82を介してインナーケーブル80Bの前端部が接続されている。
図8に示すように、駆動状態切換手段45によりプレート45Eを回転させて、連繋手段80のインナーケーブル80Bを引込みテンションローラ26のベルトストッパ26Cが時計方向に回転した場合には、テンションローラ26のローラ26Aは、ベルト122を押圧し、テンションローラ26のベルトストッパ26Cは、ベルト122から離間して非制動状態となり、プーリ121に伝動されたエンジンEの回転動力をプーリ23に伝動する。
図7,8に示すように、ブラケット140は、ブラケット140の中心部に回転軸24を内嵌し、筒状回転軸34を外嵌する支持部25が固着され、図3に示すように、ブラケット140における支持部25は、ラジエータ50の上下方向の中心部よりも上側に偏倚した位置に設けられている。これにより、ラジエータファン20により吸入された外気がエンジンEの上側に送風され、エンジンEや、エンジンEの上側に設けられた酸化触媒装置11を効率良く冷却することができる。
これにより、ラジエータファン20と排塵ファン30の送風の障害にならずラジエータファン20と排塵ファン30の送風効率を向上させることができる。また、ブラケット140の剛性が高まり、回転軸24、筒状回転軸34を安定して支持することができ、ラジエータファン20、排塵ファン30を安定して回転させることができる。さらに、前アーム部141と下アーム部143の先端側は、右側(機体外側)に向かい傾斜しているので、ブラケット140の前側、下側において間隔部Bを広く形成できるので、ラジエータファン20、排塵ファン30、エンジンE等の保守・点検作業が容易に行なうことができる。
図9に示すように、エンジンEの回転動力が伝動されるプーリ63は、後部伝動軸110にキー64により固定されている。後部伝動軸110の外周面にキー溝111が形成されている。キー溝111内に挿入されたキー64が、プーリ63と後部伝動軸110の間に介在することで、プーリ63が、後部伝動軸110に相対回転不能な状態で固定される。なお、キー溝111は、後部伝動軸110の軸心方向に間隔をおいて、後部伝動軸110の外周面の2箇所に形成されている。
また、後部伝動軸110の外周面には、カラー112,113が外嵌されている。カラー112,113は、プーリ63が後部伝動軸110の軸心方向に移動することを規制する部材である。なお、図9におけるカラー113の左右方向の長さは、カラー112の左右方向の長さよりも大きく形成されている。
図9(a)は、プーリ63が後部伝動軸110の軸心方向の左側部に取付けられた状態を示し、図9(b)は、プーリ63が後部伝動軸110の軸心方向の右側部に取付けられた状態を示している。プーリ63の取付け位置を変更する場合には、キー64の挿入位置を変更し、プーリ63の左右側に配置されるカラー112,113を左右入替えて後部伝動軸110に外嵌する。また、プーリ63の位置変更に伴って、プーリ61とプーリ63に巻回されたベルト62を押圧するテンションローラ115A,115Bの位置を変更する。
なお、本明細書において上流口A1の大きさとは、正面視において酸化触媒装置11の中心と傾斜部41Eの下端部を結ぶ線上の酸化触媒装置11の外周面と傾斜部41Eの下端部の長さを言い、通過口A2の大きさとは、正面視において酸化触媒装置11の中心と酸化触媒装置11の中心に対向するガイドプレート42の部位を結ぶ線上の酸化触媒装置11の外周面と酸化触媒装置11の中心に対向するガイドプレート42の部位の長さを言い、下流口A3の大きさとは、正面視において酸化触媒装置11の中心と左側水平フレーム1Hの右側下端部に対向するガイドプレート42の部位を結ぶ線上の酸化触媒装置11の外周面と左側水平フレーム1Hの右側下端部に対向するガイドプレート42の部位の長さを言う。
刈脱クラッチレバー6Bを前側に倒して、脱穀装置3と刈取装置4を駆動させる場合は、テンションローラ67のローラ67Aは、ベルト66を上側に向かって押圧し、ベルト66の張力を緊張して、エンジンEのフライホイールシャフト60Bの回転動力をカウンター軸65に伝動する。一方、刈脱クラッチレバー6Bを後側に倒して、脱穀装置3と刈取装置4を停止させる場合には、テンションローラ67のローラ67Aは、ベルト66から下側に向かって離間し、ベルト66の張力を弛緩して、エンジンEのフライホイールシャフト60Bの回転動力のカウンター軸65への伝動を遮断する。
6 操縦部
6A サイドパネル
6F 操縦席
6G エアクリーナ
11 酸化触媒装置
11D 温度センサ
20 ラジエータファン
23 プーリ(第3プーリ)
24 回転軸
30 排塵ファン
33 プーリ(第4プーリ)
34 筒状回転軸
40 前プレート
41 後プレート
41E 傾斜部
42 ガイドプレート
42C 右側部
45 駆動状態切換手段
50 ラジエータ
50A ラジエータホース
110 後部伝動軸
121 プーリ(第1プーリ)
122 ベルト(第1ベルト)
131 プーリ(第2プーリ)
132 ベルト(第2ベルト)
A1 上流口
A2 通過口
A3 下流口
C 空間
E エンジン
Claims (10)
- 操縦部(6)と該操縦部(6)の下側にエンジン(E)を配置し、
該エンジン(E)の上部における機体内側の部位に、エンジン(E)から排出される排気ガス中の未燃燃料を酸化する酸化触媒装置(11)を前後方向に沿って配置し、
前記エンジン(E)とエンジン(E)を循環する冷却水を冷やすラジエータ(50)の間に、駆動状態と停止状態に切換可能な外気吸入用のラジエータファン(20)と駆動状態と停止状態に切換可能な排気用の排塵ファン(30)を配置し、
前記酸化触媒装置(11)の後側部と前記操縦部(6)のエアクリーナ(6G)を支持する後プレート(41)の間に、ガイドプレート(42)を設けた作業車輌の原動部構造。 - 前記ラジエータファン(20)により吸引された外気を送風する前記酸化触媒装置(11)の後側部とガイドプレート(42)の間に形成された上流口(A1)を、前記酸化触媒装置(11)の後側部とガイドプレート(42)の間に形成された通過口(A2)と下流口(A3)よりも大きく形成した請求項1記載の作業車輌の原動部構造。
- 前記後プレート(41)の左側部とガイドプレート(42)の左側部を、前記酸化触媒装置(11)の上側に配置された前後方向に延在するフレーム(1H)に固定し、
前記ガイドプレート(42)の後側部の右側部(42C)を、前記後プレート(41)の傾斜部(41E)に固定し、
正面視において前記後プレート(41)と前記ガイドプレート(42)の後側部とフレーム(1H)により区画される空間(C)を形成した請求項1又は2記載の作業車輌の原動部構造。 - 前記ガイドプレート(42)の前側部と前記操縦部(6)の操縦席(6F)を支持する前プレート(40)を、前記酸化触媒装置(11)の前側部の上側に配置し、前記ガイドプレート(42)の前側部をサイドパネル(6A)の下側に配置した請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業車輌の原動部構造。
- 前記酸化触媒装置(11)の内部温度を計測する温度センサ(11D)を、前記酸化触媒装置(11)におけるラジエータファン(20)側の外周部位に設けた請求項1〜4のいずれか1項に記載の作業車輌の原動部構造。
- 前記ラジエータファン(20)と排塵ファン(30)を同一軸心上に設け、
前記ラジエータファン(20)と排塵ファン(30)とを一方が駆動状態となり他方が非駆動状態となるように互いに背反的に切換える駆動状態切換手段(45)を設け、
前記エンジン(E)から排出される排気ガス中の未燃燃料を酸化する酸化触媒装置(11)をエンジン(E)の上側に配置し、
前記排塵ファン(30)を支持する筒状回転軸(34)内を貫通してラジエータファン(20)を支持する回転軸(24)を設け、
前記回転軸(24)をラジエータ(50)の上下方向の中心よりも上側に配置した請求項1〜5のいずれか1項に記載の作業車輌の原動部構造。 - 前記回転軸(24)の軸心方向視において前記酸化触媒装置(11)をラジエータファン(20)と排塵ファン(30)の外周部よりも外側に配置した請求項6記載の作業車輌の原動部構造。
- 前記回転軸(24)の軸心方向視において前記駆動状態切換手段(45)をラジエータファン(20)と排塵ファン(30)の外周部よりも外側に配置し、且つ、前記駆動状態切換手段(45)を酸化触媒装置(11)よりも機体後側に配置した請求項6又は7記載の作業車輌の原動部構造。
- 前記エンジン(E)とラジエータ(50)を接続するラジエータホース(50A)を、前記ラジエータファン(20)と排塵ファン(30)の外周部よりも上側に配置した請求項6〜8のいずれか1項に記載の作業車輌の原動部構造。
- 前記エンジン(E)の回転が伝動される後部伝動軸(110)をエンジン(E)の機体後側に設け、
該後部伝動軸(110)に第1プーリ(121)と第2プーリ(131)を設け、前記回転軸(24)に第3プーリ(23)を設け、前記筒状回転軸(34)に第4プーリ(33)を設け、
前記第1プーリ(121)と第3プーリ(23)に第1ベルト(122)を巻回し、前記第2プーリ(131)と第4プーリ(33)に第2ベルト(132)を巻回し、前記第1ベルト(122)を第2ベルト(132)よりもエンジン(E)側に配置した請求項6〜9のいずれか1項に記載の作業車輌の原動部構造。
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