JP2016008532A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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和明 上田
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智章 中野
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Abstract

【課題】VCTの異常を含めたEGRガスが過多となる種々の異常において、退避運転の実施可能性を向上させる。【解決手段】複数の気筒を有して前記気筒内での燃料の燃焼によって回転動力を発生する内燃機関17と、気筒内のEGRガスを増加させるEGRガス増加手段とを備える車両に適用され、内燃機関を制御する制御装置10において、EGRガス増加手段の故障により気筒内のEGRガスが増加したままの状態になった場合に、少なくとも1つの気筒において、燃料の燃焼が行われる複数の燃焼サイクルの間に、燃料の燃焼が行われない掃気サイクルを挿入する燃焼切替制御を実行する。【選択図】 図5

Description

本発明は、内燃機関を制御する制御装置に関する。
吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方にバルブタイミング可変機構(以下、「VCT」と称す)を設けた内燃機関において、VCTによるバルブの開閉タイミング調節に異常が発生した際に、内部EGRガスが過多となり失火を誘発する可能性がある。よって、VCTに異常が起きても内部EGRガスの増加を抑制することで、失火の可能性を低くして安定した退避運転能力を確保せねばならない。
特開2005−69056
特許文献1に記載の制御装置では、VCTに加えてバルブの作用角を可変とするバルブ作用角可変システムを備え、バルブタイミングの異常時に内部EGRガスが過多に蓄積してしまわないようにバルブ作用角可変システムを制御している。この制御装置において、吸気側のバルブタイミングが進角側又は遅角側に固着した場合に、バルブ作用角可変システムによりバルブの開閉期間(作用角)をコントロールする。これにより、残留する内部EGR量を制御し、失火の可能性が低い、比較的安定した退避運転能力を確保している。
しかし、この方法による退避運転能力の確保において、バルブ作用角可変システムは必須であり、また、バルブ作用角可変システムによって内部EGRガスの量を制御するには限界がある。特に吸気側のバルブタイミングが進角して固着した場合に、内部EGRガスの残留を許してしまう。この場合に、失火の可能性があり、さらに排気側のVCTに異常が起きた際の対処については言及されていない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、VCTの異常を含めたEGRガスが過多となる種々の異常において、退避運転の実施可能性を向上させることを目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
本発明は、複数の気筒を有して前記気筒内での燃料の燃焼によって回転動力を発生する内燃機関と、前記気筒内のEGRガスを増加させるEGRガス増加手段とを備える車両に適用され、前記内燃機関を制御する制御装置において、前記EGRガス増加手段の故障により前記気筒内のEGRガスが増加したままの状態になった場合に、少なくとも1つの気筒において、燃料の燃焼が行われる複数の燃焼サイクルの間に、燃料の燃焼が行われない掃気サイクルを挿入する燃焼切替制御を実行することを特徴とする。
上記構成によれば、複数の気筒を有する内燃機関により、燃料の燃焼によって回転動力が発生させられる。また、EGRガス増加手段により、気筒内のEGRガスが増加させられる。ここで、EGRガス増加手段の故障により気筒内のEGRガスが増加したままの状態になった場合に、燃焼サイクルにおいて燃料の失火が発生する可能性がある。これに対して、少なくとも1つの気筒において、例えば燃料噴射を行わずに吸排気を行うことで、非燃焼サイクルが実現される。これにより、気筒内に残留したEGRガスが排出され、次のサイクルにおいて燃焼を行い易くなる。したがって、内燃機関において燃料の燃焼を継続することができ、退避運転の実施可能性を向上させることが可能となる。
実施形態に係るハイブリッド車のシステム構成を示す模式図である。 図1の内燃機関及びその制御装置の模式図である。 バルブタイミングのダイアグラムである。 ECUにより実行される制御のフローチャートである。 第1の実施形態における内燃機関及びモータの制御フローチャートである。 第1の実施形態に係る燃焼切替制御を示した模式図である。 変更例に係る燃焼切替制御を示した模式図である。 第2の実施形態における内燃機関及びモータの制御フローチャートである。 第2の実施形態に係る燃焼切替制御を示した模式図である。 変更例に係る燃焼切替制御を示した模式図である。
(第1の実施形態)
本実施形態は、3気筒4サイクルの内燃機関17及びモータジェネレータ13を駆動源とするハイブリッド車として具体化している。
図1は、内燃機関17を搭載したハイブリッド車のシステム構成を示す模式図である。図1に示すように、ハイブリッド車は燃料を燃焼させて運動エネルギーを得る内燃機関17と、運動エネルギーと電気エネルギーとを相互に変換するモータジェネレータ(MG)13とを備える。MG13の出力軸は電動発電機プーリ14と接続しており、内燃機関17のクランク軸はクランクプーリ16と接続している。これら電動発電機プーリ14とクランクプーリ16は補機ベルト15により繋げられている。そうすることで内燃機関17とMG13とは、相互に運動エネルギーを伝達可能とすることが出来る。
ハイブリッド車は、MG13が発電した電力を貯蓄しまたはMG13に電力を供給するバッテリ11と、MG13およびバッテリ11の間で、交流電力および直流電力を相互に変換するインバータ12とを備えている。これらMG13およびインバータ12は、たとえば車両の減速時に、運動エネルギーを電気エネルギーとして回生することができる。
ハイブリッド車は、上記内燃機関17とMG13の動作を制御するECU(制御装置)10を備えている。ECU10は、センサ20〜23に接続されており、これらのセンサから出力される信号を受信することにより情報を取得する機能を有する。ECU10は、内燃機関17の運転状態及びMG13の駆動状態を制御することにより、内燃機関17の回転動力が変速機等を介して車輪に伝達され走行する機関走行と、MG13の回転動力により走行するEV走行と、両方の駆動力を併用するHV走行とを実現する。
図2は、内燃機関17及びECU10を示す模式図である。なお、図2では、内燃機関17が備える複数気筒のうちの1気筒のみを例示している。
シリンダブロック41には気筒43が形成されており、気筒43内には気筒43に対して上下方向に往復運動するピストン44が配設されている。ピストン44はコンロッド45を介して図示しないクランク軸に連結されている。ピストン44の上方には、気筒43とシリンダヘッド38により区画形成された燃焼室42が設けられ、燃焼室42は吸気ポートと排気ポートがそれぞれ設けられている。シリンダヘッド38には、点火プラグ35が配設されている。点火プラグ35は、図示しないイグナイタから供給される点火用高電圧により発火する。
吸気ポートには、燃焼室42内へ吸入空気を吸込む吸気管31が接続され、排気ポートには、筒内から排気ガスを排出する排気管34が接続されている。吸気管31には、図示しないアクセルペダルの操作量に基づいて電子的に制御されるスロットル弁32、及び、燃料供給系から高圧燃料が供給される電磁駆動式のインジェクタ33が備わっている。インジェクタ33は、通電に伴い吸気管31へ燃料を噴射する。なお、インジェクタ33を吸気管31に設けるものとしたが、インジェクタ33をシリンダヘッド38に設け、燃焼室42内へ直接燃料を噴射する構成とすることもできる。そして、吸気ポートには、筒内に対してポートの開閉を行う吸気弁18(吸気バルブ)が設けられている。一方で、排気管34には、排気浄化装置39が設けられており、排気ポートには、筒内に対してポートの開閉を行う排気弁19(排気バルブ)が設けられている。
スロットル弁32の開度はスロットル開度センサ23により検出され、スロットル開度センサ23によればスロットル全閉の状態も併せて検出される。なお、スロットル開度は、吸気管31の鉛直方向に対する角度により表される。すなわち、0度が全閉を示しており、90度が全開を示している。
排気浄化装置39は、内部に排気浄化触媒を備えており、燃料の燃焼後に排気管34を通して排出される排気を酸化、及び/又は、還元させることにより、排気を浄化する。なお、排気浄化触媒は、触媒温度が適温よりも低い場合には、排気の酸化効率、及び/又は、還元効率が低下する。すなわち、触媒温度が適温よりも低い場合には、排気の浄化が十分に行われないこととなる。
吸気弁18を所定のタイミングで開閉させるための吸気側カム軸36と、排気弁19を所定のタイミングで開閉させるための排気側カム軸37は、図示しないタイミングベルト等を介してクランク軸に連結されている。このクランク軸には、該クランク軸の回転位置を検出するクランク角センサ22が設けられている。
吸気側カム軸36には、吸気側カム軸36のカム角を検出する吸気側カム角センサ20が設けられており、排気側カム軸37には、排気側カム軸37のカム角を検出する排気側カム角センサ21が設けられている。
吸気側カム軸36には吸気側可変動弁機構(吸気側VCT)46が設けられ、排気側カム軸37には排気側可変動弁機構(排気側VCT)47が設けられている。吸気側VCT46(吸気バルブタイミング可変機構)及び排気側VCT47(排気バルブタイミング可変機構)はそれぞれ、吸気側カム軸36、排気側カム軸37とクランク軸との間の相対的な回転位相を、吸気側カム軸36及び排気側カム軸37の中心位相を調整することにより変化させる。すなわち、吸気側VCT46及び排気側VCT47は、中心位相変更機構ということができる。吸気側VCT46、排気側VCT47の制御量に応じて、吸気側カム軸36、排気側カム軸37がクランク軸に対して遅角側或いは進角側に回動させられ、その動作に合わせて吸気弁18及び排気弁19の開閉時期が遅角側或いは進角側に変更される。
上述した構成を備える内燃機関17の制御システムにおいて、ECU10は、上述した各種センサの検出信号を入力し、該検出信号に基づいて吸入空気量、スロットル開度、エンジン回転数などのエンジン運転状態を検知する。また、ECU10は、上記の如く検出した各種のエンジン運転状態に基づいて、インジェクタ33による燃料噴射の制御、スロットル弁32の開度制御、点火プラグ35による点火時期の制御、吸気側VCT46による吸気弁18の開閉時期の制御、排気側VCT47による排気弁19の開閉時期の制御等を実行する。
次に、本実施形態における内燃機関17のECU10が実行する制御を説明する。
図3は、本実施形態に係る内燃機関17の制御システムにおける、バルブタイミングのダイアグラムを示している。図3において、燃料供給時(通常時)のバルブタイミングを破線で示しており、燃料カット時のバルブタイミングを実線で示している。
燃料供給時のバルブタイミングについて説明する。吸気弁18は、まず、ピストン44が上死点(TDC)に位置するタイミングで開放され、ピストン44が下死点(BDC)に位置するタイミングよりも遅角側のタイミングで閉塞される。このとき、吸気弁18の開放に合わせて、インジェクタ33から燃料が噴射され、吸気管31から流入する空気と混ざり合って混合気となり、その混合気が燃焼室42内へ供給される。
次に、ピストン44が上死点に向かって燃焼室42内の空気を圧縮していくとともに、ピストン44が上死点に位置するタイミング近傍において、点火プラグ35へ点火用高電圧が供給されて発火し、燃焼室42内の燃料が燃焼する。
燃焼室42内の燃料の燃焼により、ピストン44が下死点に向かって下降し、燃焼室42の体積が膨張する。このとき、ピストン44が下死点に位置するタイミングよりも進角側のタイミングで、排気弁19が開放される。排気弁19の開放後に、ピストン44が下死点に位置するタイミングから上死点に位置するタイミングに向かって上昇するに伴い、燃焼室42内の排気が排気弁19を介して排気管34へ排出される。そして、上死点に位置するタイミングにおいて、排気弁19が閉塞される。
吸気管31から燃焼室42に混合気を取り込む吸入工程、その混合気をピストン44により圧縮する圧縮工程、点火プラグ35により燃料を燃焼し、生成された排気ガスが急速に膨張する膨張工程、排気ガスを排気する排気工程。これら4つの工程を合わせて4サイクル(4ストローク)と呼び、この行程が繰り返されることにより、内燃機関17は動力を発生する。また前述の4サイクルを、まとめて燃焼サイクルと呼称する。
次に、燃料カット時のバルブタイミングについて説明する。本実施形態では、車両減速時に燃料カットが行われる。その際、吸気弁18の開閉時期を遅角側に制御する遅角制御と、排気弁19の開閉時期を進角側に制御する進角制御とが行われる。なお、この排気弁19の開閉時期を進角側に制御する進角制御は、EGRガス増加手段としての制御に該当する。
吸気弁18は、まず、燃料供給時において吸気弁18が開放されるタイミング、すなわち、ピストン44が上死点に位置するタイミングでよりも遅角側のタイミングで開放される。そして、吸気弁18は、ピストン44が下死点に位置するタイミングより遅角側であり、且つ、燃料供給時において吸気弁18が閉塞されるタイミングよりも遅角側のタイミングにおいて閉塞される。
また、排気弁19は、ピストン44が下死点に位置するタイミングよりも進角側であり、且つ、燃料供給時において排気弁19が開放されるタイミングよりも進角側のタイミングにおいて開放される。そして、排気弁19は、燃料供給時において排気弁19が閉塞されるタイミング、すなわち、ピストン44が上死点に位置するタイミングよりも進角側のタイミングで閉塞される。
上記制御によれば、車両減速時、吸気弁18の閉時期を燃料供給時よりも遅角側に制御する。これにより圧縮行程において吸気管31への吸入空気の吹き戻し量が増加するため、吸入空気量が減少し、それにより、排気浄化触媒へ流れる排気も低減できる。一方、その後の膨張行程(燃料の燃焼はなし)では、吸入空気量の減少の結果として筒内の容積に対して空気量が不足するため、筒内が負圧となり、ポンピングロスが増加する。上記構成では、吸気弁18の閉時期の遅角に対して、排気弁19を燃料供給時よりも進角側且つ膨張行程の下死点よりも進角側に制御しているため、膨張行程において、より早期に排気弁19を開状態することとなり、膨張行程における筒内の負圧を低減することができる。したがって、燃料燃焼が行われない時の排気が排気浄化触媒へ流れることに伴う触媒温度の低下を抑制しつつ、ポンピングロスを低減することができる。
また、車両減速時、排気弁19の閉時期を燃料供給時より進角側に制御することにより、排気行程後半の排気を筒内に閉じ込め、排気管34への排気を低減することができる。一方、その際に、排気を筒内に閉じ込めることで、空気を圧縮することになり、ポンピングロスが増加する。その点、上記構成では、排気弁19の閉時期を進角側に制御することに対して、吸気弁18の開時期を遅角側に制御することにより、圧縮空気を吸気行程における筒内の体積の膨張に用いることができる。したがって、排気管34への排気に伴う触媒温度の低下を抑制しつつ、ポンピングロスを低減することができる。
しかし、上述した内燃機関17の制御では、減速時にVCTの制御量を変更する機構部や、機構部の動作を制御するコントロールバルブに異物が噛みこんでしまう事で、バルブタイミングが進角側や遅角側の状態で固着することがあり、VCT46,47での制御を試みても、固着から復帰しない場合がある。特に、排気側カム軸37が一定値を超えて進角側で固着してしまうと、燃焼室42に内部EGRガスが多く溜まってしまい、燃焼を妨げられ失火を招くおそれがある。本実施形態では、そのような事態を防ぐため、バルブタイミングの固着異常を起こした場合に備え、内燃機関17の退避運転(車両の退避走行時における内燃機関17の運転)を可能とするための燃焼切替制御を行う。
燃焼切替制御では、内燃機関17内の気筒43が行っている燃焼サイクルの合間に、インジェクタ33による燃料噴射を行わないで吸気と排気を行う掃気サイクル(非燃焼サイクル)が設けられる。掃気サイクルでは、インジェクタ33による燃料噴射を行わずに、以下の4サイクルを行う。吸気管31から燃焼室42に空気を取り込む吸入工程、取り込んだ空気と燃焼室に残留するEGRガスの混合気をピストン44により圧縮する圧縮工程、惰性走行によりクランク軸を回転させ、それにより燃焼室内の混合気が膨張する方向にピストンが動く膨張工程、そして排気弁を開き、混合気を排気する排気工程。この4サイクルを実行することで、気筒43内に残留する内部EGRガスを排出させる。更に、燃焼サイクル中にMG13は発電し、掃気サイクル中にMG13は車両の駆動力補助を行う。前述のバルブタイミングの固着異常を判定する固着異常判定方法と燃焼切替制御について、以下により詳細な説明を行う。
まず、バルブタイミングの固着異常判定方法について、その一連の流れを図4のフローチャートを用いて説明する。
以下は、ECU10により実行される制御である。
まず車両が減速している状態で、目標駆動トルクが所定値(例えば、1[kW]相当のトルク)未満となった場合に、インジェクタ33による燃料噴射が停止される燃料カット(F/C)を実行する(S1)。そして、排気側VCTにより排気側カム軸37を進角側に制御させる(S2)。目標駆動トルクが前記所定値を超えない限りは、F/C復帰要求をせず、排気側VCTによる進角側への制御は維持させたままである(S3:NO)。しかし目標駆動トルクが所定値を超えた場合には(S3:YES)、減速運転が解除されたと判定し、F/C復帰要求をし、排気側VCTによる進角側への制御を解除する(S4)。
次の処理では、VCT制御量γの検出を試みる(S5)。VCT制御量は、実際のVCT位相(実VCT位相)を内燃機関17の運転状態に応じて設定した目標バルブタイミング(目標VCT位相)に一致させるのに必要とする制御量をいう。具体的には、次のように計算する。目標VCT位相―実VCT位相=VCT制御量。このとき、VCT位相は、クランク軸に対するカム軸の回転角を示し、具体的には次のようにして求められる。クランク角センサ22によりクランク軸の回転角を検出させ、一方で、カム角センサ(20,21)によりカム軸の回転角を検出させる。これらの角度を記憶し、クランク軸の角度に対してカム軸の角度が基準位置から進角側又は遅角側へどれだけずれたかを算出することで、VCT位相が求められる。
検出されたVCT制御量γが所定値αよりも小さい値だった場合には、燃焼サイクルを連続して実行し続ける通常運転に移行し制御を終了するが(S6:NO)、VCT制御量γが所定値αよりも大きい場合にはバルブタイミングが固着していると判定する(S6:YES)。所定値αは、図3に記載されているように、連続して燃焼サイクルを回し続ける通常時の運転でも内燃機関17が失火することのない範囲で、排気VCTの閉時期が排気上死点よりも進角した値と定められている。よって、VCT制御量γが所定値αを超えていた場合に、通常運転を継続してしまうと内燃機関17が失火する可能性が高い。上記判定が下された場合に退避運転を可能とするための燃焼切替制御を実行し、MG13出力もまた制御される(S7,S8)。これらの制御については後述する。
退避運転実行中、VCT制御量γの変動を常に監視している(S9)。VCT制御量γが所定値αよりも大きい場合には退避運転を継続するが(S10:YES)、VCT制御量γが所定値αを下回った場合には、バルブタイミングの固着異常が回復したと判定する(S10:NO)。この判定により、退避運転が解除され、掃気サイクルを行わず、連続して燃焼サイクルを実行する通常運転に移行し、制御を終了する(S11)。
ここで、退避運転を可能にするための内燃機関17の運転制御(S7)及びMG13の出力制御(S8)について、図5のフローチャートを用いて説明する。
本実施形態での燃焼切替制御では、気筒43内のEGRガス残留度合や燃料残量、バッテリ残量をECU10により総合的に判断し、それぞれタイプの異なる燃焼切替制御から適した燃焼切替制御を選択する。以下に、ECU10が適した燃焼切替制御を選択するまでの流れを説明する。
まず、VCT制御量γが所定値αよりも高く所定値φよりも低いか否かを判定する(S20)。この時、所定値φは、図3に記載されているように、燃焼サイクルを二回連続で回しても失火の可能性が低い範囲で、排気VCTの閉時期が排気上死点よりも進角し、更にφはαよりも進角した値と定められている。所定値αよりも高く所定値φよりも低かった場合に(S20:YES)、図示しない燃料計により燃料残量ηを測定させる(S21)。
その測定された燃料残量ηが所定値βよりも高いかどうかを判定し(S22)、その結果を記憶する。このとき、所定値βは燃料総量に対してその1/4以下と定められている。
次の処理では、燃料残量ηが所定値βよりも高かった場合に、バッテリ残量εを測定させる(S23)。これは、図示しない電流センサにより、充電時に供給される充電電流の値を充電時間から積算して満充電量を求め、その後、車両の走行時および停車時にバッテリ11から放電される放電電流値を前記満充電量から減算することでバッテリ残量εが求められる。
測定されたバッテリ残量εが所定値δよりも高いかどうかを判定し(S24)、その結果を記憶する。このとき、所定値δはバッテリ総量に対してその1/3以下と定められている。その時のバッテリ残量が所定値δよりも高かった場合に(S24:YES)、MG13の駆動補助ありで、燃焼切替制御TYPE1−2を実行する(S25)。一方で、バッテリ残量が所定値δよりも低い場合には(S24:NO)、MG13の駆動補助なしで、燃焼切替制御TYPE1−2を実行する(S26)。
燃焼切替制御TYPE1−2とは、図6に示すTYPE1−2のことである。図6において、ハッチングされた連続する4枠は燃焼サイクルを示し、白枠はインジェクタ33による燃料噴射が実行されない掃気サイクルを示している。つまり、図6に示すTYPE1−2とは、1つの気筒43において燃焼サイクルを2度連続で回した後に掃気サイクルが1度のみ行われる制御を指している。気筒間の制御については、第1気筒で燃焼サイクルが行われた直後に、燃焼順序が第1気筒の次である第2気筒で燃焼サイクルを行い、その直後に燃焼順序が第2気筒の次である第3気筒で燃焼サイクルを行う。このとき、気筒間で膨張工程が連続している間には、MG13は発電を行う発電サイクルを実行する。すなわち、ECU10(発電手段)は、MG13により発電サイクルを実行させる。なお、第1気筒、第2気筒、第3気筒は、燃焼順序に従って呼称するものであり、必ずしも内燃機関17における配置順序を表すものではない。
MG13の駆動補助ありの場合には(S25)、全気筒において燃焼サイクルの膨張工程が行われていない期間に、MG13が力行サイクルを実行することにより車両の駆動補助を行う。すなわち、ECU10(力行手段)は、MG13により力行サイクルを実行させる。このとき、各気筒では、膨張工程が連続するように制御することで、最大トルクを大きくし、またMG13の発電サイクルが長くなるようにしている。
一方、VCT制御量γが所定値φよりも高い場合(S20:NO)、またはVCT制御量γが所定値αよりも高く所定値φよりも低くても、燃料残量ηが所定値βよりも低い場合(S22:NO)には、バッテリ残量εを検出させる(S27)。
次に、検出されたバッテリ残量εが所定値δよりも高いかを判定する(S28)。バッテリ残量εが所定値δよりも高い場合には(S28:YES)、MG13が駆動補助を行いながら燃焼切替制御TYPE1−1を実行する(S30)。一方で、バッテリ残量εが所定値δよりも低い場合には(S28:NO)、MG13の駆動補助なしで燃焼切替制御TYPE1−1を実行する(S29)。
燃焼切替制御TYPE1−1とは、図6に示すTYPE1−1のことである。このTYPE1−1は、1つの気筒において燃焼サイクルと掃気サイクルとを交互に切り替える。また気筒間制御については、第1気筒で燃焼サイクルが行われた直後に、燃焼順序が第1気筒の次である第2気筒で燃焼サイクルを行い、その直後に燃焼順序が第2気筒の次である第3気筒で燃焼サイクルを行う。このとき、気筒間で膨張工程が連続している間には、MG13は発電を行う発電サイクルを実行する。
MG13の駆動補助ありの場合には(S30)、全気筒において燃焼サイクルの膨張工程が行われていない期間に、MG13が力行サイクルを実行することにより車両の駆動補助を行う。このとき、各気筒では、膨張工程が連続するように制御することで、最大トルクを大きくし、またMG13の発電サイクルが長くなるようにしている。
以上より、車両状況に適した燃焼切替制御を選択し終えたら、リターンする。
上記構成により、本実施形態に係る内燃機関17のECU10は、以下の効果を奏する。
本実施形態では、減速運転中に、排気VCT位相を進角する制御が実行される。この状態で固着してしまう故障の場合に、排気工程後半の排気ガスは内部EGRガスとして残留し、失火を引き起こしてしまう可能性がある。その場合に、燃焼サイクル間に掃気サイクルを設けることで、内燃機関17内に残留した内部EGRガスを排出し、失火の可能性を減らした安定した退避運転を行うことが可能となる。
・退避運転時、図6に記載のTYPE1−1のように、燃焼サイクルと掃気サイクルとを交互に切り替えることで、燃焼サイクルで蓄積したEGRガスを、その都度掃気サイクルにより排出できるため、継続して燃料燃焼を実現できる。
・退避運転時、固着したVCT制御量γが所定値αよりも高く所定値φよりも低い場合には、残留するEGRガスが少なく失火の可能性が低い。その場合に、図6に記載のTYPE1−2のように燃焼サイクルの数に対する掃気サイクルの数を減少させることで、より大きな駆動力を得ることが可能となる。
・退避運転時、図6に記載のTYPE1−1のように、第1気筒で燃焼サイクルが行われた直後に、燃焼順序が第1気筒の次である第2気筒で燃焼サイクルが行われる。このため、燃焼間隔を縮めて最大駆動力が増加させることができ、少ない気筒数でも退避運転を行うことが可能となる。
・燃焼切替制御において、燃料の燃焼により車両に駆動力を与えることができない掃気サイクル時に、MG13による駆動補助を行うことで、退避運転時の駆動力変動を抑制することができる。その結果、退避運転時における車両のドライバビリティを向上させることができる。
・燃焼サイクルの膨張行程時に生み出される駆動力により発電する発電サイクルを備えることで、発電された電力を補機等の駆動に用いたり、バッテリ11の充電に用いたりすることができる。その結果、バッテリ11の消耗を抑制することができ、長距離の退避走行が可能となる。
なお、上記実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。
・燃焼切替制御TYPE1−1について、第1気筒で燃焼サイクルが行われた直後に、燃焼順序が第1気筒の次である第2気筒で燃焼サイクルを行うこととしていた。このことについて、図7に示すように、第1気筒で燃焼サイクルが行われた直後に、燃焼順序が第1気筒の次である第2気筒で掃気サイクルを行うように変更してもよい。
こうすることにより、燃焼サイクルにおける膨張工程が各気筒間で連続する事無く、等間隔で膨張工程を実行することが可能となる。この為、各気筒間の燃焼時期が偏ることを抑制することができる。また、MG13の駆動補助がある場合には、全気筒において燃焼サイクルの膨張工程が存在しない時間帯に、MG13が力行サイクルを実行することにより車両の駆動補助を行う。これにより、内燃機関17の駆動力変動をより抑制することができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
第1の実施形態では3気筒内燃機関で構成されていたが、本実施形態では4気筒内燃機関で構成されている。この時、通常運転時における制御は第1の実施形態と同じものである。しかし、燃焼切替制御において、その制御タイプの種類を第1の実施形態よりも増やすことができ、それに伴って燃焼切替制御時の制御処理も異なってくる。
図8に、ECU10により実行される係る燃焼切替制御のフローチャートを示す。
まず、VCT制御量γが所定値αよりも高く所定値φよりも低いか否かを判定する(S40)。所定値αよりも高く所定値φよりも低い場合に(S40:YES)、燃料残量ηとバッテリ残量εを測定させる(S41,S43)。
測定された燃料残量ηが所定値βよりも高く(S42:YES)、バッテリ残量εもまた所定値δよりも高い場合(S44:YES)には、MG13の駆動補助ありで、燃焼切替制御TYPE2−3を実行する(S45)。一方で、測定された燃料残量ηが所定値βよりも高くても(S42:YES)、バッテリ残量εが所定値δよりも低い場合(S44:NO)には、MG13の駆動補助なしで、燃焼切替制御TYPE2−3を実行する(S46)。
TYPE2−3とは、図9に示すTYPE2−3のことである。図9において、ハッチングされた連続する4枠は燃焼サイクルを示し、白枠はインジェクタ33による燃料噴射が実行されない掃気サイクルを示している。つまり図9に示されたTYPE2−3とは、1つの気筒において燃焼サイクルを2度連続で回した後に掃気サイクルを1度のみ行う制御について指す。気筒間の制御については、第1気筒で燃焼サイクルが行われた直後に、燃焼順序が第1気筒の次である第2気筒で燃焼サイクルを行う。第3気筒が燃焼サイクルを行った直後には、燃焼順序が第3気筒の次である第4気筒で燃焼サイクルを行う。このとき、気筒間で膨張工程が連続している間には、MG13は発電を行う発電サイクルを実行する。なお、第1気筒、第2気筒、第3気筒、第4気筒は、燃焼順序に従って呼称するものであり、必ずしも内燃機関17における配置順序を表すものではない。
MG13の駆動補助ありの場合には(S45)、全気筒において燃焼サイクルの膨張工程が行われていない期間に、MG13により車両の駆動補助が実行される。このとき、各気筒では、膨張工程が連続するよう制御することにより、最大トルクを大きくし、MG13の発電サイクルが長くなるようにしている。また、各気筒において、膨張工程が連続するよう制御すると、2つの気筒43の膨張工程が重なる期間を生じさせてしまうことがある。このときに、最大トルクをより増大させることができる。
VCT制御量γが所定値αよりも高く所定値φよりも低く(S40:YES)かつ燃料残量ηが所定値βよりも低い場合に(S42:No)、バッテリ残量εを測定させる(S47)。
測定されたバッテリ残量が所定値δよりも高い場合には(S48:YES)、MG13の補助駆動ありで、燃焼切替制御TYPE2−4を実行する(S49)。測定されたバッテリ残量が所定値δよりも低い場合には(S48:NO)、MG13の補助駆動なしで、燃焼切替制御TYPE2−4を実行する(S50)。
TYPE2−4とは図9に示すTYPE2−4のことである。TYPE2−4では、4気筒の内1つの気筒は、燃焼サイクルを行わず掃気サイクルのみに留め、他3つの気筒で燃焼サイクルと掃気サイクルを交互に行う。前記3つの気筒間の制御は以下のように行う。第1気筒で燃焼サイクルが行われた直後に、燃焼順序が第1気筒の次である第2気筒で燃焼サイクルを行い、その直後に燃焼順序が第2気筒の次である第3気筒で燃焼サイクルを行う。このとき、気筒間で膨張工程が連続している間には、MG13は発電を行う発電サイクルを実行する。
MG13の駆動補助ありの場合には(S49)、全気筒において燃焼サイクルの膨張工程が行われていない期間に、MG13が力行サイクルを実行することにより車両の駆動補助を行う。このとき、気筒間では、膨張工程が連続するように制御することで、最大トルクを大きくし、MG13の発電サイクルが長くなるようにしている。
VCT制御量γが所定値φよりも高い場合に(S40:NO)、燃料残量ηとバッテリ残量を測定させ(S51,S53,S57)、それぞれの測定値が所定値β、δよりも高いかどうかを判定する(S52,S54,S58)。
測定された燃料残量ηが所定値βよりも高く(S52:YES)、バッテリ残量εもまた所定値δよりも高い場合(S54:YES)には、MG13の駆動補助ありで、燃焼切替制御TYPE2−1を実行する(S55)。一方で、測定された燃料残量ηが所定値βよりも高くても(S52:YES)、バッテリ残量εが所定値δよりも低い場合(S54:NO)には、MG13の駆動補助なしで、燃焼切替制御TYPE2−1を実行する(S56)。
TYPE2−1とは図9に示すTYPE2−1のことである。TYPE2−1の燃焼切替制御は、1つの気筒において燃焼サイクルと掃気サイクルを交互に行う。気筒間の制御については、第1気筒で燃焼サイクルが行われた直後に、燃焼順序が第1気筒の次である第2気筒で燃焼サイクルを行い、その直後に燃焼順序が第2気筒の次である第3気筒で燃焼サイクルを行い、その直後に燃焼順序が第3気筒の次である第4気筒で燃焼サイクルを行う。このとき、気筒間で膨張工程が連続している間には、MG13は発電を行う発電サイクルを実行する。
MG13の駆動補助ありの場合には(S55)、全気筒において燃焼サイクルの膨張工程が行われていない期間に、MG13が力行サイクルを実行することにより車両の駆動補助を行う。このとき、気筒間では、膨張工程が連続するように制御することで、最大トルクを大きくし、MG13の発電サイクルが長くなるようにしている。
測定された燃料残量ηが所定値βよりも低く(S52:NO)、バッテリ残量εは所定値δよりも高い場合(S58:YES)には、MG13の駆動補助ありで、燃焼切替制御TYPE2−2を実行する(S59)。一方で、測定されたバッテリ残量εが所定値δよりも低い場合(S58:NO)には、MG13の駆動補助なしで、燃焼切替制御TYPE2−2を実行する(S60)。
TYPE2−2とは図9に示すTYPE2−2のことであり、1つの気筒において燃焼サイクルを1度回した後に掃気サイクルが2度連続で行われる制御を指す。気筒間の制御については、第1気筒で燃焼サイクルが行われた後に、燃焼順序が第1気筒の3つ後である第4気筒で燃焼サイクルを行い、その後に燃焼順序が第4気筒の3つ後である第3気筒で燃焼サイクルを行い、その後に燃焼順序が第3気筒の3つ後である第2気筒で燃焼サイクルを行う。これにより、膨張行程が全気筒間で等間隔に分散することとなり、内燃機関17の駆動力変動を抑制することができる。また、MG13の駆動補助がある場合には、掃気サイクル時にMG13の駆動補助が実施されるので、内燃機関17の駆動力変動をより抑制することができる。
以上より、車両状況に適した燃焼切替制御を選択し終えたら、リターンする。
上記構成により、本実施形態に係る内燃機関17のECU10は、以下の効果を奏する。
・図9に記載のTYPE2−2は、掃気サイクルの数に対する前記燃焼サイクルの数を減少させることで、EGRガスをより確実に排気し、安定した退避運転を実現させることが可能となる。また、内燃機関17の気筒数が多いほど、燃料の燃焼が行われる気筒数が多くなる。このため、掃気サイクルの数に対する燃焼サイクルの数を減少させたとしても、駆動力が低下することを抑制することができる。
・バッテリ残量が所定値よりも多いもしくは燃料の残量が所定値よりも少ない場合に、図9に記載のTYPE2−4のように、一部の気筒のみで燃焼サイクルと掃気サイクルが行われ、他の気筒では燃焼サイクルが行われない。そして、掃気サイクル時には、MG13による駆動力補助が行われる。このため、必要最低限の燃料消費で退避運転を実行することが可能である。
・バッテリ残量が所定値よりも少ない場合に、全ての気筒で燃焼切替制御が行われる。このため、内燃機関17の駆動力のみで退避運転を行うことができ、また燃焼サイクルで発電が行われるため、バッテリ残量がなくなることを抑制することが可能である。
なお上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
燃焼切替制御において、燃焼サイクルと掃気サイクルの順番を次のように変更してもよい。図10に示すように、第1気筒で燃焼サイクルが行われた直後に、燃焼順序が第1気筒の次である第2気筒で掃気サイクルを行い、その直後に燃焼順序が第2気筒の次である第3気筒で燃焼サイクルを行い、その直後に燃焼順序が第3気筒の次である第4気筒で掃気サイクルを行うように変更してもよい。そして、第1〜第4気筒は、それぞれ燃焼サイクルと掃気サイクルとが交互に切り替えられる。
上記制御を行なうことにより、燃焼サイクルにおける膨張工程が各気筒間でほとんど連続する事が無い為、各気筒間の燃焼時期が偏ることを抑制することができる。また、MG13の駆動補助がある場合には、全気筒において燃焼サイクルの膨張工程が存在しない時間帯に、MG13が力行サイクルを実行することにより車両の駆動補助を行う。これにより、内燃機関17の駆動力変動をより抑制することができる。また、気筒間で膨張工程が重なった時には、最大トルクをより高くすることが可能となる。
上記各実施形態について、以下のように変更して実施してもよい。
・内燃機関は、3気筒や4気筒に限らず、複数の気筒を備えるものであればよい。例えば、V型6気筒の内燃機関であれば、第1実施形態と同様の制御を各バンクの3気筒に対して実行すればよい。V型8気筒の内燃機関であれば、第2実施形態と同様の制御を各バンクの4気筒に対して実行すればよい。また、それらの制御を適宜組み合わせて実行することもできる。
・減速時に排気側カム軸37が進角し固着した場合に、内部EGRガスが増加し失火を誘発する。第1、第2の実施形態は共に、そのような異常時の退避運転における燃焼切替制御を提案している。この退避運転における燃焼切替制御は、排気側カム軸37が進角し固着した異常時のみに適用できる訳ではなく、EGRガスが増加する状況において、両実施形態における退避運転時の燃焼切替制御が適用可能である。
例えば、吸気側カム軸36が進角して固着してしまった場合である。排気弁19の閉時期を進角させない限り、排気弁19の開時期と吸気弁18の開時期がオーバーラップしてしまう。そうするとEGRガスが残留してしまい、内燃機関17の失火を引き起こしてしまう。その場合に、燃焼切替制御により燃焼サイクル間に掃気サイクルを設けることで、内燃機関17内に残留した内部EGRガスを排出し、失火の可能性を減らした安定した退避運転を行うことが可能となる。
また、別例として、内部EGRに限らず外部EGRによるEGRガスの過剰な増加異常の場合も挙げられる。外部EGR装置(EGR増加手段)を備えた車両が、例えば次のような構成をしていたとする。排気管34と吸気管31とを接続するEGR通路が設けられ、EGR通路にEGRバルブを設けることで、排気管34を流れる排気ガスの一部をEGRガスとして吸気管31に還流させる。このような車両において、EGRバルブが開いたままで固着する異常が起きた場合、気筒43内にEGRガスが増加してもそれに対応することができない。この場合に、燃焼切替制御により燃焼サイクル間に掃気サイクルを設けることで、内燃機関17内に残留した内部EGRガスを排出し、失火の可能性を減らした安定した退避運転を行うことが可能となる。
・車両は、MG13に限らず、それぞれ別体の駆動用モータと発電機(オルタネータ)とを備えていてもよい。そして、駆動用モータにより車両の駆動補助(力行サイクル)を行い、発電機により発電(発電サイクル)を行ってもよい。また、力行サイクル及び発電サイクルの一方のみを行ってもよい。
・車両は、MG13や駆動モータを備えないものであってもよい。その場合であっても、発電機(オルタネータ)により発電サイクルを実行することはできる。
10…制御装置(ECU)、17…内燃機関。

Claims (11)

  1. 複数の気筒(43)を有して前記気筒内での燃料の燃焼によって回転動力を発生する内燃機関(17)と、前記気筒内のEGRガスを増加させるEGRガス増加手段とを備える車両に適用され、前記内燃機関を制御する制御装置(10)において、
    前記EGRガス増加手段の故障により前記気筒内のEGRガスが増加したままの状態になった場合に、少なくとも1つの気筒において、燃料の燃焼が行われる複数の燃焼サイクルの間に、燃料の燃焼が行われない非燃焼サイクルを挿入する燃焼切替制御を実行することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記燃焼切替制御において、前記燃焼サイクルと前記非燃焼サイクルとを交互に切り替えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記燃焼切替制御において、一度の前記燃焼サイクルで蓄積される前記EGRガスの量が少ないほど、前記燃焼サイクルの数に対する前記非燃焼サイクルの数を減少させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記燃焼切替制御において、前記内燃機関の気筒数が多いほど、前記非燃焼サイクルの数に対する前記燃焼サイクルの数を減少させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記燃焼切替制御において、第1気筒で前記燃焼サイクルが行われた直後に、燃焼順序が前記第1気筒の次である第2気筒で前記非燃焼サイクルを行うことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記燃焼切替制御において、第1気筒で前記燃焼サイクルが行われた直後に、燃焼順序が前記第1気筒の次である第2気筒で前記燃焼サイクルを行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記内燃機関は、排気バルブの開閉タイミングを調節する排気バルブタイミング可変機構を備え、
    前記車両の減速中に前記内燃機関の燃料カットを行い、その際に前記排気バルブの閉タイミングを上死点よりも進角させる制御を行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  8. 前記車両は、前記内燃機関とともに、電力により回転動力を発生させることで車両に駆動力を与えるモータ(13)を備え、
    前記燃焼切替制御において、前記非燃焼サイクルで前記モータによる駆動補助を行う力行手段を備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  9. 前記車両は、前記内燃機関の回転動力により発電する発電機(13)を備え、
    前記燃焼切替制御において、前記燃焼サイクルで前記発電機による発電を行う発電手段を備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  10. バッテリ残量が所定値よりも多いもしくは燃料の残量が所定値よりも少ない場合に、一部の気筒のみで前記燃焼切替制御を行い、他の気筒は燃焼サイクルを行わないことを特徴とする請求項8に記載の内燃機関の制御装置。
  11. バッテリ残量が所定値よりも少ない場合に、全ての気筒で前記燃焼切替制御を行うことを特徴とする請求項9に記載の内燃機関の制御装置。
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