JP2016006362A - 雪片の生成装置および生成方法 - Google Patents
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Abstract
Description
その一例として、環境試験室内で人工雪を用いて、エンジンルーム内への雪の混入による不具合問題、足回り部品の凍結等の着氷問題に対処することが行われている。
一例が、特許文献1に開示されている。
特許文献1においては、造雪部は、ミスト状に噴霧した微水滴を低温空間で凍結させ、凍結させた氷粒を担体の膜に成り行きで捕捉し、氷粒同士を担体表面上で付着成長させ、降雪部は、付着成長した雪片が担体表面から衝撃にて剥離させて落下し、試験室内で車両に降雪させるように構成している。
特許文献2においては、造雪部は、担体の通気膜に加湿空気を通過させることにより、膜表面に樹枝状結晶雪を模擬した霜を成り行きで成長させ、降雪部は、成長した霜が膜表面から自重により落下し、試験室内で車両に降雪させるように構成している。
第1に、試験室内に造雪部および降雪部が配置されることに起因して、試験に用いる人工雪の雪質を所望に変えることが困難である点である。
より詳細には、造雪部は、零度以下の温度が要求されるため、同じ試験室内の降雪部も同様な温度となり、たとえば、降雪の際、湿雪化することが困難であり、一方、凍結した氷粒および成長した霜は、成り行きで担体に捕捉され、成長するに過ぎないので、付着成長する雪片の大きさを調整することも困難である。
この点、昨今、車両を試験対象とする環境試験の試験条件は、多様となっており、既存の環境試験設備に大幅な改造をすることなしに、車両に対して単に自然降雪態様を模擬するだけでなく、車両に対して所望の大きさ、所望の雪質の雪片を降雪させたり、所望の大きさ、所望の雪質の雪片の吹雪を車両に吹き付けたりすることが、業界内で要望されている。
より詳細には、造雪工程により造雪された雪が、そのまま降雪工程において降雪されるので、たとえば、造雪工程により造雪された雪をいったん貯雪することが困難であり、だからといって、過不足の生じないように、降雪に必要な量の雪を造雪工程により、必要なそのときに造雪するのも困難である。
この場合、造雪部および降雪部を場所的に分離し、あるいは造雪工程および降雪工程を時間的に分離することにより、第1および第2の技術的問題点に対処するとしても、既存の環境試験設備に対して、大幅な改造を施すことなく対処するのは、技術的に困難である。
しかしながら、複数のローラー回転体において、隣接するローラー回転体同士は、以下の理由から、敢て、隙間を設けており、試験室上部の造雪部と試験室下部の降雪部とを仕切る点については、開示はおろか示唆すらなされていない。
以上の技術的問題点に鑑み、本発明の目的は、雪を利用した環境試験において、既存の試験室に設置可能であり、試験室における試験条件の融通性を向上した雪片の生成装置を提供することにある。
以上の技術的問題点に鑑み、本発明の目的は、造雪工程と降雪工程とを分離し、その間で、造雪工程により造雪された雪粒を雪片化し、生成された雪片を所望に降雪することが可能な雪片の生成方法を提供する。
担体が配置される周囲温度および/周囲湿度を所定に設定する段階と、
予め造雪された雪粒を担体に向かって搬送する段階と、
搬送された雪粒を担体の表面で捕捉して、雪粒同士を担体表面上で付着成長させることにより、雪片を生成する段階と、
生成した雪片を担体表面から剥離する段階と、を有する構成としている。
人工雪を用いて試験を行う試験室内に配置される雪片の生成装置であって、
予め造雪された雪粒を担体に向かって搬送する搬送手段と、
搬送された雪粒を捕捉して、雪粒同士を付着成長させることにより、雪片を生成する担体手段と、
生成した雪片を担体から剥離する剥離手段と、を有する、構成としている。
また、前記剥離手段は、前記担体手段を加振することにより、生成した雪片を前記担体手段の表面から剥離するのがよい。
さらに、前記担体手段は、互いに平行に外周面を対向させて所定間隔を隔てて配置され、上方から隣接するローラーの間の最狭部に向かう向きに回転可能である複数のローラーであって、前記最狭部より上のスペースに、搬送される雪粒を受けることが可能なように配置された複数のローラーを有し、
隣接するローラーにより、前記最狭部において、雪粒同士を圧密化することにより、雪片を形成し、
前記剥離手段は、前記複数のローラーの回転により、前記最狭部において形成される雪片を下方に押し出すのがよい。
加えて、前記複数のローラーは、試験室内の上方において、試験室を仕切るように配置され、それぞれのローラーは、ゴムローラーからなり、前記外周面にローラーの軸線方向に延在する凹凸を有し、前記最狭部において、隣接するローラーの一方の凹部と他方の凸部とにより、雪粒同士を圧密化し、前記外周面には、多数の貫通穴が設けられ、前記剥離手段は、エアをそれぞれのローラーの内部から前記貫通穴を通じて噴出するのでもよい。
前記剥離手段は、雪粒が搬送される側の前記金網の表面を摺動可能なブラシ状に構成されるのでもよい。
さらに、前記担体手段は、それぞれ長手方向を中心に回転及び揺動可能に設けられた、複数の可撓性長尺板により構成されるブラインド状をなし、該可撓性長尺板の表面において、雪片が生成されるのでもよい。
さらにまた、前記担体手段は、表面に雪粒が付着成長可能なように所定メッシュの金網から構成され、試験室内の上方において、試験室を仕切るように配置され、
さらに、前記金網の上方に、前記金網の上表面を覆うように、所定メッシュの通気膜が配置され、
前記通気膜により仕切られる試験室の上スペースから前記通気膜を介してエアを吸引する吸引手段が設けられ、それにより、雪粒を前記担体手段に向かって吸引捕捉するのでもよい。
前記雪粒の拡散式噴雪装置は、上流側端面が前記本管の下流側端面と平行に配置された回転体と、該回転体をその軸線方向を中心に所定回転速度で回転させる回転駆動部とを有し、
該回転体はその内部に、該回転体を軸線方向に貫通する圧送流路を有し、
該圧送流路は、前記上流側端面に、前記本管の下流側端面に設けられる流出開口に近接対向して非接触式に配置される取り入れ口を備え、前記下流側端面に排出口を備え、
前記排出口は、雪粒が前記排出口から軸線方向に対して拡散する向きに排出するように、前記取り入れ口に対して位置決めされるのでもよい。
さらに、前記雪粒の拡散式噴雪装置を利用して、雪粒を天井に向かって上方に拡散し、前記担体手段に捕捉させるのでもよい。
さらにまた、前記雪粒の拡散式噴雪装置を利用して、雪粒を床面に向かって下方に拡散し、前記担体手段に捕捉させるのでもよい。
加えて、前記担体手段は、帯電可能な材質から構成され、前記担体に向かって搬送される帯電した雪粒を静電気力による吸引するのでもよい。
まず、雪環境試験システムについて説明すれば、図1に示すように、雪環境試験システム10は、氷粒からなる人工雪を利用し、人工雪により試験供試体である車両Vに対して降雪を模擬するように構成され、そのために、雪環境試験システム10は、人工雪を造る造雪部と、造雪した雪粒を搬送する搬送部と、搬送される雪粒を拡散させる拡散部と、拡散した雪粒から雪片を生成する雪片生成部と、生成した雪片を降雪させる降雪部とを有し、このうち、搬送部の一部と、拡散部と、雪片生成部と、降雪部とが、車両Vが配置される試験室内に配置され、造雪部と搬送部とが試験室外に配置される。
回転体110は、円柱状であり、その内部に回転体110を軸線方向に貫通する圧送流路114を有する。圧送流路114は、上流側端面に、雪供給管40の下流側端面106に設けられる流出開口116に近接対向して非接触式に配置される取り入れ口118を備え、下流側端面に排出口122を備える。取り入れ口118および排出口122は、円形開口でよい。
すなわち、後に説明する回転体110の回転速度が一定の場合、偏心量が大きいほど、人工雪の拡散範囲は拡大する。
取り入れ口118の内径は、雪供給管40の内径よりも小さく設定し、回転体110内の圧送流路114が雪供給管40側の取り入れ口118から排出口122に向かって先細に形成されている。しかしながら、雪供給管40内を流れる気流速度、雪供給管40内を気流により圧送される人工雪の量によっては、取り入れ口118の内径を雪供給管40の内径とほぼ同じあるいは大きくする場合もあり、この場合には、回転体内の圧送流路114は、取り入れ口118と排出口122の間を同一径あるいは取り入れ口118から排出口122に向かって先太に形成する。
回転体110の回転速度は、偏心量との関係において、所望の拡散範囲に応じて設定される。回転体110の上流側端面104および下流側端面106それぞれは、円形であり、雪供給管40の下流側端面106を包摂する領域と同じ大きさを有し、圧送流路114は、直線状流路である。
圧送流路114により圧送される人工雪が、圧送流路114の内周面128に付着しないように、圧送流路114の内周面128は、樹脂製であり、圧送流路114内で人工雪を圧送する気流速度は、人工雪の内周面128への付着力を上回る剥離力が生じるような速度に設定する。
より具体的には、まず、リーマ式製氷機22によって製氷された氷片が砕氷機(図示せず)によって砕氷され、所定粒径の氷粒となり、雪供給管40により気流により試験体である車両Vに向けて気流により圧送される。
なお、雪粒の拡散方向は、雪粒を天井に向かって上方に拡散し、担体手段(後に説明)に捕捉させて、雪片の生成を行ってもよいし、雪粒を床面に向かって下方に拡散し、担体手段に捕捉させるのでもよい。
拡散プレート74は、回転体110の軸線方向を中心に回転可能にするのでもよく、さらに、傾斜角度αを調整可能としてもよい。
より詳細には、複数のローラー306は、試験室308内の上方において、試験室308を仕切るように配置される。より具体的には、複数のローラー306はそれぞれ、試験室308の矩形横断面(短辺 X 長辺)において、ローラー306の回転軸が短辺に平行に延び、試験室308の一対の対向面(図示せず)それぞれに回転可能に支持され、長辺の長さをカバーするのに必要なローラー306が、互いに平行に配置され、試験室308内の上部と下部とを仕切るようにしている。
それぞれのローラー306は、ゴムローラー306からなり、外周面312に亘って、ローラーの軸線方向に延在する凹凸310を有する。
より具体的には、複数の凸部が周方向に所定の均等な角度間隔を隔てて設けられ、それぞれの凸部は、頂部が、ローラー306の回転軸に沿って延びる細長平面部312を構成し、外周面312全体として、いわば歯車状を呈する。
この意味において、最狭部304における隣接するローラー306同士の間隔Dは、要求される雪片の大きさに応じて決定する必要があり、各ローラー306のローラー306の回転軸を長辺方向に移動可能として、間隔Dを調整可能とするのが好ましい。
この場合、雪片を生成するのに、雪粒の粒度分布は、0.4ミリ以下であることが必要であり、これより大きいと、雪粒同士が付着困難となり、圧密により強制的に付着させると要求以上の硬度となる可能性が大きくなる。
なお、生成した雪片をローラーから剥離して降雪を模擬するのに、剥離手段として、別途ローラーを加振することでもよいし、エアをそれぞれのローラー306の内部から貫通穴316を通じて噴出して、生成した雪片を担体手段の表面から剥離させてもよい。
回転ブラシ314は、たとえば、樹脂製の柔軟性を有する材質からなり、ゴムローラー306の場合と異なり、その先端が、対向するローラー306の外周面312に接触する長さを有してもよく、回転ブラシ314の径および回転ブラシ314のローラー306の外周面312上の密度は、回転ブラシ314を除くローラー306の外周面312上に雪粒が付着し得る面積の観点から適宜定めればよい。
エアの噴出は、パルス的に噴出するのでもよく、エアの温度を−1℃以下の冷風とすることにより、試験室308内の温度が零度以上であっても、この雰囲気が回転ブラシ314及びローラー306に直接接触しないようにし、以って生成された雪片が溶解するのを防止することが可能である。エアの貫通穴316の密度は、このような観点から定めればよい。
図13に示すように、さらなる変形例として、複数のゴムローラー306と、回転ブラシ314付きローラー306とを組み合わせ、回転ブラシ314付きローラー306を複数のゴムローラー306より上側に配置して、まず、回転ブラシ314付きローラー306により、雪粒から雪片を生成し、さらに、複数のゴムローラー306により圧密化してもよい。
加えて、担体手段としてのローラー306について、帯電可能な材質から構成し、担体であるローラー306に向かって搬送される帯電した雪粒を静電気力による吸引するのでもよく、この場合には、雪粒は、担体に向かって搬送される間に、粒の大きさに応じてプラス電荷またはマイナス電荷に帯電され、それにより、担体手段において、粒径の異なる雪粒が混在した雪片として形成し、雪質を変えることが可能となる。
まず、担体が配置される試験室308内の温度および/湿度を所定に設定するとともに、複数のローラー306を連続的に回転させておく。回転数は、たとえば、10RPMである。
次いで、リーマ式製氷機22により、氷片を製造し、砕氷機26により、氷片を破砕し、氷粒を生成し、雪供給管40を通じて拡散装置34に圧送し、拡散プレート74と協働して、雪粒をゴムローラー306の上面320に向けて下方に拡散する(図9のA参照)。
次いで、拡散装置により拡散した雪粒が、複数のローラー306の上部に積もる。
次いで、積もった雪粒は、隣接するローラー306間の最狭部304において、圧密化されることにより、多数の雪粒同士が付着して、不定形だが、たとえば3mm辺から10mm辺に雪片化される。すなわち、最狭部304において、隣接するローラー306の一方の凹部と他方の凸部とにより、雪粒同士を圧密化するようにしている。
なお、複数のローラー306による雪片の生成段階と、拡散装置34による雪粒の拡散段階とは、バッチ的に行ってもよい。すなわち、拡散装置による雪粒の拡散する際、駆動ローラー306を停止しておき、複数のローラー306を回転しない状態としておき、それにより、拡散する雪粒が複数のローラー306の上部に積雪する。次いで、所望高さまで積雪した段階で、駆動ローラー306を駆動し、複数のローラー306を回転させ、複数のローラー306の上部の積雪層がなくなるまで、雪片を生成して、降雪を模擬してもよい。
また、造雪工程と降雪工程とを分離することが可能であるので、造雪工程において造雪した人工雪をいったん貯雪し、試験を行う際、貯雪中の雪を搬送して、降雪に利用することが可能である。
本発明の第2実施形態ないし第4実施形態の特徴は、共通に、造雪された雪粒を利用して雪片を生成する場合の雪粒を担持する担体手段の態様、担体手段への雪粒の捕捉の態様、および雪粒を担体手段に向かって拡散する場合の態様にある。
本実施形態の担体手段は、表面に雪粒が付着成長可能なように所定メッシュの金網318から構成され、試験室308内の上方において、試験室308を仕切るように配置され、剥離手段は、雪粒が搬送される側の金網318の表面を摺動可能なブラシ状に構成される。
より詳細には、金網318は、試験室308の上部において、天井面329に平行に水平に配置され、メッシュが2通り形成され、一方のメッシュは目の粗いメッシュ、他方のメッシュは目の細かいメッシュであり、金網318の上面320に向かって下方に拡散される雪粒が、金網318の上面320に捕捉され、上面320において、雪粒同士が付着して、雪片を形成する。形成された雪片が、後に説明する剥離手段により、上面320から剥離され、下方に落下して、降雪を模擬する観点から、メッシュの詰まりを防止するように、各メッシュサイズを決定すればよい。なお、変形例として、試験内容により要求される雪片の大きさが変わることに対処可能なように、メッシュを構成する金網318の各バー321を水平方向に可動としてもよい。
図15に示すように、剥離手段は、金網318の上方に配置された複数のプレート状ブラシ324であり、各プレート状ブラシ324は、プレート面326を鉛直方向に向けて、下端縁328が金網318の上面320に接するように配置される。金網318の一方向に続く複数のメッシュに対応して、複数のプレート状ブラシ324が、金網318のバー322と平行に延びる支持バー322により固定支持され、ブラシの組をなす。各組のプレート状ブラシは、金網318の一方向に続く複数のメッシュに対して、1つ置きに配置され、一方向と直交する向きに隣接する組のプレート状ブラシは、金網318の一方向にメッシュ1つ分オフセット配置され、全体として、千鳥状に配置される。各組のプレート状ブラシ324は、支持バー322ごと水平方向に移動可能とされ、それにより、プレート状ブラシ324の下端縁328が金網318の上面320上を摺動し、それにより、金網318の上面320に生成された雪片を金網318の上面320から剥離し、以って下方に落下させ、降雪を模擬するようにしている。
本実施形態の特徴は、雪片生成装置の担体手段の代替として、ブラインド構造332を利用する点にあり、担体手段が、それぞれ長手方向を中心に回転及び揺動可能に設けられた、複数の可撓性長尺板330により構成されるブラインド状をなす。この場合、ブラインド構造332に向かって雪粒を拡散させる方向は、上向きであり、雪粒同士が付着して雪片に成長すると(図16のE参照)、自重により自然落下して、降雪を模擬するようにしている。使用しない場合には、通常のブラインドと同様に、複数の可撓性長尺板330それぞれを長手方向を中心に、全体として平面状をなす位置まで回転させておけばよい。
なお、自重により自然落下の代替として、ブラインド構造332に対して従来既知の加振装置により振動を加え、自重により自然落下する前に、すなわち、雪片が比較的小さいうちに降雪させてもよく、この場合、雪粒が付着する可撓性長尺板330の表面の性状との関係において、加振力を調整することにより、ある程度、降雪する雪片の大きさを調整することが可能である。
本発明の第4実施形態の特徴は、通気膜334により仕切られる試験室308の上スペースから通気膜334を介してエアを吸引する吸引手段が設けられ、それにより、雪粒を担体手段に向かって吸引捕捉する点にある。
可動式金網318について、メッシュサイズは、生成する雪片の大きさに応じて決定すればよく、いずれにせよ、第1実施形態に比べて、可動式金網318によりその上方スペースと、降雪スペースである下方スペースとを仕切り、両スペース間で温度湿度が互いに独立に調整可能とするのは、困難である。
しかしながら、通気膜334を通じて、可動式金網318の下面336に向けて拡散される雪粒を積極的に吸引することにより、雪粒を効率的に下面336に捕捉し、以って雪粒同士の付着を通じて雪片を生成することが可能であるとともに、可動式金網318と通気膜334とで2層構造をなしているので、通気膜334のメッシュサイズ次第で、実質的に、上方スペースと下方スペースとを仕切ることが可能である。
本実施形態の特徴は、担体手段が、複数の回転ベルト式通気膜338であり、担体手段に対する雪粒の拡散は、複数の回転ベルト式通気膜338に向けて上方に行っている点である。
より詳細には、複数の回転ベルト式通気膜338それぞれは、駆動ローラー306と、被駆動ローラー306と、両ローラー306の間で掛け渡された所定メッシュ数の無端状通気膜とを有する。複数の回転ベルト式通気膜338それぞれは、鉛直方向に配置され、互いに水平方向に所定隙間を介して配置されている。
このような構成により、雪粒が隣接する回転ベルト式通気膜338の隙間に向けて上方に拡散すると、回転ベルト式通気膜338の外表面340により捕捉され、そこで、雪粒同士が付着成長し、雪片化する。生成した雪片は、自重により落下して、降雪が模擬される。回転ベルト式通気膜338の回転数は、雪粒が雪片として成長し、落下するまでに要する時間を考慮して、決定すればよい。
たとえば、本実施形態において、降雪を模擬する雪として、氷片を破砕することにより形成される人工雪であるものとして説明したが、それに限定されることなく、自然雪であったり、あるいは所定湿度および所定温度の冷風を利用して生成される人工結晶雪であってもよく、これらは湿雪でなくてもよい。
たとえば、本実施形態において、雪片を生成する態様として、雪粒を捕捉する担体手段として、第1実施形態ないし第5実施形態それぞれにおいて、複数のローラー、可動式金網、ブラインド構造、回転ベルト式通気膜を単一の担体手段としてそれぞれ利用するものとして説明したが、それに限定されることなく、たとえば、試験室内において、複数のローラーと可動式金網とを採用する領域を区分けする等、適宜、担体手段を任意に組み合わせて用いてもよい。
B 降雪する雪片群
C 金網上に積もる雪粒群
D 吸引される雪粒群
E ブラインド構造の表面上に形成される雪片群
V 車両
X 回転軸線
10 雪環境試験システム
22 リーマ式製氷機
34 拡散装置
40 雪供給管
105 上流側端面
106 下流側端面
107 下流側端面
110 回転体
114 圧送流路
116 流出開口
118 取り入れ口
120 流入開口
122 排出口
128 内周面
312 外周面
304 最狭部
306 駆動ローラー
306 被駆動ローラー
306 ゴムローラー
308 試験室
310 凹凸部
314 回転ブラシ
316 貫通穴
318 金網
320 上面
322 支持バー
322 バー
324 プレート状ブラシ
326 プレート面
328 下端縁
329 天井面
330 長尺板
332 ブラインド構造体
336 下面
338 回転ベルト式通気膜
340 外表面
Claims (15)
- 担体が配置される周囲温度および/周囲湿度を所定に設定する段階と、
予め造雪された雪粒を担体に向かって搬送する段階と、
搬送された雪粒を担体の表面で捕捉して、雪粒同士を担体表面上で付着成長させることにより、雪片を生成する段階と、
生成した雪片を担体表面から剥離する段階と、を有することを特徴とする雪片の生成方法。 - 人工雪を用いて試験を行う試験室内に配置される雪片の生成装置であって、
予め造雪された雪粒を担体に向かって搬送する搬送手段と、
搬送された雪粒を捕捉して、雪粒同士を付着成長させることにより、雪片を生成する担体手段と、
生成した雪片を担体から剥離する剥離手段と、を有することを特徴とする雪片の生成装置。 - 前記剥離手段は、前記担体手段を加振することにより、生成した雪片を前記担体手段の表面から剥離する、請求項2に記載の雪片の生成装置。
- 前記担体手段は、互いに平行に外周面を対向させて所定間隔を隔てて配置され、上方から隣接するローラーの間の最狭部に向かう向きに回転可能である複数のローラーであって、前記最狭部より上のスペースに、搬送される雪粒を受けることが可能なように配置された複数のローラーを有し、
隣接するローラーにより、前記最狭部において、雪粒同士を圧密化することにより、雪片を形成し、
前記剥離手段は、前記複数のローラーの回転により、前記最狭部において形成される雪片を下方に押し出す、請求項2に記載の雪片の生成装置。 - 前記複数のローラーは、試験室内の上方において、試験室を仕切るように配置され、それぞれのローラーは、前記外周面に植毛された回転ブラシを構成し、前記外周面には、多数の貫通穴が設けられ、前記剥離手段は、エアをそれぞれのローラーの内部から前記貫通穴を通じて噴出する、請求項4に記載の雪片の生成装置。
- 前記複数のローラーは、試験室内の上方において、試験室を仕切るように配置され、それぞれのローラーは、ゴムローラーからなり、前記外周面に、ローラーの軸線方向に延在する凹凸を有し、前記最狭部において、隣接するローラーの一方の凹部と他方の凸部とにより、雪粒同士を圧密化し、前記外周面には、多数の貫通穴が設けられ、前記剥離手段は、エアをそれぞれのローラーの内部から前記貫通穴を通じて噴出する、請求項4に記載の雪片の生成装置。
- 前記担体手段は、表面に雪粒が付着成長可能なように所定メッシュの金網から構成され、試験室内の上方において、試験室を仕切るように配置され、
前記剥離手段は、雪粒が搬送される側の前記金網の表面を摺動可能なブラシ状に構成される、請求項2に記載の雪片の生成装置。 - 前記担体手段は、それぞれ長手方向を中心に回転及び揺動可能に設けられた、複数の可撓性長尺板により構成されるブラインド状をなし、該可撓性長尺板の表面において、雪片が生成される、請求項2に記載の雪片の生成装置。
- 前記担体手段は、表面に雪粒が付着成長可能なように所定メッシュの金網から構成され、試験室内の上方において、試験室を仕切るように配置され、
さらに、前記金網の上方に、前記金網の上表面を覆うように、所定メッシュの通気膜が配置され、
前記通気膜により仕切られる試験室の上スペースから前記通気膜を介してエアを吸引する吸引手段が設けられ、それにより、雪粒を前記担体手段に向かって吸引捕捉する、請求項2に記載の雪片の生成装置。 - 前記搬送手段は、管内で気流により雪粒を圧送する本管と、上流側端面が、該本管の下流側端面と平行に配置される雪粒の拡散式噴雪装置により構成され、
前記雪粒の拡散式噴雪装置は、上流側端面が前記本管の下流側端面と平行に配置された回転体と、該回転体をその軸線方向を中心に所定回転速度で回転させる回転駆動部とを有し、
該回転体はその内部に、該回転体を軸線方向に貫通する圧送流路を有し、
該圧送流路は、前記上流側端面に、前記本管の下流側端面に設けられる流出開口に近接対向して非接触式に配置される取り入れ口を備え、前記下流側端面に排出口を備え、
前記排出口は、雪粒が前記排出口から軸線方向に対して拡散する向きに排出するように、前記取り入れ口に対して位置決めされる、請求項2ないし請求項9のいずれか1項に記載の雪片の生成装置。 - 前記回転体の前記上流側端面および前記下流側端面それぞれは、円形であり、前記圧送流路は、直線状流路であり、前記排出口は前記取り入れ口に対してオフセット配置される、請求項10に記載の雪片の生成装置。
- 前記雪粒の拡散式噴雪装置を利用して、雪粒を天井に向かって上方に拡散し、前記担体手段に捕捉させる、請求項10または請求項11に記載の雪片の生成装置。
- 前記雪粒の拡散式噴雪装置を利用して、雪粒を床面に向かって下方に拡散し、前記担体手段に捕捉させる、請求項10または請求項11に記載の雪片の生成装置。
- 前記担体手段は、帯電可能な材質から構成され、前記担体に向かって搬送される帯電した雪粒を静電気力による吸引する、請求項2ないし請求項13のいずれか1項に記載の雪片の生成装置。
- 雪粒は、前記担体に向かって搬送される間に、粒の大きさに応じてプラス電荷またはマイナス電荷に帯電され、それにより、前記担体手段において、粒径の異なる雪粒が混在した雪片として形成される、請求項14に記載の雪片の生成装置。
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