JP5967157B2 - 拡散式噴雪装置および噴雪の拡散方法 - Google Patents

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Description

本発明は、拡散式噴雪装置に関し、より詳細には、噴雪を所望の拡散範囲に簡便に拡散調整することが可能な拡散式噴雪装置に関する。
従来から、環境試験、各種イベント、あるいはスキー場において、自然雪を模擬した人工雪が利用されている。
たとえば、環境試験においては、完成モデルの車両を室内に置き、さまざまな自然環境・気象条件を設定し、車両への負荷をデータとして収集し、分析するための環境試験室が用いられ、環境試験室内で人工雪を用いて、エンジンルーム内への雪の混入による不具合問題、足回り部品の凍結等の着氷問題に対処することが行われている。
このため、環境試験室内には、車両、造雪部および降雪部が設けられる。
一例が、特許文献1に開示されている。
特許文献1においては、造雪部は、ミスト状に噴霧した微水滴を低温空間で凍結させ、凍結させた氷粒を担体の膜に成り行きで捕捉し、氷粒同士を担体表面上で付着成長させ、降雪部は、付着成長した雪片が担体表面から衝撃にて剥離させて落下し、試験室内で車両に降雪させるように構成している。
他の例が、特許文献2に開示されている。
特許文献2においては、造雪部は、担体の通気膜に加湿空気を通過させることにより、膜表面に樹枝状結晶雪を模擬した霜を成り行きで成長させ、降雪部は、成長した霜が膜表面から自重により落下し、試験室内で車両に降雪させるように構成している。
しかしながら、これら人工雪の降雪装置には、共通に、以下のような技術的問題点が存する。
すなわち、人工雪の降雪範囲を所望に調整することが困難な点である。より詳細には、造雪部において造雪された雪が、そのまま成り行きで降雪するようにしているので、たとえば、造雪された雪を拡散させてから降雪させるとすれば、造雪工程と降雪工程とが分離されるので、技術的に困難である。
この点、本件発明者は、特許文献3において、環境試験において、造雪した人工雪を用いて吹雪を模擬するのに、造雪した人工雪を拡散する技術を提案している。
この技術は、拡散用部材を用いるもので、より具体的には、気流に乗せられた雪により模擬される吹雪の拡散用部材であって、雪を気流の進行方向に沿って吹き出す吹き出し口の外であって、気流の進行方向前方の所定位置に該吹き出し口に対向する拡散面を設け、拡散面は、雪に対して難付着性を有するように、難付着性の材質および/または頂部が吹き出し口に近づく向きに形成された円錐形状であり、それにより、吹き出し口から吹き出され、気流に乗って気流進行方向に沿って発生する吹雪が、拡散面に沿って案内され、拡散面の四方外方に向かって拡散する、構成としている。
以上の構成を有する吹雪の拡散用部材によれば、吹き出し口から吹き出された雪は気流に乗って、気流の進行方向に沿って吹雪として流れ、吹雪は、吹き出し口の外であって、気流の進行方向前方の所定位置に吹き出し口に対向するように配置された拡散面に当るところ、拡散面は、雪に対して難付着性を有するように、難付着性の材質および/または頂部が吹き出し口に近づく向きに形成された円錐形状であることから、吹雪は、拡散面に付着することなく、拡散面に沿って案内され、四方外方に向かって拡散するとともに、拡散面への付着に伴う経時的な拡散特性の変動を抑制可能である。
しかしながら、このような拡散用部材を用いる技術には、以下のような技術的問題点が存する。
第1に、吹雪の拡散範囲の調整に限度がある点である。
より詳細には、雪の噴射速度および拡散用部材の円錐形状を調整することにより、雪の拡散範囲をある程度調整することは可能であるが、噴射する雪が拡散用部材の拡散面に衝突することにより、雪の噴射方向が偏向されるのを利用しているに過ぎないので、吹雪の拡散範囲には自ずと限度がある。
第2に、吹雪の拡散範囲の調整自体が困難な点である。
より詳細には、吹雪の拡散範囲を調整するとすれば、雪の噴射速度および/または拡散用部材の円錐形状を調整することになるが、拡散用部材の円錐形状を調整するとすれば、拡散用部材自体を交換することになり煩雑であり、雪の噴射速度により所望の拡散範囲を実現するのに、所与の拡散用部材の円錐形状のもとで、雪の噴射速度を決めるには、ある程度試行錯誤が必要となり、この技術により、吹雪の拡散範囲の調整でなく、降雪の拡散範囲を調整するとすれば、雪の噴射速度の設定には自ずと上限がある。
特開平3−236575号公報 特開平9−329380号公報 特願2013−094836号
以上の技術的問題点に鑑み、本発明の目的は、噴雪を所望の拡散範囲に簡便に拡散調整することが可能な拡散式噴雪装置を提供することにある。
上記課題を達成するために、本発明の拡散式噴雪装置は、
上流側端面が、管内で気流により雪粒を圧送する本管の下流側端面と平行に配置された回転体と、該回転体をその軸線方向を中心に所定回転速度で回転させる回転駆動部とを有し、
該回転体はその内部に、該回転体を軸線方向に貫通する圧送流路を有し、
該圧送流路は、前記上流側端面に、本管の下流側端面に設けられる流出開口に近接対向して非接触式に配置される取り入れ口を備え、前記下流側端面に排出口を備え、
前記排出口は、雪粒が前記排出口から軸線方向に対して拡散する向きに排出するように、前記取り入れ口に対して位置決めされる、構成としている。
以上の構成を有する拡散式噴雪装置によれば、管内で気流により雪粒を圧送する本管の下流側端面の流出開口から雪粒が流出する際、回転駆動部により、本管の下流側端面と平行に配置された回転体をその軸線方向を中心に所定回転速度で回転させておくことにより、雪粒は、流出開口に近接対向して非接触式に配置される取り入れ口から、回転体の上流側端面に設けられる取入れ口と回転体の下流側端面に設けられる排出口との間で回転体の軸線方向に貫通する圧送流路内を排出口に向かって流れ、排出口から流出する。
その際、回転体の上流側端面に設けられる取入れ口に対する回転体の下流側端面に設けられる排出口の位置を調整することにより、圧送流路の回転体の軸線方向に対する角度を調整し、それにより雪粒を排出口から軸線方向に対して拡散する向きに流出させることにより、回転体の回転数を通じて、噴雪を所望の拡散範囲に簡便に拡散調整することが可能である。
また、前記回転体の前記上流側端面および前記下流側端面それぞれは、円形であり、前記排出口は前記取り入れ口に対して軸線方向を中心とする周方向に関してオフセット配置され、前記圧送流路は、直線状流路であり、軸線方向に対して斜めに設けられるのがよい。
さらに、前記回転体は、中実状の円柱体であり、前記圧送流路は、前記排出口と前記取り入れ口との間を延びる貫通孔として設けられるのがよい。
さらにまた、前記排出口に対して、下端開口が連通するように接続された可撓性管が設けられ、
該可撓性管は、前記回転体の回転により、前記可撓性管の上端開口が下端開口に対して前記回転体の半径方向外側に位置するように、長手方向に撓み、
それにより、前記排出口から噴射する噴雪の拡散範囲が調整されるのがよい。
加えて、前記排出口から噴射される噴雪が当たるように位置決めされて、前記回転体に対して、前記回転体の中心から外周縁に向かって上向きに連結された拡散傾斜板と、該拡散傾斜板を上方から支持する付勢手段とを有し、
前記回転体の回転により、前記拡散傾斜板に作用する遠心力と前記拡散傾斜板に作用する前記付勢手段による付勢力との釣り合い位置に、前記拡散傾斜板の傾斜角度が調整され、
それにより、前記拡散傾斜板に当たる噴雪の拡散範囲が調整されるのがよい。
また、前記拡散傾斜板は、下端が、前記回転体の回転軸線上を前記下流側端面から上方に延びるバーに回動可能にピン結合され、上端側には、重りが付設され、
前記付勢手段は、コイルバネであり、一端が前記バーに連結され、他端が前記拡散傾斜板に連結されるのがよい。
さらにまた、噴雪は、氷片を氷粒に破砕することにより造雪される人工雪であり、人工雪は、前記拡散式噴雪装置に向かって、本管を通じて圧送されるのがよい。
加えて、噴雪は、担体の通気膜に加湿空気を通過させることにより、膜表面に霜を成長させることにより造雪される人工結晶雪であり、人工結晶雪は、前記拡散式噴雪装置に向かって、本管を通じて圧送されるのでもよい。
さらに、前記圧送流路の前記回転体の軸線方向に対する傾斜角度に応じて、前記回転体の回転数を調整することにより、請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の拡散式噴雪装置を用いて、噴雪の拡散範囲を調整するのでもよい。
また、請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の拡散式噴雪装置を用いて、室内の天井に向かって上向きに噴雪することにより、噴雪を天井にぶつけて、天井から下方に落下する噴雪の拡散を達成する場合において、前記拡散式噴雪装置と天井との間隔を調整することにより、噴雪の拡散範囲を調整するのでもよい。
以下に本発明の拡散式噴雪装置の第1実施形態について、環境試験に利用される場合を例に、図面を参照しながら、以下に詳細に説明する。
まず、雪環境試験システムについて説明すれば、図1に示すように、雪環境試験システム10は、氷粒からなる人工雪を利用し、人工雪により試験供試体である車両Vに対して降雪を模擬するように構成され、そのために、雪環境試験システム10は、人工雪を造る造雪部と、造雪した雪粒を搬送する搬送部と、搬送される雪粒を拡散させる拡散部と、拡散した雪粒から雪片を生成する雪片生成部と、生成した雪片を降雪させる降雪部とを有し、このうち、搬送部の一部と、拡散部と、雪片生成部と、降雪部とが、車両Vが配置される試験室内に配置され、造雪部と搬送部とが試験室外に配置される。
より具体的には、雪環境試験システム10は、概略的には、製氷室で製氷された氷片を低温室で砕氷して、氷粒化することにより人工雪を製造し、人工雪を試験室に向けて圧送して、試験室内において、人工雪を拡散して、雪片を生成し、生成した雪片を車両Vに対して降雪するように構成している。
造雪部において用いる製氷機は、フレーク状の氷片を製造するいわゆるリーマ式製氷機(図示せず)である。
造雪部においてフレーク状の氷片を破砕して氷粒にするのに用いる砕氷機(図示せず)は、主に、上部に配置されたロータリーフィーダー(図示せず)と、下部に配置された一対の砕氷ドラム(図示せず)とからなり、供給された氷片をロータリーフィーダーにより分量化して一対の砕氷ドラムに供給し、一対の砕氷ドラムにより砕氷して、所定粒径の氷粒として雪供給管40に供給するようにしている。
拡散部において、人工雪の拡散式噴雪装置34について説明すれば、人工雪の拡散式噴雪装置34は、搬送される氷粒を所望拡散範囲に亘って拡散するのに用いられる。
図2ないし図7に示すように、人工雪の拡散式噴雪装置34は、管内で気流により人工雪を圧送する雪供給管40の先端開口との間に間隔を隔てて配置される。
人工雪の拡散式噴雪装置34は、上流側端面105が雪供給管40の下流側端面106と平行に配置された回転体110と、回転体110をその軸線方向を中心に所定回転速度で回転させる回転駆動部(図示せず)とを有する。回転駆動部は、たとえば、駆動モータであり、回転体110の側面に設けたプーリー(図示せず)を介してベルト伝動により、回転体110を回転すればよい。
回転体110は、円柱状であり、その内部に回転体110を軸線方向に貫通する圧送流路114を有する。圧送流路114は、上流側端面に、雪供給管40の下流側端面106に設けられる流出開口116に近接対向して非接触式に配置される取り入れ口118を備え、下流側端面107に排出口122を備える。取り入れ口118および排出口122は、円形開口でよい。
回転体110は、中実状の円柱体であり、圧送流路114は、排出口122と取り入れ口118との間を延びる貫通孔として設けられる。
図12に示すように、雪供給管40の上流側端部には、張出環状フランジ124Aが設けられ、張出環状フランジ124Aは、回転体110のまわりに下流側端面106に向かって突出するリング部126Aを有し、リング部126Aの内周面128Aと回転体110の外周面130との間に、ベアリング132Aおよびオイルシール134Aが設けられる。
変形例として、図13に示すように、リング部126Aに大気開放穴135を設けてもよい。これにより、ベアリング132Aが片圧となって、ベアリング内に水が浸入するのを防止することが可能であり、この場合には、外側のオイルシール134Aを省略することが可能である。
圧送流路114は、回転体110の内部に、単一に設けられ、取り入れ口118は、回転体110の軸線を中心とし、排出口122は、取り入れ口118に対して、回転体110の軸線方向を中心とする周方向に関してオフセット配置される。偏心量Dは、人工雪の圧送流量に応じて、排出口122からの所望拡散範囲の観点から決定すればよい。
すなわち、後に説明する回転体110の回転速度が一定の場合、偏心量が大きいほど、人工雪の拡散範囲は拡大する。
取り入れ口118の内径は、雪供給管40の内径よりも小さく設定し、回転体110内の圧送流路114が雪供給管40側の取り入れ口118から排出口122に向かって先細に形成されている。しかしながら、雪供給管40内を流れる気流速度、雪供給管40内を気流により圧送される人工雪の量によっては、取り入れ口118の内径を雪供給管40の内径とほぼ同じあるいは大きくする場合もあり、この場合には、回転体内の圧送流路114は、取り入れ口118と排出口122の間を同一径あるいは取り入れ口118から排出口122に向かって先太に形成してもよい。
回転体110の回転速度は、偏心量Dとの関係において、所望の拡散範囲に応じて設定される。回転体110の上流側端面104および下流側端面106それぞれは、円形であり、雪供給管40の下流側端面106を包摂する領域と同じ大きさを有し、圧送流路114は、直線状流路である。
圧送流路114により圧送される人工雪が、圧送流路114の内周面128に付着しないように、圧送流路114の内周面128は、樹脂製であり、圧送流路114内で人工雪を圧送する気流速度は、人工雪の内周面128への付着力を上回る剥離力が生じるような速度に設定する。
拡散式噴雪装置34によれば、気流により人工雪を圧送する雪供給管40から、回転する回転体110の圧送流路114を介して、人工雪を拡散することが可能である。
より具体的には、まず、リーマ式製氷機によって製氷された氷片が砕氷機(図示せず)によって砕氷され、所定粒径の氷粒となり、雪供給管40により気流により試験体である車両Vに向けて気流により圧送される。
圧送される雪は、気流とともに雪供給管40の流出開口116から流出し、回転駆動部により回転体110の軸線方向を中心に所定回転速度で回転する回転体110の内部の圧送流路114に取り入れ口118から流入し、排出口122から流出して、拡散するようにしてある。
なお、雪粒の拡散方向は、雪粒を天井に向かって上方に拡散してもよいし、雪粒を床面に向かって下方に拡散してもよい。
図8に示すように、拡散式噴雪装置34の排出口122の前方には、拡散プレート74が設けられ、車両Vに向かって吹き出される雪粒は、拡散プレート74に当って四方外方に拡散するようにしている。
拡散プレート74の排出口122に向く側には、対向面104が設けられ、対向面104は、排出口122の外であって、気流の進行方向前方の所定位置に配置され、それにより、排出口122から吹き出され、気流に乗って気流進行方向に沿って発生する吹雪が、対向面104に当って偏向され、対向面104の四方外方に向かって拡散するようにしてある。
拡散プレート74は、回転体110の軸線方向を中心に回転可能にするのでもよく、さらに、傾斜角度αを調整可能としてもよい。
以上の構成を有する雪環境試験システム10について、噴雪の拡散方法を含め、その作用を以下に説明する。
まず、試験室308内の温度および/湿度を所定に設定する。
次いで、リーマ式製氷機により、氷片を製造し、砕氷機により、氷片を破砕し、氷粒を生成し、雪供給管40を通じて拡散式噴雪装置34に圧送し、拡散プレート74と協働して、雪粒を下方に拡散する。
より詳細には、管内で気流により雪粒を圧送する雪供給管40の下流側端面106の流出開口116から雪粒が流出する際、回転駆動部により、雪供給管40の下流側端面106と平行に配置された回転体110をその軸線方向を中心に所定回転速度で回転させておくことにより、雪粒は、流出開口116に近接対向して非接触式に配置される取り入れ口118から、回転体110の上流側端面105に設けられる取入れ口118と回転体110の下流側端面106に設けられる排出口122との間で回転体110の軸線方向に貫通する圧送流路114内を排出口122に向かって流れ、排出口122から流出する。
その際、回転体110の上流側端面105に設けられる取入れ口118に対する回転体110の下流側端面106に設けられる排出口122の位置を調整することにより、圧送流路114の回転体110の軸線方向に対する角度を調整し、それにより雪粒を排出口122から軸線方向に対して拡散する向きに流出させることにより、回転体110の回転数を通じて、噴雪を所望の拡散範囲に簡便に拡散調整することが可能である。
次いで、拡散した噴雪が、雪片として生成されて、車両Vに向けて降雪する。これにより、環境試験を行う。
このように、圧送流路114の回転体110の軸線方向に対する傾斜角度に応じて、前記回転体110の回転数を調整することにより、拡散式噴雪装置を用いて、噴雪の拡散範囲を調整すればよく、特に、図9に示すように、拡散式噴雪装置を用いて、室内の天井に向かって上向きに噴雪することにより、噴雪を天井にぶつけて、天井から下方に落下する噴雪の拡散を達成する場合において、拡散式噴雪装置と天井との間隔hを調整することにより、噴雪の拡散範囲を調整するのでもよい。
以下に、本発明の第2実施形態について、図10を参照しながら説明する。以下の説明において、第1実施形態と同様な構成要素については、同様な参照番号を付することによりその説明は省略し、以下では、本実施形態の特徴部分について詳細に説明する。
本発明の第2実施形態の特徴は、回転体110に付設する可撓性管204を利用して、噴雪の拡散範囲を調整する点にある。
より詳細には、排出口122に対して、下端開口202が連通するように接続された可撓性管204が設けられ、可撓性管204は、回転体110の回転により、可撓性管204の上端開口206が下端開口202に対して回転体110の半径方向外側に位置するように、長手方向に撓み、それにより、排出口122から噴射する噴雪の拡散範囲が調整される。可撓性管204は、回転体110に付設する際、管内の中空部が閉鎖されない程度に自己保形性のある材料である限り、たとえば、ゴムホースでもよい。
これによれば、回転体110の回転数を上げると、可撓性管204の長手方向の撓み量は増大し、それにより、噴雪の拡散範囲は広がり、一方、回転体110の回転数を下げると、可撓性管204の長手方向の撓み量は減少し、それにより、噴雪の拡散範囲は狭まる。
なお、長さの異なる可撓性管204を複数用意しておくことにより、回転数が一定の場合、長さの長い可撓性管204ほど、回転による遠心力が増大することから、それにより、可撓性管204の長手方向の撓み量は増大し、それにより、噴雪の拡散範囲は広がるので、噴雪の所望の拡散範囲に応じて、長さの異なる可撓性管204のどれを選択するかを決定してもよい。
以下に、本発明の第3実施形態について、図11を参照しながら説明する。以下の説明において、第1実施形態と同様な構成要素については、同様な参照番号を付することによりその説明は省略し、以下では、本実施形態の特徴部分について詳細に説明する。
本実施形態において、拡散プレート74を採用する点は、第1実施形態と共通であるが、本実施形態の特徴は、拡散プレート74を利用した噴雪の拡散範囲の調整態様にある。
より詳細には、排出口122から噴射される噴雪が当たるように位置決めされて、回転体110に対して、回転体110の中心から外周縁に向かって上向きに連結された拡散プレート74と、拡散プレート74を上方から支持するコイルバネ214とを有し、拡散プレート74は、下端208が、回転体110の回転軸線上を下流側端面106から上方に延びるバー210に回動可能にピン結合され、上端212側には、重り213が付設され、下端208がバー210に連結され、上端212が拡散プレート74に連結される。回転体110の回転により、拡散プレート74に作用する遠心力と拡散プレート74に作用するコイルバネ214による付勢力との釣り合い位置に、拡散プレート74の傾斜角度αが調整され、それにより、拡散プレート74に当たる噴雪の拡散範囲が調整される。
これにより、たとえば、コイルバネ214のバネ剛性を高くすれば、回転数一定のもとで、拡散プレート74の傾斜角度αは小さくなり、それにより、噴雪の拡散範囲は狭まり、一方、コイルバネ214のバネ剛性を低くすれば、回転数一定のもとで、拡散プレート74の傾斜角度αは大きくなり、それにより、噴雪の拡散範囲は広がる。
一方、同じコイルバネ214のもとで、回転数を上げれば、拡散プレート74の傾斜角度αは大きくなり、それにより、噴雪の拡散範囲は広がり、一方、回転数を下げれば、拡散プレート74の傾斜角度αは小さくなり、それにより、噴雪の拡散範囲は狭まる。
以上、本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明の範囲から逸脱しない範囲内において、当業者であれば、種々の修正あるいは変更が可能である。
たとえば、本実施形態において、拡散式噴雪装置を環境試験に利用するものとして説明したが、それに限定されることなく、噴雪の拡散範囲を調整するのに用いる限り、スキー場のゲレンデにおいて、人工雪を散布するのに用いたり、商業的に人工雪を利用して、降雪を模擬する場合に用いたりしてもよい。
たとえば、本実施形態において、降雪を模擬する雪として、氷片を破砕することにより形成される人工雪であるものとして説明したが、それに限定されることなく、自然雪であったり、あるいは所定湿度および所定温度の冷風を利用して生成される人工結晶雪であってもよく、これらは湿雪でなくてもよい。
たとえば、本実施形態において、拡散式噴雪装置において、傾斜板を付設させるものとして説明したが、それに限定されることなく、拡散式噴雪装置だけで拡散範囲が十分に確保可能である場合には、傾斜板を省略してもよい。
本発明の第1実施形態に係る雪環境試験システムの全体概要図である。 本発明の第1実施形態に係る雪粒の拡散式噴雪装置の回転体110を環境試験システムの雪供給管に設けた状態を拡大して示す切欠き斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る雪粒の拡散式噴雪装置の回転体110を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る雪粒の拡散式噴雪装置の回転体110の回転軸線方向の断面図である。 図4中の矢印A方向より見た回転体110の回転軸線方向の端面図である。 図4中の矢印B方向より見た回転体110の回転軸線方向の端面図である。 図4に示した回転体110を上流側から見た端面図である。 本発明の第1実施形態に係る拡散式噴雪装置まわりの概要図である。 本発明の第1実施形態に係る拡散式噴雪装置において、天井に向けて上方に拡散させる状況を示す概要図である。 本発明の第2実施形態に係る雪粒の拡散式噴雪装置を示す概略斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る雪粒の拡散式噴雪装置を示す概略斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る拡散式噴雪装置において、回転体と分岐管との接続部まわりを示す部分概略図である。 本発明の第1実施形態に係る拡散式噴雪装置において、回転体と分岐管との接続部まわりの変形例を示す図11と同様な図である。
V 車両
X 回転軸線
D 偏心量
h 拡散式噴雪装置と天井との間隔
α 傾斜角度
R 天井面R
10 雪環境試験システム
34 拡散式噴雪装置
40 雪供給管
105 上流側端面
106 下流側端面
107 下流側端面
110 回転体
114 圧送流路
116 流出開口
118 取り入れ口
120 流入開口
122 排出口
124 張出環状フランジ
126 リング部
128 内周面
130 外周面
132 ベアリング
134 オイルシール
135 大気開放穴
202 一端開口
204 可撓製管
206 他端開口
207 重り
208 一端
210 バー
212 他端
213 重り
214 コイルバネ

Claims (10)

  1. 上流側端面が、管内で気流により雪粒を圧送する本管の下流側端面と平行に配置された回
    転体と、該回転体をその軸線方向を中心に所定回転速度で回転させる回転駆動部とを有し

    該回転体はその内部に、該回転体を軸線方向に貫通する圧送流路を有し、
    該圧送流路は、前記上流側端面に、本管の下流側端面に設けられる流出開口に近接対向し
    て非接触式に配置される取り入れ口を備え、前記回転体の下流側端面に排出口を備え、
    前記排出口は、雪粒が前記排出口から軸線方向に対して拡散する向きに排出するように、
    前記取り入れ口に対して位置決めされる、拡散式噴雪装置。
  2. 前記回転体の前記上流側端面および前記回転体の前記下流側端面それぞれは、円形であり、前
    記排出口は前記取り入れ口に対して軸線方向を中心とする周方向に関してオフセット配置
    され、前記圧送流路は、直線状流路であり、軸線方向に対して斜めに設けられる、請求項
    1に記載の拡散式噴雪装置。
  3. 前記回転体は、中実状の円柱体であり、前記圧送流路は、前記排出口と前記取り
    入れ口との間を延びる貫通孔として設けられる、請求項2に記載の拡散式噴雪装置。
  4. 前記排出口に対して、下端開口が連通するように接続された可撓性管が設けられ、
    該可撓性管は、前記回転体の回転により、前記可撓性管の上端開口が下端開口に対
    して前記回転体の半径方向外側に位置するように、長手方向に撓み、
    それにより、前記排出口から噴射する噴雪の拡散範囲が調整される、請求項1ない
    し請求項3のいずれか1項に記載の拡散式噴雪装置
  5. 前記排出口から噴射される噴雪が当たるように位置決めされて、前記回転体に対し
    て、前記回転体の中心から外周縁に向かって上向きに連結された拡散傾斜板と、該拡散傾
    斜板を上方から支持する付勢手段とを有し、
    前記回転体の回転により、前記拡散傾斜板に作用する遠心力と前記拡散傾斜板に作
    用する前記付勢手段による付勢力との釣り合い位置に、前記拡散傾斜板の傾斜角度が調整
    され、
    それにより、前記拡散傾斜板に当たる噴雪の拡散範囲が調整される、請求項1ない
    し請求項3のいずれか1項に記載の拡散式噴雪装置。
  6. 前記拡散傾斜板は、下端が、前記回転体の回転軸線上を前記下流側端面から上方
    に延びるバーに回動可能にピン結合され、上端側には、重りが付設され、
    前記付勢手段は、コイルバネであり、一端が前記バーに連結され、他端が前記拡
    散傾斜板に連結される、請求項5に記載の拡散式噴雪装置。
  7. 噴雪は、氷片を氷粒に破砕することにより造雪される人工雪であり、人工雪は、前記拡散
    式噴雪装置に向かって、本管を通じて圧送される、請求項1ないし請求項6のいずれか1
    項に記載の拡散式噴雪装置。
  8. 噴雪は、担体の通気膜に加湿空気を通過させることにより、膜表面に霜を成長させること
    により造雪される人工結晶雪であり、人工結晶雪は、前記拡散式噴雪装置に向かって、本
    管を通じて圧送される、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の拡散式噴雪装置
  9. 前記圧送流路の前記回転体の軸線方向に対する傾斜角度に応じて、前記回転体の回転数を
    調整することにより、請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の拡散式噴雪装置を
    用いて、噴雪の拡散範囲を調整することを特徴とする噴雪の拡散方法。
  10. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の拡散式噴雪装置を用いて、室内の天井に
    向かって上向きに噴雪することにより、噴雪を天井にぶつけて、天井から下方に落下する
    噴雪の拡散をs達成する場合において、前記拡散式噴雪装置と天井との間隔を調整すること
    により、噴雪の拡散範囲を調整する、請求項9に記載の噴雪の拡散方法。
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