JP2016005405A - グロメットの組付け構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】グロメットをブラケットに組付ける際の挿入力を低減するとともに、グロメットの保持力およびシール性を確保することができるグロメットの組付け構造を提供すること。【解決手段】一端部から小径フランジ部(11)と大径フランジ部(12)を備え、前記小径フランジ部(11)と前記大径フランジ部の間に環状の係止溝(13)を画成したグロメット(10)の前記係止溝(13)を、孔(21a)を備えたブラケット(20)の前記孔(21a)の周縁に嵌合させることによって、グロメットをブラケットに係止するグロメットの組付け構造において、前記グロメットの端部から小径フランジ部までを円錐状斜面(15)によって結び、当該円錐状斜面(15)に、軸方向の縦溝(16)を複数本、全周に渡って形成するようにした。【選択図】図1
Description
本発明は、グロメットの組付け構造に関するもので、自動車等のパネルを貫通させてワイヤハーネスを組み付ける際に使用されるグロメットの組付け構造に関するものである。
グロメットは、ブラケットを介して自動車等のパネルに取り付けられる。グロメットは、その全周に渡って形成された嵌合部(溝)をブラケットの孔に嵌合させることによって、ブラケットに保持される(特許文献1参照)。
このようなグロメットでは、グロメットがブラケットから抜け出るのを防止するために、溝を画成する環状係止部(フランジ部)の径を大きく形成する必要がある。
ところで、グロメットをブラケットの孔に挿嵌させるためには、環状係止部をブラケットの孔を通過させなければならない。
そこで、特許文献1に開示されている技術では、グロメットの外周面に軸方向へ複数本の溝を形成し、それによってグロメットの半径方向の変形を容易にしている。
ところで、グロメットをブラケットの孔に挿嵌させるためには、環状係止部をブラケットの孔を通過させなければならない。
そこで、特許文献1に開示されている技術では、グロメットの外周面に軸方向へ複数本の溝を形成し、それによってグロメットの半径方向の変形を容易にしている。
この場合には、グロメットのブラケットへの取り付けは容易になるものの、グロメットがブラケットから抜け易くなり、また、シール性の低下を招く虞がある。
本発明は、上記のような実情に鑑みて成されたもので、グロメットをブラケットに組付ける際の挿入力を低減するとともに、グロメットの保持力およびシール性を確保することができるグロメットの組付け構造を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するため、本願発明のグロメットの組付け構造(1)〜(5)は、次のことを特徴としている。
(1)一端部から小径フランジ部と大径フランジ部を備え、前記小径フランジ部と前記大径フランジ部の間に環状の係止溝を画成したグロメットの前記係止溝を、孔を備えたブラケットの前記孔の周縁に嵌合させることによって、グロメットをブラケットに係止するグロメットの組付け構造において、
前記グロメットの一端部から小径フランジ部までを円錐状斜面によって結び、当該円錐状斜面に、軸方向の縦溝を複数本、全周に渡って形成したこと。
(1)一端部から小径フランジ部と大径フランジ部を備え、前記小径フランジ部と前記大径フランジ部の間に環状の係止溝を画成したグロメットの前記係止溝を、孔を備えたブラケットの前記孔の周縁に嵌合させることによって、グロメットをブラケットに係止するグロメットの組付け構造において、
前記グロメットの一端部から小径フランジ部までを円錐状斜面によって結び、当該円錐状斜面に、軸方向の縦溝を複数本、全周に渡って形成したこと。
(2)上記グロメットの組付け構造(1)において、前記縦溝の下端を小径フランジ部の手前までに形成したこと。
(3)上記グロメットの組付け構造(1)または(2)において、前記小径フランジ部の前記係止溝側基部に環状凹部を形成したこと。
(4)上記グロメットの組付け構造(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記係止溝の底壁に内方に突出する環状リブを形成したこと。
(5)上記グロメットの組付け構造(1)〜(4)のいずれかにおいて、前記大径フランジ部の係止溝側の面に環状リブを形成したこと。
本発明に係るグロメットの組付け構造(1)によれば、グロメットをブラケットの孔に挿入する際に、円錐状斜面によって案内されるが、円錐状斜面に形成された縦溝によって容易に圧縮されながら、小径フランジ部まで達する。したがって、グロメットのブラケットへの組付けが容易になる。
グロメットの組付け構造(2)によれば、縦溝が円錐状傾斜面のみに形成されている、即ち小径フランジ部には形成されていないので、小径フランジ部の強度は低下することなく、よってグロメットはブラケットに確実に保持される。
グロメットの組付け構造(3)によれば、環状凹部によって、小径フランジ部がグロメットのブラケットへの挿入に際して容易に変形されるので、取付けが容易になり、反対に、小径フランジ部はグロメットがブラケットから離脱する方向に対しては、変形し難いので、グロメットの保持が確保される。
グロメットの組付け構造(4)によれば、ブラケットの孔の周面がグロメットの環状リブに当接してシールを確実にする。
グロメットの組付け構造(5)によれば、ブラケットの側面がグロメットの環状リブに当接してシールを確実にする。
以下、本発明に係るグロメットの組付け構造の一実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
グロメットの組付け構造は、図1に示すように、ワイヤハーネス1を融着したゴム,エラストマー等のモールドグロメット(以下、グロメットと云う)10と、当該グロメット10を保持するブラケット20とを備え、ワイヤハーネス1は、グロメット10,ブラケット20を介して車両等のパネル30に保持される。
グロメット10は、一端部から小径フランジ部11と大径フランジ部12を備え、それらのフランジ部11,12間に環状の係止溝13が形成されている。そして、筒状端部14から小径フランジ部11の上端外周縁までは、円錐状斜面15によって形成され、その円錐状斜面15には、その周面に、軸と平行な複数本の縦溝16が等間隔に形成されている。なお、縦溝16は、図2(b)に示すように、小径フランジ部11の手前までである。また、大径フランジ部12の下面には、筒状端部17が突設されている。
係止溝13は、図3に示すように、底壁、即ち小径フランジ部11と大径フランジ部12とを結ぶ璧の全周に渡って断面が略半円状の環状リブ13aが形成され、大径フランジ部12の上周縁にも、全周に渡って断面が略半円状の環状リブ13bが形成されている。さらに、係止溝13を画成する小径フランジ部11の基部には、環状凹部13cが全周に渡って形成されている。
ブラケット20は、円板状の主部21と、その直径方向外方に、取付け部22が形成されている。そして、主部21には、中心にグロメット10の筒状端部17を収容する孔21aが形成され、取付け部22には、パネル30に締結するボルト等の締結具を挿通させる孔22aが形成されている。また、ブラケット20の裏面には、図4に示すように、環状のパッキン23が稙設されている。このパッキン23は、後述するパネル30の孔の周縁をシールするものである。
車体等のパネル30には、ブラケット20に取付けられたグロメット10の端部を収容する孔31とブラケット20を締結するボルト等の連結具を挿通させる孔32が形成されている。
このように構成された各部材は、以下のようにて組付けられる。
ワイヤーハーネス1を融着させたグロメット10を、その筒状端部14を先頭にしてブラケット20の孔21aに挿入する。すると、それに伴って、グロメット10の円錐状斜面15、次いで小径フランジ部11が圧縮されてブラケット20の孔21aを通過する。
その際、円錐状斜面15は、縦溝16によって半径方向に変形が容易であり、また、小径フランジ部16は、環状凹部13cによって変形が容易になる。
ワイヤーハーネス1を融着させたグロメット10を、その筒状端部14を先頭にしてブラケット20の孔21aに挿入する。すると、それに伴って、グロメット10の円錐状斜面15、次いで小径フランジ部11が圧縮されてブラケット20の孔21aを通過する。
その際、円錐状斜面15は、縦溝16によって半径方向に変形が容易であり、また、小径フランジ部16は、環状凹部13cによって変形が容易になる。
このようにしてブラケット20に取付けられたグロメット10は、その係止溝13の環状リブ13aにブラケット20の孔21aの周面が当接し、さらには、係止溝13の環状リブ13bがブラケット20の側面に当接してブラケット20とのシールが図られる。
次いで、ブラケット20を車体等のパネル30に重ね合わせ、取付け部22の孔22aとパネル30の孔32にボルト等の締結具を挿通させて、両者を締結する。その際、パネル30の孔31には、グロメット10の大径フランジ部12,筒状端部17が収容される。また、ブラケット20のパッキン23は、パネル30に当接してそれらの間のシールが図られる。
このように、パネル30に取付けられたグロメット10は、小径フランジ部11と大径フランジ部12とによって、ブラケット20から離脱するのが防止される。したがって、縦溝16の下端は、小径フランジ部11に達するのを避けて、保持力を確保することが好ましい。
〈まとめ〉
ここで、上述した本発明に係るグロメットの組付け構造の特徴をそれぞれ以下i項〜v項に簡潔に纏めて列記する。
[i]一端部から小径フランジ部(11)と大径フランジ部(12)を備え、前記小径フランジ部(11)と前記大径フランジ部の間に環状の係止溝(13)を画成したグロメット(10)の前記係止溝(13)を、孔(21a)を備えたブラケット(20)の前記孔(21a)の周縁に嵌合させることによって、グロメットをブラケットに係止するグロメットの組付け構造において、
前記グロメットの一端部から小径フランジ部までを円錐状斜面(15)によって結び、当該円錐状斜面(15)に、軸方向の縦溝(16)を複数本、全周に渡って形成したことを特徴とするグロメットの組付け構造。
[ii]前記縦溝の下端を小径フランジ部の手前までに形成したことを特徴とする上記iに記載のグロメットの組付け構造。
[iii]前記小径フランジ部の前記係止溝側基部に環状凹部(13c)を形成したことを特徴とする上記iまたはiiに記載のグロメットの組付け構造。
[iv]前記係止溝の底壁に内方に突出する環状リブ(13b)を形成したことを特徴とする上記i〜iiiのいずれかに記載のグロメットの組付け構造。
[v]前記大径フランジ部の係止溝側の面に環状リブ(13a)を形成したことを特徴とする上記i〜ivいずれかに記載のグロメットの組付け構造。
ここで、上述した本発明に係るグロメットの組付け構造の特徴をそれぞれ以下i項〜v項に簡潔に纏めて列記する。
[i]一端部から小径フランジ部(11)と大径フランジ部(12)を備え、前記小径フランジ部(11)と前記大径フランジ部の間に環状の係止溝(13)を画成したグロメット(10)の前記係止溝(13)を、孔(21a)を備えたブラケット(20)の前記孔(21a)の周縁に嵌合させることによって、グロメットをブラケットに係止するグロメットの組付け構造において、
前記グロメットの一端部から小径フランジ部までを円錐状斜面(15)によって結び、当該円錐状斜面(15)に、軸方向の縦溝(16)を複数本、全周に渡って形成したことを特徴とするグロメットの組付け構造。
[ii]前記縦溝の下端を小径フランジ部の手前までに形成したことを特徴とする上記iに記載のグロメットの組付け構造。
[iii]前記小径フランジ部の前記係止溝側基部に環状凹部(13c)を形成したことを特徴とする上記iまたはiiに記載のグロメットの組付け構造。
[iv]前記係止溝の底壁に内方に突出する環状リブ(13b)を形成したことを特徴とする上記i〜iiiのいずれかに記載のグロメットの組付け構造。
[v]前記大径フランジ部の係止溝側の面に環状リブ(13a)を形成したことを特徴とする上記i〜ivいずれかに記載のグロメットの組付け構造。
1 ワイヤーハーネス
10 グロメット
11 小径フランジ
12 大径フランジ
13 係止溝
13a,13b リブ
13c 環状凹部
14 筒状端部
15 円錐状斜面
16 縦溝
17 筒状端部
20 ブラケット
21 主部
21a 孔
22 取付け部
30 パネル
31,32 孔
10 グロメット
11 小径フランジ
12 大径フランジ
13 係止溝
13a,13b リブ
13c 環状凹部
14 筒状端部
15 円錐状斜面
16 縦溝
17 筒状端部
20 ブラケット
21 主部
21a 孔
22 取付け部
30 パネル
31,32 孔
Claims (5)
- 一端部から小径フランジ部と大径フランジ部を備え、前記小径フランジ部と前記大径フランジ部の間に環状の係止溝を画成したグロメットの前記係止溝を、孔を備えたブラケットの前記孔の周縁に嵌合させることによって、グロメットをブラケットに係止するグロメット組付け構造において、
前記グロメットの一端部から小径フランジ部までを円錐状斜面によって結び、当該円錐状斜面に、軸方向の縦溝を複数本、全周に渡って形成したことを特徴とするグロメットの組付け構造。 - 前記縦溝の下端を小径フランジ部の手前までに形成したことを特徴とする請求項1に記載のグロメットの組付け構造。
- 前記小径フランジ部の前記係止溝側基部に環状凹部を形成したことを特徴とする請求項1または2に記載のグロメットの組付け構造。
- 前記係止溝の底壁に内方に突出する環状リブを形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のグロメットの組付け構造。
- 前記大径フランジ部の係止溝側の面に環状リブを形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のグロメットの組付け構造。
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- 2014-06-18 JP JP2014125613A patent/JP2016005405A/ja not_active Abandoned
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