JP2016004757A - 接点装置並びにそれを用いた電磁継電器、および接点装置の製造方法 - Google Patents

接点装置並びにそれを用いた電磁継電器、および接点装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】固定端子の位置のばらつきを低減することができる接点装置並びにそれを用いた電磁継電器、および接点装置の製造方法を提供する。
【解決手段】固定端子31,32は、接点部2に電気的に接続されている。筐体4は、箱状であって接点部2を囲むように配置され、固定端子31,32を通す開口孔411,412が底板41に形成されている。絶縁部材51,52は、電気的絶縁性を有し、中空部511,521を囲む環状であって底板41における開口孔411,412の周囲に接合されている。固定端子31,32は、中空部511,521を貫通する形で絶縁部材51,52に固定され、絶縁部材51,52を介して筐体4に保持されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般に、接点装置並びにそれを用いた電磁継電器、および接点装置の製造方法に関し、より詳細には、接点部を囲む箱状の筐体を備えた接点装置並びにそれを用いた電磁継電器、および接点装置の製造方法に関する。
従来、箱状の筐体(箱状封止容器)でたとえば気密(密封)空間を形成し、この気密空間内に接点部を収納した接点装置が提供されている。この種の接点装置は、絶縁性、気密性および耐熱性を確保するため、たとえばセラミック製の筐体で気密空間を形成している。ただし、セラミック製の筐体では、焼結する際に収縮しやすく、寸法精度を高めることは困難である。
これに対して、金属製筒状フランジの上方開口縁部に、固定端子(固定接点端子)を保持したセラミックプレートを接合一体化して、気密空間を形成するように構成された接点装置(接点開閉装置)が提案されている(たとえば特許文献1参照)。特許文献1には、板状のセラミック(セラミックプレート)と金属製の筒状フランジとを組み合わせることで、箱形セラミックを用いる場合に比べて、高い寸法精度を確保できることが記載されている。
また、特許文献2に記載の接点装置(スタータ用マグネットスイッチ)では、固定端子(固定接点)は、絶縁接点ケースの側面を貫通して、且つ絶縁接点ケースを挟み込んで固定されている。ここで、絶縁接点ケースの側面には、固定端子を挿入配置するための円錐状の貫通孔が形成されており、且つ貫通孔にはセラミック系材料からなる耐熱絶縁スペーサが配置されている。固定端子は耐熱絶縁スペーサに挿入されることにより、間接的に絶縁接点ケースに保持される。さらに、特許文献2の記載によれば、絶縁耐熱スペーサは円錐状であって、固定端子を締め付けるだけで固定端子を同心的に配置することができる。
国際公開第2011/115052号 特開平8−22760号公報
しかし、特許文献1に記載の接点装置においては、固定端子はセラミックプレートに直接保持されるので、セラミックプレートの寸法精度が低ければ、固定端子の位置がばらつく可能性がある。
また、特許文献2に記載の接点装置においては、固定端子は耐熱絶縁スペーサを介して間接的に絶縁接点ケースに保持されているものの、耐熱絶縁スペーサは円錐状に形成されており、絶縁接点ケースの円錐状の貫通孔に配置されている。したがって、特許文献2に記載の構成であっても、セラミック系材料からなる耐熱絶縁スペーサの寸法精度が低ければ、固定端子の位置がばらつく可能性がある。さらに、特許文献2においては、耐熱絶縁スペーサを介して間接的に固定端子を保持する絶縁接点ケースが樹脂製であるから、寸法精度の高い金属製のケースで固定端子を保持する場合に比べると、やはり固定端子の位置がばらつく可能性がある。
本発明は上記事由に鑑みて為されており、固定端子の位置のばらつきを低減することができる接点装置並びにそれを用いた電磁継電器、および接点装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の接点装置は、接点部と、前記接点部に電気的に接続された固定端子と、箱状であって前記接点部を囲むように配置され、前記固定端子を通す開口孔が底板に形成された筐体と、電気的絶縁性を有し、中空部を囲む環状であって前記底板における前記開口孔の周囲に接合された絶縁部材とを備え、前記固定端子は、前記中空部を貫通する形で前記絶縁部材に固定され、前記絶縁部材を介して前記筐体に保持されていることを特徴とする。
この接点装置において、前記絶縁部材の内周面と前記固定端子の外周面との間に隙間が形成されるように、前記絶縁部材の内径は前記固定端子の外径よりも大きく設定されていることが望ましい。
この接点装置において、前記筐体には、前記開口孔が2個以上形成されており、前記固定端子および前記絶縁部材は、それぞれ前記開口孔と一対一に対応するように前記開口孔と同数個ずつ設けられていることがより望ましい。
この接点装置において、前記筐体は金属製であることがより望ましい。
この接点装置において、前記絶縁部材と前記底板との間に、金属製の筐体側スペーサが設けられ、前記絶縁部材は、前記筐体側スペーサを介して前記底板に接合されていることがより望ましい。
この接点装置において、前記筐体は、少なくとも前記底板と前記底板以外の部位とが別部材であることがより望ましい。
この接点装置において、前記固定端子と前記絶縁部材との間に、金属製の端子側スペーサが設けられ、前記固定端子は、前記端子側スペーサを介して前記絶縁部材に接合されていることがより望ましい。
この接点装置において、前記筐体の内部空間が気密空間となるように、前記固定端子は前記絶縁部材に気密接合され、前記絶縁部材は前記底板に気密接合されていることがより望ましい。
本発明の電磁継電器は、上記の接点装置と、前記接点部を開閉するように駆動する電磁石装置とを備えることを特徴とする。
本発明の接点装置の製造方法は、接点部と、前記接点部に電気的に接続された固定端子と、箱状であって前記接点部を囲むように配置され、前記固定端子を通す開口孔が底板に形成された筐体と、電気的絶縁性を有し、中空部を囲む環状の絶縁部材とを備える接点装置の製造方法であって、前記中空部を貫通する形で前記固定端子を前記絶縁部材に固定する固定工程と、前記筐体に対する前記固定端子の相対的な位置を調整しつつ、前記固定端子が前記絶縁部材を介して前記筐体に保持されるように、前記絶縁部材を前記底板における前記開口孔の周囲に接合する接合工程とを含むことを特徴とする。
本発明は、固定端子は、環状の絶縁部材を介して筐体に保持されているので、寸法精度の比較的高い筐体を用いることにより、絶縁性の筐体を用いる場合に比べて、固定端子の位置のばらつきを低減することができる、という利点がある。
実施形態1に係る電磁継電器を示す断面図である。 実施形態1に係る接点装置の要部を示す分解斜視図である。 実施形態1に係る接点装置の要部を示す斜視断面図である。 実施形態2に係る接点装置を示す断面図である。 実施形態2に係る接点装置の筐体を示す斜視図である。 実施形態2に係る接点装置の要部を示す斜視断面図である。 実施形態2に係る接点装置の他の例を示す断面図である。 実施形態2に係る接点装置のさらに他の例を示す断面図である。
(実施形態1)
本実施形態の接点装置1は、図1に示すように、接点部2と、固定端子31,32と、筐体4と、絶縁部材51,52とを備えている。
固定端子31,32は、接点部2に電気的に接続されている。筐体4は、箱状であって接点部2を囲むように配置され、固定端子31,32を通す開口孔411,412が底板41に形成されている。
絶縁部材51,52は、電気的絶縁性を有し、中空部511,521を囲む環状であって底板41における開口孔411,412の周囲に接合されている。
固定端子31,32は、中空部511,521を貫通する形で絶縁部材51,52に固定され、絶縁部材51,52を介して筐体4に保持されている。
この構成によれば、固定端子31,32は、環状の絶縁部材51,52を介して筐体4に保持されているので、寸法精度の比較的高い筐体4を用いることにより、絶縁性の筐体を用いる場合に比べて、固定端子31,32の位置のばらつきを低減できる。寸法精度の高い筐体4として、たとえば金属製の筐体4を用いることが考えられるが、この場合でも、固定端子31,32と筐体4との間の電気的な絶縁性は絶縁部材51,52にて確保することができる。
しかも、絶縁部材51,52は、筐体4の底板41における開口孔411,412の周囲に接合されている。そのため、この接点装置1は、仮に絶縁部材51,52の寸法精度が低くても、底板41に対する絶縁部材51,52の接合位置を調整することで、固定端子31,32の位置のばらつきを低減できる。
また、本実施形態では、筐体4に一対(2個)の開口孔411,412が形成されている場合を例にする。固定端子31,32および絶縁部材51,52は、それぞれ開口孔411,412と一対一に対応するように、開口孔411,412と同数個(2個)ずつ設けられている。ただし、開口孔、固定端子、および絶縁部材の個数は2個に限らず、1個あるいは3個以上であってもよい。
以下、本実施形態の接点装置1について詳しく説明する。以下に説明する接点装置1は、本発明の一例に過ぎず、本発明は、下記実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
本実施形態では、接点装置1が、図1に示すように電磁石装置10と共に電磁継電器100を構成する場合を例として説明する。つまり、電磁継電器100は、接点装置1と、接点部2を開閉するように駆動する電磁石装置10とを備えている。ただし、接点装置1は、電磁継電器100に限らず、たとえばブレーカ(遮断器)やスイッチ等に用いられていてもよい。本実施形態においては、電磁継電器100が電気自動車(EV)に搭載され、走行用のバッテリから負荷(たとえばインバータ)への直流電力の供給路上に接点部2が電気的に接続される場合を例とする。
<接点装置の構成>
本実施形態に係る接点装置1は、図1に示すように、一対の固定接点311,321と、一対の固定接点311,321に対向して配置された一対の可動接点81,82とを、接点部2として備えている。
以下では、説明のために固定接点311,321と可動接点81,82との対向方向を上下方向と定義し、可動接点81,82から見て固定接点311,321側を上方と定義する。さらに、一対の固定接点311,321の並んでいる方向を左右方向と定義し、固定接点311から見て固定接点321側を右方と定義する。つまり、以下では、図1の上下左右を上下左右として説明する。また、以下では、上下方向および左右方向の両方に直交する方向(図1の紙面に直交する方向)を、前後方向として説明する。ただし、これらの方向は接点装置1の使用形態を限定する趣旨ではない。
一方の(第1の)固定接点311は一方の(第1の)固定端子31の下端部に設けられており、他方の(第2の)固定接点321は他方の(第2の)固定端子32の下端部に設けられている。これにより、一対の固定端子31,32は、接点部2における一対の固定接点311,321と電気的に接続されている。一対の可動接点81,82は、導電性の金属材料からなる板状の可動接触子8に設けられている。これにより、一対の可動接点81,82は、可動接触子8を介して互いに電気的に接続されている。
一対の固定端子31,32は、左右方向に並ぶように配置されている。一対の固定端子31,32は、各々、導電性の金属材料から形成されており、接点部(一対の固定接点311,321)2に外部回路(バッテリおよび負荷)を接続するための端子として機能する。本実施形態では、一例として銅(Cu)で形成された固定端子31,32を用いることとするが、固定端子31,32を銅製に限定する趣旨ではなく、固定端子31,32は銅以外の導電性材料で形成されていてもよい。
一対の固定端子31,32の各々は、上下方向に直交する平面内での断面形状が円形状となる円柱状に形成されている。ここでは、一対の固定端子31,32の各々は、上端側を下端側の小径部312,322(図2参照)に比べて外径の大きな拡径部313,323(図2参照)とすることで、正面視がT字状となるように構成されている。
詳しくは後述するが、これら一対の固定端子31,32は、筐体4の底板41に形成されている開口孔411,412を貫通した状態で、筐体4に保持される。
可動接触子8は、左右方向に長い矩形板状に形成されており、その長手方向(左右方向)の両端部を一対の固定端子31,32の下端部に対向させるように一対の固定端子31,32の下方に配置されている。可動接触子8のうち、一対の固定端子31,32の下端部(固定接点311,321)に対向する部位には、一対の可動接点81,82が設けられている。
可動接触子8は、筐体4内において後述するホルダ16によって保持されており、筐体4の下方に配置された電磁石装置10によってホルダ16ごと上下方向に駆動される。これにより、可動接触子8に設けられている一対の可動接点81,82は、それぞれ対応する固定接点311,321に接触する閉位置と、固定接点311,321から離れる開位置との間で移動することになる。
両可動接点81,82が閉位置にあるとき、つまり接点部2が閉じた状態(以下、「閉状態」という)では、一対の固定端子31,32間は可動接触子8を介して短絡する。そのため、接点装置1は、バッテリおよび負荷の一方に固定端子31を電気的に接続し、他方に固定端子32を電気的に接続することで、閉状態においてバッテリからの負荷への直流電力の供給路を形成する。
なお、可動接点81,82は、可動接触子8の一部が打ち出されるなどして可動接触子8と一体に構成されていてもよいし、可動接触子8とは別部材からなり可動接触子8に固定されていてもよい。同様に、固定接点311,321は、固定端子31,32と一体に構成されていてもよいし、固定端子31,32とは別部材からなり固定端子31,32に固定されていてもよい。
筐体4は、下面が開口し、左右方向に長い中空の直方体状(図2参照)に形成され、接点部2を囲むように配置されている。筐体4の底板41は、矩形板状であって、接点部2の上方に位置し、筐体4の上面を形成する。筐体4は、底板41の他、底板41の下面の外周部から下方に延びる形の筒状部42を有している。言い換えれば、筒状部42は、上面および下面が開口した矩形筒状であって、その上面が底板41で塞がれている。
なお、筒状部42の下面は、後述する電磁石装置10の継鉄上板11によって塞がれている。具体的には、筒状部42は下端部が継鉄上板11に対し、たとえば溶接により接合されている。これにより、接点部2は、筐体4の底板41および筒状部42、さらに継鉄上板11で囲まれた空間に収納されることになる。
本実施形態では、筐体4は金属製であるが、底板41と底板41以外の部位(筒状部42)とが別部材である。要するに、底板41および筒状部42はいずれも金属製であるが、底板41は筒状部42とは別部材からなり、筒状部42に接合されることによって筒状部42と共に筐体4を構成する。また、図1の例では、底板41の厚み寸法は、底板41以外の部位(筒状部42)の厚み寸法より大きく設定されているが、両厚み寸法は同じであってもよい。
本実施形態では、一例として42アロイ(Fe−42Ni)で形成された底板41を用いることとするが、底板41を42アロイ製に限定する趣旨ではなく、底板41はたとえばコバール、ステンレス(SUS304等)などで形成されていてもよい。また、本実施形態では一例としてステンレス(SUS304等)で形成された筒状部42を用いることとするが、筒状部42をステンレス製に限定する趣旨ではなく、筒状部42はたとえば42アロイ(Fe−42Ni)、コバールなどで形成されていてもよい。
筐体4の底板41には、一対の固定端子31,32を通すための一対の開口孔411,412が形成されている。一対の開口孔411,412は、それぞれ円形状に形成されており、底板41を厚み方向(上下方向)に貫通している。一方の(第1の)開口孔411には一方の(第1の)固定端子31が配置され、他方の(第2の)開口孔412には他方の(第2の)固定端子32が配置される。
ところで、一対の固定端子31,32は共通の構成を採用しているため、以下では、とくに断りがない限りは一方の(第1の)固定端子31に着目して説明するが、他方の(第2の)固定端子32についても同様の構成であることとする。すなわち、以下の説明において、固定端子31、(第1の)開口孔411、(第1の)小径部312、(第1の)拡径部313は、それぞれ固定端子32、(第2の)開口孔412、(第2の)小径部322、(第2の)拡径部323に読み替え可能である。また、(第1の)絶縁部材51、(第1の)端子側スペーサ61、(第1の)筐体側スペーサ71は、それぞれ(第2の)絶縁部材52、(第2の)端子側スペーサ62、(第2の)筐体側スペーサ72に読み替え可能である。
絶縁部材51は、絶縁性材料から形成されており、少なくとも固定端子31と筐体4との間の電気的絶縁性を確保するように機能する。ここでは、絶縁部材51は、図2に示すように上面および下面がいずれも平坦な円環状に形成されており、内側に円形状に開口した中空部511を有している。本実施形態では、一例としてセラミックで形成された絶縁部材51を用いることとするが、絶縁部材51をセラミック製に限定する趣旨ではなく、絶縁部材51はたとえばガラス等の絶縁性材料で形成されていてもよい。
この絶縁部材51は、底板41における開口孔411の周囲に接合されている。そして、固定端子31は絶縁部材51の中空部511を貫通する形で、絶縁部材51に固定される。これにより、固定端子31は、少なくとも絶縁部材51を介して、間接的に筐体4に保持されることになる。
また、本実施形態では、固定端子31と絶縁部材51との間には、金属製の端子側スペーサ61が設けられている。固定端子31は、端子側スペーサ61を介して絶縁部材51に接合されることにより、絶縁部材51に対して固定されている。ここでは、端子側スペーサ61は、図2に示すように上面および下面がいずれも平坦な円環状に形成されている。本実施形態では、一例として42アロイ(Fe−42Ni)で形成された端子側スペーサ61を用いることとするが、端子側スペーサ61を42アロイ製に限定する趣旨ではなく、端子側スペーサ61はたとえばコバールなどで形成されていてもよい。
さらに、本実施形態では、絶縁部材51と筐体4の底板41との間には、金属製の筐体側スペーサ71が設けられている。絶縁部材51は、筐体側スペーサ71を介して底板41に接合されることにより、底板41に対して固定されている。ここでは、筐体側スペーサ71は、図2に示すように上面および下面がいずれも平坦な円環状に形成されている。本実施形態では、一例として42アロイ(Fe−42Ni)で形成された筐体側スペーサ71を用いることとするが、筐体側スペーサ71を42アロイ製に限定する趣旨ではなく、筐体側スペーサ71はたとえばコバールなどで形成されていてもよい。
なお、図1の例では、端子側スペーサ61の厚み寸法および筐体側スペーサ71の厚み寸法は、いずれも絶縁部材51の厚み寸法に比べて小さく設定されている。
要するに、本実施形態の接点装置1においては、固定端子31は、端子側スペーサ61、絶縁部材51、および筐体側スペーサ71を介して、間接的に筐体4の底板41に保持されている。以下に、図1および図3を参照して、固定端子31と端子側スペーサ61と絶縁部材51と筐体側スペーサ71と底板41との関係について詳述する。
筐体側スペーサ71、絶縁部材51、および端子側スペーサ61は、底板41の上面上に、筐体側スペーサ71、絶縁部材51、端子側スペーサ61の順で積み重なるように配置される。ここで、筐体側スペーサ71、絶縁部材51、および端子側スペーサ61は、上下方向に直交する平面(水平面)内での中心軸が開口孔411と一致するように配置される。
固定端子31は、小径部312が端子側スペーサ61、絶縁部材51、および筐体側スペーサ71の内側を貫通し、且つ拡径部313が端子側スペーサ61上に重なるように配置される。この状態で、固定端子31の小径部312の下端部は、開口孔411を通して底板41の下方(筐体4の内側)に突出することになる。
そして、固定端子31は、拡径部313の下面が端子側スペーサ61の上面に接合され、且つ端子側スペーサ61の下面が絶縁部材51の上面に接合されることにより、端子側スペーサ61を介して絶縁部材51に間接的に接合される。また、絶縁部材51の下面が筐体側スペーサ71の上面に接合され、且つ筐体側スペーサ71の下面が底板41の上面における開口孔411の周囲に接合されることにより、絶縁部材51は筐体側スペーサ71を介して筐体(底板41)4に間接的に接合される。
ここにおいて、部材間の接合の方法は、接合する2つの部材の材料に応じて適切な方法が選択される。本実施形態では、一例として銅製の固定端子31と42アロイ製の端子側スペーサ61とは、ろう付けによって接合される。また、端子側スペーサ61とセラミック製の絶縁部材51との接合、および絶縁部材51と42アロイ製の筐体側スペーサ71との接合についても、ろう付けである。筐体側スペーサ71と42アロイ製の底板41とは、溶接によって接合される。なお、底板41とステンレス製の筒状部42とは、溶接によって接合される。
また、本実施形態では、図3に示すように絶縁部材51の内径φ1は、中空部511を貫通する固定端子31の小径部312の外径φ2よりも大きく設定され、絶縁部材51の内周面と固定端子31の外周面との間には隙間g1(図3参照)が形成されている。さらに、開口孔411の内径φ3は、絶縁部材51の内径φ1より大きく設定されている(φ3>φ1>φ2)。
また、本実施形態の接点装置1においては、筐体4の内部空間が気密空間となるように、固定端子31は絶縁部材51に気密接合され、絶縁部材51は底板41に気密接合されている。より詳細には、固定端子31と端子側スペーサ61とは気密接合され、底板41と筐体側スペーサ71とは気密接合されている。さらに、端子側スペーサ61と筐体側スペーサ71とは、いずれも絶縁部材51に対して気密接合されている。底板41と筒状部42との間、および筒状部42と継鉄上板11との間も気密接合されている。
なお、筐体4の内部空間にはたとえば水素を含む消弧性ガスが封入されていることが望ましい。これにより、筐体4内に収納されている接点部2が開極する際にアークが発生したとしても、アークは消弧性ガスによって急速に冷却され迅速に消弧可能になる。ただし、筐体4内に消弧性ガスが封入されていることは必須の構成ではない。
ところで、上述した接点装置1の製造方法は、中空部511を貫通する形で固定端子31を絶縁部材51に固定する固定工程と、絶縁部材51を底板41における開口孔411の周囲に接合する接合工程とを少なくとも含むことが好ましい。接合工程においては、筐体4に対する固定端子31の相対的な位置を調整しつつ、固定端子31が絶縁部材51を介して筐体4に保持されるように、絶縁部材51を底板41における開口孔411の周囲に接合する。
すなわち、ろう付けなどの方法により固定端子31を絶縁部材51に固定し(固定工程)、その後、筐体4に対する固定端子31の位置を調整しながら絶縁部材51を筐体4に接合する(接合工程)ことになる。より詳細には、固定工程では、固定端子31と端子側スペーサ61とを接合し、端子側スペーサ61と絶縁部材51とを接合し、絶縁部材51とを筐体側スペーサ71とを接合する。これにより、固定端子31を、端子側スペーサ61、絶縁部材51、および筐体側スペーサ71と一体化する。その後の接合工程では、筐体側スペーサ71と筐体(底板41)4とを接合することにより、筐体側スペーサ71を介して絶縁部材51を筐体4に接合する。
この製造方法によれば、固定端子31を絶縁部材51に固定する工程(固定工程)と、絶縁部材51を筐体4に接合する工程(接合工程)とは別工程である。そのため、予め固定端子31が固定された絶縁部材51を筐体4に接合する際に、筐体4と固定端子31との相対的な位置を調整することで、絶縁部材51の寸法精度に関わらず、固定端子31の位置決めを精度よく行うことができる。
なお、上述した各部の形状は一例に過ぎず、適宜変更が可能である。たとえば、絶縁部材51、端子側スペーサ61、および筐体側スペーサ71は、それぞれ円環状に限らず、たとえば多角形(五角形や六角形など)状に形成されていてもよい。固定端子31や開口孔411についても同様に、上下方向に直交する断面形状が多角形状に形成されていてもよい。
<電磁石装置の構成>
電磁石装置10は、図1に示すように、固定子12と、可動子13と、励磁コイル14とを有している。電磁石装置10は、励磁コイル14への通電時に励磁コイル14で生じる磁束によって固定子12に可動子13を吸引し、可動子13を第2の位置(図1に示す位置)から第1の位置へ移動させる。
ここでは、電磁石装置10は、固定子12、可動子13、励磁コイル14の他に、継鉄上板11を含む継鉄と、シャフト15と、ホルダ16と、接圧ばね17と、復帰ばね18とを有している。なお、電磁石装置10は、合成樹脂製であって励磁コイル14が巻き付けられるコイルボビン(図示せず)を有していてもよい。
固定子12は、継鉄上板11の下面中央部から下方に突出する形の円筒状に形成された固定鉄芯であって、その上端部が継鉄上板11に固定されている。
可動子13は、円柱状に形成された可動鉄芯であって、固定子12の下方において、その上端面を固定子12の下端面に対向させるように配置されている。可動子13は、上下方向に移動可能に構成されており、その上端面が固定子12の下端面に接触した第1の位置と、その上端面が固定子12の下端面から離れた第2の位置との間で移動する。
励磁コイル14は、その中心軸方向を上下方向と一致させる向きで筐体4の下方に配置されており、その内側に固定子12と可動子13とが配置されている。
継鉄は、励磁コイル14を囲むように配置されており、固定子12および可動子13と共に、励磁コイル14の通電時に生じる磁束が通る磁気回路を形成する。そのため、継鉄と固定子12と可動子13とはいずれも磁性材料から形成されている。継鉄上板11は、この継鉄の一部を構成しており、上述したように筐体(筒状部42)4の下面を塞ぐように、筐体4と接合されている。
復帰ばね18は、固定子12の内側に配置されており、可動子13を下方(第2の位置)へ付勢するコイルばねである。
シャフト15は、非磁性材料にて上下方向に延びた丸棒状に形成されており、電磁石装置10で発生した駆動力を、電磁石装置10の上方に設けられている接点装置1へ伝達する。シャフト15は、継鉄上板11の中央部に形成された透孔111に挿し通されており、固定子12および復帰ばね18の内側を通って、その下端部が可動子13に固定されている。シャフト15の上端部は、可動接触子8を保持するホルダ16に固定されている。
ホルダ16は、たとえば左右方向の両面が開口した矩形筒状であって、可動接触子8が貫通するように可動接触子8と組み合わされている。ホルダ16にはシャフト15の上端部が固定されている。接圧ばね17は、ホルダ16の下板の上面と可動接触子8の下面との間に配置されており、可動接触子8を上方へと付勢するコイルばねである。
これにより、電磁石装置10で発生した駆動力はシャフト15にて可動接触子8へと伝達され、可動子13が上下方向に移動するのに伴い可動接触子8が上下方向に移動する。
なお、電磁石装置10は、非磁性材料からなり固定子12および可動子13を収納する筒体(図示せず)を有していてもよい。筒体は、上面が開口した有底円筒状に形成され、上端部(開口周部)が継鉄上板11に接合される。これにより、筒体は、可動子13の移動方向を上下方向に制限し、且つ可動子13の第2の位置を規定する。さらに接点装置1を気密構造とする場合(つまり、筐体4の内部空間を気密空間とする場合)には、筒体は継鉄上板11の下面に気密接合されていることが望ましい。これにより、継鉄上板11に透孔111が形成されていても、気密空間の気密性を確保することができる。
<電磁継電器の動作>
次に、上述した構成の接点装置1および電磁石装置10を備えた電磁継電器100の動作について簡単に説明する。
励磁コイル14に通電されていないとき(非通電時)には、可動子13は、固定子12との間に磁気吸引力が生じないため、復帰ばね18のばね力によって第2の位置に位置する。このとき、図1に示すように、ホルダ16は、シャフト15ごと下方に引き下げられているため、可動接触子8は、上方への移動が規制され、一対の可動接点81,82を一対の固定接点311,321から離れた開位置に位置させる。この状態では、接点装置1は接点部2が開いた状態(以下、「開状態」という)にあるので、一対の固定端子31,32間は非導通である。
一方、励磁コイル14に通電されると、可動子13は、固定子12との間に磁気吸引力が生じるため、復帰ばね18のばね力に抗して上方に引き寄せられ第1の位置に移動する。このとき、ホルダ16は、シャフト15ごと上方に押し上げられるため、可動接触子8は、上方への移動規制が解除され、一対の可動接点81,82を一対の固定接点311,321に接触する閉位置に位置させる。この状態では、接点装置1は接点部2が閉状態にあるので、一対の固定端子31,32間は導通する。
このように、電磁石装置10は、励磁コイル14の通電状態の切り替えにより可動子13に作用する吸引力を制御し、可動子13を上下方向に移動させることにより、接点装置1の接点部2の開状態と閉状態とを切り替えるための駆動力を発生する。
<効果>
以上説明した本実施形態の接点装置1によれば、固定端子31は、環状の絶縁部材51を介して筐体4に保持されている。したがって、この接点装置1は、寸法精度の比較的高い筐体4を用いれば、絶縁性の筐体を用いる場合に比べて、固定端子31の位置のばらつきを低減できる、という利点がある。
すなわち、接点装置に用いられる絶縁性の筐体としては、一般的に、絶縁性、耐熱性、さらには必要に応じて気密性を確保するため、セラミック製の筐体が用いられるが、本実施形態では、絶縁部材51を用いることで寸法精度の高い筐体4を採用できる。たとえば上述したような金属製の筐体4は、セラミック製の筐体に比べて寸法精度が高いため、筐体4に保持される固定端子31の位置のばらつきを低減できる。
しかも、絶縁部材51は、筐体4の底板41における開口孔411の周囲に接合されている。そのため、この接点装置1は、仮に絶縁部材51の寸法精度が低くても、底板41に対する絶縁部材51の接合位置(取付位置)を調整することで、固定端子31の位置のばらつきを低減できる。
さらに、絶縁部材51は、固定端子31と筐体4との間の電気的な絶縁性を確保できる形状および寸法であればよい。そのため、絶縁部材51にセラミックが用いられる場合でも、セラミック製の部品は単純かつ小型でよいので、セラミック製の筐体を用いる場合に比べて、金型や材料にかかるコストの低コスト化、歩留りの向上を図ることが可能である。
また、本実施形態のように、絶縁部材51の内周面と固定端子31の外周面との間に隙間g1が形成されるように、絶縁部材51の内径φ1は固定端子31の外径φ2よりも大きく設定されていることが好ましい。この構成によれば、絶縁部材51の内側(中空部511内)における固定端子31の位置は、隙間g1の範囲内で調整する余地がある。したがって、絶縁部材51の寸法精度が低くても、筐体4に対する固定端子31の位置のばらつきを容易に低減できる。この構成は必須の構成ではなく、この構成を採用するか否かは任意である。
なお、接点装置1は、絶縁部材51の内周面と固定端子31の外周面との間に隙間g1が形成された構成により、固定端子31と筐体4との電気的絶縁を確実に確保できるという利点もある。すなわち、接点装置1は、接点部2の開閉に伴い接点部2から金属粉などの飛散物が飛散し、この飛散物が絶縁部材51に付着する可能性がある。ただし、本実施形態の接点装置1は、絶縁部材51と固定端子31との間に隙間g1があることで、飛散物が絶縁部材51に付着しても、固定端子31と筐体4との間の絶縁性を確保できる。
また、本実施形態のように、筐体4には、開口孔411,412が2個以上形成され、固定端子31,32および絶縁部材51,52は、それぞれ開口孔411,412と一対一に対応するように開口孔411,412と同数個ずつ設けられていることが好ましい。この構成によれば、筐体4に対する一対の固定端子31,32の各々の位置のばらつきが低減されることで、一対の固定端子31,32間の距離のばらつきも低減されることになる。言い換えれば、一対の固定端子31,32間の距離の寸法精度が向上するという利点がある。
しかも、接点装置1として、定格絶縁電圧などにより一対の固定端子31,32間の距離が異なる複数の仕様が存在する場合、絶縁部材51,52については、複数の仕様に亘って共通の部品を用いることができる利点がある。つまり、筐体4に形成する一対の開口孔411,412間の距離を変更するだけで、絶縁部材51,52は共通としながらも、一対の固定端子31,32間の距離が異なる接点装置1を実現可能である。
さらにまた、本実施形態のように、筐体4は金属製であることが好ましい。この構成によれば、筐体4を非金属材料で形成する場合に比べて、簡単な加工で、寸法精度の高い筐体4を実現できるという利点がある。ただし、この構成は必須の構成ではなく、この構成を採用するか否かは任意である。
筐体4が金属製である場合において、本実施形態のように、絶縁部材51と底板41との間に、金属製の筐体側スペーサ71が設けられ、絶縁部材51は、筐体側スペーサ71を介して底板41に接合されていることが好ましい。この構成によれば、絶縁部材51と底板41とが直接接合される構成に比べて、底板41の材料の制約が緩和され、底板41の材料の選択の自由度が高くなる。
詳しく説明すると、絶縁部材51と底板41とが直接接合される構成においては、たとえば絶縁部材51がセラミック製で底板41が金属製であれば、絶縁部材51と底板41とはろう付けによって接合される。ろう付けの工程においては、絶縁部材51と底板41とは高温環境下に置かれることになるため、通常、底板41は、絶縁部材(セラミック)51に熱膨張率が近い金属材料(42アロイやコバール)で形成される。
これに対して、本実施形態の構成では、絶縁部材51と筐体側スペーサ71とがろう付けされるので、筐体側スペーサ71が、絶縁部材51に熱膨張率が近い金属材料で形成されていればよい。そのため、本実施形態の接点装置1は、筐体側スペーサ71を備える構成により、底板41の材料の制約が緩和され、底板41の材料の選択の自由度が高くなるという利点がある。ただし、この構成は必須の構成ではなく、この構成を採用するか否かは任意である。
また、筐体4が金属製である場合においては、本実施形態のように、筐体4は、少なくとも底板41と底板41以外の部位(筒状部42)とが別部材であることが好ましい。この構成によれば、筐体4は、固定端子31を保持する底板41のみが、絶縁部材(セラミック)51に熱膨張率が近い金属材料(42アロイやコバール)で形成されていればよい。したがって、筐体4のうち底板41以外の部位(筒状部42)は、たとえばステンレス(SUS304)等の加工性のよい材料を用いることができ、筐体4の全体が42アロイやコバールで形成される場合に比べて絞り加工の歩留りが向上する。ただし、この構成は必須の構成ではなく、この構成を採用するか否かは任意である。
また、本実施形態のように、固定端子31と絶縁部材51との間に、金属製の端子側スペーサ61が設けられて、固定端子31は、端子側スペーサ61を介して絶縁部材51に接合されていることが好ましい。この構成によれば、固定端子31と絶縁部材51とが直接接合される構成に比べて、固定端子31の材料および形状の自由度が高くなる。ただし、この構成は必須の構成ではなく、この構成を採用するか否かは任意である。
さらに、本実施形態のように、筐体4の内部空間が気密空間となるように、固定端子31は絶縁部材51に気密接合され、絶縁部材51は底板41に気密接合されていることが好ましい。この構成によれば、接点部2が気密空間に収納されることになるため、接点装置1は、様々な雰囲気中での使用が可能になる。接点装置1は、筐体4の内部空間に消弧性ガスを封入して、消弧性能の向上を図ることも可能である。ただし、この構成は必須の構成ではなく、この構成を採用するか否かは任意である。
また、本実施形態に係る電磁継電器100は、上記の接点装置1と、接点部2を開閉するように駆動する電磁石装置10とを備えている。したがって、電磁継電器100は、寸法精度の比較的高い筐体4を接点装置1に用いれば、絶縁性の筐体を用いる場合に比べて、固定端子31の位置のばらつきを低減できる、という利点がある。
(実施形態2)
本実施形態に係る接点装置1は、図4に示すように、筐体4における底板41と底板41以外の部位(筒状部42)とが一部材で構成されている点で、実施形態1の接点装置1と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
本実施形態においては、底板41は筒状部42と継ぎ目なく連続するように形成されている。ここでは一例として、42アロイ(Fe−42Ni)で形成された筐体4を用いることとするが、筐体4を42アロイ製に限定する趣旨ではなく、筐体4はたとえばコバールなどで形成されていてもよい。
筐体4は、1枚の金属板から絞り加工によって形成され、図5に示すように、下面が開口した左右方向に長い中空の直方体状に形成される。筐体4の下面は、継鉄上板11によって塞がれている。筐体4のうち底板41となる部位には、一対の開口孔411,412が形成されている。
さらに、図4の例では、接点装置1は、端子側スペーサ61,62(図1参照)および筐体側スペーサ71,72(図1参照)が省略されている。なお、以下では、固定端子31、開口孔411、小径部312、拡径部313、(第1の)脚部314、絶縁部材51は、それぞれ固定端子32、開口孔412、小径部322、拡径部323、(第2の)脚部324、絶縁部材52に読み替え可能である。
具体的には、図4に示す接点装置1は、図6に示すように、拡径部313の下面から小径部312の外周面に沿って下方に突出する円環状の脚部314を、固定端子31に有している。ここでは、脚部314の内径φ4は、絶縁部材51の内径φ1よりも大きく、且つ絶縁部材51の外径φ5より小さく設定されている(φ1<φ4<φ5)。なお、絶縁部材51の外径φ5は、開口孔411の内径φ3よりも大きく設定されている(φ5>φ3)。
固定端子31は、脚部314の先端面(下端面)が絶縁部材51の上面に接する状態で、脚部314の先端部(下端部)を絶縁部材51に対して直接接合することにより、絶縁部材51に直接固定される。固定端子31と絶縁部材51とは、ろう付けによって接合される。
絶縁部材51は、その下面が底板41の上面における開口孔411の周囲に接する状態で、その下面を底板41に対して直接接合することにより、筐体(底板41)4に直接固定される。絶縁部材51と底板41とは、ろう付けによって接合される。ろう付けの工程においては、絶縁部材51と底板41とは高温環境下に置かれることになるため、底板41は、絶縁部材(セラミック)51に熱膨張率が近い金属材料(42アロイやコバール)で形成される。
以上説明した構成によれば、筐体4の底板41と底板41以外の部位とが一部材で形成されているので、これらが別部材である場合に比べて、筐体4の部品点数を削減することができる。また、上述した接点装置1は、端子側スペーサおよび筐体側スペーサが省略されていることで、さらなる部品点数の削減を図ることができる。なお、端子側スペーサが省略される場合には、固定端子31は、上述したように脚部314を有する構成とし、脚部314の先端部を絶縁部材51に接合することが好ましい。
ところで、端子側スペーサおよび筐体側スペーサが省略されていることは、本実施形態の接点装置1において必須ではなく、必要に応じて、端子側スペーサおよび筐体側スペーサの各々を適宜採用可能である。以下、固定端子31、絶縁部材51、端子側スペーサ61、筐体側スペーサ71は、それぞれ固定端子32、絶縁部材52、端子側スペーサ62、筐体側スペーサ72に読み替え可能である。
図7は、図4に示す構成に、端子側スペーサ61を付加した接点装置1を示している。図7の例では、実施形態1と同様に、固定端子31の脚部314が省略され、固定端子31と絶縁部材51との間に、金属製の端子側スペーサ61が設けられて、固定端子31は、端子側スペーサ61を介して絶縁部材51に接合されている。
図8は、図4に示す構成に、筐体側スペーサ71を付加した接点装置1を示している。図8の例では、実施形態1と同様に、絶縁部材51と底板41との間に、金属製の筐体側スペーサ71が設けられ、絶縁部材51は、筐体側スペーサ71を介して底板41に接合されている。
また、図7の構成と図8の構成とを組み合わせることで、接点装置1は、実施形態1と同様に、端子側スペーサ61と筐体側スペーサ71との両方を備えていてもよい。
その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
1 接点装置
10 電磁石装置
100 電磁継電器
2 接点部
31,32 固定端子
4 筐体
41 底板
411,412 開口孔
51,52 絶縁部材
511,521 中空部
61,62 端子側スペーサ
71,72 筐体側スペーサ
g1 隙間

Claims (10)

  1. 接点部と、
    前記接点部に電気的に接続された固定端子と、
    箱状であって前記接点部を囲むように配置され、前記固定端子を通す開口孔が底板に形成された筐体と、
    電気的絶縁性を有し、中空部を囲む環状であって前記底板における前記開口孔の周囲に接合された絶縁部材とを備え、
    前記固定端子は、前記中空部を貫通する形で前記絶縁部材に固定され、前記絶縁部材を介して前記筐体に保持されている
    ことを特徴とする接点装置。
  2. 前記絶縁部材の内周面と前記固定端子の外周面との間に隙間が形成されるように、前記絶縁部材の内径は前記固定端子の外径よりも大きく設定されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の接点装置。
  3. 前記筐体には、前記開口孔が2個以上形成されており、
    前記固定端子および前記絶縁部材は、それぞれ前記開口孔と一対一に対応するように前記開口孔と同数個ずつ設けられている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の接点装置。
  4. 前記筐体は金属製である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の接点装置。
  5. 前記絶縁部材と前記底板との間に、金属製の筐体側スペーサが設けられ、
    前記絶縁部材は、前記筐体側スペーサを介して前記底板に接合されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の接点装置。
  6. 前記筐体は、少なくとも前記底板と前記底板以外の部位とが別部材である
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の接点装置。
  7. 前記固定端子と前記絶縁部材との間に、金属製の端子側スペーサが設けられ、
    前記固定端子は、前記端子側スペーサを介して前記絶縁部材に接合されている
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の接点装置。
  8. 前記筐体の内部空間が気密空間となるように、前記固定端子は前記絶縁部材に気密接合され、前記絶縁部材は前記底板に気密接合されている
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の接点装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の接点装置と、
    前記接点部を開閉するように駆動する電磁石装置とを備える
    ことを特徴とする電磁継電器。
  10. 接点部と、前記接点部に電気的に接続された固定端子と、箱状であって前記接点部を囲むように配置され、前記固定端子を通す開口孔が底板に形成された筐体と、電気的絶縁性を有し、中空部を囲む環状の絶縁部材とを備える接点装置の製造方法であって、
    前記中空部を貫通する形で前記固定端子を前記絶縁部材に固定する固定工程と、
    前記筐体に対する前記固定端子の相対的な位置を調整しつつ、前記固定端子が前記絶縁部材を介して前記筐体に保持されるように、前記絶縁部材を前記底板における前記開口孔の周囲に接合する接合工程とを含む
    ことを特徴とする接点装置の製造方法。
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