JP2016002428A - 眼内レンズ挿入器具 - Google Patents

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    • A61F2/1662Instruments for inserting intraocular lenses into the eye
    • A61F2/167Instruments for inserting intraocular lenses into the eye with pushable plungers

Abstract

【課題】押出部材の強固な軸出しを実現させながら、眼内レンズの折り畳み姿勢を安定化させることができる眼内レンズ挿入器具を提供する。【解決手段】眼内レンズ挿入器具は、挿入部と、押出部材と、押出部材の押し出し方向を案内する案内部と、案内部の一方の壁面を構成する第1突起と、案内部の他方の壁面を構成する第2突起と、を有し、押出部材による眼内レンズの押し出し時には、後方支持部の先端部分が第1突起側に配置され、後方支持部の根元部分が第2突起側に配置された状態で、後方支持部が光学部の外周部分の内側に折り畳まれており、第1突起の形状と第2突起の形状は非対称である。【選択図】 図4

Description

本開示は、眼内レンズを患者眼に挿入する眼内レンズ挿入器具に関する。
従来、白内障の手術方法の一つとして水晶体を摘出した後、水晶体の代わりに折り曲げ可能な軟性の眼内レンズを眼内に挿入する手法が一般的に用いられている。また、眼の屈折力を矯正するために、水晶体よりも前側に眼内レンズが挿入される場合もある。眼内レンズの眼内への挿入には、インジェクターと呼ばれる眼内レンズ挿入器具が用いられる場合がある。
インジェクターを用いて眼内レンズを眼内に挿入する際には、インジェクターの載置部に置かれた眼内レンズが棒状の押出部材(プランジャー)により押されることにより、先細のインジェクターの先端に向けて押し出され、その内壁形状に合わせて小さく折り曲げられる(例えば、特許文献1,2参照)。
再公表特許WO2011/048631号公報 再公表特許WO2010/064275号公報
このようなインジェクターにおいて、眼内レンズが所望の形状に小さく折り曲げられるためには、押出部材の軸出し(芯出し)を行って、押出部材の押し出し方向を正確に制御することが必要になる。そこで、例えば、形状が対称に形成された一対の突起(特許文献2における一対のガイドレールなど)を設けておき、この一対の突起の間に押出部材を配置して、押出部材の軸出しを行うことがなされている。
しかしながら、従来のインジェクターでは、押出部材の軸出しを行うための構成が、眼内レンズを所望の形状に折り曲げることの障害となる場合があった。押出部材の軸出し、および眼内レンズの折り畳み姿勢のうちの少なくともいずれかが不安定となると、眼内レンズを適切に眼内に挿入することが困難となる可能性がある。
そこで、本開示は上記した問題点を解決するためになされたものであり、押出部材の強固な軸出しを実現させながら、眼内レンズの折り畳み姿勢を安定化させることができる眼内レンズ挿入器具を提供することを目的とする。
本開示の典型的な実施形態に係る眼内レンズ挿入器具は、眼内レンズを患者眼に挿入する眼内レンズ挿入器具であって、先端に向かうにつれて内径が徐々に小さくなる通路を備える中空の筒形状の挿入部と、眼内レンズの外周部分を押して前記挿入部の前記通路内で前記眼内レンズを折り曲げながら、前記眼内レンズを前記挿入部の先端から前記挿入部の外部へ押し出す押出部材と、前記押出部材の押し出し方向を案内する案内部と、前記案内部の一方の壁面を構成する第1突起と、前記案内部の他方の壁面を構成する第2突起と、を有し、前記眼内レンズ挿入器具によって挿入される前記眼内レンズは、円盤形状の光学部と、前記光学部の外周部分から外側に延びる少なくとも1つの支持部と、を備え、前記押出部材による前記眼内レンズの押し出し時には、前記押出部材側に配置される前記支持部である後方支持部の先端部分が前記第1突起側に配置され、前記後方支持部の根元部分が前記第2突起側に配置された状態で、前記後方支持部が前記光学部の外周部分の内側に折り畳まれ、前記第1突起の形状と前記第2突起の形状は非対称であること、を特徴とする。
本開示の眼内レンズ挿入器具によれば、押出部材の強固な軸出しを実現させながら、眼内レンズの折り畳み姿勢を安定化させることができる。
眼内レンズ挿入器具の外観概略図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図である。 天板部の外観斜視図である。 天板部の正面図である。 プランジャーの外観斜視図である。 眼内レンズの平面図である。 眼内レンズの右側面図である。 眼内レンズ挿入器具を使用した眼内レンズの挿入方法の説明図である。 図9のC−C断面図である。 図9のD−D断面図である。 眼内レンズ挿入器具を使用した眼内レンズの挿入方法の説明図である。 図12のE−E断面図である。 図12のF−F断面図である。 図12のG−G断面図である。 変形実施形態の天板部の一部を拡大した図面である。
以下、本開示の実施形態を図面に基づき説明する。
まず、眼内レンズ挿入器具であるインジェクター1の構造について説明する。図1は、インジェクター1の外観概略図である。図2は、図1のA−A断面図(インジェクター1を図1の縦方向に切り取ったときに側面方向から見た断面図)である。図3は、図1のB−B断面図(インジェクター1を図1の横方向に切り取ったときに下面方向から見た断面図)である。図4は、天板部30の外観斜視図である。図5は、天板部30の正面図である。図6は、プランジャー12の外観斜視図である。
図1〜図3に示すように、インジェクター1は、筒部本体(以下、「本体」という)10と、プランジャー12などから構成されている。本体10は、挿入部20、載置部22などを備えている。このようなインジェクター1は、例えば、樹脂材料等を用いた射出成形などによって形成することができる。なお、インジェクター1は、樹脂の削り出しによる切削加工品などであってもよい。
本体10の挿入部20は、図3の断面において先端20aに向かうにつれて内径が徐々に小さくなる通路20bを備える中空の筒形状に形成されている。挿入部20の先端20aには、眼内レンズ100を外部に送出するための切欠き(ベベル)が形成されている。詳しくは後述するように、挿入部20を通過した眼内レンズ100は、挿入部20の内壁面20cに沿って小さく折り曲げられて、先端20aの切欠きから外部に送出され、眼内に挿入される。
本体10の載置部22は、挿入部20よりもプランジャー12の押し出し方向の上流側(後端側)の位置に形成されている。この載置部22は、プランジャー12による眼内レンズ100の押し出し開始前において、眼内レンズ100が配置される空間(隙間)が内部に形成される。本実施形態における載置部22は、載置部本体24と、保持部材26と、保持部材28と、天板部30などを備えている。このような載置部22において、プランジャー12により押し出される前の眼内レンズ100が、載置部本体24の内部にて、保持部材26と保持部材28により保持されつつ配置される。
天板部30は、挿入部20の一部も構成しており、挿入部20と載置部22における天側の位置に配置されている蓋部材である。本実施形態の天板部30は、図4と図5に示すように、板状部32と、係合部34と、案内部36と、先端側突起38(第1突起)と、根元側突起40(第2突起)などを備えている。係合部34は、載置部本体24と係合する。なお、天板部30は、樹脂材料(例えば、ポリプロピレン)を用いた射出成形などによって形成されていればよい。
案内部36は、板状部32に形成されている。一例として、本実施形態の案内部36は、板状部32のほぼ中央部から挿入部20にかけて形成された溝である。この溝状の案内部36は、その軸線Lbがプランジャー12の押し出し方向と一致するように形成されており、プランジャー12の押し出し方向を案内する。
先端側突起38は、案内部36の一方(図4の手前側)の壁面を構成しており、板状部32から眼内レンズ100が配置される側(図4の上側)に突出している。
根元側突起40は、案内部36の他方(図4の奥側)の壁面を構成しており、板状部32から眼内レンズ100が配置される側(図4の上側)に突出している。つまり、先端側突起38と根元側突起40とによって案内部36が左右から挟み込まれるように、先端側突起38が案内部36の一方の側に配置され、且つ、根元側突起40が先端側突起38の反対側に配置される。
先端側突起38の形状と根元側突起40の形状は、非対称である。具体的には、本実施形態では、先端側突起38における挿入部20の先端20a側の端部38aは、根元側突起40における挿入部20の先端20a側の端部40aよりも高く形成されている。換言すると、板状部32の板面と垂直な方向における端部38aの長さ(高さ)は、板状部32の板面と垂直な方向における端部40aの長さよりも大きい。さらに詳しくは、根元側突起40の端部40aは、切欠き部分となっている。そして、このようにして、先端側突起38の端部38aにおける板状部32からの高さH1(突出量)は、根元側突起40の端部40aにおける板状部32からの高さH2(突出量)よりも大きい。一例として、高さH2は、高さH1の60%〜80%の大きさに設定される。
そして、根元側突起40の端部40aは、プランジャー12による眼内レンズ100の押し出し時において、光学部110が挿入部20の内壁面20cに接触して折り曲げられるときに、後方支持部112Bの根元部分116Bが配置される位置に形成されている。
なお、図4に示す例においては、先端側突起38の押し出し方向(前後方向)の長さL1と根元側突起40の押し出し方向の長さL2は、等しく形成されている。ここで、長さL1は、案内部36の基端から先端側突起38の最先端38bまでの長さである。また、長さL2は、案内部36の基端から根元側突起40の最先端40bまでの長さである。
プランジャー12は、眼内レンズ100の光学部110の外周部分110aを押して挿入部20内で眼内レンズ100を小さく折り曲げながら、眼内レンズ100を挿入部20の先端20aから挿入部20の外部へ押し出す押出部材である。図6に示すように、本実施形態のプランジャー12は、押圧部50と、軸基部52と、押出棒54と、先端部56などを備えている。押圧部50は、インジェクター1を使用する術者に押圧される部分である。軸基部52は、押圧部50に接続される部分である。押出棒54は、軸基部52に接続される部分である。先端部56は、押出棒54の先端部分に形成される部分である。このような構成のプランジャー12は、本体10の基端部10aから挿入部20の先端20aまで繋がる通路の内部を、プランジャー12の軸方向に進退可能な状態で、本体10の内部に挿入されている。
次に、本実施形態で使用される眼内レンズ100について説明する。なお、図7は、眼内レンズ100の平面図である。また、図8は、眼内レンズ100の右側面図である。
図7と図8に示すように、本実施形態で使用される眼内レンズ100は、光学部110と、一対の支持部である前方支持部112Aおよび後方支持部112Bと、が柔軟な素材で一体成形されたワンピースタイプの眼内レンズである。
光学部110は、円盤形状に形成されている。また、前方支持部112Aと後方支持部112Bは、光学部110の外周部分110aにて光学部110の中心を基準として点対称の位置に形成されている。そして、前方支持部112Aは、根元部分116Aが接続部分114Aを介して光学部110の外周部分110aに接続されており、先端部分118Aが開放されている。(つまり、先端部分118Aは自由端となっている)。また、後方支持部112Bは、根元部分116Bが接続部分114Bを介して光学部110の外周部分110aに接続されており、先端部分118Bが開放されている。
そして、詳しくは後述するように、プランジャー12による眼内レンズ100の押し出し時において、プランジャー12側に配置される後方支持部112Bは光学部110の外周部分110aの内側に折り畳まれ、後方支持部112Bの先端部分118Bはプランジャー12の軸線よりも先端側突起38の側に配置され、後方支持部112Bの根元部分116Bはプランジャー12の軸線よりも根元側突起40の側に配置される。
次に、眼内レンズ挿入器具の作用として、インジェクター1を使用した眼内レンズ100の眼内への挿入方法について説明する。
なお、図9と図12は、眼内レンズ挿入器具を使用した眼内レンズの挿入方法の説明図であり、前記の図1においてインジェクター1を横方向に切り取ったときに上面方向から見た断面図に相当する図面である。そして、図9と図12においては、天板部30の先端側突起38と根元側突起40が配置される位置が点線で示されている。また、図10は図9のC−C断面図であり、図11は図9のD−D断面図である。また、図13は図12のE−E断面図であり、図14は図12のF−F断面図であり、図15は図15のG−G断面図である。
まず、インジェクター1を操作する術者は、前記の図3の状態から、プランジャー12により、眼内レンズ100の一対の支持部112A,112Bのうちのプランジャー12側に配置される後方支持部112Bを押す。このようにして、図9に示すように、後方支持部112Bの根元部分116Bが湾曲して、後方支持部112Bが光学部110の外周部分110aの内側に折り畳まれる。
これにより、後方支持部112Bは、光学部110に対して天板部30(案内部36)側にある空間内に配置される。また、後方支持部112Bの先端部分118Bは、挿入部20の先端20a側に向いた状態で、光学部110の外周部分110aよりも内側の位置に配置される。さらに、後方支持部112Bの先端部分118Bが先端側突起38側の位置に配置され、後方支持部112Bの根元部分116Bが根元側突起40側の位置に配置される。
また、眼内レンズ100の光学部110は、挿入部20の内壁面20cに接触し、図9の紙面奥側に谷折りされるようにして、折り曲げられ始める。また、眼内レンズ100の前方支持部112Aは、挿入部20の内壁面20cに接触しながら、徐々に根元部分116Aが湾曲して先端部分118Aがプランジャー12側に向くように、折り畳まれ始める。なお、挿入部20の内壁面20cには前方支持部112Aの滑りを良くするコーティングが施されているので、眼内レンズ100が回転しづらい。従って、前方支持部112Aはより確実に折り畳まれる。
また、図10に示すように、眼内レンズ100の後方支持部112Bの先端部分118Bは、プランジャー12の押し出し方向について、根元側突起40の端部40aが配置される位置に到達している。
また、図11に示すように、プランジャー12の先端部56は、天板部30における案内部36内に配置されている。これにより、プランジャー12は、天板部30の案内部36によって押し出し方向が案内される。そのため、プランジャー12の押し出し方向に対して垂直な方向であって、かつ、折り曲げられる前の光学部110の面に水平な方向(図9の上下方向、図10や図11の左右方向、以下、単に「光学部110の面に水平な方向」という。)について、プランジャー12の軸出しが、実現されている。
ここで、仮に、前記の従来技術のように、先端側突起38の端部38aの高さH1と根元側突起40の端部40aの高さH2を同じにして先端側突起38の形状と根元側突起40の形状を対称に形成し、根元側突起40の端部40aに切欠き部分が存在しない場合を想定する。
そして、この場合において、図9に示す状態から、その後、さらに、術者が、プランジャー12により、眼内レンズ100の光学部110の外周部分110aを押すと、眼内レンズ100の光学部110がさらに折り曲げられて、後方支持部112Bの根元部分116Bにて発生する反発力(弾性力)が大きくなる。
そうすると、後方支持部112Bの根元部分116Bにて発生する反発力の影響により、プランジャー12により押されている眼内レンズ100は、図9の点線の矢印ALに示すように図面の左方向(反時計回り)に回転しようとする。そのため、眼内レンズ100を押し出そうとしているプランジャー12の先端部56は、図9の点線の矢印APの方向、すなわち、先端側突起38が存在する方向に寄り易くなって、先端側突起38を超えて案内部36から外れるおそれがある。したがって、光学部110の面に水平な方向について、プランジャー12の軸出しができないおそれがある。
また、後方支持部112Bの根元部分116Bは、根元側突起40の端部40aに強く接触するおそれがある。そうすると、根元側突起40の端部40aと後方支持部112Bの根元部分116Bとの間において大きな摩擦力が生じて、折り畳まれた後方支持部112Bが後方(眼内レンズ100が押し出される方向とは反対の方向)に伸びようとする。そのため、後方支持部112Bの折り畳み姿勢が不安定になる。
これに対し、本実施形態では、前記の図5に示すように、先端側突起38と根元側突起40は非対称とされている。詳細には、本実施形態で例示されたインジェクター1では、根元側突起40の端部40aにおける高さH2は、先端側突起38の端部38aにおける高さH1よりも小さく形成されている。これにより、下記のような理由から、光学部110の面に水平な方向についてプランジャー12の強固な軸出しを行うことができ、かつ、眼内レンズ100(特に、本実施形態では後方支持部112B)の折り畳み姿勢の安定化を図ることができる。
すなわち、図9に示す状態から、その後、さらに、術者が、プランジャー12により、眼内レンズ100の光学部110の外周部分110aを押すと、図12に示す状態となる。そして、図12に示すように、眼内レンズ100の光学部110は、挿入部20の内壁面20cに接触しながら、さらに、図12の紙面奥側に谷折りされるようにして、小さく折り曲げられる。また、眼内レンズ100の前方支持部112Aは、挿入部20の内壁面20cに接触しながら、さらに、根元部分116Aが湾曲して先端部分118Aがプランジャー12側に向くように、折り畳まれる。
また、図12に示すように、後方支持部112Bは、光学部110の外周部分110aの内側に折り畳まれた姿勢を維持している。
このとき、図13に示すように、眼内レンズ100の後方支持部112Bの先端部分118Bは、根元側突起40が形成される位置から既に抜け出している。
一方、図14に示すように、眼内レンズ100の後方支持部112Bの根元部分116Bは、プランジャー12の押し出し方向について、根元側突起40の端部40aが形成される位置に配置されている。しかし、前記の図5に示すように、根元側突起40の端部40aにおける高さH2は、先端側突起38の端部38aにおける高さH1よりも小さく形成されている(つまり、根元側突起40の端部40aは低く形成されている)。そのため、図14に示すように、眼内レンズ100の内側に折り畳まれた後方支持部112Bの根元部分116Bが根元側突起40の端部40aに強く接触する可能性は低い。
したがって、根元側突起40の端部40aと後方支持部112Bの根元部分116Bとの間には、摩擦力が生じないか、あるいは、小さな摩擦力が生じるに過ぎない。ゆえに、折り畳まれた後方支持部112Bが光学部110から後方(眼内レンズ100が押し出される方向とは反対の方向)に伸びることが抑制される。そのため、後方支持部112Bの折り畳み姿勢は、安定する。
また、前記の図5に示すように、先端側突起38の端部38aの高さH1は、根元側突起40の端部40aにおける高さH2よりも高い。すなわち、プランジャー12が寄り易い側にある先端側突起38の端部38aが、高く形成されている。そのため、眼内レンズ100の光学部110が折り曲げられて後方支持部112Bの根元部分116Bにて発生する反発力が大きくなって、プランジャー12が先端側突起38の方向に寄り易くなっても、図14や図15に示すように、プランジャー12は、先端側突起38の端部38aに接触して案内部36から外れにくい。そのため、眼内レンズ100の光学部110の径方向について、プランジャー12の強固な軸出しが、実現される。
その後、さらに、術者が、プランジャー12により、眼内レンズ100の光学部110の外周部分110aを押す。すると、前方支持部112Aと後方支持部112Bが根元部分116A,116B側から折り畳まれて、眼内レンズ100が谷折りされて小さく折り曲げられたまま、挿入部20の先端20aから挿入部20の外部へ押し出されて、眼内に移動する。このようにして、眼内レンズ100が眼内に挿入される。
なお、変形実施形態として、図16に示すように、眼内レンズ100が押し出される方向について、根元側突起40は、先端側突起38よりも短く形成されていてもよい。すなわち、押し出し方向における根元側突起40の長さL2は、先端側突起38の長さL1よりも小さく形成されていてもよい。そして、このようにして、先端側突起38の最先端38bは、根元側突起40の最先端40bよりも挿入部20の先端20a側に形成されていてもよい。なお、根元側突起40の最先端40bは、プランジャー12による眼内レンズ100の押し出し時にて光学部110が折り曲げられるときに、後方支持部112Bの根元部分116Bが配置される位置よりも、プランジャー12の押し出し方向の上流側の位置に形成されることが望ましい。
あるいは、先端側突起38の端部38aが根元側突起40の端部40aよりも高く形成され、かつ、根元側突起40が先端側突起38よりも短く形成されていてもよい。
また、後方支持部112Bが根元部分116Bにて折り畳まれるときに、後方支持部112Bは光学部110に対して天板部30側とは反対側の保持部材26,28側に配置されるとしてもよい。そして、このとき、眼内レンズ100は、山折りに折り曲げられる。
以上のように、本開示によれば、インジェクター1において、先端側突起38の形状と根元側突起40の形状は非対称である。従って、上記実施形態のインジェクター1は、プランジャー12の強固な軸出しを実現させながら、眼内レンズ100の折り畳み姿勢を安定化させることができる。
詳細には、上記実施形態では、先端側突起38の端部38aの高さH1が、根元側突起40の端部40aの高さH2よりも大きい。このように、プランジャー12が寄り易い方向にある先端側突起38の端部38aが高く形成されている。これにより、プランジャー12は、先端側突起38方向に寄り易くても、先端側突起38の端部38aに接触して案内部36から外れにくい。そのため、光学部110の面に水平な方向について、プランジャー12の強固な軸出しが、実現される。
また、先端側突起38の端部38aよりも低く形成される根元側突起40の端部40aは、プランジャー12による眼内レンズ100の押し出し時において眼内レンズ100の光学部110が折り曲げられるときに、後方支持部112Bの根元部分116Bが配置される位置に形成されている。これにより、光学部110が折り曲げられるときに、根元側突起40の端部40aと眼内レンズ100の後方支持部112Bの根元部分116Bとの間の摩擦力を無くすこと、あるいは、軽減させることができる。そのため、光学部110が折り曲げられるときに、眼内レンズ100の光学部110の内側に折り畳まれた後方支持部112Bは、後方へ伸びることを抑制される。したがって、後方支持部112Bの折り畳み姿勢を、安定化させることができる。
また、眼内レンズ100の押し出し方向について、根元側突起40が先端側突起38よりも短く形成されていることにより、根元側突起40と後方支持部112Bの根元部分116Bとの摩擦力を無くすこと、あるいは、軽減させることができる。そのため、後方支持部112Bの折り畳み姿勢を、より確実に安定化させることができる。
また、案内部36と先端側突起38と根元側突起40は、挿入部20の一部を構成する蓋部材である天板部30に形成されている。このように、案内部36と先端側突起38と根元側突起40は、天板部30に一体的に形成されているので、寸法精度を高めることができる。そのため、眼内レンズ100の光学部110の径方向について、プランジャー12の強固な軸出しが、より確実に実現される。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本開示を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、上記実施形態および変形実施形態では、先端側突起38と根元側突起40の高さおよび長さの少なくともいずれか1つに差をつけることで、先端側突起38と根元側突起40が非対称となっている。しかし、高さおよび長さ以外の要素(例えば、幅、表面の摩擦力等)に差をつけることも可能である。例えば、先端側突起38の幅を厚くして、先端側突起38の変形を抑制すると共に、根元側突起40の幅を薄くして、根元側突起40の変形を容易にする場合が考えられる。この場合、プランジャー12は先端側突起38の方向へ変形しにくいので、軸出しの精度が向上する。また、後方支持部112Bの根元部分116Bは、変形が容易な根元側突起40に接触したとしても、根元側突起40から摩擦力を受けにくい。
上記実施形態で例示した技術は、眼内レンズ100が予め内部に充填されたプリセット型の眼内レンズ挿入器具にも適用できるし、眼内レンズ100が予め充填されずに出荷される眼内レンズ挿入器具にも適用できる。また、上記実施形態で例示した眼内レンズ100は、光学部110と支持部112とが一体形成されたワンピース型の眼内レンズである。しかし、上記実施形態で例示した技術は、ワンピース型以外の眼内レンズ(例えば、3ピース眼内レンズ等)を眼内に挿入するための眼内レンズ挿入器具にも適用することができる。また、眼内レンズ100の根元部分116A,116Bは、接続部分114A,114Bを介さずに、光学部110の外周部分に直接接続されていてもよい。
眼内レンズ100の形状も変更できる。例えば、仮に眼内レンズ100の形状を変更しても、押し出し中の眼内レンズ100の形状が、上記実施形態と同様に、押出軸を中心として非対称となる場合がある。この場合でも、2つの突起38,40のうち、非対称に変形した眼内レンズ100からプランジャー12を介して加わる力が大きい方の突起が、他方の突起よりも大きな反作用力をプランジャー12に与えるように、2つの突起38,40を非対称に形成することが可能である。この場合でも、インジェクター1は、押出部材の強固な軸出しを実現させながら、眼内レンズの折り畳み姿勢を安定化させることができる。
1 インジェクター
10 筒部本体(本体)
12 プランジャー(押出部材)
20 挿入部
20a 先端
20b 通路
20c 内壁面
22 載置部
30 天板部
36 案内部
38 先端側突起
38a 端部
38b 最先端
40 根元側突起
40a 端部
40b 最先端
56 先端部
100 眼内レンズ
110 光学部
110a 外周部分
112A 前方支持部
112B 後方支持部
116A 根元部分
116B 根元部分
118A 先端部分
118B 先端部分
Lb (案内部の)軸線
H1 (先端側突起の)高さ
H2 (根元側突起の)高さ
L1 (先端側突起の)長さ
L2 (根元側突起の)長さ

Claims (5)

  1. 眼内レンズを患者眼に挿入する眼内レンズ挿入器具であって、
    先端に向かうにつれて内径が徐々に小さくなる通路を備える中空の筒形状の挿入部と、
    眼内レンズの外周部分を押して前記挿入部の前記通路内で前記眼内レンズを折り曲げながら、前記眼内レンズを前記挿入部の先端から前記挿入部の外部へ押し出す押出部材と、
    前記押出部材の押し出し方向を案内する案内部と、
    前記案内部の一方の壁面を構成する第1突起と、
    前記案内部の他方の壁面を構成する第2突起と、を有し、
    前記眼内レンズ挿入器具によって挿入される前記眼内レンズは、円盤形状の光学部と、前記光学部の外周部分から外側に延びる少なくとも1つの支持部と、を備え、
    前記押出部材による前記眼内レンズの押し出し時には、前記押出部材側に配置される前記支持部である後方支持部の先端部分が前記第1突起側に配置され、前記後方支持部の根元部分が前記第2突起側に配置された状態で、前記後方支持部が前記光学部の外周部分の内側に折り畳まれ、
    前記第1突起の形状と前記第2突起の形状は非対称であること、
    を特徴とする眼内レンズ挿入器具。
  2. 前記第1突起における前記挿入部の先端側の端部の突出量は、前記第2突起における前記挿入部の先端側の端部の突出量よりも大きいこと、
    を特徴とする請求項1の眼内レンズ挿入器具。
  3. 前記第2突起における前記挿入部の先端側の端部は、前記押出部材による前記眼内レンズの押し出し時にて前記光学部が折り曲げられるときに前記後方支持部の前記根元部分が配置される位置に形成されていること、
    を特徴とする請求項2の眼内レンズ挿入器具。
  4. 前記押出部材の押し出し方向について、前記第2突起は、前記第1突起よりも短く形成されていること、
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つの眼内レンズ挿入器具。
  5. 前記案内部と前記第1突起と前記第2突起は、前記挿入部の一部を構成する蓋部材に形成されていること、
    を特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つの眼内レンズ挿入器具。
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