JP2016001641A - 半導体装置の製造方法および半導体装置の製造装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法および半導体装置の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体基板を強固に吸着することができる半導体装置の製造方法および半導体装置の製造装置を提供することができる。
【解決手段】半導体装置の製造方法は以下の工程を備えている。吸着用電極3と加熱部9とを含み、かつ基板支持面2aを有する基板支持部2が準備される。基板支持面2a上に半導体基板1が配置される。加熱部9により半導体基板1を加熱しながら半導体基板1と吸着用電極3との間の静電容量が測定される。静電容量の時間変化量に基づいて、吸着用電極3に対して電圧を印加することにより半導体基板1が基板支持面2aに吸着されて支持される。半導体基板1が基板支持面2aに吸着された状態で、半導体基板1が処理される。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置の製造方法および半導体装置の製造装置に関し、特定的には、吸着用電極を用いた半導体装置の製造方法および半導体装置の製造装置に関する。
半導体装置製造工程において、ウエハを保持するための一つの手段として静電チャックが広く用いられている。静電チャックは、主に単極方式および双極方式の2つのタイプを有する。単極方式の静電チャックの場合は、ウエハと吸着用電極との間に電圧を印加することによって、ウエハと基板支持部との間に静電気力(クーロン力)発生させることにより、ウエハを基板支持部に吸着することができる。双極方式の静電チャックの場合は、複数の吸着用電極との間に電圧を印加することによって、ウエハと基板支持部との間に静電気力(ジョンソン・ラーベック力)を発生させることにより、ウエハを基板支持部に吸着することができる。
たとえば特開平4−216650号公報(特許文献1)には、静電チャックによってウエハを保持する際に、ウエハの保持状態を確認する方法が開示されている。上記方法によれば、単極方式の静電チャックの場合は、ウエハと、ウエハ下面に設置された吸着用電極との静電容量を測定し、静電容量の測定値に基づいてウエハの吸着状態が確認される。また双極方式の静電チャックの場合は、ウエハと、ウエハ下面に設置された複数の吸着用電極とによる合成容量を測定し、合成容量の測定値に基づいてウエハの吸着状態が確認される。
特開平4−216650号公報
しかしながら、上記に記載の静電チャックによれば、経時的に半導体基板の反りが変化する場合において、半導体基板を強固に吸着することが困難であった。
本発明の一態様の目的は、半導体基板を強固に吸着することができる半導体装置の製造方法および半導体装置の製造装置を提供することである。
本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法は以下の工程を備えている。吸着用電極と加熱部とを含み、かつ基板支持面を有する基板支持部が準備される。基板支持面上に半導体基板が配置される。加熱部により半導体基板を加熱しながら半導体基板と吸着用電極との間の静電容量が測定される。静電容量の時間変化量に基づいて、吸着用電極に対して電圧を印加することにより半導体基板が基板支持面に吸着されて支持される。半導体基板が基板支持面に吸着された状態で、半導体基板が処理される。
本発明の一態様に係る半導体装置の製造装置は、基板支持部と、静電容量測定部と、電圧印加部と、制御部と、基板処理部とを備える。基板支持部は、吸着用電極と加熱部とを含み、かつ基板支持面を有する。静電容量測定部は、加熱部により半導体基板を加熱しながら半導体基板と吸着用電極との間の静電容量を測定可能に構成されている。電圧印加部は、吸着用電極に電圧を印加可能に構成されている。制御部は、静電容量測定部により測定された静電容量の時間変化量に基づいて、電圧印加部を制御可能に構成されている。基板処理部は、半導体基板に対して処理を実行可能に構成されている。制御部は、静電容量の時間変化量に基づいて、吸着用電極に対して電圧を印加するかどうかを判定可能に構成された判定部を含む。
本発明の一態様によれば、半導体基板を強固に吸着することができる半導体装置の製造方法および半導体装置の製造装置を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造装置を概略的に示す一部断面模式図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造装置の変形例を概略的に示す一部断面模式図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を概略的に示すフロー図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法の第1の実施形態の第1工程を概略的に示す一部断面模式図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法の第1の実施形態の第2工程を概略的に示す一部断面模式図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法の第1の実施形態の第3工程を概略的に示す一部断面模式図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法の第1の実施形態の第4工程を概略的に示す一部断面模式図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法の第1の実施形態における静電容量と経過時間との関係を示す図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法の第1の実施形態における静電容量を時間で微分した値と経過時間との関係を示す図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法において吸着用電極に対して電圧を印加するタイミングを決定する工程を示すフロー図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法の第1の実施形態の第5工程を概略的に示す一部断面模式図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法の第2の実施形態の第1工程を概略的に示す一部断面模式図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法の第2の実施形態の変形例の第1工程を概略的に示す一部断面模式図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法の第2の実施形態における静電容量と経過時間との関係を示す図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法における基板支持部の温度と経過時間との関係を示す図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
発明者は、経時的に半導体基板の反りが変化する場合において、静電チャックを用いて半導体基板を強固に基板支持部に吸着する方策について鋭意研究の結果、以下の知見を得て、本発明の一態様を見出した。
たとえば、半導体基板を、加熱された静電チャック上に配置すると、静電チャックの熱が半導体基板に伝達されることにより、半導体基板の形状が経時的に変化する。そのため、静電チャック内に配置されている吸着用電極と半導体基板との距離が変化することにより、吸着用電極により測定される静電容量も経時的に変化する。発明者は、静電容量の時間変化を詳細に検討したところ、静電容量の時間変化は、半導体基板の反りの方向および静電チャックの基板支持面の形状に応じて、少なくとも2種類の類型に分けられるという知見を得た。
第1の類型は、静電チャックの基板支持面が凹状であり、かつ半導体基板が基板支持面に対して突出するように湾曲している場合である。第1の類型の場合、半導体基板を静電チャックの基板支持面上に配置した後、半導体基板と静電チャックの基板支持面との距離が減少し、ある時点で半導体基板と静電チャックの基板支持面との距離が最小となり、その後、半導体基板と静電チャックの基板支持面との距離が増加する。この場合、半導体基板を静電チャックの基板支持面上に配置した後、静電容量は増加し、ある時間経過後に静電容量の最大値を示す。その後、静電容量は減少する。
第2の類型は、基板支持面は凸状または平坦であり、かつ半導体基板は、基板支持面の反対側に突出するように湾曲している場合である。第2の類型の場合、半導体基板を静電チャックの基板支持面上に配置した後、半導体基板と静電チャックの基板支持面との距離が減少し、半導体基板と基板支持面との距離が最小となる。その後、時間が経過しても半導体基板と基板支持面との距離はそれほど変化しない。この場合、半導体基板を静電チャックの基板支持面上に配置した後、静電容量は増加し、ある時間経過後に静電容は最大値に近い値を示す。その後、静電容量はほぼ一定の値を示すと考えられる。
以上の知見に基づいて、静電容量の時間変化量をモニターし、静電容量が最大値付近になった場合に、吸着用電極に電圧を印加して半導体基板を静電チャックの基板支持面に吸着することにより、半導体基板を強固に基板支持面に吸着することができる。具体的には、静電容量が最大値付近に接近すると、静電容量の時間変化量が小さくなる。静電容量の時間変化量が基準値以下となった場合に、静電容量は最大値付近に近づいたと判断し、そのタイミングで静電チャック内に配置された吸着用電極に電圧を印加する。これにより、半導体基板と静電チャックの基板支持面との距離が最小値に近い状態において、半導体基板を静電チャックの基板支持面に吸着して支持することができる。そのため、半導体基板を静電チャックの基板支持面に強固に吸着して支持することができる。
(1)本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法は以下の工程を備えている。吸着用電極3と加熱部9とを含み、かつ基板支持面2aを有する基板支持部2が準備される。基板支持面2a上に半導体基板1が配置される。加熱部9により半導体基板1を加熱しながら半導体基板1と吸着用電極3との間の静電容量が測定される。静電容量の時間変化量に基づいて、吸着用電極3に対して電圧を印加することにより半導体基板1が基板支持面2aに吸着されて支持される。半導体基板1が基板支持面2aに吸着された状態で、半導体基板1が処理される。これにより、半導体基板1の反りが経時的に変化している場合において、静電容量の時間変化量に基づいて半導体基板1を基板支持部2に吸着するのに適したタイミングを決定することができるので、半導体基板1を強固に基板支持部2に吸着することができる。
(2)上記(1)に係る半導体装置の製造方法において好ましくは、静電容量の時間変化量に基づいて、吸着用電極3に対して電圧を印加することにより半導体基板1が基板支持面2aに吸着されて支持される工程は、半導体基板1と吸着用電極3との間の第1静電容量と、第1静電容量を測定した後に測定された半導体基板と吸着用電極との間の第2静電容量との差を計算する工程と、第1静電容量と第2静電容量との差が基準値以下となったかどうかを判定する工程とを含む。判定する工程において、第1静電容量と第2静電容量との差が基準値以下となったと判定された場合に、吸着用電極3に対して電圧を印加することにより半導体基板1が基板支持面2aに吸着して支持される。これにより、半導体基板1を吸着するのに適したタイミングを精度よく決定することができる。
(3)上記(2)に係る半導体装置の製造方法において好ましくは、判定する工程において、第1静電容量と第2静電容量との差が、基準値以下になったと判定されるまで、第1静電容量と第2静電容量との差を計算する工程と、第1静電容量と第2静電容量との差が基準値以下になったかどうかを判定する工程とが繰り返し実行される。これにより、半導体基板1を吸着するのに適したタイミングをより精度よく決定することができる。
(4)上記(1)に係る半導体装置の製造方法において好ましくは、静電容量の時間変化量に基づいて、吸着用電極3に対して電圧を印加することにより半導体基板1を基板支持面2aに吸着して支持する工程は、静電容量を時間で微分した値を計算する工程と、静電容量を時間で微分した値を判定する工程とを含む。判定する工程において、静電容量を時間で微分した値が正の値から負の値に変化した場合に、吸着用電極3に対して電圧を印加することにより半導体基板1が基板支持面2aに吸着して支持される。これにより、半導体基板1を吸着するのに適したタイミングを精度よく決定することができる。
(5)上記(4)に係る半導体装置の製造方法において好ましくは、判定する工程において、静電容量を時間で微分した値が正の値から負の値に変化したと判断されるまで、静電容量を時間で微分した値を計算する工程と、静電容量を時間で微分した値を判定する工程とが繰り返し実行される。これにより、半導体基板1を吸着するのに適したタイミングをより精度よく決定することができる。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに係る半導体装置の製造方法において好ましくは、半導体基板を処理する工程は、半導体基板1に対してイオン注入を行う工程を含む。これにより、半導体基板1が強固に基板支持部2に吸着された状態でイオン注入を行うことができる。
(7)上記(1)〜(6)のいずれかに係る半導体装置の製造方法において好ましくは、断面視において、基板支持面2aは凹状であり、半導体基板1は、基板支持面2aに対して突出するように湾曲している。これにより、半導体基板1が基板支持面2aに対して突出するように湾曲している場合において、半導体基板1を強固に基板支持部2に吸着することができる。
(8)上記(7)に係る半導体装置の製造方法において好ましくは、半導体基板1は、炭化珪素を含む。基板支持面2aと接触する半導体基板1の面は、炭素面または炭素面から8°以下オフした面である。これにより、炭化珪素を含み、かつ炭素面または炭素面から8°以下オフした面を有する半導体基板1を、強固に基板支持部2に吸着することができる。
(9)上記(1)〜(6)のいずれかに係る半導体装置の製造方法において好ましくは、断面視において、基板支持面2aは凸状または平坦であり、かつ半導体基板1は、基板支持面2aの反対側に突出するように湾曲している。これにより、半導体基板1は、基板支持面2aの反対側に突出するように湾曲している場合において、半導体基板1を強固に基板支持部2に吸着することができる。
(10)上記(9)に係る半導体装置の製造方法において好ましくは、半導体基板1は、炭化珪素を含む。基板支持面2aと接触する半導体基板1の面は、珪素面または珪素面から8°以下オフした面である。これにより、炭化珪素を含み、かつ珪素面または珪素面から8°以下オフした面を有する半導体基板1を、強固に基板支持部2に吸着することができる。
(11)上記(1)〜(7)および(9)のいずれかに係る半導体装置の製造方法において好ましくは、半導体基板1は、炭化珪素または窒化ガリウムを含む。炭化珪素および窒化ガリウムなどの化合物半導体は、珪素に比べて反りが大きくなる。上記半導体装置の製造方法は、反りが大きい半導体基板に対してより好適に用いられる。
(12)本発明の一態様に係る半導体装置の製造装置は、基板支持部2と、静電容量測定部5と、電圧印加部4と、制御部6と、基板処理部8とを備える。基板支持部2は、吸着用電極3と加熱部9とを含み、かつ基板支持面2aを有する。静電容量測定部5は、加熱部9により半導体基板1を加熱しながら半導体基板1と吸着用電極3との間の静電容量を測定可能に構成されている。電圧印加部4は、吸着用電極3に電圧を印加可能に構成されている。制御部6は、静電容量測定部5により測定された静電容量の時間変化量に基づいて、電圧印加部4を制御可能に構成されている。基板処理部8は、半導体基板1に対して処理を実行可能に構成されている。制御部6は、静電容量の時間変化量に基づいて、吸着用電極3に対して電圧を印加するかどうかを判定可能に構成された判定部6aを含む。これにより、半導体基板1の反りが経時的に変化している場合において、静電容量の時間変化量に基づいて半導体基板1を基板支持部2に吸着するのに適したタイミングを決定することができるので、半導体基板1を強固に基板支持部2に吸着することができる。
(13)上記(12)に係る半導体装置の製造装置において好ましくは、制御部6は、半導体基板1と吸着用電極3との間の第1静電容量と、第1静電容量を測定した後に測定された半導体基板1と吸着用電極3との間の第2静電容量との差を計算可能に構成された演算部6bを含み、かつ演算部6bにより計算された第1静電容量と第2静電容量との差が基準値以下となった場合に、電圧印加部4を制御することにより吸着用電極3に対して電圧を印加可能に構成されている。これにより、半導体基板1を吸着するのに適したタイミングを精度よく決定することができる。
(14)上記(12)に係る半導体装置の製造装置において好ましくは、制御部6は、静電容量を時間で微分した値を計算可能に構成された演算部6bを含み、かつ演算部6bにより計算された静電容量を時間で微分した値が正の値から負の値に変化した場合に、電圧印加部4を制御することにより吸着用電極3に対して電圧を印加可能に構成されている。これにより、半導体基板1を吸着するのに適したタイミングを精度よく決定することができる。
(15)上記(12)〜(14)のいずれかに係る半導体装置の製造装置において好ましくは、基板処理部8は、イオン注入部である。これにより、半導体基板1が強固に基板支持部2に吸着された状態でイオン注入を行うことができる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。また、本明細書中の結晶学的記載においては、個別方位を[]、集合方位を<>、個別面を()、集合面を{}でそれぞれ示している。また、負の指数については、結晶学上、”−”(バー)を数字の上に付けることになっているが、本明細書中では、数字の前に負の符号を付けている。
本発明の一実施の形態に係る半導体装置の製造装置の構成について説明する。
図1を参照して、本実施の形態に係る半導体装置の製造装置10は、基板支持部2と、静電容量測定部5と、電圧印加部4と、制御部6と、基板処理部8と、チャンバ20とを主に有している。
基板支持部2は、半導体基板1が配置される基板支持面2aを有しており、静電気の力により半導体基板1を基板支持面2aに吸着して支持するための静電チャックである。基板支持部2は、内部に吸着用電極3と加熱部9とを含んでいる。吸着用電極3は、たとえば第1吸着用電極3aと、第2吸着用電極3bとを有している。第1吸着用電極3aは、第2吸着用電極3bから離間して設けられている。第1吸着用電極3aおよび第2吸着用電極3bの各々は、基板支持面2aに対向して設けられている。基板支持部2の内部に設けられた加熱部9は、たとえば基板支持面2aに対向して設けられており、基板支持面2a上に配置される半導体基板1を加熱可能に構成されている。加熱部9は、基板支持部2の外部に設けられた電源7に接続されている。電源7により加熱部9に対して電流または電圧が印加されることにより、加熱部9は、たとえば熱伝導により半導体基板1を加熱することが可能である。
静電容量測定部5は、第1吸着用電極3aおよび第2吸着用電極3bに電気的に接続されており、第1吸着用電極3aおよび第2吸着用電極3bの間の静電容量を測定可能に構成されている。静電容量測定部5は、加熱部9により半導体基板1を加熱しながら半導体基板1と吸着用電極3との間の静電容量を測定可能に構成されている。静電容量測定部5は、たとえば一定時間毎に、第1吸着用電極3aおよび第2吸着用電極3bの間の静電容量を測定することができる。
電圧印加部4は、吸着用電極3に電圧を印加可能に構成されている。電圧印加部4の正極および負極の一方は第1吸着用電極3aと電気的に接続されており、他方は第2吸着用電極3bに電気的に接続されており、第1吸着用電極3aおよび第2吸着用電極3bに対して電圧を印加可能に構成されている。たとえば第1吸着用電極3aに対して正の電圧を印加し、かつ第2吸着用電極3bに対して負の電圧を印加することにより、半導体基板1と基板支持面2aとの間に静電気力(ジョンソン・ラーベック力)を発生させ、半導体基板1を基板支持面2aに吸着することができる。
制御部6は、電圧印加部4に電気的に接続されており、電圧印加部4のオンおよびオフの切り替えを制御可能に構成されている。具体的には、制御部6は、静電容量測定部5により測定された静電容量の時間変化量に基づいて、電圧印加部4を制御可能に構成されている。制御部6は、たとえば判定部6aと、演算部6bとを含んでいる。演算部6bは、たとえば第1時点において、静電容量測定部5によって測定された半導体基板1と吸着用電極3との間の第1静電容量と、第1静電容量を測定した後である第2時点において、静電容量測定部5により測定された半導体基板1と吸着用電極3との間の第2静電容量との差を計算可能に構成されている。判定部6aは、演算部6bによって計算された値が、所定の基準値よりも大きい又は小さいかを判定可能に設けられている。
所定の基準値は、たとえばメモリに記憶されており、演算部6bによって計算された値が、メモリに記憶されている所定の基準値よりも大きい又は小さいかを判定し、判定した結果に応じて電圧印加部4に対して信号を送るかどうかを決定する。たとえば演算部6bによって計算された値が、メモリに記憶されている所定の基準値よりも小さい場合には、電圧印加部4に対して電圧印加部4をオンするための信号を送る。反対に、たとえば演算部6bによって計算された値が、メモリに記憶されている所定の基準値よりも大きい場合には、電圧印加部4をオンするための信号を送らない。つまり、判定部6aは、静電容量の時間変化量に基づいて、吸着用電極3に対して電圧を印加するかどうかを判定可能に構成されている。以上のように、制御部6は、演算部6bにより計算された第1静電容量と第2静電容量との差が基準値以下となった場合に、電圧印加部4を制御することにより吸着用電極3に対して電圧を印加可能に構成されている。
演算部6bは、静電容量を時間で微分した値を計算可能に構成されていてもよい。具体的には、たとえば第1時点において、静電容量測定部5によって測定された半導体基板1と吸着用電極3との間の第1静電容量と、第1静電容量を測定した後である第2時点において、静電容量測定部5により測定された半導体基板1と吸着用電極3との間の第2静電容量との差を、第1時点と第2時点との間の時間で割ることにより計算することが可能である。つまり、演算部6bが、静電容量を時間で微分した値を計算可能に構成されている場合には、制御部6は、演算部6bにより計算された静電容量を時間で微分した値が正の値から負の値に変化した場合に、電圧印加部4を制御することにより吸着用電極3に対して電圧を印加可能に構成されていてもよい。また制御部6は、静電容量を時間で微分した値が時間の経過とともに減少し0(または0に近い値)になったときに、電圧印加部4に対して信号を送って電圧印加部4をオンにすることにより、吸着用電極3に対して電圧を印加可能に構成されていてもよい。
基板処理部8は、半導体基板1に対して処理を実行可能に構成されている。基板処理部8は、たとえばイオン注入部である。イオン注入部は、半導体基板1に対して、たとえばアルミニウムイオンまたはリンイオンなどを注入可能に構成されている。基板処理部8は、たとえば半導体基板1の第1の主面1aに対して対向して配置されている。基板処理部8および基板支持部2の各々は、たとえばチャンバ20の内部に配置されている。チャンバ20は、たとえば真空ポンプ(図示せず)に接続されており、基板処理部8によって半導体基板1に対して処理を行う際に、チャンバ20の内部が減圧可能に構成されている。基板処理部8は、たとえば半導体基板1上に成膜を行う成膜部であってもよいし、半導体基板1上に配置されたレジストなどの露光をおこなう露光部であってもよい。
図2を参照して、本実施の形態に係る半導体装置の製造装置10の変形例について説明する。図2に示すように、吸着用電極3は、単一の電極であってもよい。吸着用電極3が単一の電極である場合、吸着用電極3は、基板支持面2aの大部分を覆うように基板支持面2aに対向して設けられている。吸着用電極3が、単一の電極の場合、静電容量測定部5は、吸着用電極3および半導体基板1に電気的に接続可能に構成されており、吸着用電極3および半導体基板1の間の静電容量を測定可能に構成されている。静電容量測定部5は、加熱部9により半導体基板1を加熱しながら半導体基板1と吸着用電極3との間の静電容量を測定可能に構成されている。静電容量測定部5は、たとえば一定時間毎に、第1吸着用電極3aおよび第2吸着用電極3bの間の静電容量を測定することができる。
電圧印加部4は、吸着用電極3に電圧を印加可能に構成されている。電圧印加部4は、吸着用電極3に電気的に接続されており、吸着用電極3および半導体基板1の間に電圧を印加可能に構成されている。半導体基板1が接地され、かつ吸着用電極3に対して電圧が印加可能に構成されていてもよい。半導体基板1と吸着用電極3との間に電圧を印加することによって、半導体基板1と吸着用電極3との間に静電気力(クーロン力)発生させ、半導体基板1を基板支持部2の基板支持面2aに吸着することができる。
次に、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法の第1の実施形態について説明する。第1の実施形態では、基板支持部2の基板支持面2aは凹部であり、半導体基板1は、基板支持面2aに対して突出するように湾曲している。
まず、基板支持部を準備する工程(S10:図3)が実施される。具体的には、図1および図2で示されるように、吸着用電極3と加熱部9とを含み、かつ基板支持面2aを有する基板支持部2が準備される。図5に示すように、基板支持面2aは、たとえば半導体基板1の反りの形状に沿った曲率を有する曲面部分2a1を有する。基板支持面2aは、たとえば曲面部分2a1と、曲面部分2a1よりも外側に位置する平坦部分2a2とを有していてもよい。曲面部分2a1は、球面の一部の形状を有していてもよい。図15を参照して、基板支持部2の内部に配置された加熱部9により、基板支持部が加熱されてもよい。加熱部9をオンにした後、基板支持部2の温度は上昇した後、ほぼ一定の温度となる。
次に、半導体基板を配置する工程(S20:図3)が実施される。図4を参照して、半導体基板1は、たとえば単結晶基板11と、単結晶基板11上に形成されたエピタキシャル層12とを有する。単結晶基板は、たとえばポリタイプ4Hの六方晶炭化珪素単結晶から構成される。エピタキシャル層12は、たとえば炭化珪素から構成されるエピタキシャル層である。単結晶基板11およびエピタキシャル層12の各々は、たとえば窒素などのn型不純物を含んでおり、n型の導電型を有する。単結晶基板11が含む窒素などのn型不純物の濃度は、エピタキシャル層12が含む窒素などのn型不純物の濃度よりも高くてもよい。
半導体基板1は、第1の主面1aと、第1の主面1aとは反対側の第2の主面1bとを有する。たとえば、エピタキシャル層12が半導体基板1の第1の主面1aを構成し、単結晶基板11が半導体基板1の第2の主面1bを構成する。半導体基板1の第1の主面1aの最大径は、たとえば100mmより大きく、好ましくは150mm以上である。半導体基板1の第1の主面1aは、たとえば{0001}面または{0001}面から8°以下オフした面である。具体的には、第1の主面1aは、たとえば(000−1)面または(000−1)面から8°以下程度オフした面であり、第2の主面1bは、(0001)面または(0001)面から8°以下程度オフした面であってもよい。半導体基板1の厚みは、たとえば600μm以下であり、好ましくは300μm以下である。なお、半導体基板1は、窒化ガリウムなどの化合物半導体を含んでいてもよい。
図5を参照して、半導体基板1の第2の主面1bが、基板支持部2の基板支持面2aに対面するように、半導体基板1が基板支持面2a上に配置される。断面視(基板支持面2aの径方向に沿って見た視野)において、基板支持面2aは、凹状の曲面部分2a1を有する。半導体基板1は、基板支持面2aに対して突出するように湾曲している。半導体基板1が、たとえば炭化珪素を含む場合、基板支持面2aと接触する半導体基板1の第2の主面1bは、炭素面または炭素面から8°以下オフした面である。図5に示すように、半導体基板1の外縁部は基板支持面2aの曲面部分2a1に接し、半導体基板1の中央部は基板支持面2aの曲面部分2a1から離間するように、半導体基板1が基板支持面2a上に配置される。好ましくは、半導体基板1を基板支持面2a上に載せる前に、加熱部9によって基板支持面2aが加熱されている。この場合、半導体基板1を基板支持面2a上に載せる直前における、半導体基板1の温度は、基板支持面2aの温度よりも低い。図15を参照して、基板支持部2の温度が一定になった後(たとえば第1時点t1において)、半導体基板1は、基板支持部2の基板支持面2a上に配置される。上記実施形態では、基板支持部2を加熱した後に、半導体基板1を基板支持部2の基板支持面2a上に配置する場合について説明したが、半導体基板1を基板支持部2の基板支持面2a上に配置した後に、加熱部により基板支持部2が加熱されてもよい。また、基板支持部2の温度が一定になる前(言い換えれば、基板支持部2の温度が上昇している間)に、半導体基板1が基板支持部2の基板支持面2a上に配置されてもよい。
図6を参照して、加熱された基板支持部2の基板支持面2a上に半導体基板1を載せると、基板支持面2aから半導体基板1に熱が伝達することにより、半導体基板1が加熱される。半導体基板1は、半導体基板1の第2の主面1bの中央部が基板支持面2aに近づくように反り始める。一定時間経過後、半導体基板1の第2の主面1bの大部分が、基板支持部2の基板支持面2aと接触する。
図7を参照して、さらに時間が経過すると、第2の主面1bの中央部が基板支持面2aの曲面部分2a1と接した状態で、第2の主面1bの外縁部が基板支持面2aの曲面部分2a1から離間するように、半導体基板1が変形する。言い換えれば、半導体基板1の第2の主面1bの曲率は、基板支持面2aの曲率よりも大きくなるように、半導体基板1が変形する。半導体基板1が基板支持面2a上に配置された後、半導体基板1と吸着用電極3との間の静電容量が測定される。具体的には、加熱部9により半導体基板1を加熱しながら、半導体基板1と吸着用電極3との間の静電容量が測定される。加熱部9により半導体基板1が加熱されると、半導体基板1が変形することにより、半導体基板1と吸着用電極3との間の静電容量が時間の経過に伴って変化する。
図8および図9を参照して、静電容量と、経過時間との関係について説明する。図8および図9におけるx軸は経過時間を示し、図8のy軸は静電容量を示し、図9におけるy軸は静電容量を時間で微分した値を示す。
まず、第1時点t1において、加熱された基板支持部2の基板支持面2a上に半導体基板が配置される。図5、図6および図7に示す半導体基板1の形状は、それぞれ図8および図9の第1時点t1、第4時点t4、第6時点t6における半導体基板1の形状である。第1時点t1においては、半導体基板1の第2の主面1bの中央部が、基板支持面2aの曲面部分2a1から離間しているため、静電容量が小さくなる。第4時点t4においては、半導体基板1の第2の主面1bの大部分が、基板支持面2aの曲面部分2a1に接しているため、静電容量が最大値となる。第6時点t6においては、半導体基板1の第2の主面1bの外縁部が基板支持面2aの曲面部分2a1から離間するため、静電容量が小さくなる。たとえば、半導体基板1の第2の主面1bが6インチ(150mm)であり、基板支持面2aを構成する材料がAlN(Aluminum Nitride)であり、かつAlNの厚みが1μmである場合、静電容量の最大値C4はたとえば1.38×10-6F程度となる。
理想的には、静電容量が最も大きくなった時点(つまり、半導体基板1の第2の主面1bの大部分が、基板支持面2aの曲面部分2a1に接している状態)で、吸着用電極3に対して電圧を印加することにより、半導体基板1を基板支持面2aに最も強固に吸着して支持することが可能である。図8に示すように、第1時点t1から第6時点t6まで静電容量を測定すれば、どの時点で静電容量が最大値を有するかを特定することができる。しかしながら、たとえば第1時点t1から第6時点t6まで静電容量を測定した後に、第3時点t3が静電容量の最大値を有することが判明したとしても、第6時点t6においては静電容量が既に小さくなっている。第6時点t6で半導体基板1を基板支持面2aに吸着しても、半導体基板1を十分に強固に基板支持面2aに吸着して支持することができない。そのため、静電容量が最大値を示す第4時点t4になるべく近い時点(たとえば第3時点t3から第5時点t5の間の時点)を予測して、吸着用電極3に対して電圧を印加するタイミングを決定することが必要である。
次に、吸着用電極3に対して電圧を印加するタイミングを決定する第1の方法について説明する。
図8および図10を参照して、半導体基板1を基板支持面2a上に配置した後、ある時点(たとえば第2時点t2)において半導体基板1と吸着用電極3との間の静電容量(たとえばC2)が測定される。次に、第2時点t2よりも後の時点(たとえば第3時点t3)における静電容量(たとえばC3)が測定される(S50:図10)。静電容量の測定は、静電容量測定部5(図1参照)において行われる。静電容量測定部5により測定された静電容量のデータは、演算部6bに送られる。演算部6bにおいて、上記2つの時点間(たとえば第2時点t2と第3時点t3との時間)の静電容量の差(たとえばC3−C2)が計算される(S60:図10)。次に、演算部6bで計算された静電容量の差のデータが、判定部6aに送られる。判定部6aにおいて、静電容量の差の値が基準値以下かどうか判定される(S70:図10)。なお、基準値の値は、半導体基板1の第2の主面1bのサイズ、基板支持面2aを構成する材料の種類および厚み、吸着用電極3と基板支持面などを考慮して決定され得る。
静電容量の差の値が基準値よりも大きいと判定された場合、再度、静電容量の値が静電容量測定部5により測定される。たとえば第3時点t3よりも後の第4時点t4における静電容量C4が静電容量測定部5により測定される(S50:図10)。次に、静電容量測定部5により測定された静電容量のデータは、演算部6bに送られる。演算部6bにおいて、上記2つの時点間(たとえば第3時点t3と第4時点t4との時間)の静電容量の差(たとえばC4−C3)が計算される(S60:図10)。次に、演算部6bで計算された静電容量の差のデータが、判定部6aに送られる。判定部6aにおいて、静電容量の差の値が基準値以下かどうか判定される(S70:図10)。静電容量の差が基準値以下であると判定された場合、吸着用電極3に対して電圧が印加される(S80:図10)。これにより、半導体基板1が基板支持部2の基板支持面2aに吸着されて支持される。静電容量の差が基準値以下であると判定されるまで、静電容量を測定する工程(S50:図10)と、静電容量の差を計算する工程(S60:図10)と、静電容量の差が基準値以下かどうかを判定する工程(S70:図10)とが繰り返し実行される。
以上のように、静電容量の時間変化量に基づいて、吸着用電極3に対して電圧を印加することにより、半導体基板1が基板支持面2aに吸着されて支持される。具体的には、半導体基板1と吸着用電極3との間の第1静電容量と、第1静電容量を測定した後に測定された半導体基板と吸着用電極との間の第2静電容量との差が演算部6bにより計算される。第1静電容量と第2静電容量との差が基準値以下となったかどうかが判定される。第1静電容量と第2静電容量との差が基準値以下となったかどうかが判定される工程において、第1静電容量と第2静電容量との差が基準値以下となったと判定された場合に、吸着用電極3に対して電圧を印加することにより半導体基板1が基板支持面2aに吸着して支持される。第1静電容量と第2静電容量との差が基準値以下となったかどうかが判定される工程において、第1静電容量と第2静電容量との差が、基準値以下になったと判定されるまで、第1静電容量と第2静電容量との差を計算する工程と、第1静電容量と第2静電容量との差が基準値以下になったかどうかを判定する工程とが繰り返し実行される。
次に、吸着用電極3に対して電圧を印加するタイミングを決定する第2の方法について説明する。
図9および図10を参照して、半導体基板1を基板支持面2a上に配置した後、ある時点(たとえば第2時点t2)において半導体基板1と吸着用電極3との間の静電容量(たとえばC2)が測定される。次に、第2時点t2よりも後の時点(たとえば第3時点t3)における静電容量(たとえばC3)が測定される(S50:図10)。静電容量の測定は、静電容量測定部5(図1参照)において行われる。静電容量測定部5により測定された静電容量のデータは、演算部6bに送られる。演算部6bにおいて、静電容量を時間で微分した値が計算される。具体的には、上記2つの時点間(たとえば第2時点t2と第3時点t3との時間)の静電容量の差(たとえばC3−C2)を、上記2つの時点間(たとえば第2時点t2と第3時点t3との時間)の差(たとえばt3−t2)で割ることにより静電容量を時間で微分した値が計算される。次に、演算部6bで計算された静電容量を時間で微分したデータが、判定部6aに送られる。判定部6aにおいて、静電容量を時間で微分した値が、正の値から負の値に変化したかどうかが判定される。静電容量の差の値が正の値から負の値に変化していないと判定された場合、再度、静電容量の値が静電容量測定部5により測定される。たとえば第3時点t3よりも後の第4時点t4における静電容量C4が静電容量測定部5により測定される(S50:図10)。
次に、静電容量測定部5により測定された静電容量のデータは、演算部6bに送られる。演算部6bにおいて、上記2つの時点間(たとえば第3時点t3と第4時点t4との時間)の静電容量の差(たとえばC4−C3)を、上記2つの時点間(たとえば第3時点t3と第4時点t4との時間)の差(たとえばt4−t3)で割ることにより静電容量を時間で微分した値が計算される。次に、演算部6bで計算された静電容量を時間で微分した値のデータが、判定部6aに送られる。判定部6aにおいて、静電容量を時間で微分した値が、正の値から負の値に変化したかどうかが判定される。静電容量を時間で微分した値が、正の値から負の値に変化したと判定された場合、吸着用電極3に対して電圧が印加される(S80:図10)。これにより、半導体基板1が基板支持部2の基板支持面2aに吸着されて支持される。静電容量を時間で微分した値が、正の値から負の値に変化したと判定されるまで、静電容量を測定する工程(S50)と、静電容量を時間で微分する工程と、静電容量を時間で微分した値が、正の値から負の値に変化したかどうかが判定される工程とが繰り返し実行される。
以上のように、静電容量の時間変化量に基づいて、吸着用電極3に対して電圧を印加することにより半導体基板1が基板支持面2aに吸着して支持される。具体的には、静電容量を時間で微分した値が計算された後、静電容量を時間で微分した値が判定される。静電容量を時間で微分した値が判定される工程において、静電容量を時間で微分した値が正の値から負の値に変化した場合に、吸着用電極3に対して電圧を印加することにより半導体基板1が基板支持面2aに吸着して支持される。静電容量を時間で微分した値が判定される工程において、静電容量を時間で微分した値が正の値から負の値に変化したと判断されるまで、静電容量を測定する工程と、静電容量を時間で微分した値を計算する工程と、静電容量を時間で微分した値を判定する工程とが繰り返し実行される。なお、上記第1の方法および第2の方法以外の方法を用いて、吸着用電極3に対して電圧を印加するタイミングが決定されてもよい。
次に、半導体基板を処理する工程(S40:図3)が実施される。具体的には、半導体基板1が基板支持面2aに吸着された状態で、半導体基板1が処理される。より具体的には、半導体基板1が基板支持面2aに吸着されて支持された状態において、半導体基板1がたとえば300℃に加熱されながら、半導体基板1に対してイオン注入が行われる。半導体基板1の第2の主面1bが基板支持面2aに吸着されて支持された状態で、半導体基板1の第1の主面1aにイオン注入マスク21が形成される。次に、半導体基板1の第1の主面1aに対して、たとえばアルミニウムなどのp型不純物がイオン注入されることにより、エピタキシャル層12にp型の導電型を有する不純物領域13が形成される(図11参照)。また半導体基板1の第1の主面1aに対して、たとえばリンなどのn型不純物がイオン注入されることにより、エピタキシャル層12にn型の導電型を有する不純物領域13が形成されてもよい。
なお本実施の形態の半導体装置の製造方法において製造される半導体装置は、たとえばMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)である。半導体装置がMOSFETである場合、不純物領域13は、たとえばベース領域、ソース領域、コンタクト領域、ガードリング領域およびフィールドストップ領域などである。また半導体装置は、ダイオード、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)およびJFET(Junction Field Effect Transistor)などであってもよい。
また半導体基板を処理する工程は、イオン注入工程以外の工程であってもよい。半導体基板を処理する工程は、たとえば半導体基板1上に成膜を行う工程であってもよいし、半導体基板1上に配置されたレジストなどに対して露光を行う工程であってもよい。
次に、半導体装置の製造方法の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、基板支持部2の基板支持面2aは凸状または平坦であり、半導体基板1は、基板支持面2aの反対側に突出するように湾曲している。
まず、基板支持部を準備する工程(S10:図3)が実施される。具体的には、図1および図2で示されるように、吸着用電極3と加熱部9とを含み、かつ基板支持面2aを有する基板支持部2が準備される。図12に示すように、基板支持面2aは、平坦状であってもよいし、図13に示すように、基板支持面2aは、凸状であってもよい。基板支持面2aは、たとえば半導体基板1の反りの形状に沿った曲率を有する曲面部分2a1を有する。基板支持面2aは、たとえば曲面部分2a1と、曲面部分2a1よりも外側に位置する平坦部分2a2とを有していてもよい。曲面部分2a1は、球面の一部の形状を有していてもよい。
次に、半導体基板を配置する工程(S20:図3)が実施される。図4を参照して、半導体基板1は、たとえば単結晶基板11と、単結晶基板11上に形成されたエピタキシャル層12とを有する。半導体基板1の第1の主面1aは、たとえば{0001}面または{0001}面から8°以下オフした面である。具体的には、第1の主面1aは、たとえば(0001)面(以下、珪素面とも称す)または(0001)面から8°以下程度オフした面であり、第2の主面1bは、(000−1)面(以下、炭素面とも称す)または(000−1)面から8°以下程度オフした面である。半導体基板1のその他の特徴は、第1の実施形態で説明した通りである。
図12を参照して、半導体基板1の第2の主面1bが、基板支持部2の基板支持面2aに接するように、半導体基板1が基板支持面2a上に配置される。断面視において、基板支持面2aは、平坦状または凸状であり、半導体基板1は、半導体基板1から見て、基板支持面2aとは反対側に突出するように湾曲している。半導体基板1が、たとえば炭化珪素を含む場合、基板支持面2aと接触する半導体基板1の第2の主面1bは、珪素面または珪素面から8°以下オフした面である。なお、半導体基板1を基板支持面2a上に載せる前に、加熱部9によって基板支持面2aが加熱されていてもよい。この場合、半導体基板1を基板支持面2a上に載せる直前における、半導体基板1の温度は、基板支持面2aの温度よりも低い。
図12に示すように、基板支持面2aが平坦な場合、半導体基板1の外縁部は基板支持面2aに接し、半導体基板1の中央部は基板支持面2aから離間するように、半導体基板1が基板支持面2a上に配置される。図13に示すように、基板支持面2aが、凸状の曲面部分2a1を有している場合、半導体基板1の中央部は基板支持面2aに接し、半導体基板1の外縁部は基板支持面2aから離間するように、半導体基板1が基板支持面2a上に配置される。
加熱された基板支持部2の基板支持面2a上に半導体基板1を載せると、基板支持面2aから半導体基板1に熱が伝達することにより、半導体基板1が加熱される。図12に示すように、半導体基板1を平坦な基板支持面2a上に載せて半導体基板1を加熱する場合、半導体基板1は、半導体基板1の第2の主面1bの中央部が基板支持面2aに近づくように反り始める。一定時間経過後、半導体基板1の第2の主面1bの大部分が、基板支持部2の基板支持面2aと接触する。図13に示すように、半導体基板1を凸状の曲面部分2a1上に配置した場合、半導体基板1は、半導体基板1は、半導体基板1の第2の主面1bの外縁部が基板支持面2aに近づくように反り始める。一定時間経過後、半導体基板1の第2の主面1bの大部分が、基板支持部2の基板支持面2aと接触する。
図14を参照して、静電容量と、経過時間との関係について説明する。図14におけるx軸は経過時間を示し、図14のy軸は静電容量を示す。
まず、第1時点t1において、加熱された基板支持部2の基板支持面2a上に半導体基板が配置される。図12および図13に示す半導体基板1の形状は、それぞれ図14の第1時点t1における半導体基板1の形状である。第1時点t1においては、半導体基板1の第2の主面1bの一部が、基板支持面2aから離間しているため、静電容量が小さくなる。時間の経過とともに、静電容量は増加し、第4時点t4においては、半導体基板1の第2の主面1bの大部分が、基板支持面2aに接しているため、静電容量が最大値に漸近する。
次に、吸着用電極3に対して電圧を印加するタイミングを決定する方法について説明する。
図14および図10を参照して、半導体基板1を基板支持面2a上に配置した後、ある時点(たとえば第2時点t2)において半導体基板1と吸着用電極3との間の静電容量(たとえばC2)が測定される。次に、第2時点よりも後の時点(たとえば第3時点t3)における静電容量(たとえばC3)が測定される(S60)。静電容量の測定は、静電容量測定部5(図1参照)において行われる。静電容量測定部5により測定された静電容量のデータは、演算部6bに送られる。演算部6bにおいて、上記2つの時点間(たとえば第2時点t2と第3時点t3との時間)の静電容量の差(たとえばC3−C2)が計算される(S60)。次に、演算部6bで計算された静電容量の差のデータが、判定部6aに送られる。判定部6aにおいて、静電容量の差の値が基準値以下かどうか判定される(S70)。静電容量の差の値が基準値よりも大きいと判定された場合、再度、静電容量の値が静電容量測定部5により測定される。たとえば第3時点t3よりも後の第4時点t4における静電容量C4が静電容量測定部5により測定される(S50)。次に、静電容量測定部5により測定された静電容量のデータは、演算部6bに送られる。演算部6bにおいて、上記2つの時点間(たとえば第3時点t3と第4時点t4との時間)の静電容量の差(たとえばC4−C3)が計算される(S60)。次に、演算部6bで計算された静電容量の差のデータが、判定部6aに送られる。判定部6aにおいて、静電容量の差の値が基準値以下かどうか判定される(S70)。静電容量の差が基準値以下であると判定された場合、吸着用電極3に対して電圧が印加される。これにより、半導体基板1が基板支持部2の基板支持面2aに吸着されて支持される。静電容量の差が基準値以下であると判定されるまで、静電容量を測定する工程(S50:図10)と、静電容量の差を計算する工程(S60:図10)と、静電容量の差が基準値以下かどうかを判定する工程(S70:図10)とが繰り返し実行される。
次に、半導体基板を処理する工程(S40:図3)が実施される。具体的には、半導体基板1が基板支持面2aに吸着された状態で、半導体基板1が処理される。半導体基板を処理する工程は、第1の実施形態で説明した通りである。
次に、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法および半導体装置の製造装置の作用効果について説明する。
本実施の形態に係る半導体装置の製造方法によれば、加熱部9により半導体基板1を加熱しながら半導体基板1と吸着用電極3との間の静電容量が測定される。静電容量の時間変化量に基づいて、吸着用電極3に対して電圧を印加することにより半導体基板1が基板支持面2aに吸着されて支持される。半導体基板1が基板支持面2aに吸着された状態で、半導体基板1が処理される。これにより、半導体基板1の反りが経時的に変化している場合において、静電容量の時間変化量に基づいて半導体基板1を基板支持部2に吸着するのに適したタイミングを決定することができるので、半導体基板1を強固に基板支持部2に吸着することができる。
また本実施の形態に係る半導体装置の製造方法によれば、静電容量の時間変化量に基づいて、吸着用電極3に対して電圧を印加することにより半導体基板1が基板支持面2aに吸着されて支持される工程は、半導体基板1と吸着用電極3との間の第1静電容量と、第1静電容量を測定した後に測定された半導体基板と吸着用電極との間の第2静電容量との差を計算する工程と、第1静電容量と第2静電容量との差が基準値以下となったかどうかを判定する工程とを含む。判定する工程において、第1静電容量と第2静電容量との差が基準値以下となったと判定された場合に、吸着用電極3に対して電圧を印加することにより半導体基板1が基板支持面2aに吸着して支持される。これにより、半導体基板1を吸着するのに適したタイミングを精度よく決定することができる。
さらに本実施の形態に係る半導体装置の製造方法によれば、判定する工程において、第1静電容量と第2静電容量との差が、基準値以下になったと判定されるまで、第1静電容量と第2静電容量との差を計算する工程と、第1静電容量と第2静電容量との差が基準値以下になったかどうかを判定する工程とが繰り返し実行される。これにより、半導体基板1を吸着するのに適したタイミングをより精度よく決定することができる。
さらに本実施の形態に係る半導体装置の製造方法によれば、静電容量の時間変化量に基づいて、吸着用電極3に対して電圧を印加することにより半導体基板1を基板支持面2aに吸着して支持する工程は、静電容量を時間で微分した値を計算する工程と、静電容量を時間で微分した値を判定する工程とを含む。判定する工程において、静電容量を時間で微分した値が正の値から負の値に変化した場合に、吸着用電極3に対して電圧を印加することにより半導体基板1が基板支持面2aに吸着して支持される。これにより、半導体基板1を吸着するのに適したタイミングを精度よく決定することができる。
さらに本実施の形態に係る半導体装置の製造方法によれば、判定する工程において、静電容量を時間で微分した値が正の値から負の値に変化したと判断されるまで、静電容量を時間で微分した値を計算する工程と、静電容量を時間で微分した値を判定する工程とが繰り返し実行される。これにより、半導体基板1を吸着するのに適したタイミングをより精度よく決定することができる。
さらに本実施の形態に係る半導体装置の製造方法によれば、半導体基板を処理する工程は、半導体基板1に対してイオン注入を行う工程を含む。これにより、半導体基板1が強固に基板支持部2に吸着された状態でイオン注入を行うことができる。
さらに本実施の形態に係る半導体装置の製造方法によれば、断面視において、基板支持面2aは凹状であり、半導体基板1は、基板支持面2aに対して突出するように湾曲している。これにより、半導体基板1が基板支持面2aに対して突出するように湾曲している場合において、半導体基板1を強固に基板支持部2に吸着することができる。
さらに本実施の形態に係る半導体装置の製造方法によれば、半導体基板1は、炭化珪素を含む。基板支持面2aと接触する半導体基板1の面は、炭素面または炭素面から8°以下オフした面である。これにより、炭化珪素を含み、かつ炭素面または炭素面から8°以下オフした面を有する半導体基板1を、強固に基板支持部2に吸着することができる。
さらに本実施の形態に係る半導体装置の製造方法によれば、断面視において、基板支持面2aは凸状または平坦であり、かつ半導体基板1は、基板支持面2aの反対側に突出するように湾曲している。これにより、半導体基板1は、基板支持面2aの反対側に突出するように湾曲している場合において、半導体基板1を強固に基板支持部2に吸着することができる。
さらに本実施の形態に係る半導体装置の製造方法によれば、半導体基板1は、炭化珪素を含む。基板支持面2aと接触する半導体基板1の面は、珪素面または珪素面から8°以下オフした面である。これにより、炭化珪素を含み、かつ珪素面または珪素面から8°以下オフした面を有する半導体基板1を、強固に基板支持部2に吸着することができる。
さらに本実施の形態に係る半導体装置の製造方法によれば、半導体基板1は、炭化珪素または窒化ガリウムを含む。炭化珪素および窒化ガリウムなどの化合物半導体は、珪素に比べて反りが大きくなる。上記半導体装置の製造方法は、反りが大きい半導体基板に対してより好適に用いられる。
本実施の形態に係る半導体装置の製造装置10によれば、静電容量測定部5は、加熱部9により半導体基板1を加熱しながら半導体基板1と吸着用電極3との間の静電容量を測定可能に構成されている。電圧印加部4は、吸着用電極3に電圧を印加可能に構成されている。制御部6は、静電容量測定部5により測定された静電容量の時間変化量に基づいて、電圧印加部4を制御可能に構成されている。基板処理部8は、半導体基板1に対して処理を実行可能に構成されている。制御部6は、静電容量の時間変化量に基づいて、吸着用電極3に対して電圧を印加するかどうかを判定可能に構成された判定部6aを含む。これにより、半導体基板1の反りが経時的に変化している場合において、静電容量の時間変化量に基づいて半導体基板1を基板支持部2に吸着するのに適したタイミングを決定することができるので、半導体基板1を強固に基板支持部2に吸着することができる。
また本実施の形態に係る半導体装置の製造装置10によれば、制御部6は、半導体基板1と吸着用電極3との間の第1静電容量と、第1静電容量を測定した後に測定された半導体基板1と吸着用電極3との間の第2静電容量との差を計算可能に構成された演算部6bを含み、かつ演算部6bにより計算された第1静電容量と第2静電容量との差が基準値以下となった場合に、電圧印加部4を制御することにより吸着用電極3に対して電圧を印加可能に構成されている。これにより、半導体基板1を吸着するのに適したタイミングを精度よく決定することができる。
さらに本実施の形態に係る半導体装置の製造装置10によれば、制御部6は、静電容量を時間で微分した値を計算可能に構成された演算部6bを含み、かつ演算部6bにより計算された静電容量を時間で微分した値が正の値から負の値に変化した場合に、電圧印加部4を制御することにより吸着用電極3に対して電圧を印加可能に構成されている。これにより、半導体基板1を吸着するのに適したタイミングを精度よく決定することができる。
さらに本実施の形態に係る半導体装置の製造装置10によれば、基板処理部8は、イオン注入部である。これにより、半導体基板1が強固に基板支持部2に吸着された状態でイオン注入を行うことができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 半導体基板
1a 第1の主面
1b 第2の主面
2 基板支持部
2a 基板支持面
2a1 曲面部分
2a2 平坦部分
3 吸着用電極
3a 第1吸着用電極
3b 第2吸着用電極
4 電圧印加部
5 静電容量測定部
6 制御部
6a 判定部
6b 演算部
7 電源
8 基板処理部
9 加熱部
10 製造装置
11 単結晶基板
12 エピタキシャル層
13 不純物領域
20 チャンバ
21 イオン注入マスク
t1 第1時点
t2 第2時点
t3 第3時点
t4 第4時点
t5 第5時点
t6 第6時点

Claims (15)

  1. 吸着用電極と加熱部とを含み、かつ基板支持面を有する基板支持部を準備する工程と、
    前記基板支持面上に半導体基板を配置する工程と、
    前記加熱部により前記半導体基板を加熱しながら前記半導体基板と前記吸着用電極との間の静電容量を測定する工程と、
    前記静電容量の時間変化量に基づいて、前記吸着用電極に対して電圧を印加することにより前記半導体基板を前記基板支持面に吸着して支持する工程と、
    前記半導体基板が前記基板支持面に吸着された状態で、前記半導体基板を処理する工程とを備えた、半導体装置の製造方法。
  2. 前記静電容量の時間変化量に基づいて、前記吸着用電極に対して電圧を印加することにより前記半導体基板を前記基板支持面に吸着して支持する工程は、
    前記半導体基板と前記吸着用電極との間の第1静電容量と、前記第1静電容量を測定した後に測定された前記半導体基板と前記吸着用電極との間の第2静電容量との差を計算する工程と、
    前記第1静電容量と前記第2静電容量との差が基準値以下となったかどうかを判定する工程とを含み、
    前記判定する工程において、前記第1静電容量と前記第2静電容量との差が基準値以下となったと判定された場合に、前記吸着用電極に対して電圧を印加することにより前記半導体基板が前記基板支持面に吸着して支持される、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記判定する工程において、前記第1静電容量と前記第2静電容量との差が、前記基準値以下になったと判定されるまで、前記第1静電容量と前記第2静電容量との差を計算する工程と、前記第1静電容量と前記第2静電容量との差が基準値以下になったかどうかを判定する工程とが繰り返し実行される、請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記静電容量の時間変化量に基づいて、前記吸着用電極に対して電圧を印加することにより前記半導体基板を前記基板支持面に吸着して支持する工程は、
    前記静電容量を時間で微分した値を計算する工程と、
    前記静電容量を時間で微分した値を判定する工程とを含み、
    前記判定する工程において、前記静電容量を時間で微分した値が正の値から負の値に変化した場合に、前記吸着用電極に対して電圧を印加することにより前記半導体基板が前記基板支持面に吸着して支持される、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記判定する工程において、前記静電容量を時間で微分した値が正の値から負の値に変化したと判断されるまで、前記静電容量を時間で微分した値を計算する工程と、前記静電容量を時間で微分した値を判定する工程とが繰り返し実行される、請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記半導体基板を処理する工程は、前記半導体基板に対してイオン注入を行う工程を含む、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 断面視において、前記基板支持面は凹状であり、前記半導体基板は、前記基板支持面に対して突出するように湾曲している、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記半導体基板は、炭化珪素を含み、
    前記基板支持面と接触する前記半導体基板の面は、炭素面または炭素面から8°以下オフした面である、請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 断面視において、前記基板支持面は凸状または平坦であり、かつ前記半導体基板は、前記基板支持面の反対側に突出するように湾曲している、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記半導体基板は、炭化珪素を含み、
    前記基板支持面と接触する前記半導体基板の面は、珪素面または珪素面から8°以下オフした面である、請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記半導体基板は、炭化珪素または窒化ガリウムを含む、請求項1〜請求項7および請求項9のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 吸着用電極と加熱部とを含み、かつ基板支持面を有する基板支持部と、
    前記加熱部により半導体基板を加熱しながら前記半導体基板と前記吸着用電極との間の静電容量を測定可能に構成された静電容量測定部と、
    前記吸着用電極に電圧を印加可能に構成された電圧印加部と、
    前記静電容量測定部により測定された前記静電容量の時間変化量に基づいて、前記電圧印加部を制御可能に構成された制御部と、
    前記半導体基板に対して処理を実行可能に構成された基板処理部とを備え、
    前記制御部は、前記静電容量の時間変化量に基づいて、前記吸着用電極に対して電圧を印加するかどうかを判定可能に構成された判定部を含む、半導体装置の製造装置。
  13. 前記制御部は、前記半導体基板と前記吸着用電極との間の第1静電容量と、前記第1静電容量を測定した後に測定された前記半導体基板と前記吸着用電極との間の第2静電容量との差を計算可能に構成された演算部を含み、かつ前記演算部により計算された前記第1静電容量と前記第2静電容量との差が基準値以下となった場合に、前記電圧印加部を制御することにより前記吸着用電極に対して電圧を印加可能に構成されている、請求項12項に記載の半導体装置の製造装置。
  14. 前記制御部は、前記静電容量を時間で微分した値を計算可能に構成された演算部を含み、かつ前記演算部により計算された前記静電容量を時間で微分した値が正の値から負の値に変化した場合に、前記電圧印加部を制御することにより前記吸着用電極に対して電圧を印加可能に構成されている、請求項12項に記載の半導体装置の製造装置。
  15. 前記基板処理部は、イオン注入部である、請求項12〜請求項14のいずれか1項に記載の半導体装置の製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019041029A (ja) * 2017-08-25 2019-03-14 株式会社アルバック 真空装置、吸着電源
JP2022155114A (ja) * 2021-03-30 2022-10-13 キヤノントッキ株式会社 制御装置、成膜装置、基板吸着方法、スケジュール設定方法、及び電子デバイスの製造方法

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