JP2019041029A - 真空装置、吸着電源 - Google Patents

真空装置、吸着電源 Download PDF

Info

Publication number
JP2019041029A
JP2019041029A JP2017162819A JP2017162819A JP2019041029A JP 2019041029 A JP2019041029 A JP 2019041029A JP 2017162819 A JP2017162819 A JP 2017162819A JP 2017162819 A JP2017162819 A JP 2017162819A JP 2019041029 A JP2019041029 A JP 2019041029A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage side
adsorption
measurement signal
electrode
positive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017162819A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6942936B2 (ja
Inventor
靖知 大橋
Yasutomo Ohashi
靖知 大橋
大輔 川久保
Daisuke Kawakubo
大輔 川久保
藤田 勝博
Katsuhiro Fujita
勝博 藤田
前平 謙
Ken Maehira
謙 前平
朋子 橘高
Tomoko Kittaka
朋子 橘高
不破 耕
Ko Fuwa
耕 不破
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ulvac Inc
Original Assignee
Ulvac Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ulvac Inc filed Critical Ulvac Inc
Priority to JP2017162819A priority Critical patent/JP6942936B2/ja
Publication of JP2019041029A publication Critical patent/JP2019041029A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6942936B2 publication Critical patent/JP6942936B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

【課題】基板の吸着状態を検出する。【解決手段】交流信号発生器16から逆位相の正電圧側測定信号と負電圧側測定信号とを吸着装置5に出力して流れる電流を測定すると基板電極間容量CSが求められ、基板6の吸着状態が分かる。同相の正電圧側測定信号と負電圧側測定信号とを出力するとプラズマの容量CPが求められ、プラズマの状態が分かる。【選択図】 図1

Description

本発明は、静電吸着の技術分野にかかり、特に、吸着の状況を検出できる真空装置と吸着電源とに関する。
現在では、真空雰囲気中で基板を吸着するために、静電方式の吸着装置が多用されている。吸着装置の内部には、正電極と負電極とが配置されており、正電極に正の吸着電圧を印加し、負電極に負の吸着電圧を印加して、吸着装置に基板を吸着して基板を温度制御しながら基板表面の真空処理が行われている。
真空雰囲気中で静電吸着した基板の裏面に温度測定装置を当接させ、基板温度を直接測定する文献や残留電荷を測定する文献や、吸着電圧の印加によって流れる電流を測定する文献はあるが、基板が吸着されているときに、基板に測定信号を出力し、基板と吸着装置との間の吸着状態を正確に測定する技術が求められている。
特開2005−147976号公報 特開2016−115759号公報
本発明は上記従来技術の不都合を解決するために創作されたものであり、その目的は、基板の吸着状態を正確に測定することができる技術を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、真空槽と、前記真空槽の内部に配置され、第一の電極と第二の電極とを有する吸着装置と、前記第一の電極と前記第二の電極のうち、いずれか一方の電極に正の吸着電圧を出力し、他方の電極に負の吸着電圧を出力し、前記吸着装置に配置された基板を真空雰囲気中で前記吸着装置に吸着させる吸着電源と、前記真空雰囲気中で前記吸着装置に吸着された前記基板の表面を加工する処理装置と、を有する真空装置であって、前記吸着電源は、前記第一の電極と前記第二の電極のうち、前記正の吸着電圧が印加されている電極に交流の正電圧側測定信号を出力し、前記負の吸着電圧が印加されている電極に交流の負電圧側測定信号を出力する交流信号発生器と、前記正電圧側測定信号の電流値と、前記負電圧側測定信号の電流値を測定する測定装置と、を有し、前記交流信号発生器は、前記正電圧側測定信号と前記負電圧側測定信号との間の位相差を変更できるようにされた真空装置である。
本発明は、前記交流信号発生器は、位相が180°異なる前記正電圧側測定信号と前記負電圧側測定信号と、同一の位相の前記正電圧側測定信号と前記負電圧側測定信号とを出力できる真空装置である。
本発明は、吸着装置に設けられた第一の電極と第二の電極のうち、いずれか一方の電極に正の吸着電圧を出力し、他方の電極に負の吸着電圧を出力し、前記吸着装置に配置された基板を前記吸着装置に吸着させる吸着電源であって、前記第一の電極と前記第二の電極のうち、前記正の吸着電圧が印加されている電極に交流の正電圧側測定信号を出力し、前記負の吸着電圧が印加されている電極に交流の負電圧側測定信号を出力する交流信号発生器と、前記正電圧側測定信号の電流値と、前記負電圧側測定信号の電流値を測定する測定装置と、を有し、前記交流信号発生器は、前記正電圧側測定信号と前記負電圧側測定信号との間の位相差を変更できるようにされた吸着電源である。
本発明は、前記交流信号発生器は、位相が180°異なる前記正電圧側測定信号と前記負電圧側測定信号と、同一の位相の前記正電圧側測定信号と前記負電圧側測定信号とを出力できる吸着電源である。
吸着状態を測定するための交流の測定信号を、基板を吸着している吸着電圧に重畳させるので、基板を吸着するための吸着電源に、吸着状態を測定する測定装置を設けることができる。
基板と吸着装置との間の吸着状態を、基板が吸着されている状態で測定することができるので、測定結果に応じて真空処理の条件を変化させることができる。
吸着装置の二個の吸着電極に印加する測定信号の位相を同相にしてプラズマの状態を測定し、位相を180°異ならせて測定して吸着状態を判断することができる。
測定信号の周波数を変化させて、基板と吸着装置との間のインピーダンスの成分を求めることができる。
本発明の内部回路図
図1の符号2は真空装置であり、真空槽25を有している。真空槽25の内部には吸着装置5と処理装置26とが配置されている。
吸着装置5の内部には第一、第二の電極211、212が設けられている。第一、第二の電極211,212のうち、いずれか一方の電極には正の吸着電圧が印加され、他方の電極には負の吸着電圧が印加されて吸着装置5の表面に配置された基板6を真空雰囲気中で吸着装置5に吸着させ、処理装置26によって基板6の表面に薄膜形成等の加工を行うことができる。
正の吸着電圧と負の吸着電圧は吸着電源3から出力される。図1の吸着電源3は本発明の電源装置の一例であり、測定装置11と、直流電圧源10と、切替スイッチ装置17と、交流信号発生器16とを有している。
直流電圧源10は、正電圧側交流電源12Aと、負電圧側交流電源12Bと、正電圧側トランス装置13Aと、負電圧側トランス装置13Bとを有している。
正電圧側トランス装置13Aの内部には、正電圧側交流電源12Aから交流電流が供給される正電圧側一次巻線14A1と、正電圧側一次巻線14A1と磁気結合された正電圧側二次巻線14A2とが配置されており、正電圧側二次巻線14A2には、正電圧側一次巻線14A1に流れる交流電流によって交流電圧が誘起される。
また、負電圧側トランス装置13Bの内部には、負電圧側交流電源12Bから交流電流が供給される負電圧側一次巻線14B1と、負電圧側一次巻線14B1と磁気結合された負電圧側二次巻線14B2とが配置されており、負電圧側二次巻線14B2には、負電圧側一次巻線14B1に流れる交流電流によって交流電圧が誘起される。
正電圧側二次巻線14A2には正電圧側整流平滑回路15Aが接続され、負電圧側二次巻線14B2には負電圧側整流平滑回路15Bが接続されており、正電圧側整流平滑回路15Aは正電圧側二次巻線14A2に誘起された交流電圧を整流平滑して直流の吸着電圧を生成し、負電圧側整流平滑回路15Bは負電圧側二次巻線14B2に生じた交流電圧を整流平滑して直流の吸着電圧を生成する。
直流電圧源10は、正電圧側低電圧端子38Aと、正電圧側高電圧端子37Aと、負電圧側低電圧端子38Bと、負電圧側高電圧端子37Bとを有している。
正電圧側整流平滑回路15Aで生成された吸着電圧は、正電圧側低電圧端子38Aに対して正電圧にされて正の吸着電圧として正電圧側高電圧端子37Aから出力される。また、負電圧側整流平滑回路15Bで生成された吸着電圧は、負電圧側低電圧端子38Bに対して負の吸着電圧として負電圧側高電圧端子37Bから出力される。
切替スイッチ装置17は、正電圧側スイッチ入力端子39Aと、負電圧側スイッチ入力端子39Bとを有しており、吸着電源3は、第一の出力端子301と、第二の出力端子302とを有している。
正電圧側高電圧端子37Aは正電圧側放電保護抵抗51Aを介して正電圧側スイッチ入力端子39Aに電気的に接続され、負電圧側高電圧端子37Bは負電圧側放電保護抵抗51Bを介して負電圧側スイッチ入力端子39Bに電気的に接続されている。
また、切替スイッチ装置17は、第一のスイッチ出力端子40Aと第二のスイッチ出力端子40Bとを有しており、第一のスイッチ出力端子40Aは、第一電極側放電保護抵抗521を介して第一の出力端子301に電気的に接続され、また、第一の放電スイッチ581と第一の放電抵抗571とを介して接地電位に電気的に接続されている。
第二のスイッチ出力端子40Bは、第二電極側放電保護抵抗522を介して第二の出力端子302に電気的に接続されており、また、第二の放電スイッチ582と第二の放電抵抗572とを介して接地電位に接続されている。
第一の出力端子301は第一の電極211に電気的に接続され、第二の出力端子302は第二の電極212に電気的に接続されている。
第一の出力端子301と第一の電極211との間の電気的接続と、第二の出力端子302と第二の電極212との間は、機械的・電気的に着脱が可能であり、第一の出力端子301と第一の電極211との間と第二の出力端子302と第二の電極212との間を、機械的・電気的に分離させると、基板6が吸着装置5に吸着された状態で、吸着装置5を移動させることができる。
処理装置26によって基板6の加工が行われる際には、第一の出力端子301と第一の電極211との間と第二の出力端子302と第二の電極212との間とは電気的に接続されている。
第一、第二のスイッチ出力端子40A、40Bは、上述したように、第一、第二の放電スイッチ581、582と第一、第二の放電抵抗571、572とを介して、それぞれ接地電位に接続されており、放電スイッチ581、582が遮断しているときは、第一、第二のスイッチ出力端子40A、40Bは接地電位から絶縁される。
切替スイッチ装置17の内部には、第一のスイッチ素子18Aと第二のスイッチ素子18Bが配置されており、第一、第二のスイッチ素子18A、18Bの状態が変わると、切替スイッチ装置17の内部の接続状態が変わるように構成されている。
測定装置11は制御装置の機能を有しており、第一、第二のスイッチ素子18A、18Bの状態は、測定装置11によって変更され、その結果、切替スイッチ装置17の内部の接続状態は測定装置11によって制御されている。
測定装置11によって第一、第二のスイッチ素子18A、18Bの状態が切り替えられ、切替スイッチ装置17の内部接続は、第一の接続状態と、第二の接続状態と、第三の接続状態のいずれかにされる。
第一の接続状態では、正電圧側スイッチ入力端子39Aと第一のスイッチ出力端子40Aとが電気的に接続され、負電圧側スイッチ入力端子39Bと第二のスイッチ出力端子40Bとが電気的に接続される。
第二の接続状態では、正電圧側スイッチ入力端子39Aと第二のスイッチ出力端子40Bとが電気的に接続され、負電圧側スイッチ入力端子39Bと第一のスイッチ出力端子40Aとが電気的に接続される。
第三の接続状態では、正電圧側スイッチ入力端子39Aと負電圧側スイッチ入力端子39Bとが、第一、第二のスイッチ出力端子40A、40Bの両方から遮断される。
次に、交流信号発生器16は、正電圧側信号出力端子36Aと負電圧側信号出力端子36Bとを有している。交流信号発生器16の内部では、交流の正電圧側測定信号と交流の負電圧側測定信号とが生成されており、正電圧側測定信号は正電圧側信号出力端子36Aから出力され、負電圧側測定信号は負電圧側信号出力端子36Bから出力される。
正電圧側信号出力端子36Aは正電圧側検出抵抗53Aを介して正電圧側低電圧端子38Aに電気的に接続され、負電圧側信号出力端子36Bは負電圧側検出抵抗53Bを介して負電圧側低電圧端子38Bに電気的に接続されている。
正電圧側信号出力端子36Aと負電圧側信号出力端子36Bとは、交流信号発生器16の内部回路を介して接地電位に接続されており、トランス装置13A、13Bが出力する交流電圧は交流信号発生器16の内部回路には印加されない。
測定装置11によって第一、第二の放電スイッチ581,582が遮断され、切替スイッチ装置17が第一の接続状態にされて正電圧側交流電源12Aと負電圧側交流電源12Bとが動作すると、第一の出力端子301から第一の電極211に正の吸着電圧が出力され、第二の出力端子302から第二の電極212に負の吸着電圧が印加される。
それとは異なり、第一、第二の放電スイッチ581,582が遮断され、切替スイッチ装置17が第二の接続状態にされて正電圧側交流電源12Aと負電圧側交流電源12Bとが動作すると、第一の出力端子301から第一の電極211に負の吸着電圧が印加され、第二の出力端子302から第二の電極212に正の吸着電圧が印加される。
いずれにしろ、第一、第二の電極211,212のうち、一方に正の吸着電圧が印加され、他方に負の吸着電圧が印加される。
吸着装置5の表面に配置された基板6は、吸着装置5の表面と第一、第二の電極211,212との間に位置する吸着装置5の絶縁性材料を挟んで、第一、第二の電極211,212と対面しており、基板6が導電性を有する場合は、吸着装置5の表面に配置された基板6と第一、第二の電極211,212との間にそれぞれコンデンサが形成される。
基板6と第一の電極211との間のコンデンサを第一のコンデンサ191とし、基板6と第二の電極212との間のコンデンサを第二のコンデンサ192とすると、第一、第二の電極211,212のうち、一方に正の吸着電圧が印加され、他方に負の吸着電圧が印加されるので、第一のコンデンサ191と第二のコンデンサ192とは直列接続された状態で、第一、第二のコンデンサ191、192に電荷が蓄積され、正電荷と負電荷との間の静電気力によって基板6が第一、第二の電極211,212に吸引され、基板6と吸着装置5とは密着する。
真空槽25には真空排気装置28が接続されており、真空排気装置28の動作により、真空槽25の内部は真空雰囲気にされている。
基板6の真空処理は、第一、第二の電極211,212の一方に正の吸着電圧が印加され、他方に負の吸着電圧が印加されて基板6が吸着装置5に吸着された状態で処理装置26によって行われる。
処理装置26は、この例ではターゲット装置であり、ガス導入装置29によって真空槽25の内部にスパッタリングガスが所定圧力に導入され、処理装置26に設けられたターゲットにスパッタリング電圧が印加されると処理装置26と基板6との間にプラズマが形成され、処理装置26に設けられたターゲットがスパッタリングされ、基板6の表面に薄膜が成長する。
薄膜の成長中は吸着装置5によって基板6が吸着されて基板6は吸着装置5の表面に密着され、吸着装置5と基板6との間の熱抵抗が小さくなっている。従って、吸着装置5の内部に設けられたヒータ等の温度制御装置や、吸着装置5が配置された台に設けられた温度制御装置によって、吸着装置5の温度を制御することによって基板6の温度を制御して、基板6に所望の温度範囲を維持させながら薄膜を成長させることができる。
次に、基板6を吸着した状態での吸着状態の測定について説明する。
測定装置11には、正電圧側測定端子33Aと、正電圧側低電圧検出端子34Aと、負電圧側測定端子33Bと、負電圧側低電圧検出端子34Bとが設けられている。
正電圧側測定端子33Aは正電圧側低電圧端子38Aに接続され、正電圧側低電圧検出端子34Aは正電圧側信号出力端子36Aに接続されており、正電圧側検出抵抗53Aの両端は、正電圧側測定端子33Aと正電圧側低電圧検出端子34Aとに接続されている。
同様に、負電圧側測定端子33Bは負電圧側低電圧端子38Bに接続され、負電圧側低電圧検出端子34Bは負電圧側信号出力端子36Bに接続され、負電圧側検出抵抗53Bの両端は、負電圧側測定端子33Bと負電圧側低電圧検出端子34Bとに接続されている。
交流信号発生器16は、正電圧側信号出力端子36Aから正電圧側測定信号を出力し、負電圧側信号出力端子36Bから負電圧側測定信号を出力する。正電圧側測定信号と負電圧側測定信号とは交流であり、正電圧側検出抵抗53Aと負電圧側検出抵抗53Bとには交流電流が流れる。
正電圧側検出抵抗53Aに発生した交流電圧は、正電圧側測定端子33Aと、正電圧側低電圧検出端子34Aとに入力され、負電圧側検出抵抗53Bに発生した交流電圧は、負電圧側測定端子33Bと、負電圧側低電圧検出端子34Bとに入力されるようにされている。
ここで、正電圧側信号出力端子36Aと負電圧側信号出力端子36Bとは、交流信号発生器16の内部回路を介して接地電位に接続されている。正電圧側測定端子33Aと負電圧側測定端子33Bとには、正電圧側トランス装置13Aや負電圧側トランス装置13Bで生成された高電圧の正又は負の吸着電圧は印加されないので、正電圧側検出抵抗53Aの両端の電圧と、負電圧側検出抵抗53Bの両端の電圧は接地電位に近い電圧値であり、電圧測定回路の構成が簡単になる。
交流信号発生器16が生成する正電圧側測定信号の波形、周波数、電圧値、位相と、負電圧側測定信号の波形、周波数、電圧値、位相とは別々の値に変更できるようにされている。
測定装置11により、切替スイッチ装置17は第一の接続状態にされ、第一の電極211に正の吸着電圧が印加され、第二の電極212に負の吸着電圧が印加され、正電圧側信号出力端子36Aは第一の電極211に接続され、負電圧側信号出力端子36Bは第二の電極212に接続されているものとする。
正電圧側測定信号の電圧と負電圧測定信号の電圧とは、同じ周波数、同じ大きさに設定されており、その電圧を測定電圧Vacとする。
また、正電圧側整流平滑回路15Aと負電圧側整流平滑回路15Bの容量を整流平滑容量C1とし、正電圧側高電圧端子37Aと第一の電極211との間の配線と接地電位との間に形成される容量と、負電圧側高電圧端子37Bと第二の電極212との間の配線と接地電位との間に形成される容量とを対接地容量C2とする。
基板6が吸着装置5に配置されず、真空槽25の内部にプラズマが形成されていない状態で、同じ周波数、波形、電圧値であって、互いに逆位相の正電圧側測定信号と負電圧側測定信号とを吸着電源3から第一、第二の電極211,212にそれぞれ出力する。
この場合には、電流は、交流信号発生器16を起点とすると、交流信号発生器16と、正電圧側検出抵抗53Aと、正電圧側トランス装置13Aと、第一のコンデンサ191と、第二のコンデンサ192と、負電圧側トランス装置13Bと、負電圧側検出抵抗53Bとを流れ、交流信号発生器16に戻る閉ループを形成する。
吸着装置5に基板6が配置されていない状態で、正電圧側信号出力端子36Aと負電圧側信号出力端子36Bとから、周波数と大きさが同じであり位相が180°異なる逆位相の正電圧側測定信号と負電圧側測定信号とがそれぞれ出力され、上記閉ループを流れると、無基板交流電流iac0は、正電圧側測定信号と負電圧側測定信号とをVacで表すと、次式で表すことができる。
iac0 = Vac/{1/(jωC1)+1/(jωC2)} ……(1)
無基板交流電流iac0は正及び負電圧側放電保護抵抗51A、51Bと第一、第二電極側放電保護抵抗521 、522にも流れるが、それら抵抗による電圧降下はここでは無視するものとする。
次に、基板6を吸着装置5に吸着させる場合を検討すると、第一、第二の電極211、212は電極面積が等しく形成されており、吸着装置5表面と第一、第二の電極211、212との間の距離は一定値にされている。
基板6が第一、第二の電極211、212に対して均等に対面して吸着装置5上に配置されると、第一、第二のコンデンサ191、192の容量値は等しくなる。このときの第一、第二のコンデンサ191、192の容量値を基板電極間容量CSとする。
真空槽25内にプラズマが形成されていない状態で基板6が吸着装置5上に吸着されているときに、逆位相の正電圧側測定信号と負電圧側測定信号とを正電圧側信号出力端子36Aと負電圧側信号出力端子36Bとからそれぞれ出力すると、上記閉ループに流れる有基板交流電流iacSは、次式で表すことができる。
iacS = Vac/[1/(jωC1)+1/{jω(C2+CS)} ……(2)
上記(1)、(2)式において、正電圧側検出抵抗53Aの値と、負電圧側検出抵抗53Bの値は既知であり、また、電圧Vacの値や周波数も既知であるから、正電圧側検出抵抗53Aの両端の電圧値と、負電圧側検出抵抗53Bの両端の電圧値とを測定して、無基板交流電流iac0や有基板交流電流iacSを算出し、基板電極間容量CSを求める、その値から基板6と吸着装置5との間の吸着状態が分かる。
また、予め正常に吸着したときの基板電極間容量CSを求めて基準値としておき、吸着したときに基板電極間容量CSを求めて測定値と基準値とを比較することで、測定した基板6の吸着状態が正常か異常かを判断することができる。
例えば、求めた基板電極間容量CSが基準容量よりも甚だ小さい場合は基板6と吸着装置5との間に異物が挟まれていたり、第一、第二の電極211、212に対して基板がずれていることが考えられる。
正常であると判断した場合は真空槽25の内部にプラズマを形成し、基板6の真空処理を開始する。
プラズマが形成されるとプラズマは基板6の表面と真空槽25の壁面とに接触する。
真空槽25は接地電位に接続されており、プラズマは電気導電性を有しているから、プラズマに接触された基板6はプラズマによって接地電位に接続される。
プラズマはプラズマ容量CPを有しているものとすると、第一、第二の電極211、212は、基板電極間容量CSとプラズマ容量CPとが直列接続された直列容量CAによってそれぞれ接地電位に接続されることになる。
同じ周波数、同じ電圧で、同位相の正電圧側測定信号と負電圧側測定信号を、正電圧側信号出力端子36Aと負電圧側信号出力端子36Bとから出力すると、正電圧側信号出力端子36Aと負電圧側信号出力端子36Bとの間には電流は流れず、正電圧側信号出力端子36Aと接地電位の間と負電圧側信号出力端子36Bと接地電位の間とに、直列容量CAを介して電流が流れることになる。
従って、同相信号については、(2)式の基板電極間容量CSに替えて直列容量CAを用いると、第一、第二の電極211、212には、次式で表わされる同位相の電流iacAがそれぞれ流れることになる。
iacA = Vac/[1/(jωC1)+1/{jω(C2+CA)} ……(3)
同位相電流iacAを求め、プラズマ容量CPを求めると、その値からプラズマの状態を知ることができる。
以上は、正電圧側測定信号と負電圧側測定信号とが設定された大きさの電圧Vacで出力され、電流値が測定されたが、正電圧側測定信号と負電圧側測定信号とを設定された大きさの測定用交流電流を出力し、交流電圧値を測定しても、吸着状態やプラズマの状態を検出することができる。その場合は測定用交流電流の位相を制御し、正電圧側測定信号と負電圧側測定信号とを逆位相にし、また、同位相にして交流電圧値を測定する。
なお、上記例では切替スイッチ装置17が第一の接続状態にされていたが、第二の接続状態にされた場合も、無基板交流電流iac0と有基板交流電流iacSと同位相電流iacAとを求め、上記(1)〜(3)式によって吸着状態を求めることは変わらない。
なお、測定装置11により、切替スイッチ装置17が第三の接続状態にされ、放電スイッチ581,582が導通されると、第一、第二の出力端子301,302は接地電位に接続される。
第一、第二の出力端子301,302は接地電位に接続されると、第一、第二のコンデンサ191、192に蓄積された電荷を放電させて、基板6と吸着装置5との間の吸着力を消滅させることができる。
なお、測定装置11は、第一、第二の電圧モニタ端子32A、32Bを有しており、第一、第二のスイッチ出力端子40A、40Bの電圧は、分圧抵抗55A、56A、55B、56Bによって分圧されて第一、第二の電圧モニタ端子32A、32Bに入力され、第一、第二の電極211,212の電圧が測定装置11によって測定されている。
また、図1中、符号24はコンピュータに接続して測定結果をモニタする接続端子であり、符号23は吸着電圧等を制御する装置に接続するための接続端子である。
また、上記例では逆位相のときと同位相のときと、同じ周波数の正電圧側測定信号と負電圧側測定信号とを用いたが、異なる複数種類の周波数によって無基板交流電流iac0と有基板交流電流iacSと同位相のときの電流iacAとを測定すれば、リアクタンスとレジスタンスとを測定することができる。
符号31A、31Bは、正電圧側交流電源12Aと負電圧側交流電源12Bとを制御する信号を出力する測定装置11の端子であり、符号35は、交流信号発生器16を制御する信号を出力する測定装置11の端子である。
なお、同相の正電圧側測定信号と負電圧側測定信号を用いて直列容量CAを測定する場合は、第一の電極211に流れる電流と第二の電流212に流れる電流とを別々に測定することができるので、第一のコンデンサ191と第二のコンデンサ192が正常か異常かを別々に判断することができる。
また、本発明では、基板6の種類や基板6に形成する薄膜の種類に応じて正電圧側測定信号と負電圧側測定信号の周波数を変更することができるので、基板6の種類や薄膜の種類に対応した正確な測定を行うことができる。
2……真空装置
3……吸着電源
5……吸着装置
6……基板
10……直流電圧源
11……測定装置
16……交流信号発生器
211……第一の電極
212……第二の電極
26……処理装置

Claims (4)

  1. 真空槽と、
    前記真空槽の内部に配置され、第一の電極と第二の電極とを有する吸着装置と、
    前記第一の電極と前記第二の電極のうち、いずれか一方の電極に正の吸着電圧を出力し、他方の電極に負の吸着電圧を出力し、前記吸着装置に配置された基板を真空雰囲気中で前記吸着装置に吸着させる吸着電源と、
    前記真空雰囲気中で前記吸着装置に吸着された前記基板の表面を加工する処理装置と、を有する真空装置であって、
    前記吸着電源は、前記第一の電極と前記第二の電極のうち、前記正の吸着電圧が印加されている電極に交流の正電圧側測定信号を出力し、前記負の吸着電圧が印加されている電極に交流の負電圧側測定信号を出力する交流信号発生器と、
    前記正電圧側測定信号の電流値と、前記負電圧側測定信号の電流値を測定する測定装置と、
    を有し、
    前記交流信号発生器は、前記正電圧側測定信号と前記負電圧側測定信号との間の位相差を変更できるようにされた真空装置。
  2. 前記交流信号発生器は、位相が180°異なる前記正電圧側測定信号と前記負電圧側測定信号と、同一の位相の前記正電圧側測定信号と前記負電圧側測定信号とを出力できる請求項1記載の真空装置。
  3. 吸着装置に設けられた第一の電極と第二の電極のうち、いずれか一方の電極に正の吸着電圧を出力し、他方の電極に負の吸着電圧を出力し、前記吸着装置に配置された基板を前記吸着装置に吸着させる吸着電源であって、
    前記第一の電極と前記第二の電極のうち、前記正の吸着電圧が印加されている電極に交流の正電圧側測定信号を出力し、前記負の吸着電圧が印加されている電極に交流の負電圧側測定信号を出力する交流信号発生器と、
    前記正電圧側測定信号の電流値と、前記負電圧側測定信号の電流値を測定する測定装置と、
    を有し、
    前記交流信号発生器は、前記正電圧側測定信号と前記負電圧側測定信号との間の位相差を変更できるようにされた吸着電源。
  4. 前記交流信号発生器は、位相が180°異なる前記正電圧側測定信号と前記負電圧側測定信号と、同一の位相の前記正電圧側測定信号と前記負電圧側測定信号とを出力できる請求項3記載の吸着電源。
JP2017162819A 2017-08-25 2017-08-25 真空装置、吸着電源 Active JP6942936B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017162819A JP6942936B2 (ja) 2017-08-25 2017-08-25 真空装置、吸着電源

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017162819A JP6942936B2 (ja) 2017-08-25 2017-08-25 真空装置、吸着電源

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019041029A true JP2019041029A (ja) 2019-03-14
JP6942936B2 JP6942936B2 (ja) 2021-09-29

Family

ID=65725845

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017162819A Active JP6942936B2 (ja) 2017-08-25 2017-08-25 真空装置、吸着電源

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6942936B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021093306A (ja) * 2019-12-11 2021-06-17 株式会社日立ハイテク 荷電粒子線装置およびホルダ

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH077073A (ja) * 1993-01-15 1995-01-10 Eaton Corp 半導体ウエハの固定方法及びその装置
JPH09134950A (ja) * 1995-11-09 1997-05-20 Hitachi Ltd ウェハの静電吸着装置
JP2002305237A (ja) * 2001-04-05 2002-10-18 Hitachi Ltd 半導体製造方法および製造装置
JP2006294658A (ja) * 2005-04-06 2006-10-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマ処理装置
JP2011515856A (ja) * 2008-03-20 2011-05-19 ノベラス システムズ インコーポレイテッド 静電容量感知機能を有する静電チャック組立体及びその動作方法
JP2016001641A (ja) * 2014-06-11 2016-01-07 住友電気工業株式会社 半導体装置の製造方法および半導体装置の製造装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH077073A (ja) * 1993-01-15 1995-01-10 Eaton Corp 半導体ウエハの固定方法及びその装置
JPH09134950A (ja) * 1995-11-09 1997-05-20 Hitachi Ltd ウェハの静電吸着装置
JP2002305237A (ja) * 2001-04-05 2002-10-18 Hitachi Ltd 半導体製造方法および製造装置
JP2006294658A (ja) * 2005-04-06 2006-10-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマ処理装置
JP2011515856A (ja) * 2008-03-20 2011-05-19 ノベラス システムズ インコーポレイテッド 静電容量感知機能を有する静電チャック組立体及びその動作方法
JP2016001641A (ja) * 2014-06-11 2016-01-07 住友電気工業株式会社 半導体装置の製造方法および半導体装置の製造装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021093306A (ja) * 2019-12-11 2021-06-17 株式会社日立ハイテク 荷電粒子線装置およびホルダ
JP7246296B2 (ja) 2019-12-11 2023-03-27 株式会社日立ハイテク 荷電粒子線装置およびホルダ

Also Published As

Publication number Publication date
JP6942936B2 (ja) 2021-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105637611B (zh) 用于监测等离子体处理部中的放电的装置和方法
TWI529844B (zh) 電漿處理系統中之電漿侷限狀態的偵測方法與設備
KR101151419B1 (ko) Rf 전력 분배 장치 및 rf 전력 분배 방법
JP2010251768A (ja) 高周波バイアスの制御を伴うプラズマ処理方法および装置
NL8302753A (nl) Werkwijze en inrichting voor het meten van de vervuiling van een capacitieve dauwpuntsensor.
JP3306677B2 (ja) 自己バイアス測定方法及び装置並びに静電吸着装置
JP2015111087A (ja) 非接触電圧測定装置および非接触電圧測定方法
KR20140112586A (ko) 플라즈마 진단방법 및 장치
US5025135A (en) Circuit configuration for the recognition of a plasma
JPH10206468A (ja) 非接触電圧計測方法及び装置
JP6942936B2 (ja) 真空装置、吸着電源
WO2009082109A2 (en) Process monitoring apparatus and method
JP6372164B2 (ja) 電圧計測装置および電圧計測方法
KR102043994B1 (ko) 플라즈마 진단 시스템 및 방법
US11364810B2 (en) Monitoring device for leakage currents
JP4251961B2 (ja) 非接触電圧測定装置
JP3501401B2 (ja) インピーダンス検出回路、インピーダンス検出装置、及びインピーダンス検出方法
JP3697616B2 (ja) 絶縁監視装置
CN112345814B (zh) 直流偏压检测方法、装置、治具以及下电极系统
JP6512604B2 (ja) 電圧検出センサおよび測定装置
KR101999622B1 (ko) 플라즈마 진단 시스템 및 방법
JP2004177310A (ja) 誘電正接測定器およびそれを用いた非接触電圧測定装置
JP2004012330A (ja) 微小電流測定装置
WO2022145272A1 (ja) 流体状態検出センサ
WO2016139924A1 (ja) 電圧測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200630

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20200727

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20200805

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210712

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210810

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210820

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6942936

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250