以下、図面を用いて、本発明の錠剤供給システム(図1)について説明する。
まず、図1について説明する。
図1は、包装装置5と錠剤供給装置10と制御コンピュータ2701とを含む錠剤供給システム(分包システム)を示す図である。
図1は、錠剤供給装置10と、錠剤供給装置10から供給された錠剤を包装する包装装置5と、制御コンピュータ2701とを含む錠剤供給システムを示す図である。
1は、錠剤取出ユニットであり、錠剤シートの収容部に収容された錠剤を、当該収容部から取り出すユニット(錠剤取出し装置)である。
すなわち、錠剤取出し装置は、1枚の錠剤シートの複数の収容部(錠剤収容部とも言う)にそれぞれ収容された錠剤を、1つずつ当該収容部から取り出す取出し動作を行い、錠剤を1個ずつ包装装置5に供給する。
錠剤シートは、一般的にPTPシートと呼ばれており、錠剤シートのことをPTPシートとも言う。
錠剤供給装置10には複数の錠剤取出ユニット1が収納されている。錠剤取出ユニット1は、本発明の錠剤取出し装置の適用例である。錠剤取出ユニット1は、幅方向(左右方向)に6つが並べられ、この6つの錠剤取出ユニット1からなる組が上下に3段に配置されている。すなわち、錠剤取出ユニット1は、左右6列、上下3段に配列されている。
錠剤供給装置10は複数の錠剤取出ユニット1を備えているが、錠剤取出ユニット1の数は1でもよい。
5は、包装装置であり、錠剤供給装置10の錠剤取出ユニット1から供給された錠剤を一包ずつ包装する装置である。
103は、散薬投入部であり、分包される散薬が投入される部である。また、散薬投入部103に投入された散薬を投薬1回分に分けられて、分けられた1回分の散薬を後述するメインホッパー505に入れられ、1回分ずつに分包される。
10は、錠剤供給装置であり、1または複数の錠剤取出ユニット1と、錠剤取出ユニット1で取り出された錠剤を供給する錠剤供給ユニット400とを備えている。
錠剤供給装置10は、錠剤取出ユニット1により錠剤シート(PTPシート)から錠剤を取り出して、錠剤供給ユニット400の供給経路を経て、包装装置5に供給する。
すなわち、錠剤取出ユニット1と備えた錠剤供給装置10は、1又は複数の錠剤を、それぞれ錠剤収容部に封入された錠剤シート(PTPシート)から錠剤を取り出して供給する。
次に、図2を用いて、錠剤供給装置10について説明する。
図2は、錠剤供給装置10を正面側から見た図である。
203は、錠剤シートを錠剤取出ユニット1に投入する投入口である。投入口は、錠剤シートを保持するシート保持部の適用例である。
次に、図3を用いて、錠剤取出ユニット1の内部構造について説明する。
図3は、分包システムを正面側から見たときの錠剤取出ユニット1の内部構造を示す図である。
なお、図3は、錠剤取出ユニット1が、2つ並んでいる図を示している。
錠剤取出ユニット1は、錠剤シート51を搬送する搬送機構(図4に示す下部ローラ39、図4には不図示の上部ローラ)と、搬送機構により搬送された錠剤シート51が載置される載置台(図4の18)と、載置台上の錠剤シート51の錠剤収容部を押圧して錠剤を取り出す押出し機構(図4に示す内側押圧体83、外側押圧体84)とを有している。
錠剤シート51は、錠剤を収容する錠剤収容部を有するシート本体の下面に、アルミニウム等からなる金属箔などを用いた封止シートを設けることによって錠剤が錠剤収容部に密封されたものである。
錠剤シート51は、シート部上に凸状の錠剤収容部が幅方向に間隔をおいて2列に並んだ形態である。各列をなす複数の錠剤収容部は錠剤シート51の長さ方向に沿って並んでいる。
なお、錠剤シート51としては、シート部上に錠剤収容部が2列に並んだ形態のものに限らず、錠剤収容部が錠剤シート51の長さ方向に1列に並んだ形態や、錠剤収容部が幅方向に間隔をおいて3列以上の複数列に並んだ形態も可能である。
ここで、さらに、図4を用いて、錠剤取出ユニット1の内部構造について説明する。
図4は、分包システムの正面から見たときの右側から見た錠剤取出ユニット1の内部構造(断面)を示す図である。
図4は、錠剤シートの投入口203にPTPシートをセットし、PTPシートを除包位置(錠剤の取出位置)まで搬送を行った際の図である。
39は、下部ローラである。
錠剤シート搬送機構は、錠剤シート51を進行方向に向け搬送するものであって、進行方向に互いに間隔をおいて設けられた下部ローラ39と、進行方向に互いに間隔をおいて設けられた上部ローラとを備えている。
搬送機構は、内側押圧体83、及び外側押圧体84により錠剤収容部を押し出す押し出し動作(取出し動作)を行っても、取出された錠剤を光学センサ204で検出できない場合には、錠剤収容部の押圧を継続する前に、載置台18上の押圧される位置から所定の距離だけ錠剤シート51をさらに搬送して、押出し機構(内側押圧体83、外側押圧体84)が、同じ錠剤収容部であるが、異なる位置に対して錠剤収容部の押し出し動作(取出し動作)を継続(リトライ)して行う。
下部ローラ39は、駆動源により回転駆動可能であり、PTPシート部の下面に当接して錠剤シート51に進行方法への力を加えることができる。
上部ローラは、駆動源により回転駆動可能であり、PTPシート部の上面に当接して錠剤シート51に進行方向への力を加えることができる。
上部ローラの幅方向の位置は、2列の錠剤収容部の間に相当する位置であるため、上部ローラは錠剤収容部52に当接することはない。
下部ローラ39と上部ローラは、錠剤シート部を上下から挟み込んで錠剤シートを進行方向に搬送できる。さらに、下部ローラ39と上部ローラは錠剤シート部を上下から挟み込んで錠剤シート51を進行方向とは逆の方向にも搬送できる。
24は、導入シュートである。
導入シュート24は、載置台の下面側に設けられており、錠剤シート51から取り出された錠剤を、後述する錠剤導入路401に導くものである。すなわち、導入シュート24は、載置台の下面側に排出口を有しており、錠剤シート51から取り出された錠剤はその排出口を通り、後述する錠剤導入路401に落ちていく。
なお、この導入シュート24は、錠剤取出しホッパーとも言う。
錠剤取出ユニット1は、錠剤収容部の押し出し動作(取出し動作)を継続(リトライ)して行う場合に、載置台18上の錠剤シート51の錠剤収容部を押圧する速度を変更させる変更機構をさらに有している。
そのため、錠剤収容部の押し出し動作(取出し動作)を継続(リトライ)して行う場合、押出し機構は、より高速に変更された速度で錠剤収容部の押圧を継続(リトライ)する。
押出し機構は、錠剤収容部の中央付近を押圧する内側押圧体83と、中央付近よりも外側の部分を押圧する外側押圧体84とを含んでいる。
内側押圧体83と外側押圧体84とが独立して動作することでPTPシートの錠剤収容部を押圧して、PTPシートから錠剤を取り出す。
押出し機構は、内側押圧体83よりも先に外側押圧体84により錠剤収容部を押圧させる。
内側押圧体83の先端は、ほとんどの錠剤シート51の錠剤収容部よりも面積が狭いので、内側押圧体83は錠剤を取り出す場合(下降した場合)に、錠剤シートに開いた穴から先端が突き出る。
外側押圧体84の先端は、ほとんどの錠剤シート51の錠剤収容部よりも面積が広いので、錠剤を取り出す場合(下降した場合)に、錠剤シート51に開いた穴から先端が突き出ない。つまり、錠剤シート51の錠剤収容部を押し潰すためのものである。
錠剤取出機構(押出し機構)は、外側押圧体84を昇降させる第1昇降機構と、内側押圧体83を昇降させる第2昇降機構とを有する。
第1昇降機構は、外側押圧体84が取り付けられた第1昇降体93と、回転駆動して第1昇降体93を昇降させるカム94と、第1昇降体93を上昇方向に付勢する付勢部材(ばね)とを備えている。
第1昇降体93は、前後方向にわたって延在する柱状体であり、前端部に外側押圧体84が取り付けられている。カム94は、外側押圧体84の昇降動作を考慮して設計された形状の板状体であり、駆動機構によって回転駆動する軸部に固定されている。
カム94は、第1昇降体93の上面側に設けられ、軸部の回転に伴って回転駆動し、第1昇降体93を押圧することによって高さ位置を調整し、これによって外側押圧体84の高さ位置を調整する(外側押圧体84の昇降動作を行う)ことができる。第1昇降機構は、カムの回転動作のタイミング、カムの形状、軸部に対するカムの固定位置などの設定によって、外側押圧体84の昇降動作のタイミングや変位量を任意に設定できる。
第2昇降機構は、内側押圧体83が取り付けられた第2昇降体98と、回転駆動して第2昇降体98を昇降させるカム99と、第2昇降体98を上昇方向に付勢する付勢部材(ばね)とを備えている。
第2昇降体98は、前後方向にわたって延在する柱状体であり、前端部に内側押圧体83が取り付けられている。カム99は、第2昇降体98の上面側に設けられ、軸部の回転に伴って回転駆動し、第2昇降体98を押圧して高さ位置を調整し、これによって内側押圧体83の高さ位置を調整する(内側押圧体83の昇降動作を行う)ことができる。第2昇降機構は、カム99の回転動作のタイミング、カムの形状、軸部に対するカムの固定位置などの設定によって、内側押圧体83の昇降動作のタイミングや変位量を任意に設定できる。
このため、カム94とカム99は、それぞれ第1昇降体と第2昇降体に対して互いに独立に動作可能であり、内側押圧体83と外側押圧体84は、互いに独立に昇降動作させることができる。
錠剤取出機構における2つのカムの回転動作のタイミング等は、錠剤位置検出機構の検出部からの信号に基づいて定めることができる。具体的には、検出された錠剤収容部の位置に合わせて内側押圧体83と外側押圧体84を動作させることができる。
錠剤取出ユニット1は、PTPシートの錠剤収容部の押圧をする前に、押圧される錠剤収容部の長さを検出する検出機構17をさらに有している。
検出機構17は、光により錠剤収容部を検出する光センサである。
錠剤供給装置は、PTPシートを搬送して、当該PTPシートの錠剤収容部を検出機構17により検出すると、所定距離、PTPシートを搬送して、当該錠剤収容部が押圧される載置台18上の位置までPTPシートを搬送する。
次に、図5を用いて、錠剤供給装置10の内部構造について説明する。
図5は、錠剤供給装置10の内部構造を示す図である。
なお、図5は、錠剤供給装置10を背面側(裏側)から見た図である。
204は、光学センサ(ビームセンサ)であり、落下物を検知するものである。除包された錠剤が導入シュート24内を落下する際、除包された錠剤がビームセンサ上を通過し、ビームセンサを遮光する。このビームセンサが遮光された状態をON状態とし、遮光されていない状態をOFF状態とする。このON/OFF状態を用いて落下物の有無の判定を行う。このように、錠剤供給装置10は、光学センサ204と落下物のカウンタとを有する。
錠剤供給装置10は、押圧により錠剤収容部から錠剤(取出し動作により落下してきた物)が取り出されたか否かを判定するべく、取り出された錠剤(取出し動作により落下してきた物)を検知する検知機構(光学センサ204)を有している。
押出し機構は、取り出された錠剤が検知されない場合には錠剤収容部の押圧を継続(リトライ)し、取り出された錠剤が検知された場合には錠剤収容部の押圧を継続(リトライ)しない。
401は、錠剤導入路である。
錠剤導入路401は、導入シュート24と導通しており、錠剤シートから取り出され落下した錠剤を導入シュート24から第1集積ホッパーに中継する。
次に、図6を用いて、錠剤供給ユニット400の内部構造について説明する。
図6は、錠剤供給ユニット400の内部構造を示す図である。
402は、第1集積ホッパーである。
第1集積ホッパー402は、錠剤取出ユニット1により、PTPシートから取り出された錠剤が導入シュート24を落下して通り、そして、導入シュート24から錠剤導入路401を通り、該錠剤が集積される部である。
すなわち、錠剤導入路401は、第1集積ホッパー402と直接、導通している。
501は、第2集積ホッパーである。第2集積ホッパー501は、第1集積ホッパー402で集積された錠剤をさらに集積する。
すなわち、第2集積ホッパー501は、第1集積ホッパー402と導通している。
そのため、第1集積ホッパー402に落ちてきた錠剤50は、第2集積ホッパー501に落ちて集積される。
502は、第1の送り出し機構である。第1の送り出し機構502は、第2集積ホッパーに集積された錠剤50を第3の集積ホッパーに移動させる。
503は、第3集積ホッパーである。第3集積ホッパー503は、第1の送り出し機構502により送り出(移動)された錠剤を集積する。
504は、第2の送り出し機構である。第2の送り出し機構504は、第3集積ホッパーに集積された錠剤をメインホッパー505に移動させる。
505は、メインホッパーである。メインホッパー505は、第2の送り出し機構504により送り出(移動)された錠剤(1回分)を集積し、包装シート(分包紙)の中に集積した錠剤を投入する。
次に、図7、図8を用いて、包装ユニット701の内部構造について説明する。
図7は、包装ユニット701の内部構造を示す図である。
図8は、図7に示す包装ユニット701の内部構造の一部(703、704、705)を拡大した図である。
包装ユニット701は、包装装置5内のユニットである。
702は、包装シートが連なるロール紙(分包紙がロール状になっている紙)を包装機構に送り出すロール紙送出機構である。
ここでは、分包紙となるロール紙を例に説明しているが、本実施の形態では、その素材は紙に限らず、プラスチックなどの素材で構成されていてもよい。そのため、紙に限らず、プラスチックなどの素材で構成されていてもよいため、本実施の形態では、分包紙ではなく分包体とすることもできる。
703は、メインホッパー505内に集積された錠剤(1回分の錠剤803)が包装シートの中に投入され、当該包装シートを加熱し溶着することにより、包装シートの中に投入された錠剤を、包装シートの中に封入する(包装機構)。
704は、メインホッパー505内に集積された錠剤が包装シートの中に投入され、当該包装シートを加熱し溶着することにより、包装シートの中に投入された錠剤を、包装シートの中に封入する(包装機構)。
すなわち、包装機構703と、包装機構704とで、包装シートを加熱し溶着することにより、包装シートの中に投入された錠剤を、包装シートの中に封入する。
705は、連なるロール紙を1包毎の包装シート(1つの包み802)に分断するための分断用ミシン目801を包装シートに形成する。(分断機構)
706はプリンタであり、包装シートに、日付、患者データ、エラー情報を印字する(印字機構)。
図7、図8に示すように、包装ユニットにより、投薬1回分の錠剤が分包される。
次に、図9を用いて、錠剤取出ユニット1の内部構造について説明する。
図9は、錠剤取出ユニット1の内部構造を示す図である。
901は、錠剤シートの投入口203のカバーである。
カバー901を開けることにより、錠剤シート51を投入口203に入れることが出来るようになる。
また、図9に示す24は、導入シュートであり、既に、図4などを用いて説明しているため、ここでは説明を省略する。
次に、図10を用いて、錠剤供給装置10について説明する。
図10は、錠剤供給装置10を正面から見た図である。
図10に示す1は、図1にも示している通り、錠剤取出ユニットである。
錠剤取出ユニット1で、PTPシートから取り出された錠剤は、導入シュート24を通り、そして、錠剤導入路401を通り、第1集積ホッパー402に落ちていく。
次に、図11を用いて、錠剤供給装置10の錠剤供給ユニット400が備える各構成について説明する。
図11は、錠剤供給装置10を横(正面から見て右側)から見た図である。
図10でも説明したが、錠剤取出ユニット1で、PTPシートから取り出された錠剤は、導入シュート24、錠剤導入路を通り、第1集積ホッパー402内に落ちてくる。
そして、第1集積ホッパー402を通った錠剤は、第2集積ホッパー501を通り、第1の送り出し機構502に送られる。第1の送り出し機構は、第1の中継ユニットである。
そして、第1の送り出し機構502は、錠剤を第3集積ホッパー503に送り、第3集積ホッパー503は、第2の送り出し機構504に錠剤を送る。第2の送り出し機構504は、第2の中継ユニットである。
第2の送り出し機構504は、第2の送り出し機構504に送られた錠剤を、メインホッパー505に送る。
次に、図12を用いて、錠剤取出ユニット1から取り出された錠剤がどのように、導入シュート24、錠剤導入路401、第1集積ホッパー402を通るかについて説明する。
図12は、図10に示した錠剤供給装置10の一部を抜粋した図である。すなわち、図10に示す錠剤取出ユニット1を2段分削除した図が、図12である。
図12に示す点線の矢印1201は、錠剤取出ユニット1から取り出された錠剤の移動経路を示している。
また、図12に示す通り、第1集積ホッパー402の左側の導管、及び真ん中の導管の幅は、直径が78mmである。
次に、図13を用いて、錠剤供給装置10の錠剤供給ユニット400が備える各構成について説明する。
図13は、錠剤供給装置10の内部を横(正面から見て右側)から見た図である。
図13に示す点線の矢印1201は、錠剤取出ユニット1から取り出された錠剤の移動経路を示している。
各段の錠剤取出ユニット1で、PTPシートから錠剤が取り出されると、錠剤は、導入シュート24を通り、導入シュート24の出口から、錠剤導入路401を通り、そして、第1集積ホッパー402に入り、第2集積ホッパー501に集積される。
また、第1集積ホッパー402の上部に、分包時間を余りロスしない程度に錠剤をバウンドさせる第1の傾斜部1401を設けている。
また、第2集積ホッパー501においても、第1集積ホッパー402から第2集積ホッパー501の下部にダイレクトに錠剤が到達しないように、第2集積ホッパー501も分包時間を余りロスしない程度に錠剤をバウンドさせる第2の傾斜部1402を設けている。
次に、図14を用いて錠剤シートの幅を検出するセンサであるPTPシート幅検出センサを含む錠剤取り出し装置の構成について説明する。
図14は、PTPシートを投入口203に投入した状態を上面から見た図である。
錠剤取り出し装置は、PTPシート幅検出センサを備える左右の錠剤投入口壁(シートガイド)を備え、PTPシートが投入口にセットされると、モーターが駆動して左右の錠剤投入口壁が内側に稼働(移動)する。左右の錠剤投入口壁は、単に、シートガイドとも言う。
PTPシート幅検出センサは、シートガイドと錠剤シートとが接触したことを検出する検出手段であってシートガイドに設けられた検出手段の適用例である。
この稼働と同期し、錠剤押出し部(内側押圧体83、外側押圧体84、第1昇降体93、第2昇降体98)も同時に内側に稼働(移動)する。
このシートガイドは、後でも説明するが、図14に示すように、錠剤シートの投入口の左右にそれぞれ設けられており、PTPシートの位置を整え、かつ錠剤押し出し部が、PTPシートの錠剤収容部を押し出せる位置に移動させるべく、左右に移動可能である。
また、錠剤押出し部は、PTPシートに錠剤が封入されたポケット(錠剤収容部)を押し出す機構である。
図15は、PTPシートを投入口203に投入し、左右のPTPシート幅検出センサにより、自動でPTPシートの幅を検出し、かつ、錠剤押出し部が、シートガイドの移動に連動して、錠剤シートの幅の距離に対して4分の1の距離だけ錠剤シートの縁から移動した位置に、自動調整(自動的に移動)した様子を上面から見た図である。
PTPシートの幅を左右のPTPシート幅検出センサにて検知した後、一度1ミリメートル(所定距離)ほど、シートガイド間を広げる動作を入れる。これは、新品のPTPシートによく見られる、PTPシートが内側に丸まっている状態でも、正確に除包できるようにするためである。この内側に丸まったPTPシートは、PTPシートが平らな状態よりもPTPシート幅を短く計測してしまうため、このような動作を行う。
PTPシートの幅を短く計測してしまうと、搬送経路が狭くなり、PTPシートの搬送不良をおこしてしまうおそれがある。これを解決するために、PTPシート幅検出センサにてPTPシートの幅を検出した後、所定距離(1ミリメートル程度)、シートガイドを広げることで、どのようなPTPシートであろうと、搬送経路をスムーズに搬送することが可能となる。
また、錠剤取出し装置が、シートガイドの移動に連動して、錠剤押出し部が錠剤シートの幅方向に移動するため、PTPシートの幅を短く計測してしまい、シートガイド間の距離が、PTPシートが平らな状態のときのPTPシートの幅よりも短くなってしまうと、錠剤シートの錠剤収容部に対して錠剤の取出し動作を行う適切な位置に錠剤押出し部が配置されないおそれがある。そのため、PTPシートの幅を左右のPTPシート幅検出センサにて検知した後、一度1ミリメートル(所定距離)ほど、シートガイド間を広げる動作を行うことで、このような課題が解消される。
図16は、PTPシート幅検出センサの初期状態を正面から見た図である。
PTPシート幅検出センサにはアクチュエーター付フォトセンサを使用する。そのセンサを両側のシートガイドにそれぞれ配置し、PTPシートの検知を行う。
モーターが駆動することで左右の錠剤投入口壁(シートガイド)が内側に稼働(移動)し、PTPシート幅検出センサにPTPシートが触れると、PTPシート幅検出センサがそれを検出してPTPシート幅検出センサがOFFになり、シートガイドが内側に移動する動作を停止する。
図17は、PTPシート幅検出センサがPTPシートの縁に接し、シートガイドの移動が停止した状態を正面から見た図である。図17のように、左右のPTPシート幅検出センサが両方ともPTPシートに接触したことを検出して初めてシートガイドの内側への移動(稼働)が停止する。
これは、PTPシートのセットの仕方により、PTPシートが右より、もしくは左よりにセットされた場合、左右どちらかのPTPシート幅検出センサが先に検出しても、正確にPTPシートを整列されるためである。
図18は、錠剤取出し装置の押し出し部の初期状態を後方から見た図である。
錠剤シートの投入口の左右の錠剤投入口壁と連動し、錠剤押出し部が稼働(移動)を行う。
左右の錠剤押出し部は2本の軸で連結され、その各間にばねが取り付けられている。
このばねは、シートガイドの左右の移動に応じて、錠剤取出し部を左右に移動させる移動機構の一例である。
このばねは、シートガイドと錠剤押し出し部との間に設けられている。そのため、シートガイドの左右の移動に応じて生じるばねによる弾力により、錠剤取出し部を左右に移動させることができる。
また、このばねは、第1の弾性体の適用例であり、ばねだけではなく、ゴムなどの他の弾性体であってもよい。
また、図18に示すように、錠剤取出し装置は、シートガイドが左右に移動することにより位置が整えられる錠剤シートの幅方向に対して中心の位置(錠剤収容部の間の位置)に配置された支持壁(固定されている支持板)を備えている。
そして、この支持壁と錠剤取出し部との間にばねを備えている。この支持壁と、錠剤取出し部とを支点として、ばねが伸び縮みする。このばねは、第2の弾性体の適用例であり、ばねだけではなく、ゴムなどの他の弾性体であってもよい。
このように、シートガイドの左右の移動に応じて生じる、第1の弾性体による弾力、及び第2の弾性体による弾力により、錠剤取出し部を左右に移動することが可能となる。すなわち、シートガイドの移動方向と同じ方向に錠剤取出し部(押し出し部)を連動して移動させることが可能である。
図19は、錠剤取出し装置の押し出し部が、シートガイド間の幅に連動して同一方向に動き、PTPシート幅に対してPTPシートの縁から4分の1の位置に移動した状態を正面から見た図である。
左右の錠剤投入口壁と連動し、左右の錠剤押出し部が稼働する。この時、PTPシート幅に対して4分の1の位置に移動させる。これは、PTPシートの錠剤挿入ポケットの位置がPTPシートの幅に対して4分の1の位置であるPTPシートがほとんどである為である。
図20は、各種ノッチ形状のPTPシートに対応するべく、幅広なPTPシート幅検出センサを備えている錠剤取出し装置を上面から見た図である。
図20に示すように、PTPシートの中にはPTPシートの外周がノッチ形状であるものが存在する。
このノッチ形状が大きいものだと幅10ミリメートルにもなる。このような形状のPTPシートの幅を正確に測定する為には、このノッチ形状よりも幅広なPTPシート幅検出センサが必要となる。
錠剤取出し装置は、幅10ミリメートル以上のPTPシート幅検出センサを取付け(ここでは、幅12ミリメートルのブロックを取付け)、ノッチ形状のPTPシートでもPTPシートの幅を正確に計測することが可能となる。すなわち、ノッチ形状のPTPシートでもPTPシートの配置を適切に整えることが可能となる。
図29は、錠剤取出し装置を正面から見た図である。
2901は、CLOSEスイッチであり、シートガイド間を狭める動作を行うスイッチである。
2902は、AUTOCLOSEスイッチであり、両側のシートガイドを内側に移動させて、投入口のPTPシートの縁にPTPシート幅センサが接触したことを検出することで、当該移動を停止して、所定距離シートガイドを外側に移動させる動作を行うスイッチである。すなわち、適切な位置に、シートガイド、及び錠剤取出し部を自動的に移動させるスイッチである。
AUTOCLOSEスイッチ2902がユーザにより押下された場合には、移動手段により、シートガイドを錠剤シートに近づく方向に移動させる動作を行い、検出手段により、当該シートガイドと当該錠剤シートとが接触したことを検出した場合に、移動手段による前記シートガイドを錠剤シートに近づく方向に移動させる動作を停止するモード(第1のモード)の動作を行う。
2903は、OPENスイッチであり、シートガイド間を広げる動作を行うスイッチである。
図31は、錠剤取出し装置を後方から見た図である。
2901、2902、2903は、シートガイドを、錠剤シートに近づく方向、又は当該錠剤シートから離れる方向に移動させる指示を受け付ける移動指示受付手段の適用例である。
図31に示すように、シートガイドの左右の移動に応じて、錠剤取出し部を左右に移動させる移動機構は、シートガイドと錠剤押し出し部との間にばね(第1の弾性体)を備えており、支持壁と錠剤取出し部との間にばね(第2の弾性体)を備えている。そのため、移動機構は、シートガイドの左右の移動に応じて生じる、ばね(第1の弾性体)による弾力、及びばね(第2の弾性体)による弾力により、錠剤取出し部を左右に移動することができる。
図27は、本発明の実施形態における分包システムのシステム構成図の一例を示す図である。
図27に示すように、制御コンピュータ(情報処理装置)2701と、包装装置5とは、通信媒体を介して相互に通信可能に接続されており、包装装置5と、錠剤取出し装置を備えている錠剤供給装置10とは、通信媒体を介して相互に通信可能に接続されている。
錠剤取出し装置は、錠剤供給装置10のCPUにより制御され、各種処理・動作を実行する。
図30は、本発明の実施形態における各種端末(制御コンピュータ(情報処理装置)2701、包装装置5、錠剤供給装置10)のハードウェア構成の一部を示す図である。
CPU3001は、システムバス3004に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する制御部である。
また、ROM3002あるいは外部メモリ3011には、CPU3001の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。RAM3003は、CPU3001の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
CPU3001は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM3003にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
また、入力コントローラ(入力C)3005は、キーボード3009や不図示のマウス等のポインティングデバイスからの入力を制御する。
ビデオコントローラ(VC)3006は、CRTディスプレイ(CRT)3010等の表示器への表示を制御する。表示器はCRTだけでなく、液晶ディスプレイでも構わない。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。本発明には直接関係があるものではない。
メモリコントローラ(MC)3007は、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)等の外部メモリ3011へのアクセスを制御する。
通信I/Fコントローラ(通信I/FC)3008は、ネットワークを介して、外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いたインターネット通信等が可能である。
なお、CPU3001は、例えばRAM3003内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT3010上での表示を可能としている。また、CPU3001は、CRT3010上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
本発明を実現するためのプログラムは、外部メモリ3011に記録されており、必要に応じてRAM3003にロードされることによりCPU3001によって実行されるものである。さらに、本発明に係わるプログラムが用いる全てのデータは外部メモリ3011に格納されている。
図21は、図29のAUTOCLOSEスイッチ2902がユーザにより押下された場合に、自動的に、両側のシートガイドを内側に移動させて、PTPシートの配置を整えると共に、錠剤シートの錠剤収容部に対して錠剤の取出し動作を行う適切な位置に錠剤押出し部を配置する動作を示したフローチャートの一例を示す図である。
図21に示す各ステップに示す処理・動作は、錠剤供給装置10のCPU(制御部)が、分包システムの各装置の動作を制御することにより実現される。
ここでは、錠剤供給装置10のCPU(制御部)により、図21に示す各ステップに示す処理・動作を行うこととして説明するが、制御コンピュータ2701、又は包装装置5、錠剤取出し装置のCPU(制御部)が、分包システムの各装置の動作を制御することにより実現するようにしてもよい。
錠剤供給装置10は、図29に示すAUTOCLOSEスイッチ2902がユーザにより押下されたことを受け付けると、シートガイドを左右に移動させるためのモータを駆動して、投入口の両サイドに設けられたシートガイドを、シートガイド間を狭めるように移動させる(ステップS2101)。
そして、錠剤供給装置10は、両サイドのシートガイドにそれぞれ設けられたシート幅検出センサが共に、PTPシートの縁に接触したことを検出したか否かを判定する(ステップS2102)。
錠剤供給装置10は、両サイドのシートガイドにそれぞれ設けられたシート幅検出センサが共に、PTPシートの縁に接触したことを検出したと判定された場合には(はい)、ステップS2101での、シートガイドを移動させる動作を停止し、シートガイドを左右に移動させるためのモータを駆動して、投入口の両サイドに設けられたシートガイドを、シートガイド間を所定距離広げるように移動させる(ステップS2103)。そして、処理を戻す。
ステップS2101、ステップS2103でのシートガイドの移動に連動して、シートガイドが移動する同一方向に錠剤押出し部が移動する。
そのため、投入口に投入されたPTPシートを適切に整列せることができると共に、錠剤シートの錠剤収容部に対して錠剤の取出し動作を行う適切な位置に錠剤押出し部を配置することができる。
ユーザが、AUTOCLOSEスイッチ2902を押下することで、このような動作を行うことができ、簡易に、以下のことを行うことが出来る。
・PTPシート幅を検出できること。
・積み重なったPTPシートの整列できること。
・図18の錠剤押出し部の位置を、PTPシート幅の1/4の位置に合わせること。(適切な位置に錠剤押出し部を配置すること)
・投入口203の幅をPTPシートの幅に合わせること。
次に、図35を用いて、本実施形態における分包システムの動作処理について説明する。
図35は、両側のシートガイドを内側に移動させて、PTPシートの配置を整えると共に、錠剤シートの錠剤収容部に対して錠剤の取出し動作を行う適切な位置に錠剤押出し部を配置して、PTPシートの錠剤収容部から錠剤を取出す動作を示したフローチャートの一例を示す図である。
図21に示す各ステップに示す処理・動作は、錠剤供給装置10のCPU(制御部)が、分包システムの各装置の動作を制御することにより実現される。
ここでは、錠剤供給装置10のCPU(制御部)により、図21に示す各ステップに示す処理・動作を行うこととして説明するが、制御コンピュータ2701、又は包装装置5、錠剤取出し装置のCPU(制御部)が、分包システムの各装置の動作を制御することにより実現するようにしてもよい。
まず、錠剤供給装置10は、CRT3010(表示部)に表示された各種画面(図22、図23、図24、図25、図28)を介して処方データ(処方設定データ)の入力を受け付ける(ステップS3501)。
そして、錠剤供給装置10は、入力を受け付けた処方データを外部メモリ3011に記憶する。
ここで、外部メモリ3011に記憶された処方データ(処方設定データ)の一例を図36に示す。
図36は、錠剤供給装置のメモリに記憶される処方設定データの一例を示す図である。
ここで、ステップS3501の処理の具体例を、図22、図23、図24、図25、図28を用いて説明する。
ここでは、制御コンピュータ2701が図22、図23、図24、図25、図28を表示して、ユーザによる処方データ(処方設定データ)の入力を受け付ける例について説明するが、錠剤供給装置10が、図22、図23、図24、図25、図28を表示して、ユーザによる処方データ(処方設定データ)の入力を受け付けるようにしてもよい。
制御コンピュータ2701は、制御コンピュータが起動すると、図28に示すメイン画面を表示する。
そして、制御コンピュータ2701は、図28メイン画面を介して、ユーザによる、患者名などの基本的な内容の入力を受け付ける。
次に、制御コンピュータ2701は、基本的な処方内容の用法や包数等の入力を行うため、処方編集ボタン2801をユーザにより押下されると、図25の処方編集画面を表示する。
制御コンピュータ2701は、図25の処方編集画面を介して、ユーザによる処方編集画面で用法2501や分包数2502等の入力を受け付け、ユニットタブ2503が押下されると図23のユニット画面を表示する。
そして、制御コンピュータ2701は、ユーザによる、錠剤の取出しを行う錠剤取出し装置を示すユニットNo12301の押下を受け付ける。
続いて、制御コンピュータ2701は、ユーザによる薬品の選択ボタン2303が押下されると、図24に示す薬品の選択画面を表示する。
そして、制御コンピュータ2701は、ユーザにより、薬品名またはバーコード入力欄2401に、例えば「錠剤A」と入力されると、検索リスト2403に「錠剤A」を含んだ薬品名(販売名)の一覧を表示する。
制御コンピュータ2701は、検索リスト2403の錠剤A3(図24では、薬品No19372)が押下されると、錠剤A3が選択された薬品として決定する。
そして、制御コンピュータ2701は、OKボタン2402がユーザにより押下されると、図24に示す薬品の選択画面を閉じる。
このようにして、入力された処方設定データを、図36に示す。
制御コンピュータ2701は、ユーザにより入力された処方設定データ(図36)を包装装置5に送信して、処方設定データ(図36)を受信した包装装置5は、処方設定データ(図36)を錠剤供給装置10に送信する。
これにより、ステップS3501において、錠剤供給装置10は、処方設定データ(図36)の入力を受け付ける。
以下に、図22、図23、図24、図25、図28の画面について、説明する。
図22は、薬剤の情報を設定する薬品マスタ画面である。薬品マスタ画面は、図26の薬品マスタのデータベースファイルを読み込み表示する。
図22の2201は、薬品リストである。図26の薬品マスタに登録されている薬品の一覧を表示している。
図22の2202は、保存ボタンである。薬品リスト2201に入力された内容を、図26薬品マスタに書き込む処理を実行して、画面を閉じる。
図23は、ユニット画面である。処方を入力する際、図28のメイン画面の処方編集ボタン2801をクリックすることにより表示され、錠剤取出しユニット(以下、単にユニットとも言う)の動作を設定する画面である。
図23の2301は、ユニットボタンである。クリックして、選択ONの状態にすると、選択したユニットNoのユニットを分包動作時に動作させることができる。
図23の2302は、選択されたユニットの服用パターンである。用法(服用時期)と用量(錠剤数)を選択されたユニット個別に設定する。
図23の2303は、薬品の選択ボタンである。ユニットボタン2301で選択ONしたユニットに対して、薬品を設定することができる。
図23の2304は、ユニット一覧である。錠剤供給装置に搭載されたユニットと同じ配置で、ユニットNoごとにユニットボタン2301を配列上に表示している。
図23の2305は、処方タブである。クリックすると、図25の処方編集画面を表示する。
図23の2306は、OKボタンである。クリックすると、図23、および、図25でユーザが入力した処方データを保存する。
図24は、薬品の選択画面である。図23ユニット画面の薬品の選択ボタン2303をクリックすることにより、表示される画面である。
図24の2401は、薬品名またはバーコード入力欄である。図では、「バファ」と入力して、検索リスト2403に表示している。
図24の2402は、OKボタンである。検索リスト2403(薬品リスト)等で選択された薬品を決定して、画面を閉じる。
図24の2403は、検索リストである。薬品名またはバーコード入力欄2401で入力された文字が、薬品に存在する検索を行い、リストで表示する。図では、「錠剤A」という文字が存在する薬品名の一覧を表示している図である。
図25は、処方編集画面である。用法の設定、分包数、服用開始時期を設定する。
図25の2501は、用法設定である。服用内容と服用開始時期を設定する。図25を例にすると、朝昼夕の毎食後服用し、朝食後から服用を開始することを表す。
図25の2502は、分包数を表す。図25の例では、2501で毎食後と入力されており、7日分処方する為、21包分包する。
図25の2503は、ユニットタブである。クリックすると、図23のユニット画面を表示する。
図26は、薬品マスタのデータベースファイルの内容である。1つの薬剤に対して1行の情報を持つことが出来き、複数の薬剤の設定を登録することが出来る。
図26の2601は、薬品Noである。登録されている薬剤を1つ1つ管理するための番号である。値は重複しない。値は1以上の値を設定する。
図26の2602は、販売名(PTPシートの名称)である。
図28は、制御コンピュータが起動されると、表示されるメイン画面である。
図28の2801は、処方編集ボタンである。図23ユニット画面、図25の処方編集画面を表示するためのボタンである。
図28の2802は、ツールメニューである。ツールメニュー内には、図22薬品マスタ画面等を表示するための項目が存在している。
図28の2803は、スタートボタンである。クリックされると、図23のユニット画面、図25の処方編集画面で登録された処方設定データを包装装置5が錠剤供給装置10へ送信し、除包動作が開始される。スタートボタン2803は、錠剤取り出し手段による錠剤の取り出し動作を開始する指示を受け付ける開始指示受付手段の適用例である。
図36の3601は、ユニットNo.である。図23のユニットボタン2301で選択ONしたユニットNo.を表す。
図36の3602は、服用パターンである。図23の服用パターン2302で設定した用法(服用時期)と用量(錠剤数)の情報を表す。図36の例では、朝昼夕2錠ずつ服用することを表す。
図36の3603は、全文包数である。図25の分包数2502で入力された分包数を表す。
図36の3604は、全錠剤数である。選択されたユニットが今回の分包で、セットされたPTPシートから取出す剤数を表す。図36の例では、朝昼夕2錠ずつ9包分錠剤を取出す為、取出す錠剤数は18錠となる。
図36の3606は、シート上の錠剤数を表し、図26のシート上の錠剤数2604で登録されている値を参照する。
図35の説明に戻る。
錠剤供給装置10は、処方データを外部メモリ3011に記憶すると、ユーザにより、CLOSEスイッチ2901が押下されたか否かを判定する(ステップS3502)。
そして、錠剤供給装置10は、CLOSEスイッチ2901が押下されたと判定された場合には、処理をステップS3505に移行して、手動CLOSE動作処理を行う。ステップS3505の手動CLOSE動作処理の詳細処理は、図32に示す。手動CLOSE動作処理の詳細処理(図32)については、後で説明する。一方、CLOSEスイッチ2901が押下されていないと判定された場合には、処理をステップS3503に移行する。
また、錠剤供給装置10は、OPENスイッチ2903が、ユーザにより押下されたか否かを判定する(ステップS3503)。そして、OPENスイッチ2903が、ユーザにより押下されたと判定された場合には、処理をステップS3506に移行して、手動OPEN動作処理を行う。ステップS3506の手動OPEN動作処理の詳細処理は、図32に示す。手動OPEN動作処理の詳細処理(図32)は、後で説明する。一方、OPENスイッチ2903が押下されていないと判定された場合には、処理をステップS3506に移行する。
また、錠剤供給装置10は、AUTOCLOSEスイッチ2902が、ユーザにより押下されたか否かを判定する(ステップS3504)。
そして、AUTOCLOSEスイッチ2902が、ユーザにより押下されたと判定された場合には、処理をステップS3507に移行して、AUTOCLOSE動作処理を行う。ステップS3507のAUTOCLOSE動作処理の詳細処理は、図21に示す。一方、AUTOCLOSEスイッチ2902が押下されていないと判定された場合には、処理をステップS3508に移行する。
ステップS3505、S3506、S3507、S3519、S3521は、移動指示受付手段により受け付けた指示に応じたシートガイドの移動を行う移動手段(調整手段)の適用例である。または、たとえば、シートガイドを移動させる駆動モータのことである。調整手段は、シートガイドの位置を調整する部である。
そして、錠剤供給装置10は、図28に示す画面のスタートボタン2803がユーザにより押下されたか否かを判定する(ステップS3508)。スタートボタン2803がユーザにより押下されたと判定された場合には、処理をステップS3509に移行して、スタートボタン2803がユーザにより押下されていないと判定された場合には、処理をステップS3502に移行する。
このように、ユーザにより、CLOSEスイッチ2901、OPENスイッチ2903、AUTOCLOSEスイッチ2902の何れかが押下されると、押下されたスイッチに対応するシートガイドの動作処理を行う。
また、ユーザにより、CLOSEスイッチ2901、OPENスイッチ2903、AUTOCLOSEスイッチ2902のいずれのスイッチも押下させずに、スタートボタンが押下されることも可能である。
次に、錠剤供給装置10は、ステップS3502、ステップS3503、ステップS3504で、ユーザにより、CLOSEスイッチ2901、OPENスイッチ2903、AUTOCLOSEスイッチ2902のいずれかのスイッチが押下され、S3505、S3506、S3507のいずれかの動作処理を行ったか否かを判定することにより、シートガイドを調整済みか否かを判定する(ステップS3509)。
ステップS3509では、S3505、S3506、S3507のいずれかの動作処理を行ったか否かを判定したが、両サイドのシートガイドにそれぞれ設けられたPTPシート幅検出センサが共にPTPシートの縁に接触しているかを検出したか否かを判定することにより、シートガイドを調整済みか否かを判定することもできる。
錠剤供給装置10は、ステップS3509において、S3505、S3506、S3507のいずれかの動作処理を行い、シートガイドを調整済と判定した場合には(はい)、錠剤取出し装置に対して、図36に示す処方設定データに従って、錠剤の取出し動作の開始指示を行い(ステップS3510)、錠剤取出し装置によるPTPシートからの錠剤の取出し動作を行う(ステップS3511)。そして、錠剤の取出し動作が完了すると、PTPシートを排出口方向へ搬送し、PTPシートを排出する。
また、錠剤供給装置10は、ステップS3509において、S3505、S3506、S3507のいずれかの動作処理を行っていないと判定され、シートガイドを調整済ではないと判定した場合には(いいえ)、図33に示す処理選択画面を表示部に表示する(ステップS3513)。
図33は、シートガイドの調整の指示をユーザが行うことなく、スタートボタン2803がユーザにより押下された場合に表示される処理選択画面の一例を示す図である。
図33の画面には、どの錠剤取出し装置のシートガイドを調整していないかの情報を含んでいる。
このように、ステップS3513は、調整手段による前記シートガイドの位置が調整されたか否かに応じて通知を行う通知手段の適用例である。
すなわち、ステップS3513は、
移動指示受付手段で、シートガイドを移動させる指示を受け付けていない状態で、開始指示受付手段で、錠剤取り出し手段による錠剤の取り出し動作を開始する指示を受け付け場合に、移動手段による前記シートガイドの移動が行われていない旨を通知する通知手段の適用例である。
そして、錠剤供給装置10は、図33の画面のはいボタン3301、又はいいえボタン3302のいずれかのユーザによる選択を受け付ける(ステップS3514)。
そして、錠剤供給装置10は、ユーザによりはいボタン3301が選択された場合には、処理をステップS3516に移行してAUTOCLOSE動作処理を行う。AUTOCLOSE動作処理は、既に図21で説明しているため、ここでは説明を省略する。
そして、錠剤供給装置10は、AUTOCLOSE動作処理を行うと、ユーザによるスタートボタンの押下を受け付けることなく、処理をステップS3510に移行して、錠剤取出し装置に錠剤取出し動作の指示を行い、錠剤取出し装置による錠剤取出し動作を行う(ステップS3510)。
一方、錠剤供給装置10は、ユーザによりいいえボタン3302が選択された場合には、処理をステップS3517に移行する。
錠剤供給装置10は、ステップS3517において、図34に示す画面を表示する。
そして、錠剤供給装置10は、ユーザにより、CLOSEスイッチ2901が押下されたか否かを判定する(ステップS3518)。
そして、錠剤供給装置10は、CLOSEスイッチ2901が押下されたと判定された場合には、処理をステップS3519に移行して、手動CLOSE動作処理を行う。ステップS3519の手動CLOSE動作処理の詳細処理は、図32に示す。手動CLOSE動作処理の詳細処理(図32)については、後で説明する。一方、CLOSEスイッチ2901が押下されていないと判定された場合には、処理をステップS3520に移行する。
また、錠剤供給装置10は、OPENスイッチ2903が、ユーザにより押下されたか否かを判定する(ステップS3520)。そして、OPENスイッチ2903が、ユーザにより押下されたと判定された場合には、処理をステップS3521に移行して、手動OPEN動作処理を行う。ステップS3521の手動OPEN動作処理の詳細処理は、図32に示す。手動OPEN動作処理の詳細処理(図32)は、後で説明する。一方、OPENスイッチ2903が押下されていないと判定された場合には、処理をステップS3522に移行する。
錠剤供給装置10は、ステップS3518、又はステップS3520で、CLOSEスイッチ2901、又はOPENスイッチ2903が押下されたか否かを判定し(ステップS3522)、CLOSEスイッチ2901、又はOPENスイッチ2903が押下されていないと判定された場合には処理をステップS3517に戻して、ユーザによる、CLOSEスイッチ2901、又はOPENスイッチ2903の押下を待つ。
一方、錠剤供給装置10は、ステップS3518、又はステップS3520で、CLOSEスイッチ2901、又はOPENスイッチ2903が押下され、ステップS3519、又はステップS3520の動作処理が実行されたと判定された場合には、処理をステップS3523に移行する。
錠剤供給装置10は、ステップS3522において、CLOSEスイッチ2901、又はOPENスイッチ2903が押下され、ステップS3519、又はステップS3520の動作処理が実行されたと判定された場合には、ステップS3523で、図34の画面のスタートボタン3401がアクティブになり(押下可能となり)、ユーザによるスタートボタン3401の押下を受け付ける。スタートボタン3401は、錠剤取り出し手段による錠剤の取り出し動作を開始する指示を受け付ける開始指示受付手段の適用例である。
そして、錠剤供給装置10は、図34の画面のスタートボタン3401の押下を受け付けたか否かを判定し、受け付けたと判定された場合には(はい)、図34に示す画面を閉じて(ステップS3524)、処理をステップS3509に戻す。このとき、ステップS3519、又はステップS3521で既にシートガイドの移動を調整しているため、錠剤供給装置10は、S3509でシートガイドの調整済みと判定して、錠剤取出し装置に対して、図36に示す処方設定データに従って、錠剤の取出し動作の開始指示を行い(ステップS3510)、錠剤取出し装置によるPTPシートからの錠剤の取出し動作を行う(ステップS3511)。
次に、図32を用いて、手動CLOSE動作処理、及び手動OPEN動作処理について、説明する。
図32に示す各ステップに示す処理・動作は、錠剤供給装置10のCPU(制御部)が、分包システムの各装置の動作を制御することにより実現される。
まず、手動CLOSE動作処理について、説明する。
錠剤供給装置10は、ユーザによりCLOSEスイッチ2901が押下されているか否かを判定する(ステップS3101)。
そして、錠剤供給装置10は、ユーザによりCLOSEスイッチ2901が押下されていると判定された場合には、投入口の両サイドのシートガイド間を狭めるように、各シートガイドを移動する(ステップS3102)。
ここでは、ユーザによりCLOSEスイッチ2901が押下されている間は、投入口の両サイドのシートガイド間を狭めるように、各シートガイドを移動する。
次に、手動OPEN動作処理について、説明する。
錠剤供給装置10は、ユーザによりOPENスイッチ2903が押下されているか否かを判定する(ステップS3103)。
そして、錠剤供給装置10は、ユーザによりOPENスイッチ2903が押下されていると判定された場合には、投入口の両サイドのシートガイド間を広げるように、各シートガイドを移動する(ステップS3104)。
ここでは、ユーザによりOPENスイッチ2903が押下されている間は、投入口の両サイドのシートガイド間を広げるように、各シートガイドを移動する。
このように、ユーザによる指示を受け付けている間、移動手段により、シートガイドを、錠剤シートに近づく方向、又は当該錠剤シートから離れる方向に移動させる動作を行うモード(第2のモード)の動作を行う。
以上、本実施形態によれば、錠剤取り出し動作を行う前に、錠剤取出し装置に投入されたPTPシートを整列させるために、シートガイドを移動させる指示を受け付けていない状態で、錠剤の取り出し動作を開始する指示を受け付け場合に、当該シートガイドの移動が行われていない旨を通知することができる。
また、PTPシートの整列を自動で行い、かつ、錠剤押出し装置の位置が各PTPシートの錠剤ポケットの中心にくるように押出し位置を自動調整することができる。
すなわち、PTPシートをPTPシート投入口にセットして、錠剤取出し動作の開始指示を行うだけで、作業者が手動にてPTPシートの幅調整を行う必要はなく、自動でPTPシートから錠剤を取り出すことができる。
また、PTPシートの幅を自動で検出する為に、PTPシート投入口の両側の壁に幅検出用のセンサを搭載し、その両側の壁をモーター駆動にて自動で動かし、両側のセンサがPTPシートに接した時に、自動で停止することで、PTPシートを自動的に整列させることができるようになる。
また、その両側の壁(シートガイド)が動くことに伴い、錠剤押出し部も連動して、適切な押出し位置に調整されるため、ユーザによる操作を軽減させることが可能となる。
上述の実施例では、錠剤シートを保持するシート保持部としての投入口を錠剤取り出し装置が備えており、この投入口に直接錠剤シートを積み重ねて、錠剤シートをセットするものとして説明したが、図37〜図43を用いて、変形例について説明する。
ここの変形例では、投入口に直接錠剤シートをセットするのではなく、図37に示すカセット内に錠剤シートを積み重ねて入れ、そのカセットを錠剤取り出し装置の投入口にセットして、そのカセット内の錠剤シートを錠剤取り出し装置が、上述の実施例の通り、搬送して錠剤の取り出しを行うものである。
すなわち、このカセットは、錠剤が収容される錠剤収容部を有する錠剤シートから錠剤を取り出して包装装置に当該錠剤を供給する錠剤供給装置に着脱可能な、前記錠剤シートを保持するカセットである。
このカセットは、本発明のシート保持部と同様の部でもある。
そのため、カセット内部に、上述のシートガイド、PTPシート幅検出センサを備えている。
また、この変形例では、上述の実施例で説明した錠剤取り出し装置の制御部が、実行する図32の処理、及び、図35のS3502〜S2510、S3513〜S3524の処理を実行し、各ステップでの表示は、カセットの不図示の表示部に表示することで実現することもできる。その場合には、このカセットは、スイッチ2901、2902、2903を備えているものとする。
次に、図37について説明する。
図37は、カセットの側面図である。
図37の3701はカセットである。カセットの手前側には、カセットのフタ3702があり、挿入したPTPシート51を手前側方向に落ちないよう保持する。
図37の3703は、カセット内のシートガイドの幅、又は位置を検出し、錠剤供給装置に通知するガイド幅センサであり、カセット内に搭載されている。
次に、図38を説明する。
図38は、カセットを正面から見た図である。
図38の3801は、LEDであり、ユーザにカセットのガイド幅が調整されていないことを知らせる際、または、分包動作中に現在錠剤を取り出しているカセットを表す際に使用する。
図38の3802はガイド幅調整用摘み(ガイド幅調整用摘み部とも言う)である。ユーザがこのガイド幅調整用摘みを左右に動かすことで、カセット内のシートガイドの調整を行うことができる。
左右のガイド幅調整用摘み部は、それぞれ、左右のシートガイドの調整を行う部であるが、左右のガイド幅調整用摘み部のうち、一方のガイド幅調整用摘み部の位置を調整することで、左右のシートガイドが連動して調整することもできる。
図38の3803は、重りである。重りは、PTPシート51を押さえ、錠剤取出し装置へ搬送をアシストする。
図38の3804は、PTPシート幅検出センサであり、錠剤投入壁に設けられた検出手段の適応例である。
次に、図39について説明する。
図39は、カセットの断面図である。
錠剤投入口壁左の下部には、ガイド幅調整用摘み3802と繋がっており、ガイド幅調整用摘みの奥側にはガイド幅調整用センサ3703を備えている。
また、下部ローラーの位置3901は、カセット3701がセットされた際、図43の下部ローラー4301が配置される位置である。
次に、図40について説明する。
図40は、カセットがガイド幅調整されていない間、ユーザにガイド幅調整を行うよう促す処理のフローチャートである。カセットは常にこの処理を行い、ガイド幅調整が行われているか否かのチェックを常に行う。
カセットの使用準備開始にあたり、左右のPTPシート幅検出センサが、錠剤シートの左右の縁に接触しているかを示す情報である、PTPシート幅検出センサ3804の状態(情報)を取得し(S4001)、その情報に従って、シートガイド(ガイド幅)の調整が行われているか否かを判定する(S4002)。左右のPTPシート幅検出センサがともにON(左右のPTPシート幅検出センサが、錠剤シートの左右の縁に接触している)であれば(はい)、ガイド幅調整が行われたとして、S4003に進む。そうでない場合(いいえ)、ステップS4004に進む。
ステップS4003では、ガイド幅調整が行われている為、カセットの使用準備が完了したことをユーザに通知する為、LEDを消灯する。
ステップS4004では、ガイド幅の調整が完了していない為、ユーザにガイド幅の調整が完了していないことを通知する為、LEDを点滅(又は点灯)させ、ステップS4001に進む。また、LEDの点滅ではなく、小型のモニターにカセットのガイド幅が調整されていない旨を表示してもよい。LEDによる点滅や点灯は、本発明の、シートガイドの移動が行われていない旨を通知する通知手段の適用例である。
分装装置5、または、錠剤供給装置10のCPUがカセット3701のLED3801の点滅、または、PTPシート幅検出センサ3804の状態を取得することで、セットされたカセット3701が使用準備完了か否かの判断を行うことができる。
次に、図35に示す実施形態の変形例について説明する。
図35では、連続処方での錠剤取出しを行う場合で、かつ、同一薬剤(錠剤シート)の場合でも、S3513でアナウンスを行っていたが、ここで説明する変形例では、連続処方での錠剤取出しを行う場合で、かつ、同一薬剤の場合、かつ、その取り出す装置が同一の錠剤取り出し装置の場合には、シートガイドの調整し忘れを通知(図35のS3513の通知を)しない実施形態である。
次に、図41を用いて、本実施形態(カセット3701使用時)における分包システムの動作処理について説明する。
図41は、両側のカム99、カム94を内側に移動させ、錠剤シートの錠剤収容部に対して錠剤の取出し動作を行う適切な位置に錠剤押出し部を配置して、PTPシートの錠剤収容部から錠剤を取出す動作を示したフローチャートの一例を示す図である。
まず、錠剤供給装置10は、搭載されているカセット3701の使用準備状況を取得し(ステップS4101)、CRT3010(表示部)に表示された各種画面(図22、図23、図24、図25、図28)を介して処方データ(処方設定データ)の入力を受け付ける(ステップS4102)。このとき、ステップS4101の結果、使用準備が完了していないカセットは図23において選択できない。
ステップS4103では、錠剤供給装置10は、錠剤取出し装置に対して、図36に示す処方設定データに従って、該当する錠剤取出し装置へ錠剤押出し部位置調整処理を行い、錠剤シートの錠剤収容部に対して錠剤の取出し動作を行う適切な位置に錠剤押出し部を配置する(図42参照)。錠剤取出し装置の錠剤押出し部が適切な位置に配置された後、錠剤供給装置10は、錠剤取出し装置に対して、図36に示す処方設定データに従って、錠剤の取出し動作の開始指示を行い(ステップS4104)、錠剤取出し装置によるPTPシートからの錠剤の取出し動作を行う(ステップS4105)。そして、錠剤の取出し動作が完了すると、PTPシートを排出口方向へ搬送し、PTPシートを排出する(ステップS4106)。
次に、図42について説明する。
図42は、図41のステップS4103で実行するフローチャートである。
まず、錠剤供給装置10は、該当する錠剤取出し装置のガイド幅調整用センサ3703と図示していないガイド幅位置検出機構の状態を取得する(ステップS4201)。(例えば、図示していないガイド幅検出機構の位置と図37の3703の位置が同じ位置にある場合、調整されたと定義する。)
ステップS4202では、該当する錠剤取出し装置の錠剤押出し部の調整が行われているか否かをチェックする。行われていると判断した場合(はい)、処理を終了し、除包動作に移る。錠剤押出し部の調整が行われていない場合(いいえ)、ステップS4203に進む。
ステップS4203では、錠剤押出し部を左右に移動させるためにモーターを駆動して、錠剤押出し部の幅を最大の幅となる幅(例えば67mm)まで広げる。
ステップS4204では、錠剤押出し部を左右に移動させるためにモーターを駆動して、錠剤押出し部の幅を縮める。
ステップS4205では、モーターを駆動している間、錠剤押出し部の調整状況を取得する。
ステップS4206では、ステップS4205の結果から、錠剤押出し部の調整が終了したか否かをチェックする例えば、図示していないガイド幅検出機構の位置と図37の3703の位置が同じ位置にあるか否か)。錠剤押出し部の調整が終了している場合(はい)、ステップS4207に進み、モーターの駆動を停止し、処理を終了する。そうでない場合(いいえ)、ステップS4204に進み、錠剤押出し部の調整が完了するまでステップS4204〜ステップS4206の処理を繰り返す。
次に、図43について説明する。
図43は、カセット3701使用時における錠剤取出し装置の正面図である。カセットのセット位置4402は、図20の錠剤シート(PTPシート)の投入口203と同様の位置となる。そして、下部ローラー4401は、カセット3701内部にセットされているPTPシートを錠剤取出し装置へ搬送させる。
次に、図44を用いて、連続処方(分包終了後、次の処方データが入力されている状態)での錠剤取出し動作を行う場合の実施形態における分包システムの動作処理について説明する。
図44は、両側のシートガイドを内側に移動させて、PTPシートの配置を整えると共に、錠剤シートの錠剤収容部に対して錠剤の取出し動作を行う適切な位置に錠剤押出し部を配置して、PTPシートの錠剤収容部から錠剤を取出す動作を行い、かつ、連続処方で錠剤取出し動作を行う場合を示したフローチャートの一例を示す図である。
図21に示す各ステップに示す処理・動作は、錠剤供給装置10のCPU(制御部)が、分包システムの各装置の動作を制御することにより実現される。
ここでは、錠剤供給装置10のCPU(制御部)により、図21に示す各ステップに示す処理・動作を行うこととして説明するが、制御コンピュータ2701、又は包装装置5、錠剤取出し装置のCPU(制御部)が、分包システムの各装置の動作を制御することにより実現するようにしてもよい。
まず、錠剤供給装置10は、CRT3010(表示部)に表示された各種画面(図22、図23、図24、図25、図28)を介して処方データ(処方設定データ)の入力を受け付ける(ステップS4401)。処方データの入力は、他の処理中であっても実行することが可能であり、入力が完了した場合、次の処方データとして設定される(連続処方が設定された状態となる)。
そして、錠剤供給装置10は、入力を受け付けた処方データを外部メモリ3011に記憶する。
ここで、外部メモリ3011に記憶された処方データ(処方設定データ)の一例を図36に示す。
錠剤供給装置10は、処方データを外部メモリ3011に記憶すると、ユーザにより、CLOSEスイッチ2901が押下されたか否かを判定する(ステップS4402)。
そして、錠剤供給装置10は、CLOSEスイッチ2901が押下されたと判定された場合には、処理をステップS4405に移行して、手動CLOSE動作処理を行う。ステップS4405の手動CLOSE動作処理の詳細処理は、図32に示す。手動CLOSE動作処理の詳細処理(図32)については、後で説明する。一方、CLOSEスイッチ2901が押下されていないと判定された場合には、処理をステップS4403に移行する。
また、錠剤供給装置10は、OPENスイッチ2903が、ユーザにより押下されたか否かを判定する(ステップS4403)。そして、OPENスイッチ2903が、ユーザにより押下されたと判定された場合には、処理をステップS4406に移行して、手動OPEN動作処理を行う。ステップS4406の手動OPEN動作処理の詳細処理は、図32に示す。手動OPEN動作処理の詳細処理(図32)は、後で説明する。一方、OPENスイッチ2903が押下されていないと判定された場合には、処理をステップS4406に移行する。
また、錠剤供給装置10は、AUTOCLOSEスイッチ2902が、ユーザにより押下されたか否かを判定する(ステップS4404)。
そして、AUTOCLOSEスイッチ2902が、ユーザにより押下されたと判定された場合には、処理をステップS4407に移行して、AUTOCLOSE動作処理を行う。ステップS4407のAUTOCLOSE動作処理の詳細処理は、図21に示す。一方、AUTOCLOSEスイッチ2902が押下されていないと判定された場合には、処理をステップS4408に移行する。
ステップS4405、S4406、S4407、S4424、S4426は、移動指示受付手段により受け付けた指示に応じたシートガイドの移動を行う移動手段の適用例である。
そして、錠剤供給装置10は、図28に示す画面のスタートボタン2803がユーザにより押下されたか否かを判定する(ステップS4408)。スタートボタン2803がユーザにより押下されたと判定された場合には、処理をステップS4409に移行し、1つ前の処方データと同一錠剤除包フラグがONか否かをチェックする(ステップS4409)。
次に、ステップS4409にて、同一錠剤除包フラグがONの場合(はい)、同一錠剤除包フラグをOFFにし、錠剤の取出し動作の開始指示を行う(ステップS4411)。ステップS4410のガイド幅が調整済みか否かのチェックを行わないのは、すでにガイド幅調整済みの状態で1つ前の処方データの除包動作を終了しており、ガイド幅調整を行う必要がないためである。
また、ステップS4409にて、同一錠剤除包フラグがONでない場合(いいえ)、処理をステップS4410に移行する。
このように、ユーザにより、CLOSEスイッチ2901、OPENスイッチ2903、AUTOCLOSEスイッチ2902の何れかが押下されると、押下されたスイッチに対応するシートガイドの動作処理を行う。
また、ユーザにより、CLOSEスイッチ2901、OPENスイッチ2903、AUTOCLOSEスイッチ2902のいずれのスイッチも押下させずに、スタートボタンが押下されることも可能である。
次に、錠剤供給装置10は、ステップS4402、ステップS4403、ステップS4404で、ユーザにより、CLOSEスイッチ2901、OPENスイッチ2903、AUTOCLOSEスイッチ2902のいずれかのスイッチが押下され、S4405、S4406、S4407のいずれかの動作処理を行ったか否かを判定することにより、シートガイドが調整済みか否かを判定する(ステップS4410)。
ステップS4410では、S4405、S4406、S4407のいずれかの動作処理を行ったか否かを判定したが、両サイドのシートガイドにそれぞれ設けられたPTPシート幅検出センサが共にPTPシートの縁に接触しているかを検出したか否かを判定することにより、シートガイドが調整済みか否かを判定することもできる。
錠剤供給装置10は、ステップS4410において、S4405、S4406、S4407のいずれかの動作処理を行い、シートガイドを調整済と判定した場合には(はい)、錠剤取出し装置に対して、図36に示す処方設定データに従って、錠剤の取出し動作の開始指示を行い(ステップS4411)、錠剤取出し装置によるPTPシートからの錠剤の取出し動作を行う(ステップS4412)。そして、入力されている処方データに従って、次の処方データがあり、その処方データに設定されている薬剤が今回の処方データに設定されている薬剤(錠剤シート)と同一の薬剤(錠剤シート)であるか否か(連続処方があるか否か)の判定を行い(ステップS4413)、次の処方データがユーザより、入力されていない場合(いいえ)、錠剤の取出し動作が完了すると、PTPシートを排出口方向へ搬送し、PTPシートを排出する(ステップS4414)。
また、錠剤供給装置10は、ステップS4413において、除包動作中に次の処方データがユーザより入力されている場合(はい)、ステップS4415に進み、図36に示す処方設定データに従って、同一錠剤を同一ユニットで取り出すか否かをチェックし、取り出さないと判断した場合(いいえ)、ステップS4414に進み、PTPシートを排出口方向へ搬送し、PTPシートを排出する。
次に、ステップS4415において、図36に示す処方設定データに従って、同一錠剤を同一ユニットで取り出すと判断した場合(はい)、同一錠剤除包フラグをONにし(ステップS4416)、次の処方データで除包動作を行うため、シート排出処理を行わずに処理を終了する。また、同一錠剤除包フラグは、ステップS4409の判断材料とする。
次に、ステップS4410について説明する。錠剤供給装置10は、ステップS4410において、S4405、S4406、S4407のいずれかの動作処理を行っていないと判定され、シートガイドを調整済ではないと判定した場合には(いいえ)、図33に示す処理選択画面を表示部に表示する(ステップS4418)。
図33は、シートガイドの調整の指示をユーザが行うことなく、スタートボタン2803がユーザにより押下された場合に表示される処理選択画面の一例を示す図である。
図33の画面には、どの錠剤取出し装置のシートガイドを調整していないかの情報を含んでいる。
このように、ステップS4418は、移動指示受付手段で、シートガイドを移動させる指示を受け付けていない状態で、開始指示受付手段で、錠剤取り出し手段による錠剤の取り出し動作を開始する指示を受け付け場合に、移動手段による前記シートガイドの移動が行われていない旨を通知する通知手段の適用例である。
そして、錠剤供給装置10は、図33の画面のはいボタン3301、又はいいえボタン3302のいずれかのユーザによる選択を受け付ける(ステップS4419)。
そして、錠剤供給装置10は、ユーザによりはいボタン3301が選択された場合には、処理をステップS4421に移行してAUTOCLOSE動作処理を行う。AUTOCLOSE動作処理は、既に図21で説明しているため、ここでは説明を省略する。
そして、錠剤供給装置10は、AUTOCLOSE動作処理を行うと、ユーザによるスタートボタンの押下を受け付けることなく、処理をステップS4411に移行して、錠剤取出し装置に錠剤取出し動作の指示を行い、錠剤取出し装置による錠剤取出し動作を行う(ステップS4412)。
一方、錠剤供給装置10は、ユーザによりいいえボタン3302が選択された場合には、処理をステップS4422に移行する。
錠剤供給装置10は、ステップS4422において、図34に示す画面を表示する。
そして、錠剤供給装置10は、ユーザにより、CLOSEスイッチ2901が押下されたか否かを判定する(ステップS4423)。
そして、錠剤供給装置10は、CLOSEスイッチ2901が押下されたと判定された場合には、処理をステップS4424に移行して、手動CLOSE動作処理を行う。ステップS4424の手動CLOSE動作処理の詳細処理は、図32に示す。手動CLOSE動作処理の詳細処理は図32に示す。一方、CLOSEスイッチ2901が押下されていないと判定された場合には、処理をステップS4425に移行する。
また、錠剤供給装置10は、OPENスイッチ2903が、ユーザにより押下されたか否かを判定する(ステップS4425)。そして、OPENスイッチ2903が、ユーザにより押下されたと判定された場合には、処理をステップS4426に移行して、手動OPEN動作処理を行う。ステップS4427の手動OPEN動作処理の詳細処理は、図32に示す。手動OPEN動作処理の詳細処理(図32)は、後で説明する。一方、OPENスイッチ2903が押下されていないと判定された場合には、処理をステップS4427に移行する。
錠剤供給装置10は、ステップS4423、又はステップS4425で、CLOSEスイッチ2901、又はOPENスイッチ2903が押下されたか否かを判定し(ステップS4427)、CLOSEスイッチ2901、又はOPENスイッチ2903が押下されていないと判定された場合には処理をステップS4422に戻して、ユーザによる、CLOSEスイッチ2901、又はOPENスイッチ2903の押下を待つ。
一方、錠剤供給装置10は、ステップS4423、又はステップS4425で、CLOSEスイッチ2901、又はOPENスイッチ2903が押下され、ステップS4424、又はステップS4426の動作処理が実行されたと判定された場合には、処理をステップS4428に移行する。
錠剤供給装置10は、ステップS4427において、CLOSEスイッチ2901、又はOPENスイッチ2903が押下され、ステップS4424、又はステップS4426の動作処理が実行されたと判定された場合には、ステップS4428で、図34の画面のスタートボタン3401がアクティブになり(押下可能となり)、ユーザによるスタートボタン3401の押下を受け付ける。スタートボタン3401は、錠剤取り出し手段による錠剤の取り出し動作を開始する指示を受け付ける開始指示受付手段の適用例である。
そして、錠剤供給装置10は、図34の画面のスタートボタン3401の押下を受け付けたか否かを判定し、受け付けたと判定された場合には(はい)、図34に示す画面を閉じて(ステップS4429)、処理をステップS4410に戻す。このとき、ステップS4424、又はステップS4426で既にシートガイドの移動を調整しているため、錠剤供給装置10は、S4410でシートガイドの調整済みと判定して、錠剤取出し装置に対して、図36に示す処方設定データに従って、錠剤の取出し動作の開始指示を行い(ステップS4411)、錠剤取出し装置によるPTPシートからの錠剤の取出し動作を行う(
ステップS4412)。
上述した本発明の実施形態を構成する各手段及び各ステップは、コンピュータのRAMやROM等に記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。装置が読み取り実行可能なこのプログラム及び前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は本発明に含まれる。
また、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、一又は複数の機器からなる装置に適用してもよい。
なお、本発明は、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム又は装置に直接、又は遠隔から供給する。そして、そのシステム又は装置のコンピュータが前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、前記コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。更に、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS等が、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
更に、その他の方法として、まず記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。そして、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。