JP2015535802A - トリアルコキシシランを用いたモノシランの製造方法 - Google Patents

トリアルコキシシランを用いたモノシランの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】トリアルコキシシランを用いて高純度と高収率でモノシランを製造することにより、薄い半導体構造の組成および多目的の高純度多結晶シリコンに有用なモノシランを経済的に製造する方法を提供すること。【解決手段】(a)液状溶剤環境内でシリコン粒子の大きさが30μmないし100μmになるまで湿式粉砕工程を行うステップ;(b)前記(a)ステップから得た粉砕されたシリコンと溶剤を含む懸濁液を連続して反応器に入れ、銅基盤の触媒を使用して前記の粉砕されたシリコンと無水エチルアルコールを反応させてトリエトキシシランとテトラエトキシシランのアルコキシシランを合成するステップ;および(c)収得されたトリエトキシシランに対して、ナトリウムエトキシド(sodium ethoxide)を触媒として使用してモノシランガスを合成するステップ;を含むモノシランの製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、モノシランの製造方法に関するものであり、より詳しくは、トリアルコキシシランを用いて高純度および高収率でモノシランを製造することにより、半導体の薄膜の形成および多目的の高純度多結晶シリコンに有用なモノシランを経済的に製造する方法に関する。
モノシランは、一般条件下では沸点112℃の気体状態で存在する。700℃やそれ以上の温度でモノシランは高純度シリコン獲得の基になるシリコンと水素に活発に分解される。
モノシランを合成する一連の方法が広く知られている。例えば、トリクロロシランの触媒型不均化方法は2段階で構成される技術が知られている(ドイツ特許登録第3311650号(1983.10.13.)。この技術において、1段階では金属シリコンに対する触媒的水素添加(hydrogenation)し、このとき水素添加は、温度400℃ないし600℃、圧力0.7barないし41.4barでトリクロロシランの生成と一緒に行われる。2段階ではトリクロロシランの不均化触媒反応を行う。このとき、陰イオン交換樹脂が3次アミンと一緒に触媒として用いられ、不均化は最大150℃の温度で行われる。その後、モノシランの不純物を除去する。しかし、このような発明は腐食性塩素化合物が存在する場合は装備の壁においてモノシラン側に不純物を移動させ、高純度のモノシランに精製する際に困難があり、最終産物の価格を上げるため、モノシランの製造方法の一つとしてこの方法を広範囲に使用するには困難がある。
また、四塩化珪素とリチウム水素化物の反応を用いたシランの製造方法として、ロシア特許登録第2173297号(2001)による方法も広く知られている。この発明では、事前にリチウム水素化物を粉砕した後、300℃の温度で工程が行われる。反応の過程で生成される塩化リチウムはLiH再生に用いられる。このとき、塩化水素が生成される。この方法の主要短所は、シランから出発試薬、特に塩化水素残留物を除去しなければならない必要性があるという点である。これについて最終生成物からHClを除去する困難な工程をさらに行わなければならないという問題がある。
シランのまた別の製造方法としては、ロシア特許登録第2194009号(2002)によって、塩酸、酢酸や硫酸希釈溶液でリチウム珪化物を処理することによりシランを製造する方法がある。この方法の主要短所もまた、シランから出発試薬、つまり塩化水素や該当する酢酸、硫酸残留物を除去する困難な工程をさらに行わなければならないという問題がある。その他の制限事項として高い発熱性を挙げることができるが、これは反応器内の出発試薬の補充モードに違反事項が発生した場合は爆発する可能性があるためである。
アルコキシシランの不均化触媒を用いたモノシランの製造方法は、将来性のある方法の一つである。この方法は、1947年米国特許登録第2530367号で提案され、この発明における不均化は、下記の反応式Aによって行われる。
[反応式A]
4SiH(CO)→ SiH+3Si(CO)
アルコキシシランの不均化触媒の基は1957年ないし1959年に旧ソ連で行われたが、当時トリエトキシシランが主に発達していたためであると思われる[Soviet Journal of Technical Physics,1957,v.27,No.8,pp.1645―1648及びSoviet Journal of Solid State Physics,1959,v.1,pp.999―1001]。
米国特許登録第3829555号(1974.8.13.)では連続したモノシラン合成工程について提案している。この発明では、トリエトキシシランの不均化反応でテトラエトキシシラン内ナトリウムエトキシドが触媒として作用し、液状状態で反応を行い、トリエトキシシランの転換率は70%ないし90%に達した。
ドイツ特許登録第3311650号 ロシア特許登録第2173297号 ロシア特許登録第2194009号 ロシア特許登録第2194009号 米国特許登録第2530367号 米国特許登録第3829555号
Soviet Journal of Technical Physics,1957,v.27,No.8,pp.1645―1648 Soviet Journal of Solid State Physics,1959,v.1,pp.999―1001
アルコキシシランの製造時、反応初期誘導期間の問題、最終産物の選択性および転換率の低下、連続反応の問題、生産性の低下等を解決するために、本発明は、連続性、運用性、生産性および安定性を保障すると共に製造工程を単純化させ且つ改善させた新しいモノシランの製造方法を提供することに目的がある。
また、本発明は、アルコキシシラン合成反応の初期誘導期間に対する急激な短縮や除去、技術の単純化、反応選択性の改善、連続工程(持続モード)においてモノシランの合成工程の進行可能性を保障するモノシランの製造方法を提供することに目的がある。
本発明は、前記のような課題を解決するために、
(a)液状溶剤環境内でシリコン粒子の大きさが30μmないし100μmになるまで湿式粉砕工程を行うステップ;
(b)前記(a)ステップから得た粉砕されたシリコンと溶剤を含む懸濁液を連続して反応器に入れ、銅基盤の触媒を使用して前記の粉砕されたシリコンと無水エチルアルコールを反応させてトリエトキシシランとテトラエトキシシランのアルコキシシランを合成するステップ;および
(c)収得されたトリエトキシシランに対して、ナトリウムエトキシド(sodium ethoxide)を触媒として使用してトリエトキシシランの不均化触媒工程を行ってモノシランガスを合成するステップ;を含むモノシランの製造方法を提供する。
前記のような本発明にかかる課題の解決手段によってモノシランを製造すると、作業性能に優れ、実験室においては勿論、産業的な適用においても実現の可能性が十分にある。また、製造工程の連続性、運用性、生産性および安定性を保障すると共に、製造工程を単純化させ、改善できる効果がある。
また、具体的な効果として、次のような改善された効果がある。
―アルコキシシラン合成初期反応誘導期間を15倍程度減らすことができる。
―主産物であるトリエトキシシランの工程選択性を96%のレベルで保障する。
―高く且つ安定的な合成速度を維持する連続工程でトリエトキシシランおよびモノシランの合成反応を行うことができる。
―試薬の接触時間を5倍以上減らすことにより、製造工程の生産性が増加する。
―トリエトキシシランのモノシランへの転換率に優れる。
本発明にかかる実施例1ないし実施例4で製造された各トリエトキシシランの合成工程時間による単位時間当たりのトリエトキシシランの収得率(Yield)の変化および初期反応誘導期間を比較して図示したグラフである。
以下、添付の図面を参考して本発明の実施例に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。本発明は様々な相違する形態で具現することができ、ここで説明する実施例に限定されない。
以下、本発明を一つの具現例として詳しく説明する。
本発明は、(a)液状溶剤環境内でシリコン粒子の大きさが30μmないし100μmになるまで湿式粉砕工程を行うステップ;
(b)前記(a)ステップから得た粉砕されたシリコンと溶剤を含む懸濁液を連続して反応器に入れ、銅基盤の触媒を使用して前記の粉砕されたシリコンと無水エチルアルコールを反応させてトリエトキシシランとテトラエトキシシランのアルコキシシランを合成するステップ;および
(c)収得されたトリエトキシシランに対して、ナトリウムエトキシド(sodium ethoxide)を触媒として使用してトリエトキシシランの不均化触媒工程を行ってモノシランガスを合成するステップ;を含むモノシランの製造方法を提供する。
アルコキシシランの合成に溶剤を用いると、反応混合物内の温度領域が均一になり、過熱が著しく減少し、副反応(side reaction)を抑制するため、それにより選択性を改善し、シリコン転換率も改善される。
アルコキシシランの合成時は、相対的に300℃まで高い温度が維持されるため、使用される溶剤はこのような温度の反応領域で分解されないものが選択されなければならない。溶剤はまた、反応システム内で均一な温度およびシリコンパウダーの分散性を保障できる効果的なもので行うが、100℃ないし300℃の反応温度で酸化されなければならない。一連の発明では、溶剤として、アルキル化ベンゼン及びアルキル化されたナフタレン―「THERMINOL」オイルを使用することができる。このような高温に適した溶剤の例には、THERMINOL(R)59、THERMINOL(R)60、THERMINOL(R)66、DOWTHERM(R)HT、MARLOTHERM(R)S、MARLOTHERM(R)のようなものがある。(注:(R)は登録商標)
アルコールとシリコンの反応に誘導期間があり、誘導期間は1時間ないし12時間程度になり得る。誘導期間が表す主要原因として酸化膜がシリコン表面に影響を及ぼすためである。誘導期間の減少のために、アルコキシシランの合成工程にさらに活性化ステップを行うことができる。
活性化工程に関しては、反応が起こっているその反応器内で或いは他の個別装置で活性化を誘導することができ、個別装置を使用する場合は活性化されたシリコンを乾燥し、中性的環境にある反応器に移動させることができる。20℃ないし400℃の温度下で(推薦温度150℃ないし300℃)活性化を実現し、活性剤としては水素と窒素を一緒に使用してもよい。例えば、1kgのシリコン、14.1gの水酸化銅、2.1kgの溶剤MARLOTHERM(R)Sを含有している反応懸濁液を150℃ないし250℃の温度下で65分間水素と窒素で活性化させることができる。具体的には、250℃でメチルアルコールを4.3g/minの速度で5時間投入し、その後、230℃まで温度を下げ、メチルアルコールの供給を中断した後、同じ速度でエチルアルコールを供給し始める。このとき、水素の供給も中断するが窒素の供給は維持する。活性剤の総量は化学量論的に計算するが、銅触媒を2価や1価の状態でガラス銅にするのに十分な量でなければならない。
窒素、アルゴン等の不活性の環境で高い温度を維持することにより反応物質を活性化させることができ、不活性環境で8時間に亘って事前にシリコンを触媒と混ぜるようにしてもよい。
シリコンの活性化のために、合成前に塩化アルキル、塩化水素、塩化アンモニウム、NHHFのようなハロゲン化物を投入することができる。シリコンとエチルアルコール反応によるアルコキシシランの製造工程時、メチルアルコールでシリコンの活性化を行うことができる。これは、メチルアルコールがエチルアルコールやそれ以上の高度アルコールに比べてシリコンに対する反応活性がより優れるためである。例えば、エチルアルコールに5%のメチルアルコールを添加すると、反応速度は著しく増加する。ハロゲン化物、ハロゲン化アルキル、メタノールのような物質を合成前の反応器に投入した場合は、製造された目的産物から蒸留のように不純物を除去する作業を必ずさらに行わなければならないという事実に注目する必要がある。これは不純物が生産性を落とし、アルコキシシランの製造工程を複雑にするためである。
現在広く知られている解決案は、前記のようにアルコキシシランの直接合成工程で誘導期間が発生する原因および特性について統一した説明ができないだけでなく、このような問題を効果的に処理できる技術的解決案はさらに存在しない。合成工程でさらに試薬を投入することを基本概念としている解決案は、最終産物から残留物を除去すべき必要性を生み、これにより追加作業が加わり、アルコキシシランの製造工程を複雑にし、結果的には最終産物の価格を高価にする。
また別の問題として、反応器内でアルコキシシランの合成反応時に副反応が発生してオリゴアルコキシシロキサン、水およびその他2次副産物を生成するという事実もまた広く知られており、このような副産物は反応環境に蓄積されて工程速度を遅くさせる。このような反応の大部分は、金属を触媒として使用し、主に最初に用いられていたシリコンに不純物の形態で存在する。金属銅は、大体が主合成反応に触媒として使用されていた銅含有物質を分解した結果、溶剤の成分内で生成されていた。
加工されたシリコン物質に含有されていた残留シリコンと不純物、アルコキシシロキサンが蓄積すると、これもまた反応速度を遅くさせる。その後も、アルコキシシランの合成に使用する場合、このような工程では溶剤を必ず再生しなければならない。
シリコンとアルコールの直接合成反応は、規則モードと持続モード共に可能である。規則的なモードでは工程の最初にシリコン残量を反応器に投入し、シリコンが全て反応するまでアルコールを持続的に供給する。シリコンを決まった量で1回分ずつ供給し、アルコールを持続的に供給する方法もまた許容される。
持続モード(連続工程)では、作動後はシリコンや触媒含有シリコンだけを追加する。さらに、触媒含有量は最小限にし、アルコールを分解する副反応が発生することを防止するために調節が必要である。
150℃以上の温度で反応を行うようにする。それよりも低い温度ではアルコールや溶剤の分解が起こる。好ましくは、200℃ないし260℃の温度下で工程を行うことである。メチルアルコールとの反応はできるだけ220℃ないし250℃の温度を保ち、エチルアルコールの場合、温度は200℃ないし240℃にしてもよい。
アルコキシシランの直接合成反応は、圧力を高くしたり低くする二つのケースが共に可能だが、好ましくは大気圧下で工程を行うことである。
本発明のモノシランの製造方法において、500μmの粒子の大きさまでのシリコンの粉砕工程を大気中で実施することができる。アルコール試薬としてエタノールやメタノールが使用でき、最終産物としてそれぞれトリエトキシシランやトリメトキシシランが製造される。触媒としては、普通、銅を含有した化合物を使用し、その中でも第1塩化銅(CuCl)を多く使用し、溶剤としては前述の多芳香族オイル及びその他オイルを200℃まで加熱した環境で粉砕シリコンとアルコールを反応させる主要技術工程を行う。
技術的活性化方法として試薬を使用することができる。試薬は次のような条件で使用されるが、記述した図式に従い反応物質内でトリアルコキシシランの製造時に出発試薬に存在していた不純物が蓄積されるが、先ず、銅が最終産物に存在すると半導体級シリコンの品質、つまり、主に太陽光的要素の効率が低下する。反応物質が不均一に消耗し、溶剤の一部分は出発試薬から不純物を作り出す副反応に消耗されもする。よって、反応物質の中には未反応のシリコンが存在するようになる。
このような理由により試薬の活性化を行うが、要約すると、これは未反応のシリコンを含有している懸濁液を反応混合物から排出させ、溶剤と触媒を必要なだけ補充し、成分が補充された試薬を技術工程により再度循環させる。このような工程が行われる間は、未反応のシリコンが反応器内で沈殿物を形成するまでに複雑な一連のブリーディング(bleeding)作業を規則的且つ順に行う。
本発明のモノシランの製造方法は、高純度のモノシランの製造のために、先ずは金属シリコンと有機アルコール、好ましくはエチルアルコールを高い温度で触媒を用いて反応させるようにする。高い温度では目的生成物がトリアルコキシシランになるアルコキシシランの生成が可能である。
沸点が高い溶剤環境で金属シリコンと有機アルコールを反応させる場合は、沸点が高い溶剤環境(アセテート、オキサレート(oxalate)又は塩化物)で銅化合物を触媒として行い、アルミニウムやAl―Si合金を添加する。この場合、金属シリコンの転換率が高いため(最大99.8%)、金属沈殿物から沸点が高い溶剤の分離が容易で、分離された溶剤は再度工程に使用することができる。
金属シリコンと有機アルコールを反応させてできた反応物を凝縮させると、その中にはトリアルコキシシラン(約50重量%)、テトラアルコキシシラン(約10重量%)、未反応アルコール(約25重量%)、ジエトキシシラン不純物(最大約3重量%)、塩素化合物(最大約1重量%)等が含まれている。反応生成物内のトリエトキシシラン含量を減少させる結果を招くエトキシグループの水素置換可能性を減らすために、凝縮物の最初のステップの錠剤から先に有機アルコールを分離する。この工程で低い圧力下で(約100mmHg)精留すると、室温に近い温度で有機アルコールが分離され、ケイ素と水素の結合をほぼ完璧に壊すことができる。分離された有機アルコールには水分が含有されていなく、アルコキシシランと揮発性塩素化合物が若干含まれているが、アルコキシシランの製造のためにシリコンと反応するにおいて特に問題はない。アルコキシシランのその後の精製は公知の技術に沿って行われる。
本発明のモノシランの製造方法は次のような長所がある。凝縮物において揮発性成分、つまり、有機アルコールの分離がうまく行われ、このような工程は電力の消耗が最も少ない状態で行われ、温度を下げ、ジ―、トリ―アルコキシシランの結合をほとんど壊さないため不均一化下でモノシランの収得率が増加する。
ジ―、トリ―、テトラ―アルコキシシランで構成された精製されたアルコキシシラン混合物は、不均化触媒に送られる。このとき、反応式は次の反応式Bの通りである。
[反応式B]
Figure 2015535802
テトラアルコキシシラン内アルコキシド(alkoxide)、アルカリ土金属、アルミニウム溶液を触媒として用いる。アルコキシシランと触媒の割合を20:1ないし10:1にして規則的に又は連続的に、好ましくは連続的に不均化反応器に供給する。
生成されるモノシランは、アルコキシシラン蒸気に飽和し、不均化反応温度が増加するとモノシラン内アルコキシシランの蒸気濃度もまた増加する。よって、不均化はできるだけ低い温度で、好ましくは−20℃ないし+40℃の範囲内で行うようにする。不均化工程の最も重要な特徴は、ケイ素と水素結合が含有されたアルコキシシランのモノシランへの転換率である。最大転換率に到達するためには、別の条件の他にも反応進行時間が非常に重要な役割をする。連続工程(持続モード)で不均化工程を行う場合、接触時間は1時間ないし50時間が必須的だが、10時間ないし25時間が好ましい。モノシランの火災および爆発性と、不純物による周囲の環境汚染を考慮して不均化は密閉された装備で実施するが、この装備は撹拌装置を必要としなく、反応器外部に位置するエンジンによって撹拌装置の撹拌が行われるようにする。提案された不均化モードを守る場合、アルコキシシランの転換率は98%に到達し得る。
以下、本発明のモノシランの製造方法についてより詳しく説明する。
前記(a)ステップで、前記液状溶媒は前記(a)ステップ後に行われる前記(b)ステップにおけるアルコキシシランの合成工程で溶剤として直接使用できる。
前記(a)ステップで、トリエトキシシランとテトラエトキシシランのアルコキシシランの合成が160℃ないし300℃まで加熱された溶剤環境で行うことができる。
前記(b)ステップで、前記アルコキシシランの合成工程が行われている間、前記(a)ステップから得た粉砕されたシリコンと溶剤を含む懸濁液を連続して前記反応器に供給して前記アルコキシシランの合成工程の合成反応に消耗されたシリコンを補充するが、連続的且つ安定的に前記合成反応を行うために前記反応器に供給される前記懸濁液の量は、前記懸濁液によって供給されるシリコンの量が反応したシリコンと同量になるように決定される。このとき、前記合成反応に消耗されたシリコンの量は、合成されたアルコキシシランの量から下記数式1によって計算できる。
[数1]
mSi=k1・mTES+k2・mTEOS
前記式で、mSiは単位時間の間、直接反応させたところ消費されたシリコンの質量で、mTESは単位時間の間、直接反応させたところ製造されたトリエトキシシランの質量で、mTEOSは単位時間の間、直接反応させたところ製造されたテトラエトキシシランの質量で、係数k1はトリエトキシシランに対するシリコンの分子量の比[シリコン分子量/トリエトキシシラン分子量]で、k2はテトラエトキシシランに対するシリコンの分子量の比[シリコン分子量/テトラエトキシシラン分子量]である。
アルコキシシラン合成時、一定収率に到達するまでの初期誘導期間がある程度存在する。前記モノシランの製造方法は、前記(a)ステップによって液状溶剤環境内でシリコン粒子を湿式粉砕し、湿式粉砕されたシリコン粒子を溶剤と一緒にそのまま前記(b)ステップのアルコキシシランを合成するための反応器で連続工程によって投入することにより、アルコキシシラン合成時に一定収率に到達するまでの初期誘導期間を最小化あるいは減らすことができる。
各ステップをより具体的に説明すると、先ず、30μmないし100μmの大きさまでシリコン粒子を粉砕する工程を液状溶剤環境内で行うことにより、シリコン表面が空気と接触しないと共に湿式によりシリコンの粉砕工程を行うことができ、その後このような粉砕されたシリコンと溶剤を含む懸濁液をそのままアルコキシシランの合成工程に投入し、前記懸濁液の溶剤がそのままアルコキシシラン合成工程における溶剤として直接用いられる。前記の製造された懸濁液は、アルコキシシランの合成工程が行われる間、連続して反応器に供給される。
具体的には、98%ないし99%純度の金属シリコンのような初期シリコンはハンマー粉砕機を用いて粉砕する(粒子の大きさは最大1mm)。次いで、公知の方法によって一般的な遊星ミル(planetary mill)を用いて粒子の大きさが30μmないし100μmになるまで粉砕する。事前に粉砕機の作動容量に、例えばTHERMINOL(R)66やその他の多芳香族オイルのような溶剤を追加した後、前記のように溶剤環境でシリコンを粉砕する。
前記の粉砕されたシリコンを含む懸濁液は、計量ポンプを用いて持続的に反応器に供給してもよい。このとき、懸濁液においてシリコンと溶剤を分離しない。
反応器では無水エチルアルコールとシリコンが反応してアルコキシシランが合成される。前記無水エチルアルコール以外にメチルアルコールのような公知のアルコールを使用できる。前記のアルコキシシラン合成反応では、例えば、第1塩化銅のような公知の銅基盤の触媒も使用でき、沸点の高い溶剤環境で実施され、このとき使用される溶剤としては、THERMINOL(R)59、THERMINOL(R)60、THERMINOL(R)66、DOWTHERM(R)HT、MARLOTHERM(R)S、MARLOTHERM(R)およびその他多芳香族オイル等が使用できる。
前記反応器に供給される懸濁液と同量を前記反応器から再度懸濁液を持続的に取ることにより、前記反応器内に蓄積された不純物を除去して前記反応器内の合成反応が活性化するようにできる。
連続的且つ安定的な反応の進行を保障するために、アルコキシシランの合成工程が行われている間、粉砕されたシリコンと溶剤を含む懸濁液を連続して前記反応器に供給してアルコキシシランの合成反応に消耗されたシリコンと同量のシリコンを補充し、アルコキシシランの合成反応に消耗されたシリコンの量は、合成されたアルコキシシランの量から計算して決め、その計算のための数式は前記数式1の通りである。
反応環境内に不純物の累積による反応性低下を防止するために、反応器から懸濁液を持続的に取って追加的なブリーディング(bleeding)作業を行うことにより、反応器から蓄積した不純物を懸濁液と一緒に除去できるようになり、このとき排出された懸濁液の量と同量が再度補充されるように懸濁液の状態で溶剤を反応器に持続的に供給する。こうすると、反応器で連続して反応産物が生成される。
粉砕前のシリコン粒子は、粒子の大きさが20mm以上でもよい。例えば、粉砕前のシリコン粒子の大きさは20mmないし50cmでもよい。このとき、粉砕前のシリコン粒子において「大きさ」とは、1個の粒子において粒子の重さの中心を通る直線が粒子表面と交差する2つの地点間の距離のうち最長距離を意味する。
前記反応器に連続して入れる懸濁液は、溶剤対シリコンの質量比が1:2ないし2:1でもよい。
溶剤環境でシリコンを粉砕する過程で前記アルコキシシランの合成反応時に使用される銅基盤の触媒の必要量を、予めシリコン粒子と一緒に混合して湿式粉砕工程を行うことができる。
シリコン原料にアルコキシシランの合成工程の触媒を追加するが、粉砕直前に追加すると次のような特徴が表れる:一つ目、この二つの物質(シリコンと触媒)を同時に同一の大きさに粉砕できるようになる。二つ目、溶剤を含有した懸濁液で均等に混ぜ、前記のような環境で粉砕が行われる。
また、シリコン粒子は粉砕前の大きさが20mm以上になる粒子を選択すると、表面に酸化物が存在するシリコン粒子が相当量反応混合物に投入されることを防ぐことができる。
反応器でアルコキシシラン合成反応を行う際、懸濁液を計量された一定の量で反応器に供給する前にシリコンと溶剤および触媒の割合を安定して維持するために持続的に撹拌できる。
前記反応器本体にセラミックメンブレン膜が設けられてもよく、このようなセラミックメンブレン膜を用いて前記反応器から懸濁液を持続的に取り出すことにより懸濁液と一緒に不純物が除去され得る。
セラミック膜内の空隙の大きさを1μmないし10μmの範疇内にすることができる。1μm未満の空隙はフィルタリング工程を困難にし、空隙が10μmより大きい場合は反応性を有するシリコン粒子が膜を通過するため、シリコンの損失を増加させる。シリコン粒子の大きさが30μmないし100μmと仮定すると、セラミック膜の好ましい空隙の大きさは5μmで、シリコンの総損失は0.5%以下になる。
前記反応器内のシリコン粒子の含量、溶剤の含量、触媒の含量がアルコキシシラン合成の全過程で一定に維持されるようにしてもよい。
前記モノシランの製造方法は、(d)前記反応器から合成されたトリエトキシシランを反応産物として分離するステップをさらに含んでもよい。
前記モノシランの製造方法は、(f)前記(d)ステップによって分離されたトリエトキシシランを精製するステップ;をさらに含んでもよい。
アルコキシシラン合成反応から反応器で合成されたトリエトキシシランを反応産物として分離するために凝縮工程を行ってもよく、このような凝縮工程で反応産物から未反応エチルアルコールおよびトリエトキシシランとエチルアルコールの共沸混合物を大気圧下で持続的に除去してもよい。
それにより、前記モノシランの製造方法は、(e)前記(d)ステップのトリエトキシシランを分離するために行われる凝縮過程において、前記反応器で未反応無水エチルアルコールおよび無水エチルアルコールとトリエトキシシラン共沸混合物を大気圧下で持続的に除去するステップ;をさらに含んでもよい。
前記の除去された未反応無水エチルアルコールおよび無水エチルアルコールとトリエトキシシランの共沸混合物が、アルコキシシランの合成のために持続的に前記反応器で再循環供給されてもよい。
前記の除去された未反応無水および無水エチルアルコールとトリエトキシシランの共沸混合物は、反応器下方から供給されるようにしてもよい。
前記アルコキシシラン合成反応の反応産物から得られたトリエトキシシランは、既存のよく知られている多段蒸留のような方法によって精製した後、不均化触媒反応を通じてモノシランを合成してもよい。
トリエトキシシランの不均化反応でトリエトキシシランの不均化反応の工程直前に直接製造したナトリウムエトキシドを触媒として使用して0℃ないし50℃の温度下でトリエトキシシランの不均化反応を行ってもよい。
−140℃以下の温度でトリエトキシシランを用いてモノシラン内の不純物を吸着する方法でモノシランを精製するが、このとき、モノシランを液体状態の冷たい吸着剤に供給し、精製工程は直接フローモードにすれば設定過程を達成できるようになる。
これにより、前記モノシランの製造方法は(g)トリエトキシシランを用いて−140℃以下の温度で前記モノシラン内の不純物を吸着して前記モノシランを精製するステップ;をさらに含んでもよい。このとき、前記モノシランの精製は−140℃ないし−150℃で行ってもよい。
モノシランを合成するためのトリエトキシシランの不均化触媒反応の直前に不活性気体の環境で金属ナトリウム(sodium metal)と無水エチルアルコールの反応を通じてナトリウムエトキシドを直接製造してトリエトキシシランの不均化触媒反応の触媒として使用できる。不均化反応で工程直前に不活性気体状態で直接製造した触媒は、不均化反応時にモノシランの合成速度および選択性に肯定的な役割をすることは勿論、周囲環境の酸素と水分がナトリウムエトキシド粒子表面に及ぼす影響を最小化する。
前記ナトリウムエトキシドを製造する反応は、次の反応式1のように行われる。
[反応式1]
Figure 2015535802
前記反応式1で、前記無水エチルアルコールは化学量論による量より2倍ないし5倍過量で反応させると好ましく課題を達成できる。
前記反応式1によって無水エチルアルコール環境で生成されたナトリウムエトキシド溶液にテトラエトキシシランを添加することができる。触媒溶液にテトラエトキシシランを予め追加すると、テトラエトキシシランの疎水性によって空気内の水分の影響を遮断することができる。
前記の生成されたナトリウムエトキシド溶液から無水エチルアルコールを蒸留することができる。ナトリウムエトキシドは、テトラエトキシシランに溶解されてもよい。テトラエトキシシランに溶けているナトリウムエトキシド対テトラエトキシシランの質量比は1:100ないし1:2になるようにし、前記トリエトキシシランの不均化反応によってモノシランが合成されるモノシラン合成反応器にナトリウムエトキシドを供給することができる。
例えば、ナトリウムエトキシド触媒を製造するために99.9%以上の純度を有する金属ナトリウムを化学量論的な量より2倍ないし5倍多い量の無水エチルアルコール内でゆっくり溶かす。ナトリウムを完全に溶解させた後、テトラエトキシシランを溶液に添加するが、その量はテトラエトキシシラン内で溶解させたナトリウムエトキシド対テトラエトキシシランの質量比が1:100ないし1:2になるようにし、その後は溶液からエチルアルコールを分離し、モノシランの合成のためにテトラエトキシシラン内ナトリウムエトキシド溶液を直接不均化反応器に供給する。
モノシラン合成反応器にトリエトキシシランを供給するが、前記モノシラン合成反応器内の反応物内でトリエトキシシランの濃度が一定に維持され得るように保障できる速度で持続的にトリエトキシシランを供給できる。
モノシランガスを前記モノシラン合成反応器上部から持続的に排出させて収集筒に凝縮させることができる。
前記モノシラン合成反応器で合成されたモノシランガスを液体相の冷却された吸着剤に送ることができる。
ナトリウムエトキシド触媒が溶けているテトラエトキシシランの一部は、モノシラン合成反応器の下部分から排出できる。つまり、トリエトキシシラン不均化反応によって生成された追加的なテトラエトキシシランと一部のナトリウムエトキシド触媒を反応器の下部から連続して分離するが、溶液からテトラエトキシシランを蒸留する方法で分離する。テトラエトキシシランの濃度は、反応器に戻すために設定された値であり蒸留を通じて調節する。ナトリウムエトキシド溶液の5%ないし50%は、不均化工程の直前に直接製造した触媒溶液に交換する。
前記テトラエトキシシランにナトリウムエトキシド触媒が溶けている溶液からテトラエトキシシランを分離するが、前記ナトリウムエトキシドがモノシラン合成反応器に供給される溶液の濃度に到達するまで蒸留できる。前記ナトリウムエトキシドがモノシラン合成反応器に供給される溶液の濃度は、テトラエトキシシランに溶けているナトリウムエトキシド対テトラエトキシシランの質量比が1:100ないし1:2でもよい。
前記テトラエトキシシラン内ナトリウムエトキシド溶液の一部は、モノシラン合成反応器に再循環供給されるようにしてもよい。
モノシラン合成反応器から生成されたモノシランは持続的に収集した後、液体環境内で精製する。トリアルコキシシランを吸着剤として使用する場合、より低い温度でモノシランを精製して不純物の含量をより減少させることができるため、吸着力が増大する。
本発明の各工程で獲得したテトラエトキシシランを収集して不純物を除去した後、エチルアルコールの乾燥に先に用い、その後は高純度の二酸化ケイ素(silica)およびエチルアルコールを製造するための完全加水分解に用いることも本発明の好ましい方法に追加的に含んでもよい。
本発明のモノシランの製造方法は、最初にシリコンの粉砕を空気中ではない溶剤環境で行うものであり、こうするとシリコン粒子粉砕後に空気内の酸素との接触時に金属シリコン表面に酸化層(SiO)が自然と生成されることを防ぐことができる。このような酸化反応は、室温を含む如何なる温度でも起こり、シリコンの化学的純度とは関係ない。シリコンの粉砕作業を空気中で行ったり、別の工程のステップで一般的に粉末化させたシリコン原料が空気中に接触するとこのような酸化反応が起こり、トリエトキシシラン合成反応時に必ず初期反応誘導時間を有するようになるため工程時間が長くなり、生産性が低くなる。それ以外にも、薄いシリコン粒子は水分吸着力が強いため周囲環境から水分を吸着する傾向がある。反応環境に水分が投入されると、副反応の可能性が急激に増大し、主反応が抑制される。
一方、粉砕されたシリコン粒子表面に自然の酸化物と水分が存在する場合は、シリコンとアルコールを用いた技術工程を行うにおいて多くの困難が発生するが、そのうちの一つが初期一定収率を得るまでにかかる時間を意味する反応の「誘導期間」が存在するという点である。
本発明で提案した方法は、シリコンが溶剤環境で粉砕されるようにするため、その結果として製造されるシリコン粒子は空気と接触がなく、酸化物が発生しなく、その後は自己の用途に合う主要化学反応に用いることができる活性表面が形成されて前述のような主要短所を解決することができる。このように本発明における技術的解決方法によると、酸化物で覆われない活性表面を有するようになって化学反応に参与する準備が完了し、最初にシリコン粒子の表面は技術工程の主要試薬を通じて活性化される。
さらに、本発明で提案した方法に明示されている粒子の大きさは相対的に小さいため、誘導期間を画期的に減らす助けになり、主要試薬間の接触面積が広くなる。しかし、シリコンを空気中で粉砕する場合は、逆に誘導期間が増加し、公知の方法の別の否定的な特徴が増大する。このように小さく粉砕されたシリコンは、表面に自然酸化物を生成させ、同量のシリコンでも粒子の大きさが減少すると総表面積が急激に増加する。
本発明のモノシランの製造方法では連続工程で行うことにより反応混合物を別途に補充する必要がなくなり、懸濁液内成分を沈殿物として沈ませるために長時間放置しておく必要がなくなるという利点がある。
それ以外にも、本発明で提案した方法では、反応性のシリコン粒子を反応器から除去しないようにするために沈殿物を含有した懸濁液をセラミックメンブレンフィルタを用いてろ過することが好ましい。
以下、本発明を実施例によって詳しく説明する。
下記の実施例は、トリエトキシシランの製造のために提案された多様な方法の実施例(実施例2ないし4)および実施例1に明示された同様の実験条件によって実施された公知の類似方法との比較を通じて該当例の長所を立証する内容で構成されている。
全ての実験は、アルコキシシランの合成のために特別に製作された装置で行った。9Lの作動容量で反応容量の電気加熱が可能で、300rpmないし1500rpmの範囲内で撹拌速度の調節ができる4重ブレード撹拌器が装着された反応器でトリエトキシシランの合成を行った。合成工程の過程は反応器から出る産生物から直接サンプルを採取し、ガスクロマトグラフィーAgilent(R)GC7890Aを使用して分析した後、装置を使用して調節した。
実施例5および6では、トリエトキシシラン合成時の最適なシリコン粒子の大きさ範囲の選択に対する根拠を示す。
実施例7ないし10では、モノシランの製造のための最適な条件の選択を示す。
実施例11では、モノシランの合成時の連続した製造が可能な連続モード(持続モード)を実現した。
(実施例1)
遊星ミルで空気中で粒子の大きさが30μmないし100μmになるまで金属シリコンを粉砕した。3.3kgの粉砕されたシリコンとTHERMINOL(R)66商標の溶剤6.6kg、触媒CuCl 0.2kgを反応器に入れた。撹拌器が850rpmの速度で持続的に作動する中、接触物質を242+2℃まで加熱し、計量ポンプ(Digital dosing pump)GRUNDFOS(R)DME60―10ARを用いて乾燥アルコール―エタノールを最大600mL/hの速度で反応器に供給し始めた。反応器から液体産物が生成され始めた瞬間から30分毎にサンプルを採取した。ガスクロマトグラフィーAgilent(R)GC7890Aを用いたサンプル分析から、金属シリコンとエチルアルコールの反応の結果として起こるトリエトキシシラン合成反応は、アルコールを供給した後、反応初期誘導期間である150分が過ぎてやっと合成反応が起こり始め、反応の強度は次第に増加した(図1において実施例1の曲線参照)。その後、アルコール供給500分が過ぎると共に反応が消滅した。500分間1435gのトリエトキシシラン、614gのテトラエトキシシランを得た。トリエトキシシランの選択性は70%だった。
(実施例2)
実施例1の条件と同様に実験を行ったが、反応試薬の準備環境を完全に変えた。提案された方法に従い、金属シリコンは6.6kgの溶剤THERMINOL(R)66環境で持続的に粉砕し、量は3.3kgにした。粉砕工程で懸濁液に0.2kgの第1塩化銅を投入した。反応器にアルコールを供給した後、初期反応誘導期間10分が過ぎると合成反応が始まり、反応速度は最初の60分間増加した(図1において実施例2の曲線参照)。180分後、トリエトキシシランの合成反応速度が減少し始め、アルコール供給260分後に反応は完全に消滅した。1635gのトリエトキシシラン、105gのテトラエトキシシランを得た。トリエトキシシランの選択性は94%に達した。
(実施例3)
実施例2の条件と同様に実験を行ったが、前記の提案された方法に従い、溶剤が混ざった懸濁液状態のシリコンを持続的に反応器に供給して連続工程を行うが、エチルアルコールとの反応時に消耗される質量比が1:2になるようにしたという点に著しい違いがある。つまり、アルコキシシランの合成工程時に懸濁液状態のシリコンを反応に沿ったシリコン消耗速度に合うように供給した。単位時間に対するシリコン消耗量は下記のように数式1の反応の質量均衡式によって計算した。
[数式1]
mSi=k1・mTES+k2・mTEOS
前記式で、mSiは単位時間の間、直接反応させたところ消費されたシリコンの質量で、mTESは単位時間の間、直接反応させたところ製造されたトリエトキシシランの質量で、mTEOSは単位時間の間、直接反応させたところ製造されたテトラエトキシシランの質量で、係数k1はトリエトキシシランに対するシリコンの分子量の比[シリコン分子量/トリエトキシシラン分子量]で、k2はテトラエトキシシランに対するシリコンの分子量の比[シリコン分子量/テトラエトキシシラン分子量]である。ここで、k1=0.171、k2=0.135であり、これは実験によって立証された。
アルコールを反応器に供給した後、初期反応誘導期間の10分が過ぎると共に合成反応が始まり、反応速度は最初の90分間は増加したが、その後トリエトキシシランレベルが400g/hになったとき安定した(図1において実施例3の曲線参照)。アルコール供給後250分経ったとき、反応産物に泡が多く発生し始めたため、反応を強制的に中断させた。290gのシリコンと580gの溶剤THERMINOL(R)66が混合された懸濁液の状態で反応器に持続的に供給した。溶剤をさらに供給したところ、反応器内接触物質の量が増加し、泡が発生する原因となった。250分間の反応工程の間、1600gのトリエトキシシランと120gのテトラエトキシシランを得た。トリエトキシシランの選択性は93%だった。
(実施例4)
実施例3の条件と同様に実験を行ったが、提案された方法に従い、反応器本体に設けられたセラミック膜を通じて反応容量から連続して溶剤を排出し、反応環境内に蓄積された不純物を連続精製するという点で根本的な違いがある。不純物が溶けている溶剤を収集筒に集めて再生を経て後に使用する。膜の裏側に10mbarの真空を形成してセラミックメンブレン膜を通じたフィルタリングを行う。反応器からセラミック膜を通じて持続的に溶剤を取り出すが、その量は2mSiであり、前記数式1によって規定され、懸濁液の状態で反応器に供給される溶剤の量に相応する。こうして接触物質の成分および反応器容量内接触物質のレベルを一定に維持することができる。接触物質の成分はサンプル採取量で調整し、反応器容量内接触物質のレベルは検査窓から肉眼で調節する。反応器にアルコールを供給し始めた後、初期反応誘導期間の10分が過ぎると合成反応が始まり、反応速度は最初の60分間は急激に増加し120分まではゆっくりとした速度で増加し、その後、速度はトリエトキシシラン420g/hないし450g/hのレベルに安定化した(図1において実施例4の曲線参照)。600gのシリコンと1200gの溶剤THERMINOL(R)66で構成された懸濁液を500分間持続的に反応器に供給しながら3380gのトリエトキシシランと141gのテトラエトキシシランを得た。トリエトキシシラン選択性は96%に達した。
前記実施例1ないし4にかかる結果は次の表1に示した。
Figure 2015535802
(実施例5)
実施例4の条件と同様に実験を行ったが、金属シリコンの粒子の大きさが100μm以上だという点に根本的な違いがある。
(実施例6)
実施例4の条件と同様に実験を行ったが、金属シリコンの粒子の大きさが30μm以下だという点に根本的な違いがある。
前記実施例4で得た指標と実施例5ないし6を比較して技術工程の生産性と選択性を表示して次の表2に示した。
Figure 2015535802
(実施例7)
実施例4に従い製造した後、純度99.999%まで精製した875gのトリエトキシシランを5L容量の反応器に入れる。反応器にはテトラエトキシシラン内ナトリウムエトキシド溶液を予め入れて置く。触媒溶液はsigma―aldrichの商業用ナトリウムエトキシド68gとテトラエトキシシラン680gを含有している。反応物質の温度は50℃だった。トリエトキシシランの不均化触媒の結果として製造されたモノシランガスを反応器の上部から排出し、収集筒で液体窒素で凝縮させた。10分毎に反応器からサンプルを採集した後、ガスクロマトグラフィーを実施して反応物質の成分を分析した。150分後、トリエトキシシランのモノシランへの転換率は95%だった。
(実施例8)
実施例7の条件と同様に実験を行ったが、触媒として合成工程直前に不活性気体環境内で直接製造したナトリウムエトキシドを使用するという点に根本的な違いがある。触媒準備時に純度99.9%以下の金属ナトリウムを使用すると無水エチルアルコール内でゆっくり溶けて、化学量論的な量の5倍を超える量で収集される。ナトリウムが溶液に完全に溶けた後、680gのテトラエトキシシランを添加し、その後、溶液でエチルアルコールを分離し、直接膜を製造したテトラエトキシシラン内ナトリウムエトキシド溶液は、モノシランの合成のために反応器に投入する。クロマトグラフィースペクトラムを実施し、30分が経過したらトリエトキシシランのピークが消え、これによりトリエトキシシランのモノシランへの100%の転換率が立証された。
(実施例9)
実施例8の条件と同様に実験を行ったが、モノシランの合成工程が30℃の温度下で行われたという点に根本的な違いがある。30分後、トリエトキシシランのモノシランへの転換率は99%以上に達した。
(実施例10)
実施例8の条件と同様に実験を行ったが、反応器の送風壁に窒素液体蒸気を保障する0℃の温度下で合成工程が行われたという点に根本的な違いがある。30分後、トリエトキシシランのモノシランへの転換率は95%以上に達した。
前記実施例7ないし10の結果は、次の表3に示した。
Figure 2015535802
(実施例11)
計量ポンプ(Digital dosing pump)GRUNDFOS(R)DME60―10ARを使用して一定速度2000mL/hで反応器にトリエトキシシランを供給した。ガスクロマトグラフィーを用いて反応器サンプルを検査した結果、反応物質内トリエトキシシランの含量は±5%の範疇内で一定に維持された。モノシランガスは収集筒に持続的に集め、液体窒素で冷却された収集筒の壁ではモノシランガスが凝縮された。反応器の出口ではモノシランガスが吸着トラップを通過するようにされており、エトキシシラン蒸気が分離される。−140℃以下に冷却されたトリエトキシシランを吸着剤を用いて収集筒にあった液体状態のモノシランを精製作業が行われる方に移動させる。吸着剤との接触時間は15分だった。その後、モノシランは−80℃の温度で相分離(phase separation)を通じてトリエトキシシランと分離された。
前記のような実施例を通じた実験の結果、図1と表1ないし3から次のような結果を確認した。
a)空気中でシリコンの粉砕作業を行う場合(乾式、実施例1、図1の実施例1の曲線参照)、実施例1で最大150分程度に該当する誘導期間が発生することは避けれなく、さらにトリエトキシシラン選択性は74%を超えられず、無水エチルアルコールを反応器に供給した瞬間から260分に亘って完全に消滅するため、反応の持続期間に制限を受ける。
b)シリコンを湿式で準備する作業が含まれた提案方法(湿式、実施例2、図1において実施例2の曲線参照)、言い換えると、シリコンの粉砕が大気と接触することなく液体環境で行われ、アルコキシシランの合成作業後、直ぐに溶剤を適用する場合は、誘導期間を最小15倍減少させ、トリエトキシシラン選択性を最大93%レベルで保障する。
c)原料を湿式で準備、つまり、シリコンを溶剤環境で粉末に粉砕し、数式1の量に従いシリコンと溶剤を混ぜた混合物を反応器に持続的に供給することにより、連続的な工程の活性化保障という二つの特性を提案した方法(湿式、実施例3、図1において実施例3の曲線参照)に従って実施すると、誘導期間が15倍以上減少し、トリエトキシシランの工程選択性が94%まで増加する。実施例3の製造工程は故意に放置し(図1の実施例3の曲線参照)、これは反応が消滅したためではなく、故意に放置した瞬間の速度が最大400g/hレベルまで高かったためである。工程を放置した理由は前記で説明した通りであり、実施例4では完全に排除される。
d)本発明に従い提案された製造方法の課題の解決手段(請求項1)に明示した発明の特性3つを同時に適用する場合、つまり、液体環境でシリコン粉砕、本発明の方法で明示している一定量の製造懸濁液を持続的に反応器に供給、そして最初の懸濁液の成分を反応器にさらに供給される溶剤の量と同じような量を保ち、反応器で持続的にその分の溶剤を排出して精製し反応器で蓄積不純物を除去する過程を実現すれば、実施例4、表1、図1の実施例4の曲線から分かるような結果が得られる。
その結果は次のように要約できる。
―誘導期間が最小15倍以上減少する。
―主生成物であるトリエトキシシランの工程選択性を96%レベルで保障する。
―高く且つ安定した合成速度を保つ連続工程(持続モード)で合成反応が行われる。
e)前記表2に明示した結果から分かるように、30μmないし100μmの粒子の大きさが本発明の方法によるトリエトキシシラン合成工程に最適である。
f)製造した触媒を実施例4の条件通りに実施すると、実施例7ないし10でのように次のような効果が保障される。
―試薬の接触時間を5倍以上減少させることにより技術工程の生産性が増加する。
―トリエトキシシランのモノシランへの最大転換率に到達する。
g)最後に、実施例11でのように本発明で提案された方法にかかる発明の全ての特性を同時に実現すると、高く且つ安定した合成速度を保つ連続工程のモノシランの合成反応が行われる。
前記のように、本発明で提案した課題の解決手段と具現例は、発明の主要課題を解決するにおいて必須的であり、十分な条件である。具現例で好ましい技術として明示された条件は、提案された方法による課題の解決をさらに容易且つ好ましく実現し、遂行条件を最適化する。本発明に従って提案した製造方法は、作業性能に優れ、これは実験を通じて既に立証されており、公知の技術手段を適切に用いれば実験室においては勿論、産業的な適用においても実現可能性が十分にある。
また、持続性、運営性、生産性および安定性を保障すると共に、モノシランの製造工程を単純化させ、改善できる効果がある。

Claims (27)

  1. (a)液状溶剤環境内でシリコン粒子の大きさが30μmないし100μmになるまで湿式粉砕工程を行うステップ;
    (b)前記(a)ステップから得た粉砕されたシリコンと溶剤を含む懸濁液を連続して反応器に入れ、銅基盤の触媒を使用して前記の粉砕されたシリコンと無水エチルアルコールを反応させてトリエトキシシランとテトラエトキシシランのアルコキシシランを合成するステップ;および
    (c)収得されたトリエトキシシランに対して、ナトリウムエトキシド(sodium ethoxide)を触媒として使用してモノシランガスを合成するステップ;を含むモノシランの製造方法。
  2. 前記(a)ステップで使用される前記液状溶剤が、前記(b)ステップにおけるアルコキシシランの合成工程における溶剤としても使用される、請求項1に記載の
    モノシランの製造方法。
  3. 前記(a)ステップにおいて、トリエトキシシランとテトラエトキシシランのアルコキシシランの合成が160℃ないし300℃まで加熱された溶剤環境で行われる、請求項1に記載の
    モノシランの製造方法。
  4. 前記(a)ステップにおいて、液状溶剤環境における粉砕工程遂行時に銅基盤の触媒をシリコン粒子に一緒に混合して湿式粉砕工程を行う、請求項1に記載の
    モノシランの製造方法。
  5. 前記(b)ステップで、アルコキシシランの合成工程が行われている間、前記(a)ステップから得た粉砕されたシリコンと溶剤を含む懸濁液を連続して前記反応器に供給するが、前記アルコキシシランの合成工程の合成反応に消耗したシリコンの量を補充し、前記合成反応に消耗されたシリコンの量は、下記数式1によって合成されたアルコキシシランの量から計算される、請求項1に記載のモノシランの製造方法;
    [数1]
    mSi=k1・mTES+k2・mTEOS
    前記式で、mSiは単位時間の間、直接反応させたところ消費されたシリコンの質量で、mTESは単位時間の間、直接反応させたところ製造されたトリエトキシシランの質量で、mTEOSは単位時間の間、直接反応させたところ製造されたテトラエトキシシランの質量で、係数k1はトリエトキシシランに対するシリコンの分子量の比[シリコン分子量/トリエトキシシラン分子量]で、k2はテトラエトキシシランに対するシリコンの分子量の比[シリコン分子量/テトラエトキシシラン分子量]である。
  6. 前記(b)ステップにおいて、前記反応器に連続して入れる懸濁液は溶剤対シリコンの質量比が1:2ないし2:1である、請求項1に記載の
    モノシランの製造方法。
  7. 前記反応器に供給される懸濁液と同量だけ前記反応器から懸濁液を持続的に排出させる、請求項1に記載の
    モノシランの製造方法。
  8. 前記反応器本体に設けられたセラミックメンブレン膜を用いて前記反応器から懸濁液を持続的に排出させることにより不純物が除去される、請求項7に記載の
    モノシランの製造方法。
  9. 前記セラミックメンブレン膜の空隙の大きさが1μmないし10μm内から選択される、請求項8に記載の
    モノシランの製造方法。
  10. (d)前記反応器から合成されたトリエトキシシランを反応産物として分離するステップ;をさらに含む、請求項1に記載の
    モノシランの製造方法。
  11. (e)前記(d)ステップのトリエトキシシランを分離するために行われる凝縮過程で、前記反応器で未反応無水エチルアルコールおよび無水エチルアルコールとトリエトキシシラン共沸混合物を大気圧下で持続的に除去するステップ;をさらに含む、請求項10に記載の
    モノシランの製造方法。
  12. 前記(e)ステップにおいて、前記(d)ステップの反応産物から除去された未反応無水エチルアルコールおよび無水エチルアルコールとトリエトキシシランの共沸混合物が持続的に前記反応器に再循環供給される、請求項11に記載の
    モノシランの製造方法。
  13. 前記未反応無水エチルアルコール又は無水エチルアルコールとトリエトキシシランの共沸混合物が、前記反応器の下方から供給される、請求項12に記載の
    モノシランの製造方法。
  14. (f)前記(d)ステップによって分離されたトリエトキシシランを精製するステップ;をさらに含む、請求項10に記載の
    モノシランの製造方法。
  15. (g)トリエトキシシランを用いて−150℃ないし−140℃の温度で前記モノシラン内の不純物を吸着して前記モノシランを精製するステップ;をさらに含む、請求項1に記載の
    モノシランの製造方法。
  16. 前記ナトリウムエトキシドは、0℃ないし50℃の温度下で不均化工程ステップ直前に予め合成して準備されたものを使用する、請求項1に記載の
    モノシランの製造方法。
  17. 前記(c)ステップのモノシランガスを合成する工程の直前に不活性気体の環境で金属ナトリウム(sodium metal)と無水エチルアルコールの反応を通じてナトリウムエトキシドを直接製造して前記(c)ステップの前記触媒として使用する、請求項1に記載の
    モノシランの製造方法。
  18. 前記金属ナトリウム(sodium metal)と無水エチルアルコールの反応で、無水エチルアルコールは化学量論による量より2倍ないし5倍過量に反応させる、請求項17に記載の
    モノシランの製造方法。
  19. 金属ナトリウム(sodium metal)と無水エチルアルコールの反応によってナトリウムエトキシドを直接製造する際、無水エチルアルコール環境で生成されたナトリウムエトキシド溶液にテトラエトキシシランを添加する、請求項17または18に記載の
    モノシランの製造方法。
  20. 前記の生成されたナトリウムエトキシド溶液から無水エチルアルコールを蒸留する、請求項19に記載の
    モノシランの製造方法。
  21. 前記(c)ステップにおいて、ナトリウムエトキシドはテトラエトキシシランに溶解され、テトラエトキシシランに溶けているナトリウムエトキシド対テトラエトキシシランの質量比が1:100ないし1:2になるように前記モノシランを合成するモノシラン合成反応器にナトリウムエトキシドを供給する、請求項1に記載の
    モノシランの製造方法。
  22. 前記(c)ステップにおいて、前記モノシランガスを合成するモノシラン合成反応器にトリエトキシシランを供給するが、前記モノシラン合成反応器内の反応物内で前記トリエトキシシランの濃度が一定に維持され得る速度で持続的に前記トリエトキシシランを供給する、請求項1に記載の
    モノシランの製造方法。
  23. 前記(c)ステップにおいて、前記モノシランガスを液体相の吸着剤に送る、請求項1に記載の
    モノシランの製造方法。
  24. 前記(c)ステップにおいて、ナトリウムエトキシドの触媒が溶けているテトラエトキシシランの一部は、前記モノシラン合成反応器の下部から排出させる、請求項1に記載の
    モノシランの製造方法。
  25. 前記テトラエトキシシランにナトリウムエトキシドの触媒が溶けている溶液からテトラエトキシシランを分離するが、テトラエトキシシランに溶けているナトリウムエトキシド対テトラエトキシシランの質量比が1:100ないし1:2の濃度に到達するまで蒸留する、請求項24に記載の
    モノシランの製造方法。
  26. テトラエトキシシラン内ナトリウムエトキシド溶液の一部は前記モノシラン合成反応器に再循環供給される、請求項24に記載の
    モノシランの製造方法。
  27. 各ステップで獲得されたテトラエトキシシランを収集して不純物を除去した後、エチルアルコールの乾燥に先に用い、その後は高純度の二酸化ケイ素(silica)およびエチルアルコールを製造するための完全加水分解に用いる、請求項1に記載の
    モノシランの製造方法。
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