JP2015534286A5 - - Google Patents
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Description
アキシャルパッケージは、多様なダイまたはチップを封止するために用いられる。様々な種類の多数のアキシャルパッケージが利用可能であり、その多くは標準化されている。たとえば、DO−41は、整流器などに用いられる高出力ダイオードを封止するために一般に用いられるパッケージである。半導体技術協会によって一般に標準化される標準化アキシャルパッケージの別の例には、DO−15、DO−201ADおよびP600が含まれる。
図1aおよび1bは典型的なアキシャルパッケージ10の一例を示す。図1aは組み立てるために位置合わせされている部品を示し、図1bは組み立て後の部品を示す。パッケージ10はダイまたはチップ15、はんだウェハ20、およびリード25を含み、リード25の一端はリード頭部30で終結する。図示するように、チップはリード頭部30間に位置し、工程中にはんだが溶ける高温のリフロー工程を受けて、はんだウェハ20によって接合される。部品は接合後に成形工程を経て、成形材料から形成された円筒形の本体内に封止される。
図1aおよび1bに示すアキシャルパッケージの設計には複数の欠点がある。たとえば、図1aから分かるように、部品を互いに注意深く搭載し、位置合わせする必要がある。この工程の性質から、部品を積み重ねるために自動工程を採用することは難しいため、手動工程が一般的に利用される。別の欠点は、チップの大きさに合わせて、様々な大きさのリード頭部を備えるリードが必要となることである。そのため、その内部で部品を積み重ねて位置合わせを行うために、様々な大きさのアセンブリが必要となる。機械的に損傷することがないようにチップを完全に覆わなければならないため、一種類の大きさのリード頭部を様々な大きさのチップに用いることはできない。ただし、位置合わせの問題が生じ得るため、リード頭部は大き過ぎてもいけない。この理由から、一種類の大きさのアセンブリを用いて、その内部で部品を位置合わせすることは現実的ではない。そのため、チップの大きさを選びなおすたびに、関連する部品すべてを変更する必要がある。結果的に、維持しなくてはならないリード頭部およびアセンブリの在庫が増える。
既存のアキシャルパッケージの設計のさらに別の欠点は、はんだ濡れ性が悪くなり得ることである。これは、フラックス洗浄工程を受けるには部品が繊細すぎるため、部品を接合するためにはんだフラックス工程を用いることができないためである。フラックスを用いないと、かなりのはんだボイドが生じることもある。この問題を克服するために、サブアセンブリをリフロー炉または真空炉で還元雰囲気にさらすことも多い。ただし、炉の制御および維持には注意深い管理が必要である。さらに、はんだリフロー工程は手動工程であり、はんだの品質に影響する多くの要因がある。これらの要因には、温度分布、ガス雰囲気、および一度に炉内に配置されるサブアセンブリの数が含まれる。これらの要因のそれぞれは変動することもあるため、最終的な素子においてロットごとに品質が異なることもある。
したがって、前述の問題を克服するアキシャルパッケージの設計を提供することが望ましい。
本発明の一態様によれば、軸方向に取り付け可能な素子が提供される。素子は、下部および上部電気接点を備える半導体チップを含む。下部ダイパッドは電気的および機械的にチップの下部電気接点に接続する。上部ダイパッドは電気的および機械的にチップの上部電気接点に接続する。第1の軸方向に延在する電気リードは、電気的および機械的に上部ダイパッドに接続し、第1の軸方向に延在する。第2の軸方向に延在する電気リードは、電気的および機械的に下部ダイパッドに接続し、第1の軸方向とは反対の第2の軸方向に延在する。パッケージング素材は、半導体チップと、上部および下部ダイパッドと、第1および第2の軸方向に延在するリードの一部とを封止する。第1および第2のリードはパッケージング素材から延在し、素子が別の電気部品に軸方向に取り付けられるように適応される。
図2は、半導体ダイまたはチップなどの電子部品を収容する、アキシャルパッケージの一例の断面図を示す。チップまたはダイは出力ダイオード、過渡電圧サプレッサ、LEDなどの任意の種類の電極素子であってもよい。図示するように、チップ115は、第1のダイパッド120の表面にはんだ付けされ、第1のダイパッド120とチップ115の下部表面上の電極との間の電気的接点を確立する。第1のダイパッド120は、製造の結果得られるアキシャルパッケージを貫通する長手方向または軸方向軸に平行な平面内に延在する。同様に、チップ115は第2のダイパッド130の表面にはんだ付けされ、第2のダイパッド130とチップ115の上部表面の電極との間の電気的接点を確立する。第2のダイパッド130も、製造の結果得られるアキシャルパッケージを貫通する長手方向または軸方向軸に平行な平面内に延在する。結果として、チップ115も軸方向または長手方向に延在する。ダイパッドおよびリードは、銅などの任意の適切な導電材から形成されてもよい。
第1の電気的ダイパッド120は第1の軸方向に延在するリード125に電気的に接続し、第2の電気ダイパッド130は第2の軸方向に延在するリード135に電気的に接続する。一部の実施形態では、電気接続は、はんだ接合またはレーザ溶接で確立されてもよい。別の実施形態では、ダイパッドおよびそれぞれのリードは、単一のリードフレームとして一体化して形成されてもよい。ダイパッド120および130、およびリード125および135はすべて軸方向に配向されるが、互いにずれている。それによって、ダイパッド120および130は、リード125および135が延在する面と平行ではあるが、それとは異なる平面に延在する。このようにして、ダイパッド120および130は互いに十分近いため、それぞれがダイ115のそれぞれの表面に接触する。
完成した構造はハウジング140を含み、ハウジング140はチップ115、およびダイパッド120および130を完全に封止する。第1および第2の軸方向に延在するリード125および135は、外部素子に電気的に接続できるように、素子ハウジング140から横方向外側に延在する。例示する実施形態では、リード125および135は共通の平面で素子から反対方向に延在するが、これは必須ではない。1つの実装では、標準のアキシャルパッケージ設計に適合して、ハウジング140は概して円筒形の構成を取る。ただし、ハウジングは他の形態をとることもある。たとえば、ある事例では、長方形の形状のハウジングが一部の適用では有利であることもある。
製造中に、典型的には、まずダイパッド120にはんだ層を塗布し、チップ115をダイパッド120上に配置することによって、チップ115はダイパッド120および130にはんだ接合される。次に、接合されていないチップの上部表面に、はんだ層を施してもよい。ダイパッド130を次にチップ115の上に配置し、結果として得られるアセンブリを高温リフロー工程で適切な溶融温度まで加熱することができる。このようにして、半導体チップ115とダイパッド120との間の接合、および半導体チップ115とダイパッド130との間の接合を同時に形成することができる。
別の実装では、半導体チップ115とダイパッド120との間の接合をまず形成し、その後、半導体チップ115とダイパッド130との間の接合を形成してもよい。この実装では、チップの上部表面に用いるはんだの溶融温度は、チップの下部表面上に用いるはんだの溶融温度より低くてもよい。これによって、上部表面接合工程の熱によって、先に形成された下部表面接合が溶けることを防ぐ。
その後の工程は、リードフレームを用いる素子の製造における既知の技術にしたがって実行することができる。たとえば、結果として得られるアセンブリを型内に配置してもよく、パッケージング素材、たとえばエポキシを圧力下で型に押し込めてもよい。素材は周囲を流れ、チップおよびダイパッドを完全に封止する。樹脂を硬化し、型を開けた後、素子は固体樹脂包装材140を備え、アキシャルリード125および135は固体樹脂包装材140から延在する。
複数の有利点が前述のアキシャルアセンブリ設計から生じる。まず、部品およびダイスの在庫管理を一体化することができる。図1に示す素子を製造する際に用いるアキシャル部品およびツールのほとんどは、もはや必要ない。必要ではなくなった物には、様々な大きさのリード頭部および様々な大きさのチップを収容するスタッキングボート、ダイスシェイクホルダーおよびリフロー炉が含まれる。在庫で管理する必要があるアキシャル部品は、直径が異なる少数の端子リードのみである。このアキシャルアセンブリに必要な他の部品およびダイスのすべては、表面実装製品ラインと共有できるため、大きく費用を節約できる可能性が生じる。
別の有利点は、製造工程を容易に自動化できることである。このように、アキシャルパッケージを形成するために用いられる従来の手動で搭載し、積層する工程は、表面実装のダイスはんだ工程に類似する自動工程に代替される。さらに、炉リフローステップで必要であった手動搭載も排除される。
前述のアキシャルアセンブリ設計から生じるさらに別の有利点は、安定した品質制御の維持が行いやすいことである。これが可能になる原因の一部は、ダイスはんだおよび洗浄のためにフラックスを用いることによって、はんだ濡れ性が良くなり、はんだボイドが少なくなるためである。自動工程の性質によっても、ロットごとに品質が異なる可能性が低くなる。
さらに、前述のアキシャルアセンブリ設計を製造するために用いる工程は、設計変更に対応しやすい。たとえば、チップの大きさが変更されても、ダイパッドおよびスタッキングボートを変更する必要はない。SMA、SMBおよびSMCなどの既存の表面実装パッケージは、それぞれ一定の範囲のチップの大きさに対応する。チップの大きさの変更によって、異なるダイパッドが必要であり、あるパッケージから別のパッケージ(たとえば、SMCからSMB)に変更が必要な場合は、このような変更も新しい工程で行うことができる。サブアセンブリが適切な直径を持つリードに適合し、接続する限り、サブアセンブリを任意のアキシャルパッケージを形成するように成形することができる。このように、製造工程は、設計変更に関して非常に柔軟である。
一部の実装では、アキシャルリードはスズで事前にめっきされたリードであってもよく、このリードはレーザ溶接によってダイパッドに接合されてもよい。このように、結果として得られるアキシャル部品では、リードをさらにめっきすることが必要ではない。その結果として、めっき費用は低減される。さらに、めっき工程中にリードが変形する恐れもない。結果として、アセンブリの収率を高く維持することができ、それによって、製造費用が低減する。
図3は、軸方向に取り付け可能な素子を製造するための工程の一例を示すフローチャートである。この方法はステップ310で開始され、第1の軸方向に延在するリードは電気的および機械的に下部ダイパッドに接続する。さらに、ステップ320では、第2の軸方向に延在するリードは、電気的および機械的に上部ダイパッドに接続する。半導体チップは、ステップ330で、下部ダイパッドにはんだ接合される。ステップ340において、はんだはチップの上部表面に塗布され、ステップ350において、上部ダイパッドは下部ダイパッドにはんだ接合される。最後に、ステップ360において、チップおよびダイパッドはパッケージング素材で封止される。
もちろん、前述の通り、別の実装では、半導体チップ115とダイパッド120との間の接合、および半導体チップ115とダイパッド130との間の接合を同時に形成することもできる。この手法の1つの有利点は、接合チップ115をダイパッド120に接合するために用いるはんだの溶融温度は、チップをダイパッド130に接合するために用いるはんだと同じ溶融温度であってもよいことである。
前述の例および開示は、例示を目的とするものであって、限定的なものではない。前述の例および説明は多くの変形および代替を当業者に示唆するものである。これらの代替および変形は添付請求項の範囲に含まれるよう意図される。当該技術に精通した者は本明細書に記載する特定の実施形態に同等な他の実施形態を認識し得る。この同等の実施形態もまた、本明細書に添付の請求項に含まれるよう意図される。
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