JP2015528586A - Hema−相溶性ポリシロキサンマクロマー製のコンタクトレンズ - Google Patents

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Abstract

光学的に透明なシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズが記載され、該コンタクトレンズはポリマーレンズ本体を含み、該本体は、少なくとも25質量%の少なくとも1種のヒドロキシアルキルメタクリレート、および少なくとも20質量%の少なくとも1種のHEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンを含有する重合性組成物の反応生成物であり、該二官能性ポリシロキサンは、少なくとも6個のシロキサン基を含み、かつ少なくとも5なるHLB値および/または少なくとも1質量%なるヒドロキシル基含有率を持つ。

Description

本件特許出願は、先願である、2012年8月28日付で出願された米国仮特許出願第61/694,011号および2013年3月15日付で出願された同第61/786,761号に係る、35 U.S.C. §119(e)に基づく利益を請求するものである。これらの特許出願の全体を、参考としてここに組入れる。
本開示に係る技術分野は、ヒドロアルキルメタクリレートとHEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンとの共重合により製造されるコンタクトレンズである。
2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)は、生分解性の重合性モノマーであり、これは過去40年間にわたり、ソフトヒドロゲルコンタクトレンズを製造するために利用されてきた。HEMAを主成分とするヒドロゲルコンタクトレンズの装着は、その硬質先行製品の装着よりも一層快適である。しかし、該HEMAを主成分とするヒドロゲルレンズの一欠点は、該レンズが、低い酸素透過率を有していることである。より高い酸素透過率を与える材料が、角膜にとってより健全であろうことが認められた。1990年代の後半において、HEMAを主成分とするヒドロゲルレンズよりも著しく高い酸素透過率を持つシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズが、市場に導入された。しかし、シリコーンヒドロゲルを製造するのに使用されるシロキサンモノマーは、典型的にHEMAよりも一層高価である。加えて、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを製造するのに使用される方法は、HEMAを主成分とするヒドロゲルコンタクトレンズに対する方法よりも、実質上より煩雑で、かつ労働集約的である。HEMAの上記利点とシリコーンヒドロゲルの該酸素透過性という属性とを組合せることが望ましいことであろうが、HEMAは極めて親水性に富み、しかも一般的にはシリコーンモノマーとは不混和性である。
本発明の背景となる刊行物は、米国特許第8,053,544号、同第8,129,442号、同第4,260,725号、米国特許公開第2011/0181833号、同第20060063852および同第2011/0140292号を含む。
我々は、HEMA-相溶性シロキサンモノマーを発見したが、これはコンタクトレンズを製造するのに使用することができ、該コンタクトレンズは、HEMAを主成分とするコンタクトレンズの属性と、シリコーンヒドロゲルレンズの高い酸素透過率とを兼ね備えている。
重合性組成物の反応生成物であるポリマーレンズ本体を含む、光学的に透明なシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズがここに開示され、ここで該重合性組成物は、少なくとも25質量%の、少なくとも1種のヒドロキシアルキルメタクリレートおよび少なくとも20質量%の、少なくとも1種のHEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンを含む。該ポリシロキサンは、これが2つの、重合性アクリレートまたはメタ(アクリレート)基の何れかを含むという点において二官能性である。該ポリシロキサンは、更に少なくとも6個のシロキサン基を含み、またi) 少なくとも5なるHLB値を持ち、あるいはii) 少なくとも1質量%なるヒドロキシル基含有率を持ち、あるいはiii) 少なくとも5なるHLB値および少なくとも1質量%なるヒドロキシル基含有率の両者を持つ。該コンタクトレンズは、以下の章において例として記載される追加の特徴の何れか、または相互に排他的ではない該追加の特徴の任意の組合せを持つことができる。
一例において、上記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンは、1K〜20Kなる範囲の分子量を持つ。
もう一つの例において、上記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンは、任意に、上記の分子量に係る特徴と組合せて、少なくとも10質量%なるケイ素元素含有率を持つ。
一特定の例において、任意に、上記追加の特徴の一方またはその両者との組合せで、上記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンは、以下の式1の構造を持つ:
ここで、R1およびR2は、独立に水素原子またはメチル基の何れかから選択され、kは0または1なる整数であり、mは少なくとも6なる整数であり、nは少なくとも1なる整数であり、pは少なくとも1なる整数であり、およびR1は水素原子またはメチル基の何れかである。更なる例において、mは6〜100なる範囲の整数であり、nは1〜75なる範囲の整数であり、およびpは1〜40なる範囲の整数である。更に別の例において、mは6〜60なる範囲の整数であり、nは1〜10なる範囲の整数であり、およびpは10〜30なる範囲の整数である。更なる他の例において、mは30〜60なる範囲の整数であり、nは30〜60なる範囲の整数であり、pは1〜6なる範囲の整数であり、およびR1は水素原子である。
一例において、上記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンは、少なくとも7なるHLB値を持つ。もう一つの例において、該HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンは、5未満のHLB値および少なくとも1質量%なるヒドロキシル基含有率を持つ。更に別の例において、該HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンは、2〜4なる範囲のHLB値および4〜8質量%なる範囲のヒドロキシル基含有率を持つ。
上記例またはその組合せの何れかに係るコンタクトレンズを製造するために使用する上記重合性組成物は、更に1〜65質量%なる範囲の希釈剤を含み、ここで該希釈剤は水、低分子量ポリエチレングリコール(PEG)、またはこれらの組合せを含む。特定の一例において、上記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンは、光学的透明度を得るために水の添加を必要とする。
上記例の何れかまたはその組合せにおいて、上記重合性組成物は、更に0.1〜5質量%なる範囲のメタクリル酸を含むことができる。
上記例の何れかまたはその組合せにおいて、上記重合性組成物は、少なくとも35質量%の上記ヒドロキシアルキルメタクリレートを含むことができる。
上記例の何れかまたはその組合せにおいて、上記ヒドロキシアルキルメタクリレートは2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)であり得る。
上記例の何れかまたはその組合せにおいて、上記コンタクトレンズは、少なくとも35なるDkを持つことができる。更なる一例において、上記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンは、酸素透過率において少なくとも50%の増加を伴うコンタクトレンズを与える。
上記例の何れかまたはその組合せにおいて述べられたような光学的に透明なコンタクトレンズの製造方法も、ここに記載される。この方法は、重合性組成物を重合して、ポリマーレンズ本体を製造する工程、および該ポリマーレンズ本体を水和させる工程を含み、ここで該重合性組成物は、少なくとも25質量%の、少なくとも1種のヒドロキシアルキルメタクリレートおよび少なくとも20質量%の、少なくとも1種のHEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンを含み、また該重合性組成物は希釈剤を含まず、あるいは約1〜65質量%なる範囲の、水または低分子量PEG、またはこれらの組合せから本質的になる希釈剤を含む。この方法の一特定例において、該ポリマーレンズ本体は、該水和工程中に、揮発性有機溶媒と接触することはない。更なる一例において、該重合工程は、空気中での熱硬化を含む。
以下の式3のポリシロキサンを含む組成物も、ここに開示される:
ここでR2は水素原子またはメチル基の何れかから選択され、mは6〜50なる範囲の整数であり、nは1〜6なる範囲の整数であり、またpは8〜20なる範囲の整数であり、またここにおいて該組成物は少なくとも75質量%の上記ポリシロキサンを含み、また少なくとも20質量%までHEMAに対して混和性である。一特定の例において、該組成物は式3のポリシロキサンを含み、ここでR2はメチル基であり、mは6〜25なる範囲の整数であり、nは1〜4なる範囲の整数であり、またpは12〜18なる範囲の整数である。
広範囲に及ぶ研究の結果として、我々は、高いHEMA含有率を持つ、光学的に透明なシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを製造するのに使用することのできる、HEMA-相溶性ポリシロキサンマクロマーを開発した。従って、コンタクトレンズは、HEMA、または他のヒドロキシアルキルメタ(アクリレート)と共に、ここに開示されるポリシロキサンマクロマーを使用して製造され、それによりHEMAの利益と、シリコーンヒドロゲルの酸素透過性という属性とを組み合わせることができる。該ポリシロキサンは二官能性であり、この二官能性とは、ここにおいて使用するように、該ポリシロキサンが、2つの、重合性アクリレートまたはメタ(アクリレート)基を含むことを意味する。該ポリシロキサンは、また少なくとも6個のシロキサン(SiO)基を持ち、かつ少なくとも5なるHLB値および/または少なくとも1質量%なるヒドロキシル基含有率を持つ。
HEMA-相溶性なる用語により、上記二官能性ポリシロキサンが、光学的に透明なレンズを生成することを意味し、その製造は、以下のテスト処方物および手順により行われる。該テスト処方物は20部の該二官能性ポリシロキサン、80部のHEMA、0.5部のエチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)、0.5部の重合開始剤である2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルペンタンニトリル)(V52)、任意に、0.1〜2部のメタクリル酸(MA)、および任意に、0.1〜30部の水を含む混合物から本質的になり、ここで部は、重合性組成物である該テスト処方物の全質量に基づく質量部である。該テスト処方物は、80℃にて1時間、ポリプロピレン製コンタクトレンズ成形金型内で硬化される。硬化後、該金型を開放し、この得られるポリマーレンズ本体を、該金型から機械的に取出す(即ち、乾式レンズ取出し)か、あるいは該ポリマーレンズ本体が水和され、かつ該金型から離れて浮上するまで、該金型を水に浸漬することによる、湿式レンズ取出し処理に付される。レンズ取出し処理後、引続き該ポリマーレンズ本体を、20分間新鮮な室温の水に入れ、次に1.8mLのリン酸緩衝生理塩水(PBS)を含むコンタクトレンズ用ブリスターに配置し、封止し、オートクレーブにより滅菌処理する。この得られたレンズが、オートクレーブ処理後に光学的に透明である場合には、該ポリシロキサンが、少なくとも20質量%までHEMAに対して混和性であることを証明しており、従ってこれはHEMA-相溶性であると考えられる。レンズが、381nm〜780nmなる波長範囲で少なくとも90%の光透過率(ISO 18369に従って測定される)を呈する場合には、これは光学的に透明であると考えられる。二官能性ポリシロキサンが、上記処方物が30部の該ポリシロキサンおよび70部のHEMAを含む点を除いて、上記方法を利用することにより透明なレンズを与える場合、該ポリシロキサンは、少なくとも30質量%までHEMAに対して混和性であると言われる。様々な例において、ここに記載する該二官能性ポリシロキサンは、HEMAに対して少なくとも25、30、35、40、45、または50質量%混和性である。本明細書の開示全体に渡り、「複数の例(examples)」、「一例(an example)」または「一特定例(a specific example)」または同様な表現は、上記コンタクトレンズ、HEMA-相溶性ポリシロキサン、重合性組成物、または製造方法(状況に応じて)の一特徴または諸特徴を導入することを意図しており、これらは、諸特徴の特定の組合せが、相互に排他的ではなく、あるいは文脈がそうでないことを示している場合には、上述の例または以下に述べられるであろう例(即ち、特徴)の任意の組合せと、結び付け得るものである。
本明細書において記載される幾つかの上記HEMA-相溶性ポリシロキサンは、水を全く添加しない場合には、上記テスト処方物に対して混和性である(即ち、該混合物は透明である)が、その硬化および水和処理後に、濁ったレンズをもたらす。我々は、該重合性組成物に水を添加することにより、得られるレンズが光学的に透明となるであろうことを見出した。このような例において、上記HEMA-相溶性ポリシロキサンは、HEMAとの相溶性を得るために水の添加を必要とする、と言われるが、水以外の他の希釈剤も、光学的に透明なレンズを与え得ることが認識されるであろう。即ち、様々な例において、該重合性組成物は、付随的に約1、5、または10質量%から、約30、50、または65質量%までの希釈剤を含み、ここで該希釈剤に係る質量%は、該重合性組成物の全質量に基づくものである。本明細書において使用するように、該希釈剤なる用語は、該重合性組成物の非重合性成分を意味し、これは該ポリシロキサンと該HEMA(または他のヒドロキシアルキルメタクリレート)とを相溶化するために添加される。幾つかの例において、該希釈剤は水、低分子量ポリエチレングリコール(PEG)、またはこれらの組合せから本質的になっている。本明細書において使用するような、低分子量PEGは、約1,500未満の平均分子量を有し、また幾つかの例においては、約1,200、1,000、または800未満の平均分子量を持つ。幾つかの例において、該HEMA-相溶性ポリシロキサンは、ヒドロシリル化反応により製造することができ、該反応において、低分子量の反応性PEG、例えばヒドロキシルポリエチレングリコールアリルエーテル由来の側鎖は、以下の実施例2において説明されるように、ポリシロキサンに結合している。このような例において、該ヒドロシリル化反応生成物は、少なくとも70、75または80質量%の該HEMA-相溶性ポリシロキサンを含むことができ、その残りの成分は、PEGおよび該反応性PEG(例えば、OH-PEGアリルエーテル)である。このような例において、該PEGおよび該OH-PEGアリルエーテルは、該HEMA-相溶性ポリシロキサンから除去することができ、この除去は、少なくとも85、90、または95質量%なる純度を持つHEMA-相溶性ポリシロキサンを与えるように、更に精製することによって行われる。例示的な一精製法は、以下においておよび実施例6において説明される。あるいはまた、該PEGおよび反応性PEGは、該重合性組成物において低分子量PEG希釈剤として機能するように、残すことができる。かくして、この「低分子量PEG希釈剤」なる用語は、≦1,500なる平均分子量を持つ反応性PEG(例えば、OH-PEGアリルエーテル)を包含し、これらの反応性PEGは、該ポリシロキサンの製造において使用される。特定の例において、該希釈剤は、非重合性ポリシロキサン-含有成分、例えばポリシロキサン系界面活性剤、シリコーンオイル、またはシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ処方物において使用するための公知の他の希釈剤を、実質上含まない。本明細書において記載される上記水および低分子量PEG希釈剤の一利点は、揮発性溶媒を使用することなしに、該コンタクトレンズを製造し得る点にある。
シリコーンマクロマーの親水性は、その親水-親油バランス(HLB)値によって表され、これは該ポリシロキサンの全分子量で割った、該ポリシロキサンの親水性部分の分子量を20倍したものとして計算される。例えば、HEMA-相溶性ポリシロキサンは、式1で示される構造を持つことができ、ここでR1は水素原子である。このような例において、該ポリエチレンオキサイド(PEO:-CH2CH2O-)基およびその末端ヒドロキシル(-OH)基が、該ポリシロキサンの親水性部分を構成する。一つのこのようなポリシロキサンの例は、以下の実施例2において記載され、H10P16と命名されており、また以下の式1によって表され、そこにおいてkは0であり、mは19.7であり、nは2.5であり、pは16であり、R1は水素原子であり、かつR2はメチル基である:
即ち、これらの値を基にすれば、H10P16に関する上記HLBの値は、約10.9であるものと計算される。多分散性分子、例えばここに記載されるポリシロキサンの場合において、上記用語「分子量」とは、1H NMR末端基分析(NMR)により決定されるような、該モノマーの絶対数平均分子量(ダルトン単位の)を意味する。同様に、m、n、およびpの値は、NMRによって決定されたような平均値である。従って、様々な例において、該ポリシロキサンのHLB値は少なくとも6、7、または8、かつ約10、11、または12までである。該ポリシロキサンは、該HLB値に寄与する上記PEOおよび/またはヒドロキシル基の代わりに、またはこれに加えて、親水性基を含むことができる。このような追加の基の例は、ウレタン基、アミド基、およびジオール基を包含する。
本件の開示全体を通して、一連の下限範囲および一連の上限範囲が与えられる場合、該与られた範囲全ての組合せは、あたかもその各組合せが具体的に挙げられているものとして、意図されている。例えば、上記HLB値のリストアップに際して、全体で9つの可能なHLB範囲が意図されている(即ち、6〜10、6〜11、…8〜11、および8〜12)。また、本開示全体を通して、一連の値が、最初の値に先行する限定詞を伴って提示されている場合、該限定詞は、文脈が別のことを指示していない場合には、必然的に該一連の値における各値に先行するものであることを意図している。例えば、上記HLB値に関連して、「少なくとも」なる限定詞は、必然的に7および8両者に対して先行し、また「約…まで」なる限定詞は、必然的に11および12両者に先行するものであることを意図している。
ポリシロキサンのHEMA-相溶性は、上述のようにテスト処方物を用いて決定されるが、本明細書に記載する本発明のコンタクトレンズを製造するのに用いられる上記重合性組成物は、ヒドロキシアルキルメタクリレートに加えて、モノマーを含むことができるが、該組成物が、少なくとも1種のヒドロキシアルキルメタクリレートを少なくとも25質量%、および少なくとも6個のシロキサン基を含み、かつ少なくとも5なるHLB値を有しおよび/または少なくとも1質量%なるヒドロキシル基含有率を含む、HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンの少なくとも1種を、少なくとも20質量%含むことを条件とする。ここで使用するように、モノマー(即ち、該ヒドロキシアルキルメタクリレート、該HEMA-相溶性ポリシロキサンおよび該重合性組成物の任意の他の重合性成分)に係る質量%は、該組成物中の重合性モノマー、即ち希釈剤および任意の他の非重合性成分を除く成分の全質量に基づくものである。
上記ヒドロキシアルキルメタクリレートは、コンタクトレンズにおいて使用するのに適した任意の低級ヒドロキシアルキルメタクリレートであり得る。特定の例において、該ヒドロキシアルキルメタクリレートはHEMA、2-ヒドロキシブチルメタクリレート(HOB)、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート(HOP)、およびこれらの組合せから選択される。例えば、10質量%のHOBおよび15質量%のHOPを含有する組成物の場合において、該組成物は、25質量%の少なくとも1種のヒドロキシアルキルメタクリレートを含む、と言われる。換言すれば、該組成物は、ヒドロキシアルキルメタクリレートの組合せを含むことができるが、その合計した総量が、少なくとも25質量%であることを条件とする。同様に、該組成物は、少なくとも5なるHLB値を有しおよび/または少なくとも1質量%なるヒドロキシル基含有率を含む、HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンの二種またはそれ以上の組合せを含むことができるが、該組成物におけるこれらの合計した総量が、少なくとも20質量%であることを条件とする。従って、特定の型の「一つの(a)」、「一つの(an)」または「該(上記)の(the)」モノマー(例えば、「該HEMA-相溶性ポリシロキサン」または「一つのヒドロキシアルキルメタクリレート」)に対する言及は、文脈が別のことを指示していない場合には、「1またはそれ以上の」該当する型のモノマーを含むことを意味する。様々な例において、該重合性組成物は、少なくとも30、35または40質量%の該ヒドロキシアルキルメタクリレートおよび少なくとも25、30、または35質量%の該HEMA-相溶性ポリシロキサンを含む。該ヒドロキシアルキルメタクリレートおよび該HEMA-相溶性ポリシロキサンに加えて、他のモノマーを該重合性組成物に含めることも可能である。例示的な追加のモノマーは、N-ビニル-N-メチルアセタミド(VMA)、N-ビニルピロリドン(NVP)、1,4-ブタンジオールビニルエーテル(BVE)、エチレングリコールビニルエーテル(EGVE)、ジエチレングリコールビニルエーテル(DEGVE)、N,N-ジメチルアクリルアミド(DMA)、メチルメタクリレート(MMA)、エトキシエチルメタクリルアミド(EOEMA)、エチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(EGMA)、イソボルニルメタクリレート(IBM)、グリセロールメタクリレート(GMA)、メタクリル酸(MA)、アクリル酸(AA)または2またはそれ以上の上記追加のモノマーの任意の組合せを含む。一特定例において、該重合性組成物は、約0.1、0.5、1質量%から、約2、3、または5質量%までのMAまたはAAを含む。
上で定義した如く、必ずしもHEMA-相溶性ではない重合性シロキサンも、上記追加の重合性シロキサンが、得られるレンズが光学的に透明であるように、混和性を維持する量まで、該重合性組成物中に含めることができる。追加の重合性シロキサンの例は、3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルメタクリレート(「TRIS」)、3-メタクリルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)プロピルビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン(「SiGMA」)、メチルジ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロールエチルメタクリレート(「SiGEMA」)、およびモノメタクリルオキシプロピル官能性ポリジメチルシロキサン、例えば全てゲレスト(Gelest)社[米国、ペンシルバニア州、モーリスビル(Morrisville, PA, USA)]から入手し得るMCR-M07およびMCS-M11を含む。その他の重合性シロキサンは、当分野において公知である(例えば、米国特許第7,572,841号、同第5,998,498号、同第5,965,631、米国特許公開第2006/0063852号、同第2007/0296914号、同第2009/0299022号、米国特許第6,310,169号、および同第6,867,245号を参照のこと。これら各々を、参考としてここに組入れる)。
上記HEMA-相溶性シロキサンは二官能性であり、またその結果として上記重合性組成物において架橋剤として機能するが、追加の架橋剤を該重合性組成物に含めて、コンタクトレンズに適した物性を持つヒドロゲルを得ることが可能である。様々な架橋剤が、当分野において公知である。架橋剤の例は、トリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDMA)およびエチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)である。
典型的には、上記重合性組成物は、付随的に淡色(例えば、バットブルー(Vat Blue) 6)または重合性染料(例えばRB19-HEMA;例えば、WO 201302839を参照のこと)等の着色剤を含むであろう。特定例において、該重合性組成物は、(a) 上記HEMA-相溶性ポリシロキサン、(b) 上記ヒドロキシアルキルメタクリレート、(c) メタクリル酸、またはアクリル酸、またはグリセロールメタクリレート、またはこれらの組合せから選択されるモノマー、および、任意に、(d) 架橋剤および/または重合性染料からなり、かつその他の重合性成分を全く含まない。
ここに記載されるHEMA-相溶性ポリシロキサンに対する、特別なサイズ上の制限はないが、典型的にこれらポリシロキサンは、少なくとも1K、2K、または3Kの分子量、約10K、20K、または30Kまでの分子量を持つであろう。幾つかの例において、該HEMA-相溶性ポリシロキサンのシリコーン含有率は、同等なHEMAレンズと比較して、少なくとも25%、50%、75%、または100%なる酸素透過率における増加を伴う、該コンタクトレンズを与えるように選択され、ここで該コンタクトレンズの酸素透過率(Dk)は、当工業における標準的な方法を利用して、例えば:超高透過性ソフトコンタクトレンズに関する酸素透過率(Dk)の、単一レンズポーラログラフィー測定(A single-lens polarographic measurement of oxygen permeability (Dk) for hypertransmissible soft contact lenses)と題する、Biomaterials, 28: 4331-4342に記載されたChhabra等(2007)の文献に記載された方法により、バーラー単位で測定される。例えば、ここに記載されるように、HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンを用いて製造したコンタクトレンズが30なるDkを持ち、かつ同等なHEMAコンタクトレンズが15なるDkを持つ場合、該HEMA-相溶性ポリシロキサンは、以下の式によって決定されるような酸素透過率における100%増加を伴うコンタクトレンズを与えると言われる:%増加 = [(DkH - DkC)/DkC] x 100。ここでDkHおよびDkCは、夫々該HEMA-相溶性ポリシロキサン-含有レンズおよび該同等なHEMAコンタクトレンズのDK値である。ここにおいて使用する「同等なHEMAコンタクトレンズ」は、上記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンが、HEMAおよび任意にメタクリル酸で置換えられているが、その他の点は実質的に同一である重合性組成物から製造される。必要ならば、メタクリル酸が、得られる該比較用のレンズに、該HEMA-相溶性ポリシロキサン-含有レンズと同様な平衡含水率(EWC)を与えるような量にて、該比較用の処方物に添加される。EWCを測定するために、過剰な表面の水を該レンズから拭い取り、該レンズを秤量して、その水和質量を得る。該レンズを、減圧下に80℃にてオーブン内で乾燥し、秤量する。この質量差は、該乾燥レンズの質量を、該水和レンズの質量から差引くことにより決定される。該レンズの%EWCは、(質量差/水和質量)×100である。様々な例において、該HEMA-相溶性ポリシロキサンは、該HEMA-相溶性ポリシロキサンの平均分子量に対して、少なくとも8、10、12、14、16、18、または20質量%なる平均ケイ素元素含有率を持つ。更なる例において、該HEMA-相溶性ポリシロキサン-含有コンタクトレンズは、少なくとも30、40または50質量%の、および約60または70質量%までのEWCを持つ。
上で述べたように、例示的なHEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンは、ポリエチレンオキサイド(PEO)基を、典型的には該シロキサン基(例えば、式1におけるp基等)の1またはそれ以上に対する側鎖、および/または該ポリシロキサンの官能性(即ち、重合性)末端基に隣接する基(例えば、式1におけるk基等)の何れかを含む。PEO基を含むポリシロキサンの製法は、米国特許第8,053,544号、同第8,129,442号、および米国特許公開第2011/0140292号において記載されている。一特定例において、該HEMA-相溶性ポリシロキサンは、上記式1の構造を持ち、ここでkは0または1の整数であり、mは少なくとも6なる整数であり、nは少なくとも1なる整数であり、pは少なくとも1なる整数であり、かつR1およびR2は、独立に水素原子またはメチル基の何れかから選択される。様々なこのような例において、mは少なくとも10、15、20、または30で、約50、60、80、または100までの整数であり、nは少なくとも1、2、または4で、約6、8、10、または12までの整数である。もう一つの例において、mは上記範囲内の整数であり、かつnは少なくとも10、15、または30で、約40、60、または80までの整数である。様々な例において、k、m、およびpは上記値の何れかであり、かつR1は水素原子である。このような例において、該ポリシロキサンは、少なくとも1質量%なるヒドロキシル基含有率を持つことができる。幾つかの例において、該HEMA-相溶性ポリシロキサンは、約1、2、または3質量%から、約5、7、10、または15質量%までの平均ヒドロキシル基含有率を持ち、ここで該-OH基に係る質量%は、該ポリシロキサンの平均分子量に基づくものである。我々は、比較的高いヒドロキシル基含有率を持つポリシロキサンが、比較的低いHLB値を持つにも拘らず、HEMA-相溶性であり得ることを見出した。即ち、様々な例において、該ポリシロキサンは、1、2、3から5、6、7、または8までのHLB値を有し、また約1、2、または3質量%から、約5、7、または10質量%までのヒドロキシル基含有率を持つ。一特定例において、該ポリシロキサンは、3〜5なるHLB値および約4〜8質量%なる範囲のヒドロキシル基含有率を持つ。一例として、kが0であり、R1が水素原子であり、R2がメチル基であり、mが71であり、nが50であり、かつpが1である、式1のポリシロキサンは、約6%というヒドロキシル基含有率、約4なるHLB値を持ち、また水を添加する必要性なしに、上記定義の如くHEMA-相溶性である。様々な他の例において、該ポリシロキサンは式1の構造を持ち、ここでkは0であり、R1は水素原子であり、R2は水素原子またはメチル基の何れかであり、mは6〜100なる範囲整数であり、nは1〜75なる範囲の整数であり、かつpは1〜40なる範囲の整数である。もう一つの例において、該ポリシロキサンは式1の構造を持ち、ここでkは0であり、R1は水素原子であり、R2は水素原子またはメチル基の何れかであり、mは6〜60なる範囲の整数であり、nは1〜10なる範囲の整数であり、かつpは10〜30なる範囲の整数である。
上記HEMA-相溶性ポリシロキサンおよびこれらを含むコンタクトレンズを製造するための方法は、以下の実施例において記載される。一特定の方法では、以下の式2の中間体ポリシロキサンを製造する:
ここで、R2は水素原子またはメチル基の何れかである。該中間体ポリシロキサンは、オクタメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7-テトラメチルシクロテトラシロキサンおよび1,3-ビス(3-メタクリルオキシプロピル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンと、トリフルオロメタンスルホン酸とを反応させ、該反応を酸化マグネシウムで中和することにより製造される。次いで、ヒドロシリル化反応を利用して、式2の該中間体ポリシロキサンに、PEO-含有側鎖を結合して、以下の式(3)のHEMA-相溶性ポリシロキサンを製造する:
ここで、R2は水素原子またはメチル基の何れかであり、またm、n、およびpは前節において示された値または該値の組合せの何れかを持つ。一特定の例において、該HEMA-相溶性ポリシロキサンは、式(3)で示される構造を持ち、ここでR2はメチル基であり、mは6〜50なる整数であり、nは1〜6なる範囲の整数であり、かつpは8〜20なる範囲の整数であり、また少なくとも30質量%まで、HEMAに対して混和性である。更なる一例において、該ポリシロキサンは式(3)で示される構造を持ち、ここでR2はメチル基であり、mは6〜25なる範囲の整数であり、nは1〜4なる範囲の整数であり、かつpは12〜18なる範囲の整数である。
様々なその他の例において、上記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンは、以下の式4の構造を持つ:
ここで、R1およびR2は、独立に水素原子またはメチル基の何れかから選択され、kは0または1なる整数であり、mは0〜160なる範囲の整数であり、nは1〜75なる範囲の整数であり、pは0〜40なる範囲の整数であり、およびqは0〜20なる範囲の整数である。一特定例において、mは6〜100なる範囲の整数であり、nは1〜75なる範囲の整数であり、pは1〜40なる範囲の整数であり、およびqは0である。更なる一特定の例において、mは6〜60なる範囲の整数であり、nは1〜10なる範囲の整数であり、pは10〜30なる範囲の整数であり、およびqは0である。
幾つかの例において、上記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンは、式4の構造を有し、ここでmは0であり、即ち該ポリシロキサンは、如何なるポリジメチルシロキサン(PDMS)をも含まない。様々なこのような例において、該ポリシロキサンは式4の構造を有し、ここでmは0であり、nは10〜60なる範囲の整数であり、pは0〜6なる範囲の整数であり、およびqは0であり、かつR1は水素原子である。更なる一例において、該ポリシロキサンは式4の構造を有し、ここでmは0であり、nは20〜40なる範囲の整数であり、かつpは0である。以下の実施例8-10は、PDMSを全く含まないHEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンの合成方法を記載する。
その他の例において、上記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンは、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドの単位を含有する側鎖を含んでいる。このような一例において、該HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンは式4の構造を有し、ここでmは6〜60なる範囲の整数であり、nは1〜10なる範囲の整数であり、pは1〜40なる範囲の整数であり、およびqは1〜10なる範囲の整数である。更なる一例において、該HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンは式4の構造を有し、ここでmは6〜50なる範囲の整数であり、nは1〜6なる範囲の整数であり、pは8〜20なる範囲の整数であり、およびqは2〜8なる範囲の整数である。1種のこのような例示的ポリシロキサンの合成は、実施例7において説明されている。
上記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンを精製して、未反応のPEG-含有試薬(例えば、OH-PEGアリルエーテル、PEG-ポリプロピレングリコールアリルエーテル等)を除去する方法が、ここに与えられる。一例示的な方法においては、上記ヒドロシリル化反応生成物(例えば、該HEMA-相溶性ポリシロキサン、未反応のポリエチレングリコール-含有試薬、およびあらゆる他の未反応試薬)を、有機溶媒および水、あるいは有機溶媒および水性溶液と混ぜ合わせて、混合物を製造する。適当な有機溶媒は酢酸エチル、ジクロロメタン等を含む。適当な水性溶液は、塩水溶液、クエン酸ナトリウム等を含む。攪拌、例えば渦流または激しい掻き混ぜは、該有機並びに水性相の混合を容易にするために利用し得る。次いで、該混合物を平衡化させて、有機層および未反応PEG-含有試薬を含む水性層とする。この平衡化工程において遠心分離処理を使用して、該相の分離を容易にすることができる。次いで、該水性層を該有機層から除去する。該ポリシロキサンは、該有機層から分離することができ、該分離は、標準的な技術、例えば無水硫酸ナトリウム等の脱水剤を用いて残留する水性相を除去し、また空気/ガス流、減圧、高温度を利用して有機溶媒を除去し、および/またはこれらと他の技術との組合せを利用して行うことができる。任意に、該有機層は、水または水性溶液と再度混ぜ合せ、上記平衡化および除去工程を、所定の純度に達するまで1またはそれ以上の回数に渡り繰返すことができる。様々な例において、該HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンは、少なくとも85質量%、90質量%、95質量%、98質量%、または99質量%まで精製される。
光学的に透明なコンタクトレンズは、当分野において公知の硬化および他の加工方法を利用し、ここに記載されたHEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンから製造することができる。一例示的な方法は、少なくとも25質量%の少なくとも1種のヒドロキシアルキルメタクリレート、少なくとも20質量%のHEMA-相溶性二官能性ポリシロキサン、重合開始剤、および任意に1〜65質量%の希釈剤を含む重合性組成物を製造する工程を含む。該重合性組成物は、コンタクトレンズ成形金型内に充填され、該金型は、典型的にポリプロピレン等の熱可塑性ポリマーで作られている。典型的に、「雌型部材」と呼ばれる該コンタクトレンズの前面を画成する第一の金型部材は、単一のポリマーレンズ本体を形成するのに十分な量の該重合性組成物で満たされる。「雄型部材」と呼ばれる該コンタクトレンズの背面(即ち、目と接する面)を画成する第二の金型部材は、該雌型部材と連結されて、これらの間に、所定量の重合性組成物を含む、レンズ-形状を持つキャビティーを持つ金型装置を形成する。該コンタクトレンズ金型装置内の該重合性組成物は、次に任意の適当な硬化方法を用いて重合される。典型的に、該重合性組成物は、重合に要する量の熱または紫外光(UV)に暴露される。光重合とも呼ばれるUV-硬化の場合において、該重合性組成物は、典型的にベンゾインメチルエーテル、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ダロキュア(Darocur)またはイルガキュア(Irgacur)(チバスペシャルティーケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)から入手し得る)等の光重合開始剤を含む。コンタクトレンズのための光重合法は、米国特許第5,760,100号において記載されている。加熱硬化(thermal curing)とも呼ばれる熱硬化(heat-curing)の場合において、該重合性組成物は、典型的に熱重合開始剤を含む。例示的な熱開始剤は、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルペンタンニトリル)(V-52)、2,2’-アゾビス(2-メチルプロパンニトリル)(V-64)、および1,1’-アゾビス(シアノシクロヘキサン)(V-88)を含む。幾つかの例において、該重合性組成物は、窒素オーブン内で熱的に硬化される。一特定の例において、該重合性組成物はV-52を含み、また空気中で約1時間に渡り、約80℃にて硬化される。
上記硬化の完了時点において、上記金型装置の金型部材間にある重合された材料は、コンタクトレンズの形状を持ち、またこれは、ここにおいては「ポリマーレンズ本体」と呼ばれる。上記雄型および雌型部材を離脱させ、即ち分離し、また該ポリマーレンズ本体を、これが付着している該金型部材から取出し、即ちレンズ取出し処理する。これらの工程は、夫々金型分離およびレンズ取出し工程と呼ばれ、また様々なこのような方法が、当業者には公知である。幾つかの方法において、該金型分離およびレンズ取出し工程は、例えば該金型が液体を用いて分離される場合には、単一の加工段階を含むことができ、ここで該液体は、同様に該金型から該ポリマーレンズ本体をも取出す。その他の方法において、例えば乾式-金型分離工程を利用する場合、該ポリマーレンズ本体は、典型的に該金型部材の一方に残されており、また該本体は、次の加工段階においてレンズ取出し処理に付される。また、レンズ取出しは、湿式または乾式工程であり得る。一例において、レンズ取出しは、「浮上(float off)」法によって行われ、該方法において、ポリマーレンズ本体が付着している該金型部材は、水中に浸漬される。この水は、任意に加熱することができる(例えば、約100℃まで)。典型的に、該ポリマーレンズ本体は、約10分以内に該金型部材から離れて浮上してくる。一特定の例において、該ポリマーレンズ本体は、該金型から乾式レンズ取出し処理され、その後該ポリマーレンズ本体を水和処理する。乾式レンズ取出しは、例えば該金型部材から該ポリマーレンズ本体を取出すためのピンセットを用いて、手作業で行うことができ、あるいは該本体は、自動化された機械的な加工、例えば米国特許第7,811,483号に記載されている工程を用いて取出すことができる。シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズのための付随的な金型分離およびレンズ取出し処理法は、米国特許公開第2007/0035049号に記載されている。
レンズの取出し後、上記ポリマーレンズ本体を洗浄して、未反応の成分または部分的に反応した成分を該ポリマーレンズ本体から除去し、かつ該ポリマーレンズ本体を水和処理する。一特定例において、該ポリマーレンズ本体は、揮発性有機溶媒(例えば、メタノール、エタノール、クロロホルム等)を含まない洗浄液中で洗浄され、またこのポリマーレンズ本体を洗浄するのに使用した全液体は、揮発性有機溶媒を含まないものである。この型の洗浄は、またここにおいては「有機溶媒を含まない抽出」とも呼ぶことができ、ここで「有機溶媒」とは、揮発性有機溶媒を意味する。例えば、如何なる揮発性有機溶媒をも用いずに、ツイーン(Tween) 80等の界面活性剤を含む水性溶液を使用する洗浄段階は、揮発性有機溶媒を含まない抽出であると考えられる。更なる一例において、該ポリマーレンズ本体は、その製造工程中(即ち、該ポリマーレンズ本体の硬化が完了した時点から、該本体が最終的な包装内に封入される時点まで)、如何なる揮発性有機溶媒とも接触されることはない。ここに記載される該重合性組成物は、揮発性有機溶媒を使用することなしに洗浄することのできる、ポリマーレンズ本体を製造するのに使用し得るが、必要ならば、これらレンズ本体は、有機溶媒で洗浄することも可能である。即ち、洗浄段階は、該ポリマーレンズ本体と揮発性有機溶媒、例えば低級アルコール(例えば、メタノール、エタノール等)とを接触させる工程、該ポリマーレンズ本体と、揮発性有機溶媒、溶質、またはこれらの組合せを含んでいても、含まなくてもよい、水性液体とを接触させる工程を含むことができる。例示的な洗浄方法は、米国特許公開第2007/0296914号および以下の実施例3において説明されている。
洗浄およびあらゆる随意の表面変性処理後に、上記水和されたポリマーレンズ本体は、典型的にブリスター包装体、ガラスバイアル、または他の適当な容器等の、ここでは全て「包装体」と呼ばれる包装用溶液を含む容器に配置される。該溶液は、典型的に緩衝生理塩水溶液、例えばリン酸緩衝またはホウ酸緩衝生理塩水である。該包装用溶液は、任意に、追加の成分、例えば快適剤、親水性ポリマー、界面活性剤または該容器に対する該レンズの粘着を防止する他の添加剤等を含むことができる。該包装体は封止され、また該封止されたポリマーレンズ本体は、熱またはスチームを含む、滅菌に要する量の輻射線により、例えばオートクレーブ処理、ガンマ線輻射、e-ビーム輻射、紫外線輻射等により滅菌される。この最終的な製品は、無菌の包装された光学的に透明なシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズである。
以下の実施例は、本発明の幾つかの局面および利点を説明するものであり、本発明は、これら実施例により限定されるものと理解すべきではない。
実施例1:ポリシロキサン中間体の製造
202.20gのオクタメチルシクロテトラシロキサン(LS8620、シンエツケミカル(Shin-Etsu Chemical)製)、21.87gの1,3,5,7-テトラメチルシクロテトラシロキサン(LS8600、シンエツケミカル製)および56.63gの1,3-ビス(3-メタクリルオキシプロピル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン(X-22-164、シンエツケミカル製)を、500mlのケルダール(kjeldahl)(ナス-型)フラスコに添加した。この溶液に、0.62gのトリフルオロメタンスルホン酸(ワコーピュアケミカルインダストリーズ(Wako Pure Chemical Industries)製)を添加し、35℃にて3時間攪拌した。その後、0.7025gの酸化マグネシウム(軽質(light))(ワコーピュアケミカルインダストリーズ製)および100mLのヘキサン(無水)を添加し、室温にて1時間攪拌した。この反応混合物をセライト(Celite) No.545(ワコーピュアケミカルインダストリーズ製)およびNo.5Aキリヤマ(KIRIYAMA)濾紙を通して吸引濾過処理した。この濾液を、蒸発させ、35℃にて減圧乾燥した。その後、該反応混合物を、約0.133〜0.266Pa(1〜2mmHg)にて30分間、攪拌しつつ165℃まで徐々に加熱し、またその低分子不純物を、減圧の下(約0.133Pa(1mmHg))で2時間、165℃にて有機層から抜取った。この反応は、式2(上記)の中間体シロキサン253.27gを生成した。
実施例2:HEMA-相溶性ポリシロキサンマクロマーの製造
60.01gの式2の中間体シロキサン、83.43gの約750なる平均分子量を持つヒドロキシルポリエチレングリコールアリルエーテル(ユニオックス(Uniox) PKA5004、NOFコーポレーション(NOF Corporation)製)、120.00gの2-プロパノール(超脱水処理されたもの)(ワコーピュアケミカルインダストリーズ(Wako Pure Chemical Industries)製)、0.60gの10% 酢酸カリウム(ワコーピュアケミカルインダストリーズ製)のエタノール溶液、1.36gの1% 2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール(ワコーピュアケミカルインダストリーズ製)の2-プロパノール溶液および0.69gの1% p-メトキシフェノール(ワコーピュアケミカルインダストリーズ製)の2-プロパノール溶液を、500mLのナス型フラスコに添加した。この溶液に、1.20gの1% ヘキサクロロ白金(IV)酸6水和物の2-プロパノール溶液(以下1% H2PtCl6/6H20/IPAと言う)を添加し、50℃にて2時間攪拌した。その後、この反応混合物を蒸発させ、35℃にて2時間減圧乾燥した。この反応は146.05gなる収量を与え、その約80%は、親水性ポリシロキサンであった。これをH10P16と命名した。これは式3(上記)の構造を持ち、そこにおいてR2はメチル基であり、mは約20であり、nは約3であり、またpは約16である。このポリシロキサンは約10なるHLB値および約1.2質量%というヒドロキシル基含有率を有していた。該反応生成物の残りの成分は、約16%のアリルPEGおよび約4%のPEGであった。
実施例3:HEMA-相溶性ポリシロキサン:H10P16を用いたコンタクトレンズの製造
以下の表1に列挙した成分は、一緒に混合した際に、透明な組成物を生成した。H10P16と命名された成分は、上記実施例2において記載した方法を利用して製造した。
表1の混合物を、ポリプロピレン製コンタクトレンズ成形金型内に満たし、80℃にて1時間、空気中で硬化した。該金型を開放し、該硬化されたポリマーレンズ本体を保持している金型部分を、20分間に渡り室温の水に浸漬した。この期間中、該レンズは水和され、かつ該金型部分から分離した。次いで、該レンズを室温にて更に20分間、新鮮な水中に配置し、引続き1.8mLのPBSを含むコンタクトレンズ用ブリスター中に配置し、封止し、かつオートクレーブ処理した。得られたこれらのレンズは、光学的に透明であり、約55%という平衡含水率、約38なるDkを有し、また許容し得る物性および湿潤性を有していた。
実施例4:HEMA-相溶性ポリシロキサン:H8P16を用いたコンタクトレンズの製造
以下の表2に列挙した成分は、一緒に混合した際に、透明な組成物を生成した。H8P16と命名された成分は、式3の構造を持ち、式3においてR2がメチル基であり、mが約54であり、nが約7であり、かつpが約17であるポリシロキサンを与えるように、試薬の比率を変更した点を除き、上記実施例2において記載した方法を利用して製造した、反応生成物である。
表2の混合物をコンタクトレンズ成形用金型に満たし、実施例3に記載の方法を用いて、これを硬化し、かつ水和させた。得られたこれらのレンズは光学的に透明であり、約56%という平衡含水率、約47なるDkを有し、また許容し得る物性および湿潤性を有していた。
実施例5:HEMA-相溶性ポリシロキサン:H10P16を用いた、乾式-レンズ取出し可能なコンタクトレンズの製造
以下の表3に列挙した成分は、一緒に混合した際に、透明な組成物を生成した。H10P16と命名された成分は、上記実施例2において記載した方法を利用して製造した。
表3の混合物をポリプロピレン製コンタクトレンズ成形用金型に満たし、80℃にて1時間に渡り、空気中で硬化させた。該金型を開放し、またレンズが付着しているその金型部分から、該レンズを機械的に取出した(即ち、乾式-レンズ取出し)。次いで、これらのレンズを、室温にて20分間、PBS中に配置し、引続き1.2mLのPBSを含むコンタクトレンズ用ブリスター中に配置し、封止しかつオートクレーブ処理した。得られたこれらのレンズは光学的に透明であり、約63%という平衡含水率、約40なるDkを持ち、また許容し得る物性および湿潤性を有していた。
表3の処方物について上記した方法と同一の方法を使用して、以下の表4に示された処方を持つ、光学的に透明で乾式-レンズ取出し可能なレンズを製造した。
実施例6:HEMA-相溶性ポリシロキサン:H10P16の製造並びに精製
41.67gの式2の中間体シロキサン、89.10gの平均分子量約750を持つヒドロキシルポリエチレングリコールアリルエーテル(ユニオックス(Uniox) PKA5004、NOFコーポレーション(NOF Corporation)製)、83.34gの2-プロパノール(超脱水処理したもの)(ワコーピュアケミカルインダストリーズ(Wako Pure Chemical Industries)製)、0.40gの10% 酢酸カリウム(ワコーピュアケミカルインダストリーズ製)のエタノール溶液、0.50gの1% ブチル化ヒドロキシルトルエンの2-プロパノール溶液(以下、1% BHT/IPAと言う)、および0.24gの1% 6-メトキシキノリンの2-プロパノール溶液(以下、1% MQ/IPAと言う)を、300mLのナス型フラスコに添加した。この溶液に、0.80gの1% H2PtCl6/6H20/IPAを添加し、50℃にて2時間攪拌した。その後、0.8184gの1% NaHCO3水性溶液を添加し、室温にて1時間攪拌した。次いで、この反応混合物を、蒸発させ、また35℃にて減圧乾燥した。
この粗製混合物を、200gのジクロロメタン中に溶解し、また135gのDI水を添加した。この溶液を激しく攪拌し、次いで20℃にて5分間に渡り、1,500rpmにて遠心分離処理した。その後、上層を除去した。この操作を4回繰り返した。該有機層に、135gの1% NaCl水性溶液を添加した。この溶液を激しく攪拌し、次いで20℃にて5分間、1,500rpmにて遠心分離処理した。その後、上層を除去した。この操作を、13回に渡り繰返した。該有機層を、Na2SO4を用いて乾燥させ、かつ濾過した。この濾液を蒸発させ、かつ減圧乾燥させた。この溶液に、0.24gの1% BHTのIPA溶液および0.13gの1% MQのIPA溶液を添加し、次にこの溶液を蒸発させ、かつ35℃にて減圧乾燥させた。
上記の反応は、73.83gの親水性ポリシロキサンを与え、これをH10P16と命名した。これは、式3(上記)の構造を有していた。式3において、R2はメチル基であり、mは約20であり、nは約3であり、またpは約16である。
実施例7:HEMA-相溶性ポリシロキサン:H15E75の製造
202.20gのオクタメチルシクロテトラシロキサン(LS8620、シンエツケミカル(Shin-Etsu Chemical)製)、32.78の1,3,5,7-テトラメチルシクロテトラシロキサン(LS8600、シンエツケミカル製)および58.61gの1,3-ビス(3-メタクリルオキシプロピル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン(X-22-164、シンエツケミカル製)を、500mLのケルダール(kjeldahl)(ナス型)フラスコに添加した。この溶液に、0.62gのトリフルオロメタンスルホン酸(ワコーピュアケミカルインダストリーズ(Wako Pure Chemical Industries)製)、を添加し、また35℃にて5時間攪拌した。その後、0.7055gの酸化マグネシウム(軽質)( ワコーピュアケミカルインダストリーズ製)および100mLのヘキサン(無水)を添加し、室温にて1時間攪拌した。この反応混合物を、セライト(Celite) No.545(ワコーピュアケミカルインダストリーズ製)およびNo.5Aキリヤマ(KIRIYAMA)濾紙を通して吸引濾過した。この濾液を蒸発させ、かつ35℃にて減圧乾燥した。その後に、該反応混合物を、攪拌しつつ、約0.133Pa(1mmHg)にて30分間、165℃まで徐々に加熱し、低分子不純物を、減圧下(約0.133Pa(1mmHg))で、165℃にて2時間該有機相から取り去った。この反応は264.48gの式2の中間体シロキサンを与えた。
以下の成分を、200mLのナス型フラスコに添加した:10.42gの上記式2の中間体シロキサン、33.43gの、平均分子量約750を有し、EO/POモル比約75:20を持つランダムコポリマーであるポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコールアリルエーテル(ユニオックス(Uniox) PKA5004、NOFコーポレーション(NOF Corporation)製)、30.01gの2-プロパノール(超脱水処理された)( ワコーピュアケミカルインダストリーズ(Wako Pure Chemical Industries)製)、0.10gの10% 酢酸カリウム(ワコーピュアケミカルインダストリーズ製)のエタノール溶液、0.15gの1% ブチル化ヒドロキシルトルエンの2-プロパノール溶液、および0.08gの1% p-メトキシフェノール(ワコーピュアケミカルインダストリーズ製)の2-プロパノール溶液。この溶液に、0.20gの11% H2PtCl6/6H20/IPAを添加し、かつ50℃にて2時間攪拌し、該攪拌の1時間後に、追加の0.2gの1% H2PtCl6/6H20/IPAを添加した。次に、この反応混合物を蒸発させかつ減圧乾燥させた。0.07gの1% BHT/IPAおよび0.03gの1% MQ/IPAを該乾燥させた反応混合物に添加し、この溶液を再度減圧乾燥させた。この反応は22.6069gのポリシロキサンを与えたが、これをH15E75-2kと命名した。これは、式4(上記)の構造を有しており、そこでR2はメチル基であり、kは0であり、mは約15であり、nは約3であり、pは約12であり、qは約4であり、かつR1は水素原子である。このシロキサンは約2.8というHLB値および約1.2質量%なるヒドロキシル含有率を有していた。
実施例8:ポリシロキサン中間体の製造
139.68gの1,3,5,7-テトラメチルシクロテトラシロキサン(LS8600、シンエツケミカル(Shin-Etsu Chemical)製)および30.00gの1,3-ビス(3-メタクリルオキシプロピル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン(X-22-164、シンエツケミカル製)を、500mLのケルダール(ナス型)フラスコに添加した。この溶液に、0.60gのトリフルオロメタンスルホン酸(ワコーピュアケミカルインダストリーズ(Wako Pure Chemical Industries)製)を添加し、かつ35℃にて24時間攪拌した。その後、0.70gの酸化マグネシウム(軽質)( ワコーピュアケミカルインダストリーズ製)および150mLのヘキサン(無水)を添加し、また室温にて1時間攪拌した。この反応混合物を、セライト(Celite) No.545(ワコーピュアケミカルインダストリーズ製)およびNo.5Aキリヤマ(KIRIYAMA)濾紙を通して濾過した。この濾液を蒸発させ、また35℃にて減圧乾燥させた。その後に、この反応混合物を、攪拌しつつ、減圧(約0.266〜0.699Pa(2〜3 mmHg))下で100℃まで徐々に加熱し、低分子不純物を100℃にて2時間、次いで120℃にて1時間、該有機相から取り去った。この反応は、157.86gの以下の式5で示される中間体シロキサンを与えた:
実施例9:HEMA-相溶性ポリシロキサン:H30P1-5K-NDMの製造
15.00gの式5の中間体シロキサン、32.75gの2-(アリルオキシ)エタノール(ワコーピュアケミカルインダストリーズ(Wako Pure Chemical Industries)製)、45.02gの2-プロパノール(超脱水処理されたもの)( ワコーピュアケミカルインダストリーズ製)、0.30gの10% 酢酸カリウムのエタノール溶液、1.15gの1% BHT/IPA、および0.08gの1% MQ/IPAを、300mLのナス型フラスコに添加した。この溶液に、0.60gの1% H2PtCl6/6H20/IPAを添加し、50℃にて13.5時間攪拌した。その後、この反応混合物を蒸発させ、また45℃にて減圧乾燥させた。この混合物に、0.19gの1% BHT/IPAおよび0.09gの1% MQ/IPAを添加し、次いで蒸発させ、45℃にて減圧乾燥させた。この反応は、35.1547gのポリシロキサンを与えた。これをH30P1-5K-NDMと命名した。これは式3(上記)の構造を持ち、ここでR2はメチル基であり、mは0であり、nは約30であり、またpは1である。このシロキサンは、約7なるHLB値および約9.7質量%というヒドロキシル含有率を有していた。
実施例10:HEMA-相溶性ポリシロキサン:H30AA-5Kの製造
10.02gの式5の中間体シロキサン、15.52gのアリルアルコール(ワコーピュアケミカルインダストリーズ(Wako Pure Chemical Industries)製)、25.04gの2-プロパノール(超脱水処理されたもの)(ワコーピュアケミカルインダストリーズ製)、0.20gの10% 酢酸カリウムのエタノール溶液、0.10gの1% BHT/IPA、および0.05gの1% MQ/IPAを、300mLのナス型フラスコに添加した。この溶液に、0.40gの1% H2PtCl6/6H20/IPAを添加し、50℃にて13.5時間攪拌した。その後、0.4128gの1% NaHCO3水性溶液を添加し、室温にて1時間に渡り攪拌した。次に、この反応混合物を、蒸発させ、35℃にて減圧下に乾燥させた。この混合物に、激しく振盪しつつ約5gのアセトンおよび15gのDI水を添加した。次いで、この混合物を遠心分離処理(7,000rpm、5℃、10分間)に掛けた。その上部(水性)層を除去した。この操作を、全体として3回繰り返した。この混合物に、5gのIPAを添加し、この反応混合物を蒸発させ、40℃にて減圧乾燥させた。次いで、0.06gの1% BHT/IPAおよび0.03gの1% MQ/IPAを添加し、次に蒸発させ、45℃にて減圧乾燥させた。この反応は、16.6762gのポリシロキサンを与えたが、これをH30AA-5Kと命名した。これは式3(上記)の構造を持ち、そこでR2はメチル基であり、mは0であり、nは約30であり、またpは0である。このシロキサンは、約3なるHLB値および約13質量%というヒドロキシル含有率を有していた。
ここにおける開示は、幾つかの例示された実施例を示しているが、これらの実施例は例として与えられたものであり、限定のために与えられたものではないものと理解すべきである。上記詳細な説明の意図は、例示的な例を論じてはいるが、付随的な開示によって定義されるように、本発明の精神および範囲内に入るものと考えられる、これら実施例のあらゆる改良、代案、および等価物を包含するものと解釈すべきである。
以上の記載において、多数の刊行物および特許が引用されている。該引用された刊行物および特許各々の全体を、ここに参考として組み入れる。
本発明は、更に以下のものをも提供する:
1. 光学的に透明なシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズであり、これは、ポリマーレンズ本体を含み、該レンズ本体は重合性組成物の反応生成物であり、該重合性組成物は、a) 少なくとも25質量%の少なくとも1種のヒドロキシアルキルメタクリレート;およびb) 少なくとも20質量%の、少なくとも6個のシロキサン基を含む少なくとも1種のHEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンを含み、ここで該HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンは、少なくとも5なるHLB値を持つか、あるいは少なくとも1質量%なるヒドロキシル基含有率を有し、あるいは少なくとも5なるHLB値を持ち、かつ少なくとも1質量%なるヒドロキシル基含有率を持つ。
2. 上記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンが、1K〜20Kなる範囲の分子量を持つ、上記項目1記載のコンタクトレンズ。
3. 上記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンが、少なくとも10質量%なるケイ素元素含有率を持つ、上記項目1または2記載のコンタクトレンズ。
4. 上記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンが、(上記)式4の構造を持ち、ここでR1およびR2は、独立に水素原子またはメチル基の何れかから選択され、kは0または1の整数であり、mは0または少なくとも1、6、10、15、20、または30であって、約50、60、80、100、または160までの整数であり、nは少なくとも1、2、4、6、8、10、12、15、20または30であって、約6、10、20、30、40、60、75、または80までの整数であり、pは0または少なくとも1、2、4、6、8、10、12または15であって、約18、20、30、40、または60までの整数であり、およびqは0または少なくとも1、2、4、または6であって、約8、10、15または20までの整数である、上記項目1〜3の何れか1つに記載のコンタクトレンズ。
5. 上記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンが、少なくとも7なるHLB値を持つ、上記項目1〜4の何れか1つに記載のコンタクトレンズ。
6. 上記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンが、5未満のHLB値および少なくとも1質量%のヒドロキシル基含有率を持つ、上記項目1〜4の何れか1つに記載のコンタクトレンズ。
7. 上記HLB値が2〜4なる範囲にあり、かつ上記ヒドロキシル基含有率が、4〜8質量%なる範囲にある、上記項目1〜4の何れか1つに記載のコンタクトレンズ。
8. 上記重合性組成物が、更にc) 1〜65質量%なる範囲の希釈剤をも含み、ここで該希釈剤に係る質量%は、該重合性組成物の全質量に基づくものであり、かつ該希釈剤が水、低分子量ポリエチレングリコール(PEG),またはこれらの組合せを含む、上記項目1〜7の何れか1つに記載のコンタクトレンズ。
9. 上記重合性組成物が、更に少なくとも0.1%で、約5%までのメタクリル酸またはアクリル酸をも含む、上記項目1〜8の何れか1つに記載のコンタクトレンズ。
10. 上記重合性組成物が、少なくとも35質量%の上記ヒドロキシアルキルメタクリレートを含む、上記項目1〜9の何れか1つに記載のコンタクトレンズ。
11. 上記ヒドロキシアルキルメタクリレートが、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)である、上記項目1〜9の何れか1つに記載のコンタクトレンズ。
12. 少なくとも35なるDkを持つ、上記項目1〜11の何れか1つに記載のコンタクトレンズ。
13. 上記重合性組成物がメタクリル酸、アクリル酸、グリセロールメタクリレート、およびこれらの組合せから選択されるモノマーを含む、上記項目1〜11の何れか1つに記載のコンタクトレンズ。
14. 上記重合性組成物が、任意に、架橋剤、重合性染料、または架橋剤および重合性染料の両者を含み、かつその他の重合性成分を全く含まない、上記項目13に記載のコンタクトレンズ。
15. 上記項目1〜14の何れか1つに記載の光学的に透明なコンタクトレンズの製造方法であって、該方法は以下の諸工程:a) 該重合性組成物を重合して、該ポリマーレンズ本体を製造する工程;およびb) 該ポリマーレンズ本体を水和させる工程を含み、ここで該重合性組成物は希釈剤を含まないか、あるいは約1〜65質量%なる範囲の、水または低分子量PEG、またはこれらの組合せから本質的になる希釈剤を含み、該希釈剤に係る質量%は、該重合性組成物の全質量に基づくものである。
16. 上記ポリマーレンズ本体が、上記水和工程中に、揮発性有機溶媒と接触することはない、上記項目15に記載の方法。
17. 上記重合工程が、空気中での熱硬化を含む、上記項目15または16に記載の方法。
18. 上記重合性組成物を金型内で硬化して、上記ポリマーレンズ本体を製造し、また該ポリマーレンズ本体を該金型から乾式-レンズ取出し処理に付し、その後該ポリマーレンズ本体を水和させる、上記項目15〜17の何れか1つに記載の方法。
19. 式4(上記)の構造を持ち、該式においてR1が水素原子であり、R2が水素原子またはメチル基の何れかであり、kが0または1の整数であり、mが0、または1または6から10、30、50または60までの整数であり、nが少なくとも1、2、4、6、8、10、12、15、20または30から約6、10、20、30、40、60、75、または80までの整数であり、pが0または少なくとも1、2、4、6、8、10、12または15から約18、20、30、40、または60までの整数であり、およびqが0または少なくとも1、2、4、または6から約8、10、15または20までの整数である、HEMA-相溶性ポリシロキサン。ここで、該HEMA-相溶性ポリシロキサンは、少なくとも5なるHLB値を有し、あるいは該ポリシロキサンの平均分子量に基づいて、少なくとも1質量%なるヒドロキシル基含有率を持ち、あるいは少なくとも5なるHLB値および少なくとも1質量%なるヒドロキシル基含有率の両者を持ち、かつ該HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンは、少なくとも75%という純度を持つ。
20. 少なくとも90%なる純度を持つ、上記項目19に記載のHEMA-相溶性ポリシロキサン。
21. 上記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンが、少なくとも7なるHLB値を持つ、上記項目19または20に記載のHEMA-相溶性ポリシロキサン。
22. 上記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンが、5未満のHLB値および少なくとも1質量%なるヒドロキシル基含有率を持つ、上記項目19または20に記載のHEMA-相溶性ポリシロキサン。
23. 上記HLB値が2〜4なる範囲にあり、かつヒドロキシル基含有率が、4〜8質量%なる範囲にある、上記項目19または20に記載のHEMA-相溶性ポリシロキサン。
24. kが0である、上記項目19または20に記載のHEMA-相溶性ポリシロキサン。
25. ポリシロキサンおよび未反応のポリエチレングリコール-含有試薬を含む反応生成物から、該ポリシロキサンを精製する方法であって、該方法が以下の諸工程を含む該精製方法:a) 該反応生成物と有機溶媒および水または水性溶液とを混合して、混合物を製造する工程;b) 該混合物を平衡化させて有機層および水性層とする工程;およびc) 該有機層から該水性層を除く工程。
26. 更に、d) 上記工程c)由来の有機層と水または水性溶液とを混合し、上記平衡化および除去段階を1またはそれ以上の回数に渡り繰返す工程を含む、上記項目25記載の方法。
27. 上記平衡化段階が、上記混合物を遠心分離処理する段階を含む、上記項目25または26に記載の方法。
28. 上記上記有機層から上記ポリシロキサンを分離する工程を含む、上記項目25〜27の何れか1つに記載の方法。
20. 少なくとも90%なる純度を持つ、上記項目19に記載のHEMA-相溶性ポリシロキサン。
21. 上記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンが、少なくとも7なるHLB値を持つ、上記項目19または20に記載のHEMA-相溶性ポリシロキサン。
22. 上記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンが、5未満のHLB値および少なくとも1質量%なるヒドロキシル基含有率を持つ、上記項目19または20に記載のHEMA-相溶性ポリシロキサン。
23. 上記HLB値が2〜4なる範囲にあり、かつヒドロキシル基含有率が、4〜8質量%なる範囲にある、上記項目19または20に記載のHEMA-相溶性ポリシロキサン。
24. kが0である、上記項目19または20に記載のHEMA-相溶性ポリシロキサン。
25. ポリシロキサンおよび未反応のポリエチレングリコール-含有試薬を含む反応生成物から、該ポリシロキサンを精製する方法であって、該方法が以下の諸工程を含む該精製方法:a) 該反応生成物と有機溶媒および水または水性溶液とを混合して、混合物を製造する工程;b) 該混合物を平衡化させて有機層および水性層とする工程;およびc) 該有機層から該水性層を除く工程。
26. 更に、d) 上記工程c)由来の有機層と水または水性溶液とを混合し、上記平衡化および除去段階を1またはそれ以上の回数に渡り繰返す工程を含む、上記項目25記載の方法。
27. 上記平衡化段階が、上記混合物を遠心分離処理する段階を含む、上記項目25または26に記載の方法。
28. 上記有機層から上記ポリシロキサンを分離する工程を含む、上記項目25〜27の何れか1つに記載の方法。
本発明のまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1〕光学的に透明なシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズであって、
重合性組成物の反応生成物であるポリマーレンズ本体を含み、ここで該重合性組成物は以下の成分:
a) 少なくとも25質量%の、少なくとも1種のヒドロキシアルキルメタクリレート;および
b) 少なくとも20質量%の、少なくとも1種の、少なくとも6個のシロキサン基を含むHEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンを含み、
該HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンが、少なくとも5なるHLB値を有するか、該ポリシロキサンの平均分子量に基づいて少なくとも1質量%なるヒドロキシル基含有率を有するか、あるいは少なくとも5なるHLB値および少なくとも1質量%なるヒドロキシル基含有率の両者を有し、
該ヒドロキシアルキルメタクリレートおよび該HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンに係る質量%が、該組成物中の重合性モノマーの全質量に基づくものである、コンタクトレンズ。
〔2〕前記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンが、以下の式4の構造を有する、前記〔1〕記載のコンタクトレンズ:
ここで、R 1 およびR 2 は、独立に、水素原子またはメチル基の何れかから選択され、kは0または1なる整数であり、mは0〜160の整数であり、nは1〜75の整数であり、pは0〜40の整数であり、およびqは0〜20の整数である。
〔3〕前記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンが、少なくとも7なるHLB値を有する、前記〔1〕記載のコンタクトレンズ。
〔4〕前記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンが、5未満のHLB値および少なくとも1質量%なるヒドロキシル基含有率を有する、前記〔1〕記載のコンタクトレンズ。
〔5〕前記HLB値が、2〜4なる範囲にあり、かつヒドロキシル基含有率が4質量%〜8質量%なる範囲にある、前記〔4〕記載のコンタクトレンズ。
〔6〕前記重合性組成物が、更に
c) 1〜65質量%の希釈剤を含み、ここで該希釈剤に係る質量%は、該重合性組成物の全質量に基づくものであり、また該希釈剤は、水、低分子量ポリエチレングリコール(PEG)、またはこれらの組合せを含む、前記〔1〕記載のコンタクトレンズ。
〔7〕前記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンが、光学的透明度を得るために水の添加を必要とする、前記〔6〕記載のコンタクトレンズ。
〔8〕前記重合性組成物が、0.1質量%から約5質量%までの、メタクリル酸またはアクリル酸を含む、前記〔1〕記載のコンタクトレンズ。
〔9〕前記重合性組成物が、少なくとも35質量%の前記ヒドロキシアルキルメタクリレートを含む、前記〔1〕記載のコンタクトレンズ。
〔10〕前記ヒドロキシアルキルメタクリレートが、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)である、前記〔1〕記載のコンタクトレンズ。
〔11〕少なくとも35なるDkを有する、前記〔1〕記載のコンタクトレンズ。
〔12〕前記重合性組成物が、メタクリル酸、アクリル酸、グリセロールメタクリレート、およびこれらの組合せから選択されるモノマーを含む、前記〔1〕記載のコンタクトレンズ。
〔13〕前記重合性組成物が、任意に、架橋剤、重合性染料、または架橋剤および重合性染料の両者を含み、かつ他の重合性成分を含まない、前記〔12〕記載のコンタクトレンズ。
〔14〕前記〔1〕記載の光学的に透明なコンタクトレンズを製造する方法であって、
a) 該重合性組成物を重合して、該ポリマーレンズ本体を製造すること;および
b) 該ポリマーレンズ本体を水和させること、
を含み、該重合性組成物が希釈剤を含まないか、あるいは、約1〜65質量%なる範囲の、水もしくは低分子量PEG、またはこれらの組合せから本質的になる希釈剤を含み、該希釈剤に係る質量%が、該重合性組成物の全質量に基づくものである、前記方法。
〔15〕前記重合性組成物を金型内で硬化して、前記ポリマーレンズ本体を形成し、かつ該ポリマーレンズ本体を水和する前に、該ポリマーレンズ本体を、該金型から乾式レンズ取出しする、前記〔14〕記載の方法。
〔16〕以下の式4の構造を有するHEMA-相溶性ポリシロキサンであって:
ここで、R 1 は水素原子であり、R 2 は水素原子またはメチル基の何れかであり、kは0または1なる整数であり、mは0〜60の整数であり、nは1〜75の整数であり、pは0〜40の整数であり、およびqは0〜20の整数であり、
該HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンが、少なくとも5なるHLB値を有するか、該ポリシロキサンの平均分子量に基づいて、少なくとも1質量%なるヒドロキシル基含有率を有するか、あるいは少なくとも5なるHLB値および少なくとも1質量%なるヒドロキシル基含有率の両者を有し、かつ
該HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンが、少なくとも75%の純度を有する、前記HEMA-相溶性ポリシロキサン。
〔17〕mが6〜60の整数であり、nが1〜10の整数であり、pが10〜30の整数であり、かつqが0である、前記〔16〕記載のHEMA-相溶性ポリシロキサン。
〔18〕mが0であり、nが10〜60の整数であり、pが0〜6の整数であり、かつqが0である、前記〔16〕記載のHEMA-相溶性ポリシロキサン。
〔19〕nが20〜40の整数であり、かつpが0である、前記〔18〕記載のHEMA-相溶性ポリシロキサン。
〔20〕mが6〜60の整数であり、nが1〜10の整数であり、pが1〜40の整数であり、かつqが1〜10の整数である、前記〔16〕記載のHEMA-相溶性ポリシロキサン。
〔21〕mが6〜50の整数であり、nが1〜6整数であり、pが8〜20の整数であり、かつqが2〜8の整数である、前記〔16〕記載のHEMA-相溶性ポリシロキサン。
〔22〕少なくとも90%の純度を有する、前記〔16〕記載のHEMA-相溶性ポリシロキサン。
〔23〕Kが0である、前記〔16〕記載のHEMA-相溶性ポリシロキサン。
〔24〕ポリシロキサンおよび未反応のポリエチレングリコール-含有試薬を含む反応生成物から、該ポリシロキサンを精製する方法であって:
a) 該反応生成物と有機溶媒および水または水性溶液とを混合して、混合物を製造すること;
b) 該混合物を平衡化させて、有機層および水性層とすること;および
c) 該有機層から該水性層を除去すること、
を含む、前記方法。
〔25〕更に、
d) 前記工程c)由来の有機層を水または水性溶液と混合し、かつ前記平衡化工程および除去工程を、1回以上繰返すこと、
を含む、前記〔24〕記載の方法。
〔26〕前記平衡化工程が、前記混合物を遠心分離することを含む、前記〔24〕記載の方法。

Claims (26)

  1. 光学的に透明なシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズであって、
    重合性組成物の反応生成物であるポリマーレンズ本体を含み、ここで該重合性組成物は以下の成分:
    a) 少なくとも25質量%の、少なくとも1種のヒドロキシアルキルメタクリレート;および
    b) 少なくとも20質量%の、少なくとも1種の、少なくとも6個のシロキサン基を含むHEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンを含み、
    該HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンが、少なくとも5なるHLB値を有するか、該ポリシロキサンの平均分子量に基づいて少なくとも1質量%なるヒドロキシル基含有率を有するか、あるいは少なくとも5なるHLB値および少なくとも1質量%なるヒドロキシル基含有率の両者を有し、
    該ヒドロキシアルキルメタクリレートおよび該HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンに係る質量%が、該組成物中の重合性モノマーの全質量に基づくものである、コンタクトレンズ。
  2. 前記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンが、以下の式4の構造を有する、請求項1記載のコンタクトレンズ:
    ここで、R1およびR2は、独立に、水素原子またはメチル基の何れかから選択され、kは0または1なる整数であり、mは0〜160の整数であり、nは1〜75の整数であり、pは0〜40の整数であり、およびqは0〜20の整数である。
  3. 前記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンが、少なくとも7なるHLB値を有する、請求項1記載のコンタクトレンズ。
  4. 前記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンが、5未満のHLB値および少なくとも1質量%なるヒドロキシル基含有率を有する、請求項1記載のコンタクトレンズ。
  5. 前記HLB値が、2〜4なる範囲にあり、かつヒドロキシル基含有率が4質量%〜8質量%なる範囲にある、請求項4記載のコンタクトレンズ。
  6. 前記重合性組成物が、更に
    c) 1〜65質量%の希釈剤を含み、ここで該希釈剤に係る質量%は、該重合性組成物の全質量に基づくものであり、また該希釈剤は、水、低分子量ポリエチレングリコール(PEG)、またはこれらの組合せを含む、請求項1記載のコンタクトレンズ。
  7. 前記HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンが、光学的透明度を得るために水の添加を必要とする、請求項6記載のコンタクトレンズ。
  8. 前記重合性組成物が、0.1質量%から約5質量%までの、メタクリル酸またはアクリル酸を含む、請求項1記載のコンタクトレンズ。
  9. 前記重合性組成物が、少なくとも35質量%の前記ヒドロキシアルキルメタクリレートを含む、請求項1記載のコンタクトレンズ。
  10. 前記ヒドロキシアルキルメタクリレートが、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)である、請求項1記載のコンタクトレンズ。
  11. 少なくとも35なるDkを有する、請求項1記載のコンタクトレンズ。
  12. 前記重合性組成物が、メタクリル酸、アクリル酸、グリセロールメタクリレート、およびこれらの組合せから選択されるモノマーを含む、請求項1記載のコンタクトレンズ。
  13. 前記重合性組成物が、任意に、架橋剤、重合性染料、または架橋剤および重合性染料の両者を含み、かつ他の重合性成分を含まない、請求項12記載のコンタクトレンズ。
  14. 請求項1記載の光学的に透明なコンタクトレンズを製造する方法であって、
    a) 該重合性組成物を重合して、該ポリマーレンズ本体を製造すること;および
    b) 該ポリマーレンズ本体を水和させること、
    を含み、該重合性組成物が希釈剤を含まないか、あるいは、約1〜65質量%なる範囲の、水もしくは低分子量PEG、またはこれらの組合せから本質的になる希釈剤を含み、該希釈剤に係る質量%が、該重合性組成物の全質量に基づくものである、前記方法。
  15. 前記重合性組成物を金型内で硬化して、前記ポリマーレンズ本体を形成し、かつ該ポリマーレンズ本体を水和する前に、該ポリマーレンズ本体を、該金型から乾式レンズ取出しする、請求項14記載の方法。
  16. 以下の式4の構造を有するHEMA-相溶性ポリシロキサンであって:
    ここで、R1は水素原子であり、R2は水素原子またはメチル基の何れかであり、kは0または1なる整数であり、mは0〜60の整数であり、nは1〜75の整数であり、pは0〜40の整数であり、およびqは0〜20の整数であり、
    該HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンが、少なくとも5なるHLB値を有するか、該ポリシロキサンの平均分子量に基づいて、少なくとも1質量%なるヒドロキシル基含有率を有するか、あるいは少なくとも5なるHLB値および少なくとも1質量%なるヒドロキシル基含有率の両者を有し、かつ
    該HEMA-相溶性二官能性ポリシロキサンが、少なくとも75%の純度を有する、前記HEMA-相溶性ポリシロキサン。
  17. mが6〜60の整数であり、nが1〜10の整数であり、pが10〜30の整数であり、かつqが0である、請求項16記載のHEMA-相溶性ポリシロキサン。
  18. mが0であり、nが10〜60の整数であり、pが0〜6の整数であり、かつqが0である、請求項16記載のHEMA-相溶性ポリシロキサン。
  19. nが20〜40の整数であり、かつpが0である、請求項18記載のHEMA-相溶性ポリシロキサン。
  20. mが6〜60の整数であり、nが1〜10の整数であり、pが1〜40の整数であり、かつqが1〜10の整数である、請求項16記載のHEMA-相溶性ポリシロキサン。
  21. mが6〜50の整数であり、nが1〜6整数であり、pが8〜20の整数であり、かつqが2〜8の整数である、請求項16記載のHEMA-相溶性ポリシロキサン。
  22. 少なくとも90%の純度を有する、請求項16記載のHEMA-相溶性ポリシロキサン。
  23. Kが0である、請求項16記載のHEMA-相溶性ポリシロキサン。
  24. ポリシロキサンおよび未反応のポリエチレングリコール-含有試薬を含む反応生成物から、該ポリシロキサンを精製する方法であって:
    a) 該反応生成物と有機溶媒および水または水性溶液とを混合して、混合物を製造すること;
    b) 該混合物を平衡化させて、有機層および水性層とすること;および
    c) 該有機層から該水性層を除去すること、
    を含む、前記方法。
  25. 更に、
    d) 前記工程c)由来の有機層を水または水性溶液と混合し、かつ前記平衡化工程および除去工程を、1回以上繰返すこと、
    を含む、請求項24記載の方法。
  26. 前記平衡化工程が、前記混合物を遠心分離することを含む、請求項24記載の方法。
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