JP2015526317A - 缶を印刷するための装置、缶を印刷するための方法、印刷された缶及び転写ブランケット - Google Patents

Abstract

本発明は、製造を遮断することなく、同じ製造シーケンスにおいて異なるプリントパターンで缶（８）をプリントする装置（１）に関する。本発明の別の目的は缶を製造する工程を提供することにあり、その工程は、プリンティング装置（１）を使用し、缶（８）は、装置及び工程、及び、印刷される缶（８）の最終プリントパターンに影響する描画手段である移転ブランケット（５ａ−５ｌ）によって製造される。

Description

本発明は、缶、特にその面上に複数の仕上げ画（finished art）を有するアルミ缶をインプリンティングするための装置に関する。本発明はさらに、各々の缶をインプリンティングするための方法、ならびにこのインプリンティング方法によって得られる缶に関する。

現在、主に、多色刷りに関して市場のニーズがあるので、缶の内容物が消費者に伝えられなければならないという事実のために、飲料又は液体のパッケージング缶は外面上に刻印（impressions）を有する。

缶上で実施される最も多く見られる種類の印刷は乾式輪転オフセット（dry rotary offset）タイプであって、これはこの目的に特有のプリンターによって作製される。

このタイプの印刷によって、金属製の、好ましくはアルミニウム又はスチールのいずれかで作られた缶に複数の色を塗布することが可能になる。そのようなインプリンティングは、液体内容物と対応する蓋とを受容する所望の最終形状に到達するまでの、一連のカッティング、機械成形、それ自体のインプリンティング及びその後の成形からなる製造プロセス中の缶で実施される。

もちろん、本発明の目的はインプリンティング自体に関するので、製造プロセス中に缶が供される工程は本明細書では記載しない。

いずれにしても、通常知られているようなインプリンティング装置又はプリンターは、図１で見ることができる。

図１の装置１は複数の構成要素から構成され、６つのインクカートリッジ２ａ〜２ｆが存在し、カートリッジにはその面に決められた色を付与する目的で缶面上に塗布されるインクが供給される。

したがって、缶上に塗布したいと思う色のそれぞれのインクカートリッジ２ａ〜２ｆをインプリンティング装置に提供する必要がある、すなわち、缶が３色、つまり黒色と赤色と白色とで印刷される場合、６つのインクカートリッジ２ａ〜２ｆのうちの３つに必要な染料を供給しなければならない。このタイプの設備において、利用可能なインクカートリッジと関連して缶インプリンティングに塗布される色の数に制限があることに注意すべきである。言い換えれば、例えば異なる１０色を缶上にインプリンティングしようとする場合、インプリンティング装置は少なくとも１０のインクホルダー２ａ〜２ｆを有することが必要である。

同様に、インクホルダー２ａ−２ｆは、インクを転写のため、或いは、缶にインプリンティングされる仕上げ画を有する印刷板（３ａ−３ｆ）に対して供給する。この仕上げ画は、文、図、又は缶上に作成したいと思う任意の種類の図形であってもよく、この場合、印刷板がインクカートリッジからのインクを受容するように印刷板を正しく配置することが最も重要である。このために、概して磁性材料から製造される印刷板、たとえば３ａを版胴（plate cylinder）４ａ上に正確に位置合わせする。

この位置合わせは、印刷板中に存在するガイド穴（図中では不掲載）により達成され、このガイド穴は、次に実質的に円筒形の本体によって形成される版胴４ａ上のガイドピンに配列され、版胴上に印刷板の外面を、位置合わせされ充分に固定された方法で巻き付ける。これは、前記印刷板３ａを引きつけ、所望の位置に印刷板を保持する磁石によって版胴の外面が形成されるので可能である。

インクカートリッジ２ａによって供給されるインクを転写ブランケット５ａに転写するように、印刷板４ａ上に存在する仕上げ画が浮き彫りになっていることも重要である。この転写ブランケット５ａは、印刷板３ａとインプリンティングされる缶との間のインク転写手段である。

このように、仕上げ画を有する印刷板３ａ上の浮き彫りは転写ブランケット５ａと接触し、かくしてその上にあるインクだけを前記転写ブランケット５ａに転写する。これは、印刷板３ａの回転によって行われ、印刷板は、（ｉ）インプリンティングされる缶、（ｉｉ）そのような転写ブランケットドラム６の面上にある転写ブランケット５ａ〜５ｌの位置決定、及び（ｉｉｉ）印刷板３ａ〜３ｆと同期して回転する装置である転写ブランケットドラム６上に固定された転写ブランケット５ａに、浮き彫りで存在するインクを転写する。

実際、これらのエレメントが同調する場合、缶を非常に正確な方法でインプリンティングすることが可能である。缶が複数の仕上げ画をその面上に受容する場合に缶上にインプリントのオーバーラップがないので、缶インプリンティングにとってこのことは非常に重要である。言い換えれば、第１印刷板３ａの仕上げ画は、インクを転写ブランケット５ａ〜５ｌの所定の部分にのみ転写し、それによって第２印刷板３ｂ〜３ｆはその面上のみに存在するインクを第１印刷板３ａからのインクを受容しなかった別の部分に転写するなどである。もちろん、これは缶上のインプリンティング色の数に依存する。

したがって、たとえばシミなどのインプリンティング欠陥を引き起こすのでこのタイプの輪転乾式オフセットインプリンティングでの缶上のインプリントを損なうようなインクのオーバーラップが起こることなく缶面全体をインプリンティングすることができる。

この関連で、異なる色を有する複数の仕上げ画が、各インクカートリッジと連通している（in communication with）各印刷板３ａ〜３ｆから転写ブランケットドラム６上に存在する複数の転写ブランケット５ａ〜５ｌへ転写されることが強調されるべきである。したがって、転写ブランケットドラムを連続して回転させると、後者は、そこに位置する転写ブランケットからインプリンティングされる缶と接触する。

転写ブランケット５ａ〜５ｌの各々は、その面上に複数の印刷板３ａ〜３ｆに由来する複数の異なる色を受容することができるが、転写ブランケット５ａ〜５ｌは異なる色を有する仕上げ画のオーバーラップを有しないとされる。

インプリンティングされる缶はカラフルであってもよいが、詳細に調査すると、このタイプのインプリンティングでは色のオーバーラップはないことがわかる。缶面上にある異なる色は近接しているにもかかわらず、異なる色のインプリンティング間には常に狭い空間がある。

インプリンティングされる缶上に存在する仕上げ画を変えたい場合、製造を中止する必要があること、すなわち、インプリンティング装置１を必ず停止させなければならず、それ以上缶をインプリンティングすることができないことに注意することも重要である。缶の印刷色を変える必要があるか、又は異なる製品について缶を変える必要がある可能性があるので、そのような停止は必要である。例えば、あるタイプの缶インプリンティングを実施し、そして缶上に存在する仕上げ画を変えたい場合、インプリンティングプロセスを中断する必要がある。要するに、従来の工程及び設備では、いくつかのインプリンティング装置で缶にプリントされた１つの形式の仕上げ画を実現することのみが可能となる。缶上のインプリントを変更する必要がある場合、製造は必ず中断する必要があり、これは経済的理由からできるだけ最小限に抑えなければならない。

これは、缶インプリンティングの順序又は規模によって容易に観察することができ、このことは非常に重要である。今日の設備では、１日に約２５０万個の缶をインプリンティングすることができる。

したがって、現在のところ、製造が中断されないように、このタイプの設備の停止をできるだけ最小限に抑える観点で多くの研究がなされている。例えばビール又は清涼飲料水を対象とする缶として同じ製造ラインは最も多様な仕上げ画を有する缶を対象とするので、これらの停止は原則として強制的であること注意する。

次に、かなりの缶製造量及び実質的なインプリンティング速度に対して、インプリンティングされた缶は、缶メーカーの顧客へ送達するために包装される。次に、一例として、所与のタイプの缶が製造される場合、製造された缶はパレットに梱包され、この場合、パレットの各々は、約６，０００〜１５，０００単位のインプリンティングされた缶であって、そのすべてが同じインプリントを有するもの、すなわち同じ仕上げ画がその上に印刷されているものを有する。

したがって、缶メーカーの顧客、主に飲料を製造する企業は、多数の缶を有するパレットの積み込みを受け入れ、缶飲料を充填し、それらを卸売販売業者へ送達するこのタイプの企業の製造ラインに従う。言い換えれば、スーパーマーケットは同じ仕上げ画がその上にインプリンティングされた飲料を入れた多数の缶も受け取る。

この例を示すために、図２では、約８，５００個の缶を含む標準的パレットのサイズを見ることができる。この図で見られるように、缶を含むパレットの傍らに中背の男がいる。このようにして、製造ラインによって製造されている缶の数について非常に重要な情報を得ることができる（繰り返すが、１日につき２５０万缶である）。このように把握した後、缶の流通及び製造において存在する物流管理が重要であることが認められるであろう。

しかしながら、前述のとおり、同じ缶の生産過程は必然的に同じインプリント配置であり、すなわち、缶は実質的に同じである。

異なるインプリント配置の缶を作製したい場合は、先行技術では、印刷板３ａ〜３ｆを変えるために製造ラインを中断する必要がある。

この関連で、飲料市場はそのようなセグメントの企業のマーケティングによって大きく影響を受けることが再認識される。したがって、缶上のインプリント配置又は仕上げ画はそのような企業にとって非常に重要であると考えられる。これは、消費者が多くの場合、缶上のインプリントによってもたらされる視覚的側面によって所定の製品を購入するように影響を受けるためである。

飲料企業のマーケティング部門は新しい異なるインプリント配置の開発を要求するので、消費者の決断におけるこのような影響によってマーケティング部門にますます圧力を受ける。しかしながら、これらの部門の努力にもかかわらず、このセグメントでの専門家の活動は、つまり（缶の製造又は製品の包装において）同じシリーズで製造される同じ種類の飲料は、必然的に常に同じ仕上げ画を有するという事実のために、彼らの作品にかなりの制約がある。このことは、缶のレイアウト又はインプリント配置の創作に関与する専門家の制約に関連せず、中断のない同じ連続生産が必然的に同じインプリントを有するという事実に関連する。

前述の問題や他の問題を解決するため、そしてこの種類の先行技術の装置によって提供されない利点及び態様を提供するために、本発明が提供される。本発明の特徴及び利点の詳述は、添付の図面を参照して進める以下の詳細な説明にゆだねる。

本発明は、缶上に複数の色が印刷される必要性により複数のインクカートリッジを有する缶インプリンティング装置に関する。これらのインクカートリッジは、形状及びカラフルなインプリント配置を缶に付与する、仕上げ画を有する複数の印刷板にインクを供給する。

仕上げ画を有するこうした印刷板は、インクを供給するべく転写ブランケットドラムに対して固定された転写ブランケットと連通する（communicate）ようにそれぞれの版胴に固定され、これによってそのインクが、インクカートリッジから吐出される。

したがって、転写ブランケットは、同様にインクカートリッジから缶へとインクを転写するために動かされ、それぞれの転写ブランケットは、インクホルダーからインクが供給されない（free from ink）浅浮き彫り（low relief）の仕上げ画をそれぞれ有する。

さらに、前述のインプリンティング装置を使用する缶の製造のための方法を提供することも本発明の目的である。この方法のステップは以下のとおりである：（ｉ）インクホルダーからのインクを各版胴上に存在する印刷板に供給すること；（ｉｉ）印刷板の回転によって印刷板からインクを転写ブランケットに供給すること；（ｉｉｉ）転写ブランケットからインクを缶に転写すること；及び（ｉｖ）缶上に転写ブランケット中に存在する浅浮き彫りの仕上げ画を形成すること。

本発明の他の特徴及び利点は、以下の図面とあわせて以下の明細書から明らかになるであろう。

本発明を理解するために、添付の図面を参照して、一例として記載する。
先行技術のインプリンティング装置の図である。 中背の人と比較したパレットの概略図である。 本発明のインプリンティング装置の斜視図である。 本発明のインプリンティング装置の内部詳細の斜視図である。 本発明のインプリンティング装置の内部詳細の拡大斜視図である。 本発明のインプリンティング装置の内部詳細の拡大斜視図である。 １セットの転写ブランケットの斜視図である。 本発明のよる１セットのインプリンティングされた缶のセットのである。 図１の別のバージョンである。 図２の別のバージョンである。 図３の別のバージョンである。 図４の別のバージョンである。 図５の別のバージョンである。 図６の別のバージョンである。 図７の別のバージョンである。 図８の別のバージョンである。 ゾーンＡ、Ｂ、及びＣを示す転写ブランケットの上面図及び断面図である。 図１７からのゾーンＡの拡大図である。 図１７からのゾーンＡの拡大図である。 図１７からのゾーンＡの拡大図である。 図１７からのゾーンＢの拡大図である。 図１７からのゾーンＢの拡大図である。 図１７からのゾーンＢの拡大図である。 ３つの連続して製造された本発明の原則による缶の写真である。 本発明のブランケットの前面図である。 本発明のブランケットの前面図である。 本発明のブランケットの前面図である。 本発明のブランケットの前面図である。 版胴に取り付けられたインク付き印刷板の斜視図であり、図中、印刷板のインク付き面の実質的に全体が高浮き彫り（high relief）である。

本発明は多くの異なる形態の実施形態が可能であるが、本開示は発明の原理の例示と解釈されるべきであり、本発明の広範の態様は示された実施形態に限定されることを意図としないという理解のもとで、本発明の好ましい実施形態は図面で示され、本明細書中で詳細に記載される。

図１の目的は、先行技術の説明で上述した。しかしながら、本発明が缶インプリンター、すなわちインプリンティング装置１に適用されることを強調することは重要である。本発明はさらに、缶上に異なる仕上げ画をインプリンティングすることを可能にする、そのような設備に導入された修正にも関し、このインプリンティングは製造を中断することなく行われる。

このようにして、缶製造ラインの最後で、異なる仕上げ画又はインプリント配置を有するパレットを得ることが可能である、すなわち、同じインプリントを有する同じ生産過程がある代わりに、異なるインプリント配置を有する異なる缶がある可能性があり、これには実質的に重要な商業的効果がある。これは、同じ民間組織が、例えば缶が異なるが同じ製品を含む缶を得ることが可能となるためである。

飲料を製造する企業のマーケティング部門にとって広範囲に及ぶ異なる作製の可能性があるために、このことは重要になる。したがって、例えば、大規模の所定のプロモーション又は行事がある場合、本発明の目的は、同じ連続生産から缶を製造すること、すなわち逐次及び連続的に製造すること、例えばマンガ、動物の絵、人名、国名、又はスポーツ活動のスチール写真のような異なるインプリント配置を有することを可能にする。手短に言えば、本発明を踏まえると、同じ連続的な生産過程から異なるインプリント配置又は仕上げ画を有する缶を提供するためにインプリンティングの中断を要求する技術的な限界がもはやないので、インプリント配置又は仕上げ画は異なる種類のものであってもよく、基本的に缶の製作者の各創造性に左右される。

インプリンティング装置１は、図３でさらに詳細に観察することができ、この図は、前記缶連鎖７に回転方式で固定された複数の缶８を有する缶連鎖７を示す。この図３の左の部分で、最初の製造プロセスから、主に機械成形プロセスから到着した缶８が見られる。これらの缶は第１誘導車輪（ｄｉｒｅｃｔｉｎｇ ｗｈｅｅｌ）９を通り、次いで第２誘導車輪１０を通る。このように、そして記載も開示もされていない設備の他のエレメントを活用して、缶連鎖７中に保持された缶８を缶運搬装置又は缶インデクサー１１へと導かれるように缶８を案内することが可能である。

缶インデクサー１１上で、缶をそのインデクサー１１の周りに円状に移動させる。缶８は缶連鎖７中に保持されているが、それでも缶の主軸線、すなわち缶がその周りに形成される中心の長軸線の周りを回転することができる。

図３の右の部分で、同じ中心の軸線１２に従って半月型に配置された８つのインクカートリッジ２ａ〜２ｈが見られる。本発明のこの実施形態では、限定された数のインクホルダーがあることがわかるが、これはプロジェクトオプションであることに注目することが重要であり、さらに多数又はさらに少数のインクカートリッジ２が存在し得る。

図３の右の部分を示す図４で、インプリンティング装置１の内部のさらなる詳細が分かる。中心軸線１２は、実際は転写ブランケットドラム６であり、これはその外周部分近くにインクカートリッジ２ａ〜２ｈが放射状に配置されている。

しかしながら、各インクカートリッジ２ａ〜２ｈと転写ブランケットドラム６との間に、各版胴４ａ〜４ｈがあるので、インクカートリッジ２ａ〜２ｈは転写ブランケットドラム６上に載っていない。上述のように、版胴４ａ〜４ｈ上に、転写ブランケットドラム６に面する外面上に浮き彫りで仕上げ画を有する各印刷板がある。

さらに、印刷板４ａ〜４ｈは、インクカートリッジ２ａ〜２ｈと転写ブランケット５ａ〜５ｌとの間の連通の役割を果たし（responsible for）、転写ブランケットドラム６の外面に配置される。当然のことながら、転写ブランケット５ａ〜５ｌがインプリンティングされる缶８と正確に相互作用することができるように、印刷板４ａ〜４ｈと転写ブランケット５ａ〜５ｌとの間には位置決定／相互作用がなければならない。

インプリンティングの原因となる構成要素間の相互作用がどのようにして起こるかを例示する目的で、図５はインプリンティング装置１の内部を示す。実際には、プロセスはインクカートリッジごとに類似しているので、インプリンティングのためのインクの転写の部分の機能のみを示す。

図５及び６で、これもまた本願の目的である方法をよりよく理解することができ、図中、インクカートリッジ２ａはインクを版胴４ａ上にある印刷板３ａに供給し、インクはそこにある高浮き彫りに主に転写され、この高浮き彫りは仕上げ画又はインプリント配置を有する。

版胴４ａは、印刷板３ａによって転写ブランケットドラム６と同期して接触すると、その高浮き彫りから転写ブランケット５ａへインクを供給し、このことは、高浮き彫り上に存在するインクを転写ブランケット５ａに転写する印刷版の回転によって起こる。

その後、転写ブランケットドラム６及び缶インデクサー１１の反対方向の回転により、印刷板３ａからのインクを有する転写ブランケット５ａは、転写ブランケット５ａ上に存在するインクを、転写ブランケット５ａ対して若干の圧力下で回転する缶８に転写する。

複数の仕上げ画又は異なる色を缶８上にインプリンティングする必要がある場合、転写ブランケット５ａは各版胴４ｂ−４ｈ上に存在する他の印刷板３ｂ−３ｈも通過したことが指摘される。同じことが、インプリンティングされる缶８上で異なる色の仕上げ画のすべてを得るために必要な任意の印刷板から得られる仕上げ画を有する他の転写ブランケット５ｂ〜５ｌで連続的に起こる。

したがって、印刷板上に存在する仕上げ画を転写ブランケットに転写し、転写ブランケットは次に缶８にインクを転写する。

本発明の転写ブランケットは図７で見ることができる。

通常、すなわち先行技術では、これらの転写ブランケットは、印刷板３ａ〜３ｈとインプリンティングされる缶８との間のインク転写手段として使用される単なる平滑面である。しかしながら、本発明では、転写ブランケットはインプリンティングされる缶８の仕上げ画に影響を及ぼす図形手段であるという機能も有する。

図７の例では、３つの転写ブランケット５ａ〜５ｃだけを示すが、缶８上の異なる仕上げ画に対する必要性にしたがって、浅浮き彫りを有する複数のブランケットがあってもよい。言い換えれば、缶上のブランケットからの異なる仕上げ画又はグラフの数は、ブランケットドラム６上に存在するブランケットの数に限定される。

本発明の好ましい実施形態では、１２個のブランケット５ａ〜５ｌを有する転写ブランケットドラムを使用することを選択したが、前述のように、３つのブランケットだけを図７に示す。

転写ブランケット５ａ〜５ｃはそれぞれの浅浮き彫り１３ａ〜１３ｃを有し、ここで、仕上げ画の浅浮き彫りは、実際には異なる形を有する浅浮き彫り１３ａ〜１３ｃであることに留意することは非常に重要である。したがって、ブランケット５ａ上に存在する浅浮き彫り１３ａの仕上げ画とブランケット５ｂ上に存在する浅浮き彫り１３ｂの仕上げ画とブランケット５ｃ上に存在する浅浮き彫り１３ｃの別の仕上げ画とがある。

したがって、浅浮き彫りの異なる仕上げ画を有する３種のブランケット５ａ〜５ｃがある場合、印刷板から得られるすべての仕上げ画がインクによって転写ブランケット５ａ〜５ｃに転写されることが可能であるので、このようにして缶６はインプリンティングされる。

しかしながら、仕上げ画１３ａ〜１３ｃのそれぞれは浅浮き彫りであり、ブランケットのそれぞれの浅浮き彫り部分にインクはない。ブランケットとインプリンティングされる缶８との間で、この浅浮き彫り領域では接触していない。実際、インクがないか、又は缶８と、インクを転写ブランケットから缶８に転写する各ブランケットとの間の接触のないこの領域では、缶８の本来の色（original color）が残っている。

したがって、この例では円である浅浮き彫りの仕上げ画１３ａがブランケット５ａ上にある場合、インプリント又はこの浅浮き彫り領域から缶８へのインクの転写はない。したがって、図８で示されるように第１の仕上げ画が缶８上に形成され、これは説明のために円の形態である。

このように、インプリンティングされる次の缶８はさらに、次のブランケットからではなく、印刷板からインクを受容する。この例では、転写ブランケット５ａは長方形の形態の浅浮き彫りの仕上げ画１３ｂを有する。このようにして、インプリンティングされる缶は、缶の本来の色で長方形の形態の第２の仕上げ画を有する。

同じ論理にしたがって、インプリンティングされる第３の缶の、最初の２つとは異なる次のブランケットからではなく、印刷板からインクを受容する。この第３の転写ブランケット５ｃは、５角形の形態の浅浮き彫りの仕上げ画１３ｃを有するので、インプリンティングされる缶は、缶の本来の色で５角形の形態の第３の仕上げ画を有する。

すでに記載したように、缶上の異なる仕上げ画の数は、ブランケットドラム６上に存在するブランケットの数にのみ限定される。

後者の缶が印刷機能、すなわちインプリンティングされた缶上に存在する仕上げ画を有する機能を有するように、ブランケット上に存在する仕上げ画（ブランケットの除去された材料の部分であるもの）をブランケット上に他の種類の層なしにブランケット上に直接配置することがさらに強調される。

浅浮き彫り又は材料の一部の除去はインクがないことを意味し、これによって、アルミニウムの色であっても、又はインプリンティングされる缶がすでに有する他の着色のコーティングの色であっても、缶の本来の色を見ることが可能になることを重ねて記載する。

浅浮き彫りによって製造された仕上げ画はインプリンティングされた缶上の最終的輪郭であり、これはより明確な仕上げ画を提供し、ブランケット上に存在する浅浮き彫りは、通常のインプリンティング態様に関連する問題、例えばインク染み、汚れ又は高精度インプリンティングもしくは装飾に関連する他の種類の問題が少ない。

図８では、本発明のインプリンティング方法及び装置から控えめに言って３種を超える仕上げ画の可能性があることが示される。３本の連続した線の形態の別の仕上げ画を有する次の缶によってこのことは検証される。

明らかに、仕上げ画又は図形配置は幾何学的図形に限定されるのではなく、例えば、人名、チームの名称、図などの缶８上に印刷したいと思う任意の種類の図形手段であってよい。この関連で、制約はもはやインプリンティング方法ではなく、むしろインプリンティングされた缶に塗布される仕上げ画を開発する者の創作性にある。

前記にもかかわらず、本発明までは製造ラインの中断をともなう場合のみ可能であった、異なる仕上げ画を有する缶を、同じ連続的製造ラインで得ることが可能である。

しかしながら、物流管理の観点から、同じ生産過程から同じパレット上で異なる仕上げ画を有するか、又はスーパーマーケットなどの飲料製造業者にさらに送達される缶を得ることは実行可能ではなかった。しかしながら、このことは本発明で可能になった。

本発明の別の実施形態によると、解像度が改善された、及び／又は複雑さが増した作品を、改善された非常に詳細な浅浮き彫り形状を有する転写ブランケット５ａ〜５ｌを用いて生じさせることができる。先行技術では、前述のように印刷板３ａ〜３ｈは高浮き彫りで詳細画を有する。高浮き彫りの作品は転写ブランケット５ａ〜５ｌに転写され、これは次に缶８を印刷する。上述のように、転写ブランケット５ａ〜５ｌを浅浮き彫り作品とともに供給してもよく、この場合、缶８は、転写ブランケット５ａ〜５ｌ上の浅浮き彫り作品に対応するインクがない部分を有する。一例として、先行技術の印刷方法で、印刷板３ａ〜３ｈは浮き彫り形状を有する。例えば、缶上に「ＢＲＡＮＤ Ｘ ＳＯＤＡ」を印刷するために、印刷板３ａ〜３ｈは印刷板３ａ〜３ｈの面上に高浮き彫りで「ＢＲＡＮＤ Ｘ ＳＯＤＡ」を有する。次いで、インクを「ＢＲＡＮＤ Ｘ ＳＯＤＡ」の形状で印刷板面上の高浮き彫りに塗布する。

本発明では、転写ブランケット５ａ〜５ｌを好適なレーザービームで処理することによって、改善されたより柔軟な高解像度浅浮き彫り形状を生成させることができると考えられる。この実施形態では、ブランケット５ａ〜５ｌの一部をレーザー処理によって除去する。レーザーアブレーションによって、上述のように簡単な形状及び同種のものではなく、非常に異なり非常に複雑で詳細な浮き彫りパターンを各々の転写ブランケット５ａ〜５ｌ上に作製することができる。

例えば、各ブランケット５ａ〜５ｌは、典型的にはリーガル紙のサイズの長方形のゴム（又はポリマーもしくは複合材料）などの非金属材料から製造される。各ブランケットは、典型的には１／８〜１／４インチ（３．２ｍｍ〜６．４ｍｍ）の厚さである。浅浮き彫り形状の深さ及びサイズを変えることによって陰影をつけることができる。実際には、仕上げ処理された缶上の印刷部分は、レーザー処理プロセスの間に特定の転写ブランケット５ａ〜５ｌ面がどれくらい除去されるかに応じて、より明るく又はより暗くすることができる。

基本的には、本明細書中で議論されるレーザー処理に必須である２つの異なる特性、すなわち、切断の許容範囲及び表面仕上げがある。５年以上の間用いられてきた標準的技術のレーザー切断設備は集束レーザービームを使用する。レーザービームのスポットサイズが許容範囲及び表面仕上げを決定する。５年以上の間使用されてきた旧式のレーザー切断機は０．００８〜０．０１０インチのスポット直径サイズ（０．２ｍｍ〜０．３ｍｍ）を有する。最新のレーザー切断機は１０００分の１〜２インチ（０．００１〜０．００２インチ）（０．０３ｍｍ〜０．０５ｍｍ）のスポット直径サイズ範囲内に集中する。概して、発明者らによって想定されるようなレーザーを用いて、わずか０．００１インチ（０．０３ｍｍ）以下の表面仕上げ又は深さを有する浅浮き彫り形状を作製することができる。

レーザー切断器具を用いて転写ブランケット５ａ〜５ｌ上に高解像度浅浮き彫り形状を作製する際、この器具は、ビームを正確に配置し、移動させなければならない。ビームは２次元（例えば、Ｘ及びＹ座標系）で移動するので、レーザービームの移動速度を制御しなければならない。例えば、ストレートカットを生成させる場合、転写ブランケット面を横断するレーザービーム速度は一定である必要がある。曲線状のカット又は浅浮き彫りパターンが望ましいならば、レーザービームが移動する速度は、レーザービームがカット自体に影響を及ぼし得るように変えられなければならない。ソフトウェア及びアルゴリズムは、カットが作製される際の面に沿ったレーザービームの適切な速度を算出する。約１２^m／_sの速度に設定された４２０Ｗ Ｓｔｏｒｋ（登録商標）ブランドのレーザーエングレーバーを用いて好適な転写ブランケットを製造した。結果として平滑カット及び平滑表面仕上げが得られる。

転写ブランケット５ａ〜５ｌ上にレーザーアブレーションによって生じた浅浮き彫り形状に起因する仕上げ処理された缶に対する結果としてのぼやけ効果を回避するために、転写ブランケット５ａ〜５ｌ面は、特に又は主に、浅浮き彫りのレーザーアブレーション面と処理面との間の転写ブランケット面の縁部がより良好に表面仕上げされていなければならない。レーザーが作製する縁部面が良好なほど、仕上げ画の印刷された縁部が良好になる。この良好な表面仕上げにより、よりきれいでより鮮明な画像が得られる。

レーザー処理された転写ブランケット５ａ〜５ｌの最終表面仕上げは、レーザー処理前の転写ブランケット５ａ〜５ｌ厚さに依存する。転写ブランケットが厚いほど最終表面仕上げは粗くなる。レーザーは厚い基体ではなめらかに切断しない。

しかしながら、アルゴリズム、速度、及び円弧によって、レーザーカットのなめらかさを改善することができる。レーザーが円弧又は複雑な形状を切断する場合、アルゴリズムは速度及びレーザービームの移動方法を変更する。この結果、よりきれいな形状が得られる。

本発明の転写ブランケットを生成する際、レーザービームスポットサイズは概して０．００３インチ（０．０８ｍｍ）程度であった。しかしながら、そのようなスポットサイズは、本明細書中で想定されるようなインクのない高解像度図形を有する缶を製造するには不適切である。さらに詳細には、発明者らは、０．００２インチ（０．０５ｍｍ）よりも大きなレーザービームスポットサイズを用いる場合に転写ブランケット浅浮き彫りパターン品質が損なわれることを見いだした。この結果、約３．１８マイクロメートル〜６．３５マイクロメートル（約０．００２インチ、すなわち０．０５ｍｍ）の目標とする表面仕上げが得られる。

本発明のこの態様を説明するために、図１７〜２３を参照して、転写ブランケット５をレーザーで処理して浅浮き彫り長方形５０を得る。図１７のゾーンＡは、ブランケット５のレーザー処理部分とブランケット５の未処理部分との間に縁部を形成するブランケット５の上面上の長方形の角５４を表し；ゾーンＢは長方形５０の内角６６、６８を表し；そしてゾーンＣは長方形フロア上のレーザー処理された表面仕上げを表す。

図１８〜２０を参照して、ゾーンＡでは、角５４品質は、レーザービームデザイン、ＸＹ座標軸位置決定の正確さ、及びブランケット５材料に依存する。図１８で示されるようにとがった９０°の角を達成することは困難である。概して、角は図１９で示されるようなある曲率半径を示す。図１９における縁部レベル品質に関して、ブランケット材料の突出はレーザー処理の間に起こり得るので、角５４の縁部品質は材料依存性である。したがって、カットの輪郭は図２０で示されるような２本の平行線の間になければならない。

図２１を参照して、理論的にはゾーンＢにおいて、内角６６、６８での鋭角は長方形５０を形成するレーザーアブレーションに由来する。しかしながら、図２２で示されるように、レーザーミリングプロセスのために、角６６、６８で２つの別の湾曲、つまり長方形の輪郭を形成する角６６の縁部上の第１曲率半径とアブレーションされた溝の底部を形成する角６８の第２曲率半径とがある。これらの半径は用いられるレーザープロセス（レーザーの種類、レーザーパラメータ、材料の種類）に特異的である。図２３で示されるように、角６６、６８間の壁７０は７５°〜１０５°の角度であり、典型的には外向きに９０°を超える角度、さらに具体的には１０５°±５°の角度である。実際には、示されるような長方形５０などのベタ画像を形成する場合、実質的に９０°の角度が角で形成される。後述するような極小部分又はドットを生じる場合、壁７０は概して上述のようなパラメータにしたがって曲がる。

さらに、長方形の輪郭を形成する角６６は、後述する高レベルのグラフィック品質を確立するために重要である。印刷板３によってインクを載せたブランケット５の上面（高浮き彫り部分）と、ブランケット５のくぼんだ部分（浅浮き彫り部分）との間の移行部（transition）の表面仕上げは３．５Ｒ_a以下、好ましくは３．５Ｒ_a未満、さらに好ましくは３．０Ｒ_a±０．１Ｒ_aである。さらに、この領域で最も好ましい表面仕上げは３．３３Ｒ_maxを有する。約３．０３Ｒ_aの表面仕上げを有する適切なブランケットを製造した。

ゾーンＣでは、長方形フロアの表面仕上げは、レーザー技術及びブランケット材料に依存する。所望の結果を達成するために、表面仕上げについて３．１８マイクロメートル〜６．３５マイクロメートル（約０．００２インチ又は０．０５ｍｍ）の目標が好ましい。約０．０１５インチ（０．３８ｍｍ）のフロア深さを有する、３．０３Ｒ_a（３．３３Ｒ_max）の表面粗さを有する好適なブランケットを製造した。フロアが少なくとも０．０１５インチ（０．３８ｍｍ）である場合に、インクが浅浮き彫りフロアから飲料容器８へ転写されない点で、約０．０１５インチ（０．３８ｍｍ）のフロア深さがうまく機能することが確認された。

図２４は、３つの逐次製造された飲料容器であって、非常に詳細な、互いに異なる画像（unique art, relative to each other）を有するように製造することができる飲料容器の一例を示す。これらの缶は、３つの本発明による独自のブランケット５ａ〜５ｃで製造されたグレースケール画像を有する。詳細の多くは、ブランケット５ａ〜ｃ上に浅浮き彫り形状によって生じた金属缶の自然の金属色によって達成されることに注意する。この例では、印刷板の少なくとも１つは、高浮き彫りに上面の比較的大きな部分を有する。ブランケット５ａ〜ｃが当該技術分野で使用される典型的なブランケットである場合、缶は、全体の黒色以外の印刷板の高浮き彫り部分に対応する缶側壁の部分で他の画像を有しない。言い換えれば、ブランケット５ａ〜５ｃ上の浮き彫り画を除いて、缶は少なくとも非常に大きな黒色部分を有する。しかしながら、浅浮き彫り形状を有する本発明によるブランケット５ａ〜５ｃが用いられる場合、缶は、背景色（黒）と、缶の本来の色によって形成された非常に詳細な独自の画像とを含む色の組み合わせの画像を示す。これは、上面の実質的に大部分が高浮き彫りで、その上にインクが載せられ、これによってインクがブランケット（黒）の高浮き彫り部分に送達される印刷板によって達成される。ブランケットは、浅浮き彫りでレーザーによりその上にエッチングされた非常に詳細な独自の画像を有する。飲料容器は、他の方法では残存する印刷板によって提供される画像の細部を有する可能性がある。言い換えれば、最高で有限個の飲料缶、典型的には１５個未満の連続して製造された各飲料缶は、その連続での他の飲料缶と同じ第１画と、個々の飲料缶とは異なる（unique）第２画とを有する。

図２５Ａ〜Ｄは、本発明のブランケット５ａ〜５ｄの前面図であり、これらは、上述の方法にしたがって製造された浅浮き彫り形状をどのようにして使用して上述のような印刷板と組み合わせて使用する場合に非常に詳細画を得ることができるかを示す。ここで、浅浮き彫り形状はシェーディング及び細部を得るためにサイズ及び位置を変えることができ、その結果、非常に複雑な画像が得られる。本発明のさらなる原理によると、複数の独自のブランケットを上述の回転式インキング器具に導入することができ、ここで対応する複数の異なる結果としての缶を連続かつ逐次的に製造することができる。例えば、図示されたブランケットでは、人間の顔が描かれている。実際には、缶インプリンティング器具には複数のブランケット５ａ〜５ｄを、たとえば４つ取り付けることができ、この場合、各々は、互いに異なる浅浮き彫り形状を呈して４個の缶を逐次製造し、この場合、４個の缶の各々はその上に異なる画像、たとえば図示された例では異なる４人の顔を有する。異なる逐次的に製造される缶の数は、ブランケットの数によってのみ限定され、特定のインプリンティング器具を使用することができることに注意すべきである。先の例では、少なくて２個、多くて１２個の異なる逐次的に製造された缶を連続して製造することができる。

図２５Ａ〜Ｄについてさらに詳細には、各ブランケット５ａ〜５ｄはレーザーで処理されて各ブランケット５ａ〜５ｄの上面８４の一部が除去されている。０．００２インチ（０．０５ｍｍ）未満のレーザービームスポットサイズを有するレーザーを使用して、ブランケット材料の非常に精密な除去によって、ブランケット５ａ〜５ｄの上面８の極小高浮き彫り及び浅浮き彫り部分８８、９２を製造することができる。黒色インクをブランケット５ａ〜５ｄの上面８４に塗布した。その結果として、高浮き彫り形状８８は図中黒く、浅浮き彫り形状９２はより明るい色になっている。結果として得られる逐次及び連続的にインプリンティングされた缶は、従来の製缶技術で実現されなかった独自の画を有する。

本発明にしたがって、仕上げ画を一連の連続して個々に装飾された飲料缶中の各容器に送達することができる。印刷板を提供して、（転写ブランケットを介して）間接的に同じ仕上げ画を一連の各飲料缶に提供してもよい。個々の転写ブランケットは、一連の装飾された飲料缶うちの２以上の隣接する飲料缶がいくつかの同じ装飾又は画像（印刷板に由来する）及びいくつかの独自の画像（転写ブランケットに由来する）を示し得るように、一連の各飲料缶に独自の画像を送達するために高及び浅浮き彫り形状を有していてもよい。

本発明の実施形態及びさらには前述の特徴によると、缶インプリンティング器具１は、複数のインクカートリッジ２ａ〜２ｈであって、好ましくはそれぞれ異なる色のインクカートリッジを有する。複数の印刷板３ａ〜３ｈは、好ましくは上述のように、器具１上に回転するように取り付けられる。各印刷板３ａ〜３ｈは複数のインクカートリッジ２ａ〜２ｈの対応するインクカートリッジと連通し、高浮き彫りの仕上げ画を有する。複数の印刷板３ａ〜３ｈのうちの第１印刷板は第１印刷板の高浮き彫り部分を備える第１の仕上げ画を有する。この高浮き彫り部分は、第１印刷板の上面の一部を備え、複数のインクカートリッジのうちの１つからインクを受容するように構成される。

器具１は複数の転写ブランケット５ａ〜５ｌをさらに有する。複数の転写ブランケット５ａ〜５は、各転写ブランケットが１つの中心ハブ又は中心軸の周りを回転するように、器具に回転搭載される。第１転写ブランケットはその上面上に複数の浅浮き彫り形状と複数の高浮き彫り形状とを有する。複数の浅浮き彫り形状は複数の高浮き彫り形状と協働して、第１の特性を備える第２の仕上げ画を形成する。第１の特性は、深さ及び輪郭を模倣するシェーディングパターンを含む。第２転写ブランケットもその上面上に複数の浅浮き彫り形状と複数の高浮き彫り形状とを有する。これらの複数の浅浮き彫り形状は複数の高浮き彫り形状と協働して、第２の特性を備える第３の仕上げ画を形成する。第２の特性は、深さ及び輪郭を模倣するシェーディングパターンを含み、これは第１転写ブランケット上の第１の特性に対して独自である。第１及び第２転写ブランケット上の高浮き彫り形状は第１印刷板と係合可能であり、そこからインクの供給を受ける。

器具１は缶インデクサー１１も含む。缶インデクサーは器具１に回転搭載され、缶８をその中に受容するための複数のステーションを有する。缶インデクサー１１は複数の缶８を逐次かつ連続的に印刷サイト１５へ回転しながら送達し、ここで、第１缶８は第１ブランケットと係合し、そこから印刷サイト１５でインクを受容する。缶インデクサー１１は、第１缶８を印刷サイト１５から移動させつつ、同時に第２缶８を印刷サイト１５へ移動させ、ここで第２缶８は第２ブランケットと係合し、これからインクを受容する。

本発明の別の実施形態によると、方法によって詳細画が複数の飲料缶８に乾式輪転オフセット飲料缶印刷器具１で逐次かつ連続的に転写される。複数の飲料缶８のうちの第１飲料缶８が第１の詳細画を受容し、第１飲料缶８の直後に器具１によって加工された第２飲料缶は、第１の詳細画に対して独自の第２の詳細画を受容する。

直径０．００２インチ（０．０５ｍｍ）未満のレーザービームスポットを有するレーザーで第１非金属転写ブランケット上に浅浮き彫り形状を作製して、第１パターンの第１非金属転写ブランケットの上面の一部を除去する。第１転写ブランケットはさらに、上面の除去されていない部分を備える高浮き彫り形状を有する。浅浮き彫り形状もレーザーで第２非金属転写ブランケット上に作製して、第１パターンとは異なる第２パターン第１パターンで第２非金属転写ブランケットの上面の一部を除去する。第１及び第２非金属転写ブランケットを乾式輪転オフセット印刷器具上に回転搭載する。

複数の印刷板３ａ〜３ｈが提供され、乾式輪転オフセット印刷器具１上に回転搭載される。各印刷板３ａ〜３ｈは高浮き彫りの仕上げ画を有する。複数の印刷板３ａ〜３ｈの第１印刷板は、第１印刷板の高浮き彫り部分を備える第１の仕上げ画を有する。複数の印刷板の第２印刷板は、第１印刷板の第１の仕上げ画とは異なる高浮き彫りの第２の仕上げ画を有する。

第１の量のインクを第１印刷板の高浮き彫り部分に塗布する。第１印刷板を第１非金属転写ブランケットと係合させる。第１印刷板を第１非金属転写ブランケットの上面に対して回転させる。インクを第１印刷板の高浮き彫り部分から第１非金属転写ブランケットの高浮き彫り形状へ転写させる。

第２の量のインクを第２印刷板の高浮き彫り部分に塗布する。第２印刷板を第１非金属転写ブランケットと係合させる。第２印刷板を第１非金属転写ブランケットの上面に対して回転させる。インクを第２印刷板の高浮き彫り部分から第１非金属転写ブランケットの高浮き彫り形状へ転写させる。

第１飲料缶を第１非金属転写ブランケットと係合させる。インクを第１非金属転写ブランケットの高浮き彫り部分から転写して、第１飲料容器に対して第１画を形成する。

第３の量のインクを第１印刷板の高浮き彫り部分に塗布する。第１印刷板を第２非金属転写ブランケットと係合させる。第１印刷板を第２非金属転写ブランケットの上面に対して回転させる。インクを第１印刷板の高浮き彫り部分から第２非金属転写ブランケットの高浮き彫り形状に転写させる。

第４の量のインクを、第２印刷板の高浮き彫り部分に塗布する。第２印刷板を第２非金属転写ブランケットと係合させる。第２印刷板を第２非金属転写ブランケットの上面に対して回転させる。インクを第２印刷板の高浮き彫り部分から第２非金属転写ブランケットの高浮き彫り形状へ転写させる。

第２の飲料缶を第２の非金属転写ブランケットと係合させる。インクを第２非金属転写ブランケットの高浮き彫り部分から転写させて、第２飲料缶に対して第２の画像を形成する。第２の画像は、第１の画像に対して独自のものである。

実施形態の好ましい実施例を記載してきたが、本発明の範囲は他の可能な変形を含み、可能な等価物を含む添付の特許請求の範囲の内容によってのみ限定されると理解されるべきである。

特定の実施形態を説明し、記載したが、発明の精神から著しく逸脱することなく多くの修正が想起され、保護の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。

１ インプリンティング装置
２ａ〜ｈ インクホルダー
３ａ〜ｈ 印刷板
４ａ〜４ｈ 版胴
５ａ〜５ｌ 転写ブランケット
６ 転写ブランケットドラム
７ 缶連鎖
８ 缶
９ 第１誘導車輪
１０ 第１誘導車輪
１１ 缶運搬装置又は缶インデクサー
１２ 中心軸線
１３ａ〜１３ｃ 浅浮き彫り画
６６ 転写ブランケット上の、複数の浅浮き彫り形状の各々と対応する高浮き彫り形状の各々との間に移行部を形成する縁部部分
６８ 縁部６６に相対する、移行部を形成する縁部部分
７０ 転写ブランケット上の、浅浮き彫り形状を高浮き彫り形状から隔てる壁
８０ シェーディングを示す複雑な画像
８４ 転写ブランケットの上面
８８ 転写ブランケット上の高浮き彫り形状
９２ 転写ブランケット上の浅浮き彫り形状

Claims (20)

1. 版胴（４ａ−４ｈ）に保持され、第１の仕上げ画を有する少なくとも１つの印刷板（３ａ−３ｈ）に対して、インクを供給する少なくとも１つのインクカートリッジ（２ａ−２ｈ）と、
   少なくとも１つのインクカートリッジ（２ａ−２ｈ）から前記第１の仕上げ画にインクを供給するため転写ブランケットドラム（６）に固定された少なくとも２つの転写ブランケット（５ａ−５ｌ）と連通する前記印刷板（３ａ−３ｈ）と、
   少なくとも１つの前記インクカートリッジ（２ａ−２ｈ）から缶（８）へと前記インクを転写するために動かされる少なくとも２つの前記転写ブランケット（５ａ−５ｌ）と、を具備する缶インプリンティング装置（１）において、
   少なくとも２つの前記転写ブランケット（５ａ−５ｌ）が、少なくとも１つのインクカートリッジ（２ａ−２ｈ）からのインクが供給されない第２の浅浮き彫り仕上げ画及び第３の浅浮き彫り仕上げ画をそれぞれ有することを特徴とする缶インプリンティング装置（１）。
2. 前記印刷板（３ａ−３ｈ）の前記第１の仕上げ画が、高浮き彫りであることを特徴とする請求項１に記載の缶インプリンティング装置（１）。
3. 当該缶インプリンティング装置（１）が、乾式輪転オフセット式のプリンターであることを特徴とする請求項１又は２に記載の缶インプリンティング装置（１）。
4. 前記転写ブランケットドラム（６）と相互作用する８つのインクホルダー（２ａ−２ｈ）を有することを特徴とする請求項１から３のいずれか一項に記載の缶インプリンティング装置（１）。
5. 前記転写ブランケットドラム（６）が、該転写ブランケットドラム（６）の外部表面に対称的に配置された８つの転写ブランケット（５ａ−５ｌ）を有することを特徴とする請求項１から４のいずれか一項に記載の缶インプリンティング装置（１）。
6. 請求項１から５のいずれか一項に記載の缶インプリンティング装置（１）を用いた缶（８）を製造する方法であって、
   前記インクカートリッジ（２ａ−２ｈ）が前記版胴（４ａ−４ｈ）上にある前記印刷板（３ａ−３ｈ）に対してインクを供給する工程と、
   前記印刷板（３ａ−３ｈ）が該印刷板（３ａ−３ｈ）の回転によって前記転写ブランケット（５ａ−５ｌ）に対してインクを供給する工程と、
   前記転写ブランケット（５ａ−５ｌ）が該転写ブランケット（５ａ−５ｌ）上にある前記インクを缶（８）に対して転写する工程と、
   前記転写ブランケット（５ａ−５ｌ）が、前記転写ブランケット（５ａ−５ｌ）上にある前記浅浮き彫りから仕上げ画を前記缶（８）に形成する工程と、を含むことを特徴とする方法。
7. 請求項１に記載の缶インプリンティング装置（１）によって製造され且つ請求項６に記載の方法によって製造された缶（８）であって、前記転写ブランケット（５ａ−５ｃ）上にある前記浅浮き彫り（１３ａ−１３ｃ）からインクを供給されない仕上げ画を有することを特徴とする缶（８）。
8. 浅浮き彫り仕上げ画を有することを特徴とする請求項１、６又は７のいずれか一項に記載の転写ブランケット。
9. 缶インプリンティング器具（１）であって、
   複数のインクカートリッジ（２ａ−２ｈ）と、
   当該缶インプリンティング器具（１）に回転するように取り付けられた複数の印刷板（３ａ−３ｈ）であってそれぞれの印刷板（３ａ−３ｈ）が複数のインクカートリッジ（２ａ−２ｈ）の対応するインクカートリッジと連通すると共に、高浮き彫りの画を有し、複数の前記印刷板（３ａ−３ｈ）における第１印刷板が前記第１印刷板の上面の部分を含む前記第１印刷板の高浮き彫り部分を備えた第１画を有し、前記第１印刷板の前記高浮き彫り部分が、複数の前記インクカートリッジの１つからインクを受容する、複数の印刷板（３ａ−３ｈ）と、
   複数の転写ブランケット（５ａ−５ｌ）であって、第１転写ブランケットが該第１転写ブランケットの上面において複数の浅浮き彫り形状及び複数の高浮き彫り形状を有し、複数の前記浅浮き彫りが、深さ及び輪郭を模倣するためのシェーディングパターンを備えた第１特性を有する第２画を形成するために複数の前記高浮き彫り形状と協働すると共に第２転写ブランケットが、該第２転写ブランケットの上面において複数の浅浮き彫り形状及び複数の高浮き彫り形状を有し、複数の前記浅浮き彫り形状が、前記第１転写ブランケットにおける前記第１特性とは異なる深さ及び輪郭を模倣するためのシェーディングパターンを備えた第２特性を有する第３画を形成するために複数の前記高浮き彫り形状と協働すると共に前記第１転写ブランケット及び第２転写ブランケットの前記高浮き彫り形状が、前記第１印刷板と係合可能であると共に前記第１印刷板からのインクの供給を受ける、複数の転写ブランケット（５ａ−５ｌ）と、
   缶を受容するための複数のステーションを有する当該缶インプリンティング器具に対して回転するように取り付けられた缶インデクサー（１１）であって、回転して複数の缶（８）を順次的且つ連続的に印刷サイト（１５）へと運び、第１缶（８）が、前記印刷サイト（１５）において前記第１転写ブランケットを係合し且つ前記第１転写ブランケットからインクを受容し、当該缶インデクサー（１１）が、前記印刷サイト（１５）への第２缶（８）の移動と同時に前記印刷サイト（１５）から前記第１缶（８）を移動させ、前記第２缶（８）が、前記第２転写ブランケットを係合し且つ前記第２転写ブランケットからインクを受容する、缶インデクサー（１１）と、を具備する缶インプリンティング器具（１）。
10. 複数の浅浮き彫り形状のそれぞれと対応する高浮き彫り形状のそれぞれとの間の移行部を形成するエッジ部分が曲率半径を有する、請求項９に記載の缶インプリンティング器具。
11. 前記第１転写ブランケット及び第２転写ブランケットの前記浅浮き彫り形状が、３．１８マイクロメートルから６．３５マイクロメートル（１２５マイクロインチから２５０マイクロインチ）の表面仕上げを有する、請求項９に記載の缶インプリンティング器具。
12. 前記浅浮き彫り形状を前記第１転写ブランケット及び前記第２転写ブランケットのそれぞれにおける前記高浮き彫り形状から分離する壁が、前記浅浮き彫り形状から前記高浮き彫り形状へと９０°よりも大きな角度で上方に曲がっている、請求項９に記載の缶インプリンティング器具。
13. 前記第１転写ブランケット及び第２転写ブランケットにおける前記浅浮き彫り形状が、０．０５０８ミリメートル（０．００２インチ）よりも小さな径のビームスポットを有するレーザーによって形成された、請求項９に記載の缶インプリンティング器具。
14. 前記第１転写ブランケット及び前記第２転写ブランケットのそれぞれの前記浅浮き彫り形状を前記高浮き彫り形状から分離する壁が、前記浅浮き彫り形状から前記高浮き彫り形状へと９０°よりも大きな角度で上方へと曲がり、前記壁と前記高浮き彫り形状及び浅浮き彫り形状との間の前記第１転写ブランケット及び前記第２転写ブランケットの縁部が、曲率半径を有する、請求項９に記載の缶インプリンティング器具。
15. 複数の前記印刷板が、第２印刷板の上面の一部を有する前記第２印刷板の高浮き彫り部分を備えた第４画を有する複数の前記印刷板（３ａ−３ｈ）において、前記第２印刷板を具備し、前記第２印刷板の前記高浮き彫り部分が、複数の前記インクカートリッジの１つからインクを受容し、且つ、前記第１画が、前記第４画とは異なる、請求項９に記載の缶インプリンティング器具。
16. 複数の前記浅浮き彫り形状のそれぞれと対応する前記高浮き彫り形状のそれぞれとの間の移行部を形成するエッジ部分が、Ｒａ３．５以下の表面仕上げを有する、請求項９に記載の缶インプリンティング器具。
17. 複数の前記浅浮き彫り形状のそれぞれと複数の前記高浮き彫り形状のそれぞれとの間の移行部を形成するエッジ部分が、Ｒｍａｘ３．３３の表面仕上げを有する、請求項９に記載の缶インプリンティング器具。
18. 複数の前記浅浮き彫り形状のそれぞれと前記高浮き彫り形状のそれぞれとの間の移行部を形成するエッジ部分が、Ｒａ３．０±Ｒａ０．１の表面仕上げを有する、請求項９に記載の缶インプリンティング器具。
19. 前記浅浮き彫り形状が、少なくとも０．３８ミリメートル（０．０１５インチ）の深さを有する、請求項９に記載の缶インプリンティング器具。
20. 乾式輪転オフセット飲料缶印刷器（１）において複数の飲料缶（８）に対して順次的且つ連続的に詳細画を転写する方法であって、複数の前記飲料缶（８）における第１飲料缶（８）が、第１の詳細画を受け、且つ、前記第１飲料缶（８）の直後に前記乾式輪転オフセット飲料缶印刷器（１）によって進められた第２飲料缶が、前記第１の詳細画とは異なる第２の詳細画を受け、当該方法が、
    第１パターン内の第１非金属転写ブランケットの上面の部分を除去するために、径が０．０５ミリメートル（０．００２インチ）未満のレーザービームスポットを有するレーザーで浅浮き彫り形状を、前記上面の除去されていない部分を備えた高浮き彫り形状を有する前記第１非金属転写ブランケットに形成する工程と、
    前記第１パターンとは異なる第２パターン第１パターン内の第２非金属転写ブランケットの上面の部分を除去するために、前記レーザーで浅浮き彫り形状を前記第２非金属転写ブランケットに形成する工程と、
    第１非金属転写ブランケット及び第２非金属転写ブランケットを乾式輪転オフセット印刷器具に、回転するように取り付ける工程と、
    前記乾式輪転オフセット印刷器具に回転するように取り付けられた複数の印刷板（３ａ−３ｈ）であって、それぞれの印刷板（３ａ−３ｈ）が高浮き彫りの仕上げ画を有し、複数の前記印刷板（３ａ−３ｈ）における第１印刷板が、前記第１印刷板の前記上面の一部を有する前記第１印刷板の高浮き彫り部分を備えた第１の仕上げ画を有し、複数の前記印刷板における第２印刷板が、前記第１印刷板の前記第１の仕上げ画とは異なる高浮き彫りの第２の仕上げ画を有した、複数の印刷板（３ａ−３ｈ）を設ける工程と、
    第１の量のインクを前記第１印刷板の前記高浮き彫り部分に塗布させる工程と、第２の量のインクを前記第２印刷板の前記高浮き彫り部分に塗布させる工程と、
    前記第１印刷板を前記第１非金属転写ブランケットと係合させる工程と、
    前記第１印刷板を前記第１非金属転写ブランケットの前記上面に対して回転させる工程と、
    インクを前記第１印刷板の前記高浮き彫り部分から前記第１非金属転写ブランケットの前記高浮き彫り形状へと転写させる工程と、
    前記第２印刷板を前記第１非金属転写ブランケットと係合させる工程と、
    前記第２印刷板を前記第１非金属転写ブランケットの前記上面に対して回転させる工程と、
    前記インクを前記第２印刷板の前記高浮き彫り部分から前記第１非金属転写ブランケットの前記高浮き彫り形状へと転写させる工程と、
    第１飲料缶を前記第１非金属転写ブランケットと係合させる工程と、
    第１画を形成するため、インクを前記第１非金属転写ブランケットの前記高浮き彫り部分から前記第１飲料容器へと転写させる工程と、
    前記第１印刷板の前記高浮き彫り部分に対して第３の量のインクを塗布させる工程と、
    第４の量のインクを前記第２印刷板の前記高浮き彫り部分に対して塗布させる工程と、
    前記第１印刷板を前記第２非金属転写ブランケットと係合させる工程と、
    前記第１印刷板を前記第２非金属転写ブランケットの前記上面に対して回転させる工程と、
    インクを前記第１印刷板の高浮き彫り部分から前記第２非金属転写ブランケットの高浮き彫り形状へと転写させる工程と、
    前記第２印刷板を前記第２非金属転写ブランケットと係合させる工程と、
    前記第２印刷板を前記第２非金属転写ブランケットの前記上面に対して回転させる工程と、
    インクを前記第２印刷板の前記高浮き彫り部分から前記第２非金属転写ブランケットの前記高浮き彫り形状へと転写させる工程と、
    第２飲料缶を前記第２非金属転写ブランケットと係合させる工程と、
    第２画を形成するため、インクを前記第２非金属転写ブランケットの前記高浮き彫り部分から前記第２飲料缶へと転写させる工程と、を含み、
    前記第２画が、前記第１画とは異なる、方法。