JP2015525288A - 光学吸収特性が改善した酸化亜鉛スズコーティングされたプラスチックフィルム - Google Patents
光学吸収特性が改善した酸化亜鉛スズコーティングされたプラスチックフィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015525288A JP2015525288A JP2015514457A JP2015514457A JP2015525288A JP 2015525288 A JP2015525288 A JP 2015525288A JP 2015514457 A JP2015514457 A JP 2015514457A JP 2015514457 A JP2015514457 A JP 2015514457A JP 2015525288 A JP2015525288 A JP 2015525288A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plastic substrate
- coated plastic
- tin oxide
- zinc tin
- coating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C14/00—Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material
- C23C14/22—Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the process of coating
- C23C14/34—Sputtering
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C14/00—Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material
- C23C14/06—Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the coating material
- C23C14/08—Oxides
- C23C14/086—Oxides of zinc, germanium, cadmium, indium, tin, thallium or bismuth
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J7/00—Chemical treatment or coating of shaped articles made of macromolecular substances
- C08J7/04—Coating
- C08J7/048—Forming gas barrier coatings
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J7/00—Chemical treatment or coating of shaped articles made of macromolecular substances
- C08J7/04—Coating
- C08J7/06—Coating with compositions not containing macromolecular substances
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C14/00—Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material
- C23C14/0021—Reactive sputtering or evaporation
- C23C14/0036—Reactive sputtering
- C23C14/0057—Reactive sputtering using reactive gases other than O2, H2O, N2, NH3 or CH4
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C14/00—Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material
- C23C14/22—Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the process of coating
- C23C14/56—Apparatus specially adapted for continuous coating; Arrangements for maintaining the vacuum, e.g. vacuum locks
- C23C14/562—Apparatus specially adapted for continuous coating; Arrangements for maintaining the vacuum, e.g. vacuum locks for coating elongated substrates
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
本発明は、特に380から430nmの青色スペクトル範囲内にて吸収特性が改善した酸化亜鉛スズコーティングを有するコーティングされたプラスチックフィルム、酸化亜鉛スズコーティング自体およびその製造方法ならびに相当するコーティングされたプラスチックフィルムを含む電子デバイスを提供する。【選択図】なし
Description
本発明は、特に380から430nmの青色スペクトル範囲内にて吸収特性が改善した酸化亜鉛スズコーティングを有するコーティングされたプラスチックフィルム、酸化亜鉛スズコーティング自体およびその製造方法ならびに相当するコーティングされたプラスチックフィルムを含む電子デバイスを提供する。
可撓性電子機器の製造は、特に酸素および水蒸気の影響から電子デバイスを保護する可撓性基材を必要とする。このような酸素および水蒸気バリアは、それに応じて可撓性プラスチック基材、特にプラスチックフィルムをコーティングすることによって実現される。無機コーティング、たとえば酸化アルミニウム、二酸化チタンまたは窒化ケイ素は、このようなバリアコーティングに好適なコーティングとして公知である。欧州特許第2148899号により、酸化亜鉛スズ(ZTO)も、たとえば食品包装用のプラスチック基材の無機バリアコーティングとして好適である。欧州特許第2148899号により、このようなコーティングは、可撓性プラスチック基材への適用時にひび割れが少ないという、酸化アルミニウムおよび窒化ケイ素に勝る利点を有する。
しかし、酸素および水蒸気の透過に対して十分なバリアを形成するという要求特性に加え、可撓性基材は可撓性電子デバイスで使用するために可視スペクトル範囲で良好な透過率を示す必要がある。この目的のために、そのスペクトル範囲内のいずれの範囲においても吸収が著しく上昇してはならないのは、デバイスの可視スペクトル範囲における吸収の局所的な上昇が色ずれに、ひいては誤った色印象につながるためである。しかしZTOは、430nmより低い青色スペクトル範囲での吸収上昇という欠点を有し、これがコーティングにおける黄色がかった色印象につながり、したがって電子デバイスに使用するには望ましくない。たとえば層厚が90nmの、たとえば欧州特許第2148899号に記載されているような従来のZTOコーティングは、380から430nmのスペクトル範囲において4%を超える吸収を有する。
したがって、このようなZTOコーティングの、またコーティング基材の吸収特性を改善して、特に可撓性電子デバイスにおけるバリアコーティング基材としてもZTOコーティングを使用できるようにする要求があった。
B.−Y.Oh et al.,Journal of Crystal Growth 281(2005)475−480より、透明導電性コーティングとして使用される、スパッタリングにより適用されたアルミニウムドープ酸化亜鉛層(ZnO:Al)が、続く水素による熱処理の結果として、300から700nmのスペクトル範囲における電気および光学特性の改善を示すことが公知である。しかし、この目的のために、コーティングを水素雰囲気中で300℃の温度にて10から120分間処理する必要がある。しかし、このようなH2後処理の酸化亜鉛スズバリアコーティングに対する効果は不明である。加えて、このような後処理は、大規模生産のための追加の非常に高額なプロセスステップであるだけでなく、純粋な水素を比較的高温で使用するために、プロセス関連の安全対策、たとえばこのようなシステムの相当する密閉を必要とするかなりの安全上のリスクでもある。したがって、連続製造プロセスにおいて、このような後処理は実施することが不可能であるか、またはかなりの費用を用いてのみ行うことができる。加えて、このような後処理は、高温のためにプラスチック基材には好適ではない。
したがって、本発明の基礎を成す目的は、公知のZTOコーティングと比較して光吸収特性が改善された、ZTOバリアコーティングによってコーティングされた基材およびZTOバリアコーティングを提供すること、ならびにその簡単な製造プロセスを発見することであった。
驚くべきことに、該目的は、プロセスガス中にて水素の存在下でのスパッタリングプロセスによって、このようなZTOコーティングの成膜を行うことにより達成された。
驚くべきことに、プロセスガス中にH2が存在することによって、バリアコーティングであって、一方では380から430nmのスペクトル範囲にて低い吸収係数を有し、他方ではそのバリア特性がそれにもかかわらず、プロセスガス中で水素を用いずに従来の方式で製造したバリア層のバリア特性と等しく良好である、バリアコーティングが生じることが見出されている。このことが当業者にとって予想外であるのは、プロセスガス中にH2が存在することによって圧力が上昇し、次いで生じるバリア層の多孔性の上昇が引き起こされるためである。多孔性の上昇は、層のバリア特性に悪影響を及ぼすおそれがあり、本発明によるコーティングされたプラスチック基材にこれがあてはまらないのは、きわめて驚くべきことであった。
B.−Y.Oh et al.,Journal of Crystal Growth 281(2005)475−480
したがって、本発明は、少なくとも1つのプラスチック材料、好ましくは少なくとも1つの熱可塑性プラスチック材料を含むベース層および少なくとも1つの酸化亜鉛スズのコーティングを含むコーティングされたプラスチック基材であって、酸化亜鉛スズのコーティングがプロセスガス中の水素の存在下でのスパッタリングプロセスにて製造されることを特徴とする、コーティングされたプラスチック基材を提供する。
酸化亜鉛スズのコーティングは、少なくとも1つのプラスチック材料、好ましくは少なくとも1つの熱可塑性プラスチック材料を含むベース層上に直接配置することができる。しかし本発明により、ベース層と酸化亜鉛スズのコーティングとの間にさらなる層を配置することも可能である。
本発明は、酸化亜鉛スズをベースとするガスおよび蒸気に対する、好ましくは酸素、窒素および/または水蒸気に対する、特に好ましくは酸素および/または水蒸気に対する透過バリアコーティングであって、酸化亜鉛スズのコーティングがプロセスガス中の水素の存在下でのスパッタリングプロセスにて製造されることを特徴とする、透過バリアコーティングをさらに提供する。本発明によるコーティングはさらに、窒素に対する追加の透過バリアコーティングであることができる。
このような酸化亜鉛スズコーティングは驚くべきことに、プロセスガスに水素を添加せずに製造したコーティングよりも、380から430nmの青色スペクトル範囲において著しく低い吸収を、したがって低い黄色味を有する。そのスペクトル範囲において、吸収を5%未満に、好ましくは4%未満に低下させることが可能であった。スパッタリングプロセスにおいてプロセスガス中に水素を添加することによる、ZTOコーティングの吸収特性に対するその効果がいっそう驚くべきであるのは、B.−Y.Oh et al.でのように純粋な水素雰囲気が必要とされないためであるが、プロセスガス中の水素がなお比較的少量で十分に吸収を改善するためである。スパッタリングプロセスによる製造におけるプロセスガスは、水素に加えて少なくとも1つの希ガス、好ましくはアルゴンを含む。特に好ましくは、スパッタリングプロセスによる製造におけるプロセスガスは、さらに酸素を含む。
プロセスガスは、好ましくは0.1から20体積%の、特に好ましくは0.5から15体積%、最も特に好ましくは1から12体積%の水素を含む。体積%の数値は、存在してよいいずれの希ガスも含むプロセスガスの総体積に基づく。
コーティング中の酸化亜鉛スズは、亜鉛の質量による量が5から70%、好ましくは10から70%である、好ましくは元素である亜鉛、スズおよび酸素の化学化合物である。
また好ましくは、酸化亜鉛スズはZnSnxOyであり、式中、xは0.2から10.0の数を表し、yは1.4から21.0の数を表す。このような酸化亜鉛スズは、異なる量の相ZnSnO3、Zn2SnO4有する、さらにZnOおよびSnO2を有していてよい、ならびに未反応のZnおよびSnを有していてよい、いわゆる混合酸化物である。
バリア特性を改善するために、酸化亜鉛スズの1以上のコーティングを基材に適用することができる。本発明の具体的な実施形態において、酸化亜鉛スズのコーティングは、他の層と交互にすることもできる。酸化亜鉛スズのコーティング厚はそれぞれの場合で10から1000nm、好ましくは20から500nm、特に好ましくは50から250nmである。複数の酸化亜鉛スズのコーティングの場合、これらは同じ組成物または異なる組成物ZnSnxOyのコーティングであることができる。本発明の好ましい実施形態において、個々の酸化亜鉛スズコーティング中の組成物ZnSnxOyは実質的に同じである。加えて、複数のコーティングの場合、個々の酸化亜鉛スズコーティングの層厚は同じまたは異なることができる。本発明の好ましい実施形態において、個々の酸化亜鉛スズコーティングのそれぞれの層厚は同じである。加えて、複数のコーティングの場合、層間の界面は、急な界面であるか(界面での組成変化が破壊的である)、または連続的な界面である(界面での組成変化が、所定の距離にわたって連続的である)ことができる。
380から430nmのスペクトル範囲において、酸化亜鉛スズコーティングは好ましくは0.5l/μm未満の、特に好ましくは0.3l/μm未満の吸収係数を有する。吸収係数は、従来の分光計を使用して透過および反射を測定すること、測定したデータから吸収を計算すること、ならびに吸収から問題の380から430nmのスペクトル範囲における吸収の平均値を決定することによって決定できる。吸収係数は、吸収の平均値から層厚を使用して計算することができる。
少なくとも1つのプラスチック材料、好ましくは少なくとも1つの熱可塑性プラスチック材料を含む、ベース層を含むプラスチック基材、好ましくは熱可塑性プラスチック基材は、好ましくは可撓性プラスチック基材、特に好ましくは単層または多層プラスチックフィルムである。プラスチック基材は、好ましくは、少なくとも1つの熱可塑性プラスチック材料を含むベース層を含むプラスチック基材である。基材としての多層熱可塑性プラスチックフィルムは、同時押出、押出積層または積層によって製造された熱可塑性プラスチックフィルム、好ましくは同時押出によって製造された熱可塑性プラスチックフィルムであることができる。ベース層を含む単層または多層プラスチックフィルムは、好ましくは10μmから1000μmの、特に好ましくは20から500μmの、最も特に好ましくは50から300μmの厚さを有する。
プラスチック層に好適な熱可塑性プラスチック材料は、相互に独立して、エチレン性不飽和モノマーのポリマーおよび/または2官能性反応性化合物の重縮合生成物より選択される熱可塑性プラスチック材料である。透明熱可塑性プラスチック材料が特に好ましい。
特に好適な熱可塑性プラスチック材料は、ジフェノール、ポリもしくはコポリアクリレートおよびポリもしくはコポリメタクリレートをベースとするポリカーボネートもしくはコポリカーボネート、たとえばおよび好ましくはポリメチルメタクリレート、スチレンとのポリマーもしくはコポリマー、たとえばおよび好ましくは透明ポリスチレンもしくはポリスチレンアクリロニトリル(SAN)、透明熱可塑性ポリウレタン、ならびにまたポリオレフィン、たとえばおよび好ましくは透明ポリプロピレンタイプもしくは環式オレフィンをベースとするポリオレフィン(たとえばトパス(TOPAS)(登録商標)、ヘキスト(Hoechst))、テレフタル酸もしくはナフタレンジカルボン酸の重縮合もしく共重縮合生成物、たとえばおよび好ましくはポリもしくはコポリエチレンテレフタレート(PETまたはCoPET)、グリコール修飾PET(PETG)またはポリもしくはコポリブチレンテレフタレート(PBTもしくはCoPBT)、ポリもしくはコポリエチレンナフタレート(PENもしくはCoPEN)または上記の混合物である。
熱可塑性プラスチック材料は、好ましくはジフェノールをベースとするポリカーボネートもしくはコポリカーボネート、ポリもしくはコポリアクリレート、ポリもしくはコポリメタクリレート、スチレンによるポリマーもしくはコポリマー、熱可塑性ポリウレタン、ポリオレフィン、テレフタル酸の共重縮合生成物、ナフタレンジカルボン酸の重縮合もしくは共重縮合生成物またはその混合物である。
本発明の一実施形態において、少なくとも1つの熱可塑性プラスチック材料はポリエチレンテレフタレートを含まない。
特に好ましいのが高い透明性および低い曇り価を有する熱可塑性プラスチック材料であるのは、これらがたとえばディスプレイ用途などの光学またはオプトエレクトロニクス用途で特に好適なためである。このような熱可塑性プラスチック材料は、特に好ましくはジフェノールをベースとするポリカーボネートもしくはコポリカーボネート、ポリもしくはコポリアクリレート、ポリもしくはコポリメタクリレート、またはテレフタル酸もしくはナフタレンジカルボン酸の重縮合もしくは共重縮合生成物、たとえばおよび好ましくはポリまたはコポリエチレンテレフタレート(PETもしくはCoPET)、グリコール修飾PET(PETG)、またはポリもしくはコポリブチレンテレフタレート(PBTもしくCoPBT)、ポリもしくはコポリエチレンナフタレート(PENもしくはCoPEN)または上記の混合物である。
このようなプラスチックフィルムおよびその製造は当業者に公知であり、加えて市販されている。
本発明の好ましい実施形態において、平滑化層をプラスチック基材の、好ましくはプラスチックフィルムのコーティングされる表面に適用することができる。このような平滑化層は、好ましくは、500nm未満の、特に好ましくは200nm未満の、最も特に好ましくは150nm未満の表面粗さ(Ra値(平均粗度)として測定)を有する。好ましい実施形態において、このような平滑化層は、100nm未満の、好ましくは50nm未満の、特に好ましくは20nmの表面粗さを有する。このような平滑化層の表面粗さは、DIN EN ISO 4287に従って、Contour GT−KO光学表面プロファイラ(Optical Surface−profiler)を使用して測定できる。このような平滑化層をこのように従来通り適用すると、酸化亜鉛スズコーティングにて欠陥の生成がより少なく、従ってガスおよび蒸気に対する、好ましくは酸素および/または水蒸気に対する透過バリアがより良好に実現されるという利点を有することができる。
このような平滑化層の好適な材料は、当業者に公知である。材料はたとえば、放射線硬化コーティングまたはポリウレタンもしくはエポキシ樹脂ベースコーティングのためのコーティング組成物であることができる。好ましいのは、放射線硬化コーティング用の材料、特にアクリレートをベースとするものである。
放射線硬化コーティングは、好ましくは放射線硬化性ポリマーおよび/またはモノマーを含むコーティング組成物から得られる。
好適な放射線架橋性ポリマーは特に、電磁放射線によって、たとえばUV線、電子ビーム、X線またはガンマ線によって、好ましくはUV放射線または電子ビームによって架橋することができるポリマーである。特に好ましいのは、放射線によって架橋できるエチレン性不飽和基を有するポリマーである。このようなエチレン性不飽和基は、たとえばアクリレート基、メタクリレート基、ビニルエーテル基、アリルエーテル基およびマレイミド基であることができる。好適なエチレン性不飽和ポリマーはたとえばおよび好ましくは、(メタ)アクリル化ポリ(メタ)アクリレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル化油および不飽和ポリエステルである。(R.Schwalm,UV Coatings,2007,Elsevier,p.93−139)。特に好ましいエチレン性不飽和ポリマーは、(メタ)アクリル化ポリ(メタ)アクリレートまたはポリウレタン(メタ)アクリレートである。
好適な放射線架橋性モノマーは特に、電磁放射線によって、たとえばUV線、電子ビーム、X線またはガンマ線によって、好ましくはUV放射線または電子ビームによって架橋することができるモノマーである。これらは好ましくは不飽和モノマーである。不飽和モノマーは好ましくは、アクリレートもしくはメタクリレート、好ましくはC1−C20−アルキルアクリレートもしくはC1−C20−アルキルメタクリレート、ビニル芳香族化合物、好ましくはC1−C20−ビニル芳香族化合物、たとえばスチレン、ビニルトルエン、α−ブチルスチレンもしくは4−n−ブチルスチレン、カルボン酸のビニルエステル、好ましくはC1−C20−カルボン酸のビニルエステル、たとえばビニルラウレート、ビニルステアレート、ビニルプロピオネートおよびビニルアセテート、ビニルエーテル、好ましくはC1−C20−アルコールのビニルエーテル、たとえばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルヘキシルエーテルもしくはビニルオクチルエーテル、不飽和ニトリル、たとえばアクリロニトリルもしくはメタクリロニトリル、または1個以上の二重結合、好ましくは1もしくは2個の二重結合を有するアルケン、好ましくは1個以上の二重結合、好ましくは1もしくは2個の二重結合を有するC2−C20−アルケン、たとえばエチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエンもしくはイソプレンであることができる。放射線架橋性モノマーは、特に好ましくは、アクリレートまたはメタクリレート、好ましくはC1−C20−アルキルアクリレートまたはC1−C20−アルキルメタクリレートである。
このようなアクリレートまたはメタクリレート、好ましくはC1−C20−アルキルアクリレートまたはC1−C20−アルキルメタクリレートの好適な例は、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、2−エチル−ヘキシルアクリレート、イソデシルアクリレート、n−ラウリルアクリレート、C12−C15−アルキルアクリレート、n−ステアリルアクリレート、n−ブトキシエチルアクリレート、ブトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、メタンジオールジアクリレート、グリセロールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、グリセロールトリアクリレート、1,2,4−ブタントリオールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートおよび相当するメタクリレートである。上述したアルコキシ化、好ましくはエトキシ化アクリレートおよびメタクリレートは、アクリレートおよびメタクリレートとしてさらに好適である。
ベースフィルムをコーティングするのに使用されるこのような平滑化層用のコーティング組成物は、好ましくは少なくとも1つの好適な光開始剤を含む。光開始剤は、架橋性ポリマーに共有結合させることもできる。放射線重合は、好ましくは400nmから1pmの波長を有する放射線、たとえばUV線、電子ビーム、X線またはガンマ線によって行われる。
UV放射線を使用する場合、硬化は光開始剤の存在下で開始される。光開始剤に関して、原則として2つの型、1分子型(I)および2分子型(II)に分けられる。好適な(I)型系は、芳香族ケトン化合物、たとえば第3級アミンと組合せたベンゾフェノン、アルキルベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(ミヒラーのケトン)、アントロンおよびハロゲン化ベンゾフェノンまたは上述の型の混合物である。また好適なのは、(II)型開始剤、たとえばベンゾインおよびその誘導体、ベンジルケタール、アシルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキシド、ビスアシルホスフィンオキシド、フェニルグリオキシル酸エステル、カンファーキノン、α−アミノアルキルフェノン、α,α−ジアルコキシアセトフェノンおよびα−ヒドロキシアルキルフェノンである。水性分散体にただちに包含できる光開始剤も好ましい。このような製品は、たとえばイルガキュア(Irgacure)(登録商標)500(ベンゾフェノンおよび(1−ヒドロキシシクロヘキシル)フェニルケトンの混合物、BASF SE、ルートヴィヒスハーフェン(Ludwigshafen)、ドイツ)、イルガキュア(登録商標)819 DW(フェニルビス−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、BASF SE、ルートヴィヒスハーフェン、ドイツ)、エサキュア(Esacure)(登録商標)KIP EM(オリゴ−[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)−フェニル]−プロパノン]、ランベルティ(Lamberti)、Aldizzate、イタリア)である。これらの化合物の混合物も使用できる。
酸化亜鉛スズのコーティングは、好ましくはガスおよび蒸気に対する、特に好ましくは酸素、窒素および/または水蒸気に対する、最も特に好ましくは酸素および/または水蒸気に対する、特に好ましくは酸素および水蒸気に対する透過バリア層である。
反射防止層は、本発明によるコーティングされたフィルムにおいて、好ましくは最外層に、または酸化亜鉛スズのコーティングに適用することができる。本発明によってコーティングされたプラスチック基材、好ましくはプラスチックフィルムの透過率を、このような反射防止層によってさらに向上させることができる。このような層は当業者に公知である。これらの層はたとえば低屈折率の材料、たとえばSiO2、MgF2などの層、屈折率が異なる材料の薄層が交互になっている複合多層構造体または屈折率勾配を有する層であることができる。
本発明によってコーティングされたプラスチック基材、好ましくはプラスチックフィルムは可視スペクトル範囲にて、好ましくは75%を超える、特に好ましくは80%を超える透過率を有する。最も特に好ましくは、本発明によってコーティングされたプラスチック基材は、特にさらに反射防止層との組合せで、可視スペクトル範囲にて、85%を超える、好ましくは90%さえ超える透過率を有することもできる。
本発明によってコーティングされたプラスチック基材、好ましくはプラスチックフィルムは、好ましくは0.5cm3/m2/日未満の、特に好ましくは0.1cm3/m2/日未満の酸素透過速度および/または0.1g/m2/日未満の、特に好ましくは0.01g/m2/日未満の水蒸気透過速度を有する。
本発明によってコーティングされたプラスチック基材、好ましくはプラスチックフィルムは、追加の複雑な後処理ステップを用いずに簡単なプロセスで製造することができる。特にロール・ツー・ロール・プロセスによる連続手段が可能である。
本発明は、本発明によりコーティングされたプラスチック基材、好ましくはコーティングされたプラスチックフィルムを製造する方法であって、酸化亜鉛スズの少なくとも1つのコーティングがプラスチック基材、好ましくはプラスチックフィルムに真空中でスパッタリングプロセスによって適用され、プロセスガスが水素を含むことを特徴とする方法をさらに提供する。
スパッタリングプロセスの好適なターゲット(電極)は、好ましくは少なくとも亜鉛およびスズを含む合金または少なくとも酸化亜鉛スズを含む合金で作製されたものである。酸化亜鉛スズターゲットを使用する場合、これは少量のさらなる添加物、たとえば窒素も含んでよい。
スパッタリングプロセスによる製造におけるプロセスガスは、水素に加えて少なくとも1つの希ガス、好ましくはアルゴンを含む。好ましくは、プロセスガスはさらに酸素を含む。特にターゲットが亜鉛およびスズを含む合金のターゲット、好ましくはターゲットが主に亜鉛およびスズを含む合金のターゲットである場合に、プロセスガス中に酸素が必要である。
好ましい実施形態において、本発明によるプロセスは連続的に行われる。製造は、特に好ましくはロール・ツー・ロール・プロセスによって行うことができる(たとえば図1を参照のこと)。
図1は、このようなロール・ツー・ロール・プロセスを行うための装置の概略図を示す。
従来の公知の方法、たとえば直流スパッタリング(DCスパッタリング)、高周波スパッタリング(HFスパッタリング)、イオン・ビーム・スパッタリング、マグネトロンスパッタリングまたは反応性スパッタリングは、すべてスパッタリングプロセスとして使用することができる。酸化亜鉛スズ層は、好ましくは金属ターゲットのDCスパッタリングによって製造される。プロセスの安定性を向上させるダブルマグネトロン装置が、好ましくは選ばれる。特に好ましくは、システムは、10から100kHzの間のパルス化直流によって動作する。しかし、高周波スパッタリング(HFスパッタリング)も同様に使用できる。これにより、特にセラミック酸化亜鉛スズターゲットのスパッタリングが可能である。
使用されるターゲットの形状はかなりの程度まで変更できる。平面長方形ターゲットを使用できる。いわゆる管状ターゲットも用いることができる。これによりプロセス寿命が延長される。
本発明による透過バリアコーティングまたは本発明によってコーティングされたプラスチック基材は、包装材料の製造と、その光学特性により電子デバイス、特に可撓性電子デバイスの製造との両方に好適である。
したがって、本発明は、包装材料の製造における、または電子デバイス、好ましくは可撓性電子デバイスの製造における、本発明による透過バリアコーティングまたは本発明によりコーティングされたプラスチック基材の使用をさらに提供する。
包装材料は、食品包装用の包装材料または酸素および/もしくは水蒸気に感受性である工業製品、たとえば太陽電池、薄膜太陽電池、リチウムベース薄膜バッテリ、有機発光ダイオード、透明な、真空断熱されていてもよいパネル、フラット有機発光素子、LCDディスプレイ、TFTディスプレイなどを包装するための包装材料であることができる。
本発明は、本発明によりコーティングされた少なくとも1つのプラスチック基材または本発明による少なくとも1つの透過バリアコーティングを含む電子デバイス、好ましくは可撓性電子デバイスをさらに提供する。
電子デバイス、特に可撓性電子デバイスはたとえば電子リーダー、LCDスクリーン、LCDテレビセット、OLEDディスプレイおよび照明デバイス、タッチパッド、PDA、携帯電話などであることができる。
以下の実施例は、一例として本発明を説明するものであり、限定するものとして解釈されるべきではない。
[実施例]
ロール・ツー・ロール真空コーティング装置において、酸化亜鉛スズスパッタ層をマクロフォール(Makrofol)(登録商標)DE 1−1ポリカーボネートフィルム(フィルム幅600mm、フィルム厚175μm)に以下の条件下で適用した:
コーティング技術:
−パルス化マグネトロンスパッタリング
−中周波パルス50kHz
−ダブルマグネトロン装置
−亜鉛スズターゲット
−制御反応性プロセス
−電力10kW
層厚が70nmおよび115nmの酸化亜鉛スズ(ZTO)層をスパッタリングによりポリカーボネート基材に、130sccm酸素および200sccmアルゴンより成る、水素が存在しないプロセスガス中で適用した。厚さ110nmのZTO層および厚さ70nmのZTO層をそれぞれスパッタリングによりポリカーボネート基材に、35sccm水素が存在し、水素に加えて130sccm酸素および200sccmアルゴンより成るプロセスガス中で適用した。ZTO層でコーティングした4枚の基材の光学透過率Tvisおよび層吸収Ablueを決定した。
ロール・ツー・ロール真空コーティング装置において、酸化亜鉛スズスパッタ層をマクロフォール(Makrofol)(登録商標)DE 1−1ポリカーボネートフィルム(フィルム幅600mm、フィルム厚175μm)に以下の条件下で適用した:
コーティング技術:
−パルス化マグネトロンスパッタリング
−中周波パルス50kHz
−ダブルマグネトロン装置
−亜鉛スズターゲット
−制御反応性プロセス
−電力10kW
層厚が70nmおよび115nmの酸化亜鉛スズ(ZTO)層をスパッタリングによりポリカーボネート基材に、130sccm酸素および200sccmアルゴンより成る、水素が存在しないプロセスガス中で適用した。厚さ110nmのZTO層および厚さ70nmのZTO層をそれぞれスパッタリングによりポリカーボネート基材に、35sccm水素が存在し、水素に加えて130sccm酸素および200sccmアルゴンより成るプロセスガス中で適用した。ZTO層でコーティングした4枚の基材の光学透過率Tvisおよび層吸収Ablueを決定した。
光学スペクトル測定は、パーキンエルマー(PerkinElmer)製ラムダ(Lambda)900分光計(測定範囲350−800nm、基材の透過率および反射率の測定、積分球(ウルブリヒト球)使用、透過率および反射率によって計算し、基材の吸収によって補正した吸収)により行った。
光透過率Tvisは、DIN EN 410に従って、標準イルミナントD65のスペクトル分布を考慮せずに、光透過度τvの測定によって計算した。
層吸収Ablueは、380から430nmの波長範囲にて、基材の効果によって補正した吸収スペクトルの平均として計算した。
結果、プロセスガス中の水素の存在下では、380から430nmのスペクトル範囲における吸収は、水素の非存在下よりも著しく低く、望ましくない黄色がかった色合いのおそれは著しく低下することが示されている。この結果は、380から430nmの間の(透過率および反射率から計算した)光学吸収スペクトルの拡大部を示す図2においてはっきりとわかる。
プロセスガス中で水素を用いて製造したサンプルと、水素なしで成膜させた同じ層厚のサンプルとの比較により、厚さが約70nmの層で測定誤差範囲内の差が示されているだけである(比較例1および実施例2)。厚さが約110nmの層では(比較例2および実施例1)、水蒸気透過率(WVTR)値は同じであり、酸素透過率(OTR)のみに再び測定誤差範囲内の差がある。
Claims (11)
- 少なくとも1つのプラスチック材料および少なくとも1つの酸化亜鉛スズコーティングを含むベース層を含むコーティングされたプラスチック基材であって、前記酸化亜鉛スズのコーティングがプロセスガス中にて水素の存在下でのスパッタリングプロセスによって得られ、前記少なくとも1つのプラスチック材料がポリエチレンテレフタレートを含まず、前記コーティングされたプラスチック基材が380から430nmのスペクトル範囲において0.5l/μm未満の吸収係数を有する、コーティングされたプラスチック基材。
- 前記ベース層中の前記プラスチック材料の少なくとも1つが熱可塑性プラスチック材料であり、前記少なくとも1つの熱可塑性プラスチック材料がポリエチレンテレフタレートを含まないことを特徴とする、請求項1に記載のコーティングされたプラスチック基材。
- 前記プラスチック材料がジフェノールをベースとするポリカーボネートもしくはコポリカーボネート、ポリもしくはコポリアクリレート、ポリもしくはコポリメタクリレート、スチレンとのポリマーもしくはコポリマー、熱可塑性ポリウレタン、ポリオレフィン、テレフタル酸の共重縮合生成物、ナフタレンジカルボン酸の重縮合もしくは共重縮合生成物またはその混合物であることを特徴とする、請求項1または2に記載のコーティングされたプラスチック基材。
- 前記酸化亜鉛スズが元素の亜鉛、スズおよび酸素の化学化合物であり、亜鉛の質量による量が5から70%であることを特徴とする、請求項1から3の少なくとも一項に記載のコーティングされたプラスチック基材。
- 前記プロセスガスがさらに酸素を含むことを特徴とする、請求項1から4の少なくとも一項に記載のコーティングされたプラスチック基材。
- 前記酸化亜鉛スズのコーティングの厚さがそれぞれの場合で10から1000nmであることを特徴とする、請求項1から5の少なくとも一項に記載のコーティングされたプラスチック基材。
- 前記酸化亜鉛スズのコーティングがガスおよび蒸気に対する透過バリア層であることを特徴とする、請求項1から6の少なくとも一項に記載のコーティングされたプラスチック基材。
- 前記コーティングされたプラスチック基材が前記酸化亜鉛スズのコーティング上に反射防止層を有することを特徴とする、請求項1から7の少なくとも一項に記載のコーティングされたプラスチック基材。
- 前記プラスチック基材がプラスチックフィルムであることを特徴とする、請求項1から8の少なくとも一項に記載のコーティングされたプラスチック基材。
- 酸化亜鉛スズをベースとするガスおよび蒸気に対する、好ましくは酸素および/または水蒸気に対する透過バリアコーティングであって、前記酸化亜鉛スズのコーティングがプロセスガス中にて水素の存在下でのスパッタリングプロセスによってポリエチレンテレフタレートでないプラスチック基材上で得られ、前記コーティングされたプラスチック基材が380から430nmのスペクトル範囲において0.5l/μm未満の吸収係数を有する、透過バリアコーティング。
- 請求項1から9の少なくとも一項に記載の少なくとも1つのコーティングされたプラスチック基材または請求項10に記載の少なくとも1つの透過バリアコーティングを含む電子デバイス。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP12170145 | 2012-05-31 | ||
EP12170145.2 | 2012-05-31 | ||
PCT/EP2013/060932 WO2013178613A1 (de) | 2012-05-31 | 2013-05-28 | Mit zink-zinn-oxid beschichtete kunststofffolie mit verbesserter optischer absorptionseigenschaft |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015525288A true JP2015525288A (ja) | 2015-09-03 |
Family
ID=48534396
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015514457A Pending JP2015525288A (ja) | 2012-05-31 | 2013-05-28 | 光学吸収特性が改善した酸化亜鉛スズコーティングされたプラスチックフィルム |
Country Status (9)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20150184278A1 (ja) |
EP (1) | EP2855728A1 (ja) |
JP (1) | JP2015525288A (ja) |
KR (1) | KR20150023451A (ja) |
CN (1) | CN104781442A (ja) |
BR (1) | BR112014030056A2 (ja) |
RU (1) | RU2014154141A (ja) |
TW (1) | TW201412531A (ja) |
WO (1) | WO2013178613A1 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20150086158A (ko) | 2014-01-17 | 2015-07-27 | 주식회사 엘지화학 | 배리어 필름 및 그 제조 방법 |
WO2016067943A1 (ja) * | 2014-10-29 | 2016-05-06 | 住友金属鉱山株式会社 | 積層体フィルムと電極基板フィルムおよびこれ等の製造方法 |
WO2018084484A2 (ko) * | 2016-11-02 | 2018-05-11 | 롯데첨단소재(주) | 열가소성 수지 조성물 및 이로부터 제조된 성형품 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU1339700A (en) * | 1998-11-02 | 2000-05-22 | Presstek, Inc. | Transparent conductive oxides for plastic flat panel displays |
US7947373B2 (en) * | 2004-10-14 | 2011-05-24 | Pittsburgh Glass Works, Llc | High luminance coated glass |
WO2007028060A2 (en) * | 2005-09-02 | 2007-03-08 | Southwall Technologies, Inc. | Durable near-infrared blocking and emi shielding film for display filter |
JP4961786B2 (ja) * | 2006-03-17 | 2012-06-27 | 住友金属鉱山株式会社 | 透明導電膜、およびこれを用いた透明導電性フィルム |
US7663165B2 (en) * | 2006-08-31 | 2010-02-16 | Aptina Imaging Corporation | Transparent-channel thin-film transistor-based pixels for high-performance image sensors |
DE102007019994A1 (de) | 2007-04-27 | 2008-10-30 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. | Transparente Barrierefolie und Verfahren zum Herstellen derselben |
-
2013
- 2013-05-28 KR KR20147036037A patent/KR20150023451A/ko not_active Application Discontinuation
- 2013-05-28 JP JP2015514457A patent/JP2015525288A/ja active Pending
- 2013-05-28 RU RU2014154141A patent/RU2014154141A/ru unknown
- 2013-05-28 WO PCT/EP2013/060932 patent/WO2013178613A1/de active Application Filing
- 2013-05-28 EP EP13725375.3A patent/EP2855728A1/de not_active Withdrawn
- 2013-05-28 US US14/404,045 patent/US20150184278A1/en not_active Abandoned
- 2013-05-28 CN CN201380028749.0A patent/CN104781442A/zh active Pending
- 2013-05-28 BR BR112014030056A patent/BR112014030056A2/pt not_active IP Right Cessation
- 2013-05-30 TW TW102119048A patent/TW201412531A/zh unknown
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP2855728A1 (de) | 2015-04-08 |
WO2013178613A1 (de) | 2013-12-05 |
TW201412531A (zh) | 2014-04-01 |
BR112014030056A2 (pt) | 2017-08-08 |
KR20150023451A (ko) | 2015-03-05 |
US20150184278A1 (en) | 2015-07-02 |
RU2014154141A (ru) | 2016-07-20 |
CN104781442A (zh) | 2015-07-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN102682876B (zh) | 透明导电性薄膜及触摸面板 | |
JP4254350B2 (ja) | 透明バリアフィルム | |
CN1153070C (zh) | 防反射膜 | |
WO2015041239A1 (ja) | 積層フィルムとその製造方法、タッチパネル装置、画像表示装置、およびモバイル機器 | |
JP5090197B2 (ja) | 積層体の製造方法、バリア性フィルム基板、デバイスおよび光学部材 | |
WO2013081106A1 (ja) | 透明導電性フィルム | |
JP2006512482A5 (ja) | ||
KR101775252B1 (ko) | 무기막 및 적층체 | |
KR20050089062A (ko) | 복합 배리어 필름 및 방법 | |
CN105793036A (zh) | 导电性层叠体和使用其的触摸面板 | |
JP2015525288A (ja) | 光学吸収特性が改善した酸化亜鉛スズコーティングされたプラスチックフィルム | |
JP2002264274A (ja) | 透明ガスバリア性積層フィルム | |
TW201542381A (zh) | 阻障膜及其製備方法 | |
JP5543818B2 (ja) | ガスバリア性フィルム、ガスバリア層、装置及びガスバリア性フィルムの製造方法 | |
JP2006227344A (ja) | 光学積層部材およびその製造方法 | |
JP5870834B2 (ja) | ガスバリア性フィルムの製造方法 | |
JP6627769B2 (ja) | 透明導電体及びこれを含むタッチパネル | |
JP5463680B2 (ja) | 透明導電性フィルム | |
JPH06251632A (ja) | 屈曲性に優れた透明導電性フィルムおよびその製造法 | |
JP5758672B2 (ja) | 光反射防止シートとその製造方法およびその光反射防止シートを用いたタッチパネルおよびディスプレイ | |
JP2007265440A (ja) | 減反射性タッチパネル | |
JP2020149876A (ja) | 光透過性導電フィルム | |
JP6318636B2 (ja) | ガスバリア性フィルム | |
JP2021077509A (ja) | 透明導電性フィルム | |
JP2016124124A (ja) | 色調補正フィルム |