以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
以下の説明で用いられる構成要素の接尾辞である「モジュール」及び「部」は、明細書の作成を容易にするために付与されるものであり、それ自体が有意性や有用性を有するものではない。よって、「モジュール」及び「部」は、混用して用いることができることに留意すべきである。
近年、政府の情報化長期プロジェクトにより、官公署はもとより建物、銀行、映画館などでも、様々な情報サービスを提供するためのハードウェア及びそれに関連するソフトウェアが構築されている。また、スマートフォンなどのユーザ情報通信機器が発達するにつれて、ユーザの様々な欲求に応えてスマートフォンを用いた様々なサービスが行われている。
本発明は、前述したように、有形の空間で提供する異なる情報サービスを、情報通信機器(移動端末機、スマートフォン)の様々な機能と有機的かつ知能的に結合及び連係させ、ユーザに所望のサービスをより簡便に提供することのできる、ワンストップ(ONE-STOP)のダイレクトサービス(Direct-service)方法を提供する。
つまり、本発明は、有無線データ通信機能を有する情報通信機器(以下、移動端末機という)が任意の場所に入って通信接続装置を感知すると、その接続装置の固有識別情報に基づいて、その場所で必要なプログラム画面又はウェブページが特別な操作なしに直ちにダイレクトサービスサーバから提供されるようにするダイレクトサービス方法を提供する。前記任意の場所は、所定のネットワーク領域を形成する空間であって、建物、コンサートホール、映画館、官公署、銀行、病院などを含む。
また、本発明は、有無線データ通信機能を有する移動端末機が任意の場所に入ると、当該場所に設置されたダイレクトサービスサーバ(ネットワークサーバ)に直接接続し、当該場所で必要なダイレクトサービスプログラム及びデータの提供を受けるようにするダイレクトサービス方法を提供する。
本発明において、「ダイレクトサービス」とは、任意の場所で必要なプログラムを自動でインストール又は実行したり、当該場所でユーザに必要なデータを自動で送信又は受信したり、当該場所でユーザ所望のウェブページを表示する一連の情報提供サービスを含む。
また、本発明において、「ダイレクトサービス」とは、ユーザが特定の場所に入ると、別途の操作なしに当該場所に関するアプリケーション(又はデータ)を自動で提供し、当該場所に関するユーザの事前設定情報に基づいて後続作業に関するアプリケーション又はデータを提供する知能型情報提供サービスを含む。
前記通信接続装置は、ダイレクトサービスのために、固有識別情報及び付加情報(成人認証などのユーザの範囲の制限が必要な場所であるか否かの区別、広告及び広報物を含むか否かなど)を提供する。
本発明において、ダイレクトサービスの提供を受ける時点は、固有識別情報を提供する通信接続装置との接続前、接続後及び接続中のいつでも可能である。これは、移動端末機には通信接続装置と通信できる通信接続方法が複数存在するからである。前記複数の通信接続方法としては、WLAN(Wireless LAN)、Wi−Fiなどの無線インターネット技術はもとより、Bluetooth(ブルートゥース)(登録商標)、RFID、IrDA(赤外線通信)、UWB(Ultra Wideband)、ZigBee(ジグビー)、NFC(Near Field Communication)などの近距離通信技術も用いられる。
図1は本発明によるダイレクトサービスを提供するためのシステムの概略構成図である。
図1に示すように、本発明の実施形態によるダイレクトサービス装置は、ユーザ情報通信機器である移動端末機100と、任意の場所に設置されて移動端末機100と通信を行う少なくとも1つの通信接続装置200と、移動端末機100から受信した通信接続装置200の固有識別情報又は移動端末機の位置情報に基づいて、特定の場所又は位置に応じたダイレクトサービスを提供するダイレクトサービスサーバ(ネットワークサーバ)300とを含む。
移動端末機100は様々な形態で実現することができる。例えば、本明細書に開示される移動端末機は、携帯電話、スマートフォン、ノートブックコンピュータ、タブレットPC、デジタル放送端末、PDA(Personal Digital Assistants)、PMP(Portable Multimedia Player)、ナビゲーションなどを含む。
通信接続装置(機器)200は、ハブ、有無線IP共有機、無線AP(Access Point)、Bluetooth(ブルートゥース)、ZigBee(ジグビー)、NFC(Near Field Communication)及びPCから構成されて少なくとも1つ設置され、個別に存在するか、又は前記ダイレクトサービスサーバと統合されて1つの通信モジュールとして形成される。
しかし、以下の説明による構成は特別に構成された構成要素を除けば他の通信接続装置にも適用できることが、本発明の属する技術の分野における通常の技術を有する者には容易に理解されるであろう。
ダイレクトサービスサーバ300は、ダイレクトサービスのアプリケーション(プログラム及びウェブページ)、会員情報及び予約情報を管理し、移動端末機100から受信した通信接続装置200の固有識別情報又は移動端末機の位置情報に基づいて、特定の場所又は位置に応じたダイレクトサービスを提供する。前記ユーザの位置情報は、通信接続装置200により把握したり、各展示物に取り付けられた感知センサ又はGPSから受信することができ、その他の様々な方法を用いることもできる。
通信接続装置200とダイレクトサービスサーバ300は、狭い場所や小さな建物に設置される場合は、別途に備えられるのではなく、ダイレクトサービスサーバだけ備えられる。この場合、ダイレクトサービスサーバ300は、通信接続装置200のほとんどの機能を含む。すなわち、コスト削減及び小型化はもとより設置及びメンテナンスも容易に行えるようにするために、通信接続装置200とダイレクトサービスサーバ300を1つの通信モジュールとして形成してもよい。
図2は本発明による移動端末機の概略構成図である。
図2に示すように、移動端末機100は、無線通信部110、A/V(Audio/Video)入力部120、ユーザ入力部130、感知部140、出力部150、メモリ160、インタフェース部170、制御部180、電源供給部190などを含む。
無線通信部110は、移動端末機100と無線通信システム間の無線通信、又は移動端末機100と通信接続装置200間の無線通信を行う。
A/V入力部120は、オーディオ信号又はビデオ信号の入力のためのものであり、カメラ121やマイク122などを含む。特に、マイク122は、音声認識モードで音声命令を入力するために用いられる。
ユーザ入力部130は、ユーザに端末機の動作制御のためのデータを入力させる部分であり、キーパッド、ドームスイッチ、タッチパッド(感圧/静電)、ジョグホイール、ジョグスイッチなどで構成される。
感知部140は、移動端末機100の位置、ユーザの接触の有無、移動端末機の方位、移動端末機の加速/減速などの移動端末機100の状態を感知し、移動端末機100の動作を制御するための感知信号を発生する。
インタフェース部170は、移動端末機100に接続される全ての外部機器とのインタフェースの役割を果たす。例えば、インタフェース部170は、有無線ヘッドセットポート、外部充電器ポート、有無線データポート、メモリカードポート、識別モジュールが備えられた装置を接続するポート、オーディオI/O(Input/Output)ポート、ビデオI/Oポート、イヤホンポートなどを含む。前記識別モジュールは、移動端末機100の使用権限を認証するための各種情報を保存したチップであり、例えば加入者識別モジュール(Subscriber Identity Module; SIM)を含む。
出力部150は、オーディオ信号、ビデオ信号又はアラーム信号の出力のためのものであり、ディスプレイ部151、音響出力モジュール152及びアラーム部153を含む。
ディスプレイ部151は、移動端末機100で処理される情報、又はダイレクトサービスのためのテキスト若しくは画像データを表示(出力)する。例えば、ディスプレイ部151は、移動端末機が特定の場所に入って当該場所の通信接続装置200から受信したアプリケーションを表示したり、ダイレクトサービスに関するUI(User Interface)若しくはGUI(Graphic User Interface)を表示する。ディスプレイ部151への入力は、キー入力及びタッチ入力を含み、ディスプレイ部151は、移動端末機100の実現形態に応じて2つ以上備えられてもよい。
音響出力モジュール152は、呼信号受信モード、通話モード、録音モード、音声認識モード、放送受信モード、ダイレクトサービスモードなどで、無線通信部110(近距離通信モジュール、無線インターネットモジュールを含む)から受信するか、又はメモリ160に保存された各種のオーディオデータやダイレクトサービスデータを出力する。このような音響出力モジュール152は、スピーカ、ブザーなどを含む。
アラーム部153は、移動端末機100のイベント(呼信号受信、メッセージ受信、キー信号入力、タッチ入力)発生、又はダイレクトサービスの変更を通知するための信号を出力する。アラーム部153は、振動の形で信号を出力することもできる。
メモリ160は、制御部180の処理及び制御のためのプログラム、ダイレクトサービス提供プログラム、及びダイレクトサービス提供中にユーザが入力したデータを保存する。メモリ160は、ダイレクトサービスに関するアプリケーション及びデータを一時保存し、ユーザがその場所を出ればユーザの選択によって又は自動で削除するように設定されてもよい。
制御部180は、移動端末機100の全般的な動作を制御する。例えば、制御部180は、音声通話、データ通信、テレビ電話などに関連する制御及び処理を行う。また、制御部180は、ダイレクトサービスに関するアプリケーション及びデータを通信接続装置200からメモリ160に一時保存させ、通信接続装置200に接続してダイレクトサービスを提供する。
電源供給部190は、バッテリであって、制御部180の制御下で、供給された外部の電源、内部の電源を各構成要素に必要に応じて供給する。
以下、このように構成されたダイレクトサービス装置における本発明の実施形態によるダイレクトサービス方法について添付図面を参照して説明する。
本発明において、移動端末機は、特定の場所に入ると、当該場所がダイレクトサービス地域であるか否かを判断する。前記判断は、通信接続装置200の固有識別情報に基づいて行われるか、又はダイレクトサービスサーバ300がブロードキャストするデータ(パケット)に含まれるサーバIDに基づいて行われる。
移動端末機は、入った場所がダイレクトサービス地域の場合、当該場所に必要なプログラム又はデータが既に格納されている否かを判断するようにしてもよい。前記判断の結果、当該場所に必要なプログラム又はデータが既に格納されている場合は、直ちにダイレクトサービスを行い、格納されていない場合は、サーバに接続して必要なプログラムを受信する。
つまり、入った場所がダイレクトサービス地域であり、かつ移動端末機内に当該場所に必要なプログラム又はデータが既に格納されている場合は、サーバへの接続及び送受信段階は省略される。
<ダイレクトサービスサーバへの接続>
移動端末機は、入った場所がダイレクトサービス地域の場合、ダイレクトサービスサーバ300に接続し、ダイレクトサービスサーバ300から現在の場所に関するダイレクトサービスの提供を受けることができる。
本発明において、ダイレクトサービスサーバに接続する方法としては、通信接続装置200の固有識別情報を用いる第1態様と、ダイレクトサービスサーバ300がブロードキャストするデータ(パケット)に含まれるサーバIDを用いて直接ダイレクトサービスサーバ300に接続する第2態様がある。前記第1、第2態様は、通信接続装置200とダイレクトサービスサーバ300が個別に存在する場合と1つの通信モジュールとして形成された場合のどちらにも適用される。
通信接続装置200とダイレクトサービスサーバ300が個別に存在する場合、前記第1態様は主に広い場所や大きな建物に適用され、前記第2態様は主に狭い場所や小さな建物に適用されて通信接続装置200を別途に備えるのではなくダイレクトサービスサーバ300が全ての動作を管理する。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、通信接続装置200があっても、通信接続装置200の識別番号を用いることなくダイレクトサービスサーバ300に接続することができる。
それに対して、通信接続装置200とダイレクトサービスサーバ300が1つのモジュールとして形成された場合は、場所に制限されずに設置されて運用される。
前記第1態様において、移動端末機100の制御部180は、ユーザが任意の場所に入ると、当該場所に設置された少なくとも1つの通信接続装置200の固有識別情報(ID)を取得(受信)し、その取得された固有識別情報をダイレクトサービスサーバに送信し、その後必要なダイレクトサービスの提供を受ける。具体的な活用例は次の通りである。
制御部180は、ネットワーク領域内で特定の規則により命名された無線APのネットワーク名やブルートゥース装置名などを少なくとも1つ認知してダイレクトサービスに活用する。例えば、ネットワーク領域において所定のネットワークで「{D}国立博物館01」という無線ネットワーク名又はブルートゥース装置名が感知されると、制御部180は、当該固有識別情報をダイレクトサービスサーバに送信し、ダイレクトサービスサーバは、「{D}」をダイレクトサービスに登録されているという意味で解釈し、「国立博物館」を設置場所(又は建物)名と解釈し、「01」を場所IDと解釈し、当該場所で必要なダイレクトサービスを移動端末機100に提供する。
また、他の態様として、移動端末機がTCP/IP方式で接続される場合、制御部180は、接続されたネットワークのルータのIPアドレスやゲートウェイ装置のMACアドレスなどの識別情報を取得し、それをダイレクトサービスに活用することもできる。
前記第2態様において、移動端末機100は、任意の場所で接続されたネットワークに存在するダイレクトサーバに直接接続し、ダイレクトサービスの提供を受けることができる。この場合、通信接続装置200の固有識別情報は用いられない。具体的な活用例は次の通りである。
制御部180は、ネットワーク領域内に存在する装置(又は装備)を検索し、事前に特定の規則により設定されたホスト名を有する装置に接続し、ダイレクトサービスを受けることができる。例えば、装置名内に「_D_Server_」という単語が含まれるダイレクトサービスサーバに接続し、ダイレクトサービスの提供を受ける。
他の方法として、制御部180は、ネットワーク領域内に存在する装置を検索し、予め定められたIPアドレスを有する装置に接続し、ダイレクトサービスを受けることができる。例えば、IPアドレスの最後の数字が255と決まっており、移動端末機のIPアドレスが[192.168.10.100]の場合、移動端末機は、IPアドレスが[192.168.10.255]の装置、例えばコンピュータに接続し、ダイレクトサービスの提供を受ける。
さらに他の方法として、制御部180は、通信接続装置200の固有識別情報内に特定のIPアドレスが含まれる場合、これをダイレクトサービスサーバ300のIPアドレスと判断し、ダイレクトサービスサーバ300に接続する。このケースは、通信接続装置200があっても、通信接続装置200の固有識別情報を用いるのではなく、固有識別情報に含まれるIPアドレスを用いてダイレクトサービスサーバ300に接続する例である。例えば、ネットワーク領域で感知された通信接続装置200の固有識別情報が「{D}{14.47.60.253}」の場合、制御部は、中括弧の中の数字(14.47.60.253)をダイレクトサービスサーバのIPアドレスとして活用する。
前記のような方法で、移動端末機の制御部180は、特定の場所に入ると、当該場所が現在ダイレクトサービスを提供しているか否かを認識することができる。前記ダイレクトサービスを提供しているか否かは、通信装置に含まれるサーバID、又はダイレクトサービスサーバ300がブロードキャストするデータ(パケット)に含まれるサーバIDに基づいて把握することができる。
移動端末機の制御部180は、当該場所が現在ダイレクトサービスを提供している場合、サーバIDを用いてダイレクトサービスサーバ300に接続することにより、現在のユーザの位置で検索された少なくとも1つの通信装置200に関する情報をダイレクトサービスサーバ300に送信する。
よって、ダイレクトサービスサーバ300は、移動端末機の制御部180から送信された通信装置関連情報を用いてユーザの位置を把握し、その後その場所に応じたダイレクトサービスを提供する。ここで、ダイレクトサービスサーバ300は、ユーザにより予め設定された情報に基づいて、ユーザ毎に異なるダイレクトサービスを提供することができる。例えば、ユーザAとユーザBが映画館に同時に入った場合、前売りチケットを購入していないユーザAには映画前売り画面を表示し、既に前売りチケットを購入しているユーザBには発券画面を表示する。
また、本発明において、ダイレクトサービスサーバは、ダイレクトサービスの付加情報、例えば成人認証などのユーザの範囲の制限が必要な場所であるか否かの区別、広告及び広報物を含むか否かなどのように、ダイレクトサービスに必要な情報を用いることができる。
以上、移動端末機がダイレクトサービスサーバ300に接続してダイレクトサービスが開始される場合を説明したが、逆にダイレクトサービスサーバ300が移動端末機に接続してサービスすることもできる。
すなわち、通信接続装置200が、通信接続装置200自身及び自身への接続前、接続中、又は接続切断後の移動端末機100の固有識別情報を、ダイレクトサービスサーバ300に自ら又はサーバの情報要求に応答して送信できる場合、ダイレクトサービスサーバ300は、受信した情報に基づいて情報を提供した通信接続装置又は他の経路を用いて移動端末機100に接続し、ダイレクトサービスを提供することができる。
また、通信接続装置200の固有識別情報を用いることなくダイレクトサービスを提供する場合も、移動端末機の接続状態の変化をダイレクトサービスサーバが感知すると、同様に現在の接続経路又は他の経路を用いてダイレクトサービスを提供することができる。
例えば、無線APは、無線AP自身の周辺に位置する移動端末機の情報が変更されたことを感知したとき、自動で又はダイレクトサービスサーバ300の情報要求に応答して、無線AP自身及び移動端末機の固有識別情報をダイレクトサービスサーバ300に送信し、ダイレクトサービスサーバ300は、受信した情報を用いて現在3Gネットワークを介してインターネットに接続されている該当移動端末機を探して接続し、ダイレクトサービスを提供する。
以下、本発明の実施形態によるダイレクトサービスの提供事例を説明する。
まず、移動端末機100、通信接続装置200及びダイレクトサービスサーバ300は、定められたネットワーク領域内で自動で接続を試みるように設定されている。ここで、通信接続装置200及びダイレクトサービスサーバ300は、移動端末機が接続できるように識別情報を送信する。
<ダイレクトサービスの提供>
ユーザ1が国立博物館を訪問する場合に移動端末機100とダイレクトサービスサーバ300間の通信によりダイレクトサービスを提供する例を説明する。
ユーザ1が「国立博物館」を訪問すると、国立博物館全体がネットワーク領域に設定される。ユーザ1が国立博物館の正門を通過すると(博物館のネットワーク領域に入ると)、ダイレクトサービスサーバは、会員情報を用いてユーザ1が現在ダイレクトサービスに登録されているユーザ(会員)であるか否かを認証する。
認証の結果、登録されているユーザの場合は、博物館アプリケーションをユーザ1の移動端末機100(スマートフォン)に送信し、登録されていないユーザの場合は、ダイレクトサービス利用に対する課金を行うための決済ウィンドウを移動端末機100に送信して表示させ、その後当該ユーザが決済ウィンドウでサービス利用に対する支払い動作を完了すると、博物館アプリケーションをユーザ1の移動端末機100(スマートフォン)に送信する。すなわち、登録されているユーザには定期的に使用料金が課金されるので、決済ウィンドウを表示させない。
前記送信された博物館アプリケーションは、無線通信部110を介して制御部180に受信され、制御部180は、当該博物館アプリケーションが存在するか否かを把握し、既に存在する場合(ユーザがホームページからダウンロードしたり、前に訪問して格納した場合)は廃棄し、存在しない場合はメモリ160に格納すると共にディスプレイ部151に表示する。このために制御部180は、博物館アプリケーションを格納するか否かを選択させるメッセージを出力することができる。特に、ユーザ1が前に博物館アプリケーションを用いた場合は、該当プログラムを選択的に送信することができる。
このような一連の動作により、ユーザ1が国立博物館の正門を通過すると、自動で移動端末機(スマートフォン)の画面に各展示館で開催中の展示会情報と閲覧可能時間が掲載された国立博物館のホームページ画面が表示される。
正門を通過したユーザ1は「エジプト遺物展」を見るために入場券予約ボタンを押す。その後、ユーザ1が入場券売り場に着くと、ダイレクトサービスサーバ300は、入場券購入情報を移動端末機100に送信する。このとき、ダイレクトサービスサーバ300は、ユーザ1の移動端末機が感知して送信した少なくとも1つの通信接続装置200に関する情報(固有識別情報、装置名、信号強度)を用いてユーザ1の位置情報を把握し、その後該当位置に応じた入場券購入情報を送信する。前記固有識別情報は、通信接続装置のリストと信号強度、ダイレクトサービスに登録されているか否か、場所名及び場所IDを含む。特に、ダイレクトサービスサーバ300は、情報送信の正確性を高めるために、複数の通信接続装置200に関する情報を受信しても、通信接続装置200の位置情報が所定の基準値を満たす場合にのみ入場券購入情報を送信する。
前記送信された入場券購入情報により、移動端末機100の画面には、予約した展示会入場券、学生割引が自動適用されたことを示すメッセージと共に、携帯電話小額決済ボタンが表示される。
よって、前記携帯電話小額決済ボタンを押して支払いを完了することにより、ユーザ1は入場券売り場に並んで順番を待つ必要なく直ちに「エジプト遺物展」の展示館に行けばよい。
展示館の入口には地下鉄の改札口に類似したゲートが設置されているが、前記ゲートはダイレクトサービスサーバ300の制御によりユーザ1が近づくと自動で開くようになっている。
ユーザ1が「エジプト遺物展」の展示館内に入ると、移動端末機100の制御部180は、展示館内に設置された通信接続装置200の固有識別情報を取得してダイレクトサービスサーバ300に送信し、ダイレクトサービスサーバは、当該「エジプト遺物展」に対応するダイレクトサービス、すなわちコンテンツを移動端末機100に提供する。前記「エジプト遺物展」に対応するコンテンツは、展示物に関する映像及び音声データを含む。
例えば、ユーザ1がエジプト王冠に近づくと、王冠の由来と関連映像と共に、その説明が移動端末機のスピーカから音声出力される。
その後、ユーザ1が全ての観覧を終えて博物館の正門側に移動すると、来月開催される特別展示会情報などの付加情報(追加情報)が画面に表示され、最後に当該博物館アプリケーションを格納するか否かを問うメッセージが表示される。よって、ユーザ1は不要な場合に当該博物館アプリケーションを削除することによりメモリ160の格納空間を有用に活用することができる。
次に、ユーザ2が家の近くのコーヒーショップに行く場合を例に挙げて説明する。
ユーザ2が「コーヒーショップ」に入ると、ダイレクトサービスサーバ300は、移動端末機(スマートフォン)100にダイレクトサービス利用プログラムを送信して画面に表示させる。前記ダイレクトサービス利用プログラムは、注文画面であってもよい。また、ダイレクトサービスサーバ300は、ユーザ2に関する情報を検索し、得意客の場合は、画面によく注文していたエスプレッソの写真を表示させると共に「注文しますか。」というメッセージを直ちに表示させる。
ダイレクトサービスサーバ300は、ユーザ2が確認ボタンを押すと、順番待ちの番号が7番であるというメッセージを移動端末機に送信して表示させ、コーヒーが出来上がると、該当メッセージを送信する。ここで、前記各メッセージが送信される際に、制御部180が異なるサウンド又はメロディを出力するようにしてもよい。すなわち、順番待ちメッセージの場合は短いアラーム音を出力し、コーヒー出来上がりメッセージの場合は少し長いメロディを出力するようにしてもよい。
よって、ユーザ2は空いた席に座ってコーヒーを待つ間友人と通話することができ、通話中にコーヒーが出来上がると、ダイレクトサービスサーバ300はその事実を示す情報を移動端末機100に送信する。前記送信された情報に基づいて、移動端末機100の音響出力モジュール152により心地よいメロディが出力され、ディスプレイ部151の画面にはカウンタにコーヒーが出来上がっているというメッセージが表示される。
コーヒーを受け取ってコーヒーショップを出ると、ユーザ2の移動端末機から、付加情報(追加情報)、すなわち「次は貯まったポイントでエスプレッソが2杯飲めます。」という音声メッセージが出力され、ダイレクトサービス利用プログラムを格納するか否かを問うメッセージが表示される。ユーザ2はダイレクトサービス利用プログラムを次回に再び使用できるように格納を選択することができる。
また、前記ダイレクトサービス利用プログラムは、格納するか否かを問うメッセージを出力するのではなく、自動で格納されるようにしてもよい。このようなメッセージの選択的出力は、選択オプションで設定可能である。
図3は本発明の実施形態による移動端末機のダイレクトサービス方法の第1態様を示すフローチャートである。前記第1態様は、通信接続装置200とダイレクトサービスサーバ300が別途に備えられるケースに該当する。
ユーザが特定の場所、すなわち当該場所が形成するネットワーク領域に入ると(S10)、移動端末機100の制御部180は、少なくとも1つの通信接続装置200の固有識別情報及び付加情報(成人認証などのユーザの範囲の制限が必要な場所であるか否かの区別、広告及び広報物を含むか否かなどの情報)を感知し、その感知された固有識別情報及び付加情報をダイレクトサービスサーバ300に送信する(S11、S12)。
通信接続装置200は、当該場所の内部又は外部に位置する。
また、当該場所が形成するネットワークに特定のユーザ(移動端末機)が入ると、これを通信接続装置200が感知する。通信接続装置200は、端末機の識別情報を自動で又はダイレクトサービスサーバ300の周期的な要求によりダイレクトサービスサーバ300に送信する。
ダイレクトサービスサーバ300は、通信接続装置200から提供された端末機の識別番号又は移動端末機から送信された固有識別情報及び付加情報を用いて、当該場所で必要なアプリケーション(一般アプリケーション、ウェブアプリケーション、ホームページ)及びデータを移動端末機100に送信する。このとき、ダイレクトサービスサーバ300は、ユーザのプログラム及びデータ使用履歴に基づいて、選択的にプログラムを提供したりデータを送受信したりすることができる。すなわち、ダイレクトサービスサーバ300は、ユーザが前に同一のプログラムを使用したことがある場合、格納されたプログラム(アプリケーション)が活性化されるようにすることができる。
特に、通信接続装置200から端末機の識別情報を受信した場合、ダイレクトサービスサーバ300は、予め定められた通信チャネルを介して、当該場所で必要なアプリケーション(一般アプリケーション、ウェブアプリケーション、ホームページ)及びデータを移動端末機100に送信する。
移動端末機100の制御部180は、受信したアプリケーションをメモリ160に格納して実行する(S13、S14)。このとき、制御部180がユーザにインストール及び実行を行うか否かを問うメッセージを別途のウィンドウに表示するようにしてもよい。特に、格納容量が足りない場合、制御部180は、所定の規則(インストール時点が早い順、使用頻度が低い順など)により、既に使用したプログラム又はデータを削除して格納空間を確保する。
よって、制御部180は、ダイレクトサービスサーバ300と通信を行いながら、通信接続装置200の固有識別情報に基づいた前記場所に関するダイレクトサービスの提供を受け(S15)、提供されるダイレクトサービスを出力部150から映像及び音声の形態で出力する。
その後、ユーザがダイレクトサービスの提供を全て受けて前記場所を出ると、ダイレクトサービスサーバ300は、当該場所に関する追加情報(付加情報)を移動端末機100に提供し、移動端末機の制御部180は、既に格納されているアプリケーションを削除するか否かをユーザが選択できるように所定のメッセージを出力する。
図4は本発明の実施形態による移動端末機のダイレクトサービス方法の第2態様を示すフローチャートである。前記第2態様は、ダイレクトサービスサーバだけ備えられるケースに該当する。
図4に示すように、ユーザが特定の場所、すなわち当該場所が形成するネットワーク領域に入ると(S20)、移動端末機100の制御部180は、ダイレクトサービスサーバ300に接続し、ダイレクトサービスサーバ300から当該場所で必要なアプリケーションを受信する(S21)。
制御部180は、受信したアプリケーションをメモリ160に格納して実行する(S22)。格納容量が足りない場合、制御部180は、所定の規則(インストール時点が早い順、使用頻度が低い順など)により、既に使用したプログラム又はデータを削除して格納空間を確保する。
制御部180は、ダイレクトサービスサーバ300と通信を行いながら、前記場所に関するダイレクトサービスの提供を受け(S23)、提供されるダイレクトサービスを出力部150から映像及び音声の形態で出力する。このとき、ユーザの位置情報を用いるようにしてもよい。
例えば、制御部180は、特定のユーザが会社の出入口を通過すると管理プログラムを実行して簡単に出勤記録を格納する(プログラムは表示しない)ようにすることもでき、銀行の出入口に入ると銀行業務に必要なアプリケーションを実行して表示するようにすることもできる。
その後、ユーザがダイレクトサービスの提供を全て受けて前記場所を出ると、制御部180は、当該場所に関する付加情報をダイレクトサービスサーバ300から受信して画面に表示し、既に格納されているアプリケーションを削除するか否かをユーザが選択できるように所定のメッセージを出力する。